インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始

「GS in まぶらほ 第8話 (GS+まぶらほ)」

D系 (2006-09-03 14:26/2006-09-03 17:13)
BACK< >NEXT

GS in まぶらほ


第8話  かっちゃった・・・・・・道具とか女の嫉妬とか


一週間ぶりに横島と別れて帰宅の途についた和美、沙弓、来花。
彼女達は女子寮に帰ると荷物を置いて街へと繰り出した。
そしてとある場所にあるとあるショップで買い物をしていたのだった。


「ふぅ、イイ物が買えて良かったわね」

「でも来花、よくこんなお店知ってたわね」

「うん。最近ネットで調べてみつけたの」


両手で大事そうに紙袋を抱えている3人。
談笑しているその表情はアダルトな展開による妖艶なものではなく、
歳相応の少女のような明るい笑顔・・・・・・・・・・


「やっぱり牝犬には首輪が必要よね♪」

「色々な小道具もたくさん揃えたし♪」

「これでまた一層ご主人様にご奉仕出来るわね♪」

「「「夜が待ち遠しいわぁ〜・・・・・・・・・・はふぅ〜」」」


・・・・・・・・・・でもなく、
この場に居ない主人を想ってのアブナイ笑みだった。


「・・・・・・・・・・はっ! いけないいけない」


それから数分後、3人の中では一番の常識人である沙弓が我に返る。
幸い人通りの少ない場所だったため、逝っちゃっている顔は誰にも見られる事はなかった。
すぐに横の2人を起こしてその場を後にする。と、


「あら・・・・・・あれは・・・・・・」


大通りに出た所で沙弓の動きが止まった。
そして何かを見つけたのか、ある一点を凝視する。


「沙弓、どうしたの?」

「・・・・・・ねぇ、あれってご主人様じゃない?」

「「えっ!」」


沙弓の言葉に驚き、慌てて彼女の視線の先を追う2人。
そこには確かに横島の姿があった。


「ホント、ご主人様だ」

「あれ? でも、ご主人様と一緒にいるのって・・・・・・」


主の姿を見つけて喜ぶ3人だったが、その隣にいる人物に気がついて一気に顔色が変わる。


「3年の風椿 玖理子だわ!!」

「何であの女がご主人様と一緒にいるのよ!?」

「まさかあの女、ご主人様に何かするつもりなんじゃ・・・」


玖理子の存在から一気に妄想が膨らんでいく3人。
魔力や家柄は申し分なく、学園における権力を裏から操っている影の支配者。
また彼女はB組生徒達による計画(悪巧み)をしょっちゅう潰していたりする。
つまり、彼女達2年B組の学生にとって、風椿 玖理子は鬼門的な存在なのである。


「ご主人様の強さなら心配はいらないでしょうけど、油断できないわ」

「何しろあの風椿 玖理子ですもんね」

「どんなえげつない事をするかわかったものではないわ」


まるで外道のような扱いをされている玖理子ではあるが、
愛する主人を想う彼女達にはそんな事関係ない。


「あ、喫茶店に入るみたいだわ!」

「こうしちゃいられない、私たちも行きましょう!!」

「ええ、あの悪魔の手からご主人様をお守りするのよ!!!」


顔を突き合わせて固く誓い合い、横島達が喫茶店に入ると同時に駆け出していった。


「改めて自己紹介するわ。私は風椿 玖理子、よろしくね」

「・・・・・・・はぁ、式森 和樹です。よろしくお願いします」


一方こちらは喫茶店内の横島と玖理子。
出会ったときの一触即発的な空気は既に消え去っており、まさに平穏そのもの。
だが横島の方は若干の戸惑いを隠せないでいた。


「あら、もしかして緊張してるのかしら?」

「緊張・・・・・・と言うわけではないですけど」


最初に横島が彼女に抱いた印象は間違いなく『敵』。
にもかかわらず、ここに連れてこられているまでにその印象が完全になくなっていた。
その原因はもちろん玖理子本人である。


(攻撃を仕掛けてきたくせに全然悪気がないんだもんなぁ。
 気を張ってるのがこっちが馬鹿みたいだ)

「それよりも俺に一体何の用なんですか?」

「せっかちねぇ・・・・・・・・・・まぁ、いいわ」


テーブルに手をついて身を乗り出す玖理子。
そして顔を横島の目の前まで近づけると、
まるで誘惑するかのように熱の篭った視線で横島の瞳を真っ直ぐに見つめる。
そして、


「貴方、私の『モノ』になりなさい」

「ぐほッ!!!」

 ザクッ!!! 

