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「これが私の生きる道!外伝7第一回シン・アスカ争奪戦における傾向と対策編 (ガンダムSEED)」

ヨシ (2006-05-02 00:18)
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(コズミックイラ72、4月上旬、プラント本国
 内施設の一会議室内において)

 「では、会議を始めようと思う」

プラント前最高評議会議長シーゲル・クラインの
開催宣言で会議は始まった。

 「まずは、現状の報告をお願いしよう」

 「わかりました。アカデミーで彼らを毎日観察
  している私から報告しましょう」

 「頼むぞ、スズキ部長」

 「まず、第一に肝心のシン・アスカについてで
  すが、彼の側には常にルナマリア、メイリン
  、ステラがついていて、他の女が出る幕は無
  さそうですね。最悪の結末である賭けの中止
  という事態は無いと思います」

 「そうか。彼は三人以外からは相手にされてい
  ないのか」

 「ザラ前国防委員長、そういう事では無いと思
  います。三人が常にけん制しあっているので
  、他の女は近付けないというのが真相だと思
  います」

シーゲル前議長の隣りの席に座っているザラ前国
防委員長の推論にスズキ部長が反論する。

 「一つよろしいでしょうか?」

 「何かね?ジュール隊長」

 「先日、アカデミーに臨時講師として派遣され
  た時の事ですが、アカデミーではレイ・デュ
  ランダルの人気が凄まじく、他の男はそれほ
  ど目立たないというのが真相の様でもありま
  す」

 「なるほど、そういう事だったのか。貴重な意
  見に感謝する」

 「エルスマン副隊長は何か意見があるかな?」

 「クルーゼ司令に子供が生まれた時にかなり意
  味深な発言をしていましたよ。ステラは」

 「「本当かね?」」

 「ええ、子供が欲しいから一緒に作ろうってシ
  ンに迫っていました」

 「それは、私も同席していたから聞いています
  」

 「私もです」

イザーク、ミゲルが立て続けに発言する。

 「それで、シン・アスカは何と?」

 「特に何も・・・。あいつ、鈍いですから。ス
  テラも子供を作る事の意味を良くわかってい
  ませんし」

 「それでは駄目なんだ!」

 「ステラに賭けたのは失敗だったか・・・」

 「まあまあ、シーゲル前議長にザラ前国防委員
  長。落ち着いて下さい」

 「コーウェル君、君には何か秘策でもあるのか
  ね?」

 「特効薬はありませんが、それなりの対応策は
  あります」

 「ほう、聞かせて貰おうか」

 「彼女の欠点は幼すぎるその言動です。まあ、
  我々ほどの大人になればその見事なスタイル
  とのギャップに萌える所ですが、子供のシン
  にはまだわからないのでしょう。そこで、ス
  テラに大人の女性の、最低でも同年代の少女
  と同じ様な感覚を身につけさせる事が肝心か
  と・・・」

 「私もコーウェルの意見に賛成です。最近、い
  え終戦直後から我々がありえないと思ってい
  たルナマリアの驚異が増大しています。完全
  な大穴であった彼女の台頭で我々はピンチに
  陥っているのです」

スズキ部長はコーウェルの意見に賛同しつつ、自
分達の危機を強調した。

 「そうだな。婿殿の一人勝ちは避けたい所だな
  」

 「シーゲル、カザマ君に何か含む所があるのか
  ?」

 「いや、別に含む所は無いのだ。ただ、最近ラ
  クスは何でも婿殿優先で・・・。食事だって
  婿殿に一番始めに希望を聞くし・・・。私は
  ビーフシチューが食べたいって言ったのに、
  婿殿が肉じゃがが良いって言うからそれにな
  って・・・。別に和食が嫌いってわけじゃ無
  いんだ。私はその日はシチューが食べたかっ
  たんだ!」

 「シーゲル、落ち着け!」

 「パトリック、興奮してすまん」

本来なら穏健派に属するシーゲル前議長が興奮を
隠せないで、本来なら強行派に属するザラ前国防
委員長がなだめに入った。 

 「お前はまともな食事が取れるだけマシなんだ
  ぞ!以前、カガリ姫が食事を作ってくれたの
  だが、その味はこの世のものとは思えなかっ
  た。お前は恵まれているんだ」

