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▽レス始

「WILD JOKER 巻14(GS+Fate)」

樹海 (2006-09-26 13:23/2006-09-26 13:31)
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燃える。
 世界が燃える。
 二つの絶大な力を持つ宝具の激突は周囲への大破壊という形で現れていた。
 考えてみれば当然だ。片や世界を切り分けた創生した剣、片や世界の全てを滅ぼした剣。いずれもその秘めたる潜在能力は世界最高級。そんな神話伝説に残る幻想同士がぶつかれば周囲に与える余波、その結果も納得いくというもの。
 そして一際大規模な爆発が辺りを揺るがした。


 『WILD JOKER 巻14』


 「ふむ?」
 ギルガメッシュは乖離剣を振りぬいた態勢のまま周囲を伺っていた。
 「確かに強力な破壊力だったが……」
 横島という一風変わったサーヴァントを倒しきれてはいない。いや、むしろあの一撃はこちらの一撃を防ぐのが目的に感じられた。
 「……まあ、いい。今回は中々楽しめた。次に会う時を楽しみにさせてもらおう」
 そう誰かに告げるように少し大きめの声で呟いてギルガメッシュは悠然とその身を翻した。


 「………ふーやばかった」
 しばらくして、大丈夫そう、とみたのだろう。横島が姿を現した。
 「にしても、『増』『幅』して、念の為の『護』まで使って防ぐのがやっとか。やべーな。ありゃ、今の俺じゃ真っ向からやりあったら防ぐのが精一杯だぞ」
 『……ごめんなさい、お兄ちゃん』
 「あ、いや、ひのめのせいじゃないって!」
 あの時、二つの宝具が激突した際、横島が目論んだのは相手の一撃の防御だった。これは相手の威力が分からなかったが、セイバーの剣がエクスカリバーならそれに対抗しうる剣と考えざるをえなかったからだ。そしてその予想は残念ながら当たっていたようだった。
 レーヴァテイン自体は本来神霊の剣である。その経てきた時間はエアにも対抗できるだけの素地がある正に神代の武器なのだ。
 それを如何に英霊とはいえ元は人間の霊が使っているのだ。制御は困難を極め、ひのめという協力を得られる存在がいようとも、尚本来の出力には遠く及ばない。加えて、出力というか魔力の問題がある。
 仮にも英霊の持つ魔力は本来莫大な量に達する。
 その内、現界分は聖杯が受け持ってくれるが、戦闘に必要な分はマスター持ちである。ところがそれでも尚英霊本来の最大保有量には及ばない。結果、ギルガメッシュのそれに敵わないのだ。
 イメージ的にはバケツに注がれた水をイメージしてもらえば分かり易いだろう。
 どちらも十分な大きさのバケツであり、これをぶちまけるのが宝具の解放な訳だが、そこに注がれる水という魔力の量は英霊と人間では差が出る。結果、バケツ自体は共通のものが使えても、一度の撒ける量に差が出てしまう訳だ。当然だ。相手は巨大な池からざぶりと水を汲めるのに、こちらは水道の蛇口から。それで与えられる時間は同じ、即。これでは厳しい。おそらくセイバーが宝具を解放してもそれが敗北の要因となる可能性が高い。……まあ、英霊本来の武器だから自分よりは楽だろうが。 
 「………今の俺の力であいつと真っ向勝負するのはどう考えても無謀やな」
 それが今の段階で分かれば、また別の打つ手もある。まずは合流を考え、横島はその場を離れた。