 ドゴンッ!!! 

 メキッ!!! 


ちなみに上から、

『玖理子の爆弾発言』
『驚きのあまり変な咳をしてしまった横島』
『店内にいる誰かがテーブルにフォークを突き立てた音』
『店内にいる誰かが強烈な裏拳によって壁に穴を開けた音』
『店内にいる誰かが手に持っていた何かを握りつぶしてしまった音』

となっている。


「ゲホッ、ゲホッ・・・・・・・な、何ですか、急にそんな冗談を・・・」

「あら、私は本気で言っているのよ?」


玖理子の爆弾発言に強烈な反応を見せる横島。
だが玖理子のほうは口調と違って本気らしく、未だに正面から横島を見つめていた。


「貴方にはそれほどの価値があるわ。
 私だって報告を聞いたときは信じられなかったもの。
 落ちこぼれの学生が体長15mのベヒーモスを容易く倒してしまうなんて」

「・・・・・・」


突拍子もない台詞に呆然としかけけた横島だったが、
次の言葉でその表情が一気に引き締まった。


「貴女が最初に出てきた時もそんな事言ってましたね。
 ・・・・・・・・・・目的は何なんですか」

「あら意外。否定はしないのかしら?」

「否定するも何も事実ですからね。
 それに何となくですけど、貴女はハッタリでモノを言ったりしなさそうなんで。
 たぶんかなり細かい所まで調べてるんでしょう。
 だったら取り繕おうとして墓穴を掘るより、さっさと話を進めた方が良さそうですから」

「へぇ〜、結構冷静なのね」

「感情で動くのは得策ではありませんので」


完全に雰囲気の変わってしまった2人。
いつの間にか店内にいた他の客達は姿を消していた。


もちろん彼女達を除いて、である。


「あの淫売女・・・・・・」

「ご主人様になんて事を・・・・・・」

「今すぐ地獄に叩き落としてあげましょうか・・・・・・」


彼女達が座っている場所は横島達のテーブルから少し離れた場所である。
玖理子の爆弾発言で火がついてしまったのか、こんな事を小声でブツブツと呟いている。
ちなみにもう極限状態なのか、3人から禍々しいオーラが放出され始めていた。
店内の他の客がいなくなった理由はこれだったりする。


「まぁ、それならそれで話が早いからいいわ。
 私の目的はさっきも言ったように貴方が欲しいの。
 貴方のとんでもない能力とその遺伝子がね」

「能力と・・・・・・遺伝子?」


本筋と全く咬み合っていない沙弓達の様子になど全く気づかずに2人の会話は進んでいく。
予想になかった言葉に横島が首をかしげた。


「調査の過程で判明したことなのだけれど、
 貴方の先祖には古今東西の大魔術士達が数多く存在しているわ。
 日本の有名魔術師だけでも50人以上はいるわね。
 つまり貴方の遺伝子には高名な魔術師達の力がそこに濃縮されてるって事よ」


テーブルから身を乗り出したまま、横島の下腹部を指差して告げる玖理子。
その動作に一瞬頬を赤くさせたが、すぐに玖理子の肩に手を当てて押し戻す。


「・・・ごほん、それが俺の遺伝子の価値って訳ですか」


和樹の記憶の記憶にもなかった事実を知って少し驚く横島。
それと同時に和樹の持っていた強大な魔力についても納得できた。


「でもまぁ、これはあくまでもオマケだから。
 私が一番欲しいのは貴方の能力の方よ」

「・・・・・・え?」


玖理子の意外な発言に一瞬思考が止まってしまう横島。
現在の社会においては魔力の大きさがそのまま人の優劣を決めるといっても良い。
その社会において、優秀な魔術師達の遺伝子を受け継いだ子供の価値は計り知れない。
打算で考えるならば、間違いなく一番に優先されるべきことであろう。
にもかかわらず、まるでその遺伝子をお菓子のオマケのように扱うなど・・・


