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「幻想砕きの剣 12-4(DUEL SAVIOR)」

時守 暦 (2006-12-20 22:14)
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「え? え? え、えううあえええ!?!?!」
 な、何で大河君がここに!?
 ここ、女湯じゃないの!?」


「女湯って、一般家庭で男湯とか女湯とか区別する?
 そりゃ公共施設の王宮だから、一応男湯女湯は別にあるけど、ここはクレアちゃん専用のお風呂だよ?
 クレアちゃんと言うか、代々の王様王女様ね。
 暗殺の危険があるから、あんまり使いたがらないんだけど」


「い、いやそんなコト聞いてるんじゃなくて!」


「別にいーじゃん、いきなり裸じゃ可哀想かと思って、この為に態々水着なんて着せたんだよ?
 ちなみに昨日から計画してました」


「は、計ったなシャア!?」


「モチのロン大三元役満!
 ユカはハコ点になったから脱げ…脱いだら風情が無いから、何かポーズとって?」


 輝かんばかりの未亜に対して、ユカは赤面を通り越して顔面が灼熱化している。
 顔面に付着した水滴が、水蒸気になりつつあった。


「まぁ、何時までもそんな所に突っ立ってないで、風呂に入れって。
 風邪引くぞ?」


「そうだね。
 ほら、ユカも入る入る」


「え、あの、いやちょっとボクお風呂は後に」


「まーまーまーまー」


 抵抗するユカだが、未亜に背中を押され、更にお湯から上半身だけ出した大河が怨霊よろしくユカの足を捕獲、感触を楽しみつつユカを引きずりこんだ。
 何とか踏ん張って逃げようとするユカだが、タイルが濡れていて足が滑る。
 濡れたタイルは摩擦が弱いのだ。
 底なし沼に引きずり込まれる心境のユカだった…が、はっきり言って羞恥心が心を一杯にしていてそんなのを感じる余裕は無い。

 何だかんだと言っている内に、ユカは肩まで湯船に押し込められてしまうユカだった。
 こうなると、今更無理矢理上がるのも恥ずかしい。
 まぁ、風呂に入っていれば返って肌は見えまい。
 何か入れてあるのか、湯船にお湯は曇っている…やはり温泉の元か?
 口元まで沈み込んで、体を隠すユカだった。
 幸いと言うべきか、大河の下半身も見えない。


「もう…そんなに離れた所に腰を下ろさなくったっていいのにね」


「むぅ、未亜達はとっくに失った純真さだよな…」


「誰のせい、誰の。
 まぁ、最近は萌えポイントが片っ端からユカに集中してるけどさ」


「時守曰く、『なんか異常な程に書きやすい』だそうだ。
 未亜達にも萌えシーンを作りたい、とは言ってたんだがなぁ」


 未亜は流石に年季が違うと言うべきか、未亜は恥ずかしげも無く大河の隣に腰を据え、寄り添っている。
 ユカにはちょっと信じられない事だった。
 しかも、大河は拒みもせずに、逆に肩に腕を回している。
 未亜の肩を経由した大河の腕の先は湯の中に消えているが…どう見ても、その腕は、未亜の乳房のある辺りに…。
 そう言えば、大河の手がちょっと動く度に、未亜の体がピクンピクンと跳ねているような…。


「…あ、あの、ひょっとして二人とも慣れてる…?」


「まぁ、二人きりで暮らしてた時には、こうやって爛れた生活送ってたし」


「一緒に風呂っていうのは、アヴァターに来てから何度かやったしな」


 平然としている。
 兄妹で、いいのだろうか?
 いや色々な意味でよくない。
 倫理的にもそうだが、恋敵にそれだけ差を付けられているというのが。


(い、いっそボクもここで何か…!)


「あー、終わった終わった!」(クレア)


「ご苦労様です、殿下」(ミュリエル)


「あら、色々用意してあるわね。
 バブルに電気風呂に冷たい湯船に…マット?」(リリィ)


「お風呂広いですの〜!」(ナナシ)


「やっぱりユカちゃんは水着着用?
 未亜ちゃんが根性入れて選んでたもんねぇ」(ダリア)


「お風呂も意外と気持ちいい物よね。
 これで耐水仕様の漫画でもあれば最高なんだけど」(イムニティ)


「いやいや、ここは酒でしょ。
 …ダメです、未成年云々以前に死にますよ!?」(ブラックパピヨン&ベリオ)


「私達精霊なら平気です」(リコ)


「飲みすぎなければいいのでござるよ。
 里では先輩のクノイチ方が飲んでいるのを、時々拝借していたでござる」(カエデ)


「ま、風情よ風情。
 飲みすぎてお風呂で吐かれちゃ溜まらないものね。
 飲むなら吐くな、吐くなら飲むな」(ルビナス)


「いや吐くまで飲む!」(大河)


「掃除するの誰だと思ってるのよお兄ちゃん!
 …あ、今私じゃないか」(未亜)


「な、な、ななな、な、な、ななななな!?」(ユカ)


 ワラワラと入ってくる救世主クラス+α。
 無論、全員普通に裸だ。
 特に動じた様子もなく、軽くタオルを巻いただけで、体を軽く流してからスタスタ湯船に向かってくる。
 大事な所だけを、しかも御座なりに隠して。
 別に見られても構わない、という事だろうか?
 ここまで堂々とした態度を取られると、ユカは逆に恥ずかしくなってくる。
 自分だけ水着なのは、何と言うか酷く場違いな気が…。
 思わず湯船の中で縮こまる。

 構わず、彼女達は特に争うでもなく、適当に腰を下ろした。
 未亜の反対側には、クレアが腰を下ろす。
 激務を気遣ってか、誰も阻止したりしようとしない。


(本当に住み分けとかされてるんだ…)


 改めて見ると、意外というか何と言うか。
 こういうギリギリというか一線を通り越した場で、大河に対するアピール合戦とかが始まらないのは予想外だ。
 まぁ、この状況事態全く予想してなかったが。

 ワイワイとそれぞれ近くに居る女性と話し込んでいる。
 しかし、改めて見ると美人ばかりである。
 目を逸らしたくなるような爆乳も居れば、パイパンの(ユカは気付いてしまった自分を呪いたくなった)ロリも居る。
 大河はと言うと、予想通りというか健全な反応と言うべきか、見事に鼻の下を伸ばしている。


(…後で何か理由を付けて殴ってやる…)


 殴ってやるにしても、とにかくこの状況をどうにかするしかない。
 恥ずかしさから目を逸らすため、湯船の外に目を向けたのだが…。


(…何かヘンな椅子とかマットとかあるんだけど)


 ビニールマットも謎だが、真ん中の部分だけが凹んでいるイスは何だろう?
 ユカの知識では、心当たりすら無い。
 聞かない方がいいと直感が囁くが、好奇心は疼く。

 もうちょっと回りを見てみる。
 近くにリンスらしきモノがあったが…。


(…聞かない名前だね?)


 整髪剤とかにはあまり詳しくないユカだが、その辺に売っているモノとは違うっぽい。
 やはり王宮御用達の高級品なのだろうか?
 何気なく眺めていると、ユカの様子に気付いたリリィが寄って来た。


「どうかした?」


「どうかしたって、この状況が一番どうかしてるんだけど…」


「…そっちに関しては諦めてもらうしかないわね…。
 まぁ、大河の周囲ってこんな感じだし」


「うう…ボクも染まっちゃうのかなぁ…」


 常識がどんどん破壊されていく。
 このまま取り込まれたら、即座に染まってしまいそうな自分がイヤなユカだった。


「…気持ちは解らなくもないけどね…。
 実を言うと、私も恥ずかしいし」


「それにしては、堂々としてなかった?」


「あんまり弱味を見せるのは、プライドが許さないわ。
 大河に好き勝手絶頂にされるのも癪だし、皆…いや例外は居るけど…羞恥心を見せまいとしてるのよ」


「…本当かなぁ…」


「まぁ、大河には見抜かれてるでしょうし、むしろ狙ってやってるのも居るわね。
 恥ずかしいけど、そうは見えないように表面だけでも取り繕う…しかも悟られているのを承知で。
 こーゆーシチュエーション、大河は大好きだから」


「何というか、とてもオヤジくさいね」


「何というかも何も、そのものよ」


 溜息を吐くリリィとユカ。
 それはそれとして、そろそろ体を洗いたい。
 ずっと湯船の中に居ても、湯当たりするだけだ。


「それじゃ、ちょっと体を洗ってくる。
 リリィさんも来る?」


「そうね。
 あっちはあっちで楽しんでるみたいだし、今の内に体を綺麗にしておきましょ。
 どうせ直ぐにドロドロになるけど」


「?」


 リリィが何を言っているのか、今一ピンと来ないユカ。
 多分、ユカにとって情事とは寝床でするものであり、こんな風呂で交わる事など、知識として知ってはいても実感として感じられないのだろう。
 黙っておこう、と決めるリリィ。
 何故って?
 その方が面白そうだからだ。


「それじゃ、折角だから私はこの高級っぽいリンスを使うぜ!」


「…まぁ、何も言わないけどね。
 それ、本当に使ったら危険よ?」


「? 何で?
 これ、リンスじゃないの?」


「…まぁ、一見すると似たようなモノかもしれないけど…。
 と言うか、クレアのヤツ何考えてるのよ…。
 こんなモノ持ち込んでくるのは別にいいけど、どうしてリンスと同じような容器に…」


「…これって、結局何?」


「……まぁ、もう暫くすれば解るわよ。
 厄介事に巻き込まれたくなかったら、素直にその辺のリンスを使いなさい」


「はぁ…」


 理由を説明してくれないリリィに首を傾げたが、彼女は信用できそうだ。
 大河や未亜は悪ノリして何をやらかすか解らない部分があるが、彼女はきっと常識人だ。
 …ユカの見立ては間違ってはいなかったが、それはあくまで『大河ハーレム内での常識人』という括りでしかない事を、彼女は解っていなかった。


