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▽レス始

「霊能生徒 忠お!〜二学期〜(十七時間目)(ネギま+GS)」

詞連 (2006-12-04 00:49/2007-02-20 11:49)
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夕映達が破壊音を聞きつけて駆け出してから数分後。二人の前に霧の壁が現れた。その中では数メートルの視界すら確保できなそうだ。音は霧の向こうからする。

「行きますよ、のどか。はぐれないように手を」
「う、うんー」

 夕映とのどかははぐれないようにと互いの手を握り、ゆっくりと歩き出した。
 数メートルの視界すら確保できない中で、無理に急ぐのは危ない。
 その声が聞こえて来たのは、霧が発生したすぐ後だった。

「犬上流―――狼牙双掌打!」
「ま、待ってコタ!それ違う!」

 なにやら技名っぽい気合の叫びと、焦りを含んだ静止の叫び。不審に思って二人が立ち止まるのと、風が吹いたのは同時だった。
 風は霧を吹き散らし、視界がクリアになる。その明らかになった風景の中に、夕映とのどかは一人の少年を見つけた。
 少年は、跳んでいた。
 学生服を着た少年に夕映は見覚えがあった。ネギとゲームセンターで対戦した少年だ。その少年が、手にエネルギーっぽい黒い何かを集中しながら、腰ダメの体勢でこちらに向かって緩い放物線を描きながら跳んできている。
 夕映とのどかはその少年と目が合った。少年の目には動揺の色が見えた。彼も驚いているのだ。
どうやら相手にとっても私達の存在はイレギュラーだったようだと、夕映は思考する。だがそれを行動に反映するほどの猶予は残されていない。少年はものすごい相対速度で、こちらに飛来しているのだ。

(ぶつかれば大怪我確実です!)

 回避の必要性を感じ、しかし同時に自分の右手を握る感触に顔を青ざめさせる。
 視界の隅でのどかを見てみれば、彼女は呆然とその場に突っ立っているだけ。
 握られた手に感じるのどかの握力は先ほどより大きい。

(のどか、硬直して―――)

 このままではいけない。
夕映の判断と行動は同時だった。一度重心を左にしてから右へ――のどかの居る方向に飛ぶ。

「きゃうっ!?」

 体に伝わる衝撃とのどかの悲鳴。
 運動の法則に従い、運動エネルギーを得たのどかは右方向に弾き飛ばされ、逆に夕映は、その場にとどまる。手はぶつかった拍子に外れている。
 体当たりで揺れる夕映の視界に、さらに迫る少年の姿があった。二度目の回避運動を取る時間はない。

(―――自業自得です)

 これは自分で選んだ行動の結果だ。少なくとも、自分の割を食ったに過ぎないのどかを庇えただけでも上々だろう。夕映は来るだろう衝撃に覚悟を決め、

「巽象招来!」

 しかしその覚悟は不発に終わる。
 夕映の足元の石畳が砕け、緑色の壁が飛び出す。
 竹、だ。
 石畳の左右に生えるのと同じ孟宗竹が、夕映の前に横一列に生える。
 その天然の竹垣は、少年の姿を夕映の目から隠して…

 めしっ

 竹垣越しに、そんな音が聞こえた。


霊能生徒 忠お!〜二学期〜 十七時間目 〜ソードのキングの逆位置(無法地帯)4〜


 夕映の体当たりで正気を取り戻したのどかは、一連の全てを客観の位置から眺めていた。
 尻餅をついたのは、夕映と少年の距離が3メートルを切った時だった。

「巽象招来!」

 その言葉を合図にしたように、夕映の足元から青竹が噴出し、夕映を守るように立ちふさがる。少年は顔からそれに突っ込んだ。

 めしっ

 音源は竹か、それとも少年の顔面か?
 いずれにしても、竹は柔らかくしなりながら少年を受け止める。やがて少年の動きが止まり、しなりが限界に達してから…

 ぴょいん

 という効果音が聞こえてきそうな感じに、少年ははじき返された。
 はじき返された少年は受身も取れず、そのまま地面に投げ出される。

「大丈夫だった!?」

 次に聞こえてきたのは、呪文らしき何かを唱えた声だった。良く聞けば、霧の中で少年を止めた声と同じものだったと、のどかは気付く。
 声の主は、ジャンパー姿の小柄な人影だった。

(あれ、この子も確かゲームセンターの…)

 帽子はないが、確か目の前で伸びている少年と一緒にゲームセンターに来ていた子だと、のどかは判断する。
 ジャンパー姿は学ラン姿に近づくと、しかしそれがまるで目に入っていないような様子でひょいと飛び越え、夕映とのどかのところに寄ってきた。

「ねぇっ!大丈夫だった?怪我してないよね?」
「…あっ…は、はい。問題ありません。のどかは?」
「う、うん…大丈夫だよ」

 夕映ものどかもあっけに取られながら、心配そうな問いかけに答える。

「お、俺のことは無視か…?」

 その背後から、呻くような声が聞こえた来た。
 のっそりと、先に突っ込んできた方の少年が起き上がってきた。顔面には節の跡が赤くついている。痛そうだがあの勢いで衝突してアレだけで済んだのだからよかったのかもしれないと、のどかは思った。

