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▽レス始

「霊能生徒 忠お!〜二学期〜(八時間目)(ネギま+GS)」

詞連 (2006-09-25 01:13/2006-09-25 19:22)
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 奈良公園の一角で、横島はため息をついていた。さっきまで寺社仏閣の高尚さや歴史を語っていた夕映の姿はない。

「はあ…逃げ切った…」

 横島の呟きは、実は少し間違いだった。夕映がいなくなったのは横島が逃げ切ったのではなく、夕映がのどかの様子を見るために自発的に離れていったからだ。
 もっとも横島にしてみれば、経文のような建築史談義から開放されたことには違いない。
 さて、自由、開放、フリーダムだ。暇になったとなればやるべきことは一つ。

「うっし!ナンパだ!」

 叫ぶ横島。もちろん対象は女の子。見渡せばちらほらと、修学旅行に来ている女子高生も見受けられる。

「くっくっくっ…旅先となればガードも柔くなるはず。……今ぞ好機!」
「何が好機だ!?」

 横島はこぶしを掲げて炎を背負うが、その背中に蹴りが突き刺さった。つんのめった後、横島は振り向いてその突っ込みの主に文句を言う。

「って人が気合入れてるところに何すんだ?」
「やかましいわ!その格好で女を引っ掛けようなど正気か貴様!?」

 横島の背後で茶々丸を引き連れたエヴァンジェリンが横島を指差していた。
 横島は現在女の子、それも麻帆良女子中等部の制服――チェックのスカートと臙脂色のベスト、ちなみにリボンではなくネクタイタイプだ。そんな外見で女子高生をナンパできるはずがない。
 だが横島はニヒルな感じで笑ってから

「分かってないなエヴァちゃん。外見なんて付加価値でしかねぇ。
 問題なのは勢いとトーク、そして心意気だ!」

 言って胸を張る横島。その言葉を聞いたエヴァは横島が麻帆良で高等部生徒やウルスラの生徒相手に仕掛けていたナンパの光景を思い出しながら

「…で、その勢いとトークと心でもって、一体今まで何回ナンパに成功した?」
「一回もねーよ!悪いかチクショォォォォォォォォォッ!」

 泣き崩れる横島をエヴァは呆れた様子で見下ろす。

「だいたい、こんな所で油を売っていていいのか?」
「って言ってもしょうがないだろ」

 刹那が言うには、各班に式神を放っているので何かあればすぐ分かるそうだ。それにメドーサが魔法使いと手を組んでいる以上、他の生徒に手を出すとは考えにくい。

「やることといったら、後は普通の生徒の振りして、観光しながらナンパすることくらいしか…」
「だからナンパから離れろ。それにやることといえば、神楽坂明日菜や桜咲刹那の様子を見に行くなどあるだろう。
 ブラドー家のお坊ちゃんやあの西条とか言う男をたきつけたのはお前だろうに」
「気付いてたのか?」

 アスナの様子がおかしいのはもとより、刹那もこの旅行に来てから―――というより今朝から様子がおかしくなっている。その原因はおそらく木乃香だろう。昨日の露天風呂で木乃香は刹那が自分を嫌っていないと気付いたのか、積極的に刹那に関わってきている。そのこと自体は悪くない。だがこのまま刹那がつれないままなら、状況は元に戻るだろう。

「ま、梃入れってやつだ」
「フン、西条という男のことは分からんが、少なくとも刹那にピエトロ・ド・ブラドーをつけたのは間違いだったな」
「どうしてだよ」
「アイツが箱入りだからさ」

 まるで吐き捨てるかのように、エヴァが忌々しげに言う。

「アイツが育ったのはブラドー島―――バンパイアハーフが人口のかなりの割合を占めている。それに対して、刹那は烏族とのハーフ」
「烏族?カラスか?」
「ああ。烏族もそうだがたいていの人外は閉鎖的で、しかも刹那はアルビノ。
 その意味が分かるだろう?」
「……白烏ってわけか」

 白虎、白蛇など色素異常の固体は吉兆や、逆に凶兆といわれることがあり、して同時に高い霊力を備えている場合が多い。特に白い烏は霊格の高い存在といわれ、日本書紀にも白い烏を朝廷に貢いだという記録がある。

「ただのハーフなら受け入れられたかもしれんし、ただの白烏なら大事にしてもらえたかもしれん。だがあいつはハーフで白烏。烏族の連中も相当困っただろうなぁ。
群、国、社会……人間に限らずおよそコミュニティを作る生物は、異質なものを排除する方向に働く。桜咲刹那の過去など詳しくは知らぬが大体は想像がつく。
 そしてあの軟弱なお坊ちゃんにそれが理解できるとは思えないな」
「そういうもんか?」

 エヴァの言葉に横島は首を捻る。確かにピートはキザでヘタレだと思うが…

「なあ、エヴァちゃん。最後にピートと会ったのはいつだ?」
「ウン?そうだな…確かオスマンの軍がウィーンを囲んだ少し後、スペインの艦隊がイギリスに敗れた頃の少し前だから……450年前だ。
 その頃ブラドー島に渡り、伯爵閣下の厚意で数年過ごしたのだ」
「あれ?アイツって750年前にカオスのおっさんにやられてから眠り続けてたんじゃなかったのか?」
「よく知ってるな。確かにそうだがずっと眠っていたわけではない。数十年ごとに数ヶ月ほど目覚めている時期があった。でなければ700歳の息子がいる説明がつくまい?」
「あ、そういやそうか」
「当時の奴はブラドー島の外に出ていたらしいのだが、そこで人外がどのように扱われているかを目の当たりにしてショックらしくてな。なぜ自分はハーフなのかとか、どうしてこんな不幸な生まれなのかと、あまりに下らなく青臭いことをグダグダ言っていたから思わず手が出てしまった、というわけだ」

 その頃のエヴァは150歳。対してピートは250歳。およそ100歳の差だったが、しかし片や動乱のヨーロッパを自分の力をのみ頼りにして生き抜いた真祖、片や平和なブラドー島で安穏と過ごしていたハーフ。力差は歴然だった。

「まあ、そういうわけだ。あんな箱入りに刹那の相談役など務まろうはずないだろう」

 そう締めくくったエヴァだが、横島は問い返す。

「なあ、エヴァちゃん。450年前って言ったけど、それからピートには?」
「会ってない」
「じゃあ、少しは信じてやってもいいんじゃないか?あいつはあいつなりに成長したと思うぞ」
「ハンッ!人はそう簡単には変わらない。まして我々長命な者達はその傾向が強いものだ」
「――――そうでもないぜ」
「?」

 エヴァの嘲笑を消して横島を見る。

「結構簡単に変わるもんだぜ、人も、何事もな」
「…横島?」

 自嘲を浮かべる横島。それを見たエヴァは妙な感覚を得た。まるで、目の前の人物が、自分と同じかそれ以上の時間を生きてきたような、奇妙な印象だった。

「――――なんてな!」

 だがその表情も束の間、横島はいつもの表情―――明るく、そして何も考えてなさそうな笑顔を浮かべていた。まるで先ほどの自嘲が幻であったかのようだった。

「ま、少なくとも俺よりは相談役に向いているんじゃないか?」
「―――そうだな。ま、頭にオガクズが詰まってるお前よりはましか」
「うわっ、他人に言われると傷つくなぁ…。じゃ、行くか?」