 納得はいかないが、素直に別のリンスにするユカ。
 こちらも充分高級品である。
 正直、王族専用の風呂にこれだけ色々揃えてどうするんだ、という疑問もあったが、まぁ在るんだから使わねば損と言うもの。
 高級品の感触を、存分に楽しみながら…でも普通の品との差があまり理解できなかった…、ユカとリリィは全身を泡塗れにする。


「よく泡立つねぇ…」


「過剰なくらいにね…。
 それにしても座りにくいわ、このイス…。
 やっぱり男性用だからかしら…」


「? このイス、男の人のためのイスなの?」


「…まぁ、そうなるわね」


 リリィもあまり詳しい事は知らないのか、適当に言葉を濁す。
 大河からそれっぽいイスの事を聞いただけだが、その用途程度なら知っている。
 実践するのも吝かではないのだが、やっぱり周囲に人…それも部外者…が居るとやり辛い。
 ネコりりぃに化ければ、少しはその気になれるのだが…。


(ネコはお風呂が嫌いだもの…)


 まぁ、そういう事だ。
 ちなみに、何度かネコりりぃを風呂に入れようとした未亜やベリオが、壮絶な反抗に合って何本かの引っ掻き傷を作った事があるそうだ。
 その後、傷跡をバター猫よろしく舐めさせたようだが。


「でも、イスに男用女用なんてあるのかなぁ…」


「別にどっちかしか使っちゃいけないって事はないの。
 って、お義母様?」


「お邪魔しますよ、リリィ、タケウチさん」


「あ、どうも…ユカでいいです」


 リリィの隣に、ミュリエルが腰を下ろした。
 裸体を隠しもせず、体を伸ばしたままシャワーを浴びる。
 それは一枚の絵のようで、裸婦画と言うよりも宗教画のような印象を受けた。


「…お義母様、肌の年齢が若返ってますねー」


「ええ、水の弾きが違うでしょう?
 リリィを最後にお風呂に入れてあげたのは、アヴァターに来てから2ヶ月程してからでしたか」


「懐かしいですね…。
 またお背中でも流しましょうか?」


「ええ、それではお願いします」


 微笑ましい一幕である。
 ユカは癒される気分だ。
 一応言っておくが、リリィもミュリエルも怪しい事はしていない。
 普通にタオルを使っているし、無闇に体を絡ませたりもしていない。

 それはそれとして、ユカは座っているイスの事を、ミュリエルに聞いてみる事にした。
 このイスの形状にも疑問を持った様子はないし、何か知っているかもしれない。
 母子の団欒に嘴を挟むのは、少々気が引けるが…。


「あの、ミュリエル学園長…。
 このイス、ヘンな形してますよね?
 何なんですか?」


「このイスですか?
 このイスは…そうですね、泡の国でよく使われるイスで、座ったまま体を洗いやすくするためのイスなのです」


「泡の国…ですか?」


 ユカの頭に浮かぶのは、メルヘンチックなバブルランド。
 泡には空を飛べるモノがあり、上に人が乗って移動する事も出来る。
 …一メートルくらいのリヴァイアサンの上にチョコンと座った憐が、想像の背景をふよふよ通り過ぎていったが…電波か?


「…何を想像してるのか大体予想がつくけど、そんな牧歌的なのじゃないわよ」


「? …えっと、ひょっとしてアヴァターから派生した世界の一つとか?」


「派生…って言うのかしら…」


 アヴァターにあるから他の世界にもあるのだとしたら、派生と言えなくもないか。
 ミュリエルは苦笑し、背中を洗っていたリリィを止める。


「そろそろ未亜さんが使おうとする頃だと思いますが…」


「…未亜、これ使えるんですか?」


「付け焼刃ですが、私やダリアが指導しましたから…。
 …一応言っておきますが、私はソッチ系の店で働いた事はありませんよ。
 何時ぞや話した、実家に伝わる床の技です。
 そう言えば、リリィにも教えてあげる、と約束していましたね」


「…いえ、私はいーです。
 それより未亜に余計な事吹き込むの、止めてくださいよ…。
 絶対私達にも試そうとしますよ?」


「それこそ、私から習った技で撃退すればいいではないですか」


「それ、泥沼にしかなりません…」


 尤もだ。

 ユカは首を傾げながらも、大河と未亜の方に視線を向ける。
 二人は丁度湯船から立ち上がり、最寄のシャワーに近づいていった。
 その後ろ姿を、クレアが興味深そうに眺めている。
 大河の大事な所が湯気で隠れて見えなかったのが、ユカにはホッとしたような、残念なような。

 イスに座る大河と、シャンプーを手に持つ未亜に、ダリアが爆乳を揺らしながら近づいていく。
 相変わらず太平楽な笑顔で、未亜に何やら話しかけた。


「…あれ?
 ねぇリリィ、未亜ちゃんが持ってるのって、ボクが最初に使おうとしたリンスもどきじゃない?
 教えてあげなくていいの?」


「別にいいのよ。
 未亜は用途を理解してやってるんだし…。
 教えたいなら、自分で行ったら?」


「…だって、あそこには裸の大河君が居るし…」


 年頃の乙女としては、近づくのが憚られる、という事か。
 気持ちは解らなくもないが、既に慣れてしまったリリィだった。
 なお、ミュリエルが懐かしいモノ…例えば自分の過去…を見るように、目を細めていた事を追記しておく。


「まぁ、その格好で近づくのは確かに問題があるかもしれませんね」


「? 何故です?
 ちゃんと水着を着てるのに…。
 リリィやミュリエル学園長が近付くよりも、幾らか穏当じゃないですか?」


「…気付いてないのか…」


 リリィはユカの姿を眺め、ボソッと呟く。
 今まで敢えて(面白そうだから)指摘しなかったが、ユカの水着はとっくに透けている。
 乳房の頂点にあるサクランボは勿論、ちょっと目を凝らして三角地帯を凝視すれば、毛とか真珠だって見えそうだ。
 まぁ、ここまで来たのだから、自分で気付くまで放っておこう。
 ユカの健康美は、見ていて結構気持ちがいい。
 …それをいぢり倒してユカで遊びたいと思う辺り、リリィもネコっぽいと言うか未亜に毒されてきていると言うか。


「まぁ、黙ってみていなさいって。
 お義母様、ユカが倒れた時には…」


「医務室にでも放り込めばいいでしょう。
 どうせ単なる湯当たり強化版ですから、体を拭いて涼しい所にでも出しておけば復活する筈です。

 …ほらユカさん、始まりましたよ」


 ミュリエルの指差す先で、未亜は何やらシャンプー(仮)を自分の体に塗っている。
 あれ?と思うユカ。


「……あ、あの、未亜ちゃんがやろうとしてるのって、ひょっとしてアレ?」


「そう、アレ」


「…ひょっとして、泡の国って……ソープ?」


「そう、ソープ」


「…という事は、あのシャンプーもどきって…」


「ローションってヤツね」


 ユカ、石化。
 初心ですねー、と他人事のように呟くミュリエル。
 リリィはユカの体を抱えて、態々大河達の絡みがよく見えるようにしてやった。


「自分でやっといて何ですけど…悪趣味ですね」


「何というか、横恋慕する人に濃厚なキスシーンを見せてるようなモノですね。
 やられた方は溜まったものじゃありませんよ」


「むぅ…でももう見せちゃったし…。
 ユカもこのまま行けば、何れ混じる事になるでしょうし…」


「確かに、異様なほどに大河君に執着していますから…。
 何故でしょうね?
 ………まぁ、後学の為にという事で、ちゃんと見ているといいですよ、ユカさん」


「は、はひ!?」


 大混乱するユカを他所に、未亜とダリアはその体を大河に擦り付ける。
 ダリアは爆乳を使って大河の頭を挟み込み、未亜は大河の背中に胸を擦り付ける。
 大河のキカンボーにまで手を伸ばしているようだが、こちらには擽るような刺激しか与えていなかった。
 どうやら一気に行かずに、徹底的に焦らして時間をかける作戦のようだ。


「ふむ…小一時間ばかり教えただけにしては、結構手馴れていますね。
 アヴァターに来る前も、似たようなプレイをしていたと見ました」


「…昔からああだったのね…。
 …?
 お義母様、混ざりに行くのですか?」


「ええ、未亜さんは筋はいいですがまだ甘い。
 色々と指導してあげねばいけません。
 私も楽しみたいですし」


「そうですか…。
 まぁ、一度に大河と絡める人数も問題ですし、私はもう少しユカの世話をしてます」


「よろしくお願いしますよ」


 ミュリエルはタオルを巻きつけて、大河の側に歩いていった。
 タオルを無造作に、ギリギリで秘裂が見えそうな位置に撒きつける技量は感服する。


「……ユカ、いつまでも呆けてないで。
 体を洗ったなら、湯船に戻りましょう。
 風邪引くわよ」


「え? え、あ、うん…」


 ロボットダンスみたいにぎこちない挙動で、ユカはリリィに連れられて湯船に向かう。
 やはり興味はあるのか、大河達の方向に目をチラチラと向けていた。


「…大丈夫?
 のぼせたりしない?」


「だ、だいじょーび、だいじょーび…。
 あ、あのさ、前からちょっと疑問だったんだけど…。
 みんな、大河君と…その、ナニして…皆でする事もあるんだよね?」


「? え、えぇ…まぁ…」


「皆でするって…その、どうやってんの?
 大河君一人に対して、10人くらいでしょ?
 どう考えても、その…炙れるというか…」


 ユカの目が渦巻き状になっている。
 どうやら半分のぼせていて、正常な判断が出来なくなった勢いでこのような質問が飛び出したらしい。


「…別に、毎回全員で乱交してるんじゃないの。
 大河に捕まったら、大抵朝方まで離してもらえないから、次の日はまず間違いなく寝不足。
 だから基本的にローテーションで、参加不参加は自分達で決めてるのよ。
 まぁ、やたら人数が多くなった日には……タチ役をするヤツが居るから、ハードレズを演じる事に…。
 それに…まぁ、なんて言うか、挿れる事に拘らなきゃ、意外とどうにかなるモノよ?」