「ジゴージトク、って奴だよ、コタ」
「何が自業自得や!ケイだって見つけたとか言うてたやないかい!」
「けど僕は途中で違うって言ったよ?それでもコタは突っ込んでったじゃん」
「ジャンプしてから言われてもどうしようもないやろうが!」
「それじゃあ、どうしろっていうんだよ?あのままだったらこのお姉ちゃん達を怪我させてたよ?ああするしかなかったじゃないか」

 歯をむき出して怒るコタ――小太郎に、ケイは掴みどころのない態度で返す。
 そのやり取りは、どこか子犬と子猫を髣髴とさせた。

(…ケイ君の髪型って何か猫っぽいなぁ)

 そういえば小太郎の頭に、一瞬犬のような耳が見えたような気がしたが、あれはきっと気のせいだろう。
 そんな感じの和んだ思考をしている間に、二人の言い合いも終わった。

「せやから…ええい、もうええわ!
 それよか姉ちゃん達どうして―――って、アンタら、ひょっとしてゲームセンターで…」
「ええ、会いましたよ」

 答えたのは夕映だった。幾分か冷静さを取り戻したのか、いつもの何を考えているのか今一読みにくい表情を小太郎達に向ける。

「実は知り合いがここに入っていったのですが、何かご存じないですか?」
「知り合いって、あのちびす「えっ!知り合い?一体誰なの?」

 小太郎を押しぬけるように、ケイが応じる。
 その態度は、のどかから見ても怪しかった。夕映にしてみても言わずもがなだろう。

「知り合いとは、あなたがカードゲームで対戦した少年ですよ、えっと…」
「小太郎や。犬上小太郎」
「コタローさん、ですね。その少年――ネギ先生が生徒のアスナさんと一緒にこちらに入っていったのですが…お見掛けしませんでしたか」
「それって、あのおっきな杖を持っていた子と、鐘みたいな髪飾りをつけたお姉ちゃんだよね?僕は見てないよ。コタは?」
「ん、お、おう。見とらなぁ」

 ケイは自然な様子で、小太郎は明らかに不審な様子で答える。
 その様子を見て、夕映が僅かに目を細める。
 だがそれ以上の追求をする前に、ケイが喋りだす。

「ねえ、お姉ちゃん達。悪いけどさ、ここって立ち入り禁止だって知ってる?」
「あ、そう言えば…」

 確かにそんな感じの立て札があったかもしれない。だがのどかは、あの直後に登場した横島のインパクトの前に掻き消されてしまっていた。

(あ、そうだ。横島さんのこと、この子達に聞けば分かるかも…)

 横島は消えたままなのだ。
 何が起こっているのかはよくわからないが、この子達なら何か知っているかもしれない。例え横島を助けられないのだとしても、せめて外に連絡する方法を教えてもらいたい。
 夕映もそのつもりなのだろうかと、のどかは夕映の様子を見る。
 だが、夕映はそれに触れずにこう続けた。

「なるほど。それは申し訳ないことをしましたね。
 すぐに出て行きましょう。それはそうと、出口はどちらでしょうか?」
(夕映?)

 横島さんのことは聞かないのか、と言いたかったが、のどかはやめた。理由は夕映の目配せだった。

(何か考えがあるのかな?)

 のどかは夕映を信じて傍観することにした。
 一方、夕映に問いかけられたケイは少し困ったような表情をみせる。

「えっと…それはちょっと待ってくれない?
今、ちょっと出れないような罠を仕掛けててさ」
「?それはどういう…」
「あああ、もうええやろ!」

 追求を切ったのは小太郎のイラついた声だった。

「姉ちゃん達はここで大人しくしてればええねん!
後で解いてこっそり出したるから、うろうろせんといてな。今、ケンカ中で危ないから。
 ほな、行くでケイ!」
「ん、了解。じゃ、お姉ちゃん達、またね!」
「あ、ちょっと…!まだ聞きたいことが…」

 これ以上色々と聞かれることから逃れるように、小太郎とケイは駆け出した。その走る速度はものすごく、あっという間に竹やぶの向こうに、その後ろ姿が見えなくなる。
 それを呆然と見送るのどかの手を、夕映が掴んで引っ張り上げる。

「立ってください、のどか。早くネギ先生を探しましょう」
「えっ、でも、危ないって小太郎君が…」
「それ以上にネギ先生が危ないんです。
 おそらく小太郎君達はネギ先生と戦っています!」
「えっ…!どうして…」
「理由は分かりませんが、推測は出来ます。
 ケンカという発言と先ほどの音とあわせて考えて荒事が起こっています。
 それにこの罠をどうこうできるということは、この罠を張った側です。
 次に状況からして、後からここに入って来たネギ先生は罠にかかった側でしょう。
 さらにアスナさんの外見を彼らは言いました。こちらが言っていないにもかかわらず、です。つまり彼らは二人のことを知っていて、しかもそのことを知らないとウソをついたのです。
 このことから、あの二人はネギ先生と敵対していると考えられます」
「そ、そんな…」

 あの子達が、ネギ先生とケンカ。
 信じたくはないが、しかし夕映の言葉に反論が思いつかない。
 更に夕映は続ける。

「さらに、このままここで待っていた場合、彼らが不利になった時に人質にされる可能性もあります。隠れるか、さもなくば先にネギ先生と合流しなくてはいけません。
 それに、上手くいけば横島さんを助けだせるかもしれません。横島さんはプロのGSだそうですから、このような異常事態には強いはずです。
 あの二人もネギ先生を探しているようですし、少なくとも早くネギ先生達を探さなくてはなりません。
 ですから、私達は少なくともこの場から移動するべきです。分かりましたね」
「う、うん…」

 夕映の説明にのどかは頷き腰を上げる。
 優しそうだったあの子達がネギ先生に乱暴をしているとは思いたくないが、しかし夕映の言うことに矛盾はないし、ネギを探すことに異存はない。

「ど、どっちに行こうか?」
「そうですね…。では、先ほど小太郎さんが行ったほうとは逆の方向に…」

 とんっと、肩に手を置かれたのはその時だった。

『ひっもがっ!』

 悲鳴を上げかけた二人だが、肩を叩いた手によって、同時に二人の口を塞がれる。
 二人が暴れて振り払おうとする前に、口を塞いだ人物が囁いた。

「シッ!静かにして!」
(…?)

