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「狩人の世界に現れし福音者達  第13話(エヴァ+HUNTER×HUNTER)」

ルイス (2006-07-28 15:53)
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「このクジで決定するのは狩る者と狩られる者。この中には、32枚のナンバーカード。即ち、今残っている諸君らの受験番号が入っている。今から1枚ずつ引いて貰う。それではタワーを脱出した順にクジを引いて貰おう」

 リッポーが言うと、ヒソカから始まり、アクア、ハンゾーと皆、三次試験をクリアした順番通りにクジを引いて行く。

「全員、引き終わったね」

 皆が引き終わり、リッポーは説明を再開する。

「今、諸君がそれぞれ何番のカードを引いたのかは、全てこの機械に記憶されている。従って、もうそのカードは各自、自由に処分して貰って結構。それぞれのカードに示された番号の受験生が、それぞれの獲物(ターゲット)だ」

 受験生を指差して言うリッポーの言葉に、皆の表情に緊張が走る。

「奪うのは獲物のナンバープレート……自分の獲物となる受験生のナンバープレートは3点。自分自身のナンバープレートも3点。それ以外のナンバープレートは1点。最終試験に進む為に必要な点数は6点。ゼビル島での滞在期間中に6点分のナンバープレートを集める事」

 それが第4次試験の課題であった。自分と獲物のナンバープレートでも、それ以外のナンバープレートでも6点さえ集めれば良い、サバイバルである。

 受験生達は船に乗ってゼビル島へと向かう。

「御乗船の皆様、第3次試験お疲れ様でした!」

 船に乗ると、異様に明るいハンター委員会の案内役であるカラが受験生達に労いの言葉をかける。

「当船はこれより2時間ほどの予定でゼビル島へ向かいます。此処に残った32名の方々には来年の試験会場無条件招待権が与えられます。たとえ、今年受からなくても気を落とさずに来年また挑戦してくださいね♪」

 場の雰囲気を和ませようと努めて明るく振舞うカラだったが、此処まで残った受験生にそんな余裕はなく、ド〜ン、と重い雰囲気だった。

「(うっ……辛気くせーわ!)」

 まぁ受験生からしてみれば既に戦いは始まっている。皆、誰からともなく自分のナンバープレートを隠し、誰が自分を狙う者で、また自分が狙うべき者なのかを探り合っていた。

「それでは、これから2時間は自由時間になります。皆さん、船の旅をお楽しみにくださいね!」

 カラは逃げるように去って行き、受験生達は散り散りになった。

「〜〜〜〜♪」

「やれやれ。呑気に鼻唄なんて歌っちゃって」

 甲板では、鼻唄を歌っているカヲルに、アスカが嘆息する。ちなみに、アスカ、レイ、カヲル、そしてゴン、キルア、ヒソカ、301番のギタラクルはナンバープレートを外していない。自分を狙う相手にはモロバレであった。

「ところでアンタ達のターゲットって誰?」

「65番」

「346番」

「誰?」

「「知らない」」

 レイとカヲルは声を揃えて答える。2人は視線をアスカへ向け、彼女の獲物を知りたがる。アスカは溜息を零すと、自分の獲物の番号の書かれたカードを見せた。

「1番……」

「おやおや……御愁傷様」

 1番……アクアだった。ついこの前、3人がかりでかかって一発も当てられなかった相手である。

「アスカ……試験は来年もあるわ」

「ぶっ飛ばすわよ、マジで」

 ポン、と肩を置いて言って来るレイに、アスカは青筋を浮かべる。

「プレートを奪うだけなら何とかなるわよ」

「そう?」

「ってゆーか…………あんのスカしたクソアマに今度こそカリを返してやる! フフ……フフフフフ………!」

 ワキワキと手を動かして笑い続けるアスカ。レイは嘆息し、カヲルはフッと笑うと、それぞれ立ち上がる。

「ま、頑張ってくれたまえ。手を貸して貰うのは君の本意じゃないだろう?」

「勿論! 1人でぶっ倒す!」

「ついでに一発殴って黙示録の情報を聞き出してね」

 そう言い、レイとカヲルは彼女から離れて行った。アスカは、大きく深呼吸すると握り拳を作り、グッと手首を掴んだ。彼女の頬には冷や汗が一筋、伝っているが何処か嬉しそうでもあった。


