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「ガンダムSEED Destiny――シン君の目指せ主人公奮闘記!!第二部――第四話 星屑の中の舞踏会 前編(SEED運命)」

ANDY (2006-03-11 10:10)
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 深遠なる闇に浮かぶ無数の物体。
 それは、かつては生きていた存在の残り香。
 それらには、過去、どのような思いが込められていたのだろうか。
 無数に浮かぶ、宇宙の墓場。
 それが、デブリ。
 その役目を終え、ただただ朽ちることもなく悠久の時を過ごす事を運命付けられた場所。
 そこに、今、命と命のぶつかり合いが起きようとしている。
 死者の眠る場所で始まる殺し合い。
 それは、一体どのような事態を導き出すのだろうか。


 無数に浮かぶ浮遊物の中を、慎重に進む機影が四つあった。
 その機影の正体は、ミネルバから発進したMSであり、そのパイロット達は視界のあまりもの悪さに顔を顰めていた。
 ここ、デブリ帯には小惑星やMS、戦艦、あるいはコロニーの残骸が無数に漂い、それが視界を悪くしているためだった。
 また、大戦中に大量に散布されたNジャマーの影響で、レーダー類の殆どが役に立たない以上、メインカメラから送られる映像が頼りになるのだが、無数に浮かぶ浮遊物のためその視界は決して良好とはいえるものではなかった。
 そんな悪状況の中を、四機は危なげなく移動していた。
『そろそろ敵さんの索敵範囲に入るぞ』
 連合のMSの残骸をかわしながら、ショーン・クラースはそのような通信を僚機に入れた。
『…………敵の内訳はどう思う?』
 その通信に、新たな疑問を重ねることで了承の意を伝えながら、ゲイル・リンデンベルガーは意識の統制を計ろうとしていた。
『泥棒なら泥棒らしく、セカンドシリーズでまた来るんじゃない?』
「それと黒いのもな」
 シンとルナマリアの二人は、それぞれの考えを口にした。
 レーダーに集中力の半分を傾けつつ他愛のない会話をしながらも、シンの神経は張り詰められていた。
 なぜなら、自分のおぼろげな記憶では、ここで待ち伏せをされ自分とルナマリア以外は戦死した場面だからだった。
 今、自分と他愛のない会話をしているこの二人が死ぬ。
 それは、本当にこれから訪れる運命なのだろうか。

―――いや。違うだろうが。あっちには少なくともガイアはいないんだ。なら、四人とも全員生き残れるんじゃないのか?
―――違うだろう?あの黒いストライクがあっちにいるんだ。もしかしたら、俺たち全員死んじまうかもしれないだろう?
―――そんなことはない!
―――本当にそう思うのか?そうならないと言い切れるのか?

『シン?』
 意識の奥でもう一人の自分と会話をしていたところに、聞きなれた声が耳に入ってきた。
 その声に弾かれるように通信用のモニターに顔を向けると、いつも行動を共にする少女がこちらを伺うように、心配そうな目の色で声をかけてきていた。
「……どうした?ルナ」
『なんか、怖い顔してたけど?』
 その声に、少し罪の意識を感じながら返事をすると、そのような事を聞き返されてしまった。
 そんな傍目にも分るような表情をしていたことに驚きながら、過去に起こった事を口にし質問に答えることにした。
「………あ〜、昔の事を思い出してたんだ」
『?』
「デブリ帯にはいい思い出がないんでな」
『………確かに』
 こちらの言いたい事を理解したのか、ルナマリアも同意するように重い声で頷いていた。
 その様子に苦笑を浮かべていると、ショーンのゲイツRから通信がつながってきた。
『ん?どうした?なんかあったのか?』
『うれしはずかしい思い出か?』
「そんなんじゃ――」
 苦笑を浮かべながら否定の言葉を口にしようとしたその時、突如首筋あたりを襲う冷たい感覚に弾かれるように、シンは大声をあげた。
「―――各機散開!!」
 そのシンの声に潜むものを感じたのか、誰も疑問の声をあげずに回避行動を取っていた。
 そして、つい先ほどまでいた空間を、圧倒的な暴力性を潜めた数条の光線がその場を蹂躙して去っていった。
 その光の出先を確認すると、アビスとカオスの二機がそれぞれのビーム兵器を構えながらデブリからあらわれ出ていた。

――?カオスとアビス、だけ?