 それから数時間後、衛宮邸に彼ら、遠坂凛に衛宮士郎、イリヤスフィールにその二人のメイド、セラとリズ。更に三体のサーヴァント、セイバー、横島、バーサーカーの姿があった。と言っても既にアーチャーからバーサーカーにヘラクレスは戻っており、またその図体が図体なものだから今は霊体に戻っている。
 帰り着いた段階で待ち構えていたのは二人、虎と桜だったのだが……彼らの深刻な様子に怒りを一旦納めて『後で事情を聞くから』という事にして食事にした。
 「あ、そうだ先輩、藤村先生」
 「ん?」
 「なに?桜ちゃん」
 「家族の了承得られましたので、私もしばらくここに泊まりますね?」
 にっこりと笑顔で言われた桜の言葉にしばし場が固まった。
 「……そういえば」
 桜が昨晩自分も泊まると言い出したのを忘れていた。確かに家族の了承が得られたら、とは言っていたのだが……。
 「ちょ、ちょっと待ってくれ」
 慌てて、士郎は居間から駆け出していき、間桐邸に電話をかけた。
 プルルルルルル…カチャ
 然程待つ間もなく、向こうに電話が繋がる。
 「慎二か?」
 『ほ、これはどなたかな?』
 が、電話先の声は聞いた覚えのない声だった。
 「あ、すいません。俺衛宮士郎って言いますけれど……そちらは間桐さんのお宅ですよね?」
 『ほう、君が衛宮君か。如何にも、儂は間桐臓硯という。桜と慎二の祖父じゃよ』
 「あ、そうだったんですか……」
 はて、間桐邸に爺さんっていただろうか?ふと疑問に思ったが、それは後で桜に確認すれば良い。とりあえず今は確認しなければならない事がある。
 「あ、えーと、桜がこちらに泊まるのに許可を出したという事だったんですが……」
 『ああ、まあ構わぬじゃろう。もう何年も毎日のように行っておるのじゃ。二人きりならばともかく今は他にも滞在しておる者がおると聞く。それとも君はいわゆる間違いをやるつもりなのかね?』
 「うえ?!いや、そんなつもりはっ」
 『ならば構うまい。では頼むぞ』
 ガチャリ。そう告げて電話は切れた。さすがにしばらくは士郎も呆然としていた。
 ちなみに、桜に確認した所、臓硯が祖父である事は確認が取れた。遠坂も『あの爺さんまだ生きてたんだ…』とか言っていた所を見るとどうやらいるのは知っていたらしい。結局押し切られちゃいました……。
 ちなみに虎は……。
 ただでさえ、桜の行動に驚いていた所に、イリヤの事を尋ねたら。
 「はじめまして、私の名はイリヤスフィール・アインツベルン。衛宮切嗣の娘になります」
 とか言われたのが余程ショックだったらしい。『うわああああああん、切嗣さんの馬鹿ーーーーっ』とか叫びながら飛び出していってしまった……。

 事情は帰り道の行程が長かった事から既に必要な事は話してあった事。
 また疲れていた事に加えて、桜が泊まる事になりまさかそんな所であんな事を話す訳にもいかない事からとりあえず休む事になった。
 幸い、衛宮邸は広い。人数が増えてもとりあえず部屋の数は足りた。ちなみにイリヤは和室というものにとっても興味を持ち、離れの和室を占領していた。セラとリズはその隣の部屋を二人で一つ確保している。イリヤスフィールという潜在的な敵を懐に抱え込む事を当初難色を示したのは凛だったが、元々根自体はお人好しの彼女の事。さすがに二つの大規模破壊宝具の激突で半壊したアインツベルン城に戻れという訳にもいかず、とりあえず休戦という形で渋々矛を収めていた。

そしてその夜……。
《衛宮邸屋根の上》
 「うーむ、今日は驚く事だらけやったなあ」
 『うん』
 ふう、と溜息をつきながら月を見上げる横島の横にはひのめがいた。今日頑張ったご褒美にと横島がかっぱらってきたおせんべいとお茶(ポット入り)を口にしながらぼんやりと特に何をするでもなく街を眺めている。横島はアーチャーではないから遥か遠方まで監視という訳にはいかないが、反面霊視によって接近してきた相手の見極めの力は極めて高い。
 と、そこへ。
 「横島?少しいいですか?」
 「んあ?ああ、セイバーか。構わないけど」
 ひょい、そんな音がつきそうな勢いで屋根に上がってきたのはセイバーだった。身体能力が人間とはレベルが違うのがこれ一つとってもよく分かる光景である。
 「何か用か?セイバー」
 「はい、今日の戦闘に関して聞いておこうと思いまして」
 女の子とそんなくそ真面目な会話するよりは、と思いかけて、セイバー相手だと『ロリやないんやー』と吼える羽目になりそうな事に気付いて冷汗かきつつ頭をそっちに切り換えた。
 「あいつとの戦闘、か……」
 考え込む横島の横で、セイバーがちらちらとおせんべいに目をやってるのに気付いて、ひのめが『食べる?』と差し出したのを本当に嬉しそうな顔でセイバーが受け取っていたりする。
 「あーそうだな。正直真正面から当たるのは厳しいな」

