―――瞬間。
視界が白く染まった。
・・・とん。
「・・え・・ぁ・・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
とんとん。
「・・・・えー・・・・・・・・・」
「はぁ・・・・・・・・はぁ・・・・・」
とんとん。
とんとん、と。
ぼんやりとした頭で、頬を叩かれているのだと理解する。
「・・ーファ・・・・」
「・・・・・・・はぁ・・・・・・」
朦朧とした意識で感じる気配。
・・・知ってる。この感覚は知ってる。
ついさっきまでこの手、この声に、この身体を預けてた。
目の前の、この、優しい・・・・
「・・・・エーファ? 大丈夫?」
「ぁ・・・式森・・・様・・・・ッ!?」
大切な人の顔。
気付いたら目の前にあって、それで一気に覚醒した。
でも、おかしい。身体に力が入らない。
「わた・・・わたし、どうしたんです、か・・・?」
手枷がついてるから、動けないのはあたりまえ。でも、声が弱々しくなるほど弱ってる理由が解らない。
・・・・・・どうして? 確か式森様が、私の胸に唇を寄せて・・・それ、から―――
「・・覚えてないの? その・・・吸ったら、悲鳴あげて、震え・・いや、痙攣して、でも我慢できなくて。
そのまま続けたら・・・力が抜けて、ぐったりして・・・だから驚いて止めたんだけど。ごめんね・・気絶してたの?」
「え・・・え・・・!?」
それって、それって、まさかわたし、わたし・・・・!?
「もしかして・・・・・・いった・・・の?」
「〜〜〜〜〜っっっ!!?! ううううそ、うそ、そんな、わ、私・・・・・・!!?」
し、信じられない・・・!
普通、初めてでイッたりしないって、式森様も慣れてないなら、最初は痛いだけだと思ったのに・・・!
中尉、とか、皆、悲鳴上げないで我慢すればいい、って、きっと式森様も余裕なくて、勝手に気持ち良くなってくれる・・・って・・!!
・・・だから・・それならご奉仕が下手でも役に立てるって、思って・・・私・・・・・!
そんな、お・・・おっぱい吸われちゃったくらい、で、イっちゃう訳・・・ないのに・・・!!
「・・・とりあえず・・・体、大丈夫・・・?」
すっ・・・と、式森様のその手が伸びて―――
「ふあ・・!? ん・・んんっ・・・!!」
な、に・・・・? いま、さらっと、頬撫でられただけ、なのに。すごくゾクゾクした・・・。
あ・・・・・・・や・・だ、まだ身体、敏感なんだ・・・! それであんな、感じてる声・・・出ちゃうんだ・・・。
こんな、触られただけでこんなになるなら、確かに、吸われ・・おっぱい、吸われたら・・・い・・・いっちゃう、かも・・・・。
「・・そんな声出さないで。悪いけど・・・僕も、余裕・・・ないから」
「あ・・・・」
そう、そうだった、式森様はまだ―――私、お口のご奉仕もしてないし―――い、一度も・・・・射精、してない・・・・・。
じゃあ、もしかして式森様、えっと、まさか・・・・ずっと、寸止めの・・・・まま・・・・・?
「・・あ、あの。私なら、大丈夫ですから・・・。それより式森様、もしかして、ずっと我慢・・・」
「・・・・・・・」
目を背けたって解る。
だって式森様の、大きくなったままで・・・なんだか苦しそう。
あんなに大きいものが、本当に入るのか不安だけど・・・。
「だっ、だいじょぶ・・です。私なら、大丈夫・・だから、続き・・お願い、します。
もし・・・また気絶したら、今度は待たなくていいですから・・・・」
「・・・さっきのって、どうして気絶したの? 本当に大丈夫?」
「・・・・・・〜〜!!」
た、確かめないで・・・!
お願いだから、そんなの確かめないで・・・!
意地悪、そんなの、どっちでも逃げたりしないのに・・!
でも、我慢・・・しなくていいって、上手くできてるって、つ・・・伝え・・・ないと・・・うぅ・・・・・。
「さ、さっきの・・・・ううぅ・・・だ、大丈夫、です。・・・っただけです、から」
「え? ・・・なんて言ったの? 本当に大丈夫?」
「〜〜〜っ! ・・・だ、だいじょうぶ、です・・い・・・イッただけです、からぁ・・・・!」
は、恥ずかしい・・・!
私・・今、顔を見られたら死んじゃう・・・!
でも、でも、誘惑は、しないと・・・見られずに、誘惑・・えっと、えっと・・!?