 そう疑問に思った瞬間、また首筋を撫でる死神の鎌の感触を振り払うようにシンはスラスターを吹かしその場から無様な格好で回避行動を取った。
 その未熟なダンスが功を奏したのか、襲い掛かってきた攻撃を何とか回避しきることが出来た。
「?!あいつか!!」
 その誰何の声に応えるように、それは悠然と現れた。
 その両の方に二門の砲を掛け、両腰に二本の太刀をぶら下げたそれは現れた。
「…………最悪だろう、それ」
 米神から流れる汗を感じながら、そのような言葉がシンの口からは呻きのように漏れた。
 シンの前に現れたそれは、シールドに装備された30mm径6銃身ガトリング機関砲を打ち鳴らしながら接近してきた。
「なんでそれがここにあるんだ!!」
 そんな事を叫びながら、インパルスに防御体勢を取らせながらライフルを迫り来る黒いストライク―統合兵装ストライカーパック(Integrated Weapons Striker Pack)IWSPを装備した―に向けながら引き金を引き絞った。
「踊れ!!」
 その声が聞こえたのか、黒いストライクは華麗なステップで優雅にインパルスのライフルから放たれるビームの光をかわし接近を続けてきた。
 その相手の華麗な回避行動に、場違いな嫉妬を覚えながら左手に背部のケルベロスから排出したビームジャベリンを持たせ迎撃の構えを取った。
 ここに、死の舞踏の第二幕は幕を開けた。


「シン!」
 突如自分たちを襲った攻撃から回避を無事成功させたルナマリアの目に入ったのは、コロニーで手玉に取られた黒いストライクとビームジャベリンの柄で敵の対艦刀と鍔迫り合いをしているインパルスの姿だった。
『来るぞ!!』
『こっちに集中だ!!』
 インパルスの援護に向かおうとしたところに、同僚の叱責の声と鳴り響くアラームの音に弾かれるようにルナマリアはフットペダルとスティックを巧みに操り機体をその場から後退させた。
 数瞬の間を置いて通り過ぎるビームの出所に視線を向けると、奪われた、もしかしたら共に戦っていたかもしれない二機のMSがこちらに殺意を向けながら向かってきていた。
『俺とショーンは緑のを瞬殺する。それまで嬢ちゃんはあの青いのを相手にしてくれ』
『無理な注文だと思うがな、あのドラグーン持ちを早めに潰したいのが本音だ』
 その声を耳にした瞬間、ルナマリアも意識を戦闘用のそれに入れ替えた。
 そして、ブリーフィングで教えられたあの二機の兵装をすぐさま思い出し、緑の―カオスの方が厄介であると認識すると二人に了承の返事を返した。
「了解。早く片付けなかったら、私が応援に駆けつけるわよ?」
『そいつはごめんだ』
『さっさと片付けますか』
 苦笑めいた声でそう答えると、二人は連携しながらカオスへと襲い掛かって行った。
 その二機へ、横にいたアビスが攻撃を加えようとしているところに、ルナマリアのザクは両肩のビームガドリング砲とビームマシンガンを撃ち出しながらアビスへと向かっていった。
「いい加減に返しなさいよね!!」
 そんな声を上げながら、アビスの関心をこちらに向けるように動いた。
 レーダーの端に高速で移動しながら遠ざかって行く二つの光点を視界に納めながら、ルナマリアは自分のザクウォーリアーをアビスへと向け襲い掛からせた。
(『頭はCOOLに思いはHOTに』、よね。すぐに応援に行くから落とされないでよ)
 かつてアカデミー時代に友人達と掲げた精神を思い浮かべながら、ルナマリアは一人強敵と戦うシンの健闘を祈った。