 その声は聞きなれたものだった。
 二人が落ち着いたのを確認したその人物は、ゆっくりと手を離す。
 自由を取り戻した二人が振り向くと、そこには声から想像していた姿があった。

「アスナさん…」
「…やっほー」

 のどかの呼びかけに、アスナは困惑した表情で、ようやくといった感じに呟いた。


 ネギサイドの緊迫した様子とは対照的に、シネマ村では穏やかな時間が流れていた。

「あっ!かわいい!小さい女の子が十二単着てるよ、ちづ姉!」
「あらあら、本当に可愛いわね」

 仮装した観光客とエキストラが入り乱れ、まるで全てが演劇の舞台のよう。その空気の中で演劇部の夏美は生き生きと見て周り、千鶴もそれに付き合っている。
 千雨は千雨でコスプレの参考にするつもりで、仮装の中でも特にレベルの高い人物(若い女性限定)の挙措動作を脳のデータベースへのダウンロードに余念がない。
 お祭りのような楽しげな雰囲気。だがその中で、朝倉が一人深刻そうな顔をした人物がいた。

「どうしたんですか、朝倉さん」
「あ、いいんちょ。なんでもないよ。ただちょっと眠いだけだからさ」

 心配そうに語りかけてきたあやかに、朝倉はいつもの狐のような笑顔で答える。

「そうですか?あまり辛いようならどこかで休んだほうが…」
「ああっ、大丈夫大丈夫!折角の修学旅行で寝てられますかって!
 おっ、ネギ先生そっくりの美少年が!」
「ど、どこですか!?」

 朝倉の指差した方向に、捕食者の目をしたあやかが飛んでいった。
 動きにくそうなお姫様ルックスをものともしない動きを苦笑しながら見送ってから、

「はぁ…」

と、再びため息をつく。
そして、ポケットの中から《護》の文珠を取り出して見つめた。


「横島君と定期連絡が取れない」

 貸衣装屋の前で話しかけてきた西条はこう切り出した。

「桜咲君の話だと、敵と思しき目標を追跡して行ったきりらしい。
 横島君のことだから大丈夫だとは思うが、一応、最後に横島君の霊力の反応があった場所に確認に行くつもりだ。
 だから、君にこれを預けておく」


 西条がそういいながら渡したのが、この《護》の入った文珠だった。
話によるとこの文珠は、何か危険が差し迫った時に自動的に強力な結界をはるように設定されているらしい。朝倉に求められているのは、もしも何かがあった時、クラスメートをその結界の中に入れて守ることだ。

「とは言ってもねぇ…」

手の中で転がしながら、朝倉はうな垂れる。
 始めの頃は当事者になるつもりなど全くなかった。ただ傍観者として事件を追い、あわよくばばらして良い部分は報道させてもらうと思っていた。

「けど…今じゃ全くの当事者だし…」

 報道は事件に関わっちゃいけないんだけどなぁとぼやくが、しかしそうも言ってられない。

「ま、汚名返上ってことで、がんばりますか」

 言いながら、朝倉は楽しんでいる班員を眺める。

「あっ!今度はちっちゃな男の子のが新撰組の格好してるよ!」
「あああっ、最高ですわ!」
「あらあら、今日はちっちゃな子が多いわねぇ」

 わいわいと騒ぐ三人と、それを一歩はなれたところから、呆れた風に眺めている千雨。

「はいはい。ここらで一枚撮っておくよ!」

 朝倉は苦笑しながら、その中に加わっていった。


「―――と、そういうわけで、僕達は今、小太郎君たちと戦っているというわけです」
「なるほど…。そういうわけでしたか」
「へぇ…」

 鳥居の道から少し離れた竹やぶの中で、ネギはのどかに怪我を治療してもらいながら、二人に状況の説明をしていた。
 その様子を、アスナが不機嫌そうな表情で見ていた。
 それを見てカモが邪悪な笑顔で邪推を口にする。

「可愛がっていた弟が突然女を連れてきて複雑な心境の姉って顔だな姐さ…はれも゛も゛っ!?」
「何か言ったかしら、エロガモ。
 …私が不機嫌なのは、本屋ちゃんや夕映ちゃんを巻き込んじゃったってことよ」
「アスナさん」

 頬を引っ張り面白い表情にしたカモを投げ捨て、アスナは憂鬱そうに呟く。アスナの経てきた苦悩を知っている刹那(ちびだが)は複雑そうな心境でアスナを見る。
 アスナは何とか二人を説得しようと決意する。自分が言えた義理ではないかもしれないが、軽い気持ちで関わってはいけないのだ。
 決然と、アスナは二人に言う。

