インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始

「見習いが往く 第五回(ドラえもん+機神咆哮デモンベイン)」

ガーゴイル (2006-04-23 21:08)
BACK< >NEXT


――日本に戻って、早一週間。
ルルもくするも直ぐ順応し、さしたる問題は無い。
嫁姑関係も良好。くするも祖父母によく懐いている。
友人等との関係も、概ね良い。
――誤解は何とか解けた。
只、何かにつけて家に入り浸るようになったが。
まあ、くするも皆に懐いているし、皆(特に静香ちゃん)もくするの事が好きみたいだし……いいか。
――さて、そろそろ家に生活費を入れなくては……

のび太の日記より抜粋。


――意識を研ぎ澄ます。
自らの内宇宙に眠る神経を覚醒させ、世界に根を張るように巡らせる。
脳の内部が冷たく灼熱し、驚くほど熱く、其れでいて冷めた感覚が満ちていく。
のび太は腕を振った。
その動作だけで、両手の中に二挺の拳銃が現れた。
一方は黒と赤の装飾が施された、煉獄を思わせる兇悪なフォルムの自動拳銃。
もう一方は蒼と銀で彩られた、金属よりも冷たい気配を持つ奇妙な回転式拳銃。
撃つ。
マズルフラッシュが視界を灼く。
反動で腕が砕けそうになるが、のび太は一向に無視。
紅く吼える自動拳銃――魔銃“クトゥグァ”――と、蒼く輝く回転式拳銃――魔銃“イタクァ”――を両手に構え、撃ち放ち続けた。
光が世界を灼く度に、轟音が世界を打ち鳴らし、鋼鉄に覆われたこの空間を一切の容赦も無く砕いていく。
撃つ、撃つ、撃つ。
重く紅い弾光が炸裂し、蒼銀の軌跡が人型の的を駆逐していく。
――発射した弾数が五十に達した所で、のび太は撃つのを止めた。
「――おーるこんぷりーと。のーみすくりあ。……さすがだね、のびた」
のび太の後ろに居たルルが、何時もの浮き沈みのある声で、そう言った。
のび太は、まあね、と苦笑しつつ、
「――でも、師匠に比べたらまだまだだよ。確かに銃の腕自体は僕の方が上だけど……魔術関連じゃ、未だ足元にも及ばない。師匠が本気を出せば、クトゥグァだけでこの地下室を丸ごと吹き飛ばせると思うよ」
――過去、親友が不思議な道具で作り出したこの地下空間。
此処で、彼等は特訓をしたのだ。
彼が去ってからも、のび太は此処で訓練を続けたのだ。
現在も、其れは変わらなかった。
日本に戻って一週間……上では出来ない物騒な訓練――銃等の――は、なるべくこの地下室で行うようにしているのだ。
「毎日の積み重ねが大事だからね。其れに……一日でもサボったら、絶対アルさんにばれるし」
其処まで言って、のび太は真っ青な顔で背筋を震わせた。
師匠より、その魔導書の方が怖いのだ。
「……そうだね」
地面に落ちた空薬莢を拾いつつ、ルルは相槌を返した。
魔銃を消し、ふと、のび太は呟いた。
「あれ? そう言えば、くするは?」
「しずかとおかいもの」
「――ああ。そう言えば、くするの洋服を買いに行ってもらったんだっけ」
この一週間で、すっかりくすると仲良くなった静香。
傍から見れば、姉妹同然である。
……静香ちゃん、そう言えばくするにべったりだよな。
実の妹のようにくするを可愛がる静香の様子を思い浮かべて、思わず笑いを漏らすのび太であった。
――この時、のび太は気付きもしなかった。
これが、始まりだという事を……


――都市中心部、駅ビル屋上。
其処に、奇妙な人影が立っていた。
全身をけばけばしい色彩のマントで包み、顔も何処ぞの民族が被るような奇妙な面で覆っていた。
「ぎ……ガ……」
彼は、枯れ木のように節くれた手指をぎこちなく動かし、マントの中から古びた書物を取り出した。
其れは、異界の狭間で“彼”が彼に授けた、題名の掠れた本だった。
「ぎ、ギ……ガ……」
開く。
途端、どす黒い気配が本から発せられた。
目に見える程、濃密で凶悪な瘴気。
瘴気に混じり、本を形成していた紙片が、風に舞う。
文字が発光し、瘴気が紡がれ、紙片が歪な輪舞を踊る。
――そして、彼の眼前に、螺旋狂った異様な陣が形作られた。
「お……ドれ……ツチだ……ま」
陣が歪む。
中心から、空間の壁を突き破るかのように、巨大な“何か”が現れた。
土気色の肌を持つ其れは、意思を持たない人形だった。
太い腕を天に向け、光の無い土の塊で出来た目玉で地を見据える。
――命を持たない、哀れな泥人形だった。
彼は、只一つの命令を、人形に与えた。
「……コわせ」


