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「魔法学園にやって来た福音の生徒達  第四幕(ネギま!×EVA)」

砂肝 (2006-12-11 14:51)
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 翌朝、髪を黒く染めたシンジは中等部行きの電車に乗り、学園に向かって生徒の流れに乗っていた。その間、ずっと浮かない表情だった。
 早速、父親に電話してみたが『問題ない』の一言で切られ、そのまま着信拒否された。一瞬、NERV本社まで駆け込んでぶん殴ろうと思ったが、遅刻するのでやめた。化け物の件に関しては学園長に聞く事にしようと決めた矢先だった。


「お、おろしてくださーい!!」
「ん?」


 後方から子供の泣き声が聞こえたので振り返ると、ネギが明日菜の肩に担がれてやって来た。


「あ、碇さん、おはよー」
「おはよ。どうしたの、ネギ君?」
「それがコイツ、昨日の一件で学校行きたくないとか言ってんのよ」
「あぅ〜」
「はは・・・まぁ気持ちは分からないでもないかな」


 エヴァンジェリンが吸血鬼で、そのパートナーが茶々丸で、2人とも自分のクラスの生徒というのは、かなり精神的にキツいだろう。事実、彼女らと席の近いシンジだって、出来れば学校に来たくなかった。


「皆、おはよー!」
「あ〜ん!」


 まだ心の準備の出来ていないネギを引っ張り込み、明日菜達は教室に入る。


「おい」
「ひぃ!?」


 教室に入るなりエヴァンジェリンと茶々丸がやって来て声をかけて来た。思わず飛び跳ねるネギ。明日菜、シンジは自然と彼女らを警戒する。
 が、エヴァンジェリンは彼女らを見て不敵に笑って言って来た。


「坊や、話がある。少し顔貸せ」
「あ、あぅぅ・・・い、嫌ですぅ〜」


 何されるか分かったものではないので、ネギは涙を溢れさせて怯える。


「何もせんから黙って付いて来い! 碇、貴様もだ!」
「え?」
「早くしろ! 茶々丸!」
「ハイ」


 茶々丸は頷くと、嫌がるネギを脇に抱えてエヴァンジェリンの後に続く。


「うわ〜ん! 放してくださ〜い!」
「諦めなよ、ネギ君」


 ジタバタ暴れるネギを宥めながら、シンジも付いて行った。
 その光景をクラスメイト達が呆然と見ていたが、やがて再起動した。


「ちょ、ちょっとどういう事!? 何でエヴァンジェリンさんがネギ君と碇さん連れてくの!?」
「しかも茶々丸さんまで一緒に・・・」
「これはスクープの予感?」
「は!? ま、まさか、あの3人で寄って集ってネギ先生に、あんなことやこんなことを!? うらやま・・・じゃなくて許せませんわ!!」
「コラコラー!! 何変な想像してんのよ!」


 大騒ぎするクラスメイト達――特に約一名――に向かって明日菜が怒鳴る。が、明日菜もあのエヴァンジェリンがネギとシンジに何をするのか気になるのだった。


 屋上へ連れて来られたシンジとネギは、何故かエヴァンジェリンの前で正座させられていた。


「さて・・・あらかじめ言っておくが、私が吸血鬼というのを他の奴らに喋ったりしたら承知せんぞ」


 別に魔法使いとかバレても構わないのだが、バレると学園長からの小言等、それなりに面倒なので、2人の口を塞ぐ。シンジとネギはコクコクと激しく首を縦に振った。


「あ、あの・・・それでエヴァンジェリンさん。何で生徒達の血を吸ったりしてたんですか?」
「・・・・・・知りたいか?」


 エヴァンジェリンの表情が冷たくなる。シンジとネギはゴクリ、と唾を飲み込むと、いきなり彼女はネギの服を掴んで来た。


「それもこれも貴様の父親の責任だーーーー!!!」
「ふぇ!?」
「この真祖にして闇の世界で恐れられていた私が貴様の父親なんかに呪いをかけられた所為で、もう15年もあの教室で能天気な女子中学生と一緒にお勉強させられてるんだよ!!」
「そ、そんな・・・僕、知らな・・・」
「この呪いを解く方法はただ一つ。奴の血縁であるお前の血が大量に必要なんだよ」
「え? そ、それってつまり・・・」