 歩き出した横島に、エヴァと、そしてそのさらに後ろに茶々丸が続く。

「ん、一緒に回るか?どこに行く、まずは大仏か?」
「いや、それより先に餡蜜だろ?」
「餡蜜だぁ?」

 エヴァの眉根がひそめられる。なぜわざわざここまで来て餡蜜など食べなくてはならんのだ?その不機嫌そうなエヴァの様子に気付き、首をかしげる。

「嫌なのか?昨日約束したときは乗り気だったのに?」
「約束?」

 エヴァは記憶を探り…

―――頼む。な?後でなんか奢るからさ―――

「あ」

 昨日の夜の会話を思い出すエヴァ。確かにそう約束はしていたが、よもやこれほど早くとは…

「餡蜜、嫌いか?」
「い、いや、嫌いというわけではないが…」

 不意に振られた誘いに、エヴァはあたふたとする。そんないきなり言われても困る。服は普通の制服だし、化粧もなし。そういえば髪だって今朝はあまり櫛を入れてないし…

「ダメならまたの機会に「いや、すぐに行こう!」

 逃げようとしたチャンスの前髪をエヴァは慌てて捕まえ、そしてすぐに後悔する。
 しまった。ここはあえて逃して、もっと雰囲気のある場所に誘わせたほうが…!
 歯噛みするエヴァだったが、その頭に乗せられた柔らかい感触に驚き顔を上げる。横島の手だった。

「行こうか?」
「……フン」

 エヴァはそっぽを向いて、しかしおとなしく撫でられる。それを茶々丸が静かに眺めていた。
 木陰が落ちる石造りの道を、三人分の影が進んでいった。


霊能生徒 忠お! 二学期 八時間目 〜ソードの5の逆位置(魂の試練と人生経験)(下)〜


(どうしてこうなったんだろ?)

 順回路から離れた人気のない林の中、アスナはハマノツルギを構えていた。その視線の先には、鞘に入れたままの剣を持った西条がいる。

「さあ、遠慮せずに打ち込んできたまえ」

(ほんと、どうしてこうなったんだろ?)

 アスナは、数分前までの会話を思い出していた。


「君に興味があってね」
「えっ!?」

 道沿いのベンチで、隣に座った西条に言われてアスナは身を硬くした。
 アスナの趣味は年上のおじ様。それに対して西条は若干渋みが足りないが十分ストライクゾーン。外角低めといったところだ。
 だが、いきなりそんなことを言われても―――

「横島君が君の事を誉めていたよ。才能があるってね。
 彼…んっ、彼女があんなに他人を手放しに誉めるのは珍しいから、少し話してみたくなったんだ」
「あっ…そ、そういうことですか、ハ、ハハハ…」

 続く西条の言葉に、アスナは勘違いを自覚して、赤くなって愛想笑いを浮かべる。

「君は、武道か何かを?」
「あ、いえ、そういうのは…。
 この間横島さんに少し、剣術みたいなのを教えてもらっただけです」
「ふむ、横島君の剣術?どんな感じか見せてくれないかな?」
「え、見せるって…」

 それはつまり戦う、ということ。
 アスナは、自分の手を握り締める。
 戦い―――それが例え試合、模擬戦であってもお互いを傷つける可能性はある。
 アスナは断ろうと思って口を開こうとするが、それより先に西条がこう付け加えた。

「君がもし、今後も親書や木乃香君を守って戦い続けるなら、君の戦いを見ておきたいと思ったんだけど、ダメかな?」

 それはつまり、断ることはもう戦う意思がないと表明することだというのと同じだ。
 その言葉で、アスナの断るという選択肢はなくなった。


「シム・トゥア・パルス!」

 アスナはネギに教えられた呪文を唱える。意味や仕組みは分からないが身体能力を上げる魔法であり、現にアスナの体は、まるで契約執行状態のように軽くなる。普段よりも数段自由に、力強く動く手足。アスナは手を開いたり閉じたりしながら、自分に言い聞かせる。

(大丈夫、これはただの模擬戦。寸止めすれば済む話しだし、ハリセンで叩いたくらいじゃ西条さんだって大した怪我はしないはず―――!)

 下手な手加減、半端な集中だとかえって酷い怪我をする。横島に言われた言葉を思い出しながら、アスナは自分に活を入れて西条を見据える。
 そして

「行きます!」
「来たまえ」

 西条の返答と同時に、アスナは駆け出した。


 それと同じ頃、刹那は自分の常識が崩壊していくのを感じていた。

「―――と、まあそういうわけで、ドッペルゲンガーの方が教職を行い、暮井先生本人が絵を書くということになったんです」
「そ、そうですか…」

 ピートが語る横島にまつわるエピソードに、刹那は目を白黒させながらようやくといった風情で相槌を打った。


 横島の話題を切り出したのは刹那だった。
 ピートが話しかけてきたとき、刹那の頭に様々な言葉が過ぎった。
 ハーフとして生きてきて、どんな辛いことがあったのか―――?
 自分の生まれを嘆いたことはないか―――?
 しかしどの質問も初対面で聞くようなものでないし、自分が本当に訊きたいと思うこととずれている気がした。
 だから刹那は、まずそれらとは繋がりの薄い話題から入ろうと考えた。そして初対面のピートと話せそうな共通の話題として、横島のことを取り上げた。

「横島さんって、どういう人なのですか?」

 そしてその一言から、刹那の常識崩壊は始まった。


「あの、失礼ですがそれはすべて本当のことなんですか?」

 一通り語り終えたピートに、刹那は失礼と思いながらもそう訊かざるを得なかった。
 横島のバイト先が幽霊を日給30円で雇う話に始まり、除霊委員会なる謎の委員会の制定、挙句にドッペルゲンガーが本人の代わりに教職につくなど…。
 返されてきた疑いの言葉に、しかしピートはあっさりと答える。

「全て本当ですよ」

 その嘘がまるで感じられない言葉に、刹那は自分の足元が崩壊するような感覚を得た。
 まるで地動説と地球球体説を突きつけられた中世ヨーロッパ人の気持ちだ。
 だが、その衝撃と同時に不条理さを覚えた。
 関西は霊能に対しての差別が根深い地域だ。ゆえにその人生のほとんどを京都で過ごした刹那にしてみては、その自由さは信じられなく、羨ましいものだった。
 そんな刹那の感情は、刹那の声から暖かさを奪った。

「…それでよく、問題が起きたりしませんでしたね」

 自分でも冷たいと分かるほどの声音。だが仕方なかった。
 どうして…自分とこの人は同じハーフのはずなのに、どうしてそれほどまでに境遇が違うのか?
 その感情が、刹那の中で渦を巻く。
 だがそんな言葉に対しても、ピートの声は変わらなかった。

「ええ、当然、たくさんの問題が起きましたよ」
「―――え?」

 うつむきかけていた顔を上げる刹那。そこにはやはり、最初と変わらない穏やかなピートの表情があった。

「例えば僕達が高校にいた頃、保護者会から学校に抗議が届いたそうですよ。
化け物を学校で飼うなんて何事だ、とね」
「化け物を…飼う?」

 それが、ピート達に向けられた侮蔑の言葉だということに、刹那は一瞬気付けなかった。なぜなら、ピートの表情が自分に向けられた言葉の刃をリピートするには、あまりに穏やかだったからだ。

「ええ。霊能とかオカルトに馴染みのない人たちにしてみれば、僕達は得体の知れない危険な存在だったのでしょう。それに現に、僕達のような存在が集まることで霊力のたまり場になったせいで、いくつかの怪奇現象も起こってましたし、一概にその人たちの心配が的外れというわけでもありません。
 それに、社会に出てからもそういう人はたくさんいますよ。
 僕の正体を知るとすぐに態度を変える人もいますし、除霊した後も、その怪奇現象を引き起こしたのは僕だったのではないかと疑う人もいます」

 まるでそれが何事でもないように、穏やかに、しかしほんの少しだけ悲しそうに語るピート。
 その様子に、刹那は疑問が浮かぶ。

「なぜ…」

 なぜ、そんな表情ができるのか?
 なぜ、そんな声で語れるのか?
 なぜ、そんな穏やかでいられるのか?
 なぜ…

「なぜ、横島さんを信じられるのですか?」

 全ての疑問は、その一言に集約された。
 なぜそれだけの体験を経てもなお横島を―――人間を信じることができるのか?