「………(ぶくぶくぶく)」


 返ってきた答えに、ユカは無言で水没していった。
 取りあえず、ユカを熱い湯船から冷たい湯船に移す。
 これで少しはマシになるだろう。
 …冷たい湯船に浸かっていても、ユカの頭から水蒸気が出ているような気がするが…。


 一方、大河達はと言うと…。


「んっ…そ、そう…指を根元まで入れてください…。
 そうしたら、こんな風に締め付けて…」


「おっ、おおぉ…はぅ!?」


「あ、タマタマ引っ込んでる…。
 お兄ちゃん、出しそう?
 出したい?
 でもまだまだ我慢してね?」


「お客さぁん、こういうお店初めて〜?」


 何と言うか、大河はヘロヘロに溶けていた。
 普段の性的な快楽を追い求める愛撫ではなく、大河を真綿で締め付けるようにして追い込む愛撫を受けている。
 基本的に責める側だった大河には、新鮮な感覚である。

 大河の右腕の人差し指は、ミュリエルの肉壷に根元まで銜え込まれ、内側から滲み出る蜜を潤滑油にして扱かれていた。
 ちなみに、指は神経の末端で敏感だから、刺激するとヒミツの場所を刺激されたのと同じように興奮してくる。

 未亜の両手は、ユカ曰く『ヘンなイス』の真ん中の凹みにブラ下がっている袋を洗いながら弄んでいた。
 このイス、俗に言う『スケベイス』である。
 男性器が乗るはずの部分が凹んでいるため、当然男性器及び袋は凹みの中に垂れ下がる。
 その垂れ下がった男性器と袋を洗う訳だ。
 未亜は両手で二つの玉を転がし、巨大化している大河のシンボルに息を吹きかけたり、裏筋を舌先で弱く舐めたりと、年齢には似合わないテクニックを駆使している。

 ダリアはと言うと、自慢の爆乳を使って大河の視界を奪っている。
 俗に言うパフパフ。
 …ダリアがやると、普通に相手を酸欠にしそうで怖い。
 目が見えないから、益々大河は敏感になった。


「お、おおぅ…な、なんかこう、強くないけど無視できないピリピリが、そこかしこから体中に伝播していくような…」


「ふふ、大河君はガンガン責めるタイプだからね〜。
 こういう、ゆっくり気持ちよくなっていくのはあんまり経験ないでしょ?
 この焦れったさがイイのよ〜」


「オトナですねー、ダリア先生」


「んっ…く、こら、洗ってるんだから、私の中で指を動かしてはダメです…ああっ、ダメだと言うのに…」


 焦れったさに悶えているのか、大河の四肢の先はビクビク動いている。
 本心では、今すぐ未亜達を押し倒して主導権を握りたいのだろう。
 しかし未亜から前もって『今夜は私達が責めなの! 明日になったら全員足腰が立ちません、じゃ話にならないでしょ!』と厳重に言い渡されている。
 断ろうとしたら、本気で大河のナニに拘束具(痛そう)を付けようとしてきたので、慌てて受諾した。
 確かに、明日敵襲があるかもしれないのに、全員ノックアウトするのはマズいだろう。
 暴走しない限りは、受身でいようと決めた大河だった。


「それにしても、お兄ちゃんも酷いよねぇ〜。
 お兄ちゃんを大好きなユカさんが見てるのに、オンナノコにこんなコトさせるなんて…」


「ふ、ふごふごふご」


「あぅん、喋ったらオッパイがビリビリ来るわぁ♪」


 嗜虐的なニンマリ顔で大河を攻める未亜。
 大河が反論できないのは、勿論計算済みだ。
 まぁ、反論した所で説得力なぞ欠片もないが。


「もがもが!」


「むぅ、大河君も中々しぶといですね…。
 陥落させるには、もう何人か必要ですか」


「今夜は全員で大河君を弄り倒すって決めましたものねぇ。
 この際だから、皆にも幾つかテクニックを仕込んでみます?」


「そうですね…。
 まぁ、本格的なものでなければ大丈夫でしょう。
 未亜さん、何処を担当したいですか?
 このまま大河君のキカンボーを?」


「むぅ…この際だから、新境地に挑んでみたいです。
 久しぶりだから、もう体が火照って火照って…。
 今ならお尻の中だって舐められますよ?」


「ソッチの経験は?」


「指を差し込んで前立腺責めなら何度か…」


「ふっ、まだまだトーシロよぉそんなの」


 淫靡な会話を耳元でされているが、ダリアの乳に耳が塞がれて聞こえてない大河。
 ダリアは湯船の中でこちらを見ている救世主クラス達に手招きした。
 その後指を3本立てる。
 3人まで、と言う意味だ。

 すぐさまイムニティが立ち上がり、対抗してリコも湯船から出る。
 興味津々で見ていたルビナスは、他のクラスメートを一通り見る。
 リリィはユカの世話をするのでパス、と手信号。
 ナナシはあひるさんを弄って遊んでいる。
 ベリオとカエデは…。


「ん…はむ…っぷふぅ…べ、べりおどのぉ…」


「カエデさぁん……ふぅ…んむ…あふ…あっ、スゴイ、あんなコトまで…」


 大河達をオカズにして、乳繰り合っていた。
 どうやら遠征中に何かあったらしい。
 まぁ、ともあれ。


(私が行ってもいいってコトよね?)


 立ち上がり、自分の体をチェックしながらイムニティとリコの後を追う。
 ドキドキしていた。
 これから大河を一方的に気持ちよくさせると言うのもあるが、純真無垢だったミュリエルが、どんな淫靡な技を身につけているのか?
 綺麗なモノが汚れてしまった喪失感と、大河達に開発された体が、淫靡な期待で疼く。
 太股の内側に、粘着質の液体が滴るのを感じた。


 リコとイムニティは、未亜が使っていたローションを手に取る。
 考えてみれば、この手の道具を使うのは初めてだ。
 ローターやらバイブやらなら、何度も使っているのだが…。


「これを何処に垂らせば?」


「そうねぇ…。
 じゃ、お股に塗って頂戴な。
 そしたら、こう大河君の腕を跨いで…」


 指示通りに股をヌルヌルにして、イムニティは大河の右腕を、リコは左腕を跨ぐ。
 左腕の指は、まだミュリエルの膣に差し込まれて洗われていた。
 ミュリエルは差し込んだ指が抜けないように、手首を腿で固定する。


「そのまま腰を前後に揺らして、陰部と太股で大河君の腕を洗うんですよ。
 あまり激しくせずに、適度な力で締め付けるのがコツです」


「こ…こうかしら?」


「んっ…お、お豆さんが…擦れます…」


 大河の腕を素股するように、腰を前後に揺らす二人。
 敏感な内腿を刺激され、リコもイムニティも徐々に体が火照ってくる。
 そのまま酔いしれそうになるが、背後から伸びた手が二人の乳首を強く捻り上げた。


「イタッ!」


「はぅ!?
 マ、マスター!?」


「ダメダメ、自分だけ気持ちよくなっちゃダメだって。
 久しぶりだから、我を忘れそうになるのはよーく解るけど」


 大河の股間から離れた未亜である。
 このままリコとイムに暴走されて逝き付く所まで逝ってしまわれては、戦力が大幅に減ってしまう。
 流石に解禁になったこの場で勝ち負けがどうのと言うつもりはないが、あっさりダウンされては困るのだ。
 これから大河を何度も満足させて消耗させなければならないのに。


「す、すいません…」


「いたぁ…ちょっと強く捻りすぎよ…。
 って、何時まで揉んでるのよ!?」


 あははー、と笑って離れる未亜。
 と、その未亜の後ろから伸びる手。


「ツン♪」


「ひゃっ!?」


 不意打ちで乳首を突かれ、跳ね上がる未亜。
 慌てて振り返ると、ルビナスが奇襲成功とばかりに笑っていた。


「未亜ちゃん、大河君の前、代わってもいい?」


「え?
 えっと…はい、いいですよ。
 二人でするのもいいですね?」


「いやいや、新境地に逝くんでしょ?
 ねぇミュリエル、何かいいのあるかしら?」


「…そうですね…新境地ではありませんが、耳…はダリア先生が塞いでいるし…大きすぎる胸のおかげで、うなじも埋もれています…。
 となると、脇、足、脇腹、背中などがありますね。
 まぁ…女性も男性も、愛しい人が求めてくれるのであれば、それが体の何処であっても気持ちよくなるコトは可能ですし」


「…それはちょっと解ります…アブノーマルが過ぎる事もありますけど。
 それじゃ、私は背中を…別に新境地じゃありませんが。
 背骨に沿うようにして、お兄ちゃんの性感帯があるんです」


「そういう情報はちゃんと共有しましょうね」


 ちゃっかり自分だけ大河の弱点を熟知している未亜。
 この辺は付き合いの長さの賜物か。


「他に大河君の弱点はありますか?
 私達がまだ知らないような…」


「んー…。
 左足の小指を舐められるのに弱い。
 流石にあんまりやった事ないけど」


「んっ……ま、まさかとは思いますが…。
 マスター、ご主人様に、足とか舐めさせてないですよね?」


「舐めてやろうか、って言われたけど…まだ私、その頃初心者だったし…。
 ああ、惜しい事したなぁ…」


「マスターに、とっては、あうぅ…幸運だったわね…」


 もしも地球で二人きりの頃、迂闊に『女王様と奴隷』的態度を取ってS未亜が発動していた日には、いくら大河と言えども…。


「で、舐める?」


「それなら私が舐めよう。
 ふっ、先祖伝来のM気質を侮るなよ。
 足でも何でもドンと来いだ」


「あ、クレアちゃん」


 今度はクレアまで参加してきた。
 そう言えば、先程から見えなかったが…すぐ近くで観賞していたらしい。


「同じくMのイムニティは、大河の腕でオナニーの真っ最中だしな。
 また意識が飛びかけてるぞ、コイツ」


「露出願望の毛もあるみたいだしね、イムちゃんは。
 みんなが見ている中でナニして、興奮しちゃったんでしょ」


「う、うるさいぃ…」


 ルビナスを必死に睨み付けるイムニティだが、快楽の為かその表情は引き締まっているとはとても言えない。
 努めてゆっくり動かそうとしていた腰は、既に小刻みに振られている。
 絶頂が近い事を感じているのか、大河のキカンボーもルビナスの手の中で暴れまわっていた。


