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「蟲と獣のコンチェルト第5話(まぶらほ+GB)」

ラッフィン (2006-09-28 12:20)
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ここは風椿財閥が所有する研究所。そこには幾人もの白衣をつけた者たちが動き回っていたり、コンピュータのデータと睨めっこをしていたりと忙しなく動いている。
そんな中でその場に場違いな格好の美女が一人の研究者と会話している。

「これが新しく出来た薬なのね?」
「はい、こっちが男性用、こっちが女性用です。速攻性があり少量でもかなりの効果を持っています」
「どうやって使うのかしら?」
「香水のように肌につけていただければいいのです。香りがなくなっても30分ほど効果は持続します」
「薬を落とすには?」
「普通に体を洗えば落ちますのでご安心を。ただ、扱いには注意してください。効果に見境がないものですから、街中で使うと大変なことになりますから」
「わかったわ。ありがとう。使ってみた感想はあとで送るわ」

その美女――玖里子――は礼を言うと自分の部屋に帰宅する。
部屋に着くやいなや早速、薬を取り出してみる。そこには二つの瓶が入っていた。玖里子はその一つを取り出す。

「んふふ。明日はこれで和樹を・・・その後は・・・ふふふふ、覚悟なさい!」

その日、玖里子の部屋から怪しい笑い声がとまらなかったらしい。
翌日、慌てて部屋から出て行った玖里子が目撃されたらしい。見事に遅刻しそうになったとか。
玖里子の部屋には昨日渡された瓶が一本残っていた。そのラベルには女性用・・・男性に対して使用してください。と注意書きがしてあった。


第五話「集結した力」


放課後、和樹は保健室に向かっている。昼休みに放送で呼ばれたのだ。この日もB組の連中に『式森の魔の手から美女を護れ』という名目に和樹の命を狙うろくでなしの襲撃を避わしてきた和樹は少々お疲れの様子。両脇にはそんな和樹を心配している矢夜とケイがいる。今回違っているのはメンバーの中に夕菜が加わっていることである。

「和樹君、大丈夫?」
「うん、疲れているだけだよ」
「どうしてクラスのみなさんは和樹さんを追いかけるんでしょうか?」
「あんたわかってないの?」

どうやら和樹が追いかけられている原因が自分達にあると自覚していない夕菜。そんな夕菜に呆れているのがケイである。和樹と矢夜は聞いてなかったらしくツッコミはしなかった。
そうこうしている内に保健室に到着し、中に入る一同。そこには養護教諭の紅尉晴明の他にもう一人女性がいた。

「紫乃さん!!」
「和樹君、お久しぶりです」

そこにいたのは紅尉晴明の妹の紫乃である。彼女は世界中を渡り歩いていて仕事も年も謎に包まれている女性であり、数年前から和樹へ奪還屋としての仕事を紹介している紹介屋でもあるのだ。

「どうしたんですか?」
「いえ、仕事で暇が出来たものですから様子見と今度からここの教育実習にくることになりまして。そんなことよりまた魔法使っちゃったって聞きましたよ?駄目じゃないですか魔法を使っちゃ」
「はは、すいません」
「もう、返事だけはいいんですから」

なにやら和樹と紫乃の間に二人だけの世界が展開されているような気がする。それを仲間はずれにはれているような形の者達が黙っているはずがなかった。

「ちょっと、和樹君。その人は誰?」
「二人だけで話してないで、私達にも紹介してよ」
「私というものがありながら浮気ですか?和樹さん!!」

一人だけ若干ズレている人もいるが、紫乃を知らないので当然の反応といえる。和樹はみんな紫乃のことをしらないことに思い当たり慌てて紹介し始める。

「この人は紅尉先生の妹で・・・」
「紅尉紫乃です。よろしくお願いします」

紫乃の丁寧な物腰に毒気を抜かれて自分達も自己紹介を始める矢夜、ケイ、夕菜の3人。自己紹介をしている女性を他所に晴明は和樹と話していた。

「実は、式森君に頼みたいことがあるのだよ」
「仕事ですか?」
「ああ」
「内容は?」
「それは・・・「失礼します」おや?風椿君か。どうしたのかね?」

仕事の内容を説明しようとしたところに、玖里子が入ってきた。玖里子は返事もおざなりに「和樹を借りますね?」と返事も聞かずに和樹を隣のベットのあるところに連れ込み、カーテンを閉めてしきりを作った。