 ピートは麻帆良の生徒達に対して自分がバンパイアハーフだとは告げていなかった。だがもしも訊かれたとしたら何の気負いもなく答えていただろう。
 ―――僕の正体を知るとすぐに態度を変える人もいますし―――
 それを知っていてなお、なぜ人と関わりをもてるのか?
 なぜ人間である横島の友人として隣で立っていられるのか?
 刹那にはそれが理解しがたかった。

「なんで、なんですか?」
「なんで、といわれましても…」

 ピートは少し考えてから、そして照れるように言った。

「…愛しているから、ですかね?」


 アスナのハマノツルギを西条が鞘に入ったままの霊剣ジャスティスではじく。そしてそのまま手首――剣道で言うところの篭手を狙うが、しかしアスナは両手に持った両手に持ったハマノツルギを上段に構え、目標を見失ったジャスティスは空を切る。それと同時にアスナは一歩前進し前進し、振り下ろす
篭手返し面だ。

「ふっ!」
「ほぅ、意外に…」

 しかし西条も然る者。斜め後ろに跳んで交わす。そして今度は、西条から間合いをつめた。

 西条はアスナと剣を交えながら、二つのことに驚いていた。
 一つはアスナの太刀筋が正統剣術―――剣道に近いということだ。もちろん逆胴、逆篭手などは平気で打ってくるし蹴りや柄頭でも攻撃も交えてくるが、基本は剣道のそれと同じだ。横島のことだから自分に合わせたでたらめの野良剣術でも教えていたのではないかと心配していたが、なかなかどうしてしっかりと指導しているらしい。
 そしてもう一つは、アスナの実力だった。足の運びから姿勢まで、武道の経験がないという言葉が本当だとにわかには信じられない完成度だ。嘘をつく理由などない以上、おそらく本当に僅か半月ほどでここまで成長したのだろう。

(横島君が手放しで誉めるのも分かる)

 横島は他人の才能を誉めることはめったにない。それは横島を越えるほどの天才が滅多におらず、そして横島が自分の才能に気付いていないからだ。
横島の物覚えのよさは異常だ。ろくな指南を受けずに実戦を過ごし、いつの間にか美神に勝てるだけの剣術を身に着けていたことからもそれが伺われる。しかし、横島本人はそれに気付かず自分が平凡だと思っている。結果横島が誉めるのは、例えばおキヌのような自分が持っていない能力を持っている相手だけだ。
 その横島が自分のフィールドである格闘に関して誉めるということは―――

(とんでもない女の子だ)

 そんなことを考えながら剣を振る西条。その油断がいけなかった。
 右手に構えた剣を、体を開くようにして振った西条に対し、アスナは左前――西条の右、つまり背後側に回り込むように動いた。
 胴を打たれる!
 流石に力試しといっておきながら、あっさりやられてしまうのは格好が悪すぎる。
思わず舌打ちをした西条は、霊力で身体能力を極限まで強化して剣を引き戻し防御しようとする。だが、多分アスナのほうが早い。
 そう思った西条だったが、しかし――

 ガチャッ!

 しかし、ジャスティスのガードの方が早かった。
 少し驚きながら西条はアスナの目を見て、そして自分のガードが間に合った理由を悟った。ハマノツルギとジャスティスがぶつかり合ったときのアスナの目には、安堵が見えた。

(なるほど…これが横島君の言っていた相談、か)

 この模擬戦の目的は達した西条は小さく笑うと、少しだけ本気を出すことにした。
 霊力でチャクラを回転させ、今までより数段はやい踏み込みを見せる。
 アスナは驚いたものの、向かってくるジャスティスを弾こうと剣を振り…


 ギンッ!


 あっけないほどに軽く、ハマノツルギが宙を舞った。


「…愛しているから、ですかね?」

 ピートの言葉に、刹那は世界が止まったのを感じた。
それは、自分の体にもいえたことだ。心拍と呼吸すら止まってしまったのではと思うほど動かない体。しかし意識だけは高速回転し、現状把握に必死になる。
 その間、無駄に高起動する脳味噌がとある記憶を発掘する。
 それは麻帆良に来てすぐの頃、木乃香の机に謎の茶封筒が放置されていた。プライバシーを侵す罪悪感を得ながらも、お嬢様の安全のためと中を見て―――


「ふふっ…可愛いな…キ●は」
「んぅっ!?ア、アス●ン………ダメ、ダメだよ…」
「まだ痛いのか、●ラ?」
「ち、違うんだ……僕…気持ちよすぎ……あぁぁっ!?」


―――後悔した。物凄く後悔した。
 封筒を開けてしまったことも、お嬢様がこんな道に堕ちる前にお救いできなかったことも。
 あの後すぐ龍宮に、ハルナの私物だということを知らされなければ、刹那は自害していたかもしれない。
 今の心境もそれに似ていて、しかし遥かに深刻だった。何しろアレは二次元なのに対し、こっちは三次元だ。
 目の前にいる青年と、そして一週間ほど前に夜に男に戻った横島の姿、そしてあの時に思わず全部読んでしまった、あの紙片が脳内で合成され…


「ふふっ…可愛いな…ピートは」
「んぅっ!?よ、横島さん………ダメ、ダメですよ…」
「まだ痛いのか、ピート?」
「ち、違うんです……僕…気持ちよすぎ……あぁぁっ!?」


あうあううあああうあうああうあうああうあうあう……

 自爆。
 顔が自分でも分かるほど真っ赤になっている。
 そんな刹那の様子に、爆弾発言をかました当人は平然とした顔で

「どうしました?」
「どどどどっ、どうでもないっちゃ!」

 暴走は言語野にすら及んだらしく、出てきた言葉はなぜか名古屋風。
 その様子にピートはさらに首をかしげ――

「あっ!ち、違います!そういう意味ではありません!」
「ご、ご心配なさらないでください!みだりに言いふらしたりなど…!」
「いや、そうじゃなくてですね!僕が愛しているというのは、つまり横島さんのような人間が好き、ということです!」
「…………へ?」

 ピートの言わんとしていることを、刹那はオーバードライブ気味の脳で必死に処理する。つまりそれは恋愛という意味ではなくて、詰まるところに友愛とかそういう類であって…

「―――す、すみません!」

 刹那は飛び上がるように立ち上がって頭を下げる。
 真面目なお話をしていたところで、よもや不埒な想像をしてしまうとは!ましてしゅ、しゅっ、衆道だなんてっ…!

「あ、いえ、僕もなんか誤解されそうない言い方でしたし…」
「で、ですけど…あの…本当にすみません」

 最後にそう謝ってから、刹那は再びベンチに座った。
 呼吸を整え、顔の熱が冷めていくのを感じながら、刹那はピートが言っていたことを反芻する。

「ですが…好きだからといって、相手が受け入れてくれるとは限らないのでは?」

 ようやく居住まいを直してピートに尋ねる。
 どれほど自分が想おうとも、それは全てこちらの都合。相手が差し出した手を握り返してくれるとは限らない。それどころか、その手を持ち主が人にあらざるものと知っているなら、その手を弾くことすらある。

「…そうですね。確かにそういうことはよくあります。
 ですが…だからどうしたというのですか?」
「!?どうしたって…」

 ピートの問い返しに、刹那は目を丸くする。
 その様子にピートは優しい眼差しを向ける。

「確かに愛に対して憎悪が返されることは、残念ながらありえることです。自分と異なる存在を、受け入れられない人たちも多くいます。
ですがそれでも…それでも必ず、差し伸べた手を取ってくれる人はいます。百人に拒絶されても、たった一人でもその手を取ってくれた人がいれば、それだけで報われる。痛みを知れば知るほど、温もりの素晴らしさを知ることができるのですから。
主もおっしゃってます。悲しんでいる人たちは幸いである、彼らは慰められるであろう、と」
「しかし…」