「取りあえず、一発出させるか?」


「いえ、この際だからもっと焦らして、ゆっくり盛り上げていきましょう。
 それではクレア様、大河君の足はお願いします」


「うむ…」


 大河の右足の前で四つん這いになり、足を取るクレア。
 足に顔を近づけて、少しだけ舌を出す。
 流石に舌を付ける時には少し躊躇したが、先程から情事を眺め続けていた為に、理性は随分と衰弱している。
 大河の足の指と指の間に、歳に似合わぬ淫靡さを纏わせながら舌を捻じ込んだ。
 流石に驚いたのか、大河の体がビクビクと震える。
 クレアの舌は過剰に思える程に唾液に塗れ、足の指の間を動く度にピチャリピチャリと粘着質の音がする。


「あ、効いてる効いてる。
 お兄ちゃん、腰が揺れてるよ」


「予想以上の効果ですね…。
 まぁ、これだけの人数に一度に責められればこうなるのは当たり前ですか」


「でも、もうちょっと増える余地があるわねぇ…。
 あっ、ビクンって撥ねた♪」


「息も荒くなってますわぁ」


 改めて見ると、随分な状態である。
 スケベイスに腰掛けた大河の袋と棒をルビナスが弄び、顔面はダリアの爆乳で目隠しをされ、片手の指はミュリエルの中。
 腕にはリコとイムニティの陰部がローション付きで擦り付けられて、背中は未亜が泡踊りの真っ最中。
 そして片足の指をクレアが舐っている。
 ここまでやって即座に射精しないだけでも、大河の耐久力が並外れているのがよく解る。
 それはもう、不感症かと思うくらいに。


「後は…空いている片手に足、それから菊門に乳首、あと脇腹…ですかね」


「一応、全員、入る、余地…あん! あ、ありますね…」


 努めて平静を装うミュリエルだが、足がガクガク震えている。
 少なくとも、一度は絶頂しているようだ。
 リコもそろそろイカレ始めている。
 イムニティはと言うと、腕オナニーに夢中になっているようだ。


「それじゃ、次呼びましょうか。
 ナナシちゃーん、こっちおいでー」


「はーいですの」


 相変わらずアヒルのオモチャで遊んでいたナナシは、ルビナスの声に振り返る。
 大河が女体に埋もれているのを見て目を丸くしたものの、すぐにニパッと笑って駆け寄ってくる。
 滑ってこけそうになるのはお約束だ。


「みんなでネコ団子ですの〜!
 ナナシもくっつくですのぉ〜!」


「ええ、解ってるわよ、ナナシちゃん。
 それじゃ、ダーリンの乳首をキモチヨクさせてあげて頂戴な。
 男の人でも敏感な所だから、適当に触るんじゃなくて、やさしーくね?」


「ハイですの!
 えっと、舐めたり吸ったり弾いたりはアリですの?」


「勿論アリよ〜♪
 むしろナナシちゃんの乳首を大河君の乳首に擦り付けたり、甘噛みしたり抓ったりしてもいいのよ〜。
 でも、強くすると本気で痛くなっちゃうから、ソフトにね?」


「は〜い!」


 元気に返事をして、大河の肩に手を付いて顔を近づけるナナシ。
 クンクンと鼻を動かし、にへらと笑う。


「えへへへ、ダーリンの匂いとみんなの匂いが混じってて、とっても嬉しいですのぉ〜♪」


「んっんっ…ナナシ、ちゃん、私達の、匂い、わかるの…?」


「ハイですの。
 とってもエッチな匂いですのぉ。
 それでは、ナナシも失礼して…」


 大河の胸板に舌を這わせる。
 ナナシらしく無邪気な、愛撫と言うより犬が飼い主の顔を舐めるような舐め方だ。
 テクニックと言えるようなモノはまるで無かったが、それだけに今の大河には新鮮だったらしい。
 今の大河を囲んでいるのは、風俗顔負けのテクニシャンと、即席でお水の技を仕込まれた、俄か玄人である。
 そこに一つだけ素人っぽい愛撫が加わって、返ってアクセントになったらしい。
 胸からは擽ったさが、全身からは蝕むような気持ちのよさが。
 交じり合って、とうとう大河は限界に達しそうになった。
 無論、それを見逃すような彼女達ではない。

 未亜が大河の背中を自分の腹や胸で擦りながら、ニヤリと笑った。


「ん〜…はむっ♪」


「むぐぅ!?」


「キャッ!?」


 大河の首筋に、未亜が吸血鬼よろしく八重歯を突き立てたのである。
 突然送り込まれた鋭い刺激に、大河の体はあっけなく限界を超えた。
 我慢に我慢を重ねていた分、溜まりに溜まった精液が一挙に飛び出し、ルビナスの顔面を直撃した。
 それこそ、褐色のルビナスの顔が白で埋め尽くされてしまいそうなくらいである。


「ん…相変わらず、すごい…」


「ここまで匂いが漂ってくるわ…」


 陶然とするルビナスと、射精直後のキカンボーをゆっくりと撫でるミュリエル。
 ルビナスは顔に付着した白濁を、サンオイルのように引き伸ばして塗りたくった。
 それに群がるようにして、クレアとナナシが顔を寄せて白濁を舐め取る。

 射精の快感に震える大河の顔を、ようやくダリアが解放した。
 乳の下から現れた顔は、今まで見た事も無いくらいに緩みきっている。
 それほどお気に召したらしい。

 未亜が大河の視界外でニヤリと笑う。
 同じく大河の視界外で、ダリアがニヤリと笑い返した。
 珍しく…と言うか、初めて主導権を握ったまま射精まで漕ぎ着けた。


(勝利の予感!?)


 …やっぱり勝敗に拘っている未亜だった。
 とは言え、大河の性欲の強さは文字通り骨身に染み込んだ上に骨子の構成要素になっているくらい、よぉーく知っている。
 ここで油断するのは自殺行為。
 このまま大河を緩んだ状態から復活させずに、2度目、3度目の射精まで導いて、少しでも体力を削るのだ。
 それでなくても、結構楽しいし。


「それじゃ、場所交代して第二段行ってましょー」


「あー……?
 あへ?
 もう一発?
 いいぜー、なんかコレ癖になりそう…」


「…ダーリン、頼むから20歳を超えても風俗とかに嵌ったりしないでね」


「むしろ風俗なんかに行ったら、ご主人様諸共叩き潰しますよ?
 愛人が増えるのは、まぁ何とかギリギリ我慢できますが、遊びとか商売で他の女に手を出すのは許しません」


「改めて聞くと、微妙な境界線ですの」


 ヘラヘラ笑う大河とマジなリコ達。
 まぁ、風俗なんぞに行ったら後が怖いという事くらい、大河もよーく理解しているだろう。
 それでもセル辺りから誘われたら、ノリのままに流されてしまいそうなのが大河だが。


「それじゃ、私は次は…脇に行ってみたいと思います!」


「…未亜さん、本当に積極的ですねぇ…」


「え? 学園長は体が疼いてませんか?」


「…実を言うと、今すぐ雪ヒョウモードで大河君をハントしたくて溜まりません」


 などと言いつつ、ワラワラと配置を変える。
 場所取りで少々揉めたが、今度は未亜が脇、リコ&イムが男性器、ダリアが背中、クレアが菊門、ナナシが足、ルビナスが乳首、ミュリエルが顔で…。
 ただ只管絡む人数を増やせばいいってものでもないが、ここまで来るとまぁ壮観ではある。
 やろうと思えば、意外となんとかなるもんだ。


「私も参加させてもらおうかねぇ」


「え? ベリオさん? というかブラックパピヨンさん?
 あっちでカエデさんとレズってたんじゃ…」


「アレのコトかい?」


 ブラックパピヨンが指差す先には、そろそろ佳境に入りつつあるカエデとベリオ。
 ちなみにカエデが責めだが、どう見ても勢い的にはベリオが圧倒している。


「え? え? 分身の術?」


「いや、ルビナスに貰ったサイコパペットさ。
 ま、原理的には分身の術みたいなモノだけどね」


「参加するのはいいけど、ちゃんと制御できるようになったの?
 何時ぞやみたいに自爆は勘弁してよね?」


「大丈夫、もう寝てても体が崩れないくらいに慣れてきたわ。
 ちなみに防水加工もバッチリだから、パペットが壊れる事も無いよ」


 驚いている未亜達を尻目に、ブラックパピヨンも大河に取り付く。
 先程リコ&イムがやっていたように、腕を素股で洗っている。
 中々ダイナミックな腰使いだ。

 これで総勢9人が、大河の体に絡みついている事になる。
 普通に考えれば、この状況でオーラルセックスなんぞ不可能だ。
 しかし人間やれば出来ると言うべきか、やたらと巧みなコンビネーションで、互いの邪魔をしないように体を動かしている。
 この上まだ加わるスペースがあるのが凄まじい。


「んっ…あふ…か、体が擦れあって…」


「び、敏感になってるから…腕と腕が当たっただけでも、ビリビリ来るよぅ…」


 ピチャピチャネチャネチャと、唾液と蜜の音が響く。
 既にローションは大河の体の各所に行き渡っており、その体に触れる未亜達もどんどんローション塗れになっていく。
 大河は二度目にも関わらず、イチモツを巨大化させながら茫洋としていた。
 それをリコとイムニティが、両側から舌で擽る。
 絶対に決定的な刺激を与えようとせずに、普段では考えられないくらいのコンビネーションを発揮している。
 袋の中の玉を、ローションで滑らせるようにして転がしていた。


