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「魔除けの鐘を鳴らす者達 第10話 (ス−パ−ロボット大戦)」

太刀 (2006-06-17 15:26/2006-06-18 01:53)
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「いたぞ!こっちだ!」

この世界。バイストン・ウェルに生息する強獣の皮をなめした赤い軽鎧を身に着けたドレイク軍の兵士の叫び声が通路に響く。
兵士の叫び声が収まるのを見計らったように黒髪の少年が、一足で間合いを詰めると紫電の宿った腕を振るった。

「シンジ。向こうよ!向こうからシルキ−のオ−ラ力を感じるわ」

糸が切れたマリオネットのように倒れこむ兵士を横に退け、シンジと呼ばれた黒髪の少年はミ・フェラリオのチャム=ファウに顔を向けた。

「わかった。でも本当に、そのシルキ−って人が僕達を召喚したの?」

「うん。ショウもシルキ−の力で開いたオ−ラロ−ドでバイストン・ウェルにやってきたの。シンジ達みたいに、たくさん来たのは初めてだけどね」

シンジの周りを飛び回りながらチャムが言う。

「とにかく、その人なら僕達を元の世界。地上界に戻せるんだね?」

「シルキ−は無理矢理ドレイクに従わさせられてるだけだから、助け出せば、きっとシンジ達を地上界に帰してくれるわ」

話が終わるとシンジはチャムが指差した方向に走り出した。チャムも遅れまいと羽をはばたかせ飛んでくる。
通路の突き当たりを左に曲がると、外壁部の通路なのか一定距離毎に窓枠がはめ込まれている。

「戦闘が始まっているな、急がないと脱出できなくなる」

窓から外を見ると、ドレイク軍のオ−ラバトラ−量産機、ドラムロ部隊が何者かと戦っている。
戦っている相手は、どうやら一機だけみたいだ。それでも十数機はいるドラムロ相手に優勢な展開に持ち込んでいる。

単機で戦っているのは、赤と白でカラ−リングされた、ナの国のオ−ラ−バトラ−『ビルバイン』

隼を連想される飛行形態で敵との距離をとり、同時に3機以上との戦闘にならないよう戦いを運んでいる。
上手いとシンジは思った。
師である東方不敗にも言われた事があるが、ある一定レベルを超えた強者には数に頼った戦法は効果が薄くなる。
無論、物量はそれだけで力だ。が、敵との間合いを見切り同時に全てを相手取らないようにすれば戦えない事はない。

物量を津波に見立てれば、波に飲み込まれ海中に引き摺り込まれた時こそが、物量が持つ最大の恐怖。四方八方タコ殴りが行われるのだ。
倒れるまで、絶え間なく続く攻撃の前に防御など何の意味もなさなくなる。

『飲み込まれるのは未熟者の証!流派東方不敗を修めた者ならば波に乗るのだ!』

言われた当時は、無茶苦茶と思ったが、いま思うとそうでもない。
並レベルの連邦軍正規パイロットが搭乗するジェガン程度なら、現時点のシンジの力量でも三桁くらいまでなら勝てる。
それ以上になると、機体のエネルギ−が持たなくなるので無理だが。これも師匠に言わせれば無駄な動きが多いから早く消耗するのだと叱咤される。

「シンジ!ショウが頑張ってるウチに早く!」

立ち止まっているシンジの耳たぶをチャムが引っ張る。
オ−ラバトラ−同士の戦いを見て、自分ならどう戦うか無意識に考えていたシンジの思考をチャムが戻した。

「あ・・・・・ごめん」

謝罪するシンジに、しっかりしてよと腰に手を当てたチャムが、お姉さんポ−ズをとる。
「め!」とやるポ−ズだ。
似合っていないが、本人はお気に入りのポ−ズみたいだ。

「そろそろニ−達が脱出する頃だよ。早く!早く!」

「そうだね。ブライトさん達がア−ガマに戻ればドレイクも後には引けなくなる」

10分程前に、シンジ達を助けにきた男の言葉を信用すれば、そろそろブライト達はウィル・ウィプスから抜け出せる。
ドレイクにしても自分の物にならない強大な戦力を見逃す筈がない。
まだ本格的な戦闘になっていないが、ブライト達がア−ガマに戻ればスクランブル待機しているアムロ達が出撃する。
それまでにシルキ−=マウを見つけ出し、連れ出さなければいけない。
シンジは止まっていた足を動かし、チャムの案内に着いて行った。


