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「鬼畜世界の丁稚奉公!! 第十話 前編(鬼畜王ランス+GS)」

shuttle (2006-12-02 22:18/2006-12-03 08:21)
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―リーザス城 防衛陣地―

「がははははははは。俺様の邪魔をするモンスター共め、皆殺しにしてやったわ!」

「お疲れ様です、キング」

サイゼルの使徒ユキに率いられ、リーザスに押し寄せたモンスターの軍勢は夕方ごろには1匹残らず殲滅された。
城壁に僅かばかりの損害が出た程度で、街には一切被害がなく、居並ぶ将軍達も安堵の表情で控えている。
最も大きな(金銭的)被害といえば、ユキに叩き割られた謁見の間の天窓くらいである。

「おう、リック。貴様もな」
ランスは肩越しにリックに向かって声を投げかけた。

「・・・しかし、玉座に攻め入ってきた使徒を取り逃がしたのは残念でした」

リックの言葉にユキのことを思い出したのか、不愉快げに顔を歪めるランス。

「ふん・・・。奴らは何だか知らんが『魔王リトルなんたら』を探しているらしいからな。放っておいてもまた来るだろ、次こそあのクソガキを剣の錆にしてくれるわ」

「魔王・・・ですか?」

居並ぶ将軍達からもどよめきの声が上がり、1年前の悪夢が再び彼らの頭に浮かびあがった。

「あぁ、詳しいことは知らん。マリスが言ってただけだ。追われているなら匿ってやれ、と言っておいたが」

「なっ・・・な、なりませんぞっ、ランス王!」

それまで黙っていたバレス将軍が泡を食ったように叫ぶ。

「確かに今回のように、モンスター共が攻め寄せてきたのなら迎撃するのは当然、ですがっ!魔王などと係わり、その結果、このような事態が続けば徒に国力を損耗していくだけですぞ・・・っ!」

「やかましいぞバレス、そんな大声をあげるな・・・ったく、俺様の鼓膜を破る気か?」

「こ、これは申し訳・・・」

「とにかく、俺様をコケにした以上、あの使徒には必ず相応の報いを喰らわす。そのためにも魔王を保護する・・・ふむ、いいかもしれん。それに可愛い女の子らしいからな。俺様が守ってやったとなれば・・・がはははは。まさに一石二鳥の手ではないか!」

女の子・・・と伝え聞いてはいるが、ランスの脳内では既に『可愛い』が勝手にインプットされている。

「・・・・・・・・・」
ランスの言葉にバレスをはじめ、他の将軍や兵達も何を言うべきかも分からず、黙っている。
正直、突然『魔王』などと言われても理解しにくい、ということもあった。

そして、それ以上に『何を言ったところでムダ』ということを、ランス王が即位して一ヶ月、彼らは理解しつつあったのであった。


〜鬼畜世界の丁稚奉公!!  第十話「魔人界からの来訪者 前編」〜


―リーザス城 マリス・アマリリス専用執務室―

「お待たせいたしました」

それぞれに出されたお茶が冷めやらないうちに、部屋の主であるマリスが入ってくる。
執務室のソファに座って待っていた横島とカーチス、そして日光と美樹が開いたドアの方へと目を向けた。
ちなみに健太郎は別室に通され、王宮付きの医師によって検査と治療を受けている最中である。

日光がスッと、音もなく優雅に立ち上がり、軽く会釈をする。
美樹も立ち上がりそれに続けてぺこっ、と頭を下げた。

「マリス・アマリリス殿、この度は私達を・・・美樹様、健太郎様を保護していただき、感謝の念に耐えません」

「あ、あの、助けていただいて、ありがとうございます!」

「お気になさらなくて結構ですよ、日光殿、美樹殿。それに貴方がたの保護は私の一存ではありません。リーザス王ランス陛下の決定でもありますので」

マリスは人好きのする笑顔を浮かべ、相手を安心させるような柔らかな口調で答える。
立ち上がったままの二人に座るよう促し、自身も腰を下ろした。

「さて、事情は既にカーチス殿から伺っております。ですので、私から尋ねることは、ほとんど確認の為・・・ということになりますが、よろしいですか?」

「ええ、構いません」

マリスの問いには日光が答えている。
美樹は日光とマリスの間をキョロキョロと視線を動かしているだけだ。
ソワソワとした様子は何かを問いただしげではあるのだが・・・。

「・・・と、その前に・・・美樹殿はお連れの方が気になっているようですね。よろしければご案内致しますが、いかがなされますか?」

理由を察したマリスの申し出に美樹は恥ずかしそうに頬を赤らめるが、日光の方へと顔を向けて承諾を求める。
日光が軽く頷く。

「じゃあ、お願いしますっ」

「では・・・」
マリスが隣の部屋で控えているメイドを呼びつけ、美樹を案内するよう言付ける。

「・・・あ、んじゃ、俺も・・・」

堅苦しい話は嫌だったし、細かいところは日光さんやカーチスに任せたほうが楽でいい――と、考えている横島。
それに出来れば邪魔の入らないところで美樹や、もし目が覚めたのなら健太郎とも話がしたかったため、抜け出そうと試みるが・・・。