 「矢張り厳しいですか」
 「ああ、これが普通の魔法攻撃による矢だったら、或いはああいう宝具の射出にしたって数が少なけりゃ打つ手は幾らでもあるんだが、いかんせん威力は強烈な宝具をああも連射されたんじゃ近寄るのだけで一苦労だ」
 つか、あれではセイバーの対魔力も意味がない。高レベルの宝具を連続で出されたらヘラクレスの十二の試練も意味ないし。
 「正直、最大出力の宝具を解放するのも考えもんだな」
 「そうなのですか?」
 「ああ、セイバーの宝具は……アーサー王なんだからエクスカリバーだっけ?」
 「……ええ」
 「つか、これまで通りセイバーでいいのかな?」
 「ええ。その方がありがたい」
 ちょっと口ごもったが、アーサー王の剣と言えばエクスカリバーというのは幻想として固定されていると言ってもいい。そんなにぺらぺらばらすような事ではないが、今更隠し立てしても仕方のない事と思ったのだろう。
 「正直、エクスカリバーの方が有名な幻想なんだとは思う。けど」
 「けれど?」
 「今回やり合って分かったんだけど、あいつが厄介なのはあいつが受肉してるせいかな。魔力の蓄えが尋常じゃないって事なんだ」
 「……魔力の蓄え、ですか」
 「ああ。もし、例えば俺の宝具と威力が同レベルだとしても凛ちゃんが供給出来る量よりあいつの方が断然保有魔力が多い。まあ、サーヴァントと人間比べるのが間違ってるし、きっとあいつは受肉してからこの十年間、次の聖杯戦争の為に力を蓄えてきたんだと思う」
 遠坂凛、というセカンドオーナーがこれまで英霊が受肉していた事を知らなかったとなると、おそらくそれは十年もの間派手に魔力を使用するような真似をしてこなかったという事なのだろう。もし、ギルガメッシュが自分で魔力を生み出す事が出来るならば、その蓄えは莫大なものになるであろう事は容易に想像がつく。
 「だから……あいつにとっちゃ俺らの宝具を上回る必要はないんだ。幻想のレベルが劣ってたとしたってそんなら魔力を多めに注ぎ込んで対抗すりゃいいし、対抗さえ出来れば、後は連射すりゃこっちは対処しきれない。更に言うならあの武器は神代の武器そのものだから幻想のレベルで劣ってる事はまずありえない」
 横島がレーヴァテインをぶちかました際に凛に確認取ったのは切り札を使う確認だけではない。大量の魔力を消費する事になるのが必至なので確認を取ったのだ。遠坂凛は一流の魔術師だが、霊力と違いレーヴァテインは大量の魔力を必要とする。そう連発は出来ないのである。
 「だから、セイバーのエクスカリバーがあいつの武器を圧倒するぐらいの破壊力があればいいんだけど……」
 「圧倒ですか……」
 それは厳しい。最低でも魔力供給が十分になされなければならない。それでも神代の武器というなら相殺に留まるのではないか。
 「とりあえずは……衛宮からの魔力供給が止まってる原因はっきりさせねーといけないだろ」
 「……ええ。しかし、何時気付いたのです」
 ギルガメッシュとやり合っている時に言われた事だった。だが、何時気付いたというのか。この事は言ってみればこちらの大きな弱点、シロウにはさすがに伝えてあるが、彼らに言っただろうか?
 「割と最初から、かな」
 「………」
 無言で先を促す。
 「俺、マスターとサーヴァントのレイラインっていうのかな?そういうラインが見えるんだが……セイバーと衛宮ってどうも繋がりが変なんだよな」
 「変、ですか」
 まあ、確かに聖杯戦争について知らず、当然召喚の呪文も知らないシロウが私を呼び出したのだ。何か異常はあると思ったが。
 「ああ。まあ、そうだな……俺と凛ちゃんのラインはしっかり繋がってる。それに比べて、セイバーと衛宮のラインはそのなんつーか、太い事は太いんだが、別の太さって感じなんだ」
 「どういう事です?」
 少し興味を惹かれた。てっきりマスターとサーヴァントとしての繋がりが細いのかと思っていたが、横島は太いという。だが、それならどうして魔力が供給されていないのか。
 「うーん、俺が馬鹿だからどう言えばいいのか分かりにくいんだが……そうだな。衛宮の中にある何かに繋がってるような…いや、けど衛宮がサーヴァントとしてセイバーを呼び出せたんだから、そいつは衛宮の中にあるのが当然なぐらい一体化してるはずだ……」
 後半は横島は殆ど独り言のようにぶつぶつと呟いている。
 「……明日あたり一度解析してみっか」
 「……そうですね、頼みます」
 原因が分かれば、私も全力を振るえるかもしれない。そうすれば、次こそは……。

