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「GS in まぶらほ 第7話 (GS+まぶらほ)」

D系 (2006-08-28 02:21/2006-08-28 17:55)
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GS in まぶらほ


第7話  でちゃった・・・・・・葵学園陰の支配者


横島達の関係がB組全員に知れ渡って一週間。
その間、当然の如く彼に平穏が訪れる事はなかった。


「・・・・・・・・・・今日も今日とて学校か・・・・・・はぁ〜」


朝、他の学生達よりも若干遅めに葵学園男子寮から出てくる横島。
何処となく疲れが溜まっているような気がする。


「「「おはようございます、ご主人様!!!」」」


そんな彼を出迎えるのは美少女達。
横島とは対照的に元気一杯の和美、沙弓、来花である。


「・・・・・・3人とも、朝から元気だね」

「もちろん。こうしてご主人様にお会いできるんですから!」

「それよりご主人様、学校へ行きましょう」

「早く行かないと遅刻しちゃいますよ?」


言うが早く、横島の左右に分かれてそれぞれ腕を組む和美と来花。
そして沙弓は黙って後ろに行き、彼の首に手を回して背中に胸を押し付ける。


「ちょ、3人とも・・・・・・はぅ!(や、柔らかい! それにいい匂いがッ!)」

「えへへ、今日も皆一緒ですね」

「いい加減に慣れてください、ご主人様」

「では、行きましょう」


かくして鉄壁のフォーメーションは完成し、4人は学校へと出発していく。
必要以上の密着なために歩きにくい事この上なく、その歩みは明らかに遅い。
それでも引き攣った顔の横島とは違い、3人の美少女達は満面の笑みを浮かべていた。
これが最近の彼らの登校風景である。
ちなみに下校風景もこれとほとんど同じ。
違う所と言えば、横島と共に3人が男子寮の横島の部屋まで一緒に行く事であろうか。


「「先生! 教科書忘れました!!」」


授業中、いつの間にか横島の両隣の席に陣取っている和美と沙弓が同時に告げる。
ちなみに来花もまた横島の前の席に座っていた。


「・・・・・・・・・・それじゃあ、式森にでも見せてもらえ」


彼女達の言葉を聞いた教師は呆れたような表情でそう返した。
他の教師同様、この教師も初めは真面目な事を言って注意していたが、
さすがにもうそんな気も起こらないようである。


「「は〜い♪」」


教師からの許しを得て、早速自分の机を横島の机に引っ付ける。
そして椅子をずらし、不必要なほど横島に身を寄せる。


「ちょ、二人とも・・・・・・」

「だって、教科書は1冊しかないんですよ?」

「それに3人で見るんですから、これぐらい引っ付いていないと見えません」


無駄な抵抗を見せる横島を笑顔であしらい、彼の腕を己の胸の谷間に挟みこんだ。
その女性特有の柔らかさと暖かさが一瞬にして横島の思考能力を奪い去ってしまう。


「やっぱり、授業は真面目に受けないといけませんからね」

「ご主人様、一緒に勉強しましょう」


台詞とは異なり、足を絡めたり耳に息を吹きかけたり舐めたりと痴女っぽくなっている2人。


「は、はうぅ〜・・・・・・・・・・(む、胸がぁ! 息がぁ!)」


そんな誘惑に、先日の教室での騒動を反省してか懸命に堪える横島。
周囲の人間はそんなかれらのピンクな空間を半ば無視して思い思いの行動を取っていた。
(何人かは羨ましそうに見つめている)
そして来花はこの光景をばっちりと記録。
これが最近の彼らの授業風景である。