「ホントに? いったの・・「え、えい!」・・!?」
顔を覗き込まれそうになって、恥ずかしさに思わず身体が動いた。
ほとんど動かせない腕だけど、ぎりぎりまで支柱に近付けば少しは動く。
頭と肘で挟み込むように、近付いてきていた式森様の首に抱きついて、身体を捻ってのしかかる。
目の前に、式森様の――――――
「え、エーファ? なに、どうし―――」
――――――耳―――――――――!
「は、はむぅっ!!」
「ひゃわわっ!?」
ぱくり、と口に含んだ。
式森様の耳を咥えた。含んだ。咥えて、くわえ・・ええと、ええと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どうしよう。
・・・・耳、咥えたのはいいけど・・・・こ、こここ、ここから、私、どうしたらいいの!?
今の状態って、余計恥ずかしいし・・・今は、絶対顔を見られたくない、けど。
このまま、って訳にもいかないし、誘惑もしないと―――
「エエ、エー、ファ? そそそそその、なに・・?」
「・・・・・」
・・・・・そうだ。
私が式森様に舐められちゃった時は、あんなに大変だった。
な・・なら・・・・きっと、式森様だって―――
「エー・・・ファ?」
「!!!?」
ここっここ、こっち見ちゃ駄目ーーーーーーー!?
いいいいいま、顔を覗き込まれたら本当に死んじゃう!!
「ん・・んんーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
かぷっ・・・・・・
「うぁ・・・っ!?」
か・・・噛んじゃった。
で・・・でも、噛んでれば動けない、かな?
優しく噛み付けば、甘えてるみたいに感じる・・・かも。
「エ・・・・エー・・・ファ、そのっ・・・・・・あ、ぅぁぁっ!?」
かぷっ・・・かぷかぷ、かみかみ・・・。
「ん・・んんっ・・・!」
「ぅ・・・うぁっ・・・・・・!」
痛くないように優しく歯を立てて、甘噛みしてみる。
痛くしちゃいけないけど、逃げられてもいけない。その加減が難しい。
そうだ、甘えるっていうなら、他にも・・・足とか絡めて・・・・
すりすり・・・
「#$%!&¥@?*!?!?」
「んっ・・・んっ・・・んっ・・・」
耳を捕らえられて逃げられない式森様。
その隙に足を絡めて、全身ですりすりしてみる。
すりすり・・・・・・
すりすりすり・・・・・・・・
式森様は体毛が薄いのか、すべすべして気持ちいい。
足もすりすり、胸もすりすり。お股が当たってるところだけは、ちょっとぬるぬる・・・。
「ん・・・・ふっ・・・・んん・・・・っ」
「う・・・うぁ・・・・すご、きもち、いい・・・」
・・・あ・・・! よ・・よかった・・・気持ち、いいんだ・・・・・・。
・・・・・・な、なら、も・・・・・もっと、もっとがんばらないと・・・・・・!
「ひゃぅ・・んっ、ぅんっ・・・はむ・・ぅんっ・・! は、ぁ・・・ん・・ひゃ、んっ、はむ・・・ッ」
さっきより強く胸を押し付けて、すりすりを続行する。
でも、胸をを押し付けながら身体を擦り付けると、乳首が擦れてビクビクと身体が震えてしまう。
思わず声が漏れて、耳を噛んだままだから・・・その声は、全部聞かれてる。
だからって、口を離したら感じてる顔を見られちゃう。耳は離せない。
すりすり、かみかみ・・・・
はみっ・・・かみかみ、かみ・・・・・・
恥ずかしい声を聞かれながら、胸が擦れてるせいで力が入らなくて。それでも、今はやめちゃいけない。
ガクガクする腰も硬くなった乳首もぎゅっと押し付けて、足を絡ませながら、全身で・・・すりすり・・ってする。
はむ・・はむ・・って優しく耳を噛んで、甘えながら・・・恥ずかしいけど、式森様の硬いのにも、すりすり・・・・。
「はむ・・・んっ・・・・どお・・でふ、ふぁ・・・?」
「え・・ふぁ、あ、うぅ・・っ!?」
こ、これで、少しは感じてくれれば――――――え? や、だ、嘘・・・・!?
・・・・・ま、また大きくなった・・・・? これ、こんなの、ほんとに・・・入る・・・の?
・・・お、怯えてる場合じゃ、ない。し、式森様は、それだけ我慢してるって事、なんだから・・・・!
もっと、もっと頑張らないと・・・・。ええ、と、耳、と、同時にしてみれば、もっと・・・効果あるかな・・・?