 エヴァンジェリンはニヤッと笑い、ネギに噛み付こうとする。


「ネ、ネギ君! はぅ!?」


 それを見て、シンジも助けようと立ち上がろうとしたが、コンクリートの上で正座させられた所為で足が痺れてバターンと倒れた。


「う、うわぁーん! 誰か助け・・・」
「ふん、冗談だ」
「へぶ!」


 が、首筋に噛み付こうとした途端、エヴァンジェリンはネギを地面に放り捨てた。


「今の私は牙も無いし、満月が過ぎると魔力ががた落ちになる」


 早い話が普通の人間と変わらないと説明するエヴァンジェリン。すると彼女は少し照れ臭そうに2人から視線を逸らした。


「それに・・・まがりなりにも貴様らには借りがある」


 茶々丸から彼女は、ネギ達に助けられたと聞かされた。ターゲットに命を救われる。彼女にとっては屈辱以外何ものでもなかったが、それ以上に、借りを作るのが彼女は嫌だった。


「エヴァンジェリンさん・・・」
「勘違いするなよ。魔力が戻れば、貴様の血は絶対に吸ってやるからな」
「あう〜」
「さて・・・次に碇。貴様だ」
「は?」


 足が痺れたので伸ばしているシンジに、エヴァンジェリンは話を振って来た。


「茶々丸から聞いたが、貴様があの化け物を倒した魔法、何処で覚えた?」
「何処って・・・エジプトの魔法学校・・・」
「教えた奴は?」
「えっと・・・シェーラーって人・・・」
「(やはり・・・!)」


 その名前を聞いて、エヴァンジェリンは冷や汗を浮かべながら笑みを浮かべる。シンジは不思議そうに首を傾げる。


「もう行っていいぞ」
「「え?」」
「もう話す事は無いと言っている! 早く行け!」
「「は、はい!!」」


 急に怒鳴り出すエヴァンジェリンにビビって、2人は屋上から立ち去って行った。茶々丸は腕を組んで校庭を見つめている主に尋ねる。


「マスター、2人にお礼を言う筈だったのでは?」
「ぶっ! だ、誰が言うか!!」
「ですが・・・」
「ええい、黙れ!!」
「あぁ、そんなネジを回しては・・・」


 顔を赤くし、ギリギリと茶々丸の頭部のネジを回すエヴァンジェリン。彼女は、フンと茶々丸から手を離すと、彼女にも教室に行けと命令する。茶々丸は一礼し、屋上から出て行った。
 一人になったエヴァンジェリンは考える。茶々丸から聞いたシンジが最後に使った魔法は、エジプト高位神の力を行使した魔法だ。その威力は、封印するしか手の無い悪魔や、自分すらも消し去り兼ねない。
 シンジが転入して来て、謎の化け物が現れ、そして、そのシンジに魔法を教えたシェーラーという人物。


「これが全て偶然と片付けるのは・・・無理があるな」


 何か起こっている。エヴァンジェリンは、目を細めて太陽を見て呟いた。


「(はぁ〜・・・新学期早々、大問題が・・・)」


 ネギは教卓に顔を伏せて心で大きな溜息を吐いた。やはり彼の頭にはエヴァンジェリンと茶々丸の事で一杯だった。
 彼女らと戦って痛感したのは、やはり魔法使いにはパートナーが必要不可欠という事だった。シンジと組んで戦っても、2人が魔法の詠唱をしている間に、茶々丸の素早い攻撃で潰されてしまう。
 フゥ、と実際に溜息を吐くと、教科書を読んで貰っていた和泉亜子や、前列の生徒が気が付いた。


「(この中に僕の運命的なパートナーがいたらな〜)」


 とネギは熱い視線を生徒達に送る。


「(ネギ君、授業に身が入ってない・・・)」


 一方のシンジは、前の席に座っている茶々丸にビクビクしながら、ネギの様子に苦笑していた。


「な、何かネギ先生の様子がおかしいよ」
「う、うん。ボーっとした目で私達を見て・・・」
「あんな溜息ばかり・・・」
「ちょっと! これってもしかしてこの間の・・・」
「あー、あのパートナー探してるっていう?」
「ネギ先生、王子説事件!?」
「じゃあ、まだ探してるの!?」
「えー、うそ」