 刹那はピートの言葉に頷くことができなかった。それがどうにも偽善臭く思えてしまったからだ。だがそれでも偽善だと言い返せないのは、取られた手の暖かさを知っているからだった。たしかにその温もりは、全ての傷とつりあうかもしれない。だが…

「納得いきませんか?」
「―――」

 答えられない刹那。ピートはその様子を見て頷く。それも仕方がない、と。
 かつての自分も、今の刹那と同じように悩んだ時期があった。
 生まれてから200年以上経った頃、平和な島の暮らしに倦み、忠告も聞かずブラドー島を飛び出した自分を待っていたのは、人外や異端への苛烈な弾圧だった。その時期は、元は魔女狩りを非難していた教会すらも、教皇のアヴィニョン捕囚や大分裂で失墜した権威を回復するために魔女狩りを推奨していた時代だ。
 世界の現実を直視した自分は悩んだ。
 なぜ、自分はハーフとして生まれついたのか?
 なぜ、理解してくれないのか?
 島に戻った自分は、父の客としてエヴァンジェリンがやってきて理不尽ともいえる暴力で更正されるまで、すさんだ生活を送っていた。
 そしてその後、数百年の時間と横島たちとの出会いの果てに、ようやくこの結論に達したのだ。
 自分は人が…人の温もりが好きだと。そのために、信じて手を差し伸べようと。

「わかり…ません…」
「そうですか」

 刹那の呟きに、ピートはそっと返し、ですがと前置きをしてこう続けた。

「一つだけ、覚えて置いてください。
 僕があなたに話しかけた理由は、横島さんに頼まれたからです」
「横島さんに?」
「ええ。何か悩んでいるようだから、相談にのってやって欲しい、と言われたからです」
「それが…何か?」
「つまり…それだけあなたが横島さんに愛されているということですよ?」
「――!」

 愛されている。その単語に赤面しかけて、しかしすぐに思い直す。愛は愛でも友愛だ、と。しかしそう思い直したら直したで、やはり落ち着かない気分になる。
 誰かから愛される。本人の口からではないものの、そういったことを口に出して言われたことは、刹那の人生には今までなかった。こんな化け物に過ぎない自分を愛してくれる人など…。

「さらに言うなれば、例えば神楽坂さんにネギ君、そして木乃香さんもあなたの事を好きなようですよ?」
「!それは…私が…烏族との混血だと知らないから…」
「ええ、そうかもしれません。ですが、違うかもしれません。
 それは、あなたが一番知っているのでは?」

 言われて、刹那は分からなくなる。
 自分はずっと孤独で、それは自分が烏族とのハーフ、しかも白烏であるからと思っていた。だが、ならばなぜ横島は自分のために動いてくれたのか?なぜピートには出自を知られてなお友でいてくれる者たちがいるのか?

「…急いで答えを出す必要はありませんよ」

 刹那の思考のループは、ピートの声で遮られた。

「僕がこの答えにたどり着くまで、数百年かかりました。
 流石にそれほど時間をかけろとは言いませんが、急ぐ必要もありません。あなたのペースで進めばいいと思います」
「ピートさん…」

 そういうピートを見て、刹那はなぜか牧師や神父のようだという印象を受けた。吸血鬼にそんな表現は変かもしれないが、聖書の一節を引用するなど、まさにそのものだ。

「はい」

 刹那が頷くと、ピートは笑顔で頷き返して、ベンチを立つ。

「では僕はこれで。この後、少し調べることがありまして」
「お疲れ様です。それと、ありがとうございます」

 刹那も立ち上がり、深々と頭を下げた。まだ判断がつかないところや、納得のいかないところもあったが、しかし何かピートと話した数分間で、何か自分の中に新しい生え芽が育ったような気がしたからだ。
 ピートは会釈を返してから、不意に思いついたように言う。

「あ、それからあなたの出自を僕に話してしまった件に関しては、許してあげてくれませんか?」
「はい。それはもう…」

 刹那は頷く。確かに約束を破られた形ではあるが、結果としてよかったし、そもそも横島も悪気があったわけでもないだろう。感謝こそすれ腹を立てるのはお門違いだろう。
 ピートは安堵を表情に浮かべてからこう続けた。

「それともう一つ。
 『愛の反対は憎悪ではない。無関心である』
 無関心や無言の拒絶は、時として憎悪にまみれた罵詈雑言より、人を傷つけることがあるのですよ」
「…は?は、はい…」

 意図するところが分からなかったが、刹那は頷き返したのだった。


「はい、お茶でよかったかな?」
「あ、ありがとうございます」

 西条が差し出した缶ジュースを、アスナは受け取ってふたを開ける。
 手に伝わる冷たい感触が、運動で温まっていた体には心地よかった。

 あの試合の結果は、アスナがハマノツルギを取り落として終わった。なぜ自分が手を離してしまったか、アスナには全く分からなかった。ただ、西条の剣がハマノツルギを絡め取るように動いたかと思うと、次の瞬間には手からすっぽ抜けていた。
 これが、技術の差という奴なのかもしれない。あの技を最初に使われていたらあっという間に終わっていた。そう考えると、アスナは自分が思い切り手加減されていたとことを思い知り、どうにも悔しい気持ちになる。

「あの、最後のあれってどうやったんですか?」
「うん?ああ、ちょっとした力学の応用だよ。覚えたいなら教えるけど?」
「ホントですか?」
「ああ。けどその代りに一つ、君に教えて欲しいことがあるんだけどいいかな?」
「えっ、何ですか?」

 自分が西条に教えれるような技術は何もない。ということは、まさか携帯の番号とか!?そ、そりゃ確かにちょっと素敵かなとは思うけど、私には高畑先生という人が…!
 運動の余熱のせいか、少々思考が別方向にトリップするアスナ。だが意識の彷徨も、次の言葉で一気に覚める。

「君は―――これからも戦いに参加するつもりかい?」
「―――ぁ…」

 言われて、アスナは気付いた。西条に教えてもらおうとした技は、直接的に相手を害するものではないが、それでも戦いの技術だ。それを教えてもらうということは、つまり木乃香と親書を巡る戦いに関わり続けるということで…

「さっき、僕に決定的な隙ができたとき、君は攻撃するのを躊躇ったね?」
「!」

 アスナが考えを終える前にさらに重ねられる西条の言葉。
 確かにあの時、勝ったと思ったのと同時に、昨日の夜の光景が脳裏をよぎり、一瞬、腕に力が入らなかった。何とか気を取り直して振ったときには、西条のジャスティスが戻ってきて、その一撃を防がれてしまった。その時、しまったと思うと同時に、安堵の感情も覚えてしまった。

「―――アスナ君、君は…誰かを傷つけるのが怖いんだね?」
「……はい」

 観念したように、アスナは頷いた。
 誰かを失わせる恐怖。それが今のアスナを苛む一番大きな問題だった。
 そしてその問題は声に出して認めてしまうと、後から後から続いて出てしまう。

「……馬鹿みたいですよね。
 守るって気持ちだけで前に出て、それがどういう意味か、本当に戦い始めてからやっと気付いて、それで怖くて動けなくて…。
 相手が悪者だって、叩いたり斬ったり、ネギの魔法が当たったりすれば、怪我させたり……殺しちゃったりするって、ようやく気付いて…。それで怖気づいて…」
「怖気づくのは悪いことじゃないさ。つまり、それは他人の痛みを知っているということだからね」

 西条の言葉に、しかしアスナの気は晴れない。

「それで、どうするつもりだい?」
「……分からないです。
 傷つくのも誰かを傷つけるのも怖いけど、そういうのは間違っている気はしますけど…」
「けれど、友人の危機を見捨てて逃げるのも…間違っている気がする、と」

 無言で頷くアスナ。アスナは、情けなかった。
 戦うという選択どころか、逃げるという選択すらできず、その場に立ち止まっている自分が、まるで駄々をこねる子供のようで、情けなく、そして恥ずかしいと思った。
 しばらく、二人の間で会話が途切れる。
 そしてその沈黙は、西条のほうが破った。