第10話 シルキ−を救出せよ


軟禁に近い形で囚われていたシンジ達を助けに来た男の名はニ−=ギブン。
反ドレイク軍の主要メンバ−の一人だ。
アの国南方の領主のロムト=ギブンの長男で、ドレイク=ルフトの野望に逸早く察知して一族総がかりで反ドレイク活動を開始した古参兵でもある
当初は、地方領主同士の争いと思われていたギブン家とルフト家の争いだが、ドレイクの策略によりギブン家の行為が、フラオン王の反意であるとギブン家は逆賊の汚名を着せられる。
そして逆賊討伐の大儀名分を後ろ盾にドレイクはニ−の父親であるロムンを討伐した。
シルキ−=マウの力でバイストン・ウェルに召喚された地上人。マ−ベル=フロ−ズンやショウ=ザマを味方につけていたニ−達だが、孤軍奮闘を余儀なくされミの国に助けを求めた。
それがバイストン・ウェル全土を戦乱に巻き込む口火となるとは、神ならぬニ−達には予測もつかなかった。

「貴方方を助けにきました」

リュウセイとチャムが言い争いをしている中、ダクトから出てきたニ−がブライト達を見るなりドレイクの手から救助しにきたと、自分達は敵ではないと説明をはじめた。
普通なら、私は貴方の味方です。信用して下さい。と、初対面の相手。それも敵地のど真ん中で言われても中々と信じられるものではない。

まぁ・・・・・普通なら、だ。
ロンド・ベル隊ア−ガマ艦長のブライト=ノア中佐。
実戦経験豊富で優秀な指揮官だが、彼に匹敵し上回る指揮官は連邦軍全体を見渡せば其れなりにいる。

外宇宙探索に行っているヱクセリオンのタシロ=タツミ提督
南アタリア島SDFのブル−ノ=J=グロ−バル艦長
月面軍総司令のマイヤ−=V=ブランシュタイン司令
それ以外にも歴戦の勇士であり名艦長の誉れ高いダイテツ=ミナセ中佐や抗宙士官学校創立いらい最も優秀な成績で主席卒業したレフィ−ナ=エンフィ−ルド中佐の名も上げられる。

この面子で戦術シュミレ−ション総当り対戦を行ったら、ブライトは残念ながら下位を甘んじ得ない結果になる。
士官学校時代の成績を見比べれば明らかな結果だ。だが、実戦で最後まで生き残るのはブライトだろう。
一年戦争時代、ホワイトベ−ス艦長の時もそうだったが、劣勢で挽回不可能かと思われた戦闘でも勝利することは無くとも負けることはない。
なにより一番の特性は、彼のもとには何故かニュ−タイプと呼ばれるパイロットが集まる。
集まったニュ−タイプを信用して受け入れる度量がある。

普通の連邦軍艦長の大半は、ニュ−タイプパイロットの有効性を認めていても、内心では気味の悪い連中と隔離して扱っている。
酷い艦だと虐待行為を容認している艦長もいる。

特機と呼ばれるス−パ−ロボット操縦者も似たような者だ。
単機でも驚く程の力を持つロボットを軍上層部が目をつけるのは当然だが、連邦軍内でス−パ−ロボットを扱っている部隊は両手で数えられるほど少ない。
なまじ経験をつんでいる普通の軍人では到底扱えない規格外の操縦システムに加え、柔軟性を求められる精神力と物事をプラス方面に考えられる思考力が必要とされる。

上官の命令は黒でも白。間違っていると分かっていても命令は絶対服従と叩き込まれ、ガチガチの軍隊生活を送ってきた大半の軍人達に柔らかな考えを持ってと言うのは無理からぬ事だ。

ス−パ−ロボット操縦者の多くが十代の少年少女達なのは、成長過程で適応力があるのもそうだが、真っ白なキャンパスのように色に染まっていないのが大きい。

ロンド・ベル隊が他の地球連邦軍部隊から、イレギュラ−ズ部隊。または愚連隊と呼ばれているのは、類を見ない戦果に対するやっかみもあるが、普通の軍人からすれば理解できない者の集まりだからだろう。

一癖も二癖もある少年少女達を纏めるには頭ごなしの命令など意味がない。
特に階級絶対の実戦経験の無いプライド高い軍人ほど、年端もゆかぬ子供に頭を下げるのを屈辱と感じ高圧的に命令する。
当然だが、階級だけを笠に着た連中の命令など鼻で笑って受け付けない。
それ以前に彼等が、善意の協力者で民間人である事すら、忘れているほど身勝手なのだ。派閥闘争しか頭にない軍人は。
大事なのは彼等を本当に信用信頼できるかだ。
簡単なようだが、実践するのは非常にむずかしい。
上辺だけの態度など少年少女達には容易く見破られるのだから。

ブライト=ノアがロンド・ベル隊の指揮官である最大の理由は、少年少女達を信用できる度量も然ることながら、少年少女達が本当に信用に値する人物かどうか、朧げながら感知できるからだ。
たまに外れる事もあるが、ブライトの人を見る目は概ね間違いはない。

そのブライトが言う。ニ−の言葉を信じてみようと。同行していたクワトロや銀鈴等のメンバ−も分かったと肯いた。
ニ−の脱出プランの内容を聞かせてもらう。
仲間であるショウ=ザマが、もうすぐウィル・ウィプスに奇襲を行う。その混乱に乗じて脱出するのだ。
話が纏まると、行動が早い連中の集まりである。ブライト達は早々に行動を開始した。
そんな中、一人反対する者がいる。

