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▽レス始

「やってきた落ちこぼれ 第二話 (まぶらほ+ネギま!)」

HARU (2006-05-01 01:59/2006-05-01 02:01)
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さてさてネギま!世界に飛ばされてしまった式森和樹。
これからのどうすればいいのかを聞きに学園長室へ向かっておりますが、いったいどんな騒ぎに巻き込まれるのでしょうか……


本日は快晴、雲一つ無い、いい天気である。
ここは麻帆良学園女子中等部への道、まだ朝早いというのに結構な数の女生徒達が談笑しながら歩いている。
そこに唯一人少年が歩いている、そう主人公式森和樹である。

「この道でいいんだよな?」

じっと手元の地図を見ながら呟く彼、それが例の地図なのだろうなかなか丁寧に書かれている。
地図を見、そこに書かれている目印になるような物を周りを見て探しながら歩いている。
そんな彼を周りの女生徒達がちらちらと見ているのは、まあ当然であろう。

(見られてるな〜、やっぱり目立つよね・・・)

彼も自分への視線は気づいているようで何処か居心地悪そうにしている。まあ周りに男は一人も見当たらないのだから目立つのはしょうがないだろう。

(気にしてもしょうがないか・・・にしても広いな〜ここ。ほんとに学園なのかな?あ、学園じゃなくて学園都市なんだし広くていいのかな?)

周りを見回し、今まで歩いた道筋に有った物や遠目に見えた物を思い出しながら考える彼、
通学用なのだろう路面電車やら横を通る事になった講堂らしき建物、ちょっと遠くを見ればモノレールまで走っているようだった。
いったいどんな学校なのだろう?

そんな事を考えながら歩いていく、程なくして中等部の校舎が見えてきた。
このまま何事も無く学園長室まで行けるだろうと思っていたのだが、

「や、やめてください!」

どうやらそうはいかなかったらしい。

声のした方向に顔を向けてみれば、

「あれだよね?ナンパだよねアレ?まったくこんな朝早くに・・・」

ナンパに遭っている女の子が居た、なぜか体操着であろう物を着ているが、部活か何かの朝練の帰りなのだろう、
顔は見えないが髪は水色っぽい紫だろうか?
そしてその子の前と横に男が二人、制服を着ているがこの学園の生徒なのだろう、
身長などの見た目からして高等部の生徒だろうか?片方は髪を部分で染めた長髪、もう片っ方はスキンヘッドだ。見た目からしてあれである。

『中学生をナンパするなよ、しかもこんな朝早くから』とか思うが『どこの世界にも馬鹿は居る』という事なのだろう。
というかどうやってここまで来たのやら、これだけ大きな学園なら警備員だって居るんだろうし、仕事してないのか?

「はぁ・・・」

そして我らが主人公和樹は底抜けのお人好しである。見て見ぬ振りなんぞ出来る訳も無く、ため息を吐きつつそちらに向かうのだった。


(あ〜なんで今日に限ってこんな目に遭うんやろう)

ナンパされている女子生徒は泣き出したい衝動に駆られていた。
いつも通り朝練に出、いつも通りに終わりいつも通りに学校に出る。それだけのはずだった。
違う事と言えば一時間目が身体測定なので着替えずに体操服のままであった事位だそれなのに何故、

「そんな事言わずにさ〜俺らと何処か遊びに行こうぜ?」

そんな事を思っていると目の前が男にそう言ってきた。さっきから散々断っているというのにだ。

見た目からしていかにも不良といった感じだ。これでのこのこ付いて行ったら何されるか解った物ではない。

(なんでうちが〜、普段はアキラとか釘み〜とか他の皆でうちみたいな地味で可愛くないのには声なんて掛からんかったのに)

怖くて振るえながらそんな事を思う。普段一緒に行動しているメンバーの顔を思い浮かべる。
皆自分より明るくて綺麗でずっと魅力的だと思う、だから街に出かけたってナンパされるのは他の皆で、自分はそれを見てオロオロするポジションだったはずだ。

それが、

「そんな怖がらないでさ、別に何かしようって言ってるんじゃないぜ?ただ遊びに行こうって言ってるだけじゃん?」

自分がナンパされている。しかもかなりたちの悪い部類の奴にだ。

さてここで一つ書いておこう。ナンパに遭っている不幸な彼女だが自分で言うように可愛くない訳では断じてない。
髪は前に書いた通り水色っぽい紫色でなかなか綺麗な色だし、顔だって悪くない、それどころかかなり可愛いと言っていい顔立ちをしている。
スタイルだって中学生にしたら大分いい方だろう。特に長身だとか低いだとか言うわけでも無いし、決して目立つ訳ではないが胸だって結構有る。

どんな学校にも何人かは居そうな感じの可愛い子と言った所だろうか?