「本屋ちゃん、夕映ちゃん。ネギの怪我を見ても分かると思うけど、冗談じゃないくらい危険なのよ?」
「退屈だが平穏な日常より、危険だが刺激的な非日常。私は後者を選択しますし、それなりの覚悟をしているつもりです」
「はい、けどネギ先生が困っているのを見捨てるわけには…」
「け、けど……うぅ…」

 迷いなく言われて、アスナは反論を切り出せなかった。
 元より、アスナは何らかの理論的な思考の元で、こちら側にとどまる決意をしたわけではない、そもそもそれ程の修羅場をくぐったわけでもない。
なんとなく逃げたくない。なんとなく見捨てたくないというものであり、夕映やのどかの口にした理由以上のもではない。
 説得できる要素が見当たらないのだ。

(はぁ…こんな時横島さんなら気の利いたこといってくれるんだろうけどなぁ…)
「まあ、アスナさん。もう今更仕方ないじゃないですか」
「そうですね。ここまで知られてしまった以上、全く無関係でいられるわけもないですし…」
「そ、そうだけど……仕方ない、かぁ…」

 なだめるようなネギとちびせつなの言葉に、アスナはため息交じりにあきらめた。
まあ、実際に戦闘などになった時は、隠れてもらえば問題ないだろう。

「さってと!納得してもらったところで、本屋の嬢ちゃんの契約カードについてだ」
「って、早速本屋ちゃんを戦わせる気、このバカオコジョ!」
「ぶぺむ゛!ち、違うっすよ、姐さん!本屋の嬢ちゃんのアイテムは強力っすけど、戦うようなものじゃないって!
 じょ、嬢ちゃん!ちょっとアデアットっていってみてくれ」
「は、はい。
 えっと――アデアット?」

 カモにしたがってのどかが言うと、カードが光り輝いた。

「ふわぁ!」
「ムハっ!」
「見るな!」

 光ったついでにスカートがめくりあがり、パンツを見て鼻息を荒くしたカモをアスナが押しつぶす。
 その光が収まった後には、一冊の本があった。

「わああ…カードが本に…」
「これは一体…。のどか、開いてみてください」

 のどかは頷くと、淡い光を零す本を開く。だが、その一ページ目は何も書かれていない白紙だった。
 しかし、その白紙のページに絵と文字が現れ


『4月24日 木曜日
 ネギ先生とやっと会えました。けどあってみたら先生が怪我をしててびっくり。コタロー君とケイ君がやったって聞かされて、少しショックです。良い子だと思ったのに…。
けどその怪我の治療の時に顔をすぐ近くまで寄せることができました。そのとき、なんだか昨日の夜にキスしたときのことを思い出しちゃって…。あの時、慌てて顔をそむけないで、そのまましちゃえば良かったかな、って、キャー、私ってば…


 バダン!


 そこまで読んで、のどかは慌てて本を閉じた。真っ赤な顔で横を見てみれば、同じかあるいはそれ以上の量を読んでしまったのか、夕映も真っ赤な顔のまま硬直している。

「おっ?どうした、嬢ちゃん?」

 声がしたほうを見てみれば、そこにはタバコをくわえて、オヤジちっくな笑みを浮かべるカモがいた。

「カカカ、カモさぁん!なんなんですか、この本ー!?」
「な、なにやら、のどかの思考?っぽいものが列挙されていたようですが…」
「ああ。それは人の心を読むことが出来る本。その名も『イドの絵日記(ディアーリウム・エーユス)』さ!」
「し、思考を?」
「ああ。表層部分の意識だけだけどな。使い方は書いているはずだぜ」
「えっと……あ、本当だ」

 恐る恐るといった感じで本を開くと、1ページ目に色々と書かれている。
 何でも、読みたい相手の名前を呼ぶと、その人が今考えていることが読めるというものらしい。

「ともかく、コイツは後方支援のアイテムとしては極上さ!
 使いようによっては無敵だぜ!」
「…ま、それなら大丈夫そうね」

 アスナも納得したのか、その本を興味深げに見る。すくなくとも、この内気な少女が前線に出て切った張ったっということはないようだ。

「とにかく、コイツをつかえばあの小太郎やケイって奴の思考を読んで、脱出方法も一発で分かる!状況は一気にこっちに傾いたぜ!」
「けれど…そう上手くいくのですか?」

 ヒートアップするカモだったが、ちびせつなはそれに対して懐疑的な声を上げた。

「あの小太郎とケイという二人組みはなかなかの連携です。
 術を解くのにかかる手間によっては、解く前にやられてしまいますよ」
「うぐ…。やっぱり、先にあの二人を伸しちまうのが一番手堅いってわけか…」
「そこまでしなくても、少しでも動きを止めれたら良いんじゃない?
 ほら、なんかクルクル巻きついて動きを止めるような魔法があったじゃない」
「捕縛属性の魔法の矢ですか…ですが、あの二人には効きそうにないですよ。
 遠くから撃っても避けちゃいますし、近くではこっちがやられちゃいます。罠を張るにしてもケイ君にばれちゃうんです」
「化け猫の超感覚、ですね」