「は、はわわわわわ……」


「…ムリして見なくても…」


 一方、リリィとユカは大河達を眺めてパニックに陥りつつあった……リリィの方が。
 ユカは大河達の痴態に混乱している内に何かがキレてしまったのか、返って平静になっているようだ。
 …目の光の焦点が微妙にズレているし、どうも視界をボヤけさせて上手く見えないように調整しているらしい。

 リリィはと言うと、想像以上の淫靡な光景…特にミュリエルの挙動に、心の中の義母像が崩れていくのを感じていた。
 いくら親子丼な関係を持ってると言っても、やはりリリィにとってミュリエルは特別な存在だった。
 強く、頭がよくて、綺麗で、ちょっとエロくて、とにかくリリィの理想的な人物だった。
 いくらエロくても、何処か上品なイメージがあったのである。
 それが今や、大河の顔を上向かせて、突き出した舌を絡め合ったり、口の中に貯めた唾液を流し込んだり…。
 上品というイメージが、木っ端微塵に砕かれつつある。
 しかし、それがまた背徳感を煽り、リリィの体は火照りつつあるのだ。

 頬を上気させ、目を潤ませるリリィを、ユカが横から見物していた。
 ユカもそろそろヘンな気持ちになりつつある。
 モゾモゾと、冷たい湯船の中で太股を擦り合わせる。
 しかし、いくら体が疼くと言っても、この状況で一人エッチを始められる程、ユカは擦れてはいなかった。
 そろそろ風呂から出ないと、雰囲気に流されとんでもないコトになってしまいそうだ。
 チラチラと出口に視線を走らせるが、どうしても出る気にならない。
 ピンクなシーンに、興味津々なのである。
 口先では破廉恥と言っても、体は素直。
 増して…。


(……き、氣功術の練習してた時のコト、思い出しちゃった…)


 ホワイトカーパスで、大河に氣の扱い方を教わっていた時の事である。
 まだ制御が殆ど出来ず、過剰な氣はユカの体をとてつもなく敏感にしてしまっていた。
 それを治療する為、大河がユカの敏感になった部分に触れ、衰氣を注いでいたのだが…。
 大河にそのつもりが無くても(実際には、無いと言い聞かせていたのだが)、ユカにとってその手は愛撫そのものだった。
 感じすぎる為に、普通に触れただけでも快感が電流のように走り抜けてしまう。
 最初はいいのだ、何だかんだ言っても刺激が強すぎるため、それが快感だと認識できない。
 しかし敏感になった部分が徐々に収まってくると、ユカの体を快楽が苛み始める。
 ここも問題だが…ユカにとって、最も辛いのはこの次からだ。

 敏感になった体は大河に触れられる事によって、徐々に熱を溜め込み始める。
 その熱はユカにとって未知の感覚だったが、性に関する欲望だというのは自覚できた。
 熱が溜まれば溜まる程に、ユカの自制心は薄れていく。
 はしたないと思いつつも、ユカは大河の手を求めてしまうのだ。
 しかし、その一方で衰氣を注がれた体は、徐々に敏感さを潜めていく。
 欲望とは裏腹に、体が醒めてしまうのである。
 その結果、溜まった熱とは反比例して、ユカに与えられる刺激は少なくなる。
 イキそうになればなるほどイケなくなる、正に生殺しの状態だ。


(よ、欲求不満を、せっかく忘れていられたのに…!)


 まぁ、そんな状態でユカがイライラするのも当然だろう。
 ホワイトカーパスで大暴れしていたのは、持て余した欲求を発散させようとしていたのだ。
 加えて、昨晩ホテルでエロい遊びをしていた際、微妙に残っていた欲望の火が徐々に大きくなりつつある。

 その欲求不満を思い出したら、途端に体が疼いてきた。
 今すぐにでも鎮めたい。
 ユカも、それくらいの方法は知っているが…。


「…あれ?」


 チラリと目をやると、リリィが居ない。
 さっきまで、そこでパニクっていたのに。
 ついでに見ると、レズっていたベリオとカエデも居なかった。

 となると、彼女達の行き先は一つだけ。
 目を向けると、予想通り、未亜達に混じって、火照った体を大河に擦り付けていた。
 呆れる程の素直さだ。

 しかし…。


(ひ、ヒトが見てないって解ったら、もう…!)


 ユカの目は大河達に釘付けになったまま、耳は流れてくる喘ぎ声と粘着質の音を聞きながら、その手はユカ自身の体を這い回り始めた。
 水着の上から胸を撫でるユカの手。
 あまりオナニーの経験は無いユカだが、その分一回一回の刺激は強烈だった。
 一人遊びする時は、大抵多感症になっている状態だったからだ。
 だから触れるか触れないかの状態でも、充分な快楽を得る事が出来た。
 しかし、今は違う。


(だ、ダメ…!
 こんなのじゃ、足りないよッ…!)


 何時の間にか、ユカの手は胸を撫でているのではなく、鷲掴みにして揉みしだいていた。
 湯船の波に揺られて微妙に左右に動くユカの乳房は、面白いようにその形を変える。
 胸が柔らかく歪む度に、多感症状態には遠く及ばないものの、ユカの思考を痺れさせるには充分な刺激が伝わってくる。
 しかし、それこそユカにとっては生殺しに等しい。


(氣を使った後みたいに、もっと、もっと、強いのを…!)


 もう破廉恥だとかふしだらだとか、そんな事は頭のどこにも無い。
 集団で射精まで導かれる大河を眺め、自分もその中に入っている事を夢想しながら、ユカはただ只管自分を慰める。
 胸を触るだけでは満足できないと判断したユカは、とうとう直に触れようとした。
 水着が邪魔だったが、今のユカには水着を脱ぎ捨てるという知恵すらない。
 水着の下から手を捻じ込み、人差し指と中指の付け根で乳首を挟み、思うさま捏ね回す。


「あっ、はぅ、あん、いぃっ!」


 自分好みの刺激をようやく与えられ、ユカの体は加熱する。
 ただでさえジャストフィットしているビキニの中で、勃起した乳首の先端が布地にこすれる。
 その上強引に手を突っ込んだのだから、掌がより強く乳房に埋没している。
 透けたビキニの下で、ユカの手がもどかしく動き回る姿が見て取れた。


(下、も…)


 今度はお湯の中の下半身にも手を伸ばす。
 2,3度水着の上から秘部をなぞって様子を見ると、暫し躊躇した挙句、直接水着の中に手を進入させた。
 指や手の甲が。真珠に擦れてユカの体を仰け反らせる。
 その間も、乳房を弄る手は止めてない。


(な、中に…今なら、一本くらい入るかも…)


 好奇心も手伝い、ユカは人差し指を動かす。
 その動きだけでも、真珠と秘部の外側から刺激が伝わってきた。


(あ…ココだ…)


 指先が穴を見つけ出す。
 ゴクリと息を呑み、覚悟を決めて…と言うよりは火照りに急かされて、ユカは粘着質の液体に満ちている部分に、ゆっくり指を挿入する。


「う…んんっ…!」


 全身が硬直して、未知の刺激が走り抜ける。
 しかし、それは決して不快な感覚ではなかった。
 入ったのは第二関節までだが、それでも充分すぎた。

 風呂場に響く、ユカ以外の声。
 大河に体を擦り付けている彼女達の声だ。
 その中に、大河の声もある。
 くぐもった声なのは、顔を抑え込まれているからだろう。


(大河君の声…!)


 苦しんでいるような悦んでいるような声に突き動かされて、ユカの指は前後にゆっくり動き出す。
 その動きは徐々に早くなっていき、それと同時にユカの意識も真っ白になってくる。


「く、来る…! 何か来ちゃう!
 お、おっきいの、こんなの、知らない…!」


 多感症状態での自慰とはまた違った感覚。
 それを存分に味わいながら、ユカの意識はスパークする。


「………!!!!」


 薄れかけている意識の中で、大河が射精したのが見えた。
 正面に居たルビナスに白濁がかかったのを見て、ユカの手はまた無意識に蠢き始めた。


「……ねぇねぇお兄ちゃん。
 ユカが一人エッチしてるよ?」


「あ、やっぱり?
 辛そうにしてたから、一人にしてあげようと思ったんだけど…ドンピシャだったわね」


「マジか?
 ん……ミュリエル?
 イテッ…」


「…私達が揃ってシテあげているのだから…他の人に興味を移すのではありませんよ」


「そうでござるよ師匠…。
 さもないと、このように噛み付かれても文句は言えないでござる…チュパ…。
 んっ…ゆふぃふぁ…ひたほ、ほはへへ…」


 カエデにしゃぶられている大河の指が、口の中で動き回る。
 口内の上の部分を擽ってやると、カエデはもどかしそうに身を捩った。
 本人曰く『洗脳探偵直伝の指チュパ』だそうだが、これは単なる冗談だろう。
 しかし、思わず納得してしまいそうなくらいに上手な指舐めだった。

 ベリオは片手で大河の尻を揉みつつ、脹脛や内腿に舌を這わせている。
 もう一方の手で大河の足を抱え込み、豊満な胸を擦り付けてもいた。
 ゆっくり体を前後に動かすと、乳首が大河の足に擦られて、ベリオの体にも電撃が走る。
 その電撃は、ベリオの中に居るブラックパピヨンにも伝わり、大河の腕に陰部を擦り付けているブラックパピヨンボディが悶え、その刺激が大河に伝わり、そして大河の体の痙攣が、密着している彼女達への刺激を作り出す。
 これも永久回路だろうか?