《衛宮邸内一室》
 ノックされる音が響いた。
 「誰?」
 『俺だ、遠坂』
 「衛宮君?」
 ドアを開けて中に招く。……ちょっと散らかってるけど。
 「どうしたの、こんな夜に」
 「うん……遠坂」
 からかおうかと思ったが、真剣な様子を見るとそれも悪いと感じて自分も真剣な表情になる。
 「俺に魔術を教えてくれないか」

 「魔術を教える?」
 ふと今日大変だったせいで聞けていなかった事を思い出して色々確認を取ってみる。結果分かったのは、衛宮君の義父が魔術に対して否定的で士郎にも殆ど教えてない事、直系の子供じゃないから魔術刻印も伝わってない事などだ。なんてもったいない。まあ、イリヤの話を聞いてもどちらかというと士郎のお父さん、衛宮切嗣というのは「魔術師」ではなく「魔術使い」だったらしい。それが前回の聖杯戦争でアインツベルンという名門に傭兵として招かれ、子供を為し、一族に加える話まであったらしい。
 それだけに疑問はあった。
 そこまで優遇されていながら、愛する人も出来ながら、何故彼はアインツベルンを裏切り、聖杯を破壊したのか。帰り道にイリヤに聞いてもその辺りは分からなかった。
 「……ふむ」
 考えてみるに、こいつも別に聖杯はいらないって事だし……それに、あの倉の中で見たものが。
 「ふうん、それじゃ衛宮君は私が魔術を教えてあげるとして何をしてくれるのかしら」
 「え?」
 「魔術の基本は等価交換。何もなしで手助けする訳にはいかないわ」
 ちなみに結果としては、衛宮君は私の聖杯戦争の勝利を手伝ってくれる事になった。まあ、本人は聖杯に興味はないし、私が勝つ為に手段を選ばない、っていうような外道の手段を取る訳でもないって分かってるのもあったんでしょうね。『勝てたらだが、セイバーに聖杯を使わせてやってくれないか』との事だったが、回数制限でなければ構わないと言っておいた。ま、私も彼と同じなのよね。聖杯の神秘には関心があっても、聖杯に何かを願うつもりはないって事では……。

 そうした上で詳しい話を聞いたが……呆れた。毎回毎回魔術回路を作ってるなんて……普通はチャンネルを切り換えるものよ、最初に回路を作ったら。とすると、まずは魔術回路のチャンネル形成が必須ね。とりあえずその準備をしながら、衛宮君の魔術のデタラメっぷりを確認していく。
 「貴方が使える魔術は強化と投影なのね?」
 「ああ」
 「それじゃ、まずは投影の魔術ってやつでこのペーパーナイフを作ってもらえるかしら」
 しばらくして……。
 「出来たぞ、遠坂。今回は随分と楽に出来たな」
 その過程を見ていた私は驚きを胸の内に秘めながら、目の前で構成された二本目のペーパーナイフを一本目と共に手に取った。……間違いない、彼の魔術特性は強化じゃない、投影だ。これはグラディーション・エアと呼ばれる高等魔術、しかも幻が確たる存在を構成しているだけではない。このペーパーナイフは遠坂の当主が使い続けてきた一品。僅かながら魔力を帯びた、これでも魔剣ではあるのだ。いや、ただ単に引っかからず上手く封筒を開けれるとかそんなのだが。
 問題は、投影された品にまで魔力を感じる事だ。元のペーパーナイフより更に少ないようだが、投影品が魔剣だなんて…。

