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「崩壊からの帰還 二十一話 『襲撃 完結編』(元ネタ仮面ライダー龍騎+魔法先生ネギま!)」

かわめん (2006-09-24 13:53)
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<ネギサイド>
僕の周りが光が見えない闇になる。
足がかすかに見える『赤い光』を目指して歩く。
その先にはあの光景と………
『来たね、ネギ・スプリングフィールド』
この世界には存在し得ないはずの………【もう1人】の僕が立っていた。
<ネギサイド終了>

キィイイイン!
もう何度ぶつかりあったか数え切れないほど剣戟の音が場に木霊する。
「ったく、予想以上に辛いわ……ね!」
ギィイインと突きを反らし掌打を打ち込もうとするが、なんと強引に突きの力を利用しジャンプした。
私は振り返り構える。向こうも体勢を崩していた為か構えたところで再び膠着した。
予測以上にしんどい。ネギ先生の体を傷つけないように戦うとなると剣撃ではなく打撃で昏倒させるしかないのだが…
しかし、現在のネギ先生の意識は身体能力も強化しつつ戦術も交えてくるので決定的な打撃には至らない。
しかし、再び剣を交えようとしたところでぴたりと彼の動きが止まった………

<ネギサイド>
「君は?」
僕は『彼』に恐る恐る聞いてみる。
『ふ、今更とぼけるのかい?……いや、自覚がないんだろうね。』
薄く笑う彼を見ていると、体が『聞くな、喋らせるな』と警告する。
『僕はもう1人の君…あの日君がなくした記憶のかけらから形成されたもう一つの人格さ。』
彼はパチンと指を弾くと、目の前に『僕の体』が見ている光景が見える。
「城崎さん!?」
見れば僕と戦う彼女の姿が映る。かなり苦戦してるように見える。
『大丈夫、彼女は負けはしないさ。問題は……君だ。ネギ・スプリングフィールド。』
彼はもう一度ぱちんと指を弾くと映像は消えていく。
『今の君の体は暴走によるオーバードライブ状態だ。原因は君自身が分かっているはずだ。』
分かっている………いや完全に僕は理解している。
あの暴走は自分のトラウマに触れられたことで体の統制が完全に負の方向に向いてしまった結果だ…
師匠と戦った時とは違う、完全なる負の感情の暴走。それは普通にはない知識すらも持つ暴走……
『君はそのトラウマを超えなくてはいけない。いや、アレを自分で抑えなくてはいけない。そう『僕』と共にね。』
彼が示す先にあるのは闇の空間……何も見えない闇の先が僕は分かる。
ごくりと喉が鳴る。その先にいるのは僕も……『彼』もわかっているのだから…
<ネギサイド終了>

「手助けはいるかね?」
例の悪魔が隣に来る。どうやら皆は無事逃がしたようだ。
「いらないと言いたいところだけど……どうやらそうも言えないようね…」
ネギ先生の魔力が圧縮されていく。浅倉じゃないけどゾクゾクしてきた…この空間の圧力は通常の何倍なのだろうか…
「これは………なるほど。この学園の真祖が負けたと言う噂も納得がいくな。」
遺伝子情報と言うものがある…一見親の才能を受け継いでいるようには見えない子に親の突出した才能が潜在能力として受け継がれる事もあると言う……
今の彼は体のリミッターが外れた為、その能力も解放したのだろう。
「ナギ……ナギ・スプリングフィールド……恐るべき子を持つ親ね……」
「同感だ。サウザンドマスターと彼が組めばツインサウザンドの完成かね?」
洒落にならないことを言う悪魔に苦笑しながら私は剣を構え、彼は拳を構える。
「千を越えるしかないわね。私達と彼が……」
「千を越えるか、悪魔でも言わないな、その言葉は!」
ダンッと彼が飛び込み、私は剣を構え突進する。後はあなた次第よ、ネギ先生!