(今日は厄日や、何でこんな目に、誰か助けて〜な〜。)

とうとう涙目になって俯いてしまった。本当に怖いのだろう。

そんな彼女にナンパ男が一歩よると彼女は一歩下がる。

(助けて、誰か助けて〜な。)

ふるふると振るえが増していく。普通ならこんな場面で助けなど入らないのだろう、ただ彼女は少しは運が残っていたらしい。

「なあ、いいかげ「あの!」あん?」

いいかげん焦れて来たのか口調を荒げ何か言おうとした時に横合いから誰かが声を掛けてきた。

(え?)

彼女も助けがまさか本当に来るとは思っても見なかったのだろう、驚き涙を貯めたまま顔を上げ声がした方を向くと、

「あの〜その子嫌がってるじゃないですか、泣きそうになってるし。そろそろ諦めて辞めてあげたらどうですか?」

自分と同じ位の背の少年が立っていた。


(はぁ〜・・・なんでこんな事してるんだろう。絶対僕のキャラじゃ無いよな〜。)

立っている少年はそんな考えていた。ナンパやかつ上げの場面に遭遇した事は結構ある運の悪い事にだ。
だがそれを止めるのは自分では無くて、いつも一緒に居た誰かがだったのだ。

だが今回はその誰かは居ないし警備員の居場所も知らないのだからしょうがない。
見てみぬ振りはもっと出来そうにないし、

「あん?なんだテメー。ナイト様でも気取ろうってのかよ?あん?」

ざけんなよてめぇと顔に思いっきり出して声を遮ってやった長髪の方が言ってくる。
和樹の見た目はごく平凡、お世辞にも強そうには見えないのだから当然だろう、言ってやめる訳は無い、

「そんなつもりは無いですよ。」

平坦に全然びびってなんぞ居ないといった感じで返してやる。実際はかなりびびってるのだが、

「じゃなんだっつうんだよ?え?今なら見逃してやってもいいからよ、引っ込んでろよ?」

和樹の様子と言葉にピキッと額に青筋を寄せながらもそう言ってくる。男なんぞに構ってる時間は惜しいといった感じか?

「そういう訳にもいかないですよ。それより高校生ですよね?幾らなんでも中学生をナンパするのはどうかと思いますけど?」

ハッと笑いながら言ってやる、内心では、

(うわ〜僕、何してんだよ〜!?)

自身がとった発言と行動に焦りまくっているのだが、

「んだとこの!どうやら痛い目に遭いたいらしい・・・なっ!」

そう言うと同時に殴りかかってくる。もう一人はニヤニヤと笑いながらその様子を見物するようだ、
おおかた和樹の見た目からしてもう一人が負ける事は無いと踏んで、自分は目の前の女がどさくさ紛れに逃げないように見張るつもりなのだろう。
まあ後半はそこまで考えているのか疑問ではあるが、

「っと」

殴りかかってきた拳を身体を捻ると同時に飛びのき避ける和樹、避けられた事に腹を立てたのだろう、さらに殴りかかってくる。

真っ直ぐ顔に向かってきた拳を半身になって避け、逆の手で殴って来たのを状態を仰け反らせかわし、蹴り上げられた右足は後ろに飛んで避ける。
さらに回し蹴りで追撃が来たがそれも軽々と避けた。

「テメ!このやろ!」

次々に軽々とかわされ怒り狂うナンパ男だがかわされて当然だろう、あのエヴァの魔法に茶々丸が掴み掛かって来るのさえ避けきったのだ。
多少格闘技の経験が有る様な動きだが、怒りに任せ大振りになっている攻撃が当たる訳が無い。

「さっさて当たらねぇか〜!」

そう怒鳴り身体毎突っ込み放ってきた真正面からの拳を避け、初めて和樹が攻撃した。
踏み込みつつ半身になり相手の拳を避け、自身の拳を相手のわき腹に捻る様にして叩き込んだ。