――静香はご機嫌だった。
理由は、目の前の少女。
ゴスロリちっくな、大量のフリフリをこれでもかってぐらい溢れさせた、白いドレス。
其れを着た少女――微妙な顔のくする――を、何か息を荒げながら舐め回すように見る静香。
――ぶっちゃけやばい目付きだ。
「似合うわよ、くするちゃん♪」
「るゆ……動き辛いよ、お姉ちゃん」
「そう? ――でも、すっごく似合ってるわよ」
頬擦りしたい衝動を抑え、静香は努めて冷静に振舞う。
――傍から見るとやばい人にしか見えない。
「るゆ? そうかな? ……でも、この服って高いよ」
値札を見て、くするは躊躇いがちに言う。
ゼロが従来の服より一つ多い其れは、はっきり言って高級品だ。
良い子のくするは、こんな高い物を他人に買ってもらう事に、少し躊躇したのだ。
だが、静香はにっこりと笑って、
「大丈夫。のび太さんから軍資金を大量に預かっておいたから。――気にしないで」
ふんだくったとも言う。
――今日、彼女達は都市中心部にあるショッピングモールへと、買い物にやって来たのだ。
理由は、くするの衣服。
はっきり言ってくするは、服には無頓着だ。
まあ、無理も無いだろう。
父はファッションセンスゼロののび太、母は何時も似たような服のルル。
故に、見かねた静香が洋服選びを買って出たのだ。
アーカムにいた時は――金持ち姫こと覇道瑠璃、幼女大好きマコト、世話好き有害シスターライカ、何気に服飾関係会社社長のエンネア――など、そうそうたる顔ぶれが、彼女の服を選んでいた。
着せ替え遊びにしか見えないが。
嗚呼、哀れくするは、日本に来てまで着せ替え人形の運命を辿るか。
「ああ……ほんと可愛いわ、くするちゃん。――このまま攫っちゃおうかしら」
「静香ちゃん。目がマジだよ」
微妙に壊れてきた静香に、スネ夫が疲れた息を吐きつつ突っ込みを入れた。
のび太が帰ってきて、箍でも外れたのか。
苦労人スネ夫は、人知れず溜息を吐いた。
隣に居るタケシは、何も言わない。
否、言えないのだ。
山のように堆く積み上げられた荷物の山を抱えている彼は、一言も発せられないのだ。
脂汗を滝のように流し、不動の姿勢で荷物を持ったまま佇むタケシ
力持ち故、荷物持ち。
今日の哀れ人ナンバーワンである。
「静香ちゃん……いい加減、もう買うの止めようよ。ジャイアンも限界っぽいし」
「えー? もう一寸だから、もう少し我慢して。お願い」
その台詞、二時間前にも聞いたけど。
そう言いたくて堪らないが、あえて口に出さない。
――口だけは達者な彼は、言うべき時と言わざる時を心得ているのだ。
「るゆ〜……疲れたよー」
「……お、重……」
「〜〜♪」
少し疲労を見せるくする。
かなり疲労を見せるタケシ。
そして、そんな二人の様子など少しも意に介さず、服を選ぶ静香。
カオス的空間を織り成す三人を見つめ、スネ夫を今日何度目か解らない溜息を吐いたのだった。


――その街は、何時もと変わらなかった。
見える風景も、起きる出来事も、道行く人々も。
全く何時もと、変わらなかった。
――数秒前までは。
風景に溶け込んでいた灰色のジャングルは焼き焦げた瓦礫の山に。
街に起こる些細な事件は、陰惨な大悲撃に。
道行く活力に満ちた人々は――物言わぬ骸に化したか、負に堕ちた廃人となった。
炎が上がる、悲鳴が響く、全てが壊される。
街をジャンクへと変えた奴等は、現在大通りで暴れ回っていた。
そいつらは、異様だった。
そいつらは、異常だった。
そいつらは――生き物ですらなかった。
生命の息吹を一切感じさせない、鈍い土色の肌。
古代に作られた土人形――土偶―と酷似したそいつらは、容赦無く辺りをぶち壊していく。
丸太よりも太く硬い腕を振り上げ、辺りを蹂躙していく。
腕を振る毎に、全てが吹き飛んでいく。
物も、人も、一切の区別無く、平等に。
金切り声にも似た雄叫びを上げ、そいつらは進み、粉砕していく。
そして――


――服飾店に、悲鳴が奔った。
見ると、店の外には巨大な異形が複数体、此方を見つめていた。
線としか形容出来ない瞳を此方に向け、腕を振り上げ――

「――るゆ! あっち行っちゃえぇぇぇッ!!」

――た途端、凄まじい衝撃波に弾き飛ばされ、地面に転がった。
店の前方は、衝撃波の被害により、壊滅状態だ。
怪我人が居ないのが、不幸中の幸いだ。
さて、衝撃波を撃った張本人――くする――は、呆然としている静香の手を掴んで、
「今のうちだよ! 逃げよう、お姉ちゃん!!」
走り出す。
その後を、必死の形相でスネ夫とタケシが追う。
――彼等は、この地獄のような風景からの逃亡を、試みるのだった。