な、なら、今度は、甘噛みじゃなくて、舌で―――――
「は・・むん、んっ、はふ、ぴちゅ、れろ、ぴちゃ・・」
「ふぁ!? わ、ひゃわわ、わわわわ!?」
あ・・凄い反応・・・。
どうしよう・・ちょっと面白い・・・。
・・・・・・じゃ、じゃあ、これ、は・・・・・?
「ぷは・・・ふ、ふぅーーーっ・・・」
「・・・ッッ!! エー・・・ファ・・・・ッ!!」
「え、ぁひぃあぁ!?」
再度上下が逆転する。
私と違って式森様の両手は拘束されていない。
片手でお尻をつかまれて、もう片方でおっぱいをつかまれて、首筋に食いつかれて。
式森様の唇が、私の身体に印をつけていく。
一方的な陣取りゲーム。唇の触れたところは式森様の陣地。そこはもう私のじゃなくて、式森様のもの。
身体が占領されていく。首筋へキスされて、お尻と胸を撫で回されて、誰が御主人様かを身体に刷り込まれていく。
また唇を奪われて、右耳に軽くキス、首筋、肩―――自分でも知らなかった私の急所を、ひとつ、ふたつと発見されていく。
胸やお尻はもちろん感じる。股間だってそうだと思う。でも、耳も、首も、脇腹でも感じさせられて。
こ、これが、開発されるって言う事・・・?
だ・・・・だって、きっといままでなら鎖骨のまわりを舐められても感じたりしなかった。
さっきの仕返しに耳を舐められて、息を吹き込まれたくらいで、イかされそうになる訳なかった。
これくらいで、唇が肩を通り過ぎて、そのまま胸へ―――
「はぁ、はぁ・・・はむ・・・っ」
「は、ぁぁぁ・・・・!」
すご・・・い、わたし・・・おっぱい、かぷって、かぷかぷって、されてる・・・・!!
これ、すごく・・・食べられてる感じ、する・・・。わたし、食べられてる・・・。
式森様だから嫌じゃない、嫌じゃないけど・・・しきもりさま・・・・。
私のからだ、私のおっぱい・・・気に入って、くれる・・・?
「はむ、ぺろ、ん・・・美味しい・・・・」
「!!」
駄目。
私、もう駄目。
わたし、私、わたし―――――
嬉しい。
素直に嬉しい。
すごく、すごく恥ずかしいのに。
こんな風に食べられて、泣きたいくらい恥ずかしいのに。
なのに、自分の身体で喜んでもらえている事が・・・・こんなにも・・・嬉しい。
・・・・・・わたし・・・・もう、すっかり式森様のものになってる・・・・・・・・。
「ぁぁ・・・よ、よかったです・・・おっぱい、気に入ってもらえて・・・・。わたし、しあわせ・・です・・。
しきもりさま・・・しきもりさま、しきもりさまぁ・・もっと、たべて・・わたしのこと、すきにしてください・・・。
もっと、強くしても、かまわないから・・・血が出ちゃうくらい、がぶってしても、今なら、わたし―――――ああっ・・!」
そんな、さきっぽ、また・・・だめ、なに、これ、わたし、なにか、なにか、くる―――
「ちゅ、ちゅ・・・はむむ・・・」
「は、はぁ、はぁ、あっ、あ、ら、らめ、なに、ああっ」
キスされて、撫で上げられて、舐め上げられて、つままれて、吸われて、くりくりされて、お尻を撫でてたはずの手までこっちに来て、みるく絞るみたいにされて、爪、食い込んで、右も、左も、責め、止まらなくて、そのまま思い切り吸い上げられて、
「あっ、あっあ、あっ、あ・・ひゃぁああああああぁ・・・あ、あ!? やら、うそ、ひゃ、あ、ああっ、あっ、あっ、あっ」
きっと式森様は責め方なんて知らなくて、おもいついた事、そのまま試してるだけなのに。
わたし、滅茶苦茶に感じさせられて、いかされて、でも責め、止まらなくて、どこまでも飛ばされていく。
噛まれて、乳首の先端を爪でくりくりされて、おへそをぐりぐりされて、式森様の玩具にされながらまた意識が白くなっていく。
ふわふわして、心がどこかに消えてしまいそう。こんなに触られてるのに、こんなに近くにいるのにさみしくて。
もっと傍に、絞め殺すくらい抱き締めていて欲しい。
抱きつきたい。抱きつかれたい。抱き締めたい。ぎゅっとしたい。ぎゅっとされたい。
胸が締め付けられるより強く、せつなさがわからなくなるくらい、ぎゅう・・・・って、してほしい。
でも、でもお仕置きだから、仕方な・・・あ・・れ?