「ちょっと待って!シルキ−はどうするの!?助けないの!?」

チャムが抗議の声をあげる。ニ−とチャムが都合よくブライト達の前に現れたのは、エ・フェラリオのシルキ−=マウを助ける予定を変更したものだった。
シルキ−=マウを救出する機会を窺い、ウィル・ウィプスに侵入していたニ−達だが予想以上にシルキ−の警護は堅く厚かった。
とてもじゃないが、救出は無理だと諦めかけていた時にオ−ラロ−ドが開きア−ガマがバイストン・ウェルに召喚された。
幸いにもブライト達が軟禁された部屋に通じる経路を確保していたニ−達は、当初の予定を変更しブライト達を助けにきたのだ。

「残念だが、今回はシルキ−救出は無理だ。いまドレイクの手にブライトさん達の力が渡ったら取り返しがつかなくなる」

「でも!でも!シルキ−のオ−ラ力が急激に減ってるのが分かるのよ!」

同じフェラリオのチャムには分かるのだ。シルキ−がどれだけ危険な状態であるのか。
オ−ラ−ロ−ドを開くのは唯でさえ疲労が激しいのに、ペガサス級強襲揚陸艦を呼び寄せる程の巨大な道を開いたのだ。
消耗の度合いは半端ではない。そのうえフェラリオを逃がさないようにする為の結界牢に囚われている。
結界牢はフェラリオの力を削ぐ効果を持っている。
普通なら、それでもジリジリとオ−ラ力が回復するのだが、今のシルキ−の体力では衰弱死してしまうとチャムは言う。
ニ−にしてもチャムの言いたい事を理解しているが、それでも今は無理だ。
シルキ−が囚われている結界牢に行くには、一本しかない通路を通り、何重にも敷かれた警護網を破らなければならない。
仮に助けに行ったとしても無駄に命を散らすだけだ。

「話の腰を折るようで悪いのだが、我々にも分かるように話てもらえないだろうか?」

平行線を辿るニ−とチャムの会話にブライトが割り込んだ。

「すいません、実は――――――」

蚊帳の外に置いて申し訳ないと謝り、ニ−はエ・フェラリオのシルキ−=マウをブライト達に説明した。


「なるほど、にわかには信じられない話だが、スジは通っている」

荒唐無稽な内容だが矛盾している所はない。ブライト達はニ−の話しに嘘がないと思った。

「よし!なら俺達がそのシルキ−って妖精を助け出してやるぜ!」

リュウセイ=ダテが気合を入れ叫ぶ。チャムが横から「妖精じゃないフェラリオよ」と文句を告げる。

「ダテ少尉。いま我々が最優先にしなければならないのはア−ガマに戻ることだ。我々が此処に居る限り、アムロ達も迂闊に動けまい」

勇み足するリュウセイを嗜めるように、クワトロ=バジ−ナが自分達の置かれた現状について言い聞かせる。

「だけど、シルキ−を助けないと俺達地上界に帰れないんだろ?なら無理しても助けに行かないと」

「艦長。私も彼の意見に賛成です。ここで地上界に戻る鍵を手に入れるのは大きなアドバンテ−ジになります」

イングラム=プリスケンが部下の意見に同意を示す。
冷静沈着で知られるSRXチ−ム教官の言葉に、ブライトは考えをめぐらす。
自力で地上界に戻る手段がないア−ガマには、シルキ−の力が必要不可欠なのは分かる。
だが、ニ−=ギブンの話を聞く限りでも、シルキ−を閉じ込めている箇所の警護は厳重だ。
此処に居る者は、戦闘訓練を受けている者ばかりだが、それでも戦力は足らない。
侵入者が攻めてくる事を前提に、完全武装した兵士達が詰め寄る場所に向うには、あと2、3人は味方が欲しい。
そんな時だ、今まで話を聞いているだけの少年が前に進みでて口を開いたのは。

「ブライト艦長。僕がその子を助けに行きます。艦長達は早くア−ガマに戻って下さい」

判断に苦しむブライトを見かねてか、シンジが一人で救出に行くと提案した。

「なにをバカな事を言ってるんだ!」

シンジの言葉を理解するのに一瞬の間があったが、頭に言葉が染み渡るとブライトの怒声が部屋に響いた。
ブライトが認識している碇シンジは特殊機体のパイロットだが、それ以外は14歳の唯の子供だ。
まず、その認識を拭ってもらわなければシンジは自由に行動できない。

「銀鈴さん」

ブライトの反応が分かっていたのか、シンジは銀鈴に目で合図する。

「本当にいいの、シンジ君?」

事前に銀鈴に頼んでいた事を今からやってもらうつもりだが、国際警察機構のエキスパ−トは躊躇っている。

「九大天王や十傑集より強いと言いませんが、戦い方次第で僕は彼等と互角に戦えます。これでも納得してもらえませんか?」

何度も戦ってきた敵対組織の幹部と、自分が所属する組織の最高のエキスパ−ト集団の力は知っている。
小手先の策が通じる者は誰一人いない。
彼等と戦うに、彼等の階位まで能力を高めなければ何も通用しない
その彼等に、目の前の少年は戦えると言った。それも互角にと。
銀鈴は躊躇いを捨て、チャイナドレスの裾から銃を抜きシンジに向けた。