 「間違いないわね、衛宮君。貴方の魔術の得意分野は強化じゃないわ。投影よ」
 私はアベレージ・ワン。何でもこなせるが一つに特化した『これ!』と言うものがない。少し彼に嫉みを感じてしまった。
 「けれど、この魔術を本当に信用出来る人以外に言っては駄目。普通の魔術師が貴方の魔術を知ったら脳を標本にする位はしてもおかしくないわ。基本的には他の魔術師の前では絶対使わない、としておいた方がいいわ」
 物騒な言葉に衛宮君が驚く。だが、これは決して嘘ではない。ましてやこの冬木の街には魔術協会からの参加者もいるはずなのだ。下手に彼が使えば、その時点で魔術協会に洩れる危険がある。
 いずれにせよ、もう夜だ。
 続きは明日として……魔術回路形成の為に宝石を飲んでもらって、ぶっ倒れた士郎を横島に運んでもらった。……その時横島とか何故か一緒に来たセイバーとかと何があったかは……あんまり言いたくない。ああ、疲れた……。


 さて、翌朝お昼。
 本来今日も学校なのだが、士郎は体調を崩したという事でお休みに。まあ、実際朝の時点では魔術回路形成の為の不調でまだ熱出して唸ってたし。疑われる事はなかった。学校は桜もいるから行って……幸い何も起きなかった。聖杯戦争が始まってから慌しい日々が続いていたから正直何もないと却って少し不気味だ。私は早々に帰ったが桜自身は部活があるから残った。
 ある意味幸いだ。これで家にいるのは魔術関連の者ばかり。
 帰ると士郎もさすがにおきていた。幸いお昼前には起き上がれたらしいので、セイバーの御飯はちゃんと作れたらしい。いや、微かに残る香りからするとペペロンチーノあたりか。まあ、あれなら早いものね。ちなみにイリヤもメイドさんの片割れの意見を断って一緒に食べたらしい。セラとかいうメイドは士郎を睨んでいるが、イリヤは満足してるみたいなので何も言えないらしい。
 で、帰って早々に桜がいない内にやっておく事があった。学校で横島から提案された事。文珠の数は大丈夫かと思ったが、現在では一日に4個前後なら作れるんだそうだ。以前は一週間に一個とかそんなペースだったらしいが、これは単純に英霊となった事で供給された元となる力が大きいせいらしい。ちなみに前後というのは絶好調の時とか絶不調の時とかで多少前後するかららしい。
 ちなみに作成時間は見張りで屋根にいる時と私が授業受けて横島がする事がない時。
 「まあ、セイバーと衛宮君ってちゃんと召喚出来たのに回路が繋がりきってないのよね。まあ、召喚の時の話を聞く限り仕方ないとは思うんだけど」
 当然だ。ランサーに追われて殺されかけて逃げ込んだ土蔵で、おそらくは彼の養父が用意した魔法陣で偶然呼び出した。それも正式な召喚の呪文すらなしに。
 「と、まあ、そういう訳で一度解析してみようと思うんだが」 
 「そうなのか、それは正直助かる」
 横島の言葉に素直に頭を下げる士郎。 
 「成る程、確かになんちゃって魔術師の士郎がセイバー、それもアーサー王なんて大物の英霊を呼び出せるなんて何かカラクリがあってしかるべきね」
 ひねくれた物言いをする凛。
 「あら、それなら簡単よ」
 が、その言葉はあっさりとイリヤに遮られた。
 「士郎の中に何かがあって、それに繋がってるような感じに見えるんでしょ?で、それは異物だけどシロウの一部みたいな感じ」
 「あ、ああ…」
 「で、セイバーを、アーサー王を呼び出せる媒体になるもの、間違いないわ」
 こくんと頷いてイリヤは爆弾を投下した。
 「おそらくそれは、前回、第四次聖杯戦争でアインツベルンが切嗣に用意した媒体、聖剣エクスカリバーの鞘、アヴァロンよ」


『後書きっぽい何か』
久々の投稿です
しばらく仕事が忙しくて……睡眠時間が3〜4時間な生活が続いていました

ふーむ、横島びいきと見られる方が多いみたいですね
とはいえ、次回ぐらいからはFate勢の活躍の場面も増えてくる予定ですので、もうしばらくお待ち下さい。というか、スタート地点が凛ルート、見方が横島の位置にアーチャー(英霊エミヤ)を置いて、そちらから見てるのでどうしても、なあ……。
セイバーが活躍すれば、それはそれで今度は横島が動いてないという批判が出ると思いますし。Fate世界を舞台に横島というGSキャラが動いてると見て欲しいものです