今は、おしおきじゃないんだっけ・・・?
「ぷは・・・。はぁ、はぁ・・・」
「あ・・・ぁ・・・・?」
また、わたし、いって・・・・。
もう・・・あたま、ぼうっとして・・・からだも、ちからがはいらない・・・・。
「はぁ、はぁ・・こっちも・・・弄るよ」
「・・・・!」
ムリ、耐えられない。
これいじょうされたら、わたし、だめになる。
そしたら、そしたら、ちゃんとしたいのに、わたし、私―――
「・・・だめ・・・しきもり、さま・・・!」
「・・・・?」
「おねがい・・です、もう、もう・・わたし、あたまがぼうっとして・・・これいじょう、されたらもう、わからなくなっちゃう、から、せっかくのはじめて、おぼえていられなくなっちゃう、から、だから・・・・・わたしが、すこしでもしょうきでいられるうちに・・・・・」
すこしだけ・・あしをひらく。
とろとろになった、はずかしいばしょ。
それが、しきもりさまにみえるように。
そこにいれてほしいって、こびるように。
それをのぞんでいるって、つたえるために。
「・・・・・・・して・・・・・・・・・ください・・・・・・・・・・・・・・・」
「エーファ・・・。」
「あ・・・」
あぁ・・・・ぐぃっ、て、あし・・・ひらかれちゃった・・・。
こんな・・・・かえる、みたいなかっこう・・・で・・・・・わたし・・・ぜんぶ・・・・みられて・・・・・。
「・・・するよ」
「あぁ・・・・ぁ・・ぁぁ・・・・!」
しきもりさま、しきもりさま、しきもりさまぁ・・・・!
しきもり、さまの・・・わたしに、はいって・・・・く―――ひゃ、ひゃあ!?
「こう・・・かな? あれ? ここ・・・」
「あうっ・・・ん、ちが、んん・・・!」
すべって、しっぱい、して、そんな、そんな、とこ、ぬるって、こすって、ひあ、はひぃ!?
や、らめ、むり、まって、いっちゃ、いっちゃう、だめ、なのに、また、さきに、だめ―――――!
「おち、ついて・・・しきもり、うんっ・・さまぁ・・・にげない、から、だいじょぶ、だから・・・・」
「う、うん・・・・でも」
「めいれいして・・・・ください、あし、ひらいてろって・・・・わたし、いうことききますから・・・・・・いいこに・・してるから・・・・・・・・・・・てで・・・・ささえて、ゆっくり・・・・・・」
「・・・・・・ありがとう・・・・」
ぁ・・・あたま・・・なでて、くれた・・・うれしい・・・・。
でも・・・わたし・・・・・・また、はずかしいこと・・・・・あぁ・・・・・おねがいしちゃった・・・・。
・・・・・・でも、それくらい・・・してもらえるなら、わたし・・・・・・しきもりさまのため、なら・・・・・。
「じゃあ、命令だよ。エーファの恥ずかしいところが、僕によく見えるように・・・大きく足を開いてみせて」
「ぁ、ぁぁ・・・・は・・はい、しきもりさま・・・・・。どう、ぞ・・・ごらん、ください・・・・・・・」
はずかしいよぅ・・・はずかしいよぉ・・・・・でも、でもぉ・・・・・・
「よく・・・見えるよ、エーファの大事なところ。凄く濡れて、ひくひくしてる・・・」
「ひぃ、ん・・・・そ、そんな・・・こと、いわないでくださいぃ・・・・」
こんな、こと、いわれてる、のに、はずかしいのに、熱くて、せつなくて・・・・じぃん、って痺れて・・・・・た・・・たべられたくなる、なんて・・・・・ぁぁぁぁぁ・・・・・わ、わたし・・・・こんな・・・こんなのって・・・・・・・・!!
「ここ・・・かな。えっと・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・」
「も・・もうすこし、した・・・・ひぁ!? ぁ・・・・・!」
くちゅ・・・って、くちゅ・・・って、ゆび、そんな、おと、ひああああああああ!!