 リリィはと言うと、空いていた一方の腕に舌を這わせている。
 とうとう彼女も部分ネコ化を使いこなせるようになったらしく、多少伸びてザラザラしたベロが、大河の神経を刺激する。
 少し腕を持ち上げて、血管に沿って脇に向かって舌先を這わせると、大河の体がブルリと震えた。
 その反応で自信を持ったリリィは、時には舌の先を、時には舌の腹の部分を使って、大河の腕を唾液で塗していく。

 大河にはもう、誰が何処を担当しているかなど、意識の外側だろう。
 ただ送り込まれる柔らかく優しい快楽に身を委ね、時折思い出したように反撃する。
 珍しく、本気でペースを持っていかれているようだ。

 イタズラっぽい顔で、未亜が大河の顔をユカの方に向ける。
 ミュリエルが不満そうな顔をしたが、すぐに気を取り直して舌での愛撫に戻った。

 触覚は勿論の事、嗅覚は発情したメスの匂い、味覚はミュリエルの唾液で支配され、聴覚も喘ぎ声で埋め尽くされる。
 そして視覚では、風呂の中で、夢中で局部を弄っているらしきユカを写している。
 ユカは大河達を見つめていて、大河に見られている事に気付いたのか、顔を背けようとしながらも、より一層動きに熱が入った。

 既に大河の全てが、肉欲で埋め尽くされているようなものだ。
 流石の大河も、この状態で射精を送らせようとする余裕など無い。
 脳裏が真っ白に染まり、勢いのままに局部から伝わる衝動に身を任せた。

 尿道から何かが吹き出るような感覚を覚え、それが経験した事が無い程長く続く。
 ヘタをすると、排泄よりも長く続いたのではないか、とさえ思える射精。
 明らかに生物としておかしいような気もするが、この状況ではそんな理性的な判断は誰も出来ない。
 ただ理性を溶かし、剥き出しになった本能のまま、肉の快楽を追い求めるだけである。

 大河のみならず、未亜達も既にまともに頭が回ってないらしい。
 周囲から聞こえる喘ぎ声は、大河以外とも睦んでいる事を教えてくれる。
 それが誰かなど気にもせずに、ただ只管桃色に染まった肌を擦りつけ合っているのだろう。
 大河も心地よい気だるさに包まれたままの四肢を動かし、体中で快楽を量産してやる。
 誰かが尿道内に残っている精液を吸いだそうと、大河の棒に吸いついた。

 思わず体を仰け反らせる。
 しかしすぐに上から抑え付けられ、抵抗が出来ないように金縛りの魔法までかけられた。
 理性がイッちゃっているためか、殆ど効力は無いが、それでも今の大河を動けなくする程度の力はある。


(ああ、俺って受身に回ると意外と弱かったんだな…)


 などと考える大河。
 弱いかどうかはともかくとして…。


(…?
 あれ、ユカが居ない…)


 視界の端に捉えていた。自慰行為に耽っていたユカが居ない。
 風呂から抜け出したのかと思ったが、それにしては持っていたタオルは湯船のすぐ側に…。
 と言うか、よく見れば水面に髪っぽいのが浮いているような…。


「…ま、まさかハム!?」


「んっ…ぷ…はぁ…」


「ま…まてりりぃ、いまユカが…」


「ふふふふ…」


 大河の言葉を遮って、妙に攻撃的な接吻をするリリィ。
 何時の間にやら、黒ヒョウモードに移行しておられる。
 フリフリ揺れる尻尾は、誰かの陰部に差し込まれているらしい。
 何かを嬲るように揺れ、それと同時に小さな喘ぎ声が上がっていた。
 完全に発情している。
 これはもう止まりそうない。
 リリィがこの調子では、他のみんなも同じだろう。
 白の精霊も、既に理性が残っているか怪しいものだ。

 非常に気持ちがいいし、このまま溶けてしまいたいとさえ思うが…如何せん、このままだと本気でユカが溺れて死にかねない。
 言葉は通じない…と言うか既に聞いてない。


(チクショー、こうなりゃ全員イカせて、復活する前に救助に行くしかないやんけ!)


 …本当に他に方法がないかはともかくとして、大河は『このままダラダラしようよ〜』と訴える体にムチ打って、何とか反撃に出る。
 未亜が何処に触れているのかはすぐ解った。
 付き合いが永い分、指一本でも触れていればすぐ解る。
 リリィは相変わらず、大河の口内を貪っている。
 棒を挟む柔らかい感触は、この大きさからしてダリアだろう。
 胸板を這う手は、この動かし方はナナシ特有の無邪気さだ。

 現状、体に触れているのはそれだけだ。
 他は各々レズっているらしい。


(リリィはこのままキスだけで腰砕けに出来る。
 未亜は…問答無用でダウンさせるだけなら、指一本でも充分だ。
 ナナシも、まぁ何とかなる。
 問題は、こういう快楽責めに耐性のあるダリア先生…。
 いや、そう言えば前に学園でヤッてた時、ダリア先生の弱点を見つけたな。
 確か本人は、右の乳首のボタンとか言ってたが…)


 ボタン云々はともかくとして、突破口は見えた。
 大河はそれぞれの弱点に指やら硬直した棒やらを沿え、超振動のよーなスピードで体を振るわせる。
 それはもう、残像とか見えそうなくらいの勢いだ。


「「「「ひゃっ、あっ、ああぁぁぁぁ!!!」」」」


 大人しくしていた大河の突然の反撃に、反抗する間もなく昇天させられてしまう4人。
 一瞬だけ脱力した瞬間を逃さず、大河は即座に救助に向かう。
 すぐ後ろをピンク色に染まった空気が追いかけてきている気がするが、この際無視。
 戻りたいのは山々だが、流石に見殺しにするのはヒトとしてアレすぎる。


「ユカ! …あれ?」


 摩擦の低いタイルをスケートよろしく滑り、ユカが居た湯船に飛び込んだ。
 冷たい水に体が縮こまり、頭も少しスッキリした気がする。

 が、肝心のユカは何処にも姿が見えない。
 浮いていた髪の毛も無い。
 潜ってみたが、やはり居ない。


「え、えぇと…わぷ!?」


「ダーリン、そんなにユカちゃんとヤリたいの〜?」


「師匠〜、我々を振り切る程にユカ殿がいいのでござるか〜?
 拙者達に飽きたのでござるかぁ〜?」


「そぉ〜んな事ないですよねぇ〜、大河くぅ〜ん♪」


 突然押し倒される大河。
 ちょっと水を飲んだが、まぁ問題ない。
 振り返ると、冷たい水のせいか多少は理性の光が戻っているものの、やはり桃色なルビナス、カエデ、ベリオ。
 即座に大河に体を密着させてきた。


「お、ちょ、待て、今ユカが溺れて!」


「ユカ殿だったら、先程グッタリしたまま学園長に運ばれたでござるよ」


「え」


「ですから問題ありませ〜ん」


 水飛沫があがった。


「やれやれ…貧乏籤を引きましたね…」


「うぁ…ぁい?」


「喋らなくてもいいから、大人しくしてなさい。
 まったく…見事に淫気に当てられましたねぇ。
 原因の一つである私が言うのも何ですが、そんな風になる前に逃げればよかったでしょうに…」


 ミュリエルは頭に血が上りまくって気絶までしたユカを、風呂場のすぐ隣にある部屋に寝かされていた。
 この部屋は湯当たりした人物…事実上、今までは王族専用だった…が寝転がる為の部屋で、風邪を引かない程度に涼しい空気で満ちている。

 ミュリエルは体の火照りが徐々に抜けていく感覚を楽しんでいた。
 肉の快楽に溺れるのもいいが、こういうのも悪くない。
 どうせ、今夜はもっと激しい情事が待っているのだから。

 ユカの頭に塗らしたタオルを被せて、ミュリエルは笑った。


 ちなみに、ただでさえ暖かい風呂場で、頭に血が上るような運動を延々と続けて無事でいられる訳がなく。
 この後クレアを筆頭に、次々とのぼせて昏倒する者が続出した。
 例外は、慣れているのかダリアのみ。
 大河でさえも例外ではない。
 久しぶりだったので歯止めが効かなかった事もあるだろうし、このようなシチュエーションでのプレイなど初めてだったのでムリはないだろうが…。
 ダリアのミュリエルの辛辣なコメントだけ記しておこう。


「無様ね…」


「若さに任せた火遊びの結果ですねぇ。
 まぁ、就寝までには復活するでしょうね」


「そうですね。
 ま、丁度いいと言えば丁度いいでしょう。
 明日からに響かない程度に、体力が削られたと思えば…」


 ちなみに、ユカはそのまま睡眠に移行したが、救世主クラス+αはきっちり復活して、夜の行為を満喫していた事を記しておく。


 一日明けて、朝。


「ん〜〜〜〜っ……っぷはぁ…。
 あ〜、何ていうか、いい朝ッ!
 体の奥に溜まってた澱みが、一掃されたような気がする!」


「…元気だね、未亜ちゃん…」


 元気溌剌状態の未亜を見て、ユカは本気で驚いているようだ。
 ユカは昨晩の醜態を思い出しそうになっている自分を必死で制して、何とか平穏を保っていた。


「昨晩は、そのまま寝ちゃったの?
 ボクと同じように、湯当たりしたって聞いたけど」


「ううん、ちゃんとお兄ちゃんとエッチしてたよ。
 描写が無くてゴメンナサイ。
 でも夜まで描写したら2,3話連続になりそうだし、時守が『ぶっ通しのエロはネコりりぃ&ネコミュリエルの時で懲りた』って喚いてさー。
 『本番無しでもエロは出来る!』なーんて主張して、夜を省いてお風呂のシーンだけを…」


「エ゛…!」


「いやぁ、昨日は本当に凄かったわぁ…。
 まさかベリオさんがあんな…」


「べ、ベリオさん!?
 救世主クラスで比較的、あくまで比較的ではあって暫定だけど常識人のベリオさんが、一体何を!?」


「なにか色々言ってる気がするけど、まぁそれはよしとして…。
 凄かったなぁ、ベリオさんの母乳パイズリ


「ぼっ、ぼにゅ…!?」


 ユカの脳裏に、幾つかの単語が駆け巡る。
 出来ちゃった婚から保証人、不倫に始まりNTRに失楽園、そして何やらダリアを超える乳を持ったベリオが高笑いする姿。
 最後はブラックパピヨンと混じっている気がしないでもないが、ユカは気付かない。