 何だか小声でヒートアップする3−A面々。


「セ、センセー、読み終わりました」
「え!? あ、は、はい。ご苦労様です、和泉さん」


 言われてネギはハッとなる。そこで少し恥ずかしそうに、亜子に質問した。


「あの・・・つかぬ事をお伺いしますが、和泉さんは、パ、パートナーを選ぶとして、10歳の年下の男の子なんてイヤですよね?」
「なっ」
「ええええ!? そ、そんなセンセ・・・ややわ、急に・・・ウ、ウチ困ります。まだ中3になったばかりやし・・・あ、で、でも、あのその・・・今は特にその・・・そういう特定の男子はいないって言うか・・・」


 突然の質問に慌てふためく亜子。


「はぁ・・・宮崎さんはどうですか?」
「へっ・・・ひゃ、ひゃい!? え、えと・・・私は・・・あの・・・あうう」
「(おお! のどかチャンス! 言うのよ! 『私はOKです』って!!)」


 ドキドキしながらネギと亜子のやり取りを見ていたのどかは、今度は自分に質問され、呂律が乱れる。その様子を彼女の親友であるハルナと夕映は応援していた。


「わ、わわ、私はそのオケ、オケッ―――」
「はい! ネギ先生! 私は超OKですわ!!」


 口篭りながらも勇気を振り絞って答えようとしたのどかだったが、あやかに遮られてしまった。


「ネギ先生、ここで耳寄り情報。ウチのクラスの特にノー天気なのばっかだからね。大体、5分の4くらいの奴らは、彼氏いないと思うよ。恋人が欲しいんなら、20人以上の優しいお姉さんから選り取りみどりだしね」
「えう!? いえ、別に僕、そーゆーつもりでは・・・!!」


 朝倉があやかを押しのけて情報を流すと、ネギは動揺して後ずさる。すると授業終了のチャイムが鳴った。


「ハハハ・・・すみません。授業と関係ない質問しちゃって・・・忘れてください。何でもないですので・・・じゃ、今日はこの辺で・・・」


 苦笑いを浮かべ、ネギは出て行こうとすると、ゴツンと扉にぶつかってしまった。


「ハ、ハハ・・・大丈夫ですから、ホント」


 と言うが、ネギは最後に大きな溜息を残して出て行った。それを心配し、明日菜はネギを追いかけようと扉に向かって走る。


「ちょ、ちょっとネギ〜」
「ねぇねぇ、ホントどうしたんだろ?」
「あんな元気ないネギ君、初めて見るよ」
「アスナさん、何かご存知じゃなくて?」


 やはりネギの様子がおかしいのは誰の目から見ても明らかで、どよめき、ザワつく。あやかが明日菜に尋ねると、彼女は、どう説明したのか少し困った様子で、言える範囲で答えた。


「いや、えーと・・・あの・・・何かパートナーを見つけられなくて困ってるみたいよ。見つけられないと、何かヤバい事になるみたいで・・・」


 そう言い、教室から出て行く明日菜。


「やっぱり噂は本当だったんだ!」
「王子の悩みだー!」
「そっか〜・・・ネギ君、やっぱり王子様だったんだ〜。じゃあ、やっぱり私、パートナーに立候補しようかな〜」
「なっ・・・」
「お妃様んなったら、美味しいモノ食べ放題かも」
「あ、そんなんだったらずるいー! だったらボクも!」
「私も〜!」


 とまぁ勝手に想像を膨らませてネギのパートナーになろうと言い出す生徒達。が、そんな中にも常識人というものはいるもので・・・。


「(良く考えて発言しろよ、こいつ等・・・)」


 長谷川千雨は、こよなく平凡で変わらない日常を愛する少女で、色んな意味で非常識なこのクラスに疲れ果てていた。が、そんな彼女の裏の顔も最近、ネギに知られたりしてしまっているのだが。


「やれやれ・・・ネギ君が王子だったらこんな所で教師してる筈ないのに。にしても皆、良くあそこまでテンション上げられるというか、妄想膨らませられるというか・・・」
「!?」


 不意に隣でシンジが呟くと、千雨は驚いて彼を見る。シンジも彼女の視線に気付き「ん?」と顔を向けると、いきなり両手を握って来た。


「は?」
「分かってるじゃねぇか・・・」
「え?」
「そうだよな。アンタは転校して来たから付いて行けるわけねぇんだよな」
「え〜っと・・・」
「これからもアタシらの平凡な日常を守ろうぜ。アンタとは仲良くなれそうだ」
「はい?」


 ウンウン、と何度か頷き、千雨は妄想が限りなく膨らんでしまっているクラスに耐え切れず、出て行った。
 嗚呼、哀れなり、千雨。シンジこそ、色んな意味で平凡な日常から程遠い人間である事に気付かず、親交を深めてしまったのに気付かなかった。