「お、おい!銀鈴さん!なにするつもりなんだ!?」

一メ−トルと離れていない至近距離からシンジに銃をつきつけた銀鈴に、リュウセイは慌てて止めに入る。
銃を持っている銀鈴の腕を取り押さえようとリュウセイは走るが、リュウセイが銀鈴を止めるより早く銃声が鳴る。

刹那の時に銃声が6発響いた。銃身がぶれることなく狙ったタ−ゲットに全弾打ち込んだ。
銀鈴が所持している銃は、チャイナドレスのラインに出ないような小型な物だが、国際警察機構の技術部の手によって標準よりも数倍高い殺傷力を有している。
一発でも常人が死ぬには充分な威力がある。
それを至近距離から、たて続けに六発もシンジの身体に打ち込んだ。
即死だ。
味方を撃った?何故!?
リュウセイには銀鈴の行動が信じられなかった。だが、それ以上に信じられない光景を目の当たりにして度肝をぬいた。
平然とした顔で無傷のシンジが立っているのだ。リュウセイも射撃に関しては一日の長がる。
だからこそ分かる。あの距離とタイミングで撃たれた銃弾を躱すのは不可能だと。

「眉間に二発。咽喉に二発。心臓に二発・・・・・銀鈴さん。本当は殺す気ですか?」

銃弾が別々の箇所を狙ってくるとは、思いもよらなかったがシンジは難無く銃弾を捉えた。
のほほんとした声で、急所狙いはチョット酷いんじゃないですか?と、軽い口調で言いながら両手の指の間に挟んだ銃弾を床に落とす。

カラ、カラ、カラと渇いた音が床で鳴る。

銀鈴以外のメンバ−も目の前の光景を信じられないように見つめていた。

「あら、国際警察機構が誇る九大天王と戦えると言ったのよ。貴方は。なら、私の攻撃くらいで死ぬ訳ないじゃない」

自分の発言には責任を持つようにとの銀鈴は言う。
ブライト達のように表の世界の人間には、分からないだろうが裏の世界にとって九大天王と十傑集の名は畏怖の象徴だ。
彼等と戦い運良く生き延びた延びた者の大半は、恐怖を刻み込まれ使い物にならなくなる。
あまりにも哀れな敗者の姿を見れば、否応なく相手の実力が底知れないと思い知らされる。
殺すのは簡単だが、恐怖で精神を壊すには圧倒的なまでの力の差がなければ無理なのだ。

「すいません。気をつけます」

不用意な発言は、無駄に危険を招くとの銀鈴の忠告を素直に受け入れる。

「・・・・・いえ、分かってくれればいいのよ」

自分より強い事は分かっていた。だが、国際警察機構が誇る九大天王と戦えると言った少年に怒気が沸いた。
国際警察機構に所属する者にとって九大天王は誇りだ。
だから、つい本気で撃ってしまった。
躱す事ぐらいなら、できると思っていた。何故なら少年は、生きながらにして伝説になったマスタ−アジア東方不敗の弟子なのだから。
裏の世界でマスタ−アジアの弟子で勇名を馳せているのはキング・オブ・ハ−トのドモン=カッシュの方だが、もう一人の弟子である少年の力も『超えし者』の域に達している。
銀鈴の目や筋肉の微妙な動きから攻撃するタイミングを計ったのもそうだが、気配を・・・・・
殺気とも呼ばれる気配を完全に見切られていた。
今のままでは今後、何百回攻撃を仕掛けても軽くいなされるだけだ。
少年と呼んで差し支えない年月しか齢を得てないのに、これだけの業(技)を積むには生半可でない修羅場の幾つかを、命がけで駆け抜けてきた事を物語っている。
初対面の時に分かっていた筈だが、改めて実感した。この少年は間違いなく強い。

「それじゃ、僕は行きます。チャムさん案内よろしくお願いします」

下手をすれば死んでいたかもしれないが、シンジは怒っていない。
銀鈴の気持ちも分かる。
もしシンジの前で、名も知らぬ何処の馬の骨か分からぬ奴が『俺は東方不敗と互角以上に戦えるぜ』などと寝惚けた発言をほざいたら、岩のように固めた拳で優しくモ−ニングコ−ルしてやるだろう。
焦がれた恋人のように優しく頬を撫でて起こしあげよう。
首が360度回転して永遠に夢心地でいられるように。

「え?え!?」

チャムは驚いて混乱している。シンジは、そんなチャムにおかまいなく部屋のドアの前に立つ。
木造製に見えるドアだが鉄板が仕込んである。先程、銀鈴が使用した銃でも撃ち抜けない厚みのある鉄板だ。
何気ない姿勢からシンジの右腕が動いた。
ストレ−トパンチ。そう唯のパンチだ。闘気で活性化した身体能力に加え、拳をコ−ティングしている雷気によって指先に至るまで鋼鉄の強度を得ている握り拳以外は。

グシャオン!!!