『――臨時ニュースです。数分前、○○市で……』
市の名前を聞いて、のび太とルルの顔が強張った。
――くすると静香達が、居る所だ。
見ていた画面が切り替わる。
映し出されたのは――正に阿鼻叫喚。
被害を恐れている為か、ヘリからの映像は遠く、鮮明とは言えない。
だが、其れで十分過ぎる。
目に当てられぬほど、凄惨な映像。
無数のビルが打ち砕かれ、命が刈取られていく光景。
――慈悲も容赦も存在しない、地獄。
「……のびた」
「ああ、解ってる」
テレビを見ていたのび太とルルは、何時に無く真剣な表情で頷き合う。
「急ごう。くすると静香ちゃん達が、危ない……!」
二人が唇を合わせると同時に、閃光が部屋を満たす。
光が晴れると其処には、肩に小さくなったルルを乗せた、片眼鏡を掛けた青年の姿。
マギウス・スタイルのび太バージョン。
縦パネル状の翼を羽ばたかせ、二人は庭へと飛び出したのだった。


「――ジャイアン、静香ちゃん。こいつ等って、まさか……」
其処等中で暴れ回っている土人形を硬い表情で見つめ、震えた声で言うスネ夫。
彼は、覚えていた。
過去戦った、こいつ等の事を。
七万年前の日本と中国で、古代人を苦しめていたこいつ等の事を。
命持たぬ、不死人形の事を。
「ええ。覚えているわ」
静香も、スネ夫と同様硬い表情で答える。
タケシも、緊張した面持ちで、
「俺も覚えているぜ。確か……クチナシッ!」
「ツチダマだよッ! チしか合ってないよ、ジャイアン!!」
タケシの相変わらずのボケに、思わず突っ込むスネ夫。
――ツチダマ。
時空犯罪者“ギガゾンビ”が使っていた、土人形。
高い知能とショックウェーブ発生能力、そして形状記憶セラミックによる自己再生等、特殊能力を備えた小型兵器。
だが、これを使っていたギガゾンビはタイムパトロールに捕まっている筈だ。
なのに、何故?
「前より、大きくなっていないかしら?」
「うん。前は犬くらいの大きさだったのに……今はジャイアンより大きいよ」
ちなみに、タケシの身長は百八十を超えている。
ツチダマの身長は、如何やら二m近く在る。
そんな事を考えていた、次の瞬間――
二体のツチダマが、此方に向かって拳を振り上げた。
衝撃波を撃つ体勢だ。
このまま往けば恐らく、静香達に直撃だろう。
放たれる直前、静香達の前に、くするが飛び出した。
珍しく、その愛らしい顔に怒りの表情を浮かべ――
「るゆゆうぅぅぅぅぅッ! 必殺ッ! “ルルイエの守護”〜〜ッ!!」
両手を突き出すと同時に、巨大な光の壁がツチダマを弾き飛ばした。
防禦陣“ルルイエの守護”とは――彼の海底都市“ルルイエ”を護る魔術防壁プログラムの縮小版である。
本来ならルルイエ異本の精霊であるルルが使う魔術なのだが、邪神の欠片であるくするにも使う事が出来るのだ。
――防禦の光と、破壊の波動がぶつかり合う。
金属が砕けるような音が、耳を刺す。
「る、るゆうぅぅぅぅぅッ!?」
絶え間無く叩きつけるように襲い掛かる衝撃波を渾身の力で防ぐ。
細い両足で必死に踏ん張り、印を結んだ手指を振るわせる。
ビリビリと、空気が震える。
「く、くするちゃん……ッ!?」
必死に攻撃を防ぐくするを見て、静香が悲鳴に近い叫びを上げた。
一般人なら兎も角、静香はドラえもんとの冒険で、人外めいた力を持つ者には慣れている方である。
今更、くするがビームを撃とうがバリアを張ろうが、少しの事なら軽く驚くだけで済ませる。
彼女が悲鳴を上げた理由は――
「くするちゃん……止めて!! 血が……血がッ!!」
そう。静香が叫んだ原因は……くするの状態。
通常、くするは周囲に危害を及ばせない為に、自ら魔力に制限を掛けている。
解く為には一定の手順を踏まなければならない――故に。
今のくするは、全力の三分の一も出せていない。
耐久力も著しく減退している為、魔力の波動を受ける度に肉体が傷付いていく。
爪が割れ、肉が裂ける。
腕は裂傷に覆われ、真っ赤に染まっている。
額には脂汗が滲み、肌は青白く、血の気を失っていた。
「大丈夫だよ。……もう一寸で限界が来ちゃうから、お姉ちゃん達は今の内に――逃げて」
息も絶え絶えに、言うくする。
その瞳に宿るのは――決意。
「くするは大丈夫だから、静香お姉ちゃん――」
「馬鹿言わないでッ!!」
くするの言葉を遮るように、静香が怒鳴った。
僅かに涙を漏らし、彼女はくするを真剣な表情で睨み付け、
「くするちゃんを置いて行ける訳……ないでしょう? 私は逃げないわよ。逃げる時は――くするちゃんと一緒よ」
「静香ちゃんの言う通りだぜ。ガキ一人置いて逃げられるかよ。――のび太とルルちゃんに会わせる顔が無いぜ」
「そ、そうそう」
静香の言葉に応えたのは、タケシとスネ夫だ。
タケシは獰猛な表情で拳を鳴らし、スネ夫は顔を引き攣らせて道端に落ちていた角材を握り締めていた。
「――俺たちがクチナシ共を引き付ける。その隙に、逃げろ」
「ツチダマだって、ジャイアン」
何時もと変わらぬ掛け合いをしつつ、軽く言う二人。
しかし、静香は厳しい顔で――
「――駄目よッ! 其れじゃタケシさんとスネ夫さんが……」
「オイオイ。俺たちがそんな簡単にくたばると思うか? ――ガキの頃に戻ったと思えば、これぐらい何でもないぜ」
「……確かに。思い出してみると生きてるのが不思議だよね、僕たち」
今までの冒険を振り返り、苦笑混じりに言うスネ夫。
恐竜やサーベルタイガーに食われかけたり、海底で息が詰まりそうになったり、得体の知れない生命体に寄生されたり、亡霊に身体を乗っ取られたり……
――よく生きているな、ほんと。
「――スネ夫。一二の三で、奴等に飛び掛るぞ」
「オーケイ、ジャイアン」
男を見せようと、気合を入れる二人。
威風堂々と、歩み始める。
「タケシさんッ! スネ夫さんッ!」
静香が涙を流し二人の名をを呼ぶが、二人は振り返らない。
そして――