 ネギとアスナ、カモ、そしてちびせつなの作戦会議。
 それを効きながら、夕映は夕映なりに考える。
 話を聞いた限りで分かることは四つ。
一つは、相手の動きを止めることができる罠はあるが、あのケイという人物の正体は化け猫であり、すぐにばれてしまうということ。理由は鋭い聴覚のためらしい。
 二つは、文珠というアイテム。横島がネギ達に渡したオカルトアイテムで、込められた文字とイメージに従ってあらゆることを可能にするらしい。ちなみに残りは一つ。
 最初は四つあったらしいが、一つは横島を呼ぶのに使い、もう二つ目は今、足元で《隠》という文字を込めた状態で発動し、ケイの超感覚から自分達を隠している。その輝きもだんだんと薄れている。つまり時間がない。
 そして三つ目は、のどかの力を使えば脱出が可能だというらしい。更にいうなれば、どうやら出口は鳥居の中のどれかが鍵になっているらしいということ。
 最後の四つ目は、横島が、この状況を打破できるかもしれない鍵だったということだ。

(完全に…足手まといになってしまったようですね)

 もともとそれ程役に立てるとは思っていなかったが、改めて再確認して、夕映は気分を沈ませる。
 ちびせつなの証言から、横島は多分無事だといわれ、それについては安心した。だが横島が行方不明になったことと、その原因になってしまったことには変わらない。
横島が自分を庇ってどこかに送られてしまったということを話した時、ネギ達は明らかな落胆の表情を浮かべた。そのことで夕映を責める気持ちも素振りも全く見られなかった。しかしそのことが、かえって夕映の自責を強めることとなった。

(せめて…何か考えなくては)

 自分にはアスナのようなとんでもない運動神経も、のどかのような特殊なアイテムもない。あるとすれば、回転速度には自負がある脳みそだ。例え的外れな意見であっても、何か言って役に立たねばなるまい。

 前者三つの要素と、そしてネギから聞いたネギの魔法のレパートリーを頭の中に思い浮かべ、ありとあらゆる形で組み合わせていく。
 その果てに夕映の脳は、とある一つの手筋を思いついた。
 これならいけかも知れない、と。

「あの!」

 四人がああでもない、こうでもないと煮詰まりかけてきたところに、夕映が進み出た。

「何か思いついたんですか、綾瀬さん」
「ええ。皆さんの話を聞きながら考えたんですが…こういうのはどうでしょう?」


「どこ行きおったんや、あいつら。
 なあケイ、あいつらもう脱出したんとちゃうか?」
「それはないと思うよ、結界が破られた気配はないし…」

 鳥居の上に立ちながら、小太郎は竹林が広がる無間方処を眺める。だが並ぶ竹林が邪魔して、その姿は全く見つからない。その一方で、ケイは鳥居の上で目瞑り、耳を澄ましている。
 ネギ達はどうやら何か対策をしているらしく、ケイの耳にも何の反応もない。

(けど……それにだって限界があるはず)

 化け猫の超感覚―――通常の音は元より電波や振動。霊波や魔力の流れさえも音とう形で捉え判別することが出来る。
 そんな超感覚から逃れることなど、普通の方法では不可能。必ず何か特殊な方法を持っているはずだし、そしてそんな特殊な方法など、そう長続きするわけがないし…

(絶対何か方法があるはずだよ…)

 何とかして探し出そうと耳を澄まし、同時に思考をめぐらせるケイ。そして、不意に奇妙な場所を見つけた。
 それは、全く音がない場所だった。風はおろか、竹の葉が風にそよぐ音も、虫達が落ち葉を食らう音もしない完全無音の空間。メカニズムは分からないが、それは明らかに人工的に作られた、音の遮断された空間だ。

「見つけた!」
「本当か!?」
「うん、多分あっちだ!」
「また間違いと違うやろうな?」
「それは分からないよ、行って確認しないと。
 コタもしっかり相手を確認するまで攻撃しちゃダメだよ!」
「分かった分かった!ほな行くで!」

 二人は鳥居を蹴って竹やぶの中に下り、落ち葉を蹴って駆け出した。
 その途中で、不意にその無音の空間が消え、変わりにそこに複数の気配が生まれた。

「…!この気配…さっきのお姉ちゃん達もいるよ!」
「チッ!不利になったからって一般人を巻き込んだかあのチビ助!ホンマ西洋魔術師はいけすかんわ!」
「それか、あのお姉ちゃん達がウソをついてたってところだね」

 だがどちらにしても、あの二人が戦力になるとは思えない。先ほどの勝負の経過からして、こちらの勝ちは揺るがないはずだ。

「あの向こうだよ、コタ!」
「おう!」

 密集して生える竹の林を、小太郎達は突き抜ける。
 そしてその向こうに、敵はいた。
 林を抜けたところでの不意打ちを警戒していたが、どうやらそれはなかったらしい。
 ネギが杖を構え、それを守るようにアスナがハマノツルギを構えていた。
 さらにその二人の背後に、のどかと夕映がいる。のどかは、何か大きな本を持っていた。

(?あれって…)

 ケイがその本から感じる魔力に不審を覚えたが、しかしその前に小太郎が好戦的に口を開く。

「おうおう!ようやっと覚悟を決めたらしいな、ネギ・スプリングフィールドぉぉぉっ!」
「決めたのは覚悟じゃなくて作戦だよ、かならず勝てる、ね」
「女の後ろに隠れてでかい口叩きおるわ!」