「横島殿が行ってしまっては話が出来ないでしょう?」

立ち上がり美樹についていこうとする横島だったが、マリスにあっさりと呼び止められる。

「・・・・・・」

渋々と元の位置に座りなおすが、そのとき何気なく見たマリスの表情に強く違和感を覚えてしまう。
先ほど美樹に向けられていた笑顔ではない。
横島に向けられる呆れたような苦笑でもない。

そこにいるのはリーザス影の宰相としてのマリス・アマリリス。
凍りついたような無表情と鋭い眼光がまっすぐに日光を貫いている。
日光は日光で、それを真っ向から真摯な瞳で受け止めている。

(・・・マリス様?)

横島にはマリスの唐突な変化の理由が分からない。
そして相対している日光の落ち着き振りが、さらに横島を混乱させる。

「では、日光殿。まず、確認したいのは貴方がたの素性です。先ほどの少女・・・来水美樹殿が魔王リトルプリンセスということに相違ありませんね?」

いきなり核心を突く、回りくどいことは一切抜きの問いであった。

「ええ、その通りです」

「そして、現在治療中の青年は・・・」

「我が主、小川健太郎様です。私の名は日光。今の世では『聖刀日光』という名の方が相応しいでしょう」

「その姿は仮の姿・・・ということでしょうか?」

「はい。ご存知の通り、私の本体は刀です。この人の姿は本来、長時間維持することは出来ません」

ここで、日光は言葉を止める。
チラリと横島の方へ意味ありげに視線を向けるが、何も言わないままマリスへと向き直った。

「まだ、大丈夫なのですか?」

「はい・・・もうしばらくは」

「では・・・貴方がたがリーザスへ来た目的、理由についてですが。やはり美樹殿が魔王であり、現在、魔人界が二つに分かれて争っていることに起因するのでしょうか?」

「はい。美樹様はホーネット派、ケイブリス派という二つの魔人の派閥から狙われております。ホーネット派からは『魔王として真に覚醒する』ために。ケイブリス派からは『命そのもの』が狙われております。当然の事ですが、美樹様、そして健太郎様はそのどちらも拒否なされ・・・こうして逃亡生活を続けてまいりました」

(魔王、魔王・・・って、美樹ちゃんだって魔王になりたくてなったワケじゃないのになぁ・・・)

マリスと日光の会話に口を挟むことはしなくても、内心思うところがないワケではない横島。
そしてふと気付く。
マリスが愛想よく美樹を部屋から出した理由に。

(あっ・・・そっか。アレは・・・・・・)

どのみち込み入った話をすることは避けられない。
せめて美樹だけでも遠ざけようとする、マリスの気遣いだったのだろう。

「初めは・・・両者の対立が激しく、我々にまで手がそれほど回ってはいなかったのですが・・・。最近ではケイブリス派の勢いが強く、とうとうこの地で魔人どもに追い詰められてしまい・・・」

「なるほど・・・そしてリーザスに保護を求めに来た・・・と」

「そうです。万が一、美樹様がケイブリス派の魔人の手に堕ちれば・・・、その時は間違いなく人間界にも大きな影響が、魔王ジルの時代の再来は間違いありません」

「どういうコトっスか?」
魔王ジルの時代、と言われても横島にはピンと来ない。
尤もマリスやカーチスも文献でしかその時代のことを知らないのではあるが。

「ケイブリスの目的が美樹様を殺し、自らが魔王となることだからです。最強最古の魔人ケイブリス、その残虐性と凶悪さは他の魔人の比ではありません。魔王ケイブリスが誕生してしまえば、この世界は再び暗黒時代を繰り返すことになるでしょう・・・私は、直にその世界を見てきました。それだけは防がなくてはならないのです」

日光の言葉に誰も言葉を返すことが出来ない。

特にカーチスの場合、健太郎の治療のため一時的に匿いはしたものの、怪我が治り次第、早々にリーザスから出て行かせるよう進言するつもりだった。
しかし、ここまで話が大きくなってしまっては既に一研究員がどうこう意見を述べることの出来る事態ではないことを思い知ってしまった。

マリスはランス王の方針もあってか追い出すことまで考えていたワケではないが・・・リアの安全を第一に考える彼女にしてみれば本音はどちらかといえばカーチスに近い。
そうなった場合の横島の反応は想像に難くなかったが・・・自分に出来うるだけの便宜を図るつもりではあった。

しかし、このまま来水美樹を・・・魔王を匿えば、再び魔人や使徒、モンスター達の襲撃を受けることは間違いない。
そうなれば多くの人命が失われてしまうだろう。
全てをランス王に伝え、その上で決めていただくしかない。