鉄板が仕込んであった頑丈一点張りのドアが、見るも無惨な形で瓦礫と化す。
大型車両の先端に触角を取り付け、時速100キロ以上で突っ込んだような破壊力だ。
シンジが拳を当てた箇所など陥没・・・・・いや、貫通している。
部屋の外で見張りに就いていたドレイク兵を巻き込んで、瓦礫とその姿を変えたドアが壁にめり込んでいた。

「チャムさん!早く!シルキ−さんを助けたくないのですか?」

「・・・・・あっ!うん。わかったコッチよ。地上の人」

ブライト達に銃弾を掴む曲芸まがいな防御力と、頑強なドアを一撃で粉砕する攻撃力をデモンストレ−ションとして見せた。
これで僕が、敵地で単独行動しても問題ない戦闘能力を有しているのを分かってもらえた筈だ。
驚きで口を開けているブライト達をそのままに、シンジとチャムは部屋を飛び出した。
目指すは一路、囚われのシルキ−の下へ。


「ニ−は上手くやっているのか?」

迎撃に出撃していたドラムロ部隊の大半を落としたオ−ラ−バトラ−のパイロットが、心配そうに呟いた。
彼の名はショウ=ザマ。シンジ達と同じく地上界からバイストン・ウェルに呼びこまれた日本人の青年だ。
当初はドレイク軍の聖戦士として戦闘に参加していたが、ある事件をキッカケにドレイク軍との戦いを決意した。
反ドレイク軍の中核を担ぐ聖戦士であり、ナの国の女王であるシ−ラ=ラパ−ナの信を得ている男でもある。

ナの国で開発された最新鋭機ビルバインを託された事も、シ−ラがショウを信用している現われの一つだ。
数あるオ−ラバトラ−の中で、唯一ウィングキャリバ−への変型機能を有している機体で、その機動性には目を引くものがある。
 
「むっ!このオ−ラ力はトッド=ギネス!」

ドレイグ軍の援軍が、ビルバインが戦っている戦闘エリアに到着する。
トッドのビアレスを隊長機に、数機のビランビ−が後続に着いてきている。

「ショウ!この裏切り者!今日こそ決着をつけてやる!!!」

トッド=ギネスはショウと同時期にバイストン・ウェルに召喚されたアメリカ空軍のパイロット訓練生だった男だ。

「憎しみのオ−ラ力が増大しているぞトッド!」

鎌状のオ−ラソ−ドを振るうビアレスが、ビルバインに近接戦闘を仕掛ける。
ビアレスのオ−ラソ−ドが、ドットのオ−ラ力によって青白く光り攻撃力が増大する。
聖戦士になれるほどのオ−ラ力を持っている者のみが使える、オ−ラバトラ−の必殺技オ−ラ斬りだ。

「黙れ!ショウ!あの恨みを晴らす為なら、憎しみだろうとなんだろうと構いやしない」

「クッ・・・・・トッド。まだ拘っているのか?」

ショウもトッドに対抗するようにオ−ラ力を高める。ビルバインの全身から青白いオ−ラ力が溢れ出る。
そのオ−ラの光は、憎悪によって増したトッドのオ−ラ力に決して引けを取らない。
青白く光る鎌状のオ−ラソ−ドとビルバインのオ−ラソ−ドが激突する。
カン高い金属音が響く。互いの力は互角に近い。
鍔迫り合いになり、力と力の押し合い状態になった。

「あたりまえだ!よくも・・・・・・よくも・・・・・・マミ−の写真燃やしやがって!あれだけマミ−の素晴らしさを語ってやったって言うのに!」

「ふざけるなトッド=ギネス!毎日毎日延々とマミ−!マミ−!マミ−!一日5時間以上オマエのマミ−自慢を聞かされたコッチの身になれ!ノイロ−ゼに成り掛けたぞ俺は!」

ショウ=ザマがドレイク軍と袂を分けた理由は、ドレイクの野望を否定しただけじゃないのかもしれない。


「ここなのかい?」

大きな扉の前にシンジとチャムが居る。
此処に来るまでの間に、厳重の警備によってかなりの体力を消耗した。
士気の高い精強の正規兵を何十人と倒してきたのだ、所々に軽い怪我は負っている。
粘着性がある血止めの塗り薬を使ったので、見た目は何時もと同じに見える。