 小太郎は挑発するが、しかしネギは揺るぐ様子もなくこちらを睨みつけてきている。

「コタ、あまり油断は…」
「分かってる!こいつらなんて油断さえしなけりゃ負けるわけない!」
「それはこっちの台詞だよ、小太郎君」
「………なんやと?」

 落ち着き払った様子でネギは言う。

「さっき不利になったのは、僕達が油断してたからさ。油断さえしなければ君達なんて敵じゃないよ」
「なんやと…!」
「………?」

 ネギの言葉に小太郎は怒りを、ケイは不審を感じる。
 おかしい。さっきの様子からしてこのネギという少年は、敵にだってこういう態度を取るようなタイプじゃないと思ったのに…。

「勝負だよ、小太郎君。そして僕が勝たせてもらう。
 その時、約束どおり教えてもらうよ。まさかとは思うけど、本当は君達も脱出方法が分からないなんていうつもりはないよね?」
「そんなわけあるかい!万が一お前が勝ったらしっかり教えたるわ!」

 小太郎が叫び、その直後、ネギの背後から声が上がった。


「分かりました!向こうの広場の六番目の鳥居の、三つのマークを壊せばいいんです!」


 のどかの声に、ケイと小太郎が目を丸くした。それを見て、ネギは口元に小さく笑みを浮かべ、呪文を唱える。

「風花(フランス) 風塵乱舞(サルタティオ・ブルウェレア)!」

 吹き荒れる強風が砂埃を上げ、それと同時に背後で夕映が文珠を発動。

《騒》

 それと同時に不快な騒音が撒き散らされる。

「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 騒音に混じって、ケイの悲鳴が砂埃の向こうから聞こえた気がした。
 だが、それにかまっている暇はない。ネギは踵を返しのどかを抱え、アスナは夕映を抱えて、先ほどのどかが言った広場へと向かう。

(上手くいったみたいですね)

 カードを通じて、のどかの声が聞こえてきた。
 夕映が握ったままの騒音が酷く、ろくに会話できる状況じゃなかったからだ。ちなみに全員が文珠の発動直後から耳にティッシュをつめているが、それでも耳が痛い。
 まして、人の数万倍の聴力を持つ猫の化生であるケイにとっては、どれだけのダメージだったか。

(けど、まだ油断できませんよ。作戦はこれからなんですから)

 ネギは言いながら、さらに加速した。


「っっっ……み、耳がバカになったぁ…」
「大丈夫か、ケイ!」
「あ、え?な、何?聞こえない!」
「だ・い・じょ・ぶ・か!って言うたんや!」

 ネギを追跡しながら、小太郎とケイは言い合っていた。
 小太郎はあの騒音に怯んだだけだったが、ケイはそれではすまなかった。ただでさえ、さっきまでネギ達を探って極限まで聴覚を鋭敏にしていたところにアレだ。ほとんど麻痺しているらしい。

「とにかく、あいつら出口の方に向かったらしいわ、まっすぐ言って先回りや!」

 どうやらネギ達は、一度道に出てから向かうつもりらしい。ならば林の中をまっすぐ進めば上手くいけば先回りできる。
 ケイも小太郎の言ったことが分かったのか、頷いて走り出す。
 竹林の中をまっすぐ駆け抜ける。その間にもあの騒音は移動している。
 おそらく音源は、ネギ達だろう。

「つまらんマネしおってからに…!」

 言いながら小太郎は全力疾走。それにケイも並ぶ。やがて広場が見えたとき、音源も丁度広場に差し掛かるところだった。

「出会いがしらに一発かましたるわ!」

 気をこめた拳を握り、小太郎は宣言。それは手痛い一撃を食らったケイも同じ気持ちなのか、ハンド・オブ・グリーンを発動。
二人は竹林の中でラストスパート。その竹と竹の間から、杖に乗った人影が見えた。騒音も、そいつから聞こえる。

「せいやぁぁぁっ!」
「てりゃぁぁぁぁっ!」

 小太郎とケイは林の中からネギに向けて、同時に飛び掛る。
 二人の拳はそれぞれネギに突き刺さり―――そのまま何の抵抗も感じぬままに、ネギをすり抜けた。
 ネギは、そのまま空気に溶けるように消えてしまった。後に残るのは、光を失いかけた《騒》の文珠とネギの魔力の残り香のみ。

「囮…!」

 呟いたのは小太郎だったのかケイだったのか。
 二人の視界には、広場の入り口にいるネギ達の姿と、そしてそちらの方から飛来する、眼前にまで迫った捕縛属性の魔法の矢だった。


 作戦は二段構えだった。
 まずはネギが組し易そうな小太郎を挑発し、のどかがそれを読む。そして出口の方向に道沿いに向かう。それと同時に《騒》の文珠を発動。これにはケイの聴覚を潰すのと同時に、ケイの冷静さを消す意味もある。
 次は全員で《騒》の文珠を持ったまま道沿いに行く。先に脱出できるならそれでよし。出来なかった場合は第二段階。
おそらくケイと小太郎は、脱出できる鳥居のすぐ手前で、林の中から奇襲してくるはずだ。おそらく《騒》の文珠の位置を目印にして。それを逆手に取ればいい。囮を作ってそれに文珠を持たせ先行。更にその後に捕縛属性の矢を追跡させる。ケイの超感覚に頼りきりだった、しかも冷静さを失わされた二人は、《騒》の文珠の影響下で後ろを追跡する魔法の矢に気付くことができず―――