「エヴァンジェリンさんの問題もあるけど、やっぱり化け物の方も気になるな〜」


 昼休み、シンジは焼きソバパンを食べながら廊下を歩きながら呟く。魔法の世界に足を踏み入れ、ああいう人外の存在も数多く認識して来た。もっとも、それ以前から人外のものとは戦って来たが、昨日の化け物は“ソレ”に近いような気がした。大きさはまるで違うが。
 証拠して、赤い玉と十字型の爆発は自分の良く知るものでもあった。


「(裏死海文書だっけ・・・解読出来てない使徒が他にいるのかな・・・?)」


 そんな事を考えながら歩いている為、人にぶつかってしまった。


「きゃ!」
「っと、すいません・・・和泉さん?」


 ぶつかったのは午前の授業でネギに質問され、赤面した亜子だった。彼女は沢山のプリントを散らばらせてしまった。


「あ、碇さん・・・」
「ゴメン、手伝うね」


 シンジはしゃがんでプリントを集める。そして彼女が、これを保健室に持って行くと言うので、ぶつかったお詫びに半分持つと言って2人並んで保健室に行く。


「ゴメンな〜。手伝わせてもうて」
「いいよいいよ。保健室の場所とかも知りたいし」
「あ、せや! 碇さんも『ネギ先生を元気づける会』に参加せぇへん?」
「え? 何ソレ?」
「ほら、今日ネギ先生、元気なかったやろ? せやから寮の大浴場で皆で水着着てネギ君元気づけるんや」
「水・・・着?」


 思わずシンジは足を止める。水着、すっかり忘れていた。夏になれば必然と水着を着る時が来る。そうなった時、自分は普段穿く海パンではなく、ハイレグ、下手すりゃビキニを着る事になってしまう。
 想像してみる。男である自分が、際どい水着を着ている姿を。ただでさえ今、女物の下着を穿いているだけで精神的にキツいのに、水着まで着て公衆の面前に晒すのは地獄に思えた。


「どうしたん?」
「はっ! い、いや・・・あの・・・僕、水着持ってないから・・・」
「それやったら放課後一緒に買いに行けばエエやん」
「えっと・・・ほら、僕って地味だから、どういう水着選んだら良いのか分からなくて・・・」
「じゃあウチやまき絵らも一緒に行って、碇さんに合う水着見つけたるよ!」
「えぇ!? そ、それは・・・」
「碇さん、めっちゃ可愛いしスタイルええから綺麗な水着似合うって」
「ちょ、和泉さん・・・」


 亜子を止める間もなく、2人は保健室の前に着いた。


「そういえば今日から保健の先生、変わったらしいで」
「そ、そうなの?」
「めっちゃ若いらしいけど・・・失礼しま〜す。プリント持って来ました〜」


 保健室の中に入ると、薬品独特のニオイが鼻腔をくすぐる。すると椅子に腰掛けていた少女がこちらに気付いた。水色の短い髪に赤い瞳、色素の薄い肌。何故か赤いチャイナ服の上に白衣を纏い、楕円形の眼鏡をかけていた。


「(うわ・・・ウチみたい)」


 髪の色、瞳の色が他の人と違う亜子は、その少女の容姿が自分と同じようなのでポカン、と口を開いた。


「あ・・・あ・・・あ・・・」
「?」
「ご苦労様・・・」


 と、そこで何故かシンジが口を大きく開いて震えているのに亜子は気付いたが、少女が声をかけて来て、プリントを受け取った。


「え? 先生?」
「・・・・・・そうよ。今日から此処に配属する事になった綾波レイよ」
「う、嘘? あの・・・失礼ですけど何歳ですか?」
「・・・・・・14。学年なら中3」
「(ウ、ウチらと一緒!? ネギ先生もやけど、最近、子供の先生が増えてるん!?)」
「綾波ーーーーっ!?」