「ら、らめ、ひあ、ふぁぁ、んぅ・・・!」
「我慢して・・・・・ん、ここ・・・?」
「はぁ、はぁ、は・・・・・? ぁ・・・・・」
あ・・・あたって、る・・・熱い・・・・。
これが・・・・これから、わたしに入ってくる・・・しきもりさまの大事なところ・・・・・。
・・・・しゃんと、しないと。ちゃんと、悲鳴とか出さないように我慢して・・・辛そうだって、思われないように・・・。
「・・・はい・・・・そこ・・・です・・」
いき・・・ととのえて・・・・・・・・
すぅ・・・・
はぁ・・・・・・・・・・・
・・・・・・・うん・・・・。大丈夫・・・・。
「どうぞ・・・きて、ください・・・」
「・・・いくよ・・・!」
ずりゅ・・
「うぁ・・・っ!」
「っ・・・・おっき、い・・・!」
あ・・・ああ・・! 挿入されてる・・入ってくる・・。
熱い異物が。式森様の、男性としての象徴が。狭いところをかき分けて侵入してくる。
誰にも許した事のない、自分でさえあまり触らない場所に、指なんかよりもずっと大きいそれが押し込まれてくる。
「んっ・・・・ぅん・・・!」
ぐいぐいと、熱いものがわたしのなかに潜り込んでくる。
体が勝手に逃げようとするけど、力が入らない。軽く押さえ込まれる。
そのまま挿入されて・・・・でもすぐに狭い部分に抵抗されて、止まってしまう。
・・・なんとなく、わかる。これがそうなんだって。
「・・・これが、そうかな。その・・・」
「は、はぁ、ぁ・・・・・・はい・・・。そう・・・そうです・・・」
抱きつきたい。抱かれたい。抱きつきたい。
目の前の式森様に、ぎゅうっ、としたい、されたい。
式森様が与えてくれるものを、もっといっぱいに受け止めたい・・・!
「・・・・悪いけど、嫌だって言ってももう許してあげられないから。エーファの初めて、僕が貰うよ・・・・!」
「は、い・・・あ、ぁ・・・・・〜〜〜〜〜〜〜ッッ〜〜〜〜!!」
式森様の両腕に力が込められる。
がっちりと私の腰を捕まえて、式森様の身体が沈み込む。
式森様が、強く、強く私に食い込んで―――――――
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!!!!!!!!!!!!!!
熱い。
痛すぎて、熱いとしか感じない。
でも、本当は火傷したみたいに痛いだけかもしれない。
熱いのか痛いのか、ほんとうはどっちなのかもよく分からない。
―――でも。
式森様のそれは、まちがいなく熱い。
火傷しそうなくらい熱いのが、わたしに入ってる。
初めてのしるしを貫いて、私のなか、ずっとずっと奥の方に式森様が入ってるのがちゃんと感じられる。
・・・なくなっちゃったんだ・・。ずっとずっと私の中にあった、初めてのしるし・・・。
破られちゃうのって、ほんの一瞬・・・。もう、永遠に戻らないのに・・・あっけないな・・・・あ、あぁ!?
―――式森様が、腰を動かし始めたんだと思った。でも、違う。まだ、奥に・・・入ってきてる―――
ま・・まだ・・!? まだ、全部入ってなかったの・・・!?
そ、そんなの、入るわけ―――
「ん・・・・んん・・っ!」
「・・・・・・・!」
絶対無理だと思った。でも、甘かった。
突き破られた瞬間、狭かったところが拡がったみたい。だからまだ。まだ入ってくる。
新しい傷を、柔らかい肉を引き裂いて、ぐりぐり、ぐりぐりって、奥へ、奥へ、ずっと奥へ・・・・。
「ひ・・・・んっ・・・!・・・・・・・・!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!」
・・・・式・・森、様・・・・
「は・・・ぁ・・・・・ぁぁ・・・・」
「あ・・」
・・・しきもりさま・・・ちから・・・ぬけた・・・?
は・・・入っ・・・た・・の・・・? こ・・今度こそ、ぜんぶ・・・?
「し、式森、様・・・・・・・?」
「うん・・全部、入ったよ・・・。・・・痛い、よね・・・?」
「あ・・・だいじょうぶ・・・です・・・」
・・・しきもりさま・・・・熱い・・・。
嘘みたい・・・式森様の、ほんとに、はいってる・・・。
痛い、けど、びくん、びくん、って・・・・動いてるの、わかる・・・。
「・・感じます・・。わたしの、からだのずっと奥まで式森様が入ってきてる・・・。
わたし・・・・お腹の中、しきもりさまでいっぱいになってる・・・。」
「うん・・・・。僕も、エーファを感じる・・・・。あったかくて、やわらかくて・・・気持ちよくて、溶かされちゃいそうだ・・・」
「あ・・・・・・・」
よ・・・喜んで・・・・くれてる・・・・!
ああ・・・よかった・・・・。がんばってみて、よかった・・・!!