「・・・もはや、私のような一介の侍女が判断できる話ではないようですね・・・・・・」

マリスは決して『一介の侍女』ではないのだが、とりあえず敢えてツッコミを入れるような真似は横島でもしない。

「・・・話は変わるのですが、健太郎殿が重傷を負った後に横島殿が駆けつけ魔人を撃退した、と報告を受けていましたが、横島殿は聖刀日光・・・失礼、日光殿と共に戦ったのですか?」

「あ・・・え、えーと」

気まずげに人差し指で頬をポリポリと掻き出す横島。
カーチスにもはっきりと説明しなかったコトではあったが、どうやら言いにくいコトらしい。

「横島様は負傷して動けなくなった健太郎様に代わって我が主となった『聖刀日光』の現所持者です。差し迫った事情ゆえ特殊な契約の元でしたが、それでも横島様は私を携え、魔人ラ・サイゼルを撃退したことに間違いはありません」

日光はまさか鼻血を媒介にして契約を結んだ、などと言うつもりはない。
横島も魔人の股間を視姦し、セクハラしまくった挙句、最後は見逃した、などとても言えない。


「なるほど・・・つまり、横島殿であればこれから予想される魔人の襲撃にも対抗できる・・・そういうことですね?」

「ええ、そうです」

―ピタッ

「・・・・・・・・・・・・は?」

マリスと日光の言葉に、横島の周囲の時間が止まる。


「え・・・え・・・っ?えええええええぇぇぇっ!!どぉゆぅコトっスかぁ、それええええええぇ!?」

横島、再起動&絶叫。

「魔人には普通の攻撃が通用しないことは横島様もご存知でしょう。数少ない例外が私『聖刀日光』です。その使用者が魔人の矢面に立つことは当然の事と思いますが」
素敵に非道いことを仰る日光さん。

「小川健太郎殿が負傷中の今、横島殿以外に日光殿を扱える方がいないということ。・・・日光殿、新たに他の方と契約を結ぶことは可能ですか?」

「誰でも可能という事はありません。まず魔人と渡り合える力量を持つ人物・・・それだけでも稀有な存在ですが、他にも私との相性の問題もありますので・・・」

「横島さんなら適任ですね・・・(使い減りもしませんし)」

ボソッと呟いたカーチスの言葉が横島の癇にやたらと触る。

「カーチス・・・てめぇ・・・」

―ギリギリギリ・・・ッ

「アイタタタタ・・・アイアンクローはやめてくださぁぁい・・・」

怒りと戸惑いのやり場をとりあえずカーチスにぶつけてはいるが、事態が解決するわけではない。

「しかし・・・横島殿は健太郎殿に代わって美樹殿を守らなくてはならない理由があるのではないですか?」

「うっ・・・・・・」

マリスの言うとおりではあった。
自分が元の世界に帰る手がかりを得るため・・・いや、それだけではなく、美樹を助けてあげたいという気持ちが横島の中に芽生え始めている。

「それとも・・・誰かほかの人にそれをやらせるつもりだったのですか?」

「・・・・・・っ!?」

マリスの言葉に落雷を受けたような衝撃を感じる横島。
マリスが『あの事』を知っているはずもないし、『あの時』とシチュエーションが被るわけでもないのだが、横島にはマリスの言葉がナイフよりも鋭く心に突き刺さる。

そもそも美樹達を助け、リーザスへ連れて帰ろうと言い出したのは横島である。
美樹達の存在がリーザスを危険に晒す事に思い至らなかったワケではないが、自分は無意識の内にそのコトを考えないようしていたのかもしれない。

このまま自分が戦うことを拒んだところで魔人は必ずやってくる。
それにサイゼルという名の魔人は自分を殺す、とも宣言していたのだ。
戦うことは避けられないだろう・・・。

「・・・そう・・・っスね」

搾り出すように、呻くようにマリスの言葉に同意する。

「横島様、何もこのままずっと美樹様を守って欲しい、と言うつもりはありません。健太郎様が目覚めるその時まで・・・どうかよろしくお願いいたします」

「日光さん・・・」

静かに頭を下げる日光、そして真剣な瞳で横島を見据えているマリス。

「分かりました・・・俺、やります」

「横島様・・・ありがとうございます」

ぐっ、と拳を握り、男らしく決意を固める。

「そして少しでも早く健太郎さんに目を覚ましてもらって、俺と代わってもらいましょう!ええ、少しでも早く!何なら文珠で強制的に・・・っ!!」

決意した傍から弱腰な横島。
往生際が悪いことこの上ないが、横島の性格からしてみればやむを得ないことではある。

「は、はぁ・・・・・・ん・・・そろそろこの姿を維持することが難しくなってきました・・・。後の事、美樹様と健太郎様の事、よろしくお願いいたします・・・」

日光の全身から光の粒が舞い上がり、鞘に収まった一振りの刀へとその姿を変える。

―チャリ・・・

横島は静かに日光を右手に持った。
サイゼルとの戦いでも思ったが、見た目よりもずっと軽い。
本来なら熟練の武芸者が両手で扱うような太刀ではあるが・・・。

(それは横島様が私と契約を交わしたためです。そうでなければ抜くことはおろか、手に持つ事すら容易ではありません)