「僕は―――横島君に頼まれたんだ。アスナ君を戦いから遠ざけるようにってね」
「えっ!?」

 その言葉にアスナは突き落とされたような衝撃を受けた。自分はもう要らない、そういわれた気がしたからだ。だが西条はそれを察してか、首を横に振った。

「勘違いしないでくれ。横島君自身がそう言っていたわけじゃない。
 横島君は、ただ君が悩んでいるようだから相談に乗ってくれ、といっていただけだ。ただ、態度からそんな印象を僕が受けたってだけさ」
「けど…それは私が…」
「戦力にならないからはずされた、と?」
「……違うんですか?」

 もし今、また昨日の猿女が来たとしても自分はおそらく戦えない。できるとしてもせいぜい木乃香を引っ張って逃げるくらいだろう。だがそれは誰にでもできることであり、戦力とはいえない。

「それは違うな」

 しかしアスナの危惧を西条は過ちだと断言した。

「おそらく横島君は…重ねているんだよ。
 彼…んっ!彼女のお兄さんと、君をね」
「横島さんの、お兄さんと?」

 言われてアスナは記憶を探る。
 確か大停電の日、横島はネギに自分の兄の名刺をもしものときの連絡先として渡していた。そこに書かれていたのは横島忠夫という名前で…。
 その時、アスナの中である糸が繋がった。
 ヨコシマタダオという名前と、文珠。

「ひょっとして…あの、人界最強のなんとかっていう…?」
「知っていたのか!?」
「あ、はい。エロオコ――こほん、ネギのペットのカモっていうオコジョが、そんなことを言ってましたから」
「ふむ…そうか」

 一瞬、横島が自分でそのことを伝えていたのかと思い驚いた西条だったが、違うと分かり息をつく。
 横島が好んでその名前を使うことはない。なぜなら横島にとってそれは忌むべき名前なのだから…。

「それで、横島さんのお兄さんと私を重ねてるって…」
「ん?ああ、本人は認めていないけど…多分ね」
「それは、どういうことなんですか?」
「そうだな…端的に言えば、似ているんだよ。オカルトの道に進み始めた頃の横島君…の、お兄さんと、そして今の君がね」
「そう、なんですか?
 あのどんな人なんですか、横島さんのお兄さんって?」
「そうだな…一言で言えばセクハラ魔人、かな?」
「……………………………………えっと…似てる、んですか?」
「えっ?あ、ああ!そういう意味じゃない!そういう意味じゃなくて、君の才能豊かなところと、そして戦いの道に進んでいく過程が、ってことだよ」

 なにやらショックを受けている様子のアスナに、西条は慌ててフォローする。

「そうだな…。まずは才能。君は気付いていないかもしれないが、君は戦士としては破格の才能を持ち合わせている」
「えっ!?いや、そんなこと全然ないですよ!さっきも西条さんい負けちゃいましたし、横島さんに何かいいようにあしらわれましたし…!」

 否定するアスナだったが、しかし西条は静かに首を振る。

「いや、君は天才だよ。たった半月であそこまで動けるなんて、そうとしか表現できない」
「そ、そう…ですか?」
「ああ。そしてもう一つ、戦いに参加する経過というのも、似ている」

 頬を染めまんざらでもない様子のアスナに、西条は言った。

「横島君もアスナ君も―――惰性で戦いに向かおうとしている」
「――!?そ、そんなんじゃないです!」

 思わず、アスナは大声で言い返していた。
 確かに甘い決意だったかもしれない。だが…そこまでいわれる筋合いはない。
 しかしアスナの言葉を西条は容赦なく切り捨てる。

「では、君はどんな信念があって戦おうとしているんだ?」
「し、信念…?」
「そうさ」

 例えば、と西条は剣を抜いて天に掲げる。

「僕は正義の為に――そう信じる秩序のために戦っている。この霊剣ジャスティスを使っているのもそれが理由さ。
 それにピート君はピート君で人と人以外の存在の共存を目標として戦いの場にいる。
 君には―――それがあるのかい?」
「それは……」

 言われたアスナは返答に詰まった。
 なんとなくエヴァを放っておけないからネギと契約し、なんとなく木乃香を守りたいと思ったから戦おうとした。それら個々は間違っていないと思う。だが、西条の言う正義のような信念が、そこには見当たらない。

「まあ、それが悪いとは言わないさ。その中で自分の守るべき信念や信条を見つける場合だってある。だが…それ以前に潰れるものも、道を踏み外してしまうものも多い」
「……横島さんの…お兄さんもですか?」
「そうだね…」

 西条は答えながら、タバコを取り出して火をつけようとして…

「あ、どうぞ、遠慮なく…」
「すまないね」

 タバコに火をつけて一服してから、西条は語りだした。

「人界最強の道化師―――なぜ、そう呼ばれるようになったかは、訊いているかい?」
「えっと…沢山の神様や悪魔を殺したからって…」
「そうさ。では……なんでそんなことをしたか、分かるかい?」
「えっ…」

 そう言われて、初めてアスナは動機というものの存在を思い出した。人界最強の道化師へのアスナの印象は、絵本や童話に出てくる悪い人程度のあやふやなものだった。そもそも神様や悪魔の存在自体が眉唾であり、それらの命を大量に奪ったといわれてもただ怖い、恐ろしい異常の実感はなく、ゆえにその先――動機まで考えなかったのだ。

「あの…どうしてなんですか?」
「そんな複雑な理由じゃない。本当に下らない理由さ」

 西条は大きく息を吸う。タバコは急にもえて半分以上が灰になる。
 それから煙を、まるで苛立ちと一緒に吐き出すようにしながら、こう言った。

「彼は天界と魔界、両方から指名手配を受けたのさ。罪状は―――強くなりすぎたから、さ」
「……へ?」

 アスナは自分の目が点になったのを自覚した。
 指名手配?しかも強くなりすぎたから?
 事情がよく飲み込めないアスナに、西条は苦笑して説明を付け加える。

「まあ、指名手配といっても公式のものじゃない。
 一部の天界、魔界の勢力が恐れたのさ。横島君の力をね」
「か、神様が?」

 アスナの頭の中には、神様は万能というイメージがある。ドラゴンボールじゃあるまいし、人間が多少強くなった程度でどうこうするものなのだろうか?
 だが現実はアスナの常識とはずれていた。

「神族も魔族もさ。
 人間が死んだ後、氏神として祭られたり逆に怨霊になって恐れられたりするという話は、聞いたことがあるだろう?
 横島君の力は、死んで神族か魔族になったら両者のバランスが大きく崩れるほどだったのさ」
「…ホント…ですか?」

信じられないという表情のアスナ。だが西条の真面目な表情が、それが性質の悪い冗談や、ハルナがよく読んでいる漫画やライトノベルではないと告げていた。

「それで…横島さんのお兄さんは?」
「もちろん逃げたのさ。およそ10ヶ月以上独りでね。僕達を巻き込みたくないと、連絡一つなしで、だ」

 言いながら、西条は手にしたタバコの箱を握りつぶした。
 連絡一つなし、とはいったが、西条はそれが仕方ないことだとは理解していた。
 天界、魔界両方から狙われるということは、つまり安息の場所も時間もなく、神や魔族に狙われ続けるということだ。24時間にわたり、人より遥かに高次元の存在に命を狙われ続ける。
 口で言うのは簡単だが、おそらくそれは、筆舌に絶する狂気と苦痛だったろう。そして、もし自分ならおそらく耐えられまい。