 「そうか、私は恵まれていたんだな。すまない
  、パトリック」

二人の中年は友情を確認し合ったが、周りの人達
は戦争時の二人の最高権力者の凋落に複雑な心境
を隠せなかった。

 「えー、お二人の日頃の不満はこっちに置いて
  おいて、ステラ萌え少女化計画を推進してい
  くに当たってゲストをお呼びしているのです
  が・・・」

二人の発言にコーウェルが割り込んで代わりに会
議を進行する。

 「誰を呼んだのかね?」

 「私です」

 「タリア副司令か・・・」

 「大体、この下らない集会は何ですか!私は忙
  しいのですよ!」

 「休職中で暇な癖に・・・」

 「子供達の世話で忙しいんです!」

ミゲルの小声を聞きつけてタリアが反論する。

 「君はステラに賭けていたのかね。ご主人は確
  か・・・」

 「ええ、ラウと一緒にメイリンに賭けてますわ
  。それも、大金をです。私はデュランダル家
  の家計を守る為にお金を賭けているに過ぎま
  せん」

 「だが、ルナマリアが勝てば損害が広がらない
  かね?」

 「その目は薄いと感じています。これは、軍人
  としての勘です」

 「だが、逞しくなり過ぎて勘が鈍ったのでは・
  ・・」

妊娠7ヶ月目に入ってかなり太っているタリアを
見てザラ前国防委員長がぽつりと言う。
彼女も妊娠すると太り過ぎてしまうようだ。

 「何か文句でも!」

 「いや、何でもない。なっ、シーゲル」

 「ああ、そうだな。パトリック」

 「それで、私に何をしろと言うんです?」

 「ステラの萌え少女化計画を・・・」

 「そんな下らない事の為に私を呼んだんですか
  !そんな事をする必要などありません!」

 「いや、でも梃入れをしないと我々の勝利が・
  ・・」

 「賭けの対象者への過度の接触は禁止です!」

 「でも、婿殿は毎日接触していて・・・」

 「そうだ!あれは完全に違反とは言えないがグ
  レーゾーンだぞ」

 「任務なんだから仕方が無いでしょう!とにか
  く、こんな下らない集会は解散です!本当に
  もう!」

タリアは会議を強引に解散させるが、集まったメ
ンバーは誰一人として落ち込んでいなかった。

 「パトリック、久し振りに飲みに行こう」

 「そうだな」

 「コーウェル、飲みに行こうぜ!」

 「そうだな。ハイネとカザマとジローも呼ぶか
  」

 「さて、家に帰るかな。妻と娘達も待っている
  し」

 「本当に男ってバカばかり・・・」

だが、タリアが賭けの二次募集でルナマリアにも
お金を賭けている事は一部の人間にしか知られて
いなかった。 


 「ただいまー」

 「「おかえりなさい」」

タリアが家に帰ると、子供達が出迎えてくれた。

 「お母さん、お客さんだよ」

 「誰なの?」

 「うんとね。仮面男」

子供は正直だ。
毎週楽しみにしているヒーロー物の悪役に似てい
るらしく、この子はクルーゼ司令を仮面男と呼ぶ
のだ。

 「そうなの。教えてくれてありがとうね」

タリアがデュランダル外交委員長の書斎のドアの
前に立つと二人の話し声に聞こえた。

 「最近、ルナマリアの驚異が深刻だ・・・」

 「ああ、ここでも・・・」

タリアは気が抜けてしまった。

 「遺伝子情報を解析した所によると、シンと一
  番相性が良いのはメイリンだ!これは間違い
  無い」

 「ギルバート、君は親友だが、君の遺伝子解析
  は当てにならないと世間では評判だぞ」

 「確かにね・・・」

子供が欲しいという理由で一度は別れて、再開後
、不倫をしていた自分達だが、直ぐに妊娠してし
まいそのデータは全く当てにならなかった。
しかも、今は三人目を妊娠しているのだ。
もう、デュランダル外交委員長の学者としてのキ
ャリアは終了しているのだ。

 「ラウ、君はどうしてメイリンなんだ?」

 「ツインテールがツボに嵌ったからだ。シン・
  アスカもきっとそうだろう」 

 「こいつらも大バカだ・・・」

タリアは完全に気が抜けてしまうのであった。


(同時刻、クライン邸内ヨシヒロの個室)