日光の言葉が頭の中に響く。

「なるほど・・・」

しかし、自分に刀が扱えるだろうか?
自分の『栄光の手』を霊波刀の形態にして戦ってきたが、正直、自分は剣術のイロハも知らない素人だ。

不安だらけではあるが、とにかくやるしかない・・・。

「それが・・・『聖刀日光』の真の姿・・・ですか」

刀剣の事に関してそれほど目利きが利くわけではないが、『聖刀日光』がただの武器では無いことはマリスの目でも分かった。
カーチスも魔法研究の分野にも精通している事もあってか、日光の変化に推察をめぐらせているようだ。

「しかし・・・」

ぼそっと横島が深刻な口調で呟く。

「横島殿・・・何か問題でも?」

(どうかなされましたか、横島様?)


「しかし・・・何という色気のない姿・・・人のカタチの日光さんはあんなにムチムチで色気もムンムンなのに・・・ああぁ・・・勿体無いっ!」

―だああぁ・・・っ!

マリスとカーチスが座っていたソファーからずり落ちる。
いい加減、横島の妄言にも慣れてきたと思っていたが、まだまだその認識は甘かったらしい。

「何かこう、もっとサービスがあっても良くないッスかっ!?最近このSS・・・って、アダッ!!」

激痛がおでこに走り、その場でのた打ち回る横島。
横島の右手に収まっていた日光が、主の身体のコントロールを乗っ取って額を据え打ったのだった。全力で。

「ノオオオオオォォッ!!頭が割れるように痛いっ!?」
横島の額から水芸のように血が吹き出ている。ピューっと。

(・・・次は鞘ではなく、刃で叩き割りますよ・・・?)

「ひぃいいい!そんなとこまで小竜姫様にそっくし!?」

やはり横島に関わった者(モノ?)は某世界に引き摺られていく運命なのだろうか・・・。


「・・・とにかく、今のところはこれ以上は話せる事もないでしょう。横島殿もお疲れでしょうし、今日はもう部屋に戻ってお休みください」

「はひ・・・分かりました」

呆れかえったマリスの言葉に何とか肯く。
血の流れ出ている額を押さえながら、横島はソファーから立ち上がった。
そのままおぼつかない足取りでフラフラと執務室を出て行こうとするが、ふとマリスの方へ振り返る。

「あ・・・部屋に戻る前に健太郎さんや美樹ちゃんの様子を見ておきたいんっスけど、いいっスか?」

「ええ、勿論です。場所は横島殿の部屋の隣ですので」

「うっす。了解っス」

そう言って横島は今度こそ執務室を出て行った。


「やれやれ・・・横島殿にも困ったものですね」

「このような重大事に置かれて、あんなコトを言えるだけでも私は凄いと思いますけどね・・・」

困った、の一言で済ませるマリスも大概ではあるが。

「それで・・・陛下にはいかが報告なされるのですか?」

「明日、横島殿と日光殿、それに美樹殿に直接会って頂くしかないでしょう。もちろん、事前に私から説明はしておきますが・・・。しかし・・・」

『あの』ランス王が日光の姿を見て、どういう行動に出るか、火を見るより明らかである。
まさか『魔王』に手を出すとは思えないし、過剰な年下趣味もなさそうではあるから美樹は大丈夫かもしれないが・・・底知れない不安を抱え込んでいるマリスであった。


―リーザス城 健太郎の部屋―

―コンコン

横島の私室の隣、健太郎にあてがわれた部屋の扉をノックする。
しかし、しばらく待っても反応がない。

「あれ?美樹ちゃんがいるはずなんだけどな・・・」

(ええ、美樹様は部屋の中にいらっしゃいます)

「あ、分かるんっスか、そういうの?」

(はい・・・)

何故か沈んだような響きであったが、横島はその理由には気が付かなかった。

「まぁ、開けてもいっか。美樹ちゃーん、俺だよー、横島だよー、忠夫お兄ちゃんだよー」

まだ諦めていなかったのか、往生際の悪い男である。

―ガチャ

「あ・・・・・・」

美樹は確かにいた。
ただし、返事がなかった理由は・・・。

「寝てるのか・・・」

ベッドに横たわり点滴を受けている健太郎。
適切な処置を受けたお陰か、顔色も大分良くなっているように見える。

そしてその健太郎に覆いかぶさるように美樹が蹲って寝ていた。

「ん・・・けんたろ・・・くん・・・」

寝言で健太郎の名前を呟く美樹。

「どこから見ても・・・普通の女の子なのにな・・・」

(美樹様・・・)