「だがそれでも横島君は生き延びてね。
 結局、力を大幅に封じる等の条件付で命が保障された、ってわけさ」

 最後に軽い口調で言ってみせる西条。だがそうしたところで、胸の奥に沈む重さには変わらなかった。

「……ひどい。そんなの、横島さんのお兄さんはぜんぜん悪くないじゃない!」
「そうかもね。だが…もう過ぎてしまったことさ」
「けど…」

 憤懣やるかたないという表情のアスナ。それを見た西条は目を細めた。

「アスナ君、少なくとも横島君…横島君のお兄さん自身は、もうそれは過去のことだと割り切っている。だから、部外者の僕達は何もいえないよ。
 それに、今の問題はそこじゃない。―――君も、同じような目にあうかもしれないってことさ」
「私、も?」

 言われたアスナは目を見開く。

「別に横島君と全く同じ目にあうというわけではないさ。
 ただ、スタート地点が似ているからね。
 同じように力を付けそして同じように色々失ってしまうんじゃないかって、それを心配しているんだよ、横島君は。
 まして、目標もなく力を付けるとろくなことがない。横島君のお兄さんのように力のせいで人生を振り回され色々なものを失う場合もあるし、逆に力に取り込まれて全てを失った者もいる。そして――信念がないゆえに、最後の一歩を踏み出せず、全てダメにしてしまう者もいる」
「……」

西条は短くなったタバコを携帯用の灰皿に入れた。それを見ながらアスナは、最後の一言を反芻する。
信念がないゆえに、最後の一歩を踏み出せず、全てダメにしてしまう者もいる。
 まさに、今の自分そのものだ。
 このままでは―――このままの自分では足を引っ張り、木乃香をかえって危険に晒してしまうかもしれない。ならばやはり…

「私は……戦わない方がいいんでしょうか?」

 肩を落とし、うつむきながら言うアスナ。それを見て西条は、二本目のタバコを取り出した。

「そうだね……それで君が後悔しないなら、ね」
「……」

 言われてアスナは押し黙った。確かに今の自分では戦わないほうがいいのかもしれない。だがそれで後悔しないかと言われれば確信が持てない。
 うつむくアスナ。西条はその隣で、何も語らずタバコをふかす。やがて、その二本目もフィルターを残して灰に変わった。
 西条はそれを灰皿に入れてから立ち上がった。

「とにかく、迷っているうちは戦わないほうがいい。退くにしても戦うにしても、しっかりと考えてからにしたまえ。では、僕はそろそろお暇させてもらうよ。少し仕事があってね」
「あ、はい。あの……相談にのってくださってありがとうございました」

 アスナも立ち上がり、西条に頭を下げる。
 答えは出なかったが、しかし自分の中にあった実態のない霧や霞のような悩みが、実態のある形になったような気がした。それだけでも、大きな前進だと思う。

「信念、か…」

 西条の背中を見送りながら、アスナは呟いた。


 横島がアスナと刹那を発見したのは、ぜんざいを丁度食べ終わったところだった。
 二人は、それぞれ別の方向から歩いてきていた

「よっ、二人とも!」
「あ、横島さん」
「それにエヴァンジェリンさんと茶々丸さんも」

 まるで声をかけられてからこちらの存在に気付いた、という風に答えた。
 アスナも刹那も、実際お互いにも横島たちに気付いていなかった。頭にあったのは、先ほど言われたことについてだった。
 刹那はピートから言われた手を差し伸べるということを。
アスナは西条から言われた信念についてを。
 両者とも、答えを得ることはなかったが、それでも何らかの指針は与えてもらった気がする。そういう意味ではかなり有意義な時間であり、それをコーディネートした横島には感謝しており、お礼を言わなくてはならないなとも、思っていた。
 が、そうとは知らない横島は、二人の呆とした様子に不安になる。

(まさかエヴァちゃんの予想が的中!?ピートを相談役として不適切だったのか!?ってあれ、じゃあなんでアスナちゃんも元気がない…ってまさかあの似非貴族野郎!相手がオヤジ趣味なのをいいことに人気のないところに連れ込んでハッスルしやがったな!ってことはもしかしてまさかピートの野郎も共犯で、2対2の四人プレーを…!」
『するかっ!』

 グシャッ!

 久々に頭の中が口に出ていた横島を指す比喩表現のような音は、刹那の拳とアスナの膝が横島の両頭側にめり込んだときの破砕音。両サイドから加えられたインパクトは脳内で弾ける。白目を剥いた横島は盛大に耳血と鼻血を噴出しながら、前のめりに崩れ落ちた。
 エヴァは口角についた抹茶の泡を、ナプキンでふき取りながら横島を見下ろす。

「アホが…」
「マスター、横島さんを放置していてもよろしいのですか?」
「かまわん。すぐに目を覚ますだろう」
「しかしここで膝枕をしておけば好感度アップかと…」
「……汚れるから嫌だ」

 そう言葉を交わす主と従者。期せずしてツープラトンを決めてしまった二人は、それぞれ同じように、ピクピクと痙攣する横島を見下ろして、流石に顔を引きつらせる。
 双方とも横島にあったらお礼をと思っていたのに、つい反射的に突込みが出てしまった。もちろん非は横島にあるかもしれないが、流石に恩人をここまで無残な状況にしてしまったことには罪悪感を得る。
 だが、そんな彼女達の心情お構い無しに、横島の様子が変わり始めた。勢いよく吹き出ていた耳血の量が減り始め、痙攣もだんだん弱くなっていく。

「って、横島死にかけてるぞ!?」
「うえっ!?どどどどどうしよう!とりあえず救急車かな!?」
「そ、そうですね!えっと、110番と119番どちらでしたっけ!?」

そして傍観していたエヴァでさえも青くなり、あたふたとするその時、店の隣の植え込みが不自然に揺れた。人だ。

(((見られた!)))

 なぜか加害者でないエヴァも含めた三人が、火曜サスペンス風にぎょっとして振り返る。するとそこには、麻帆良女子中等部の制服を着た息を切らした小柄な少女がいた。

「って、どうしたんだのどかちゃん?」
「あ…横島さん」

 目じりに涙を浮かべたのどかに横島は声をかけ

「って何の脈絡もなく復活するな!」
「えぶふぉっ!?」

 怒りに任せたエヴァの一撃が、横島を再び地面に沈めた。
 ただ独り、センサーで横島の復調を察知していた茶々丸が、落ち着いた様子で椅子に座っていた。


「え―――――っ!ネッ、ネギに告ったの!?」

 茶屋のある通り一帯に、アスナの驚きの声と

十歳の癖に!十歳の癖に!十歳の癖にぃぃぃぃぃぃっ!

 という、釘を打つ音とともに発せられる怨嗟にまみれた声が響いた。

「は、はい。いえ、しようとしたんですけど…。
 私、トロいので失敗してしまって…」
「ほ、本気だったんだ…」
「というかやかましいぞ、横島!」

 エヴァの声と打撃音がすると、急にその辺りは静かになった。


 のどかが話した内容はこのようなものだった。
 ハルナ達のアシストでネギと二人きりになれたはいいが…

「先生―――!わ、わわっ、わたし!大、だ、すき……
大仏が大好きでっ…!!」
「あの、そのっ…!
 私、ネギ先生が大…大吉で!」

 結局言えず、挙句の果てに大仏殿の柱の穴のところでは、お尻がはまって抜けなくなり、引っ張り出された表紙にネギに馬乗りになりパンツまで見せてしまった。


「というわけでして…」
「た、大変だったのね…」

 その悪戦苦闘ぶりに、アスナは同情と苦笑の入り混じった表情を見せる。

「あ、すみません。
 桜咲さんやエヴァンジェリンさん、茶々丸さんとはあまり話したこともないのに、こんな話をしてしまって…」
「あ、いえ…」
「かまいませんよ」
「フン、まあかまわんさ。それなりに笑える話だからな」
「ちょ、エヴァンジェリン!あんたねぇ…」