「確かに貴方の遺伝子はこの世に存在する中でも最上級のものでしょうね。
 だからといって、それが100%子供に引き継がれるとは限らないわ。
 現に魔力は大きくとも、貴方の魔法回数は一般人並み程度ですもの。
 そんな不確かなものより、もっと確実でしかも即使用可能な方がいいとは思わない?」

「・・・・・・・・・・」

「もう一度言うわ、私の『モノ』になりなさい」


玖理子は再び身を乗り出し、横島の顎に手を添える。
そして自らに視線を合わせさせると、先程以上の魅力に満ちた視線で彼を見つめた。


「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」


そのまま無言で見つめあう横島と玖理子。
何とも言えない雰囲気が2人を包み込んでいく。


そしてこちらも、


「あんなにご主人様と見つめ合っちゃって・・・・・・」

「もはや猶予は必要ないわね・・・・・・」

「即時殲滅よ・・・・・・」


怒りと嫉妬の感情が頂点に達し、音もなく静かに席を立つ3人。


修羅場発生まであと数秒・・・・・・


続く


あとがき


玖理子さんとの会話&奴隷達の暴走のお話です。
今回はちょっと短めですね。
まぁ、奴隷達のほうはとりあえず置いておきましょう。
玖理子さんの話ですが、これは完全に原作と逆の展開になっています。
原作では和樹の遺伝子がメインで、後々に和樹の魔力の高さが取り上げられていました。
ですがこっちでは魔力の高さがメインで、その副産物という形で遺伝子の情報が出ています。
さて、玖理子さんとの話し合いの結末はどうなるのか・・・・・・奴隷の乱入?


では、レス返しです。


・レンジ様
 玖理子さんの扱いは次回で決定します。
 まぁ、基本的にハーレム系ですのでアンチにはならないと思いますが・・・

・D,様
 ええ、現段階ではあくまでも『強制的に』です。
 これを自分でやるようになったらもう末期か・・・・・・
 玖理子さんも過激ですが、この後に出てくる原作のメインヒロインはもっと過激ですよ。
 何しろ脚色無しで殺人未遂ですから。

・カーマイン様
 今回はまだ会話のみです。
 ただ、すでに奴隷3人のボルテージが限界に達していそうですが・・・
 横島の強さについてですが、とりあえず初回でベヒーモス倒しちゃったんで、
 現状では最強といって差し支えないですね。

・覇邪丸様
 今回は玖理子さんがどの程度横島の事を把握しているのかを明確にしました。
 これを踏まえて次回で彼女との本格的な絡みがスタートです。

・kamui08様
 横島との関係は次回決定です。
 奴隷達との関係はかなりやばそうな雰囲気に・・・・・・
 お弁当についてですが、ちょっと修正してないまま投稿してしまったので言葉の不足がありました。
 ただ、それがなくとも弁当の味は・・・・・・と言うヤツですよ。

・嗚臣様
 自分から行くときもありますが、大抵は他の要因によって巻き込まれるのがほとんどですからね。
 現状では一応ベヒーモスが最強の召喚獣です。
 ただ、話が進んでいくとその最強が張りぼてと化してしまうかもしれません。
 玖理子さんとの詳細は次回確定です。

・HAPPYEND至上主義者様
 一応まだ自信満々な態度を崩していませんが、奴隷達の様子を考えると次回は荒れそう。
 横島君は召喚獣の事は文章中の通りさほど気にしていませんし。
 色々ヤッてなさそうですが、沙弓たちは結構色々ヤッています。
 何しろこの一週間、帰宅は横島と共に寮の部屋までついて行ってたんですからね(前話参照)

・イラ様
 まぁ、ハーレム系だと仕方ないでしょうね。
 しかし、私も自分で書いていて羨ましい・・・・・・特に『受け』だと羨ましさがさらに増します
 その分。煩悩はかなり溜まっていくようでしょうけど。
 玖理子さんの扱いは次回です。


皆様のレスは小説を書く上で大変参考になります。
これからもご意見を活かしていけるように頑張ります。

BACK< >NEXT

△記事頭

▲記事頭

G|Cg|C@Amazon Yahoo yV

z[y[W yVoC[UNLIMIT1~] COiq COsI