こんなに・・・喜んで、くれるのなら・・・わたし・・・。
びっくりするくらい痛かったし、まだ・・・すごく痛い、けど・・・。
このまま、すぐに続きしてもらったら、すごく・・・辛いだろうけど―――
「どうぞ・・・動いて・・・・あ・・それ、とも・・・遠慮・・・してしまう、なら、私・・・・が」
―――頑張れる。
式森様さえ喜んでくれるなら、わたし・・頑張れる。
それに、初めてが中途半端で終わってしまったら・・・・絶対、後悔する。
上手なやり方なんて知らないけど、自分でもぎこちないってわかってるけど。でも、それでも―――
「ん・・・・・っ、ひぅ・・・ん・・・っ」
「ひゃ・・うあぁ!? え・・えーふぁ、エーファ・・!」
ずり、ずり・・・って腰を動かして式森さまにご奉仕すると、当然のように強烈な痛みが走る。
・・・・まるで火傷の傷口をえぐられているみたい。
乱暴に動かすと、貫かれた時と同じか、それ以上に痛む。
でも、そっとなら・・・丁寧にすれば耐えられる。
これくらいなら、すぐに慣れる・・・はず・・・うん。・・・大丈夫・・・。
それでも、辛くないって言ったら嘘になるけど・・・この痛みは、一生に一度のもの。
しきもりさまに・・・大切な人に捧げられた証の、大切な・・・大切な痛み。
・・・・刻んでおこう。そして、いつまでも覚えていよう。
貫かれた一瞬を、今この時を、これから受ける痛みを、全部、全部・・・。
一生、誰にも話す事がなかったとしても、それでも、ずうっと・・・・・・・・
「エー・・・ファ、エーファ・・・くッ、無理、しなくても・・・はぅ・・・ちょ、ちょっと、まって・・・」
「・・・・・・?」
・・・どうしたんだろう・・・?
ちゃんと、反応してくれてるように見えるのに・・・なにか、おかしかった・・?
「えっと・・・あんまり気持ちよくないですか・・・? その、教えていただければ、わたし・・・」
「ち、ちがうんだ・・・くっ、僕が、余裕、なくて・・・今動かれたら、出しちゃうから・・・。
それに・・・もうちょっと、このまま・・・抱き締めていたいかなって・・・・いい、かな」
「あ・・! は、はい・・!」
・・・嬉しい・・・! わたし、ちゃんと気持ち良くしてあげられてるんだ・・・!!
ぎゅっ、と抱き寄せてくれる式森様に、犬や猫が懐くみたいに頬をすり寄せる。
うれしくて、しあわせで、照れてるしきもりさまが可愛くて、痛いのも気にならない。
・・・こんな風に抱き締めてもらえるなんて・・・あぁ・・・しきもりさまのからだ・・・あったかい・・・・。
のしかかられて、締め付けられてるのに・・・式森様の重み、すごく安心するよぉ・・・。
わたし・・・中も、外も・・・・式森様でいっぱ・・・い・・・・?・・・・・・・??
・・・・・・・何、この感覚・・・?
何か、式森様のが入ってるところ、じわ・・・ってする・・・。気持ちいいとか、痛いのとも違う・・・変な感じ・・・。
えっと、もしかして・・・慣れはじめてる・・・・の、かな・・・? 身体が、しきもりさまのに・・・・。
よく・・・分からない、けど・・・もう・・・ちょっとだけ待てば、解るような、気が―――
「・・・どうしたの?」
「・・? なんですか、突然・・・」
どう・・・って何のことだろう。
わたし、何か変なこと、した? もしかして、ぼうっとしてた、とか・・・
「手・・・動かしたい?」
「あ・・・・・・・」
言われてみれば、手首が痛い。無意識に手錠をガチャガチャさせていたみたい。
・・・気を遣わせちゃったかな。でも、そんな事に気付くなんて・・・。
結構、余裕あるんじゃ・・・? 式森様、初めてじゃなかったっけ・・・?
「・・・いえ、えっと」
「・・・うん。なに・・・?」
なで・・・
「ぁ・・・はぅ・・」
髪を撫でながら、優しく聞いてくれる。
嬉しいけど・・・気持ちいいけど・・こ、答えるの・・・?
・・・うう。でも、嘘はつけないし、答えないと式森様の気分に水をさすかもしれないし・・・。
「・・・その。抱き締め、たくて・・」
「え・・・」
「だ・・だって、式森様が抱き締めてくれるのに、わたし、抱きつけなくて・・・その・・」
「・・・・・・」
「あ、あの、その・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・〜〜〜〜〜〜〜ッ、や、やっぱりわたし、動いて、ご奉仕―――」
「駄目」
ぎゅぅっ・・・!