「「くたばりやがれぇぇぇッッ!!」」

拳と角材を振り翳し、ツチダマ等へと襲い掛かった。


ガキン、と硬い音が耳朶を打つ。
二人の攻撃は、ツチダマには微塵も通用していなかった。
攻撃を受けた一体は、感情の無い線眼を二人に向け――無造作に薙いだ。
衝撃波が、肉薄していた二人を吹き飛ばした。
「「う、うわあぁぁぁぁぁぁッッッ!!?」」
木の葉のように空中をくるくると舞い、地面に叩きつけられる。
そのまま呻きを上げて、二人は動かなくなった。
「――タケシさんッ!? スネ夫さんッ!?」
静香が泣き叫ぶと同時に、くするの身体がぐらりと揺れた。
「……うぅ……」
――魔力無解放での術式行使も、限界だ。
衝撃波を防ぎ続けた防禦陣も、その表面に無数の皹らしき光の亀裂が奔っていた。
万事休す。
この機を逃さんと、盾と拮抗していた衝撃波の勢いが強まる。
同時に、タケシとスネ夫に止めを刺さんとツチダマの一体が腕を振り上げた。
目の前の情景に耐え切れず、静香が目を伏せた――その瞬間!!

轟爆音が、ツチダマの腕を粉微塵に吹き飛ばした。

凄まじい紅炎と眩き閃光が視界を焼き、形容し難き轟音があらゆる存在を打ち砕く。
盾と対立していたツチダマが異常事態に気付き、行動を起こそうとする。
だが――その身体は六度の衝撃に打ち震え、全身が凍えるような冷気に閉ざされる。
動きが停止した彫像は、そのまま地に倒れ伏した。
未だ終わらない。
天から降り注ぐ焔の懲罰は平等に全てを焼き払い、極寒の閃光は精確にツチダマ共を貫き氷漬けていく。
赤と青の輪舞。
目を開いた静香はその光景に、只圧倒されるだけだった。
一方くするは、青白い顔に笑顔を浮かべて、
「……ぱぱ、まま!」
――最も信頼し、愛する両親を呼んだ。
静香は見た。
天空に浮かぶ、人外の美を。
蒼き大型二輪に跨る、異業の技を駆る者を。
黒赤と蒼銀の拳銃を両手に携えた、魔断の射手を。
長い白銀の髪を三つ編みにし、紅い両目の上に青い片眼鏡を装着した、黒衣の男。
背に負う装甲翼が、怒りに震えるように、ばさりと羽ばたく。
――静香は、暫しその姿に見蕩れ、
「……のび太、さん?」
その姿に、幼馴染と同じ優しさの光を感じ取ったのだった。