「グゥエッ?!」

ものの見事に決まった拳に奇声を上げ殴られた部分を押さえ蹲るナンパ男、

「てめえっ!?」

その様子にもう一人が突っ込んで来るがひょいと横に身体を動かし相手が目の前を通過する所に足を差し込んでやると、

「なっ!?ウガッギ!?」

そのままの勢いですっ転び、したたかに地面(石畳)にしたたかに顔面を打ちつけた。

「このやろ・・・今日の所は簡便してやる!覚えとけよ!」

よろよろと先に殴られ蹲っていた方が立ち上がると、転んだ時に打ったのだろう鼻からだらだらと血を流すもう一人を立たせるとヒィヒィと走って逃げていってしまった。
なんともお約束な捨て台詞を残してだ。

(ふう・・・なんとかなった。あ、そうだ)「君、大丈夫?」

その様子を見ながら内心ため息を吐くと、ナンパされていた女の子の方を向きながら心配そうに声を掛けた。
落ち着かせようと思ったのか無意識に笑いかけながら。


ナンパされていた少女は今現在の目の前の状況が信じられなかった。

最初助けが来たと思って向いた方向には、自分より少し背が高い位のごく普通の少年が立っていたからだ。
正直な話この少年にこの場をなんとか出来るとは思えなかった。
失礼な話だが目の前のナンパ男達の方が少年より遥かに強そうだったからしょうがないだろう。
止めようと声を掛けてきた勇気は凄いと思ったが。

そして自分に話しかけていた方が少年に殴りかかった時、ボコボコにされる少年が頭の中に浮かび、とっさに『逃げて!』と叫びそうになったが、

少年は軽々と避けて見せたのだ。

その後も殴りかかる男の拳に蹴りをすべて完全に避け続け、最後には一撃で倒してしまった。
しかも怒鳴りながら突っ込んで行ったもう一人の方も軽がると地面に転がしてしまったのだ(実際は突っ込まれた足に引っかかって転んだだけなのだが)

そしてナンパ男達は走って逃げて行ってしまったのだ。

もう訳が解らずポカンと呆けるしかなかった自分に助けてくれた少年が振り向いた。
心配そうな声で、やさしく笑い掛けながら、

(かっこええなぁ〜・・・)

そう思い、少女の頬を赤く染まったのは至極当然の事であろう。


「あの〜大丈夫?」

顔を赤くして沈黙してしまった少女を見ながら、再度声を掛ける和樹、

(可愛い子だな〜。)

内心でそんな事を思いながらなのは内緒だ。

「へ?え?あ、ああぁぁぁ?!だ、大丈夫です〜!」

ポーっと惚けていた少女がやっと正気に戻ったのかものすっごい焦りながら頭を下げてきた。

(うわ〜!恥ずかしいわ〜!)

自分が見惚れていた事に気づき顔中真っ赤になっている。

「うううううちは3年A組の和泉亜子って言います!ほほ本当にありがとうございました!」

早口でそういいながらペコペコと高速で頭を下げる。

「ええっと取りあえず落ち着いて。怪我とかは無い?」

パニックになっているのが丸解りの少女・亜子に落ち着けと言いながら怪我は無いかと尋ねると、

「だだだ、大丈夫です!ぜぜ全然無いです!」

そう答えが帰ってくる。パニックからは抜けれて無いらしくかなりどもり気味だが。

「そっか、良かった。あ!ごめんね。ちょっと時間がまずいからもう行くね。」

「あ、はい!ありがとうございました!」

ほんの少し苦笑しながら言いどうしようかと顔を上げると丁度時計が目に入った。約束の時間までもう殆ど無い。

なので、悪いと思いつつそういい残すと背中を向け走り出した和樹に、大きな声でもう一度お礼を言う声が聞こえてきた。


「すいません!遅れました!」

バタンと扉にいい音を響かせて学園長室に駆け込んできた和樹、入ってきたと同時に頭を下げ謝る。

「おお待っておったよ。走ってきたようじゃが道にでも迷ったかね?」

「あ、いえ。ちょっと来る途中で色々と」

ホホホと髭を撫で笑いながらそう尋ねてくる学園長に答える。

「色々かの?何かやっかい毎でも起こったのかね?」

「ええ、ちょっと」

来る途中に遭遇した事を掻い摘んで説明すると、

「そんな事がの〜、それなら遅れてもしょうがないと言うよりも、むしろ礼を言うべきじゃなウチの生徒を助けてくれてありがとうの。式森君」

頭を下げられられた。

「あ、いえ。自分がしようと思ってした事ですから」

どことなく照れくさそうに頭を掻きながらそれに答える、

(ふむ、なかなか勇気も正義感もあるいい子のようじゃの)「いやいやそれでもじゃよ。先ほど警備員の一人から連絡が有っての〜見た事も無い制服を着ていたらしいと聞いてな。
 もしかしたら君の事かと思っておったんじゃがその通りだったようだの。その女生徒もだが君も災難じゃったのぉ。」