では恒例のレス返しを

>ながれさん
何時もありがとうございます
そう言って頂けるのが一番次回を書く力になります

>鳴臣さん
そうですね、それをばらしてしまうと話にならんもので…w

>匿名さん
失礼ですが、先に横島のステータスを見てから言っていただければと思います(前の巻にあります)
レーヴァテインは後付装備なので、出力的に本来ならEXの所が暴走しないよう制御にかなりの量をまわしている為に相当パワーダウンしています
あと、ピンチで一発逆転を見たいなら他を探すか、どうぞご自分でお書き下さい
私は今後はともかく当面そういう場面を書く予定はありませんので

それと……一々他の人のコメントに突っ込んで何度も書き込むのはおやめ下さい
もし今後も匿名のまま同じ事を続けられるのであれば、管理人さんに削除依頼を出します

>カタリナさん
文珠の使用制限をする予定はありませんが、大量使用も予定していません
そもそも、ここまでの展開で横島が使用している数は一日あたり3個程度なのですが
生前に比べて世界の座からの供給も受けているので以前より楽に作れるようにはなっていますが、無限使用は予定しておりません。数は一応一日四個生成を基本とし、ある程度のストックを持ちます

凛自身が聖杯に望む事はない、とFate本編で断言してます。欲しいものがあるなら自分の力で手に入れるのが彼女です。聖杯戦争に参加するのは参加する以上は勝利する、敢えて言うなら聖杯戦争で勝利するのが目的だと言っています。ですので、横島本人が関心を表立って示さなくても、きっちり役に立つなら気にもしないでしょう、そもそも関心を持ってないからといってサーヴァントとの破綻させる程彼女は愚かな人間でしょうか?一度Fate本編をご確認下さい

横島自身にも望みはあります。ただし……これ以上は秘密で

>野良猫さん
既に横島ステータスに書いてありますが、本来はEX宝具でも現時点では使いこなせていないのでAクラスの宝具としてしか使用出来ません

>けるぴーさん
うい
そういう意味では横島の搦め手がどう作用するかが勝負の鍵と思って頂ければ
純粋な宝具の正面激突ではエアやエクスカリバーには現時点では力負けしますんで。あと最低数十年研鑽積めば分かりませんが

>通りすがりさん
後書きの上で書いている通り、いらない子にはなりません
ただ、凛&横島視点からの描写が主になるので、セイバーが目立たないのは仕方ないかと。アーチャールートとか桜ルートでもセイバーが主役ではありませんでしたから

>調律者さん
……レーヴァテインとか持たせたのもちゃんと考えてだったんですが
いずれにせよ私が考えている展開では必要なので消す気はありません

>通りすがりのへタレさん
そうですね
そういう意味でジャンケンでギルガメッシュがグーならフラガラックはパーになるのでしょう。単純に強ければ勝つだけでもないのが聖杯戦争ですからね
まあ、割りを食ってるのは……主役が誰かに関わるので…。

>HAPPYEND至上主義者さん
そうなんです
実際、普段は狂戦士のバーサーカーでは連携が取りにくい。横島の本来の戦い方は搦め手を混ぜた奇襲で正面切っての正攻法ではない。
それだけにセイバーさんがいるいないでは、大分変わるんです

>黒い絵さん
ありがとうございます。頑張ります

>セスタスさん
Fate勢が派手に活躍してもらう場面はちゃんと考えています
今はまだ諸事情から援護役になってしまっていますが……

>玉響さん
申し訳ありませんが、もう一度最初から読み直して頂ければと思います
別に私は一日あたり文珠を大量に使ってもいませんし(そりゃ十二十とガンガン使った戦闘してるならそう言われても仕方ないかと思いますが)、バーサーカーを倒せたのは横島のスキルの特性です。Fateでもシナリオごとに主役は異なり、それ以外では脇役になる事だってあります。桜ルートのギルガメッシュなんてどうなんです?、
クロスさせるにせよ、いずれかのキャラが主役にならざるをえないので、その辺りはご理解下さい

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