「これがドラグーンシステムか!!」
 縦横無尽に襲い掛かってくる兵装ポッドに舌打ちを打ちながら、ゲイルは機体を巧みに操作しながらその攻撃を回避していた。
 ゲイルの乗る機体であるゲイツRは、彼の得意とする接近戦に特化した改造が施されていた。
 ザフト系列の代名詞と言われていた複合防盾の代わりに、ザク系列に採用されているショルダーシールドを両肩に装備することで、両腕の自由度を確保することが出来ており、また両腰には、先の大戦で活躍したフリーダムやジャスティス等のZGMF-XAシリーズに採用されていた『MA-M01 ラケルタ・ビームサーベル』のランクダウン版を二本―性能的にはXナンバーズのモノと同じ―を装備し、ゲイツRの標準装備であるMMI-M20S「ポルクスIV」レールガンではなく、旧式のゲイツが装備していたエクステンショナル・アレスターを装備し、同時に背部スラスターも大型化しており、加速性能ならセカンドステージとも十分に渡り合えるように改良が施されている、それがゲイルの機体であった。
 その性能をフルに使いながら、右手のビームライフルと左の実弾用マシンガンを撃ちながらなんとか距離をつめようとしているのだが、先に述べた兵装ポッドと、宇宙空間戦闘を念頭に設計されたカオスのMA形態の機動性に翻弄され、なかなか有効打が撃てずにいた。
 そんな緊迫した空間の中、突如カオスはMA形態のまま兵装ポッドをパージし、内蔵されていたファイヤーフライ誘導ミサイルを放った。
 放たれたミサイルはゲイツRへと迫り、当たるかと思ったその瞬間、手前で一斉に爆発した。
「なに?!煙幕のつもりか!!」
 至近距離で起きた爆発に揺さぶられ、ゲイツRのセンサー類が一時的に麻痺してしまう。
 爆発の副産物として生じた煙にモニターは覆われ、ゲイルは完全にカオスの姿を見失ってしまった。
「くそっ!どこに………」
 そう舌打ちしながら周囲を見渡していたゲイルだったが、その煙の中から一機のMSが眼前に、それこそ目と鼻の先に現れた。
 煙の中から現れたのは、特徴的なツインアイを持ったモスグリーンのMS、カオスだった。
「?!」
 そこまで接近を許してしまったことに驚きながら、ゲイルは素早く指を躍らせ、腰のエクステンショナル・アレスターを起動させた。
 起動されたエクステンショナル・アレスターは、弾かれたようにカオスに向かっていき、その突進力でカオスの動きを押しとどめたのだった。 
『ゲイル!!』
 カオスから距離を取ろうとしたその瞬間、ゲイルの耳に仲間の声が飛び込んできた。
 その声と同時に、何かがゲイルの後方から飛来してきて、カオスを吹き飛ばしていった。
「ショーンか?!」
『畳み込め!!』
 今の攻撃をしたであろう仲間に通信を繋げると、そのような言葉が飛び込んできた。
 それを耳にすると、ゲイルはエネルギー消費の起こるビームライフルを投げ捨て、右手にビームサーベルの柄を持たせると、もう一本のサーベルの柄に連結させツインランサー形態―アンビデクストラス・ハルバード―にするとカオスへと斬りかかって行った。
「はあぁぁぁ!!」
 一閃
 カオスはその一撃を逃れようとするが、体勢を戻しきれていないのか、反応が一瞬遅れてしまい右手に持っていたライフルを半ばから切り取られてしまう。
 慌ててライフルの残りを手放し、右脚のビームクローで蹴り裂こうとするも、先ほどライフルを切り裂いた方とは反対の刃で受け止められてしまう。
「右脚、貰ったーーー!!」
 動きが止まってしまったその瞬間、ゲイルはクローを受け止めていない方のビーム刃を消し、左手のマシンガンをカオスの右脚の間接部分へと押し当て、ゼロ距離でフルバーストしたのだった。
 VPS装甲は、確かに実弾兵器をほぼ無効化することが可能である。だが、VPS装甲全てでMSが建造されているわけではなく、その構造上どうしても装甲で覆われていない部分は出来てしまうのは防ぎようのないことだった。
 今回、ゲイルが攻撃した間接部分はその防ぎようのない筆頭箇所である。
 そして、VPS装甲でない構造物に76ミリの銃弾、一弾倉分を果たして防ぎきることは出来るのだろうか。
 答えは、否。
 よって、それを実践されたカオスはどうなるかと言うと。
 右脚を見事に穿ち取られてしまい、その反動でゲイル機から無様にも離れていっていた。
「新型だから強いと錯覚するな!!」
 右脚の間接より先を失ってしまったカオスを見て、ゲイルはそう怒鳴りつけた。
 その声が聞こえたのか、不恰好な姿勢ながらカオスは背中の兵装ポッドを分離させ攻撃を仕掛けてきた。
 それなのに、近距離用の武装しか現在持っていないというのに、ゲイルは慌てることなく、カオスへと接近を始めた。
「装備に頼りすぎだ!!」
 自分の背後から兵装ポッドに狙撃を加えてくれるだろう仲間を信頼しながら、ゲイルはバーニアを全開にするべくフッドペダルを思い切り踏み込んだのだった。