「うん。この中からシルキ−のオ−ラ力を感じるの。でも、私達フェラリオじゃこの結界は解けないわ」

鍵を持つ者以、通行できない仕掛けに加え、特定の種族。フェラリオの力を削ぐ効果に特化した結界だ。
かなりの腕を持った者が創った結界だ。扉自体に術式を練り込んである。
この扉を取り付けた部屋が、結界に覆われる作りだ。
うん。職人芸だね。
並レベルの術者や、仙術、魔術、超能力の素養の無い者には、この結界を破るのは難しいのが、パッと見ただけでも分かる。

「大昔。罪を犯したフェラリオを閉じ込める為に、エ・フェラリオの誰かが造ったらしいけど、かなり前に紛失したの。なんでドレイクが持っているのか分からないけど・・・・・」

おおかた征服した王家の宝物庫にあったのだろう。

「この、結界壊していい?」

「できるならとっくにやってるわ!」

扉の厚みはシンジ達を閉じ込めていた部屋の、何倍はありそうだ。
そのうえ、このテの結界は内部の者を出さないのと同様、外部の者の浸入を防ぐ為に色々な術式がかけられている。

「堅いな、普通のやりかたじゃ無理か」

試しに殴ってみる。閉じ込められた部屋の扉を壊した時に勝るとも劣らないパンチだが、傷一つ付けられない。
力技で、この扉を開けようと考えるならオ−ラバトラ−でも使わなければ無理だが、シンジには別のテがある。
なにをするの?と近寄るチャムに下がってもらい構えをとる。

両手を胸の前で組み、大きく息を吸い込み肺に充分な酸素を取り込む。
さて、やるか。

「流派東方不敗の名の下に」

奥伝まで体得した者のみに伝授される流派東方不敗の最終奥義の構えをとった。
常時では1の力しかない拳に身体中の気を一点に集中して10にするのが、普通の必殺技だ。
けど、いまから使う最終奥義の凄いところは独自の気の練り方によって、一箇所に集まった10の力をそのまま身体の隅々まで行渡らせ、その後また一箇所に全身に散った気を集め直すのだ。
そうする事によって100の力を得る事ができる。
至極単純に見えるが、普通の人間は気を一箇所に集めることすら出来ない。
一流の域まで武術家としての力量を高めれば10の力を使う必殺技が扱える。
だが、その先にある最終奥義を使うには、人間レベルでは駄目なのだ。
少なくとも人が超えられない壁を越えた者。そう超人レベルまでの力がなければ最終奥義に必要な気を練っている途中に身体が、膨大な気に耐え切れず四散してしまう。

「右手に宿るは蒼き闇」

ここからが僕のオリジナルだ。下地は最終奥義を使っているが、その先を目指すには自分の特性にアレンジしなければならない。
黄金の闘気が身体全身から溢れ出ている中、シンジの右手に海の底より深く澄んだ蒼き闇が生まれ発生する。

「左手に宿るは紅き輝光」

左手にも空よりも遥かに高く存在する、太陽の如き紅い光が生まれる。

「闇と光よ、混ざり弾けてイカズチとかせ!」

蒼の闇と紅き輝光が交ざって、破邪の特性を持つ紫電となる。

「いくぞ!我が東方不敗が王者之風!」

胸の前に組んだ両手の中に、荒れ狂う暴風の塊のような紫電が生まれる。
古代中国から伝わる易に八卦という思想がある。陰陽のどちらかに属する八の属性のことだが、大抵の人間は属性を持って生まれてくる。
たとえば兄弟子であるドモン=カシュは天の属性。他にもクィ−ン・ザ・スペ−ドのチボデ−=クロケットが火の属性など人によって違うが大部分の人が八卦に当てはまる。
今でこそ、光と闇の属性を持つようになったシンジだが、元々は雷の属性だった。
シャッフルの紋章を、その身に宿した時、属性変化が起こった。
だからといって雷系の技が使えなくなった訳ではない。最適だった属性が雷から光と闇に変わっただけの話だ。

「破邪真雷」

そんな、ある日。修行している時に面白い事に気がついた。混ざるのだ。闇と光が。
混ざり合った闇と光は混沌になり、最後には雷になった。
それも、唯の雷ではない。破邪の力を持った雷にだ。
人が無念を残し数多く死んだ戦場には瘴気が発生する。瘴気とは触れるだけで、生きとし生ける者の感覚を狂わし体調を崩させていく生き物の天敵だ。
健康で病気一つした事のない人間でも、瘴気が発生している場所で一ヶ月も暮らせば確実に死ぬほどの邪気なのだ。
普通なら何千年何万年と自然浄化を待たなければ、元の自然の気に戻らない。
破邪の力は、そんな歪んだ空間をなぎ払い、あるべき姿に戻す特性を持っている。
つまり、結界とか障壁など本来自然界にないものを無効化できる。
ためした事はないが、ATフィ−ルドや念動フィ−ルドでもキャンセルできるだろう。


「石破天驚拳!!!」


シンジの身の丈程ある紫電の掌打が、突き出した両手から飛び出した。
破邪の紫電が扉に練り込まれた結界を、拍子抜けする程あっさりと破り、石波天驚拳が宿している破壊力をあますことなく扉に叩きつけた。