「――やれやれ。静香ちゃんには敵わないなあ。勘が鋭過ぎるよ、ほんと」
苦笑しつつも、獲物を狙う鋭い目は少しも揺らぎがない。
酷く熱く、怜悧な刃物を思わせるその瞳は――怒りに満ちていた。
彼は争いが嫌いだ。他者を傷付けるのが嫌いだ。
其れよりも、嫌いなのは――
「僕の娘と友達に手を出した事を――後悔するんだね」
倒れたタケシとスネ夫、憔悴しきった静香、ぼろぼろになったくする。
大切な存在を傷付けられ、彼は敵と自らに激しく、正しき怒りの焔を燃やしていた。
「ルル。“ディープ・ワンズ”の半分に防禦術式“ルルイエの守護”をダウンロード。――残りの半分は攻撃に回すよ」
「わかった。あくせす、かいし」
ルルの言葉と同時に、のび太の背に在る装甲翼が光を帯びる。
蒼と緑の線が奔り、バラバラに分解。
細長い其れは、まるで霊鳥の羽根のようだ。
「――“ディープ・ワンズ”ッ!!」
――閃光が駆ける。
数は優に百は在るだろう。
蒼き光を纏う羽根はくする達の周囲に集まり、展開。
真ん中から折れ曲がり、籠められた術式が発現する。
蒼き点と点は互いを線で接合し、面を形成していく。
出来上がった蒼い面に――白き光の術式が現れた。
防禦術式“ルルイエの守護”。
先程くするが使ったモノより、数段上の威力の物である。
――守護の壁は、降りかかる災い全てを撥ね退ける。
緑に染められた羽根も、行動を開始する。
此方はコの字に折れ曲がり、緑色の魔力球を具現。
――絶大な威力を秘めた数多の閃光が、ツチダマ共を貫いていく。
『ギ、ガァァァ……ッ!?』
全身に無数の孔を開け、倒れていくツチダマ共。
だが……!!
「――ちッ。やっぱり駄目か。攻撃していく端から、再生していく……」
形状記憶セラミックで作られた人形は、ダメージを物ともしない。
粉々に為っても、容易く復活する再生力は脅威の一言に尽きる。
「――どうする?」
立ち上がってくるツチダマを見据えたまま、端的に問うルル。
「如何するって――やる事は一つでしょ」
此方も端的に答え、懐から二挺の魔銃を取り出す。
青白く光る銀のオートマチックリボルバー。
赤と黒に塗り分けられた自動拳銃。
師匠から譲り受けた魔術媒体――
「――“クトゥグァ”ッ!! “イタクァ”ッ!!」
灼熱が、極寒が、ありとあらゆるモノを駆逐していく。
半身を吹き飛ばされ、宙を舞うツチダマ。下半身が凍り付き、砕けるツチダマ。
――だが、そのどれもがあっという間に再生していく。
「――しぶといね」
「ああ。だけど――攻略法は見つけたよ!」
パネルを操作し、“blue fox”を地面に下ろす。
好機と言わんばかりに、襲い来るツチダマ。
――のび太は慌てるまでも無く、“クトゥグァ”の銃口をツチダマの一体に向けた。
「――チェックメイト」

――轟ッ!!

マズルフラッシュが迸り、紅い凶弾がツチダマの胸――小さな紅玉――を粉砕し、貫いた。
すると、如何だろうか。
ツチダマがもがき苦しみ――瞬く間に砂と化していったではないか。
再生する気配は、無い。
「――ビンゴ。あそこだけ、やけに厳重に庇っていたからさ――やっぱり、弱点だったか」
壮絶な笑みを浮かべ、のび太は二挺拳銃を構えを改める。
「さあて。僕の娘と友達を虐めてくれた礼を――たっぷりとしなきゃね」
「うん。とことん、おかえししよう」
冷気と熱気がのび太に纏わり付く。
緑光を帯びた“ディープ・ワンズ”も、のび太の背後に集結する。
一斉射撃の体勢である。
――凄まじい爆光が、命無き人形共を焼き払うのだった。


その光景を遠くから覗いていた術者――元時空犯罪者“ギガゾンビ”――は、理性が消え失せた脳に怒りの熱を蓄えていた。
彼は覚えていた。
謎の紳士から“魔導書”を受け取り、理性を殆ど失くしてしまっても、彼は覚えていた。
自分から全てを奪い、粉微塵に潰した憎き怨敵を。
二十二世紀製猫型ロボット、ドラえもん。
二十世紀人、野比のび太。
あの二人だけは、死んでも忘れない。
姿形は変わっていたが、あの魔術師は紛れも無く野比のび太だ。
不完全とはいえ魔術の技に手を染めた彼には、一目で解った。
「ぎ、………ガアァァァァァァァッッ!!!!」
本能を突き動かす、膨大な悪意。
激しき怨嗟の焔が、心中で燃え盛る。
手に持った魔導書を捲る。
濃厚な瘴気が、狂気と交わり異界を形成する。
其れは――人が立ち入る事を許されない、悪意と狂った愛と憎悪に塗れた世界。
「目ザメろ、“Doel Chants”ッッ!! 殺せコロせころせ殺セェェェェェッッッ!!!」
本から泥のような魔力が噴出し、ギガゾンビを覆っていく。
膨れ上がる気配。
ギガゾンビは理性だけではなく――人である自分すらも、捨てたのであった。