 その時、シンジの咆哮が保健室に響き渡る。亜子は驚いて彼を見るが、レイは目を細めると、パァンとシンジの頬を叩いた。


「ぶっ!」
「綾波先生・・・」
「碇さん、知り合いなん?」
「? いかり?」


 その名前を聞いてレイは眼鏡を拭いてシンジをジーッと見る。


「・・・・・・碇く・・・!?」


 そこで気付いたレイだったが、突然、シンジが彼女の口を塞いだ。


「あははははは!! い、和泉さん、ごめん! ちょっと先に教室戻ってて!」
「え?」
「お願い! ね!?」
「う、うん。分かった・・・じゃあ放課後、よろしくね」


 シンジの剣幕に押され、亜子は保健室から出て行った。シンジは扉が閉められるのを確認すると、フゥと溜息を吐いた。


「・・・・・・碇クンなの?」
「そうだよ・・・」
「・・・・・・何でいるの?」
「それはこっちの台詞だよ! いつ魔法学校卒業したんだよ!?」
「一昨日。その後、碇司令から連絡受けて、此処の保険医になったの」
「聞いてないよ・・・」
「言ってないもの」
「綾波、医学の知識なんてあったっけ?」
「魔法学校行く前までは、赤木博士の手伝いとかしてたから・・・」
「でも何で保険医なの? 僕なんて学生なのに・・・」
「碇司令がチャイナ服の上に白衣と眼鏡が萌えるとか何とか・・・」


 シンジはこの時、本気で親子の縁を切ろうと考えた。ってゆーか、自分には義務教育の中学を卒業してないから受け直せとか言ったくせに、レイは普通に保険医で働かせるなど、随分と優遇されている。
 ふと、そこでシンジは気付いた。


「ねぇ綾波・・・」
「何・・・?」
「じゃあ別に年齢誤魔化す必要なかったんじゃない?」


 普通に17歳で通せばいいのに、わざわざ14歳と答えたレイは「あ・・・」となる。


「・・・・・・修行で誕生日とか考えてる暇なかったもの」
「コラ」


 だからって自分の年齢間違えるなよ、とツッコミを入れるシンジ。


「そういえば綾波の卒業証書には何て書かれてたの?」
「・・・・・・上海で警察」
「マジ?」
「マジよ。でも何故か碇司令の命令で、こっちに来させられた」


 これではマギステル・マギの修行が出来ない。が、ゲンドウは何を考え、自分やレイをこんな所に送り込むのか、シンジには分からなかった。


「ところで碇クン・・・」
「何?」
「何で女の子の制服を着てるの?」
「・・・・・・・女子校だからだよ! 面白いでしょ!? 笑いたければ笑えば良いさ!」
「私は碇クンの仲間よ。笑ったりしないわ・・・」
「綾波・・・」


 やっぱり無口で無表情でも優しいレイに、シンジは感動して瞳を潤ませる。が、いきなりレイは携帯で写真を取り、何やらメールを作成している。


「・・・・・・・アヤナミサン? ナニヲ?」
「アスカとカヲルに写メ送ったの。碇クン、可愛いから」
「いやあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」


 ちなみに他のメンバーはアドレス知らないし、トウジに至っては携帯を持っていないから送れない。途方に打ちひしがれるシンジだったが、レイの携帯の着信音が鳴った。
 そして、しばらく画面を見ていたが、無言でソレをシンジに見せた。シンジは恐る恐る画面を見る。


『アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!』
『シンジ君、僕の為にそんな格好してくれてるんだね。君のその好意に報いる為に早く日本へ戻るよ』


 画面いっぱいに埋め尽くされている笑いと寒気がする不気味な返信に、シンジは真っ白になって固まった。


「ねぇ、綾波・・・もっかいサードインパクト起こす方法って無いかな?」
「あっても駄目」


 やっぱり人間を単体にしといた方が良かったと後悔し、サードインパクトを回避してしまった自分をちょびっと呪うシンジだった。


 <レス返し>

 >アイク様
 エヴァ組の魔法体系は、ゲンドウの思惑でネギ達のものと少々違うので、魔力切れには身体的にも影響が出ると分かり易いと思ったからです。ちなみに髪が白くなるっていうのは、つい最近の遊戯○GXのエド・○ェニックスです。
 後、今回出た化け物のイメージは、アイク様の想像通り、パイルを大砲にしたサキエルのようなものと思ってくれて構いません。


 >ZEROS様
 すいません、そのアニメって何か知りません。ただネタが被っちゃったようです。
 シンジが魔法学校へ行っていたの3年ほどですが、魔法学校で習う魔法以外にも独自で編み出したり、今回、名前だけ出た人物により教えて貰ったりしてます。
 矛盾点はなるべく無いよう心がけつつ、精一杯頑張ります。


 >七位様
 オリキャラが出ても、原作には忠実に沿った形で、違和感の無いよう進めていくつもりです。まだまだ未熟ですが、これからもよろしくお願いします。

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