「厄介なものを作ってくれて」
 それがドラグーンシステムを初めて目にしたショーンの感想だった。
 あそこまで縦横無尽に動かれては、並みの、ナチュラルにはたまったものではないだろう。
 そのような関心を持ちながら、ショーンは巧みに兵装ポッドの攻撃を避け続けるゲイル機とカオスを視界に納めながら時が来るのを待っていた。
 自分の機体の装備が最高の働きを生み出せるその瞬間を。
 ショーンの機体も、ゲイルのと同じで改造が施されていた。
 だが彼とは異なり、ショーンは接近戦より遠距離からの攻撃、いわゆる狙撃が得意であった。
 そのため、今回の作戦でもゲイルとツーマンセルを組むことになったのだ。
 その特技を生かす手眼に改造を施されたゲイツの装備は、かつて強奪した『GAT−X103 バスター』の連結型ビーム兵器である『70mm収束ビームライフル』と『133mmガンランチャー』を装備していた。
 これらも、オリジナルと比べればランクダウンされているがその破壊力は十分なものを持っていた。
 この装備が開発されたのは、大戦終了時までに見せたバスターのその性能の優秀さに技術者達が目をつけたことが理由だった。
 大戦終了期に出た機体であるゲイツと遜色なくやり合えたバスターのその機体データは、技術者達にとって最高のものであったのは皮肉ではないだろうか。
 強奪した際に吸出したデータより、バスターのバッテリー消耗率が他のものよりも早いという事を知った技術者達は、それぞれに外付けのバッテリーをつけることで機体の稼働時間を、重装備ながら通常機と遜色なく稼動できるようにすることに成功したのだった。
 また、両足・両肩部分に六連ミサイルランチャーを装備していることから、バスターに似通っているためにかつてのパイロットから『バスターゲイツ』というあだ名を付けられた、と言う過去を持っていた。
 また、機動性を上げるために背部スラスターも大型化され、その機動性は従来のゲイツとそう劣るものではなかった。
 ショーンは、『70mm収束ビームライフル』と『133mmガンランチャー』を連結させ、貫通力の高い『超高インパルス長射程狙撃ライフル』にすると、デブリの上に降り立ち静に構え時が来るのを待った。
 そして、その時はやってきた。
 ゲイルの前で発生した煙幕の中から飛び出てきたカオスが、ゲイル機に吹き飛ばされるのが目に入った瞬間、ショーンの指先は弾かれたように動いていた。
「ゲイル!!」
 通信が通じている事を信じ、そう叫ぶのと同時にトリガーを引き絞る。
 超高インパルス長射程狙撃ライフルより弾き出されたそれは、見事にカオスの胸部に当たり弾き飛ばしたのだった。
 それを確認するや否や、ショーンは連結を解除するとすぐにスラスターを吹かしゲイルの下へと向かった。
『ショーンか?!』
「畳み込め!!」
 通信先の声にそう叫ぶとすぐに、ゲイルは格闘戦へと移っていた。
 その動きに驚くと同時に、有効射程圏内に早く入れるようにフットペダルを深く踏み込んだ。
 射程圏内に入ったときには、カオスの右脚が宙に舞う姿が目に入った。
「お見事」
 そう呟くと同時に、ショーンは『70mm収束ビームライフル』と『133mmガンランチャー』を連結させ『対装甲散弾砲』にすると、分離し、斬りかかって来るゲイル機へと向かう兵装ポッドへ銃口を向け、引き金を振り絞った。
 撃ち出された無数の弾は、その獰猛な牙を一基の兵装ポッドに食い込ませ、食い千切ることに成功した。
 どうも、スラスター部分に当たったようで、その動きを封じることに成功したのだった。
 もう一基の方を見てみると、ゲイル機のクステンショナル・アレスターが丁度捕獲に成功したようで、動けなくなった兵装ポッドをビームサーベルの一撃で両断していた。
「さて、盗人君。それは我々のものでね。返してもらうよ」
 そう口にすると同時に、連結を解除した『70mm収束ビームライフル』と『133mmガンランチャー』の咆哮を上げようとしたその瞬間、それはコックピットに響いた。
「………なんだって?!」