「玖里子さん?なんのようですか?」
「んふふ〜か〜ずき♪」

玖里子の首筋には先日完成した薬がつけてあり、その薬によって和樹を虜にする作戦である。ようは媚薬のようなものだ。が、そんな玖里子の思惑とは180度違う展開になろうとは誰も想像できなかった。
カーテンでしきった空間に薬の香りが充満する。その香りは使用者の玖里子にも感じられる。

「(ふふふ、これで和樹は私の虜に・・・虜に・・・)」

そう、これで和樹は抵抗する気が起きずに玖里子は和樹を好きにできるはずなのだが、玖里子の目のほうが潤み、息も荒くなっているということを気がついていない。

「ああ、和樹って結構筋肉がついてるのね・・・逞しくて素敵・・・」
「あの〜、玖里子さん?」
「あ、和樹の匂い・・・ん〜(スリスリ)」
「ど、どどどどうしたんですか?」

和樹も玖里子から香水のようないい香りがしているのは気がついていたが、和樹にはなんとも影響がない。逆にそれが香り始めてから玖里子の様子がおかしくなったのである。上着を脱ぎ、自分の胸板に頬すりする玖里子に慌てる和樹。今まで仕事でいくつもの危機に陥ったが、冷静に切り抜けてきた和樹。しかし、今回は冷静でいられなく、ひどく動揺している。女性問題には弱いようだ。

「ハァ・・・ハァ・・・和樹〜切ないの〜・・・」

だんだんと呼吸が荒くなってきた玖里子。自分の股間を和樹のフトモモに擦り付ける。これに和樹はさらに慌てた。和樹の貞操がピンチである。

「和樹、和樹〜(スリスリ)」
「くくくく玖里子しゃん、オオオオ落ち着いてくだひゃい!」

むしろ、お前が落ち着け!と言いたいほどに狼狽している。胸板に頬すり、ふとももに擦りつけ、上下同時に刺激されている和樹も理性がピンチ!!
そんなときにカーテンが少し開いて誰かが入ってきた。かろうじて女の子だとわかった和樹はそのとき、女神様がきたと思ったらしいが・・・思い出して欲しい。玖里子がつけているのは、女性にしかきかないアレである。入って来たのは女の子だ。結論、玖里子がもう一人増えたと変わらない。

――少し遡って、矢夜、ケイ、夕菜、紫乃――

「紫乃さんが和樹君の仕事を紹介してたんですか」
「ええ、彼は評判いいのよ。依頼を早期に、確実に達成してくれるってね」
「その節はありがとうございました」
「いえ、私は仕事を紹介しただけですよ」

矢夜とケイ、紫乃はかなり仲良くなっている。和樹の仕事という話題で盛り上がっていた。和樹の仕事を初めて聞いたケイは驚いたものの、ワイバーンとの戦いを思い出し、納得する。

「紫乃さんは和樹君をどう思っているんですか?」
「そうね・・・弟のようなものかしら?」

弟と言う紫乃だが、頬を染めて恥ずかしがっている様子を見ると、そうは思えない。同性でも思わずドキっとする仕草だった。

「紫乃さんもか〜、手ごわいね」
「本当・・・」
「「ハァ」」

強力なライバルの登場にケイと矢夜は揃ってため息をつく。そんな中、会話に加わらなかった夕菜は部屋をキョロキョロと見回している。誰かを探しているらしい。まぁ、彼女が探すといったら彼・・・和樹しかいないだろうが。

「あ、カーテンが閉まってる。あそこかしら?」

目星をつけたようでそこに近づくと中から「和樹」と聞こえてきたので、ホッとするも何か嫌な予感がして急いで中に入った。最初にいい香りが鼻を刺激する。そして、視線を動かせばすぐに目的の人物を発見できたが、そこで彼女が見たものは・・・