少しでも話がしたかったのだが、起こすわけにもいかない。
それにこのままでは風邪を引いてしまうだろう。

「ウェンディさんに頼んで、毛布借りてくるか」

(・・・ありがとうございます、横島様)

「いえいえ、当然のコトっスよ」

そう言って横島は部屋を出て行こうとするが・・・。

「あ、日光さん。このままこの部屋に居ますか?でなければ俺の部屋に来ることになっちゃうんっスけど」

日光が刀の姿ではどうこうしようはずもないのではあるが、横島としては日光と同じ部屋で二人きりになるというのがどうにも気恥ずかしく思えたため、そんな提案を持ちかける。

(いえ・・・今は美樹様と健太郎様を二人きりにしてさし上げたいのです。それに私自身が横島様とお話したいこともありますので・・・)

日光もそんな横島の心の機微を感じ取ってはいたのだが、逆の提案を横島に投げかける。

「はぁ・・・そうっスか。まぁ、とりあえずは毛布を借りてきますか」


―リーザス城 謁見の間―

夜というにはまだ早い時間。

ランスはモンスター迎撃の後始末を全て配下の将軍達に任せ、一足先に玉座へ戻ってきている。
他に謁見の間に居るのは、リア、マリス、そしてジオの街から戻ってきたかなみだった。

「ランス王、重大なお話が・・・」

「ん、許す」

リアの差し出す大福をムシャムシャ食べながらランスは答える。

「モンスター襲撃時にご報告させて頂いていた『魔王』のことです」

「あぁ・・・アレか。実際のところどうだったんだ?」

「あの使徒が言っていたことは事実だったようです。男性1人に少女1人・・・そして従者の方が1人、目下リーザス城内にて保護中です。モンスターに追われ、危急の事態という事もあり・・・」

「あー、構わん。保護しろ、と言っていたからな。しかし、これであのクソガキがまた来るというワケだな」
「えー・・・またお城壊されるの嫌だよう、ダーリン」

ニヤリと獰猛な笑みを浮かべるランスに、反対の声を上げるリア。
割れたガラス片は掃除されたものの、天窓は開きっぱなしで風が少し冷たい。
春先でなければもっと悲惨なことになっていただろう。

「うるさい、やかましい」

だが、そんなことは意に介さずリアの意見を封殺する。

「で、だ。肝心なことだが・・・魔王だという女の子は可愛いのか?」

「・・・私の主観ではありますが、可愛いと言えると思います。が・・・まだ中学生くらいの外見でしたが・・・・・・」

「んなっ・・・。俺様の計画・・・いや、将来に期待・・・ブツブツ」

「・・・ランス王、仮に魔王をこのまま保護するとなれば、間違いなく魔人やモンスター達が我が国に攻め寄せてくるということになりますが・・・」

「魔人・・・か」

「そうだよ、ダーリン!魔人って人間じゃあ倒せないんでしょう?魔王なんて危ない娘を保護するなんてやめようよ!」

「いや、魔人への対抗手段ならあるぞ。俺様の剣、カオスだ。おい、かなみ」

「え・・・は、はい。何、ランス?」
話の流れから何故かなみの名が出るのか分からなかったが、唐突に呼ばれたかなみはつい素の状態で返事をしてしまう。
尤も誰もそれを咎めるようなことはなかったが。

「ジオの街の偵察を命じただろう。防衛拠点とかを調べてあるだろうな?報告書を出したら今度はすぐにレッドの街へ行って来い」

「え・・・今度はレッドまで?」

「そうだ、あの街にはセルさん・・・じゃない、魔剣カオスが封印されている。邪魔臭いから預けっぱなしで清々していたが、これから必要になるだろうしな」

魔人への対抗策なしに魔王を保護しようと言っているわけではなかったことを知り、マリスは多少ではあるが安心する。
確かに先のリーザス城奪還作戦において、ランスは魔剣カオスを手に魔人ノス、アイゼルを斃したという実績がある。

「そのことに関しては私からも別に報告がありますが、明日、彼らに直に会っていただきお話しようかと思うのですが・・・」

「ああ、とりあえず会って見ないことにはな、任せる。かなみは明日にでも出発するよーに」

「はいはい・・・ったく、人使いが荒いにもほどがあるわよ・・・」

「はい、は三回だ」

「・・・・・・・・・」
かなみは返事することなく、謁見の間から消えていった。


―リーザス城 廊下―

日光を片手にリーザスの廊下を歩く横島。
リーザス城での横島の数少ない知り合いの内の一人、リア付きのメイドであるウェンディを探しているのだが、何処にいるのかさっぱり分からない。
当てもなく歩いているわけではないのだが、如何せんリーザス城は広すぎるため、ここに住み始めて一ヶ月、未だ城の全てを把握できていなかった。