「ちょろちょろと動くんじゃないわよ!!」
 そう悪態をつきながら、ビームマシンガンを撃ち放つもそのこと如くを回避されてしまい、お返しとばかりに相手は両肩のシールド内部に装備された計六門のビームを撃ち放ってきた。
 それを近くのデブリを使うことで回避し、やり過ごしながらドラム型のマガジンを取り去り、シールドの裏面から同型のものを再装填しなおした。
「どうして、海戦用なのにこうも機動力がいいのよ」
 そう呟き先ほど取り外したマガジンを遮蔽物の向こう側へと投げ放った。
 その動きに気づいたのか、それとも狙いがそれたのか、数条のビームがマガジンを暴食し、飲み込んでいった。
 その威力にげんなりとしながら、ルナマリアは先ほどとは反対側から飛び出し、両肩のビームガドリングも今度は使いながら攻撃を仕掛けたのだった。
 だが、アビスはその攻撃を自分の身長ほどある両肩のシールドで難なく防ぐと、すぐにシールド表部にある四門の実弾砲から撃ち出される実弾が返ってきた。
 それらを付近のデブリで防ぎながら、ルナマリアはどうすればこの相手を倒せるのかを考えていた。
(あ〜、もう。どうしてああも収束性のある武器を満載にしているのよ!こっちのマシンガンとガドリング砲はどうしてもバラつきが出ちゃうっていうのに)
 自分の武装と相手の武装との差にひとしきり胸中で愚痴ると、相手から有利、不利な点を考え出すことにした。
(まず、武装面では断然あっちのほうが攻撃力は上でしょう。それに、向こうの装甲はVPS装甲で、こっちはただの金属装甲。機動力は、同じかあっちが少し上、か。………………めちゃくちゃ不利じゃないの)
 自分で挙げた数点に、ただただ溜息をつくしかない状況に憮然とした気持ちになりながらルナマリアはグリップを握りなおした。
(でも、一つだけこっちのほうが有利な点があるのよね。それは―)
 隠れ蓑にしていたデブリから出ると同時に、ルナマリアはスラスターを噴かせながらマシンガンをアビスへと浴びせかけた。
 それらの銃弾を防ぎ、あるいはかわしながらアビスは、自信に搭載しているビーム兵器を惜しみなく浴びせかけてきた。
 それらをかわしながら、ルナマリアは自分の考えに乗った相手に笑いかけた。
(―機体のエネルギー消耗がこっちよりも断然早い!!どんどん無駄弾を撃ちなさいよ)
 そう思いながら、細心の注意を払いつつ押し寄せてくるビームの奔流を回避しつつ、ルナマリアは腰にマウントされていた手榴弾を取り外した。
 取り外した手榴弾の炸裂時間を設定し、それを盾にしたデブリの傍に隠し置きながらスラスターを吹かし回避行動を続けた。
 相手にはその動作が見えていなかったのか、何の疑いもなくこちらに接近してきていた。
 それを確認しながら、ルナマリアは胸中でカウントを数えていた。
 これからやることはタイミングが命で、それの最高の瞬間を得ようとするのならばそれ相応のリスクを負わなくてはならず、そのため回避速度や攻撃の密度を微妙にコントロールしながらその時を待った。
(―フォー、スリー、ツゥー、ワン、ゼロ!!)
 ルナマリアのカウントと同時に、それは起こった。
 アビスがあるデブリの横を通り過ぎようとしたその瞬間、そのデブリが突如爆裂四散したのだった。
 突如起きたデブリのシャワーに驚いたのか、アビスはその動きを止め、両肩のシールドでそれらをやり過ごそうとしていたが、それでもいくつかの破片はその防御を掻い潜り、その体にぶつかっては弾かれていた。
 だが、その破片によってダメージを受けたようには見えなかった。
 これは、VPS装甲のおかげであり、MSのミサイルを防ぎきることの出来るそれが、たかだかデブリの破片如きでダメージを受けるはずはないのは自明のことであった。
 だが、その様子を見たルナマリアの顔には笑みが浮かんでいた。
 その笑みは、自嘲のものではなく、勝利を確信したそれであった。
 なぜなら、ルナマリアの目的は攻撃ではなく、破片を大量に浴びせることにあったのだったからだ。
 VPS装甲は、機体の電力を消費することでその効果を発揮する。すなわち、防御を行えば行うほど、残存エネルギーが消費していくと言うことだ。
 また、戦闘を開始してから大量に放たれたビームの数々もアビスのエネルギー消費に大きく買っていた。
 倒せないのならば、倒せる状況に追い込むだけ。
 そう結論付け、導き出した行動が今の状況であった。
「もう一個ご馳走するわよ!!」
 未だ動けないアビスに向けて、ルナマリアはもう一つ手榴弾を投げ放った。
 それは見事にアビスの頭上のデブリに当たり、破裂すると同時に砕かれたデブリが周囲へと飛び散って行った。
 そのうちのいくつかがアビスのほうへと向かったのを確認すると、ルナマリアは腰部背面にマウントされているビームアックスを取り外し展開させると、デブリの群れに飲み込まれているアビスを両断するために斬りかかって行った。
「これで、終わり!!」
 その声に応えるように、ザクのバーニアはひときわ激しく輝きアビスへと向かっていった。


「だー!!何だこの速射性能は!!」
 襲い掛かってくるレールガンから撃ち出される115mの弾丸を、何とか回避しながらそんな悪態をシンはついていた。
 何度か斬り結ぶことも出来たのだが、そのうち高速機動戦になったとたんにシンの旗色はがらりと変わってしまった。
 なぜならば、インパルスの装備しているブラストシルエットは砲撃戦、すなわち後方からの攻撃を主眼としたもので、火力の性能を上げる代わりにその機動性を殺す、と言う手段をとられたものだった。
 それにくらべ、ストライクの装備しているIWSPは、エールストライカーの機動性、ソードストライカーの格闘能力、ランチャーストライカーの火力を1つのストライカーパックに統合する目的で設計したものであり、驚異的な火力を有しながらその機動性は失われていないため、現在のインパルスとは相性が最悪であった。
 また、少しでも距離をとりM2000F「ケルベロス」高エネルギー長射程ビーム砲を放とうとすると、フリーダムよろしく、肩の二門のレールガン、腰のレールガン二門、そしてライフルと盾の30mm6銃身ガトリング砲の一斉射を行ってきたのだった。
 フリーダムと違い、ビーム兵器が少ないのが救いで、回避に気をつけなくてはならないのが一門だけなのがせめてもの慰めであった。
 だが、その緩急を織り込んだ攻撃に、シンは決定打を撃つことができずにただただ、ストライクの攻撃をデブリを利用しながら回避することしか出来ずにいた。
 スラスターを全開にして少しでも距離を稼ごうとするのだが、その距離は一向に離れず、一定間隔を維持したままであった。
(うわ〜い。この人、絶対Sだ。いたぶり殺すことに喜びを感じてるだろ)
 一定間隔を維持したままの逃走劇を続けるうちに、シンはそんな場違いなことを思い浮かべてしまった。
 だが、シンの考えも的外れ、と言うわけではなかった。
 前述したとおり、相手のストライカーパックはこちらよりも機動性能が上なのに、なぜか一定間隔を維持し続けることが出来ている。
 これは、相手が本気を出していない、すなわち嬲り殺しを楽しもうとしていると予想することは容易ではないだろうか。
「『窮鼠猫をかむ』という諺、その身で味合わせてあげましょうか!」
 余裕を浮かべている相手パイロットの横っ面を、思いっきり拳で殴り倒すことをイメージしながらシンは叫んだ。
 その叫びに答えるように、地獄の番犬はその名に恥じない咆哮をあげた。
 マウントした状態から攻撃が出来るとは予想していなかったようで、この戦いが始まって初めて本格的な回避行動をストライクは取った。
 その凶悪な攻撃は、インパルスとストライクの間にあったデブリを飲み込み、その後方にあったものをも噛み千切っていったが、肝心のストライクにはなんら痛手も与えることはできずにいた。
 だが、この攻撃はストライクに痛手を与えることが目的ではなかった。
 ダメージを与えられれば御の字、と言う考えの下放たれたもので、シンの真の狙いは別にあったのだった。
「行くぜ、相棒!!名付けて『インパルス・イリュージョン殺法』だ!!」
『………………もう少しひねった名前を付けろ』
 そんな軽口を叩きあいながらシンは、ブラストインパルスを目的のデブリ帯へと潜り込ませた。
 これから世紀のイリュージョンショーを開幕するために。