「ご主人様、どうぞッ!」


昼休み、屋上にて昼食を取っている4人組。
横島の正面に座っている来花が自分の弁当に入っている卵焼きを差し出した。
もちろん『はい、あ〜ん♪』の体勢でである。


「いや、その、恥ずかしいよ・・・・・・」


照れの全くない様子の来花とは違い、横島は周囲の人目を気にしながら何とか断ろうとする。
だが、中々食べてくれない横島に対し来花は新たな戦略を導入した。


「・・・・・・ぐすっ・・・・・・私の料理なんか、食べていただけないんですね」


横島の顔から視線を外し、少し震えた声でそんな台詞をいってみる。
さらに彼の両側に座っている2人も素早く便乗する。


「・・・仕方、ないわよね・・・・・・私達如き牝犬じゃあ・・・・・・」

「私達なんて・・・・・・ただの性欲処理の道具なんだから・・・・・・」

「え、あ、そ、そんな事ないよッ!!!」


突然泣き始めた彼女達に慌てて弁解する横島。
周囲から突き刺さってくる視線が痛い事この上なかった。


「それじゃあ・・・・・・ぐすっ・・・・・・食べていただけますか?」

「うん、食べる! 食べさせていただきますッ!!」


瞳を潤ませ、拒絶を恐れてか怯えながら聞いてくる来花。
そんな彼女に我らが横島君が抵抗できるわけもなく即座に降伏する。
その半ば強制的に引き出した台詞に彼女は満面の笑みを浮かべた。


「それじゃあどうぞ! はい、あ〜ん♪」


先程までの涙はとっくに消え去り、何事もなかったかのように再び卵焼きを差し出す。
横島も自分から言ってしまったために断れず、観念して素直に口をあける。
そして差し出された卵焼きに自らかぶりついた。


「うぐっ!!!」


刹那、横島の口内に凄まじい酸味が広がった。
どうやらかなりの量の塩の塊+αが混ざらずに残っていたらしい。


「どうですか?」


期待を込めた瞳で横島を見つめてくる来花。
だが、ここで吐き出したりマズイなどと言ってしまえば
先程のように泣かれてしまうのは火を見るよりも明らかである。


「むぐ、むぐ、むぐ・・・・・・ごくっ・・・・・・」


味覚を襲う酸っぱさを気合と根性で耐えて何とか飲み込む横島。
そのまましばらく俯いて呼吸を整えると、引き攣りながらも満面の笑みを来花に向けた。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お、美味しいよ、来花ちゃん」

「本当ですか!? うわぁ〜、嬉しいです!!」


横島の賛辞に感極まって抱きつく来花。
そのおかげで横島の表情をよく見なかったのは幸運と言えるだろう。


「ご主人様、次は私のを食べてください」

「来花のを食べたんですから、もちろん食べてくださいますよね?」


猫のように身体を摺り寄せてくる来花を他所に、次は自分の番だと箸を突き出してくる和美。
そしてその和美をさりげなく援護する沙弓。


「は、はぅぅぅ・・・・・・・・・・むぐっ!!!

「さぁ、たくさんありますからね」

「どんどん食べてください、ご主人様」

「私のもまた食べてくださいよ?」


美味しかったり普通だったり微妙だったり。
様々なおかずを代わる代わる口に放り込まれ、
その度に彼女達に賛辞を述べて彼女達に抱擁をしてもらう横島。
これが最近の彼らの食事風景である。


「・・・・・・これがここ一週間の式森 和樹の行動だ」


そして放課後の葵学園視聴覚室。
黒いカーテンで光を遮断された不気味な空間で、
スクリーンに映し出されている映像だけが光を与えていた。


「・・・・・・これを黙認する事はもはや不可能」

「・・・・・・早急に手を打たねば我らの秩序が崩壊する」

「・・・・・・即刻式森 和樹に相応な処罰を」

「・・・・・・いや、極刑に処すべきだ」


その室内で横島抹殺の言葉を口にする数名の男。
言わずとも知れたB組の男子学生達。


「落ち着け、皆の者」


徐々に熱を帯び始める男達を嗜める男。
この集団のリーダー格である仲丸である。


「確かに式森の行動は看過できるものではない。
 しかし不用意に仕掛ければ先日の二の舞になる事は確実。
 わかっているとおり式森 和樹本人は脅威ではない。
 その周囲を固めている3人の存在に問題があるんだ」


事実発覚の日の惨劇を思い出す仲丸達。
裁判抜きで処分しようとした矢先、
横島の事を主人と慕う3人の修羅に返り討ちにされてしまったのだ。


「この間のことから判断すれば、
 3人は式森に害をなそうとする存在には一切の容赦がない。
 完全に式森至上主義者となっているのだろう」

「それだけではない。
 ここ数日で3人以外のクラスの女子も式森に篭絡されつつあると言える。
 これを許せば益々式森を増徴させる事になるだろう」

「これ以上式森のヤツを野放しにさせるわけにはいかない。
 何か有効な手段はないものか」


横島に制裁を下すべく手段を模索する男達。
と、その時突然視聴覚室のドアが勢いよく開かれた。


「貴様ら! 大人しくしろっ!!!」

「な、なんだ!?」


怒声と共に室内になだれ込んでくる大量の黒服達。
突発的な事態についていけず、男達は大した抵抗も出来ぬまま捕縛されていく。
辛うじて仲丸のみが逃げようと動いたが、それでも逃げ切ることはできなかった。