 血の付いた金槌を弄くりながら言うエヴァに、アスナは食って掛かるが、それをのどかが止めた。

「いいんですよ…。ホント、ただの笑い話ですから、こんなの…」
「本屋ちゃん…」

 力なく笑うのどかに、アスナもつられて表情が暗くなる。

「あの…どうしてネギ先生なんですか?」

 訊いたのは刹那だった。

「ネギ先生はその…どう見ても子供ですが…」
「そ、それは…ネギ先生は…」

 のどかは恥ずかしそうにしながら語り始める。

「普段はみんなが言うように子供っぽくてカワイイんですけど、時々、私達より年上なんじゃないかなーってくらい、頼りがいのある大人っぽい顔をするんです。
 それは多分ネギ先生が、私達にはない目標を持ってて…それを目指していつも前を見ているからだと思います」

 言いながら、のどかの顔から恥ずかしさの緊張が抜けて、どこか楽しそうな笑顔が見え始める。その様子や語りっぷりに訊いていたアスナたちの顔も赤くなる。

「本当は遠くから眺めているだけで満足なんです。それだけで私、勇気をもらえるから。
 けど今日は私、自分の気持ちを伝えてみようと思って…」
「ならば伝えればいいではないか?」
「え、エヴァンジェリンさん?」

 まるで無視するかの様に座っていたエヴァの言葉に、のどかは驚く。

「今朝とて、珍しく自分から動いてボーヤを誘ったのだろ。ならばそれと同じ要領で思いを伝えればいい」
「エヴァンジェリン…」

 感心したように呟くアスナ。のどかもびっくりしたようにその様子を見つめていたが、やがて首を横に振った。

「―――できません。だってあれ、ずるしてたんです」
「ずる、だと?」
「はい。実は横島さんにタロットカードをお守りとして貸していただいていて、そのおかげで…」
「だ、だったら、もう一回横島さんがそれを貸してあげれば…!」

 アスナの提案も、しかしのどかはやはり首を横に振る。

「それは…ダメです。だってそれは嘘の勇気ですから…そんなのに頼って告白なんて、しちゃいけないと思います」
「そ、そう?」

 その芯の通った意見に、アスナは悪いことを言ってしまったような気がして、引き下がる。しかしその一方で、エヴァは不審を感じていた。
 今朝のネギ争奪戦はエヴァも眺めていたし、その時のどかも見かけたが…

「なあ、横島?」
「ん?」

 隣でお冷に入っていた氷を噛み砕いていた横島にエヴァは聞く。

「本当にのどかにまじないをかけたのか?」
「いや、あれ嘘」
「やはりな」

 しばしの間小鳥がさえずり…

『――――ええぇっ!?』

 何の気負いもない告発に、のどかとアスナが声を上げる。声を上げなかった刹那だったが、彼女も驚きを表情に表していた。
 開いた口がふさがらないのどかに、横島はタロットを一枚差し出す。

「アスナちゃん。これ、折り曲げてみろ」
「えっ…あ、うん」

 突然に言われどうしてと問うことも忘れ、アスナは言われるままにカードを曲げようとして…

「あ、あれ?」

 しかしカードは、ある一定以上曲がるような気配を見せない。それを見て、のどかは首をかしげた。

「今朝は、あんな簡単に皺くちゃになったのに…」
「それはまあ、あの時は霊的に封印してたからな」
「封印、って何よ?」
「そのままの意味だ。
 そのカードは、それ自体が強力な霊力を持っていて、普通の方法や傷一つ付かないし、多少の傷は修復するんだ。けれど、今朝みたいに封印すると…」

 横島はアスナの手の中で弓なりになっているカードをそっと指で触れる。
 それだけでタロットは張力を失い、二つ折りになった。

「うわっ!」
「てもって、再接続」

 横島がアスナからタロットを返してもらってから呟くと、カードは再びもとの状態に戻る。

「とまあこういうわけだ。そして、霊力を封印しているタロットはただの紙切れだから何の効果もないから…」
「つ、つまり、今朝、私に渡したときのカードには…?」
「何の効果もなかったってわけだ」
「う、うそ…」

 呆然とするのどか。横島に嘘を疲れたことがショック、というわけではなかった。あの時、自分が握り締めていたカードには何の効果もなかったのだとしたら…

「え…え、ええっ、いえ、それはつまりどういう…」
「決まってるじゃない!それはのどかちゃん自身の勇気だったってことでしょ!?」
「ひゃふっ!?」

 のどかの背中を叩くアスナ。のどかは驚き飛び上がり、そしてようやく確信を得て、顔を真っ赤にして口元を抑える。
 そんな、まさか、自分にそんな勇気があったなんて…

「ま、そういうわけで、のどかちゃん。騙してゴメンな」
「あああ、ははははいっ!いや、あのいいえ、そんなことは…!」
「で、どうする?あきらめるか?」

 横島の言葉に逡巡し、しかしすぐに首を横に振り、笑顔を作る。

「いえ…私、がんばってみます」

 のどかは立ち上がりそして、ぽかんとしている刹那や面白くなさそうにしているエヴァに微笑みかけた。

「アスナさん、ありがとうございます。
 桜咲さんやエヴァンジェリンさんや茶々丸さんも、怖い人かなって思ってましたけど…そんなことないんですね」
「え?」
「な゛!?」
「……」

 そういい残すと、返事も待たずのどかは小走りに駆け出した。

「ちょっと、行くって!」
「おい待て、宮崎のどか!私に向かって怖くないなどいい度胸んむぐ!」
「はいはい、エヴァちゃんストップ」

 何か叫んで追いすがろうとするエヴァを横島は口を押さえて押し留める。

「いや、姐さん、オレッチは感動したぜ!」
「け、けど10歳なのよ!告白なんて早すぎ…!」
「バーオィ!愛に年齢なんて関係ねーよ!」
「と、とにかく追うわよ!行こう、桜咲さん!横島さん!」
「えっ、あ、はい」
「いや、俺はエヴァちゃんが妨害しないようにここで押し留めっ痛!か、噛むな!痛い!犬歯が痛い!茶々丸、ヘルプ!」
「むふぁふぁふむもぐ!もぐぐもおぐもぐぐまぬがむ!もぐももぐはぐももははほもままひまもおぐごぐごもぐ!もぐぐもおごぐ!(うるさい離せ!桜通りでは気絶したくせに!あの小娘に私の恐ろしさを教えてやらねば!助けろ茶々丸!)」
「あの、どちらを助ければ…」
「分かったぜ、横島の姐さん!そっちは任せた!」

 怖くないといわれたことがよほどショックだったのか、必死に暴れまわるエヴァを、横島は押さえている。
 そんな横島を取り残し、アスナとカモは駆け出した。そしてその後を、成り行きで突いていきながら、刹那は遠くに見えるのどかの背後を見ながら思った。

(宮崎さん。あんなおとなしそうな子なのに。勇気…あるんだな)

 それに対して自分といえばどうだろうか?
 刹那は自分がアスナから引離されているのに気付き、少しだけ足を速めた。


「まさか、知恵熱でぶっ倒れるとはな…」

 その日の夕方、嵐山のホテルのロビーで、横島は独りでぼやいていた。

 あの後、横島自身は目撃していないが、のどかは告白したらしい。そしてその告白を受けたネギは、親書や木乃香などの問題が重なり、ついに頭の容量が破裂したらしく、そのまま倒れてしまった。

「ま、モテるんだからこのぐらいは当然だよなぁ……ケケケケケッ!」

 まるで悪魔のような笑みを浮かべて、独り笑う横島。その手には、なぜか頭の部分が焼け焦げた藁人形が握られていた。
 そんな怪しさ爆裂の横島に、おっとりとした声がかかる。

「あら、横島さん。こんな所でどうしたのかしら?」

 横島が振り向くと、そこにはスーツ姿にメガネをかけた髪の長い女性が立っていた。
 横島は、その女性に言葉を返す

「どうしたんだ朝倉、しずな先生のコスプレなんかして?」
「コスプレじゃなくて変装…っていきなりばれた!?」

 横島の背後から声をかけてきた源しずな―――の変装をした朝倉が、乗り突込みで返事をした。その手には、なぜかコーラの缶が一本握られていた。
 朝倉はカツラとメガネを取ると横島の隣に座る。

「うーん、くやしいなぁ…。変装には結構自身あったのに。どうして分かったの?」
「どうしてって、スリーサイズがまるで違うだろうが、特に胸」
「なっ、これでクラス4位…じゃなくて5位よ!さらにそれを寄せて挙げて…」
「ふっ…愚問だな。いくら88センチをどうこうしたところで、三桁の壁を敗れるはずがあるまい。俺を騙したかったらブラックジャックでも連れてくるんだな」
「くっ…私の負けか。っと馬鹿話はここまでにして、インタビューいい?」

 けろりと表情を変えた朝倉は、手に持ったコーラをインタビュー料といって差し出してきた。

「ああ、かまわないけど」

 缶ジュースを受け取りながら、横島は頷く。大方ネギの告白騒動についてだろうと思いながら、横島はコーラに口をつける。
 それが交渉成立の証だった。
 朝倉は小さく笑みを作ると、レコーダーのスイッチを入れてこう切り出した。

「んじゃ、早速質問なんだけど


 横島って実はでしょ」


 ぶぴゅるっ!