 「あーあ、ほとんどルナマリアに賭けてる人は
  いないんだよね」 

タリアさんが二点賭けをしている以外にルナマリ
アに賭けている人は皆無であった。

 「では、対策会議を行います」

 「意見をどうぞ」

 「ルナマリアを再び危機に追いやって、シンを 
  救助に向かわせるのはどうでしょう?」 

 「そんなに都合よく危機を演出出来ないから却
  下だな」

 「休日に二人っきりにすれば・・・」

 「休日は何時もヨウランとヴィーノとレイを含
  めたグループで行動しているではないか。二
  人っきりにするのは不可能だ」

 「そうだ!第一、賭けの対象への過度の接触は
  禁止だ!」

 「だが、このままでは」

 「そうだ!ステラやメイリンに賭けた連中がル
  ールを守る保障も無い」

 「だが、ルール違反と認定されれば我々の負け
  だぞ!」

議論は白熱していたのだが・・・。

 「あの、ヨシヒロ。一人で何を仰っているので
  すか?」

 「うん、シン争奪レースのルナマリア緊急会議
  を行っていた」

 「誰とですか?」

 「一人で・・・」

 「楽しいですか?」

 「ううん。空しい・・・」

 「あの、コーウェルさんからお電話です」

 「何だろうね?」

俺はその日の夜、コーウェル達と飲みに行った事
だけを明記しておく。


(4月下旬、シベリア地域)

最高の傭兵と称される俺は小規模の国境紛争の助
っ人をした後、格納庫内で「ピンクさん」もとい
、ジンの整備を行っていた。 

 「うーん、(ピンクさん)の歯は使い勝手が悪
  いな」

 「リード、当たり前だろうが!わざわざ可動部
  を増やしやがって!」

 「うーん、アイデアとしては悪く無いと思うん
  だが・・・」

 「お前が勝手に思ってるだけだろうが!」

 「とにかく、ラクス様の指示で取り外す事にし
  たから」

 「そいつはありがたいな」

 「代わりに新武装を付けておいた」

 「ほお、どんな物をだ」

 「これだよ」

格納庫のジンが「ワンワン」体型になっていて、
リードの指示で口の両側から白い何かがせり出し
て来た。  

 「あれは何だ?」

 「だから、新武装だ」

 「俺には犬が骨を咥えているように見えるが・
  ・・」

 「始めから咥えた状態にすると変型の邪魔だか
  らな」

 「そういう事を聞いてるんじゃない!あれの何
  処が武器なんだよ!」

 「両端からビームサーベルが出るんだ。これで
  四枚刃って事で」

 「勝手にしろ・・・」


数日後、俺は再び小規模の戦闘を行っていた。

 「覚悟するんだな!」

 「ひっ!(ピンクの死神)か?」

 「その呼び名は止めてくれ・・・」

 「ピンクのジンだったはずだが・・・」

 「頼むからそれも聞かないでくれ・・・」

 「ええい!ここから逃れる術は・・・」

敵の傭兵は知恵を絞った。

 「(このままでは俺は殺されてしまう。奴は伝
  説の傭兵だ。現状の俺では勝つことは困難だ
  し、逃走も不可能だ。ええい、考えろ。俺!
  )」

 「覚悟しろ!」

 「ええい!ままよ」

傭兵の乗ったストライクダガーは足元の針葉樹の
倒木を拾って左右に振り始めた。

 「ほーら、ワンちゃん。骨ですよーーー!」

先ほど、ビームサーベルが出る骨らしき物を咥え
ていたので、やけっぱちのの策に出る。

 「この野郎!大抵の事には耐えられるが、ここ
  数日で一番の禁句をーーーーーー!」

 「やっぱり駄目かーーー!」

ストライクダガーは真っ二つにされて爆発する。

 「のあああーーー!カザマの野郎!覚えてろよ
  ーーー!」

ガイの絶叫はシベリアの台地に響き渡った。

 「最近のガイはあればっかりだな」

 「ラクス様には何も言えないからな。旦那に責
  任転嫁してるんだろうぜ」

 「あっ、そうだ。(ピンクさん)のガレキが届
  いたんだ」

 「イライジャ、お前が組み立てるのか?」

 「最近、楽しくなってきてな」

 「ふうん」

こうして、リードとイライジャの総評は終了した
のであった。


         あとがき

短い編です。
ゴールデンウィークが開けると、忙しくなるから
更新速度は落ちるだろうな・・・。

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