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「SASUKE 憑依伝 7班結成編 1(NARUTO 現実→憑依)」

相原 (2007-01-06 14:56)
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アカデミーのとある教室では今、木の葉マークの額当てを与えられたばかりの少年少女達が集まっていた。

ある子供達は一緒に進めた仲間達と称えあい、またある子供達は火花を散らしあっているが、皆一様に期待と興奮に満ち溢れている。


が、そんな中に1人だけややどす黒〜いオーラをまとった少年が1人・・・・・・


『うちはサスケ』である。


(・・・・・・何なんだこの悪寒は・・・・?)


蛇に睨まれた蛙というかヒョウに狙われたナマケモノというか狙撃手に狙われた新兵というか。
とりあえず教室に入った時点で一斉にピンク色の視線がいっぱいいっぱい突き刺さってとっても居心地が悪いんですよハイ。
今はなるべく目立たない隅っこの場所に座って顔の前で手を組んで神妙な顔つきをして何でもないように振る舞っちゃいるが、内心では誰か助けて、誰か代わって〜!等と絶叫中である。

今までアカデミーに通っていた間にも似たような視線は毎日どころか10分に1回、いやいや5分に1回のペースで送られてきたものだ。が、今日のこれはそんなんとは比べ物にならないぐらい・・・・・何というか、恐ろしいぐらいにピンク色なのだ。
そりゃ、前の世界(つまり現実の世界)じゃモテナイ君だった頃の俺は道行く女性達から羨望の眼差しを浴びてみたいなどと考えた事も少なからずある。けどNARUTOの世界に来て実際に浴びてみて思った。

いくらなんでも限度ってもんがある、と。


・・・・・・・原作のサスケはよっぽどの不感症かよっぽどのニブチンだったに違いない。


何気にピンク色した針のむしろ状態だった俺の前にふと、2人の少年少女が現われた。


金髪・碧眼の少年と、おかっぱの黒髪・乳白色の瞳の少女。


「よう、サスケ!」
「お、おはようサスケ君・・・・・////」


うずまきナルトと日向ヒナタ。


原作じゃ顔を見るなりケンカを売ってきたナルトと、原作では俺と接した事がほとんどない筈のヒナタが、俺こと『うちはサスケ』に普通に挨拶している。


何でかって?


アカデミー卒業までの間、俺・ナルト・ヒナタはずっと共に独自の修行をしてきたからだ。


元々俺がこの2人と、原作よりも早く関わりあったのは偶然だった。
あれは俺がこの世界にやってきて半年ぐらい経った頃だった。セールで大量に冷蔵庫の中身を買い込んだ俺は、既に日も沈んで闇に包まれかけた公園の前を通ろうとしてた。まだ公園に1人だけ、子供が寂しそうにブランコに揺られているのに気づいたのはその時だ。
ユラユラキイキイ
鎖が擦れあって聞こえる微かに耳障りな音が、その寂しい光景を更に物悲しく感じさせる。
ふとその音が止んで、その子供が俺を見ているのに気づいた。暗いおかげで顔立ちはよくわからない。が、深い蒼色の瞳と短い金髪だけはハッキリ目についた。
気づいた時には、俺は思わず口走ってた。


『お前、1人だけか?』
『・・・・・うん。』
『他の子供達は?』
『・・・・みんな・・・・・親が迎えに着て連れ帰っちゃったってばよ。』


独特の口調。既に誰なのかは判っちゃいた。が、俺は更に聞いた。


『お前は?親は迎えに来ないのか?』
『俺には・・・・親が居ないってば。』


『んー・・・・んじゃ、俺の家に来ないか?』
『・・・・・へ?』


正直に言っちまおう。そん時の子供――幼い頃のうずまきナルトの顔はかなり間抜けだった。
ま、誰だか知らない自分と同じぐらいの子供にいきなりそんな事言われりゃ誰だって驚くだろうが。言った俺自身驚いてたくらいだ。

何でそんなことを言っちまったのか――――よく判らない。


だが、あの時寂しそうにブランコをこいでいたなるとの様子はその・・・・・あまりに哀しかった。


『俺の家も俺以外誰もいなくてな。そろそろ話し相手が欲しかったんだ。晩飯の材料もたっぷり買ってあるし。晩飯ぐらい奢るぜ?』


これについちゃ俺は嘘はついてない。家には誰も居ないし(イタチがしっかり一族全員皆殺しにしたから)、あのだだっ広い家で半年も1人で暮らしてるとやっぱり寂しくなってくる。晩飯の材料も・・・俺が抱えてるパンパンの紙袋の中身を見りゃ一目瞭然だ。
金髪の子供ことちびっ子版ナルトはさっきとは打って変わって目を輝かせて嬉しそうな表情になると、