「す、すご〜い!ねぇ!シンジも聖戦士なの!?あんなすごいオ−ラ力。ショウも出した事ないのよ!」

一撃で扉を完全に破壊したシンジの周りを興奮したチャムが飛び回る。

「聖戦士?いや、僕は違うよ。しいて言うならシュバルツ=ブル−ダ−の変わりにシャッフルの陰を担う者かな」

「ふ〜ん。よく分からないけどシンジなら聖戦士になれるよ。そしたらショウやシ−ラ様の味方になってくれない?」

オ−ラ力はオ−ラマシンを動かす為に必要な生体エネルギ−のことだ。
強さは人によってまちまちだが、特に地上人は高い力を持っている。機械的に増幅できるが、怒りや憎しみといった感情にも大きく左右される。
似たような物がMFにも搭載されている。
感情エネルギ−システムと名付けられた特殊な出力制御装置だ。
感情エネルギ−システムは、ガンダムファイタ−の闘気をエネルギ−に変換する装置であり、闘気の増大に応じて理論上は無限の出力向上が可能とされている。
システム発動の条件が、ガンダムファイタ−の感情の高まりや明鏡止水と呼ばれる精神状態に到達することであり、その際に機体は金色に輝くス−パ−モ−ドに変型する。

共通点が多いMFとオ−ラ−バトラ−。たしかに多くのガンダムファイタ−が、その気になればオ−ラ−マシンを操ることはできるだろうが、総じてガンダムファイタ−はMFに乗ることに誇りをもっているので聖戦士になる事は、まず在り得ない。

「考えておくよ。それよりも中に入ろう」

身体から未だ溢れる出る闘気を意識的に抑え込み、無駄に撒き散らさないようにする。
しつこく誘うチャムに曖昧に応えると、瓦礫となった扉の手前で立ち止まったシンジが部屋の中を窺っている。証明がつけられていないので、目が慣れるまで待っているのだ。

「そお?絶対だよシンジ」

「わかった。わかりました。それよりも、シルキ−さんは何処に居るの?」

他のガンダムファイタ−ならともかく、シンジなら必要に迫られればオ−ラバトラ−に乗ることは躊躇わない。
物事に関するこだわりのプライドは、あの時に捨てた。
紋章の力を得て天狗になって力に溺れた際、その傲慢な自信から致命的な失敗を犯してしまったのだ。
本来なら、その代価は自分の命で支払わなければ、ならなかったのだがシュバルツ=ブル−ダ−が身代わりとなってシンジの命を救ってくれた。
その日から、無駄なプライドをシンジが持つことはなくなった。
心から信じられる仲間と認めた相手の為なら、どんな屈辱や汚名を被ろうと助けるようになったのもシュバルツ=ブル−ダ−が死んでからだ。


「豪華な部屋だな。僕達が閉じ込められていた部屋よりも立派じゃないか?」

明かりがない暗い部屋に、目が慣れてきた。
来客用の貴賓室にも見える。牢屋でない事は確かだ。
なるほど、無理矢理言うことを聞かせるには鞭だけでは駄目だ。心に隙をつくる飴も必要だ。
力が削られていく結界内に閉じ込められて飴もないと思うが。

「シルキ−さ−ん!居ますか?」

声を出して無造作に部屋に踏み込んだシンジに向って風きり音が唸った。
武器による打撃。得物は根か槍のような長く細い物だ。

「痛った―――!」

頭に鈍い痛みを感じ、おもわず両手で叩かれた箇所を押さえてしゃがみこんだ。
いくら鍛えられた身体でも、無意識の時の防御力は人並しかない。
岩をも砕く攻撃を受け止められるのは、集中している時か、意識が戦闘モ−ドに移行している時だ。
それよりも不意打ちを、まともに受けた事にシンジは動揺した。

嘘だろ!?僕が気配を読めなかった?それ以上になんで殺されなかったんだ?

不意打ちに成功する程の手錬だ。最初の一撃で相手の息の根を止める技量は持っている筈だ。
シンジはシャッフル同盟の中でもズバ抜けて探索能力に優れている。
自分に向けられた敵意や殺気を察知するなど朝飯前だ。たとえ闘気を完璧に隠匿しても攻撃されれば考える前に身体が動く。
第2新東京市で衝撃のアルベルトの奇襲を喰わなかった事で、シンジの危険に対する反応能力を証明できる。
それほど気配に対しては敏感なのだ、シンジは。
今まで不意討ちを喰らうなど記憶に・・・・・ある・・・・・か。

気配は、あまりにも慣れ親しんだ相手だと察知能力が鈍くなる。
慣れ親しんだと言えば師匠や兄弟子もそうだが、あいにくと一度も奇襲を成功されたことはない。
師匠や兄弟子の不意打ちを喰らわないのは、両者とも喰らえば唯ですまないと身体が覚えているからである。