「いやいや、別にベリオさんは妊娠なんかしてないよ?
 よく解らないけど、前にルビナスさんが何か仕込んだんだって。
 ほら、パペットを使う為に何か埋め込まなきゃいけないって言ってたでしょ?
 その時に何やらチラホラと。
 もう、本当に凄かった…お乳の味が妙に美味しかったり、噴水みたいな勢いで射乳したりするのはまぁいいとして、文字通りのミルクにネコモードだったリリィさんとミュリエル学園長が反応しちゃって、ベリオさんの胸に飛びついて、こうペロペロと。
 敏感になってましたから、ベリオさん悶絶しましたよ。
 あまつさえ、イったらまたお乳が出てくるから、喜び勇んで舐め捲くる始末。
 最終的には私達もお乳塗れになって、ネコモードからヒョウモードになった二人に襲い掛かられちゃった。
 そー言えば、雪ヒョウモードのミュリエル学園長、何だか妙に純情だったような…」


 ユカ、言葉を無くして絶句。
 言語中枢がクラッシュしたような感じだ。
 こういう反応が楽しくて、未亜は態とダイレクトな言い回しをするのだが…。
 更に追撃。


「本当だったら、それこそ足腰立たなくなるまで、もう限界って言ってもガンガン責められるんだけど…。
 湯当たりしたのが逆に良かったのか、お兄ちゃんも少々バテ気味で。
 まぁ、それでも普段よりずっと激しかったんだけどね?
 溜まってたのは私達も同じだし、お陰でなんとか引き分けまで持っていけました。
 これはただの一歩ですが、私達にとっては偉大な一歩です!」


「あ、ああうあう!?」(訳・そ、そんな事言われても!?)


「いやそれにしても凄かった。
 お兄ちゃんもそうだけど、ベリオさんが射乳だもんね…。
 まさか!?って本気で思っちゃったよ。
 お兄ちゃんも死ぬほど焦ってたし」


「ああいあいうえおえあううあ!?」(訳・な、何!? これ以上、一体何があったの!?)


 顔を真っ赤にして手足をジタバタさせるユカを、獲物で遊ぶネコを連想させるような笑顔で眺め、未亜はこの話題を切り上げた。
 ちなみに、他の大河ハーレムメンバー達は、それぞれ朝風呂に入ったり、まだ腰が痛いと布団に包まっていたり、朝っぱらからビールなんぞ持ち出したりして、色々と動き回っていた。


「まーそれはそれとして、ユカは今日はどうするの?
 お兄ちゃんの顔、まともに見れないんじゃない?」


「…解ってるんなら、思い出させないでよ…」


 頭を抱えるユカ。
 今日の予定としては、疲れを癒す為に一日ゴロゴロしているか、さもなくば大河に王都を案内してもらおうとしていたのだが…。
 ちなみに、後者だった場合は、救世主クラスとの熾烈な攻防戦を予想していたユカである。
 しかしこの状況では…


「そういう未亜ちゃんはどうするの?」


「んー、お兄ちゃんとイチャつきたい所だけど、ちょっと用事。
 クレアちゃんが、レイカ・タチバナの所に行くって言うから」


「V・S・S社長のあのヒト?
 確か作戦通りに捕獲できて、昨日くらいに王宮へ移送されて…」


「今は地下牢。
 色々と聞き出さなきゃいけない事があるんだってさ」


 肩を竦めてあっけらかんと言う未亜だが、その内容・手段共に、あまり気分のいいモノではないくらい予想が付く。


「なんで未亜ちゃんがそんなのに同行するの?」


「レイカ・タチバナには、色々と言ってやりたい事があるの。
 同じ穴の狢として、ね…」


 自嘲気味の笑みを浮かべて、それ以上の追求を遮断する未亜。


「本当なら相馬さん達が言うべきなのかもしれないけど、そんな事の為に態々時間を使わせる事もない。
 痴話喧嘩と修羅場で忙しそーだしね♪」


「修羅場と痴話喧嘩はともかく…そんな事、で済むのかな…」


「済まさなきゃいけないのよ。
 レイカ・タチバナを殴ったりしたら、相馬さん達の拳が穢れる。
 ようやく悪夢が終わったのに、態々一言言ってやるためだけに過去の汚点を振り返る事もないでしょ。
 …まぁ…今のツキナさんに対面させたりしたら、何をやらかすか分からないってのもあるけど」


「…そうだね」


 透達が自分からレイカ・タチバナに何か言ってやろうと言い出したならともかく、悪夢の名残に態々触れさせる理由も無い。
 そもそも、ツキナ達からのアプローチを避けるので、透は一杯一杯だろう。
 未亜は、今晩辺り誰かと一線を越えるのではないか、と睨んでいたりするが…。


「じゃ、私はもう行くから。
 ああ、昨晩は私達が随分とイイ思いしちゃったから、今日中ならお兄ちゃんを誘っても妨害しないよ。
 出来るものなら、ね」


「むむむ…そう言われると、段々と負けん気が…」


「沸いてきた?」


「沸いてきたけど、やっぱり恥ずかしい…」


 一方、大河はと言うと…。


「これ、透の居場所を記した紙。
 さあ幾らで買う!?
 5000から始めましょう!」


「7000!」

「8000!

「10000!」

「憐のお小遣い1年分!」

「15000!」

「15000、プラス某有名レストランのタダ券!」


 いい塩梅にヒートアップしていた。

 大河は透の同一存在だ。
 その気になれば、リアルタイムで何処に居るのか、直感だけで大体の見当が付く。
 ちなみに、現在は医務室の隣の空き部屋で、誰か来るのではないかと微妙に脅えつつ朝食の真っ最中だ。
 食堂辺りで食べていると、『あーん』とか『これ美味しいよ』とか『交換しません?』とか『口移しって美味しいの?』等、様々アプローチを仕掛けられる。
 男として嬉しい気持ちはあるのだが、複数でやられると物凄いプレッシャーを感じるものだ。
 大河ほど女慣れしてない透は、悲しいかな受け流す事も丸め込む事も出来ない。
 だから逃げ回っているのだが…大河がこの有様では、何時まで逃げ切れるのやら。


「ほい、それじゃヒカルがゲットだな」


「よっしゃあ!」


 ガッツポーズ。
 ヒカルと大河に向けられるプレッシャー。
 大河はさっさと後退し、ヒカルは何処か人気の無い所で読もうと逃げ出しにかかる。
 そのヒカル達に向け、大河は一声かけた。


「あー、透もバカじゃないし、何分か刻みに動き回ってるだろうから、そうだなぁ…15分刻みで情報を更新するわ。
 その時にはまた競るからよろしくー」


「ぐっ、食費が…」


「うぬぬ…意外とセコいと言うかアコギと言うか…」


 憎々しげな視線を笑って受け流し、さっさと行けとばかりに指差す大河。 
 その先には、一瞬のチャンスを逃さず即効で遁走しているヒカルの姿。
 追跡に移ったのはアヤネ、リャン、ツキナ。
 残ったミノリと憐は…。


「行かないのか?」

「あの人達の足の速さに、付いていく自信がありませんので…」

「次の競りを待とうと思ってるの」


 なるほど、と納得。

 ちなみに、これは一方的に透を売っているのではない。
 大河が透の行動を察知できるように、透も大河の行動を察知できる。
 勿論、大河が透の情報を売ったのもお見通しだ。
 しかし、それなら返って好都合とも言える。
 大河から手渡された情報を頼りに、彼女達はピンポイントで透を探しに来る。
 しかも、十中八九最短距離で。
 それならむしろ、追っ手のルートも予測しやすいと言うものだ。

 大河が情報を売ったのを察知すると同時に、現在彼女達が居る場所…今回は兵舎…と、自分が居る部屋の最短ルートを測定。
 特にアヤネは要注意。
 彼女の身体能力だと、壁を三角飛びで駆け上がってくる可能性さえある。
 以上を計算に入れて、比較的安全と思われるルートを通って、別の場所に移動する。
 急いでいるから、食事の後片付けなどをする暇も無い。

 その結果、一足違いでやってきたヒカル達は透の痕跡を発見、大河の情報が正しい事を確認する。
 周囲を探しても透は発見出来ず、やむなくもう一度情報を買うため大河の元へ。
 そして競り。
 さらに情報が競り落とされた事を察知して、再び透が逃亡。
 エンドレスである。

 この構図、大河が勝手にプロデュースし、透は強引に尻馬に乗せられた。
 分け前は透が4、大河が6。
 詐欺を働くようで罪悪感が強かったが、色々と奢りまくって残金がゼロっつーかツキナに借りてマイナス状態の透には、この誘惑を撥ね退ける根性が無かったと言う。
 まぁ、結果的に大河の描いた構図に組み込まれているだけで、透はマジで逃げているのだし…この場は見逃してやろう。

 ちなみにどうして其処まで本気で逃げているのかと言うと、昨晩大河が何をしていたのか、おおよその所を察知してしまい、本気で自分の貞操観念その他が揺らいでいるのを感じているからだ。
 …恐らく、今日透を捕獲した人物が、最初に関係を持った女性となるだろう。
 それが誰なのかは、読者様の想像力にお任せします…。


 なお、透の逃亡は3回目でストップ。
 逃げ出そうとした所、涙目で『憐の事キライになったの?』と透を呼ぶ声に敗北した。
 無論、それはウソ泣きの罠で、ノコノコ出てきた所を集団でふん縛られた。
 どうやら、捕獲する為に一時手を組んだらしい。
 そしてそのまま争奪戦に移行。

 妙に黒い…リヴァイアサンを連想させるようなオーラを微妙に発散していた憐。
 彼女を見て、透は『人生と愛』について考えながら瞑想(現実逃避)していたそうな…。




どうも、時守です。
ふう、明後日は入社予定の忘年会で挨拶せねば…。
余計な事考えずに、流れに任せよう…。
会社訪問した時に知ってる先輩っぽい人見かけたし、まぁ何とかなるでしょ。
………酒、飲めるかな?