「貴方達、2年B組の生徒ね。
 ちょっと聞きたい事があるのだけど、いいかしら?」


全員が掌握され床に押し付けられた後、教室に1人の美女が入ってきた。
栗色でウエーブのかかった長い髪。
メリハリのきいた身体と、それを包みこんでいる改造された葵学園の制服。
その人物こそこの葵学園で知らぬ者はいない影の支配者たる存在であった。


「それじゃあご主人様、私たちはここで失礼させていただきます」

「うん、また明日ね」


同時刻、正門にて別れの挨拶を交わす4人。
彼らはこの一週間で初めて別々の下校となった。


「さて、それじゃあ帰るとするか」


3人の姿が見えなくなると、自身も帰宅の途につく横島。
久しぶりの一人ということもあってか、何となく表情にも安らぎが見られる。


「どうしよう、街にでも行って買い物でもしようかな?」


のんびりと今後の予定を考えながら歩いていく。
だが、近道をしようと狭い路地に入った所で横島の足が止まった。


「グルルルルルルル!!!!!」


突然横島の前方を塞ぐようにして漆黒の犬が3匹現れた。
だが、その外見とそこから放たれている殺気は明らかに普通の犬のものではない。


「・・・・・・確か『ヘルハウンズ』とか言う召喚獣だったな」


地獄の番犬『ヘルハウンズ』
素早い動きでの戦闘を得意とするCクラスの召喚獣。
単体での戦闘力は同系統の召喚獣『ケルベロス』や『ベヒーモス』に遠く及ばないものの、
鋭利な牙と爪の攻撃力はかなりのものであり、しかも群れで行動する。
その為複数に囲まれると非常に厄介な相手である。


「前方に3、後ろに2か」


意識を戦闘モードに切り替えて敵戦力を把握。
それと同時に身体強化を行い、栄光の手を纏う。
一週間の間で変質した巨大な霊力に慣れたのか、
その形状は当初に比べて随分と安定したものになっていた。
それでも本来の形に比べるとまだまだである。


「あまり人目につくような真似はしちゃいけないんだけど、こういう場合は仕方ないか」


そう言い終わった瞬間に横島の姿が消える。
限界まで強化された脚力を活かして一気に正面の3体と間合いをつめ、
そして一切の躊躇なく腕を振り上げて真ん中の敵を切り裂いた。


「・・・・・・」


横島の攻撃は終わらない。
振り上げた腕を回し、そのまま右隣にいる敵の側頭部に掌底を叩き込む。
その威力にヘルハウンズの頭が跡形もなく吹き飛んだ。


「グルァァァァ!!!」


2匹目が絶命した時点でようやく他のヘルハウンズ達が行動を開始。
現時点で横島に最も近い正面にいた残りの一匹が、大口を開けて横島へと喰らいつく。


「ふんっ・・・・・・」


しかし横島は全く動じず。
喰らえば致命傷な免れない牙と爪を紙一重で回避すると、
勢いのまますれ違うヘルハウンズの腹部を下から突き上げるように拳をめり込ませた。
栄光の手状態で繰り出されたアッパーはヘルハウンズの腹部を易々と突き抜ける。


「あと2体」


そのままの状態で体の向きを反転。
背後から飛び掛ってくる2体の内の一体にヘルハウンズの死骸を投げつけて動きを妨害する。
その隙にもう一体の方に意識を集中して撃破。
次いで残っている方に攻撃を仕掛けてこちらも倒した。


「・・・・・・ふぅ、こんなものかな」


時間にして僅かに数十秒。
初めて戦ったとは思えないほどの手際の良さである。
実は彼、この一週間の間に学園の図書館から借りた召喚獣に関する本を熟読。
現時点で判明している召喚獣の特徴などをそこそこ把握していた。
だからこそ今の戦いでも一度に2体以上を同時に相手にする事がないように行動したのだ。


「これまでの経験上、俺が来た世界で絶対に戦いに巻き込まれたからな。
 念のために読んでおいて正解だったぜ」


ホッと息をつく横島。
異世界介入の経験から戦いに関する事への意識を高めており、
情報収集などは日頃から心がけて行っている。
もっとも今の学校では常に3人の美少女達に纏わりつかれているので、
自分の部屋でしかも1人になっているときしか知識の吸収が出来ていないのが現状だった。