「ハァハァ・・・和樹〜・・・」

息を荒くして和樹のフトモモに自分の股間を擦り付けている玖里子の姿であった。これは、まずい!夕菜の怒り大爆発・・・・しない?
そう、このときの夕菜は暴走しなかった。何故なら、和樹に対して好意を抱いてなかった玖里子でさえ、あの状態である。和樹に多大な愛を抱いている夕菜には速攻で強烈な効果を生み出したのだ。

「ああ〜ずるいです。玖里子さ〜ん・・・私も〜・・・」

口から出るのは甘ったるい、なんとも妖艶な声。息を荒げ玖里子とは逆側に抱きつき体をこすり付ける。玖里子一人でも大変だったのに夕菜まで加わってしまいさらにピンチに陥る。

「ふ、二人とも、離れてくれない?」
「いや〜・・・あ、胸板も厚いのね」スリスリ
「もっと〜、和樹さ〜ん・・・」スリスリ

和樹は結構本気で力を込めて引き剥がそうとするも、ガッチリと抱きしめ離れない二人。そして、気付くと二人は和樹の上着のボタンを全てはずしはだけさせていた。
さらに焦る和樹。これ以上はマズイ!と思っていると再びカーテンが開く。

「そろそろいいかね?・・・・失礼、邪魔をした」
「待ってください!誤解です!!」

現状を見るなり、すぐに踵を返そうとする紅尉を泣きそうな声で引き止める和樹。そこでようやく紅尉も例の薬の匂いに気がつく。

「これは・・・媚薬か?」
「見たいです。それが匂ったと思ったらこうなっちゃいましたし・・・」
「ふむ・・・(ゴソゴソ)。なになに?」

原因をつきとめ、脱ぎ捨ててあった玖里子の上着のポケットを見るとポッコリとふくらみ何かが入っていることが明らかだった。紅尉はポケットを探ると瓶を見つける。その瓶のラベルを読み、納得する。そこに紫乃、ケイ、矢夜の3人もやってきてしまう。

「どうしたのですか?お兄様?」
「ああ、見ればわかる・・・・」
「「ああ〜〜!!!あんた達何やってるのよ〜!!」」
「待ちたまえ!」
「「なんでとめるんですか!」」

和樹に擦り寄っている二人を見つけ駆け寄ろうとしたケイと矢夜を慌てて引き止める紅尉。とめられた二人はキッと紅尉を殺意まじりににらみつけた。

「今、君達が・・・無論、紫乃もだが・・・ここに入るとたちまち、ああなるぞ」

親指で和樹に擦り寄っている二人を指差して忠告する。3人ともその言葉を理解し顔を真っ赤にしてしまう。

「ここは私が結界を張ったから平気だが、一歩先に進むと香水のような香りにやられてああなる。まずは落ち着くんだ」
「「わかりました」」

紅尉の説得にしぶしぶながら矛を収める二人。紅尉もホッと肩を撫で下ろし説明を続けた。

「今の状況になった原因はこれだ」
「「「媚薬?」」」

紅尉が持っている瓶を3人に見えるように出し、それのラベルを3人揃って読んだ。紅尉は振り返り和樹に玖里子にどうしてこうしたか理由を聞けと言う。和樹のほうも同じ気持ちだったので頷き、玖里子に聞いてみる。それに玖里子は甘ったるい猫なで声で答えた。

「な、なんで・・・こんなことを?」
「うちで開発した〜・・・新薬をテストするって持ち出して・・・ハァハァ・・・これを使って和樹を虜にしてから・・・くぅ・・・紅尉先生に交渉をもちか・・・あふぅ・・・けようとしたの〜」
「交渉というのは?」
「最近・・・猫とかの声が〜・・・ふぅ〜・・・うるさいって苦情だきてて・・・調べたら・・・くぅん・・・獣の声もするってわかって・・・それが召喚獣の声だって・・・紅尉先生が関わっているって情報を〜・・・きゃふ・・・掴んだから〜・・・和樹の魔法で解決させて〜・・・それをネタに紅尉先生をうちで雇うつもりだったの〜・・・」