 2時間経ち、船はゼビル島に到着した。

「それでは第3次試験の通過時間の早い人から順に下船していただきます! 一人が上陸してから2分後に次の人がスタートする方式を取ります! 滞在期間は丁度1週間! その間に6点分のプレートを集めて、またこの場所に戻ってきて下さい!」

 カラの説明を聞いて、ヒソカから下船し、島の密林の中へ入って行く。早く入れるほど、身を隠し、自分の獲物の動向をチェック出来る、というものだ。

「14番の人、どうぞ!」

「じゃ、お先」

 カヲルが船を降りると、アスカ、レイ、ゴン達が軽く手を上げて見送る。その後、受験生達が密林に入って行き、

「25番の人、どうぞ!」

「じゃね」

 アスカは、駆け足で密林の中に入って行った。

「さて……と。アクアを探すとしますか」

 ペロッと親指を舐め、アスカはアクアを探し始めた。


 ゴンは、密林に入ると、まず湧き水で汚れた服を洗った。

「(どうやったら、あのヒソカからプレートを奪えるだろう……)」

 ゴンの獲物は、よりにもよってヒソカだった。ゴンは、自分の獲物がヒソカだと知った時、彼の恐ろしさを思い出したが、同時にワクワクして来た。未知の生物とも言えるヒソカからプレートを奪うなど、ハッキリ言って限りなく可能性は低い。が、ゴンは最初から諦めるような事は無かった。必死に、彼からプレートを奪う方法を考えていた。

 ガサッ!

「! 誰!?」

 その時、後ろの茂みが揺れたのでゴンは釣竿を握って警戒する。

「僕だよ」

「カヲル!?」

 茂みから出て来たのはカヲルだった。見知った相手なのでゴンも警戒を解く。すると、カヲルはニヤッと笑い、一瞬で彼との間合いを詰めて、プレートを奪い取った。

「あ……」

「駄目だよ、ゴン君。この試験では仲間同士でプレートを奪い合う事だってあるんだから」

 ニコッと笑い、カヲルはプレートをゴンに渡す。

「生憎、僕のターゲットは君じゃないよ」

 そう言い、カヲルはゴンに自分の獲物の番号の書かれたカードを見せる。

「気をつけなよ。此処で隙を見せると、すぐにプレートを奪われると覚悟しといた方が良い」

 そう言い、チラッとカヲルは笑みを浮かべて背後を見る。ゴンは、恥ずかしそうにプレートを受け取って、胸につけた。

「ねぇ、カヲルは俺の獲物がカヲルだって思わないの?」

「僕が君の獲物なら、僕が出て来た時に気を緩めない筈だよ?」

「あ、そっか」

 言われてゴンは苦笑いを浮かべると、自分の獲物のカードを見せた。

「ヒソカ……か」

「うん………どうしよう?」

 困った様子で尋ねて来るゴンに、カヲルは考える。協力を申し出ても良いのだが、ゴンの性格上、絶対に断ると踏んだカヲル。かと言って自分がヒソカからプレートを奪い、それを渡しても拒否するだろう。