<ネギサイド>
「お父さん………」
闇の先にいたのは父さん……いや、僕が『創りあげた』お父さん……
そして、父さんは無表情に腕を構える……高速で紡がれる詠唱は風の一射……ならば障壁で…
しかし、僕…そして、もう1人の僕も障壁を展開しようとしたけど瞬時に詠唱をやめた、そう創りあげられたとは言えサウザンドマスター。
嫌な予感が駆け巡り、その手の射線から大きく離れることを選択する。
<魔法の射手 風の千射>
ズドドドドドドドドド!そんな音を発しながら地を抉る魔法…
1つ1つが風の一射と変わりはしないが、千の矢を瞬時に編むなんて……
障壁を展開していれば、今目の前にある地と同じような結末を辿っていたに違いない。
『予測以上だ………』
もう1人の僕が言う。
予測どころじゃない。アレがもし風の一射の威力ならば、上級になればどうなるのか……
地水火風そして闇も光も極めた父……サウザンドマスター……
勝てるかどうかも分らない。しかし、超えなければいけない。戦ってくれている皆の為に……そして何より……自分のために!
僕は創られた父に向かい突撃する。
<ネギサイド終了>

キィイイイン!
剣で鍔迫り合いをし、距離を離す為に蹴ろうとすると、彼はそれを避け、瞬時に体を独楽の様に回転させ斬りつけようとしてくる。
ズドン!
そこに悪魔である彼が悪魔パンチを放つが、それすらも一分の見切りで回避し、後ろにバック転する。
「参ったわね。これで決定かしら?」
くるんと剣を回しぼやく。これは最早才能で片付けられることじゃあない。
「うむ。私も才能と言う物ではなく本能と言うものが恐ろしいことを認識したよ。」
そう、今の彼はナギと言う男の遺伝子情報とネギと言う少年の知識を【本能】により混ぜられた戦い方をしている。
目の前にいるのはただただ闘争本能で【敵】と戦うネギと言う存在。
「やるしかないか。」
私は剣になったドラグバイザーにカードを装填する。
【トリックベント】
その言葉と共に私は2人になりそこから更に4人になり更に6人になる。
流石の悪魔もネギ先生も驚いたようだ……これで時間を稼ぐしかないだろう。
6人の【私】は再び地を蹴り、ネギ先生に向かっていく。
さあ、ここからが勝負所!

<ネギサイド>
ズドンと言う音と共に何度父さんの攻撃を避けただろう。
地水火風いずれも全てが初級の基本でも上級を超える魔法の威力……
対してこちらはまだ魔法もほとんどが極めたとはいえない魔力。もう一人の僕も僕とほぼ変わらない様だ。
『参ったね。もう一人僕が居れば勝てると思ったんだけど…』
「僕も2人で波状攻撃すればいけると思ったんだけど、やっぱり桁違いだ。」
創られた父さんはダブルスペルすらも極めていた。一方で攻撃を、もう一方で防御をすると言う戦法でこちらも向こうも決定打に欠いている。
今も展開している障壁の濃度を見れば、生半可な魔法など弾いてしまうだろう。
『もうこれしかないか……ネギ・スプリングフィールド、いいかい?』
彼は僕の耳にしか聞こえないぐらいの小声で作戦を言う。
「そんな!それじゃ!君が!」
『気に病むな、君は答えを手に入れた。ならばこの身の事は気にする必要はない!行くぞ!』
僕は彼の作戦を反芻した………やれるやれないではない……やれるか?この僕に……
僕は………生きたい。皆も守りたい……
僕は…僕は!
「うわぁあああああ!」
<ネギサイド終了>