玖里子の説明だと紅尉をスカウトする手はずだったのだが、薬を間違ってしまったために失敗してしまったようだ。紅尉は「やれやれ」とため息を一つつくと、魔法で玖里子と夕菜を転移させる。


――玖里子・夕菜――

バシャ〜〜〜ン
「「きゃぁああ」」

二人が転移した場所は学校のプールだった。しかし、まだ水泳の時期ではないので水は汚いままである。

「何?プール?ってか、気持ちわる〜い・・・」
「いや〜、汚いです〜!!」

水に落ちたために香水の効果もなくなったようで正気を取り戻した二人。プールから這い上がるとひとまず、更衣室に備えられているシャワー室に入った。女の子だから気になるのだろう。


「これで、落ち着いて話が出来るな。おっと、君達はまだここに入ってこないように。さっきの二人のようになったら話が出来ないからな」
「先生・・・夕菜はとばさなくてもよかったんじゃ?」
「おっと、それはうっかりしていたな。後で謝らなくては・・・それよりもまずは話を先に済まそう」

そういい何事もなかったように話を紅尉。忠告を受けた紫乃、ケイ、矢夜は不満ながらも理由が理由だけに承知し、下がっていく。

「式森君、君に頼みたい仕事があるんだよ」
「さっきも言ってましたね。内容は?」
「君も聞いたと思うが偶然にも風椿君が言っていたことと関係があってね」
「それは凄い偶然ですね」

苦笑しながら紅尉の説明を受ける和樹だが、聞いているうちに表情が険しくなっていく。説明が終ったときには頭を抱え込んでしまっていた。

「・・・というわけで、やってくれないか?」
「話を聞いてるとすっごくヤバイ奴みたいなんですけど・・・」
「みたいではない。ヤバイのだよ。今でこそ私が抑えているが、近いうちに破られる。今のうちになんとかしておきたいのさ」
「・・・・わかりました。なんとかやってみます」

相変わらず顔は険しいままだったが、仕事は引き受けるようだ。話が終った二人は部屋から出る。外で待っていた3人は出てきた2人に気がつき近づいてくる。そこで、様子が変わった。
和樹はなにやら、さっき玖里子がおかしくなったときと同じ感じに気がつく。3人の表情を伺うと、やはりさっき玖里子と同じ潤んだ目をして、荒い息になっていた。

「えっと〜・・・まさか・・・」
「「かずきく〜ん・・・」」
「あら、私も・・・なんだか体が火照って・・・」

3人ともさっきの玖里子と同じ状態であると判明。理由は簡単である。先ほど頬すりされていたために香水の匂いが和樹に移ったのだ。紅尉はため息をつきながら窓を全開し、和樹だけをプールへと転移させたのだった。


「あ〜、ひどい目にあった・・・」

シャワー室から帰って来た和樹の第一声である。服は紅尉が用意したもので、制服ではなくジーンズに黒のTシャツと普段着のようなものである。魔法を使えば制服も乾かし着ることが出来たのだが、そんなことに魔法を使用するなどもったいないし、和樹はそもそも魔法回数も少ないために却下。急遽、紅尉が用意することになり、和樹の部屋からとってきてもらったのだ。ちなみに、玖里子と夕菜は魔法でさっさと乾かして保健室に戻って来ていた。紫乃、ケイ、矢夜も換気をして匂いがなくなったおかげか、正気を取り戻している。ただ、女性陣全員に言えるのだが、先ほどの自分の行動を全て記憶しているので恥ずかしさで顔を真っ赤にしている。