「な、なんやぁぁっ!」
「うわわぁぁぁっ!」

 直撃を受けたのだった。


「やったっ!」
「見事に嵌りましたね…」
「へっへっへぇっ!ざまーみろってんだ!」

 歓声を上げるアスナと、夕映の計算どおりの展開に半ば呆然とするちびせつな。カモはどこからともなく持ち出したセンスをもって、アスナの肩の上で踊り狂っている。

「さあ、僕の勝ちだよ、小太郎君」
「ぐっ…ひ、卑怯やで!」
「卑怯ではありません。作戦ですよ、小太郎さん」
「あ、あの時の姉ちゃん。仲間やったんか!」
「見事に騙されちゃったってわけだね…」

 リアクションに温度差はあるが、ともに悔しそうな表情をみせている。

「あの…ごめんね。騙すつもりはなかったんだけど…」
「本屋の嬢ちゃん。謝る必要なんてないぜ!ほら、さっさと脱出だ!」
「うん!」

 ネギは頷くと、他のメンバーを連れ立って、魔法でぐるぐる巻きにされている小太郎達の横を通り抜けようとする。

「ちょっと待てや!まだ負けたわけではないで!」
「そうだよ。勘違いしないで欲しいなぁ」
「えっ…」
「そんなグルグル巻きの上体でどうする気でぃ!」

 小太郎とケイの言葉に、驚くネギに対して、カモが強気に言い返す。小太郎はカモは無視してネギにまっすぐな視線を向ける。

「へっ…散々言ったことは取り消すわ、ネギ・スプリングフィールド。
 手段はいけすかんが、そこのチビの姉ちゃんがいう通り、作戦は作戦や。
認めたる。ただの人間にここまでされたのは、始めてや。
 今度は……本気で行くで!

 叫んで、小太郎は変身した。


 まずは髪だった。風もないのにざわざわと蠢くと、その端から白く変わり、長く伸びる。
 次に骨格。まるで昆虫の変態のように、まったく別の種族と思えるほどの変化を示す。足は爪を持つ獣の足。手は熊手のように大きく、爪が生えたものになり、それに見合うように筋肉も発達する。最後に、変貌を遂げた肉体を、獣の毛が包んだ。

「ええ〜〜〜〜っ!何よそれぇっ!ずるいわよっ!」
「獣化!変身した?」
「あわわ…マ、漫画みたい…」

 驚きの声を上げるアスナ達をよそに、ネギは小太郎の姿に見覚えがあった。
 ヴェアウルフ―――それは、かつてネギが教科書で読んでそれと酷似していた。細部は違うが、まさにそれだ。
 小太郎は力任せに自分を拘束していた風の鎖のいくつかを引き千切り、きつくなった学生服を脱ぎすて、シャツを引き裂く。

「魔法の射手(サギタ・マギカ)・戒めの風矢(アエール・カプトゥーラエ)!」

 小太郎が全ての戒めを解く前にと、ネギは魔法を放つ。だが、ネギはもう一人を忘れていた。

「ふっ!」

 ケイが鋭く息を吐いて、樫の皮で包まれた手を開いた。グーからパーに。
 掌から外側に向けられた指の先端には、琥珀色が生えていた。
 ケイは器用にそれを使って、片手で自分を縛る戒めを断ち、もう片方の手で虚空を掻く。五本の指先で掻かれた軌跡は、鎌居たちとなってネギの魔法の矢を断ち切る。

「僕は化け猫だよ。これでも手加減してたんだからね?」

 残りの戒めも一瞬で切り払うと、ケイは何事もなかったかのように立ち上がる。

「あのままさっさと逃げてれば勝ちは確定だったのに、変にこっちと話してたからこうなるんだよ?」

 ケイは言いながら、縦に裂けた瞳孔を頂く目を細める。一方、小太郎も自分を縛る鎖を全て引き千切り、完全に自由を取り戻す。

「こっからが本番や、ネギ!」
「コタは熱血だねぇ」

 凶暴に笑う小太郎と、飄々と笑うケイ。
 アドバンテージは完全に失われた。

「ちぃっ!戦うしかねぇのかよ!」
「アスナさん!」
「ええっ!本屋ちゃん達は下がってて!」

 ネギはバックステップで距離をとり、アスナは一歩前に出て、ハマノツルギを構える。
 シチュエーションは最初の戦いと同じ。
 ただ相手は本気で、こちらも相手の手管は全部わかっているし、

「ネギ先生!私達で何とか仕掛けを発動させてみます!それまで時間を…」
「分かりました綾瀬さん!」

 ――少なくとも、撤退する場所がある分、精神的にはこちらが有利だ。
 しかしもちろんのことだが、小太郎達が逃げるのを見過ごすわけがない。

「途中退場なんてつれないこと言うなや!最後までやりあおうで、ネギぃっ!」
「行きますよ、アスナさん!」
「ええ!前衛は任せて!」
「流石に、僕もちょっと燃えてきたかな?」

 四人の声が交錯し―――広場は戦場となる。

「行くでぇっ!」

 小太郎が飛び出し―――
 迎え撃とうとアスナがハマノツルギを腰ダメに構え―――
 ネギが援護の為に精神を研ぎ澄まし―――
 それの妨害の準備をケイがして――


 両者の間に、光が生まれた。


 光はガラスが砕けるような音と同時に生じた。
 光と音は一瞬で消え、代わりにそこに生まれたのは闇色だった。
 それは黒いマントと服、そして所々が赤く彩色された装甲がつけられた服をきた、やはり黒い髪をした女。


 横島。


「よっ…―――」

 待ち望んでいた人物の唐突な登場。それに驚き、歓声にも似た声をかけようとしたネギ達。だがそれより先に、横島が口を開いた。

「…の…」

横島はすぐそこに迫っていた半獣形態の小太郎を目撃した目を見開き、

「の



のっぴょぴょーーーーーん!!