だが、そんな横島の目の前に最も良く知った人物が通りかかった。

「あら、横島さん。こんな所でどうしたの?」

「お、かなみちゃん。久しぶり〜っス」

左手を軽く上げて挨拶する横島。

「久しぶりって・・・昨日も会ってるじゃない」

半目で横島を軽く睨んでくるが、横島にとって見れば・・・いや、これ以上は野暮と言うものであろう。

「・・・で、刀なんか持ち歩いてどうしたの?ひょっとして横島さんもモンスター迎撃隊に参加していたとか?」

「ああ、俺は『ソッチ』には出ていないよ。詳しい話は・・・まぁ、また今度っつーコトで。それよりもウェンディさん・・・というより毛布を探してるんだけど、置いてある場所知らないか?」

「毛布ねぇ・・・リネン室に行けばいいんじゃない?場所は・・・知ってるわけないか。まぁ、いいわ、案内してあげる」

「助かるっス!」

そのまま横島とかなみは並んで歩き始める。


「・・・そういや、かなみちゃんは何処かの街に偵察に行ってたんだっけ?」

カーチスがそんなことを言っていた気がする。
よくよく考えたらかなみが居なかったお陰?で横島がカーチスと共に偵察に出ることになり・・・そして、美樹たちを助けて今の状況が生まれたワケだから、一体何が幸いするか分からないものである。
いや、横島としては魔人から命を狙われるわ、これからも期間限定とはいえ魔人の襲撃に迎え撃たなければならないわで、あまり歓迎できることばかりでもないのだが。

「ええ、自由都市国家のジオってトコに偵察に行って・・・戻ってきたらリーザスがモンスターに襲われてて驚いたわよ」

「それに関しては俺のほうも酷い目に遭ったよ・・・」

「それでヘトヘトになって戻って報告し終わったら、今度はレッドの街へ行って来いって・・・。ったく、ランスの奴、ほんっとに人使いが荒いんだから・・・っ!」

「はぁ・・・んじゃ、これからも戦争が続くんだろうなぁ・・・」

(魔人が来るってというコト、ランス王も知らないはずないよなぁ・・・)

内心でため息をつく横島。
人間同士の戦争に関わりたくはないが・・・このままリーザスに留まるのなら、いや、この世界にいる以上は逃れ得ないことなのかもしれない。
日光を手にし、どっぷりと魔人に関わっている以上、どうあっても戦いは避けられなくなっているので、諦め・・・たくはないのだが諦めている。
元の世界でも時に流されて、時に自らの意志で・・・最前線で斬った張ったをやっていたコトが数多くあったことではあるし。


「ホラ、着いたわよ、リネン室」

考えごとをしているうちに到着していたらしい。

「おお、さんきゅ、かなみちゃん」

「・・・刀持ったまま、この部屋に入るのはさすがにアレだと思うんだけど・・・。持っててあげるからさっさと取ってきたら?」
そのままドアノブを握り、扉を開けようとするが、かなみに横から遮られる。

「あ、そか。んじゃ、はい」

(あ・・・横島様・・・)

特に何も考えずに日光をかなみに渡す横島。

「はい・・・って、う、うわぁあ!な、何コレ!?」

横島がほとんど重さを感じさせない仕草で手渡してきたため、かなみのほうも気軽に受け取ろうとしたのだが、その刀はとてつもなく重かった。
うっかり落としそうになり、慌てて両手と全身を使ってなんとか堪える。

「あ、やっべ・・・」

(先ほども言いましたのに・・・・・・)

「すんません、忘れてました・・・」

契約者以外は手に持つことすら容易ではない、という日光の言葉をすっかり忘れていた横島。

「ちょ・・・ちょっと独り言なんか呟いてないで・・・た・・・」

「ほい」

ひょい、とかなみの手から日光を拾うように持ち上げる。
やはり横島の手であれば、なんら重量を感じさせない。

「・・・そ、それ、横島さんが特別、力持ちってワケじゃないわよね。どうもタダの刀じゃないみたいだけど・・・」

横島が見かけによらず、体力があることは知っていたが、いくらなんでもコレは尋常ではないだろう。

「あ・・・うん、これ『聖刀日光』っていうんだわ・・・。前にかなみちゃんの言ってた・・・」

「・・・・・・は?」

「詳しい話は後でするっス・・・今は毛布を運びたいんで、悪いんだけど手伝ってもらえないかな?」

確かに話をするにしても、廊下でするような内容ではないだろう。

「・・・ん、分かったわよ。何か凄く面倒な事が起きた気がするんだけど・・・」

諦めたような、悟ったような口調でかなみが呟く。
かなみはそのままリネン室に入っていくと、すぐに毛布を一枚抱えて出てきた。

「さ、持ってきたわよ。何処に運ぶの?」

「俺の部屋の隣の・・・今は小川健太郎って人の部屋だよ」

「あら、JAPAN人なの?」

「いや、俺と同じ・・・同じ世界から来た日本人みたいだ」

「・・・へぇ・・・って、それホントなの!?」

「その人は怪我でずっと寝ているから話はしていないけど、一緒にいた美樹ちゃんって女の子がそう言ってたんだ。その子も俺と同じ境遇らしい」

「・・・何となく、話が繋がってきたわ。なるほど・・・ね」

何かを納得したように一人頷いているかなみだったが、横島には今ひとつ事情が把握できない。

「行きましょ。そんな目立つ刀を持ってるだけで、いらない詮索されることになるわよ」

「・・・そっスね」
かなみの言葉に促され、横島とかなみは再び並んで歩き出した。


―リーザス城 健太郎の部屋―

健太郎も美樹も未だ眠り続けていた。
日光を健太郎の眠るベッドの脇に立て掛け、横島はかなみから受け取った毛布を静かに美樹に被せてやる。

「これでよし、と」

(ありがとうございます、横島様)