全てのツチダマが砂に還り、漸く落ち着いた。
目の前の映画や物語のような光景に、静香は大いに困惑していた。
昔の冒険である程度耐性は出来ていたが、流石に許容範囲を超えている。
「のび太さん……一体、あなたは――」
「僕は野比のび太。現在、魔導探偵見習いをやってるってだけの、静香ちゃん達がよく知ってるドジで情けない男さ」
定着してしまった苦笑いを作り、言うのび太。
その時――
「――ッ!? のびたッ! おおきいのがくるよ!!」
肩に乗っていたルルが、警告する。
同時に――巨大な何かの影が、のび太達を覆った。
「――ッ!?」
咄嗟に防禦陣を集中させ、衝撃に備える。
そして――
強大な質量が、街に降り立った。
其れは、巨大な土人形。
基本はツチダマと同じデザインだが、其れよりももっと凶悪だ。
腕は六本、足は四本。
肩に二門の砲塔を装備し、土偶に似た頭部はより重厚なモノへとなっている。
更に、その頭部には奇妙な仮面らしきエンブレムが装着されていた。
その仮面のようなデザインに、のび太は見覚えがあった。
「ツチダマが出た時から思っていたけど、やっぱりお前がこの時代に来ていたのか……。――ギガゾンビッ!!」
自らを魔の力に委ねたギガゾンビを睨み付けるのび太。
だが、ギガゾンビは応えない。
只、白痴のように彼は唸りを上げ――
『ギィィィィィィ、ガァァァァァァァッッ……!』
肩の砲門を、ぶっ放した。
高密度の衝撃波が、遠くの小山を打ち抜いていく。
凄まじい威力だ。
理性が全く無い所為で、余計に性質が悪い。
「……こりゃ、マギウス・スタイルでも無理っぽいな」
巨大な質量を見上げ、他人事のように呟くのび太。
「――よぶ? しゅういにせいめいたいはんのうはないよ。ひがいは、さいしょうげんにおさえられるとおもう」
「そりゃ結構。だけど、くするは怪我してるし……」
戦わせたくないんだ、とルルに言う。
ルルも、そうだね、と返す。
二人とも、くするを戦いに巻き込みたくは無いのだ。
彼等の駆る鋼鉄の模造神は現在、くするの助け無しでは満足に動く事も出来ない。
故に“彼”を呼ぶという事は、くするを戦わせるという事になる。
「――るゆ。呼ぼうよ、ぱぱ。くするは別に平気だよ」
血塗れの手を擦りつつ、何でも無いようにいうくする。
「くする。……でも」
「でももへちまも無いよ。くする、今ね――とっても怒ってるの。ムカムカするの」
珍しくくするは声を荒げ、怒りに満ちた視線をギガゾンビに向け――
「いっぱいいっぱい壊して、いっぱいいっぱい人を傷付けて……いっぱいいっぱいお姉ちゃん達を虐めたの。くする、あいつ絶対に許せない」
くするは、のび太の手を取り、
「やろう、ぱぱ。あいつを――いっぱいいっぱい懲らしめよう。あいつのやった事を、解らせて上げよう」
言い切る。
くするのそんな言葉に、のび太ははっとし、そして――小さな笑みを浮かべた。
「そうだね。――僕もまだまだだなぁ。娘に叱咤されるなんてね」
「のびたがみじゅくなのは、みんなしってる。だから、のびたはがんばってるし、みんなもそれをみとめてるよ」
「――有難う、ルル。其れと……有難う、くする」
傷だらけの腕を拙い魔術で治療し、のび太はくするを抱き上げた。
腕に娘、肩に妻を抱き――
「其処を動かないで、静香ちゃん。魔断の射手が――生命の守護者が、魔に染まった悪意をぶち倒すから。戦いに巻き込まれないよう、じっとしていて」
のび太の穏やかな声に、静香は訳も解らず、だが自然に頷いた。
のび太も頷きを返し、そして――
悪意を撃ち貫く、鋼鉄の詩が紡がれる。

「――無限の果てより来たりて」
のび太の右手が踊り、天空に蒼き陣が刻まれる。

「――儚き祈りを胸に」
胸に手を当てた小さなルルが、天と地に祈りを捧げる。

「――我等は魔を断つ路を往く」
くするの身体から膨大な魔力が噴出し、蒼穹と大地に力を与える。

――邪を宿す、正しき鋼の模造神。
邪にして、悪を滅ぼす者。
理不尽なる悪から、全ての命を護る者
あらゆる者を討つ、魔断の射手!

「汝、生命の守護者――“ドラグディア”!」
三つの声が、蒼穹を超え――

空間が爆砕し、天へと刻まれた陣から蒼き光が迸る。
蒼き稲妻は大地へと降り立ち、鋼鉄の神を具現する。
轟音が響き、稲光と爆発が地上を彩っていく。
そして、全てが晴れた其処には――

青き神が、地上に顕現していた。

重く、そして威厳を感じさせる鋭利なフォルム。
何者にも屈しない、鋼の表れ。
人に酷似したその姿は、正に神。
鋼鉄の討ち手、魔断の射手。
蒼く輝く装甲は、穏やかな光を湛えていた。


――同時に、のび太達の身体が崩れ、光と為っていく。
光の粒子は、鋼鉄神――ドラグディア――へと吸い込まれていき、――――のび太が目を開くと其処は、淡い光を放つ球体の中。
ドラグディアのメインコックピットである。
魔術文字が周囲を彩り、足元には魔法陣が光り輝いていた。
球体の前には、彼の愛機“blue fox”が何時の間にか組み込まれており、元の姿に戻ったルルと、そのルルの膝の上に座ったくするが鎮座していた。
翼を構成する“ディープ・ワンズ”が、魔道書のページとなって解けていく。
無数に舞う紙片は無数の機械と化し、光の球体に展開。
幾つかの紙片がルルとくするに纏わり付き、ルルには猫耳型のヘルメットが、くするには“blue fox”とパイプが繋がった手袋が装着された。
「――るゆ! 魔力注入開始! 偽・銀鍵守護神機関――いぐにっしょんッ!!」
くするの身体から発せられた膨大な魔力がパイプを伝い、ドラグディアの心臓に火を燈す。
全身の伝達系が脈動し、ドラグディアの瞳に光が生まれる。
――魔断の射手の目覚めである。
「さあ、魅せて上げるよ。今から君をぶち倒す、魔断の射手の雄姿を!!」
のび太の咆声が引き金となり、戦闘が開始されたのだった。