「覇ぁ!」
キィイン!
6体の分身は減っていないが向こうに有効打も与えていない。
危機に対する本能も傭兵並であり、こちらが攻撃してきた場所も見極めてかわす。
「ぬん!」
ズドン!
悪魔パンチも時折混ぜるように動いているのだがかすりもしない。
「素晴らしい才能ね……末恐ろしいわ。」
とんと地に降り立ち分身を発動させながらも愚痴る。
「うむ、素晴らしすぎるほどにな……」
トリックベントに対し戸惑いは見せたが流石は闘争本能の塊ね。体に気を使うことがない分、常に全力で動けるか…
「お嬢さん、名前は?」
「お嬢さんってあんたね……城崎 優よ。何?」
「では、城崎君。君はアレの変身を解くことができるかね?」
「ええ。あのベルトに見える箱は見えるかしら?アレを抜くか、砕けば出来るわよ?」
唐突に聞かれた質問だがしっかり答えると彼はにやりと笑った。
「ならば、話が早い。止める役目はこの紳士に任せたまえ。」
「あなた、まさか………」
この悪魔の考えが瞬時に納得できた。最初から彼は命を捨てる覚悟があった彼だからこそ出来るこの表情。
「……あなた、名前は?」
「ふぅ〜む?悪魔には名前など無いのだがね……ふむ、那波と言うお嬢さんに名乗った時の名はヴィルヘルム・ヨーゼフ・フォン・ヘルマン伯爵と名前をつけたよ。」
うわ、長!これも英国紳士的な悪魔の嗜みってやつかしら?
戦闘中にも関わらず、苦笑してしまう。
「OK,ヘルマン公。その名前、確かに私の心に刻み付けたわよ。」
「ふむ、女性の心に刻んでいただけるとは光栄の至り!では、行くとしよう!」
ダンと地を蹴り、ネギ先生を目指す!

<ネギサイド>
シュウウウと閃光が晴れる……
本当に一瞬の攻防だった。
もう一人の僕が雷の斧を放ち一瞬で切り上げ、呪文を放出し続けるかと構えた父さんの体を固定する……
そして,僕は………雷の暴風で彼ごと……父さんを貫いた……
「あ………あ…」
『これでいい、これでいいんだ。ネギ・スプリングフィールド……』
創られた父さんはすでに消えていたが彼はまだ消えていなかった。
「でも、僕は……君を犠牲に!」
『思い違いするな!戦いで犠牲のないものなどありはしない!』
ぐっと言葉に詰まる。彼は間違っていない。
『君が真に守るべきは僕じゃない。君自身とその周りだ。』
ゴフッと彼は咳き込む。
『周りは君を守り、君も周りを守るんだ。今の君ならそれが出来る、そして……彼女も……』
しゅうううううと煙のように彼が消え、閃光が走った……
<ネギサイド終了>

ズドン!
彼が貫かれる。その血を見て、彼から突き出る腕を見て、なお私は駆け抜けていく。
彼の使い魔がネギ先生の体を固定しながらも溶けていくのが見える。
近づいた私はシャコン!と言う音と共にネギ先生のベルトからデッキを抜く。
彼の姿が戻っていく、それと同時にネギ先生の目に色が戻り、ヘルマン公が後ろに倒れていく。
戦闘が終わると同時に小太郎と言う少年やアスナちゃんたちがネギ先生に駆け寄る。
それを尻目に私は変身を解き、ヘルマン公に近づく。
「……どうやら、成功したよう……だね…」
「おかげさまでね。感謝するわ。伯爵……」
後ろからネギ先生が近づく。
「あなたは……」
「うむ。君は今、仇を取れたのだよ。まもなく私は冬眠状態に戻る……ネギ君、君の夙嵬棔帖弔鮖箸ぁ帖鳥笋鮠談任気擦燭泙─帖
………夙嵬椶乏个┐針睨 それはおそらく……
「本来封印しか対照できない我々を完全に打ち滅ぼし消滅させる超高等呪文。君が血が滲むほどの修行の末に手に入れた復讐の力だよ。」
やはりか……あの画像を見て、予想は出来たことだ。封印以外の方法で倒せる魔法を覚えたとしてもなんら不思議は無い。
「トドメは……刺しません。僕は……あなたが悪人には見えない……」
「ふ……ふははははは!悪魔が悪人に見えないなど!君は本当にお人良しだなあ!本当に戦いには向かんよ!」
ヘルマンが笑う。
ネギ先生もどうやら成長したようね。その目に揺るぎが無い意思が宿っているのは彼にも見えただろう。
「ネギ君。君の故郷の人々を助けたければ……コノエコノカ嬢……彼女に成長を促したまえ……何年先になるか分らんがね……」
木乃香ちゃんなら確かにどんな魔法も解呪したり回復したりできるだろう。
「そして、城崎君。君も今後はマークされるだろう。」
「ふ、心配ないわ。すでに対処してるから。あなたと契約者の間の契約はすでに切れてると思うわよ?」
「む……確かに……末恐ろしいな。君も……」
「女性は残酷なのよ。大切なものに対しては特にね。」
くすっと笑う。先程ベノスネーカーが任務を達成したのを確認した。
そして、私はネギ先生に向き直る。
「ネギ先生。彼を助けれるとしたら助けたい?」
伯爵もネギ先生もびっくりしている。
「そのデッキのカードを抜きなさい。」
ひゅんと投げたデッキを受け取り、ネギ先生は一番上のカード【コントラクト】を取りだす。
「そのカードを彼に当てれば契約できるわ。ただし、彼は別の形の存在として生きることになるけど……」
契約モンスターに関しても伯爵を交え軽く話す。
「デッキと運命を共に……」
ネギ先生はデッキをぎゅっと持つ。
「そう、ライダーとデッキは一心同体。デッキが切れれば契約モンスターは容赦なく契約者に襲い掛かるわ。」
「構いません。僕はこの人に生きて欲しいですから。」
ネギ先生はカードを彼に乗せる。
ひゅうううううと言う風と共に伯爵がカードに吸い込まれていく。
そして、彼のデッキに獅子の紋様が浮かび上がる。
「サイコレオン……」
彼が契約したカードはメタリックな獅子が描かれていた。