本番は描写されてないので、一応15禁って事で…。
なお、次に本番描写があるのは多分ユカです。
…2月か3月くらいかなぁ…。
それではレス返しです!


1.くろこげ様
そうですなぁ、きっと狂喜乱舞していたと言うよりは、神様に向かって愚痴言ってたんでしょう。
ロベリアにとっては、きっとルビナスのよーなマッドを殲滅する事が何よりの正義だったんでしょうねw

原作でも、祈ってどーすんだと思った事はありました。
“破滅”とか救世主の原因は神と違うんかい?


2.パッサッジョ様
ええ、やはり一度はやらないと。
菊云々以前に、どこから生まれてくるのかを考えるのが非常にイヤですね。
もしそうやって生まれた世界に生きる人が世界の成り立ちを知ったら、自力で“破滅”を起こしそうです。

透かぁ…意外と粘るな…どうやって落とすべきか…。


3.イスピン様
時守もレスを見れなかったので何とも言えませんが、単純に考えればS未亜に関する事でしょうね。
うーむ、やはりやりすぎたか…もうちょっとソフトにした方が…。

最初は元ネタ知らずに使ってたんですよね、なんだってー!
うむ、いいネタだ。


4.陣様
意表を突くとか操るとか騙すとか、意外と楽しいですなw

変人だらけは、フローリア学園の専売特許じゃないですよw
王都には聖地の同人少女とか、あと王宮内には何時ぞやの暴走特急とか。

あの後には、『シです』が続きます。
左上部分にあります。
実名出すのちょっとヤバいかな、と意味の無い気を回した結果です。


5&6.ソティ=ラス様
なるほど、言っちゃってますね。
時守も聞いた事があります。
そーいやベリオも原作の祈りのシーンでそんな事言ってたような。
そうですね、神をヤるってのもある意味常道ですしw

カエデの赤の力が尽きたのは、里の秘術を使ったからですしね。
ああ、そっちもどうにかしないといけないな…。
仮に力尽きたとしても、考えてみればリコが居るんですよね。
ツキナと同じように、赤の力を注ぎこめばオーケイ、みたいな…。


7.アレス=ジェイド=アンバー様
やってなかった事に気付き、投稿前に慌てて付け加えました。
我ながら未熟w

いやいや、あの神意外とふたなりかも。
ある意味完全な存在だから、両方持っててもおかしくないデスな。
…それとも、環境によって使い分ける雌雄同体か?


8.なまけもの様
どこまで暴露するか、その場の行き当たりばったりで決めてたんですけどねw

なまけもの様はフタナリOK派ですか。
…時が来たらヘブンとか見れるかもしれませんよ?

おお、なんてピッタリな符号…。
ちゅー事は、ゼーレ辺りは“破滅”の将かな?
…キール議長がフノコに…。
あと、シンジを孕ませる『神』はレイ?
…シンジを掘って孕ませたとして…生まれてくるのはアノ穴から…ヒィィィィィ!!!
この事を知っていたら、きっとゼーレも補完計画を丸投げしたでしょう。


9&10&11.悠真様
いやはや、ウチの精霊コンビがご迷惑をかけて申し訳ない…きっちり言い聞かせておきますので。
あと、お土産はきっちり食い尽くされてました。
でも一欠けらだけ残しておいてくれました。
大変美味しゅうございました…何かちょっと涙出たけど。

ユカ…篭絡はされてませんが、きっちり堕落してますw
しかしどうやらユカはまだ堕ちないようで…何が劇的な理由が要りますね。
まぁ、それはユカ登場時からしっかり考えてあるのですが。

ああ、時守ももうすぐお年玉とかあげる立場になるんだなぁ…今年従兄弟のねーちゃんが結婚したし、あと数年もすれば小生意気なガキの出来上がりか…。
A.C.Eの2は面白かったですが、最後の盛り上がりが1に比べてちょっと低かったかな…。
Gガンダムは愛が無ければ使えませぬ。


12.DOM様
えー、ご期待に応えられたでしょうか?
何、挿入シーンが無いのが不満?
はっはっは、スイマセン、そこまで書く気力が無かったデス。

大河は今回のピンクがあるからいいとして、透も機を入れないと…。
しかし、それにはまず修羅場をもっと経験してもらわねばw


13.YY44様
ユカにはフェチっぽい格好より、一般的な格好の方が似合うと思います。
まぁ、そこを敢えて倒錯的にってのも燃えるのですが。

召還器の設定、何とか受け入れてもらえたようで一安心です。
特に大河の召還器の設定は、殆どオリジナルになってますから。
チャプター8…に該当するのかな?
確かに2度目の遠征(メッチャ長いな!)が終わった所に相当しますが。
でも、本格的な休日はまだ先になりそうです。


14.シマンチュ様
時守も、GSもしも話で楽しませてもらいましたw
見事な電波受信っぷりで、羨ましいです…。

シリアスなのにギャグが入るのは、真面目一辺倒だとやる気が失せるからなのデスよ〜。


15.カシス・ユウ・シンクレア様
大河の魂が砕ける事は、すでに決定済みとなりました。
…しかし、よくよく考えてみると、想定しているシチュエーションに多少の無理があるような無いような…。
まぁ、細かい事は気にせず生きます、行きます、逝きます。

キリスト教じゃなかったかもしれませんが、『主の偶像を作る事無かれ』とかなんとかありましたよね。
これって物理的に作るのを禁じるだけで、『こういう存在だ』と予測するのもダメなんでしょうか?
だとすると父にせよ母にせよ、それは単なる表現の問題で、本質とは別物って事になるし…。
…そー言えば、アヴァターで信じられている神は唯一神なのでしょうか?

透は…何とかなると言うか、まぁ確かに万物皆何らかの運命を辿る事になりますが…その結果がどうなるかは、誰にも予測ができませんw

ユカのエロは如何でしたか?
初体験まで行かなかったのが不満かもしれませんが、その分もう一回濡れ場があるという事で…。
書くのがキツければ、外伝扱いにしてお茶を濁そうと思ってた訳ですが。


16.竜の抜け殻様
旅行は満喫できたでしょうか?

救世主についての分析は、どっちかと言うと目に付いた疑問を適当に解釈しただけだったのですが…。
意外とこういうのも楽しいものです。
解明されてない部分…どうしようかなぁ…一応伏線は解消しておきたいんですけど…。

トレイターの隠し種?
そりゃ色々考えてますよw


17.ナイトメア改め、悪い夢の夜様
今週のみならず、2回投稿は1月になるまで続きますよ。

リリィが意外と落ち着いていたのは、大河から色々と吹き込まれていた事もありますが…その辺まで書いてると、ページが足りなくなるんですよね…。
ただでさえ停滞しやすいSSなのに、これ以上は…。

ああ、確かに神なら自分の姿くらいはいくらでも変えれそうです。
…と言うか、実際変わりすぎですよねぇ…。
虫というか動物というかヘンな生き物が、あんな女性っぽいフォルムに…。
整形どころじゃないです。

そんなに神をヤりたいですかw
対になる存在が選ばれる…ですか。
でも赤と白の主はどちらかしか選ばれないし…主と精霊で一組、この二人で世界を生み出すのだとすると…やっぱり精霊コンビは男性の機能も持っている事になりますねw


18.JUDO様
いやぁ、透自身は何もしてないんですけどねw
リヴァイアサンの中の夢も、結局は『そういう性癖を密かに持っていた』ってだけで、やっぱり透君本人には身に覚えがありませんしw

濃厚…とは言えないかもしれませんね。
ただ只管、猫団子よろしく一斉に引っ付けて見たのですが。
なに、リアルで想像できない?
10人も一度に引っ付けるわけない?
それは愛の力です(爆)

確かに…錬金術は神学も含むそうですが、祈ってるだけでは何も起こらない事も誰より知っている筈ですしね。
ベリオが信じてる神ですか…そもそも、ベリオの宗教はアヴァター固有の宗教なのか、それとも元居た世界の修道院で信じられてた宗教なのか…。
性質的には似ていても、根っこが違うって事はよくありますし…。
日本三大霊剣、召還器のモデルにした部分があるかもしれませんね。

仮面ライダー、読みたいけど時間が無いッス。
卒論が終わったけど、今度はパワーポイントで発表用のヤツを作らないと…。
ああ、久々だから勝手がわからない…。
こーゆーの先にやっておかないと、気が散って仕方ないんですよ。


19&20.なな月様
絢爛舞踏祭は、本気で難しそうですね。
時間の流れ云々が特に。
あと戦闘がショボイと聞いた事がありますが…。

戦争って、経済活動なんですなぁ…上から見れば…。
某国みたいに見当違いの正義を振りかざして、その裏では第三者が金儲けとか…う、怖いなぁ…。

おお、そー言えばそんな事言ったような言ってなかったような。
よく覚えていらっしゃる…自分が巻いた伏線も忘れる鳥頭とはえらい違いです。

情報統合思念体…なるほど、あれも人間みたいなのから見れば、一種の神と言えますね。
ある意味、セフィロとの樹で人間よりも一定以上、上位の場所に位置する存在は全て神…と捉えられるかも。

そもそも因果の糸って言葉自体、かなり都合よく解釈してますから…。
無限というのは、ある意味人間の手に余る概念ですからね。
数学者の中に、無限を研究しすぎて精神を壊した人が居る、と聞いた事がありますし。
彼らはひょっとして、外なる神の一部を垣間見てしまったのかも…?

な、なんだってー!
何というか、人類補完計画を連想させるような電波ですね。
自分から最初の状態に戻って、そして新生して神になる、と…。

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