『ギィィィィィィ、ガァァァァァァァッッ……!』
狂った精霊王は、砲身から圧縮衝撃弾を出鱈目に撃ちまくり、六の腕からも衝撃波を放ち続ける。
作戦もへったくれも無い。
理性を失った彼は、本能のままに動いているに過ぎない。
――爆発と爆音が、視界を遮っていく。
完全にドラグディアが見えなくなると、ギガゾンビはにたりと笑う。
完全に倒した。生きてはいない。
そう確信した。だが――其れは甘い考えだ。
『…………ッッッ!!?』
爆煙が晴れる。
何と、ドラグディアが立っていた。
光の壁を構えた、ドラグディアが。
“ルルイエの守護”を瞬時に展開し、全ての攻撃を完全に防いでいたのだ。
『――其れで終わりかい?』
冷たいのび太の声が、ドラグディアから響く。
ギガゾンビは応えない。
理性を失った彼には、会話など出来ない。
只、目の前の鋼鉄神に恐れを抱き――立ち竦むのみ。
『来ないのなら、こっちから行くよ!!』
動きが止まったギガゾンビに、容赦無く襲い掛かる。
一足飛びに距離を詰め、重厚なる蹴りが肩口に炸裂。
腕が一本砕けるが、魔力に満ちたこの身体は瞬時に再生が可能だ。
巻き戻すように、破片が戻っていく。
やはり、自分が勝つ。
獣は優位を悟り、再び嗤うのだった。


「るゆ〜。どうするの、ぱぱ? 幾ら攻撃しても、直っちゃうよ」
「解ってるって。……くする、“必殺技”は使えるかい?」
のび太の問いに、くするはうーんと唸り、
「……多分、大丈夫だよ。でも……良いの? 後で瑠璃お姉ちゃんとかあるお姉ちゃんに叱られるよ?」
くするの何気無い言葉に、のび太はうっと顔を顰め、
「……なあに、後で事の次第をキチンと説明するから大丈夫だよはっはっはっは」
「のびた、かおがまっさお」
――別の意味で、身の危険を感じるのび太だった。
「――兎に角、そうと決まれば……ルルッ! 拘束術式“九頭龍”展開! ――あれを使うよ」
「りょうかい。拘束術式“九頭龍”……あくせす!」
術式を編むと同時に、天に掲げたドラグディアの両腕から光が迸る。
光は九の線となり、ギガゾンビの身体に絡み付き――
光の先端が龍と化し、凶悪な顎がギガゾンビに喰らい付く!
『――――ッ!!? ガアァァァァァァッ!!?』
これぞ拘束術式“九頭龍”。
邪神の異名であり、その力の表れ。
邪悪なる龍は、決して獲物を逃がさない!
「――今だ! システム・ザカライア、接続!」
「ヤハウェコード――そうしん!!」
のび太の意に応え、ドラグディアの魔術回路が疾走する。
莫大な情報が脳に刻まれ、熱と冷気が神経を蹂躙する。
世界に流れる情報の洪水。
一片を己の内に留め、己を世界に映し、己を世界とする。
思考を収束し、術を練る。
のび太の意思と魔力が、結合し、術式を作り上げていく!
ドラグディアの手指が印を結び、文字を刻む。
青き闇が、世界へと侵食する。
脳が熱を帯び、神経が冷たさを得る。
「ウオォォォォォォォォォ…………ッ!!」
自然と喉から、雄叫びが漏れる。
――その圧倒的な姿に、堕ちた精霊王は言い難い恐怖に襲われる。
全てを消し去る、必滅の気配。
「終焉の彼方に……還れッ!!」
腰溜めに構えたドラグディアの右拳に、ナックルガードが装着された。
同時に、右拳が蒼金の光に覆われる!
背中に配置された断鎖術式機関が鳴動し、歪んだ空間の反動によって莫大な推進力が生まれる。
推進力を強大な突進力に変換し、光り輝く拳を敵の胸板に――叩きつける!
その莫大な魔力の波動にあらゆる存在は耐え切れず、物体を構成する原子から崩壊していく。
――故に、この拳の前に敵は居らず。
全てを粉砕し、消し去る、沈黙の剛拳。
名付けて――

「――“アポカリュプシス・ノヴァ”ァァァァァッ!!」

のび太が吼える。
光の粒子が舞い、ギガゾンビの身体が原子レベルで崩壊していく。
再生など出来る筈が無い。
物体を構成する根本から破壊されては……
耐え切れず、悲鳴を上げるギガゾンビ。
攻撃は止まらない。
光の拳は更に胸を抉り――背中へと突き抜けた。
膨れ上がる、エネルギー。
臨界を突破したのだ。
止め、と言うかのように、ルルとくするが締めの一句を告げた。