「・・・・・・・・・・それで、いつまでそこにいるつもりですか?」


自己分析を中断し、横島は誰もいなくなったはずの場所で誰かに問いかける。
気づけばまだ身体強化も栄光の手も解除していなかった。


「どうやら貴方がベヒーモスを倒したって言うのは誤報じゃなかったみたいね。
 それにしても・・・・・・ふふっ、普段あれだけ女の子に押されっぱなしなのに。
 とても同一人物とは思えないわ」


その声に答えるように聞こえてくる声。
そして通路の脇から1人の女性が姿を現した。


「・・・・・・貴女は?」

「私は風椿 玖理子よ。初めまして、式森 和樹君」


警戒を解いていない横島に対しその女性、
『風椿 玖理子』は自信に満ちた態度で名前を告げたのだった。


続く


あとがき


横島君のラブラブ?甘々?な学園生活。
しかし、玖理子の策に嵌って彼女に力を見せてしまった。
果たして玖理子の近づいてきた目的は?
次回、ちょっぴりシリアスな展開に・・・・・・なればいいなぁ。
そして仲丸達は特にスポットを浴びることなく退場。

戦闘時の横島君はいつにもまして原作からかけ離れた性格に。
これも異世界を渡り歩いてきた経験の賜物なのでしょう。


設定に関する説明


このSSの基本設定ですが、メインはTV版となっております。
ただ、随所にオリジナル設定が入っておりますので、それに関しましてはその都度お知らせいたします。
また、ストーリー上『ベヒーモス』以外の召喚獣が多数登場いたします。
しかし、それらは別にそこまで細かく設定しているわけではありませんので、
『その設定は明らかにおかしい!!!』とかの突っ込みは無しでお願いいたします。
あくまでも脇役(ヤラレ役とも言う)ですからね。
もちろん、ストーリー上きちんとした意味のある召喚獣は設定もきちんとしますので。


では、レス返しです。


・甲本昌利様
 受けバージョンのHはまぁ・・・・・・追々と言う事で。
 ヒロイン3人組は原作と登場の仕方が異なっています。
 今回も玖理子がピンで登場しましたからね。
 それに伴い原作との設定の相違点が結構出てきます。

・D,様
 まだ虜の領域までは行きませんね。
 まぁ、そうなるのも時間の問題っぽいですが(汗
 伊庭先生に関してはすでに存在しております。

・レンジ様
 確かに『色々な意味』で強いですね。

・kamui08様
 開始時期を早めたのは、原作のメインヒロイン3人組の登場前に色々やりたかったからです。
 とか言いつつ既に玖理子さんが出てしまいましたが。
 鬼畜度Lvに関しましては行為の度に蓄積されていきます。
 ただ、鬼畜王に進化するにはやはり相応の煩悩が必要となるでしょう。
 前回のは例外中の例外ですね。
 マッドさんの実験対象は現在の所横島君1人です。
 話が進んで魔力向上などの効果がはっきりすれば増えるでしょうけど。

・覇邪丸様
 実際横島君単体でも強いのですが、
 まだそれを明らかにしたくなかったので3人に頑張っていただきました。
 『公開ショー』はそのご褒美?

・カーマイン様
 今回はあくまでも遭遇のみで、本格的な絡みは次回からです。
 その割りに結構きわどい展開になってますけど。
 また確かに夕菜、凛登場までにはもう少し現状を改善しておかないと大変でしょう。

・HAPPYEND至上主義者様
 裁判無しの即処分でしたからね。
 まぁ、お約束と言えばお約束です。
 玖理子さんはどうやら横島君に関して何らかの情報を握っているようですね。
 それを活かしどのように立ち回ってくれるのか。
 避妊に関してはまぁ・・・・・・なるようになりますよ(核爆

・イラ様
 受けの部分や抜けてる部分は忘れない。
 成長しても横島君は横島くんですね。
 現在の横島君側メンバーはかなり強力。
 今後はもっと良い人材が増えていくでしょう。
 それと同時に危険も増大?
 横島の与える効果はもう少し話が進んだ所で明らかになります。


皆様のレスは小説を書く上で大変参考になります。
これからもご意見を活かしていけるように頑張ります。

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