<戦いが終わる少し前 魔術協会 某所>
「まさかこれほどまであの悪魔が苦戦するとはな。これは報告せねば……」
キィーーーン!キィーーーン!
「なんだ?何か動いた?」
「キシャアアアアア!!!!!」
バクン!
「う、うわぁああああ!」
ガキベシャゴキバリ……ゴクン……
<終了>


翌日、小太郎君がネギ先生と遊んでいる(?)のを鏡で見ながら、エヴァちゃんとお茶を飲む。
「城崎、お前はぼーやがああなる可能性を知っていたのか?」
「まあ、そんなところね。あ、これ美味しい♪」
「光栄です。」
実のところ、私はネギ先生の潜在能力については見当がついていた。
「だからこそ、あのデッキを渡したか。」
「まあ、そんなところね。ところで、エヴァちゃん。」
「なんだ?」
「お届け物は届いたかしら?(はぁと)」
「アレは貴様か!何で過激な水着ばかりあるんだ!」
「ヲホホホホホホホ、私だけが犠牲になってたまるもんですか♪」
「ふざけるなあ!って、茶々丸、何故捕まえる?」
「そ、それは優様が捕まえればネギ先生とゴニョゴニョ……」
「買収されたな、貴様ぁあああああ!」
さあ、青いプールが私を呼んでるわ!多分!


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はい、と言うわけで、ヘルマン編完結です!
所掌のバイオレンスとプールの伏線を張りつつ、終わらせてみたり(ぉ
サイコレオンはオリジナルモンスターです。
能力は後々明らかになる予定。
さーーーー!次回はプール編だ。お色気書くぞーーーー!


>>敵の敵さん
初めまして、読んで頂きありがとうございます♪
つ、続きが楽しみですか?!そ、そんな恐れが多い(ぉ
とりあえず、弱さも強さも受け入れさせてみました。
ネギが強いと言うより潜在能力を出した彼を傷つけず戦う為にWサバイブさせました。
超編はどうすっかなあ。このままだと特撮大戦になりそうw
つたない作品ですが応援よろしくお願いします。

>>アレス=アンバーさん
暴走はまだ出る可能性がありますが一応の決着です。
サイコレオンを手に入れたネギですがまだまだ半人前。これからの成長に期待してやってくださいまし。
後、Wサバイブの考察についてはその通りと言っておきます。まだまだ隠しネタはありますけどねw
ところで、水着のデザイン募集中。アレスさんの声も作品に影響するかも?w

>>神鳴 神薙さん
互角と言うより、傷つけない為に戦ってるのですから多少の苦戦は免れません。
それほど潜在能力が凄まじいと言うのもありますが、暴走を制御できるのは少し先かな?
さてさて、いよいよプール編を終えたら超編に入ります。
武闘大会どうしよう?w

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