「「――“Amen”ッ!!」」

――ドラグディアが拳を引き抜き退散すると同時に、ギガゾンビは巨大な光の爆球に飲み込まれる。
全てが、滅びの波動に苛まれ――崩れていく。
そう、全てが――。
重力波が地の底にまで響く低音を奏で、精霊王に葬送曲を送る。
数秒後、光が弾け――跡には、何も残っていなかった。
光があった場所は、酷く抉れ――まるでクレーターのようだった。
全てが消え去っていた。


「……やっちゃったね、ぱぱ」
「うん、瑠璃さんとアルさんに叱られる……」
「……なんまいだ〜」
跡の惨状を目の当たりにした親子三人は、揃って項垂れるのだった。


「――やれやれ。精霊王と自称する割には、呆気無かったですね」
異空間から全てを見ていた彼は、嘲るように帽子の下で笑った。
「まあ、こうでなくては面白くありません。被害が思ったより小さかったが、マイナスですが……」
杖を振る。
黒い闇が口を開け、色とりどりの星と宇宙が、垣間見える。
「色々と材料は整いましたし……」
彼は、真っ赤な口腔を三日月形に歪め――

「――楽しみですねえ」

何処かの宇宙へと、消えていった。
――宇宙に、何かが起こりつつあった。


あとがき。
諸事情に遅れまくりましたが、第五話お届けします。
やっと出せた鬼械神、その名もドラグディア。
不完全だったルルの鬼械神をベースに、ウエストと覇道財閥がデモンベインのノウハウを駆使し作り上げた、言うならばデモンベインの兄弟機。
しかし、動力炉に問題があり、稼働時間が五分と限られていたりする(後にくするが乗り込む事により、この問題は解消された)。
武装も色々考えています。
――では、恒例の感想返信へ。


>桜舞さん
どうも有り難う御座います。
今回に引き続いて、次回も宜しく!


>アサガミさん
如何も初めまして。
――此れからも宜しくです!


>ミアフさん
勿論出ますとも。
ザンタクロスも、当然出ます。
結構色々予定しています。
有難う御座いました。


>なまけものさん
くするは数少ない癒し系ですから
其処まで褒めていただけると、感無量です。
予想は大当たり、捨て駒はギガゾンビでした。
次の敵は……秘密です(汗)。


>樹影さん
此方こそ初めまして。
タケシとスネ夫は勿論彼女居ません(もてないし)。
逆に出来杉君と静香ちゃんはモテモテです。
出来杉君の登場は……未定です。ウエストと絡ませたらいいネタになりそうな予感がするのですが。
静香ちゃんはこれからずるずると……(この先は恐ろしくて言えません)。
――では、次回も宜しく!


>2さん
――其れは知らなかった。
最終決戦で、恐怖のリサイタル攻撃を予定しています(邪神も裸足で逃げる)。


>kjgioさん
時間軸は今の所考えていません。
――異世界なら(ぼそり)。


>放浪の道化師さん
毎度如何も。
ロリコンはもうデフォルトで。
剣では被ってしまいますし、やはりのび太は銃かと。
次回にて又!


>剣さん
此方も毎回如何も。
テリオン&エセルの登場は、大分後の予定です。
リベル・レギスの出番はあるか……ッ!?


>ななしさn
敵だけではなく味方も出る予定。
相手役はのび太だけではなく、元祖魔導探偵も……
次回もお楽しみに!


>ひげさん
其処まで感動してもらえると、こっちまで涙が……
有難う御座います。
簡潔が何時になるか解りませんが、頑張ります!!


>烏竜茶さん
あうーとうとうきたか……
先ずは、なぜルルと契約できたか。
ぶっちゃけ、相性が良かったからです。
実は、のび太は魔術師だから契約したのではなく、ルルと契約するために魔術師の修行を始めたのです。
契約したのは一年前の物語の中盤。
ルルものび太へ思いを寄せていた為、契約は成功。
だが、百%使い切れず、毎回ボロボロに……
現在も高等術式の大方は、ルルがいないと無理です。
元々人間外に好かれ易いのび太君です、素質があったのでしょう(そういう事にしといて下さい(泣))。
では次に魔銃ですが――前にも述べた通り、同じ魔導書であるルルを経由して――つまり、アルの記述からルルが力を借り受けているのです。
故にある程度の力は使えますが、威力は本来の主である九郎の半分以下、神獣形態も使えないし、鬼械神状態の使用も出来ません。
九郎が召喚している時も、勿論使えません。
簡単に言うと、銃の腕はあるのに力不足なのび太への手助けみたいなモノです。


>Oguraさん
受けて貰えて幸いです。
シルクハットの暗躍は、まだまだ続きます。
――名前、そろそろ出さないと(汗)


――では次回にて、又お会いを。

BACK< >NEXT

△記事頭

▲記事頭

G|Cg|C@Amazon Yahoo yV

z[y[W yVoC[UNLIMIT1~] COiq COsI