「この部屋ですよね?」
「ああ、気をつけてくれ」
「じゃあ、いって・・・「待って」矢夜ちゃん?」
「私も一緒に行く!!」
「「「「ええ!!」」」」
「あらあら」

矢夜の発言に生徒4人は驚く。さすがに紅尉兄妹は驚かなかったが。

「矢夜ちゃん、僕がやろうとしてることわかってるよね?」
「仕事でしょ?内容は知らないけど・・・」
「あのね、今回は危険な仕事なんだよ。だから矢夜ちゃんは待ってて」
「嫌」
「危ないんだって!」
「一緒に行くの!」
「だから・・・「連れてってくれないなら呪いかける」う!!」

頑なに反対していた和樹が「呪いかける」の言葉に固まる。矢夜は成績だけなら最も優秀なB組の中でも呪術に関しては不動のトップを誇っていることを知っているからだ。その彼女の呪いだ、どんなのをかけられるか想像するだに恐ろしい。激しい葛藤の末・・・・和樹が折れた。

「わかったよ。でも、絶対に前に出ないでね?」
「「わかったわ」」

何故か返事が二つ返ってきた。矢夜ともう一人・・・ケイである。さすがに二人はと思い反対の意を示そうとした和樹だが。

「これいじょ・・・「矢夜、和樹君にのろ・・・」いいです、行きましょう」

あっさりと許可を出してしまった。今度こそと思って部屋に入ろうとしたところ、今度は夕菜と玖里子が便乗してくる。が、その二人は紅尉にとめられてしまい、ついてくることは叶わなかった。二人をとめるならケイと矢夜もとめてくれと言いたい和樹だったが、紅尉の目が「面白いじゃないか」と語っていたので諦めたのだった。
生徒が怪我したらどうするんですか?と言う意見もあるが、紅尉は無理なことは頼まないので、信頼の証ととれる。頼まれた側にしてみれば余計なことを、である。

部屋の中に入ると、その中は暗く何も見えない。だが、奥のほうにグルルルと唸り声がするので見てみると、何故かそこだけ薄く発光していて声の主の姿を浮き現していた。

「べ・・・ベヒーモス」

灰色の2本の角を持った獣、Sランク召還獣、ベヒーモスであった。大きさは3メートル弱といったところか。しかし、唸るだけでこちらに向かってはきてこない。紅尉によると暗示をかけているらしいので、襲われる心配はないそうだが、いつ破られるかわからないので注意するようにとも言われた。

「さて・・・暗示のかけてる今のうちに」
「待って。私にやらせて欲しいの」
「え?でも、コイツは強力な奴だから・・・」
「嫡羅を使うわ」
「!!」

魔法で消滅させようとした和樹を矢夜がとめ、嫡羅を使って自分が消滅させると言い出した。最近、特訓の成果が出て嫡羅の制御に成功した矢夜であるので心配はないが、その重すぎる力を使うことを嫌っていたはずなのだ。まさか、使うなんて言い出すとは思っていなかったので驚きも大きい。ケイは嫡羅のことは知らないが、内気な矢夜が言い出すことに驚きを感じる。

「・・・いいの?」
「うん、私は和樹君を手伝いたいの。助けてもらってるだけじゃ嫌なの」
「・・・わかった。任せるよ」
「ありがとう和樹君」

矢夜の意志の強さを感じ取った和樹は任せてみることにした。そして、矢夜は和樹の前に進み両手をベヒーモスにかざした。

「死の嫡羅よ、すべての生きとし生けるもののぬくもりを冥府の暗闇に誘いたまえ」

コォオオオオオオオオオオオ

嫡羅が発動し、ベヒーモスは光の玉となり、上へと上っていく。それを見届けた和樹は仕事の達成を告げた。
あのベヒーモスは紅尉が保護していた猫達に憑いた病魔の集合体だったらしい。ネコ達を根気強く治療していたら、対抗して融合してベヒーモスになったということだ。こんなケースは初めてで学会に発表しようと、嬉しそうに紅尉は話していた。ベヒーモスを倒したのでネコたちは元気になったらしいので、それは嬉しいと感じる和樹だった。


ベヒーモスを倒した後、部屋に戻った矢夜とケイは紫乃に和樹を手伝いたいと言うと、「私の特訓は厳しいですよ?」と言い、二人は「覚悟できてます」と返したと言う。つまり、弟子入りしてしまったのだ。