「なかなか逃げるのが上手いじゃないの」
 放った115mレールガンを上手く回避している敵機をそう評しながら、ケーラは一定の距離を維持しながら攻撃を続けていた。
 今回の作戦の最大の目的は、敵の母艦を沈める事であり、MSの掃討なのではなかった。
 よって、ケーラたちはこのデブリ内で敵MSを足止めすることが主目的なのだが―
(あの二人はその辺をちゃんと理解していないようだな。これは、本当に研究所に苦情を言わなくてはならないな)
―それを忘れて戦闘を行っている僚機の様子をレーダーから見て、知らずにため息をついていた。
 また、先ほど見たときに敵のMSに白い一つ目のがいなかったのが少し疑問だったが、大方母艦の護衛として残っているのだろうと考えた。その相手は他のパイロット、または仮初の上官である大佐殿に任せればよいだろう、と自己完結してケーラは目の前の相手に攻撃を放った。
 この作戦を少しでも楽しむために、そして、自分に一矢報いた目の前の相手とのしばしの逢瀬を楽しむためにケーラは致命傷にはならない、それでも密度の高い攻撃を繰り返した。
 その攻撃を相手は、華麗とはいえないがそれでもことごとく回避を行い、僅かに見せる隙を狙って攻撃を仕掛けてくる。
 それを余裕を見せながら回避し、その倍の密度の攻撃を返すと言う作業をケーラは行っていた。
 だが、その作業にも終わりを迎えるときが来た。
 こちらに尻を見せていた相手が背負っている大型の砲門から、突如攻撃が放たれたのだった。
「くっ?!」
 そのあまりにも大きな、まるで戦艦の主砲のような攻撃に、ケーラは今回初めて機体を大きく動かし回避した。
 今まで余裕を持っての回避ではなく、体にかかるGの負担はとても大きなもので無視することの出来ない回避行動であった。
「やってくれる!」
 思いもかけない攻撃をしてくれた相手に、言いようのない愛しさを感じながら、ケーラはモニターとレーダーで相手を探した。
 すると、モニターの右上方に映る場所から、右に移動していると言う反応が返ってきた。
 それを確認すると、ケーラは先ほどまでの追いかけっこで掴んだ相手の機体の最大速度を考慮して割り出した未来予想から、数秒後に通るであろう場所に向けて全砲門を撃ち放った。
 ケーラの脳裏には、自分の全砲門が相手の機体を蹂躙する様子が浮かんだ。
 だが、その予想は裏切られてしまった。
「な?!あのコロニー内で見た装備?!」
 デブリの陰から飛び出したそれは、先ほどとはまったく異なるスピードで移動し、ケーラの放った未来予測射撃を回避したのだった。
 それだけでなく、装甲の色が深緑色だったそれから青へと変わっていた。
 その事実に一瞬驚きのため動きの止まったストライクへと向けて、相手は三連射をこちらに向けて放った。
 それを何とか回避しようと、機体を動かしたが、三発の内二発は避けれたのだが残りの一発にシールドに装備されていた30mm6銃身ガトリング砲の砲身を奪われてしまった。
 役割を果たさなくなったガトリング砲の砲身を強制排除しながら、ケーラは高機動している相手を見て感想を口にした。
「そこに隠していたという訳か」
 コロニー内でもあの機体は換装をしていたと言う事実を思い出し、また、ここには逃げるためではなく装備を変えるために自分を呼び込んだのだと言うことに気づくと同時に、相手の強かさにケーラは愉悦を感じてしまった。
「そうだ。そうでなくては面白くない!!さあ、もっと私を感じさせろ!!」
 そう叫ぶと、ケーラはすぐに銃口を高速機動している相手へと向けたその瞬間、後方から衝撃が襲ってきた。
「な?!」
 慌てて機体の状況を確認すると、左翼にあるスラスターを中心に、IWSP本体に無視できないダメージが表示されていた。
 それを理解すると、ケーラはすぐに機体から強制分離させた。
 強制分離させたその瞬間、IWSPは爆発しその姿を周囲に浮かぶデブリの中へと沈めていった。
 そのことにどうと言う感想を抱くことなく、ケーラは身軽になった自機を砲撃のあったほうへと急速で反転させた。
 すると、そこにはつい先ほどまで自分が追っていた装備をした相手がこちらにミサイルの砲門を向けてデブリに隠れるようにいた。
「いつの間に?!」
 その機体へとライフルの銃口を向けるが、すぐにデブリの影へと隠れてしまった。
 それに舌打ちすると、ケーラはすぐに追撃するべく先ほどのデブリ方面へと機体を進ませ、先ほど相手が使っていたデブリを通り過ぎたその瞬間、上空からビームの雨が降り注いできた。
「?!」
 そのことに驚きながら、何とか食らうことなく回避を成功させたケーラの目に映ったのは、ライフルを構えた青い機体であった。
「また、換装?!いつのまに…………いや、同型機がもう一機いるのか?」
 その短時間でのあまりにもありえないことに、ケーラは相手と同じ機体がもう一機いるのでは、と考えた。
 スティングの報告では、あの機体は合体システムを採用しているとのことだったので、同型機がいてもおかしくない、と結論付けたのだった。
「ふふふ。やってくれる。どうやら、遊ばれていたのは私のほうだね。でも、関係ないさ。複数同時に相手すれば良いだけ!!」
 相手が二体いる、と言う手品の種を理解したケーラは、まず自分が最初追いかけていた機動性能の低い方を消すことにした。
 ストライカーパックがなくなり、機動性能が先ほどより下がったが、周囲のデブリを使い反動を上手く生かすことで、不規則な軌道を描きながら、いつの間にか現れ、こちらにレールガンを放っている相手へと向かっていった。
 その、ただ放っているかのような攻撃をかわしながら、ケーラは眼前の鉄灰色の相手へと向けて踊りかかった。
(鉄灰色?…………あの機体は深緑色だったのでは?)
 その疑問の答えはすぐに明らかになった。
「な?!」
 そこにいたのは、兵装パックを背負った上半身だけで、下半身が存在していなかったのだった。
 そのことに驚愕していると、レーダーが接近する機体を知らせるために、うるさく鳴り響いた。
 接近する機体は、傍目からもスラスターを限界近くまで噴かしているのが分る青い機体であり、その右手には煌くビームサーベルが掲げられていた。
「!!」
 それを確認すると同時に、ケーラは何とか回避しようとしたが自分の周囲を囲む障害物―完全な回避を取ることができないように周囲にデブリが浮かんでいる―のため、動くに動けなかった。
 それを理解するとすぐにケーラは迎撃の構えを取ろうとして、右手のライフルを投げ捨てると腰のサーベルを抜こうとした。
 だが、その動きはあまりにも遅かった。
 それを証明するかのように、ストライクMk−2の左腕は宙へと舞い散ったのだった。