「ふーん、この子があの『魔王』・・・ね」

簡単に今日起きた出来事と経緯を説明した横島。
かなみも既に聞き知っていたのか、それほど驚いた様子はなかった。

「で、横島さんが代わりに日光を持つことを条件にリーザスで保護する、ってワケ?」

「ああ、健太郎さんが目を覚ますまで、っていう制限つきで」

(・・・とんだ厄介事ね)

かなみの本音はソレであったが、横島の心情を思うとさすがに口にするのは憚られた。
元の世界へ帰るための大きな手がかりとなれば、とかなみも思ったのも間違いないことではあるし。


「・・・さて、俺は部屋に戻るよ。かなみちゃん、ありがとうな」

「いいのよ、これくらい。明日も早いし、私もさっさと寝るわ」

横島は日光を手に取り、かなみと共に部屋を出て行った。


―リーザス城 横島の部屋―

―バタン

後ろ手に扉を閉め、ベッドの位置まで歩いて行く。
日光を何処に置けばいいのか、ふとそんなことを考えた・・・ベッドは何かイケナイ気がする。

結局、備え付けてあった使う機会も無い机の上に静かに置いた。
自分はベッドに深く腰掛ける。

「はぁああ・・・今日は特にしんどかった・・・・・・」

(・・・・・・・・・)

「さて・・・明日から忙しくなるだろうし、今日は早く・・・」

(横島様・・・・・・)

日光が横島の頭の中に直に問いかけてくる。

「ああ、そうだった。俺と話をしたいとか言っていましたっけ・・・」

はぁ、とため息を一つ。
私物もなく、殺風景なこの部屋では、視線をやる方向にも苦労する。
部屋を与えられたとはいえ、ここは寝るためにしかほとんど使っていなかったし、誰かを招きいれたコトだってない。

・・・ウェンディさんが掃除をしているところを目撃したときは感激のあまり涙を零したりもしたが。
まぁ、それはカウントには入らないだろう。

とにかく、この部屋で誰かと会話をすることは初めてだった。

(本来なら聞くべきことか、いえ、聞いて良いことなのか・・・・・・)

「俺の・・・過去の事、それと俺の身体・・・いや『魂』のことについて・・・ですか?」


続く


後書きのようなもの

前回よりも早く更新できました!
でも、話が冗長でちっとも進んでいません!というかタイトルの『魔人』ちっとも出てこないじゃん!!
でも日光とマリスの会話を省略するわけにはいかなかったんですよね・・・。
誰か物語を簡潔に、それでいて丁寧に描く手法を授けてください(マテ

横島&日光のコンビは今のところ「健太郎君が目覚めるまで」という条件です。
ランスにはさっさとカオスを回収してもらったほうが平和ですな(笑)

契約者以外が日光を持つことや抜くことも出来ない、というのは公式にあるわけではないですが、困砲いてカオスをサーナキアが使おうとしたとき、重くて持ち上がらなかった、というシーンがあったため採用しました。
まぁ、アレはカオスの好みの女じゃないから・・・という理由で語られていましたが・・・。

「魔人界からの来訪者」の話はまた前中後の3部構成になると思います。

それでは以下、返信いたします。

>ウェストさん
 実は当初のプロットでは原作どおりメガラスとサテラでした。
 でもストーリー的にハウゼルのほうが盛り上がると思いました。あと、私の野望のためにも(横島のハーレムにあらず)

>紅き眼さん
 困離妊競ぅ鷁聴Δい任垢茲諭次ハウゼルも新デザインの方が顔立ちが少し幼くなっていますが、可愛らしいです。
 横島君のトラウマは後のネタの伏線でもあります。ばらしてちゃ駄目っスね

>おでんさん
 ひのめ嬢がもう少し成長するまで連載が続いていればなぁ・・・。
 実はランスシリーズ正史ではLP3年の前半にサテラ&ハウゼルが美樹の護衛についているそうですよ。
 少しだけシンクロさせてみました。

>Iwさん
 日光さんの人型モードは短時間しか無理らしいので、基本は刀形態ですね。
 マリスは結構お茶目な人ですよ。
 鬼畜王を始められたようで、マリスはおそらくランスの次に台詞の多いキャラですが、その端々からユーモラスな性格が窺えます。