「ひぅん・・・っ!」
「・・・・っく」
即答。
腰を押さえ付け―――じゃなくて、腰に腕を回されて、動けないようにしっかり抱き締められる。
抱き締められて、強く食い込む。
でも同時に違うところが擦れて、びくんっ、と震える。
式森様の唇が耳に寄せられて、温かい吐息に力が抜ける。
式森様のことで頭がいっぱいになって、まともに思考が働かない。
「・・・鍵は、ある?」
「え・・っと、はい、枕の、下に・・・」
「枕の? ええと・・・ああ、本当だ」
枕の下をごそごそと探って鍵を取り出す式森様を、ぼんやりと見つめる。
のしかかって挿入したままの姿勢で、取り出した鍵を手錠に――――
かしゃ、かしゃ・・・ん
「・・・え・・・? あ・・・」
気が付いたときにはもう遅い。
私を拘束していた、式森様への抵抗をさせないでいてくれた手枷は床に落ちて、手が届かないところにいってしまった。
解放されたのに、これで抱き付けるのに・・・急に不安になる。
もしも、もしもまた抵抗して、式森様のしたいことを邪魔してしまったら――――
「ど、して・・・あのままなら、なんでもできた、のに」
「抱き締めて、くれるなら・・・その方が嬉しいから・・・」
「・・・!」
抱きつく。ぎゅっと抱き締める。それしか考えられなかった。
挿入されていなかったら、きっと式森様の頭を胸に埋めてしまっていた。
「ぁ・・うれしい・・・です、うれ、嬉しい、です、わた、わたし、もう・・・!!」
「エーファ・・・」
さわさわ・・・
優しい声、あったかい抱擁。
さらさらと髪をを撫でてくれる感触が心地よくて、うれしくて、涙が滲む。
言葉にならなくて、でも伝えたくて、力の入らない両手で、それでも一生懸命、式森様を抱き締める。
・・・・しあわせすぎて、訳がわからない。
奉仕したい。役に立ちたい。気持ちよくなって欲しい、もっと、もっと、もっと――――
――――ざわ・・・・っ・・・・――――
「ぅ・・あ!? な、なに・・今の、動いて・・・」
「ぇ・・・? ぁ・・」
―――そっか。わかった、これ・・・・おなかの中の変な感じ、これの事だったんだ・・・。
わたし、すこし慣れた・・・みたい。いまの感じ・・・わかる、どうすればいいか、なんとなく分かる・・・。
今・・・・なら、今だったら・・・もう、そんなに痛くないし。わたし、できる・・・わたしのなか、うごかせる・・・。
「しきもりさま・・・いまの、どう・・ですか・・・? きもち、いい・・?」
「くぅ・・今、エーファのなか、ざわわって・・・うごいて・・・す、すごいきもち、いい、けど、射精しちゃいそうになって・・・」
「あ・・・」
式森さま、気持ちいいって、いってくれた・・・。
きもちいいって・・・いまので、わたしのなかで、きもちいいって・・・なら・・!
「しきもり、さまぁ・・・わたし、やっぱり、ご奉仕したくて・・もう・・・!」
「エーファ・・・・まだ、痛いんじゃ・・」
「いいの・・・いき、ます・・・!」
わたしのことなんて、もうどうでもいい。
・・・できる、なら、してあげられるなら・・・したい、して、しきもりさまを悦ばせたい・・・・!!!
――――ざわ・・っ、ざわわ・・・――――
「・・・ん・・・んっ、んっ・・・! ふ・・・・う、ふぅ・・・・んっ、ん・・・っ」
「う、あぁ!? 〜〜〜ッ何、コレ・・・! ちょ、ちょっと待―――」
「ぅん・・・っ、待ち、ません、わたし・・はぁ・・・ん、やっぱり、ごほうししたい、から・・・はぁ・・・ぁ・・!」
制止を振り切って、強引に奉仕を続ける。
ぎゅう・・っ、て抱きついて、はしたないけど足を式森様に絡ませて、離れられないようにする。
少しはマシになった痛みに耐えながら、膣を動かす感覚を確かめていく。確実に、確実に身体をそれに慣らしていく。
「ふぅ・・・んっ、どう・・ですか、はぁ・・・きもち・・・いいですか・・・? んっ、んんっ・・・!」
「す、すご・・エーファ、でも、でも・・・〜〜〜っっ、だめ、だって、えーふぁ、ほんとに、もう―――」
反応は・・・してくれてる、みたい。できた・・・の、かな。しきもりさま・・・きもち・・・いい・・・?
ちょっと自信ない、けど・・・今は・・・この、まま・・・嫌じゃなかったら、さいご、まで・・・!