 炭酸が、鼻の粘膜に沁みまくった。


あとがき

 ども、締め切りが大幅に遅れた詞連です。その癖に長いわけでも内容がいいわけでもない…。やはり会話だらけの場所はきつい。
 それと、以前から物議を巻き起こしていた横島の過去は、大体こんな感じです。詳しい描写はあとでポロポロ出てきます。
 ではレス返しを


>D,氏
 結果はこうなりました。ピートは教会でお手伝いをしてましたから、懺悔とかも訊いていたかもしれませんし、このくらいできそうだったり。

>ロードス氏
 こんな感じになりました。それぞれがアドバイスをしましたが、どんな門でしょう?

>流河氏
 実はピートは世界観混合型にした時からの目的です。タイガーも考えましたが…絵にならないし、第一戦えないし。
 労使からのもらい物は、大体予想通りで。

>rin氏
 まあ、ブラドーといえば吸血鬼界(あるのかそんなん)の大御所でしょうから。

>盗猫氏
 まあ、エヴァちゃん一人いれば原作の敵は全滅できそうですから、そういう意味では戦力的にはイーブン。ただ数では不利、といった状況です。

>木曾麻緋氏
 はじめまして、詞連といいます。
 一気に読んでいただいてありがとうございます。キャラがらしいといってもらえて幸いです。
 ダークについては参考にさせていただきますが…菜もやはりその方針のほうがいいでしょうか?
 文章量についても参考にさせていただきます。

>meo氏
 誤字指摘ありがとうがとうござます。
 ユッキー…確かに来るかも(笑)

>kurage氏
 ええ、無駄です。無駄に協力かつ豪勢ですとも。ネギ達が抱くブラドー伯爵は、普通に吸血鬼のイメージです。知らないって恐ろしいですね。ああ、血の取引はネギの血のほうが笑えたかな?
 文章量は参考にさせていただきます。ありがとうございます。

>鉄拳28号氏
 誤字指摘ありがとうございます。レス返しの位置はこちらのミスです。どうしてこーなったんだろ?
 流石に書き上げたらギャグがなさ過ぎたのでこんな感じになりました。今回も同じような使用で。
 作風といっていただけるとありがたいです。

>名称詐欺主義氏
 ネギは原作で成長がフォローされているキャラですから、あえてここは未熟な部分をアピールしました。
 今回は相手がしっかり知略できるメド様が相手ですので、こちらもというわけです。まあ、原作でも千草は何も考えてなさそうですが。なお、あの大怪獣リョウメンスクナドン、千草も驚いてたところからして、きっと3メートルという伝承のほうを信じていたのかと。
 アスナ好みの渋系…確かにいないなぁ…人間化した鬼門とか?

>弟子二十二号氏
 重い状況ですが、それは向こうとて同じこと。お互いにどう立ち回るかがポイントです。
 ネギの楽観の理由は横島の過保護です。まあ、ちゃんと成長する予定なのでご安心を。
 CVが同じですが、それはないです。少なくともパツキンにはならんです。

>シヴァやん氏
 どもです。まあ、温室育ちVS実戦派では…。
 茶々ネギは公式設定ですので。私はなるべく公式保存派でして。
 
>クレクレ氏
 ども、今回はこんな感じの設定です。
 中世編は1242年。ピート700歳ということで50年の誤差があるというところを、まるで重箱の隅をつつくがごとく利用してみました。

>てんどー氏
 誤字指摘ありがとうございます。

>黒き者氏
 倒したとはいっても、同期合体、相手はお馬鹿の結果ですから。
 それに、少々ネタばれ課も知れませんが、リョウメンスクナは神武天皇に冠位を与えた異形神と同一という説もあり、それにしたがって考えれば、かなり高位の鬼神だと言う説もありますし…まあ、どういう展開かは、いつか本編で…。

>黒炎氏
 まあ、温室育ちですが、彼だって色々経験していますから。
 確かにどこかの闘技場で試合ともなれば勝てそうですが、残念ながら今回はサバイバルゲーム方式。少数で多数から目標を守るの難しいですよ?

>T城氏
 切り札は、安易に切れません。理由があって。
 それにスクナは実は●×△■です。詳しいことはネタばれなので秘密ですが。

>わーくん氏
 じつは前回のレス返しはノートで書いたせいであんな風に…反省します。
 確かにユッキーは嗅ぎ付けるかも…。
 とりあえず少女二人の貞操は、横島の脳内以外では守られました。

>シレン氏
 原作エピソードが好きですか…それは申し訳ない。ぶっちゃけますが、実は木乃香と刹那の間にはもう一波瀾、半オリジナル展開が用意されていたりします。なるべく失望させないようにがんばります。

>MAHO氏
 まずは、曽我部和恭氏の冥福をこの場を借りてお祈りします。また一人、良い声が逝ってしまった。
 エヴァの見せ場、一応考えております。ご期待に沿えるかどうかは分かりませんが。

>ひろ氏
 メド様はまさに横島のこのみストライクです。
 一般で有名、というより吸血鬼ブラドーという単語は小説や映画で有名ですから…。
 まあ、西条は一応紳士ですし、セーフでした。

>AQ氏
 まあ、現在のネギはさながらゆっくり煮込んだ甘いネギ。いずれは薬味に最適な辛い生ネギにジョブチェンジする予定です。

>タカアキ氏
 いや、少なくとも大停電のときにエヴァはネギの才覚を見出し、もし成長したらどうなるか楽しみだ的なことをおっしゃってますし、まあ、大丈夫かと。
 なお三日目のエヴァはラブ米モードからダークエヴァンジェルモードになる予定ですので、そっちが好きな方はお楽しみに。

>神〔SIN〕氏
 まあ、当時はまだ中世だったのであの地図はセーフだったのでしょう。ちなみに横島が吸血鬼を嘗めている原因の半分は、ご想像通りブラドー(オヤジ)のせい。
 横島の立場は…まあ、秘密ということで。 

>舞ーエンジェル氏
 まあ、そろそろ明るく行きます。
 刹那に関してはまさにその通り。原作では木乃香を避ける理由が単なる恥ずかしかったからで片付けられている感がありましたので、あえてクローズアップ。
 魔神大戦の内容は極秘扱いなので、エヴァや刹那、真名達は(情報屋に高額報酬を払うなどしなければ)知りえません。まあ、噂程度には訊いている可能性もありますが。

>トード氏
 スクナに関しては●▽★△■▲○×ですから。(ネタばれに付き秘密)
 原始風水盤はちゃんと小竜姫様、出てましたよ?


 終了。
 というわけで、こんな感じで次回。
 驚愕の真実!GS横島忠夫(21・男)、霊能を使って女子中学校に潜り込む!?の巻きです。
 横島がついにお縄になります(嘘)

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