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「ゼロの使い魔と名も知られぬ使い魔   第2話(ゼロの使い魔+オリジナル)」

霧幻 (2006-12-07 01:39)
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 陽が丁度頭の真上に昇った昼の事だ。

 城下町の一角の道を少年と女性が歩いていた。

 「え〜と、確かこの辺りだったような……」

 「ルシェラ、本当にここで合ってるのか?」

 「ええ、ピエモンの秘薬屋の近くだったからこの辺りのはずです」

 「でも、ここ路地裏だぞ」

 最初は大通りを歩いていたが、今では薄暗く悪臭の漂う裏道りに来ていた。

 「それは……あ、ありました」

 そこには剣の形をした銅の看板があった。

 看板の近くには建物があり、それは何処からどう見ても武器屋だった。


 ゼロの使い魔と名も知られぬ使い魔


 事の成り行きは単純だった。

 契約が終わった後ルシェラが真夜に提案をしたからだ。


 「シンヤ、あなたは何か身を守れる物を持っていますか?」

 唐突にルシェラが聞いてきた。

 それに俺はとりあえず答える。

 「いや、持っていませんけど、それがどうかしましたか」

 「それなら今から買いに行きましょう!」

 俺が答えるとルシェラさんはすぐに次の言葉を発する。

 その言葉に俺は疑問を覚えたので質問をする。

 「何でですか?」

 「あなたにはこれから色々手伝ってもらうことになります。ですからその為にです」

 すると何とも解りやすく答えてくれた。

 でも、何か悪いと思ったので俺は断ろうと言葉を発した。

 「でも、ある程度お金がかかりますよね、迷惑じゃありませんか?」

 「大丈夫です、お金はたくさんありますから。それに……あなたに怪我される方が迷惑ですよ」

 そんな俺の言葉をルシェラさんは簡単に返し尚かつ言い返してくる

 「う、確かに……」

 「でしょう?だから早速買いに行きましょう!」

 「今からですか!?」

 「はい今からです!」

 「はぁ、解りました。じゃあ行きましょうか」

 そして俺はあっさりと言い負かされて武器を買いに行くことにした。

 余談だがこんな会話もあった。

 「はい! あ、あと私の名前は呼び捨てで良いし敬語も辞めて良いですよ」

 「え、ああ、解った。じゃあ行こうかルシェラ 」

 「はい! シンヤ」

 ルシェラと呼ぶのは結構恥ずかしかった。


 ルシェラの使い魔になった真夜だが、自分の身を守る物が何一つ無いない。

 だから武器を買いに行こうという事になったのだった。


 店の中はまだ昼だというのに薄い暗く、ランプの灯りがともっていた。

 部屋の中には剣や槍が所狭しと並んでいる。

 中には素人目でも解るほどの名刀なども置いてあった。


 その様に店を観察していると50代ぐらいの男性が声を掛けてきた。

 「お客さん何をお探しで、てルシェラさんじゃねえかお久しぶりでさぁ」

 「ええ、親父さんお久しぶりです」

 どうやらルシェラと男性は知り合いのようだ。

 「知り合いか?」

 「ええ、ちょっとした」

 「ルシェラさんこの少年は知り合いで?」

 「まあ、そんなところです。あ、それとこの人に剣を一振り選んでください」

 「解りましたぜ。ルシェラさんの知り合いなら特別に良い物を選んでやりますよ」

 そんなことを良いながら親父さんは店の奥へと進んでいった。


 俺は男が店の奥に消えたので、少し武器を見てみることにした。

 「へぇ、色々な武器があるな。」

 近くに俺の身の丈ほどの武器があったので手に取ってみる。

 「う〜ん。これは俺にはちと大きすぎるな」

 「なんだ。なかなか解っているじゃねぇか」

 「な、だれだ!?」

 剣をいろいろと見ているといきなり声が掛けられた。

 俺は辺りを見回すが誰もいない。

 不思議に思い俺が首を傾げるとまた声がした。

 「こっちだこっち。」

 その声が聞こえる方を見るけど剣が数本あるだけだ。

 まさかと思い俺は声を出してみた。

 「おまえがしゃべっているのか?」

 「おう! やっと気付いたか!」

 「へぇ、インテリジェンスソードですか。珍しいですね」

 俺が剣に話しかけるとルシェラが会話に入ってくる。

 「いんてりじぇんすそーど?」

 「はい。意志を持つ剣。所謂魔剣という物です」

 「魔剣? じゃあ何かすごい物なのか」

 「詳しい事は解りませんが多分すごい物です」

 「当たり前じゃねえか! おれっちをなめんなよ」

 俺がルシェラに剣のことを聞くと剣は挑戦的に言う。

 俺は有る考えが浮かび実行してみることにした

 「ふむ、じゃあお前は剣だから人に握れたら有る程度のことは解るのか?」

 「あたりめえだ!」

 (ビンゴ!)