「駄目・・・です、式森さま、遠慮するから・・・! 本当に嫌だったら、構わないから殴って・・・!
他に、してほしい事あったら、何でも、命令して・・! でも、やめろっていうのだけは、聞けません・・・!
わたしの、はじめて、これだけで・・・終わらせたくないから、もっと、式森さまに気持ちよくなって欲しいから・・!
嫌じゃないなら、きもちいいなら・・・・! いいから、思う存分、せ・・・せっくす、して・・・! おねがい・・・!!」
「・・・う・・っく・・うぁぁっ!!」
ズッ・・・!
「・・っ!」
ズン、ズン、ズン・・!!
「・・・〜〜〜〜っッッ!!!」
式森様が突然、滅茶苦茶に動き出した。
まったく余裕のない、切羽詰った動きで腰を叩き付けてくる。
痛いところより、もっと深く入って、奥を、私の深いところをズンズン突かれる。
でも、じぃ・・ん、って痺れて、火傷しそうなくらい熱い、けど。そのせいか、そこだけはあんまり・・痛くない。
「エー・・ファ、エーファ、エーファ・・・!」
「ひん・・・っ、は、ぁ、しきもりさま、しきもり、さま、しき、もり・・・さま・・・ぁ・・・!」
しきもりさま、しきもりさま、しきもりさま、しきもりさまぁ・・きもち、いい、きもちいい・・・?
私、わたし、なにしたらいいのかわからないけど、どうしたらもっときもちいいかわからないけど・・・わたしのなか、ちゃんとうごかすから・・・! いたいのとか、へいきだから、ちゃんと、ちゃんとがまんするから・・・これくらい、だいじょうぶだから・・・。
・・・だから、もっと・・・なにもかもぜんぶ・・・わたしに、ぶつけて・・・。
「エーファ、はぁ、エーファ・・! ごめん、もう、我慢できな、はぁぁ・・・!」
「いい、です、しきもりさま、ひんっ、いいの、はぁっ、もっと、もっとぉ・・・!」
「ああ・・・! エーファ・・・ッ!!!」
ズッ、ズッ、ズンッ、ズン・・ッッ!!!!
う・・・うそ、うそぉ、まだ・・つよく・・・!?
「も・・でる、だす、よ、えーふぁ、あ、あぁぁぁ・・・・っ!!」
「なか、に、なかに――――っぁぁぁ・・・・!」
どくっどくどく、どくっどくっ・・・・
「「ぁ・・・・ぁぁ・・・・・」」
あった・・・・・かい・・・・
・・・だされ、てる・・・わたし・・・。なかに、しきもりさまの・・・あ・・・また・・・とくん、とくんって・・・
・・・・・・・しき・・・もり、さま・・・・・・・・・・
いつも完成前に書き始めるあとがき
や…………やっと挿入した〜〜〜〜!!!
…え? 散々引っ張った割には平凡? いや並以下? しょぼい? しかもまた終わりが半端?
……………う、うわ〜〜〜ん! 酷いぃ〜〜!!!(涙)
と、言うわけで・・え、えと、お久しぶりです、またも二ヶ月も粘ってしまったe1300241です。
なんでこうなるのか・・・自分でも泣きたくなりますが、忘れずに待っていて下さったりすると、狂喜乱舞します。
今回はあえて痛みを消さないように表現する事を心がけたのですが・・・うう、精進あるのみですね・・・。
このお話もそろそろ終わりかな〜なんて思うのですが、もう少し続くような気も。とりあえずこれ以上お待たせして忘れられては困るので一旦投稿です。
・・・・エーファの現実編とか、オマケのシアー編、ずっと放置していた非十八禁ネリー編とか、同じく書きかけで放置していた『凛・純白の義侠心』(コミックス版)の十八禁パロとか書きたい事はいっぱいあるんですけどね・・・。
>KS様
見ていただけているでしょうか。とりあえずそれを前提に質問です。
一応確認しておきたいのですが、シアーの性格はどのように認識されていますか?
本来は名前を借りたキャラクターに近い性格―――ドイツ系の名前は解らなかったので、『ネリー』というキャラが出てくるゲームから彼女の妹の名を拝借しました―――なのですが、興奮状態での登場ばかりだったのでそのあたり不安定に。
せっかく性格が不明なのですから、イメージに応じて変えてみようかな? と。・・・印象通りになるとも限りませんが(苦笑)
あ・・と、もちろんKS様以外の方の意見もあれば喜んで。名指しだったのはKS様を勝手にシアー好き代表に任命してしまったからですので(笑)
5/7 修正 配置のミスなど
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