 ふと考えていると、カヲルはハッとなってゴンの腕を掴む。

「え?」

「あの木の上に登ってごらん」

 言われて、ゴンはカヲルと共に木の上を登る。そして、静かにするよう言われ、カヲルの指差した方向を見ると、そこには茂みの中に潜んでいる2人の受験生を見つけた。

「え? 何で分かったの?」

 小声でカヲルに尋ねると、彼はフッと笑って答える。

「野生の勘さ」

「ほんと?」

「さぁ? それより見てご覧」

 カヲルは、はぐらかしながらもゴンに受験生達を見るよう指す。一人は弓矢を持って、前の受験生を狙っている。もう一人は、剣を持って辺りを警戒しながら進んでいる。

 すると、弓矢を持つ受験生は気付かれないよう矢を向ける。

「(撃つ!)」

 そうゴンが思った瞬間、矢が放たれ、剣を持つ受験生に向かって飛んで行く。が、相手はそれを紙一重で避ける。

「くっ!」

 腕を掠めて表情を苦くするが、笑みを浮かべた。

「しくじった!?」

「いや……」

 カヲルは、笑みを浮かべたまま弓を持っている受験生に目を向ける。彼は笑みを浮かべ、立ち上がると、突然、剣を持った受験生が苦しそうな表情を浮かべ、倒れた。

「あの矢に毒でも塗ってあったようだね」

 受験生は相手からプレートを奪うと、何処かへ去って行った。ゴクッとつばを飲むゴンにカヲルは尋ねる。

「どうだった?」

「凄い……」

 完全に気配を絶って近づき、機を伺う。やられた方も撃つ瞬間の僅かな殺気を感じて避ける。が、撃った方はそれすら計算に入れ、矢に薬を塗って万全を期していた。

「これが……狩り(ハント)!」

「今のを見て、ヒソカからプレートを奪うヒントになったかい?」

「うん。気付かれないよう、隙を見て奪えば俺でもヒソカからプレートを奪える!」

 表情を輝かせて言うゴンに、カヲルは笑って頷いた。


 その頃、アスカは高い岩の上に立ってアクアを探していた。そこは島を一望出来る場所で、相手を探し易い。

「(隠れてコソコソするなんて性に合わないしね……)」

 キョロキョロとアクアを探していると、その時、何かが飛んで来る音がした。ハッとなって飛び降りるアスカ。すると、今まで彼女が立っていた岩場が崩れた。

 森の中に着地すると、前方を睨み付ける。すると、茂みの間から、彼女の探していた人物がやって来た。

「アクア……!」

「フフ……見〜っけ。私の獲物♪」

「え? アンタの獲物ってアタシ?」

「ええ」

 頷いて、アクアは96と書かれたカードを見せる。アスカは、舌打ちすると自分のカードを見せる。それを見て、アクアは驚いた表情を一瞬、浮かべたがすぐに笑顔になった。

「あらあら、何とまぁ……面白いわ。今度は私に一撃与えれるから試して上げる」

「見せてやろうじゃない」

 グッと腰を落として構えるアスカ。アクアはニヤァッと不気味に笑うと、両の掌を広げ、両手を下ろした構えを取った。

「私の期待……裏切らないでよ」


 〜レス返し〜

 エセ・デスマスク様
 おお、地方妖怪マグロ。
 レイは素直に自分の気持ちを表しますが、アスカはツンデレです。照れ隠しは強化系(フィンクスみたいな)ならではです。
 カレーは是非とも海軍カレーで!
 ちなみに3人の念能力のレベルは、“円”を使えるぐらいまでです。“堅”は持続力が無いので、余り使えません。使えても精々、5分ぐらいです。アスカは強化系なので例外で少し弱いですが“硬”も使えます。


 希望様
 まぁ、クロロと同レベルぐらいと思って貰って結構です。マチは私も好きですね〜。いや、シズクとパクノダもキャラ的に好きですけどね。


 髑髏の甲冑様
 レイは全裸だったけど、当時の彼女に恥ずかしい、なんて気持ちは無かったでしょうし、アスカは病院での事は知りませんしね〜。切り札があんのに自覚してないって事で。いずれシンジと再会して、彼が思わず当時の事を喋ってしまって……って言うのが書けたら良いです。
 アスカは単独行動、カヲルはゴンと行動(珍しいコンビ)、レイはクラピカとレオリオと行動でしょうかね。


 ショッカーの手下様
 マチって団長が好きっぽい。と、言うか慕っている? ので、シンジは第一、年下っぽいですしね〜。


 久我様
 あ〜……レイの炎ですが私も書いてた当初は違和感感じました。裏話しますと、レイが操作系と決めた後、『戦闘向きで且つ応用が利いてるもの』と考えていると、たまたま煙草吸ってたらモラウの“紫煙拳【ディープ・パープル】”が浮かびました。念能力じゃ、かなり応用力のある能力で、そこでふと“ワンピース”のスモーカーとエースを思い出し、煙は出てるから炎にしよう、って事でレイの能力を決めました。
 ちなみにカヲルの罠を防いでいたのは念です。
 アスカとレイ。容姿も性格も正反対の2人です。ヒソカの性格診断的には遠いから相性悪いみたいですが、極端に正反対過ぎなので親友と呼んでも良いと思います。

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