「ふう・・・疲れたわ・・・」

寮にある自分の部屋に戻って来た玖里子はまず最初に研究所でもらった新薬を確認する。すると、自分が間違って持っていってしまったことがわかり軽く凹んだ。

「私としたことが・・・疲れてたのかしら?」

最近の自分の仕事を思い出し、健康管理をもっとしないとと反省するも、次には先ほどのことを思い出したのか顔が赤くなる。

「私が、和樹の虜になるなんてね〜・・・あの薬の効果はすごいわ・・・でも、和樹の体・・・逞しかったな〜・・・は!何いってんの?私 !!しっかりしなさい!!・・・でも、暖かくって安心でき・・・って!違う違う!!・・・・あのぬくもりは・・・・ってあああもう!!」

どうやら、薬のせいだけでもないような気がします。


「じゃ、今回は矢夜ちゃんが解決したから、矢夜ちゃんよろしく」
「え?うん。・・・コホン」

「猫達の健康の奪還。無事、完了しました」

「まいどあり・・・です」


あとがき

気分がのらないな〜・・・ラッフィンです

学校が忙しいのか、最近、文を書く気力がわかなくなってしまってます。ネタはあるのに・・・書けない。集中力がなくなってしまっている。どうしたらいいだろう・・・。
とりあえず、更新は1週間に一回くらいになると思います。これからもよろしくお願いします。

今回はベヒーモス編でした。予想されたかたがいらっしゃいましたね。ただ、当たったから何かがあるわけじゃないのでごめんなさい。
今度から予想当たった人のリクエストで出た人の話を書こうかな?
む〜・・・・

サブタイトルの集結した力はベヒーモスのことと、香水を嗅いだ女性陣のこともさしています。まぁ、どうでもいい話ですがw


とりあえず、次回もまた会いましょうw


レス返しです。


D,様

凛はただ、和樹を軟弱から見直したので年上に敬意を払っているだけなのでまだ恋心はありませんよ〜wまぁ、「まだ」ですがw

一応、神城家では凛が一番後継者にふさわしいと言っていたのであくまでも、実力は凛以下という設定です。


秋桜様

そうですね、上にも書きましたが「まだ」恋心はないんですけどねw
今回は玖里子姉さんの話でしたw

>自分の不幸は流石にご遠慮しておきます
そんなあなたに女難の呪いをぷれぜんとw


黒冬様

>村雨流掌術ですか
和樹は魔里人ですから擬態を使うといろいろとヤバイこともあるんですよ。
ただ、仕事のときは裏のことなんで顔さえ知られなければいいんです。無敵で素敵な養護教諭がいるから使えるのですw

お約束、大事ですよねw


覇邪丸様

同じ素手だったので村雨流掌術はいいかなwって。まぁ、これはあくまで擬態を隠すだめの技術ですので、そんなに使う機会はないと思います。
あくまで擬態がメインですからw

私が好きな技は、風鳥院流弦術と小姫筧流布衣術ですかねwあと、楼蘭舞踏鞭もいいですよねw好きなシーンはジャッカルさんと卍一族の掛け合いだったりしますw


匿名様

そんなことはしませんよ。ただ、後一つ能力がありますが・・・。そこらへんはご了承ください。最初から決めていたので・・・。


FeO様

初めまして。
ご指摘ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。


ルビス?様

ああ、確かにわら人形とかのほうがらしいですよね。まぁ、そこはパニックになっていたということでスルーしていただければ・・・。
神城のことは凛が一番才能があったというので実力は凛以下とう設定にしちゃいました。上の人は強いですよ?

>沙弓が朝の稽古をして欲しいと申し出てもう片方が同じ目的で途中で乱入し二人>のバトルが展開
それはそれで面白いじゃないですかwああ、やればよかったかなw

>女性陣にしからせておかないといけませんよ
命がけで助けてもらったシチュですしw
>ベヒーモス戦
正解ですw

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