奇声を上げながら、きわめて無様な格好で、小太郎の進行方向から飛び退いた。


(あ、なんか罪悪感とか自責の念とか抱いたのがバカみたいです)

 その光景を見ながら、夕映が胸中で呟いた。


つづく


あとがき
 どうにも進まない詞連です。今日当たり、無間方処から出てエヴァちゃんの話しに移りたかったのですが…。
 なんで一日24時間なんだろう?なんでエイジ・オブ・エンパイア兇呂△鵑覆北滅鬚い鵑世蹐Α
 つか登場人物が3人以上になると名前を間違えやすくなります。夕映がハマノツルギ持ってたり、ネギが化け猫だったり…orz一応読み直したんですが、あったら容赦なく突っ込んでください。

 ではレス返しを。

>ZEROS氏
 べつに西条さんは狙ってません。ただ横島が消えた場所に行くために、朝倉に文珠を預けただけです。

>D,氏
 残酷な事実は次回にくるでしょうか、どうでしょうか?

>鉄拳28号氏
 誤字指摘ありがとうございます。
 死津喪姫は違います。
 夕映はようやく現実に近づき始めました。さあ、横島参加でどうなるか。
 朝倉は自己完結っぽいです。

>味噌地氏
 魔法霊能関係は追加分のあとがきでこんな感じになりました。
 西条はフォローなしということで。朝倉は割と自立したキャラなのでこんな展開で。


>はてな氏
 あえて言いましょう。突っ込みます。矛盾上等、突っ込み上等です。

>エの氏
 誤字指摘ありがとうございます。
 ええ、あの頃の横島より圧倒的に強いですとも。でも無力な頃に見た横島の背中は、主観的にはでっかかったのです。
 あと、竹とんぼ関係で横島は怒る予定はありません。だって父親が帰国した時の手土産が、ゲリラから巻き上げた業物ナイフですし。意外とそこらへんはアバウトかも。


>歌う流星氏
 なぜオカGが増援を送らないかは、以前ちらりと話しましたが政治の問題です。東の魔法使い側に支援を受けている政治家さんや官僚さんが渋ってます。メド様がいたって自分達にはかんけーないしー、ってな感じです。

>七位氏
 勘違いなさっているようですが、ここの横島は聖人君主ではありません。だってGS――妖怪や幽霊を生活の糧=私欲を満たすためにしばいて回っているような奴ですよ?それに二学期の四時間目に
「俺は見ず知らずの奴らのために自分の命を張るつもりも、お前達を危険に曝すつもりはない」
ってぶっちゃけてますから。

>ジン氏
 それを言っちゃあネギって物凄い犯罪者です。ネギまキャラを踏み台にって言いますが、設定及び時系列の関係上、GSキャラの方が強いですから、戦力的に。
 まあ、別にGSキャラを優遇しているわけでもありませんのであしからず。

>23氏
 いや、バイパーVS3Aロリっ子同盟鳴滝姉妹&エヴァちゃん)はネタっすから(笑)。単に子供化されてもあんまり(外見上は)変わらないなぁってことで。

>鍼氏
 もしバイパーが戦術シミュレーションのユニットだったら、扱いにくい事この上ないキャラでしょうね。嵌れば無敵。使いどころと戦術を誤れば雑魚。金の針を装備させれば、都市を丸ごと――って設定ですからねぇ。まあ、現状では金の針(レプリカ)を持っているだけですのでそこまで無茶じゃありません。

>箱庭廻氏
 どうもレスされました。
 タイプの読み違いは原作でもやっちゃいましたが、ここでもやっちゃいました。つか戦士×2vs魔法使い&従者って厳しい組み合わせですよね。
 ハマノツルギ……そう考えると確かに…。刃がついていないだけで威力は凶悪ですよねぇ。まあ、霊体が皮を被っているっていうのは神魔族の例であって妖怪はまだ実体が残っていそうですから即死はないでしょうが…、公式設定ではどうなってるんでしょうか?
 次回もがんばります。

>ジャン氏
 まあ、一般でも精度の悪い見鬼君もどきか、さもなくば試薬みたいなお札も売られているでしょうし―――それに、霊能力者と名乗っていると、当然他の霊能力者と会わざるをえない状況になる場合もありますし…例えばネギの場合だって『噂の子供先生は霊能力者!?』なんて報道された日には、他の本当の霊能力者の目に留まるのは確実ですし、生徒のうち何人かが厄珍堂で廉価版見鬼君を買ってきちゃう場合もあるでしょうし…そうなるとごまかしようがなくなりますから。


>doodle氏
 メンタルケアじゃなくて文珠を渡しただけでした。
 小太郎とケイはギュンギュン動きます。もう好き勝手に。お陰で何度書き直したことか…。ですが、そろそろ二人には退場していただきます。
 反発も青春よね!(by机)


 レス返し終了。
 事前告知。この分だとクリスマスイブに更新できるか否かで、後は一ヶ月ほどお休みする可能性が高いです。
 もうこの頃にはスクナ倒してるはずなのに…。
 ともかく、師走の忙しい時期にレスしていただいてありがとうございます!
 私も勉強しないといけないのに、つい手がPCやコントローラーに…。
 では…

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