(作戦勝ち、だな!)
 シンは、フォースシルエットのスラスターを全開にし、デブリを上手く利用しながらストライクへと攻撃を放ちながら内心喝采を上げていた。
 こちらの狙い通りに、相手はこちらへと注意が集中しているのだから。
「インフィ!予定通りに頼むぞ!!」
『わかっている!!』
 景気よく応える相棒に、言いようのない頼もしさを感じながらシンはスラスターを巧みに操ることに専念した。
 ストライクの砲門がこちらに向くのを確認すると同時に、シンは叫んだ。
「全弾ご馳走してやれ!!」
『了解!!』
 その声に応じるように、ストライクのいたあたりから爆炎があがった。
「ふふふ。誰も思いもつかないだろう。この卑怯臭さ全開の戦法は!!俺とお前だから出来るこの『インパルス・イリュージョン殺法』!!」
『うむ。まさか分離したチェスとフライヤーと連結したシルエットを遠隔操作しているとは、お天道様でも気づくまい』
「また微妙な言い回しを。欠点を上げれば、無重力空間でしかできないって言う点だな」
 そういいながらも、シンは相手の関心が向こうに向いているであろう間に、最低限のスラスター噴射を繰り返すことで相手の頭上にたどり着こうとしていた。
 今回シンの使った戦法は、インパルスの特性を活かした、まさに『インパルス・システム』そのものを体現したものであった。
 もともとインパルスは、前大戦時に極一部のエースの力が戦局を大きく左右し、このため多くの者が『どのような戦局であっても、対応できる機体を一機開発すれば、一人のエースのみで戦いを勝ち抜くことも可能なのではないだろうか』と言う考えの下開発されたのだった。
 そのために、機体を整備・修理するのではなく、新たな部品に交換する事を目的としたのがこの合体機構の真髄であった。
 それをいち早く理解したシンとインフィは、『緊急分離』と同時に業の開発にいそしんだのが、この『インパルス・イリュージョン殺法』であった。
 文字通り、相手をイリュージョンに掛かったかのように困惑させることが目的であり、どのような状況ならば相手は困惑するか、と考えた結果、戦場に伏兵が現れれば動揺を誘えるのでは?と導き出したのだった。
 そうして、簡易的な反応―例を挙げれば、「ただバルカンを狙いをつけずに放つ」や「スラスターを吹かし続ける」などの単純なコマンド―をあらかじめ覚えさしておくことで、あたかも伏兵がいますよ、と錯覚させることが可能になったのだった。もちろん、ただの反応ではなく、インフィが巧みに期待の各部スラスターを噴かすなど、遠隔操作をすることが可能なのが最大の要因なのだが。
 また、この利点として挙げれるのは、例え戦艦が近くにいなくても、簡易的に期待のエネルギー消費を抑え、場合によっては回復出来る点であった。
 インパルスのバッテリーの大部分はチェストフライヤーに存在しているため、そのチェストフライヤーを交換することでエネルギーをある程度まで回復する事が可能なのであった。
 この戦法は、インパルスを隅から隅まで理解しつくしたシンとインフィだからこそ出来る戦法であると言える。
 また、このような妙手は相手には一度しか通じないものなので、シンは今この場でストライクを討つ心積もりであった。
 そして、ストライクが上半身だけのブラストインパルスの背後にたどり着くのを確認すると同時に、フォースシルエットのスラスターを全開にし、足場にしていたデブリを蹴り、勢いを乗せて右手のビームサーベルを一閃させるべく踊りかかった。
「はあぁぁぁぁ!!!」
 頭部から相手を唐竹割するはずだった一撃は、相手の回避反応が間に合ったためか、左腕を斬り飛ばすだけにとどまってしまった。
 それを確認し、次の行動を起こそうとした瞬間、また首筋に冷やりとした死神の鎌の感触を感じ、慌てて胸部スラスターを全開にしてその場を離れようとした。
 だが、その行動が遅かったのか、それとも間に合ったのかはわからなかったが、いつの間にか抜き放っていたストライクのビームサーベルの一撃がインパルスの右腕を肘から先を斬り飛ばしていた。
 それを無視し、シンは胸部バルカンをストライクに向け放ちながら距離をとるべく動き、同時に左腕にビームサーベルを装備させるべく動いた。
 ストライクは、一撃をかわされたにもかかわらずにその動きに停止をせず、そのままインパルスへと向かってきた。
 そのことにシンは舌打ちを打ちながら、何とか迎撃をしようとするのだが、背にあるサーベルを完全に抜ききり、いざ斬りかかろうとしたその瞬間には、既に間合いに入り込まれており、振り下ろす左腕を斬り飛ばされてしまった。
 あっという間に形勢逆転されてしまったシンは、ストライクの後ろを確認すると叫んだ。
「インフィ!!」