>サミーノッチさん
 ユプシロン(イラーピュ)墜落&4.1 4.2までは鬼畜王中でも語られているので共通ルートなんでしょうけど、5D以降は整合性を取るのが大変ですね。
 何の前触れもなく、ゼスやポルトガルにリズナやコパンドンを出しちゃってもいいような気もしますが(笑)

>ROMさん
 さっそく美樹ちゃんに手を出そうとしていますよ〜。
 日光についてはマリスが意図的に情報を止めようとした節がありますな。
 マリスとしては王自らに魔人への鉄砲玉役などやらせるわけにはいきませんからね。

>ラッキーヒルさん
 血の契約は横島君と日光を繋げ、それでいてその力に制限を与えるための苦肉の策でもありました。
 確かにプランナーなら嫌がらせ目的で契約方法を性交に限るでしょうが、そこらへんはグレーゾーンですからね・・・。
 美樹ちゃん世界とGS世界は・・・さて同じなのか違うのか、それは作中で語られていくでしょう。

>23さん
 サテラはランスと絡ませてこそ輝くキャラだと思うのですよ。
 筆者は魔王ランスエンド大好き派ですからのぅ・・・。というか、最初に見たエンディングだったなぁ・・・。

>ナナスさん
 戦国ランスの情報は逐一チェックな日々です。
 あと2週間・・・発売したらこの小説の連載がしばらくストップしかねない(マテ

>翔さん
 確かにミエミエハーレムルートですが、私のスタイルはそうではありません。
 GSの原作でもあった『横島ってフラグをあちこちに立ててるくせにちっとも女とくっつけないよね?』路線を目指しているのです。
 ルシオラは・・・ルシオラは・・・次回をお楽しみに!

>らくがんさん
 びっくりするでしょうねー。
 いや、でも魔王って凄いっスよ。90式戦車の主砲直撃もイテテで済み、おそらく戦術核の直撃でも耐えられるでしょう。
 耐久性ならアシュタロスとタメ張れそうです、スゴイ。

>HAPPYEND至上主義者さん
 鬼畜王原作では臆病な女の子、というだけの性格設定でしたが「リトルヴァンパイア」「リトルプリンセス」等、ふるーい作品を知る者にとっては『ヌルイ!』というしかありません。
 美樹ちゃんと健太郎君は・・・それはもう・・・キチ○イとしか言えないほど破天荒なキャラクターをしています。
 まぁ、さすがに拙作でそこまではじけさせることはないですが、少しは近寄らせるつもりです。ギャグ方面に。
 メガラスはカッコいいですよねー。強いですし。
 リーザス聖剣持たせてタイマン張らせてやばかったのはカイトとレッドアイくらい。実はケイブリスは大したことなかったり。いや、強いですけど。

>スケベビッチ・オンナスキーさん
 もはやプレイできる環境を揃えるだけでも一苦労でしょうね。ソフトはダウンロードできるのに・・・。

>ZEROSさん
 影薄い、といっても作中時間ではほんの僅かな時間ですから・・・。
 いちおー今回は出てきました。すぐにレッドの街へGOGOですけど(笑)

>芋さん
 日曜定期更新・・・というワケではないのですが、そうですねー、遅くとも一週間に1話は更新したいですねー。

>さげおさん
 ランスキャラを蔑ろにしているつもりはありません。
 つもり、であって、読者様の目からはそう見えるかもしれませんが・・・。
 でもかなみちゃんはランスに対して殺意もってても不自然じゃないと思ってます。実際殺しちゃうし、本気でクナイ投げてるシーンもあったし。
 アキトとアカツキの例えは今一つ意味がわからないですが・・・。

>玉響さん
 踏み台、と言われるのは不本意ではありますが、見方によってはそうなるのでしょう。
 他作品キャラがやってくる系の二次創作では多かれ少なかれ(もちろん作風によるのですが)そうなってしまいがちで、拙作もそういう面があります。
 けど、一方的にランスキャラたちを蹂躙するような真似は私自身が絶対に嫌ですし、そうならないように横島だけをクローズアップさせるのではなく、ランスキャラにも焦点を当てて描いているつもりです。
 あと言い訳がましいですが、ランス自身の活躍はまだ出番が来ないだけ、主役級の扱いも近いうちに出します。
 ランスほどアクの強いキャラを横島と並べて描くには、横島君への準備期間がどうしても必要になってしまいますので・・・。

>ますかさん
 シィル、リアは当然の如くランス一筋ですのでご安心を・・・。
 ランス×シィルorリアの話の中に横島を放り込んで引っ掻き回す(コメディーとして)のも話として面白いとは思っていますが。

>名刀ツルギさん
 『元の世界』設定には仕込みというか罠を仕掛けていますので・・・。
 そこらへんに注目されるのも良いかと思います。

>黒覆面(赤)さん
 シィル救出イベントは比較的近いうちに発生させる予定です。お楽しみに〜。

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