 俺の予想は当たったので、握ってみたくなりさらに言う。

 「じゃあ俺も握って見るぞ? まさか嫌とは言わないだろうな?」

 「おう! 少し握ってみな!」

 こうして俺はこの名も知らぬ五月蝿い魔剣を両手で掴んだのだった。


 辺りが静まり返った。

 そして静寂に包まれてから最初に声を出したのは魔剣だった

 「ほう。おまえさん、剣を使ったことがあるな?」

 「正確には違うがまあ似たようなもんだ」

 「しかしまあ、なかなか。でも、この感じだと大剣は無理だな。細剣か片刃の剣をおすすめするぜ」

 「うん、確かに大剣は無理だな」

 「ああそうした方が無難だぜ」

 「ああそうする。ありがとう調べてくれて」

 俺は礼を言った。

 すると剣は

 「いやいいぜ。おれっちもあんたの事を結構気に入ったし。おれっちはデルフリンガーてんだあんたは?」

 と聞いてきた。

 だから俺は答えてやった。

 「俺か? 俺は上代真夜だ。よろしくなデルフリンガー」

 「おう! よろしくだぜ! シンヤ!」

 俺たちの中には友情といわれるものが生まれた。

 「あの……シンヤにデルフリンガーさん、あなたたちは基本的にもう会うことが無いと思うのですが?」

 「「あ゛」」

 ……生まれたのだった

 そんな事をデルフリンガー達と話していると親父さんが数本の剣を持ってきた。


 「おうデル公。お客様に失礼なこと言ってないだろうな?」

 「ええ言ってませんよ」

 俺は親父さんにそういった。

 「そうですかい? ならいいんだが」

 俺がそう言ったら親父さんも直ぐに引き下がった。


 すぐに俺は親父さんの持ってきた剣を見始める。

 すると親父さんは剣を一振り一振り説明してくれる。

 「この剣はかの有名な鍛冶師が鍛えた一品で……」

 「これはかの有名な魔法使いが錬成した……」

 俺は全ての剣を抜き握ってみる。

 「う〜ん、どれも大きくていまいちだな」

 しかしどれもこれも握り心地が良くない。

 殆どは自分の手に余る代物だった。

 そんなときにデルフリンガーが口を開いた。

 「シンヤ! そこの端っこにあるその少し細めな剣にしたらどうでぃ?」

 「これか?」

 「おお! それだそれ!」

 俺はデルフリンガーに言われたところを見てみる。

 そしてそこには一振りの鞘に収まっている曲刀――刀――があった。

 「抜いてみな」

 デルフリンガーに言われ刀を鞘から抜き握ってみる。

 瞬間体が少し軽くなった。

 「なんだ!? なんだ!?」

 訳が分からなくなる。

 刀を抜いた瞬間体が軽くなったからだ。

 俺が混乱していると親父さんが少し説明してくれた。

 「ああ、その剣はハイル・カリバーンて言う鍛冶師が作ったものだ」

 「ハイル・カリバーン?」

 「何でもなかなかの鍛冶師の一族の者らしいが俺は聞いたこともないな」

 「確かにこれは何かしらの力を感じますね」

 どうやらこの刀はなかなか凄い物らしい

 「なあルシェラこの剣にしても良いか?」

 「え? 良いですけどもう選ばないんですか?」

 「うん。この剣以上に俺が扱える物は多分無いと思うから」

 「おうそうしな! おめえさんはそのぐらいの物が良いぜ!」

 「そうさせてもらうよ。」

 俺は何から何まで決めて貰ったデルフリンガーにお礼を言う

 「剣が決まって良かったよ。ありがとうデルフリンガー」

 「おう! 気にすんなよシンヤ!」

 俺の礼をデルフリンガーは簡単に返してくれた。

 「じゃあこれでお願いします」

 「この剣は本来なら新金貨600程するんだがルシェラさんの知り合いだ300にまけてやるよ」

 「おう親父! いつもはぼったくってるのに今日はやけに親切だな!」

 「うっせい! ルシェラさんには借りがあるんだ」

 デルフリンガーが親父さんをからかう。

 それに親父さんは怒鳴りながら返す。

 「くくく」

 「ふふふ、ではそれを頂きます。」

 俺とルシェラはその様子がおかしくてつい笑ってしまった。


 刀を買ったので俺達は帰ることにした。

 「じゃあまたなデルフリンガー、親父さん」

 「それではまたいつか」

 「シンヤ、ルシェラ姉さんまたな!」

 「おう! ルシェラさん、少年また今度!」

 こうして俺達は店を出たのだった。


 そして帰り道で出会った……

 「早く来なさいサイト」

 「ちょっとまてよ! ルイズ!」

 後に関わることになる運命の少年と少女に…… 


 あとがき
 第二話完成です。
 今回の話は主人公の武器を買うのと原作キャラに出会うでした。
 主人公と原作キャラを接触させるのに少し無理があったかも知れませんがそこはすんなり流してください。
 ちなみに鍛冶師の名前の一部は某魔剣鍛冶師の一族から取りました。

 さて次回は初戦闘を入れたいと思います。
 ちなみにあるキャラが出てくる予定です。
 上手にできるか分からないけど頑張ってみようと思います。

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