「警備員?ああ、あの二人捕まったんですか?」

「その通りじゃよ、走って逃げておる所を他の生徒に通報されて駆けつけた警備員にばったり会ったらしいぞい。」

悪い事はするもんじゃないの〜と笑いながらそう言った後唐突に、

「所で君は格闘技でもやっておるのかの?」

なんて聞いて来た、

「え?なんでです?」

「いや何、その警備員が言うにはケンカになったらしいが君に怪我一つないもんでの。昨日もエヴァンジェリンの魔法を避けきったそうじゃし」

「あ〜まあ多少は」

そう言って思い出すのは前に居た世界の日常、

凛に「いくらなんでも軟弱すぎる!私が鍛えてやる!」と無理やりに付き合わされた剣術の修行しかも毎朝5時起きで、
素振りの時に振り方を治させるために手が触れ合い、それに怒った夕菜に毎日黒焦げにされていた。
しかもそれが学校の連中に知れ渡り、凛のファンであろう連中に闇討ちされるようになってしまった。好きでやってる訳でもないのにである。
さらに、凛には女生徒のファンも多いらしく襲われていると夕菜が「何やってるんですか!浮気ですね!浮気なんですね!」と火炎魔法を放ってくるのから危険どがさらに上がり同時に瀕死になる頻度もあがった。

まあ武術関連でとんでもなくいい事もあったが、(和樹から見れば、である)

夕菜から逃げている途中に神社に逃げ込んだ事が有った、
そこで匿って貰い、訳を説明すると涙を流しながら「ウチで良かったら何時でもおいで」と肩に手を当てて言ってくれたのだ、
久々に人の温かさに触れた気がした。
(ちなみにとても信じれないような説明だったのだが、彼の和樹の話す様子の必死さがそれが真実であると物語っていた。
 嘘ではあんな本気で切羽詰りとんでも無い哀愁は背負えないだろう。アカデミー賞に輝いた俳優でも無理だと思う)

そして何故か其処にいる間は夕菜に見つからなかったので毎日の様に通うようになったのは当然だろう。

で、その神社だが古流武術の道場もやっていたのだ、門下生20人位の中規模道場だった。

また道場の人達もいい人ばかりだった。
全員に今までの事を話したら思いっきり同情してくれて、
「がんばれよ!生きてれば絶対いつか幸せになれるから!」
「そうよ、今までそんなひどい目に遭ってたんだもの!幸せになれなきゃ可笑しいわ!」
「いつでも来い!愚痴くらいなら幾らでも聞いてやるからな!」
など、本当に暖かい言葉の数々、嬉しすぎて思いっきり泣いてしまった。

そして何度か通った頃には彼の名前も門下生の中に加わっていたのはこれまた当然の流れだろう。

彼に与えられた世界で唯一つの安息の地だったのか、其処に居る間は魔力の暴走もまったく起きる様子がなくまさしく天国だったのだ。

冬休みには書置きを残し、全身全霊を掛け見つからないように気づかれないように部屋を抜け出し合宿に同行した。
2週間の合宿中は本当に平和だったのは記憶に新しい、その間暴走が起きず夕菜達にも見つからずに居れたのはまさに奇跡だろう。

もっとも帰った後に普段の数十倍の火炎を喰らい3日3晩生死の境をさ迷ったが・・・よく生きてたものだ。

そんなこんなで普段の事(主に2-Bでの騒動、夕菜の嫉妬によるキシャー化、凛のファンからの闇討ち)を修行の間だけでも完全に忘れようと一心に打ち込んだ結果彼はかなり強くなっていた。

技術だけなら全国大会などでも通用する位に、
(出るのは不可能だろう。なんせ剣道のインターハイで『それ本当に剣道か!』と言いたくなるような『必殺技』が飛び交うのだから、
 他の武術競技に無く剣道だけ特別な訳は無い。和樹は魔法が使えないんだから必殺技なんか使えない、あの世界は何故か気の話がまったく出ないし・・・)