『・・・・・うん!行くってばよ!』


その日、ナルトは俺の家で晩飯を食っただけでなく、もう夜も遅いし空き部屋なら山ほどあるという俺の意見に従って1泊していった。
その後もちょくちょく俺の家にやってくるようになり、それから更に半年経った頃には一週間の半分は俺の家に泊まる様になった。共に忍者を目指してるとナルトが知った時なんか酒抜きで2人だけで徹夜で宴会をやったもんだ。

それに伴う形で、俺達は独自の修行を開始した。内容は主にアカデミーでやってたものを更にレベルアップした体術と忍術と忍具(こっちの世界に来てから現実世界での知識を生かして俺が作ったオリジナル忍具含)の練習、そしてうちは一族に伝わる独自の秘術の習得だ。
やはり相手が居るだけにお互い張り合う形になる為、俺とナルトのレベルはどんどん上がってった。チャクラの練り方に関しても暇があれば四六時中練ってたお陰でかなり効果が出てる。秘術に関してもいくつかは俺も何とか習得できた(ナルトは全滅)。


が、1つ問題があった。


チャクラコントロールはアカデミーでも基礎は習った。けどそれの発展系に関しては教えちゃくれなかったのだ。お陰で大雑把ならともかく、細かいコントロール法はその時点で俺達はまったく知らなかった。


で、どうしたかって?


決まってる。日向ヒナタを俺達に引き込んだのだ。


体内のチャクラの流れなどを『視』れる白眼を持ち、日向一族に伝わる独自のチャクラコントロールを習得(?)した彼女を。


幸いヒナタはしょっちゅう特訓する俺達・・・・というか、ナルトをこっそり見に来てたから接触するのは難しくない。


最初はヒナタは渋った。と言っても、コントロール法を教えるのに抵抗があるんじゃなくて単にナルトと一緒に特訓するのが恥ずかしかっただけみたいだが。
しかし当のナルト本人に頼まれたとたんに顔を真っ赤にして首を縦に振ってくれた。それこそあれ、テンテンが気を失ったリーを起こした時ぐらいの勢いで。あれ、気持ち悪くならないか?
・・・・・でもやっぱり、ヒナタも好きな奴の前ではいいとこ見せたいんだな、とも思った。


そんなこんなで3人で修行を再開すると、前以上に急激に俺達のレベルは上がる事になった。
やはりチャクラの流れを『視』れる白眼は役に立ち、細かくチャクラをコントロールする方法を覚えるのにそれほど時間はかからなかった。
また俺達はそれぞれの良い所を真似て、ナルトと俺はヒナタから初歩的な医療忍術(これは彼女が独学で覚えたらしい)を教えてもらったし、
ヒナタも俺やナルトを真似て柔拳以外にもアクロバティックな体術を使うようになった。ついでにナルトのポジティブさも少しながら似てきた。多分。

アカデミー卒業直前の時点で、ナルトとヒナタの実力が原作以上だったのは間違いないはずだ。ナルトは学問の方がダメダメなお陰でドベとはいかなくても総合成績がかなり下だったが。


・・・・・・・ナルトは結局最後まで分身の術が覚えられず、禁術の巻物を盗み出した時は複雑なものを感じざる負えなかった。


それはともかく、ピンク色の視線であちこち串刺し状態の今の俺に2人の様子はあまりに目に毒だった。

なんというか・・・・眩しいんです。何気に2人して手をつないでるし。ヒナタ微妙に顔が赤くなってるけど嬉しそうだし。
図らずも原作を遥かに超えたラブラブ(古い)な関係になってしまったこの2人。修行場代わりの俺の家だろうが町中だろうがアカデミーだろうが、どこででもこんな感じなお陰で今じゃアカデミーの新婚夫婦(まだ18歳未満だが)として有名である。
その通り名広めたの俺だけど。


今日も2人一緒に現われたという事は、ヒナタがナルトの家まで行ってまだ寝てたナルトを起こして一緒にここまでやって来たのだろう。いつもの事だ。

だから、


「・・・・今日も夫婦で登校か?」


俺もいつも通り冷やかしてやった。

反応もまあいつも通りで、ナルトは嬉しそうに笑い、ヒナタは顔を真っ赤にしてナルトの後ろに隠れてしまう。いい加減何とかならんかその赤面症。


そこへやっと中忍で教師として俺達に教えていた海野イルカがバインダー片手にやって来た。


これでやっと、ピンク色の視線から開放されそうだ。


あとがき:

ナルトとヒナタを絡ませたのは個人的な趣味です・・・・だって、じれったかったんですよ、本編の2人が(泣)
我が家のサスケに銃を持たせたいとは思ってます。しかしどちらかといえばそちらは切り札で、メインの戦い方は遠近両方+現実世界流トラップにさせるつもりです。
メイン武器のヒントは某映画のパート2から出てきて、3に至っては武装ヘリまで撃ち落すなど普通ではありえないくらい強かったアレの予定。原作でも同じ系統の武器は出てきてます。使ってたのは敵ですが。


では今日はこれで。

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