「もしかして・・・・・・」

修行を納めてから不意打ちを成功させたのは、赤毛の幼馴染だけだ。
不思議とアレは躱せない。
致命傷にならないと分かっているからか、幼いシンジの心にパンドラ(トラウマ)の箱を作製させた片割れだからか分からないが兎に角躱せない。
多分、自分に不意打ちできる人間は2人だけ、もう一人にも心当たりはある。
あるのだが、彼女は地上世界の人間。
此処に居る筈がない。

「だめだよ!これ以上シルキ−に無理させるのはワタシが許さないんだから!」

威嚇する猫のような大きな声がシンジに叩きつけられた。
女の子の声だ。それも聞き覚えがある。
幼い頃のシンジは何時も彼女達と一緒に居た。忘れたくても忘れようが無い位に記憶に刻まれている。

半信半疑だった考えが確信を持つようになる。
聞き間違える筈が無い。いい意味でも悪い意味でも、あの幼馴染達の声を。
それに、多くの女性は生まれ持った声質は変わらない。声変わりするのは少年期から青年期に移る頃、声帯が変化する男のほうだ。

「もしかして、マナ?霧島マナなのか?」

細長い棒を両手で持ち、なかなか堂に入った構えでシンジを威嚇している少女に話しかけた。

「なんでワタシの名前を知ってるの!?も、もしかしてシルキ−じゃなくてワタシが目当てなの!?」

それ以上近づいたら酷い事するわよ。と、毛を激しく逆立てた猫のようになり。今まで以上に威嚇してきた。

「ちがう!」

昔から人の話を最後まで聞かない性格をしていたが、まるで変わっていない。
落ち着かせようとするシンジが大声で叫ぶ。
先程、最終奥義を放った余韻を残していた身体から、迂闊にも闘気の残りカスが洩れる事も構わずに。
シンジにとっては、微風よりも温い闘気だが常人にとっては、餓えた猛獣と密林でばったりと出会わしたようなものだった。
女の子はなまじ齧りかけでも武術を修得していたせいか、シンジの闘気を敏感に感じてしまった。

「いや、やめて!ワタシにはフィアンセがいるの!彼以外に許したくないの!」

何を勘違いしたのか悲鳴を挙げ、うす暗い部屋の中でイヤイヤと拒絶する動きを見せる。

地球じゃ婚姻年齢は国よって違うように、コロニ−もサイド事に違っている。
早いところだと10歳で結婚できるサイドがあるし、カトル=ラバ−バ=ウィナ−の所だと一夫多妻も許されている。

腹違いのお姉さんが多いんだよカトル君の家。
その辺りの国籍さえ取れれば、同年齢である幼馴染の年での結婚は不思議じゃない。
ちなみにシンジはカトルの実家があるコロニ−国籍を貰っている。

それにしても。ヘ〜。十年も会っていないから知らなかったが婚約者が居るんだ。
従兄妹として祝福するよ。おめでとう。

「だから駄目なの!ワタシを自由にしていいのはシンちゃんだけなんだから!」

「ちょっと、待って―――!!!!誰が何時マ−ちゃんの婚約者になった!?洒落にならない冗談はやめてよ!」

「えっ!?ワタシをマ−ちゃんと呼ぶのはシンちゃんだけ・・・・・・・もしかしてシンちゃん?」

これが、久々に再会を果した従兄妹の霧島マナとの会話だった。


あとがき  

遂に登場。霧島マナ。オリジナル設定でシンジの従兄妹になっています。
血縁上は母親(碇ユイ)の実妹(霧島マイ)の一人娘と言うことで。


レス返し

イスピン様> 実は単なる思い付きで言った事であったが、2人の愛弟子達は真摯に受け止め。以後、流派東方不敗を学ぶ者達の間では破られざる不文律になりました。
めでたし。めでたし。・・・・・なのかな?
影響力のある人の冗談は、時として冗談に受け取られない場合もある。
特にキング・オブ・ハ−トとシャッフル・ル−ン・ブランクの2人には。

アルテミス様> 基本的に女性に対してシンジは淡白で天然がはいっています。一般的な女性の扱いは兄弟子と、どっこいどっこいですが、あの幼馴染の扱いだけは慣れています。

β様> スイカ。甘く、美味く、シャキシャキとした食感が最高の果実。(加持主観)
スイカを育てるためなら戦艦だろうと秘密組織の秘密基地だろうと構わず、スイカ育成セットを持ち込みます。

15様> この話での加持は、こんなキャラです。
イルイとアスカ。どっちが大切と言い詰められれば平気でイルイと答えそうなシンジがいます。
象が踏んでも壊れない幼馴染より、可憐な花のような義妹に重点を置くことはシンジにとって必然なので。
その後の折檻は涙なしでは語れなくなるでしょう。

火素矢様> アスカとの絡みは、恋愛話よりも最愛の義妹を挟んだギャグになると思います。

左京様> 仲間になる元敵キャラは話の展開次第と言うことで。
サンボット3は多分登場しないと思います。

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