攻撃回避と耐久能力に関してなら世界TOPであろう、毎日あんな目に有ってれば嫌でも避けるのは旨くなるし大抵の事には耐えれるようになる、
それが『避けるor耐える=気絶しない=お仕置きの強力化』という最悪の図式なっていたとしてもだ

まあ彼自身は自分が強いなんでま〜ったく思っていないだろうが、

「うう・・・」

「ど、どうしたんだね?!」

思い出したら悲しくなり立ったまま泣き出した彼に学園長がかなり焦って声を掛ける。

「いえ・・・ちょっと思い出したら泣きたくなってしまって・・・すいません」

涙を拭き謝る、その全身からは何ともいえない哀愁が漂っていたが、

「そ、そうかね」(この話題には触れん方がいいみたいじゃな・・・)

後頭部にでっかい汗を掻きつつ思う学園長だった。


「あ〜落ち着いたかね?」

「すいません。もう大丈夫です。」

あの後俯きブツブツと何事かを呟きだしてしまった彼がようやく落ち着いたようだ。

「あ〜ごほん。では君のこれからの身の振り方なのじゃが〜」

そこまで言って言葉を切り、何故か和樹を申し訳無さそうな目で見た後、

「女子中等部3年A組に生徒として編入して貰う事になった」

などと言い放った。

「へ?」


〜場所は変わって3年A組教室〜

「はぁ〜・・・」

机に突っ伏しため息を吐くのは和泉亜子、そう和樹に助けられた例の少女である。

「はぁ〜・・・名前聞くの忘れちゃったよ〜・・・はぁ〜・・・」

どうやら和樹の名前を聞き忘れた事に落ち込んでいるらしい、

「ちょ〜っと亜子!何朝から辛気臭いため息吐いてるのよ!」

「あ裕奈・・・ん〜ちょっとね。」

そんあ彼女に元気良く声を掛けてきた少女、名前は明石裕奈、黒髪で後ろは肩くらい左後ろの髪がゴムで止められて若干跳ねている。
他に大河内アキラ・佐々木まき絵の二人と同じ亜子が特に仲の良い友達の三人内の一人だ。

「ちょっとねじゃ無いわよ〜!なんかあったの?」

「え〜っと実は「亜子!大丈夫!」まき絵にアキラ?」

全然ちょっとには見えない亜子に顔を近づけると怪訝な顔をして再度問う裕奈、しょうがないので朝あった事を話そうとするが、
教室の扉が勢い良く開かれ、心配そうな顔のまき絵とアキラが入ってきた。

「ちょっとまき絵、大丈夫って亜子に何かあったの?!」

「さっき他の教室の前通ったら『和泉さんが柄の悪い二人組みにナンパされて泣いてた』って言ってたから」

「私も仲の良い警備員の人から聞いた」

大丈夫発言と二人の様子に裕奈が何かあったのかと問いかけると、それぞれからそんな返事が返ってきた、どうやら既に噂になっているらしい。

「マジ!?亜子それで落ち込んでたの?まさか!何かされたんじゃ?!」

それを聞いて本当か?!と聞いてくる、その表情や雰囲気からはかなり心配しているのが解る。

「え?ううんそんなことあらへんよ。確かにそれの事で落ち込んでたんもあるけど、肝心なのはナンパされた事自体にやあらへんし」

「へ?じゃあ何に落ち込んでたのよ?」

確かに多少気にしているが、今さっき本気で落ち込んでたのはナンパされた事自体とは全然別物だ。
むしろナンパの後の事である。

じゃあ何に落ち込んでいたんだと訝しげに聞いてくる裕奈、残りの二人も目が何故だ?と聞いている。

「えっと・・・な」

そう言ってゆっくり今朝遭った事と何で落ち込んでいたのかを話していった。
話終えた後三人の反応はと言うと、

「へ〜他校の制服らしき物を来た謎の少年に助けられたと」

「なんかマンガの中みたいな話だね〜」

「確かに」

こんな感じである。

「うん、うちもそう思う。追い払ってくれた後心配そうにでもやさしく笑いかけてくれて・・・かっこ良かったわ〜・・・」

思い出したのか赤くなりながら呟く亜子、笑いかけてくれたあの表情だけははっきりと思い出せる。
よく考えればそこまで美形と言う訳ではない、確かに整った顔をしてわいたが普通より少し上といった感じだった。

が、自分に微笑みかけてくれたあの笑顔は本当に綺麗だったと思う。

本当に心から心配してくれていたと解る、綺麗な笑顔、思わず見とれてしまったほどに、

「ああ〜なんで名前聞かなかったんやろ〜」

「まあしょうがないんじゃないの?亜子かなりてんぱってたんでしょ?」

「そうそう、それにその人も急いでたんならしょうがないよ」

うう〜とまた落ち込み始めた亜子を励ます二人、ただ一人アキラは顎に手を当て目を瞑り何か考えているようだ。

考えがまとまったのか、目を開け三人の方、特に亜子の方を見ると、

「その人探せるかもしれない」

そう呟いた。

「「「え?」」」

「他の学校の制服を着ていてこの学校に入れたって事は転校生か何かだと思う。
 見た目は解ってるし職員室で事情をを話せば・・・それらしい転校生が居れば教えてくれるんじゃないかな?」

「「「なるほど」」」

疑問府が頭の上に浮かぶ三人だがアキラの説明を聞いたら納得したらしい、

「それに・・・亜子にナンパした男だけど高等部の問題児だって聞いた。
 髪の長い方は空手部で結構強かったらしいけど、素行が悪すぎなうえ注意してもまったく聞かないから力ずくで追い出されたって、
 そんな相手に殴りかかられたのに、まったく殴られないで追い返したって事は・・・」

「助けてくれた人も格闘技をやってて、しかもかなり強い可能性大って事か!
 そんだけ解ってれば絶対見つかるよ!よかったじゃん亜子」

追加で警備員に聞いた話しから推測を話すアキラの後を裕奈が引きつぎ、亜子の肩を叩きながら嬉しそうに喋る、

「お昼休みにでも行こうよ私達も付き合うからさ!」

「うん!ありがとう三人共!」

嬉しそうに三人にそう答える亜子、その顔には落ち込んでいた雰囲気はもうまったく無い。

(あ〜昼休みが待ち遠しい、はよ会いたいな〜)


このすぐ後、彼女のその願いは思っても見ない形で、だがとても嬉しい形で叶えられる事になる。


〜後書き〜

こんばんわ〜HARUです。
第2話お送りしました。
今回はがんばって文量を多くしたつもりなのですが、文量はどれ位ならOKなんでしょうか?
多い少ないを教えていただけると嬉しいです。
和樹君は3−Aに編入なります、次回にその理由などを文中で説明されると思いますので其処への突っ込みはどうか無しの方向で願います^^;

ではレス返しを、

双月様
ふむ・・・確かに序盤の二人の会話に似ているかもです^^;
和樹君は生徒としてです理由は次回に説明されますのでお待ちを^^;

D様
>デットオアライブの状態でも誰かが危機的状況なら使いそうですぇ・・・・・
それ所か別にそこまで大した事ないような場面でも使っちゃいそうで怖い^^;
原作でもそんな感じですしねぇ・・・相手の命かかってるとはいえ感謝する事より迷惑の方が遥かに多い相手に自分の命挙げちゃってますし・・・
弁当のために目標固定の時間まき戻しなんてとんでも無い事しちゃってますしねぇ
その底抜けのやさしさが彼のいい所なんでしょうが

ルビス?様
そうですね〜100〜1000倍ですかそれ位はあるでしょう普通に・・・
世界を滅ぼす魔力ですしね〜・・・魔法の仕組み事態が違うので今の所滅んでませんが^^;
多分暴走してすべて破壊エネルギーになったら何もかもそれこそ地球毎全部ふっとぶでしょうから^^;
へたしたらもっと上かもしれません^^;まさに測定不能なんでしょう彼の魔力は

確かにまだネギま世界のが安全でしょうね、木ノ香を狙ってる連中が和樹の魔力を知れば間違いなく彼にターゲットを変えるのでしょうが^^;
それか両方手に入れようとするのかのどちらかでしょう^^;

確かに彼に平穏は訪れないですね^^;
この小説でもそうですし^^;というより平穏だけじゃつまらないし(オイオイ
不幸街道か幸せまっしぐらか・・・どっちでしょうかね?この小説では、
まあそこそこ幸せにはするつもりですが、不幸な目にも勿論あいますがね。

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