「死と言う快楽の果てへ逝きな!!」
 ケーラは両手を失ってしまった相手パイロットへと向けそう叫んだ。
 いよいよ山場を迎える、と言う事実にケーラは言いようのない興奮を覚えていた。
 自分にここまで、過分に慢心と油断があったとはいえ、死の恐怖を与えた相手に形容し難い愛しさを覚えずにはいられなかった。
 だが、その愛しさも次の自分の一撃で絶頂を迎える。
 そのことに寂しさを感じながら、ケーラは最高の瞬間を迎えるべく最高の一撃を放とうとした。
 狙うはもちろん相手コックピットがあるであろう腹部。
 そこへ、至高の刺突を放とうとした瞬間、背部より衝撃が加わった。
 だが、なんらダメージが無いというのを感覚的に理解するとそのまま一撃をコックピットがあるであろう場所へと放ったのだった。
 そして、その一撃は、寸分の誤差もなく、コックピット部分へと突き刺さったのだった。


―中書き―
 お久しぶりです、ちょっと色々とあってしまってもう開き直ってしまったANDYです。
 ははは、まあ、人生色々ですよね。うん。そうだよ。そうなんだよ。そうなんだってば!!
 ……………は?!わ、私は一体?!w
 さて、今回は、テレビとは違う点がもう、てんこ盛りでしたがどうだったでしょうか。
 ええ、皆さんの突っ込み部分はこれでしょう。
『なんでゲイツのパイロットがこんなに強いんだ?!』ではないでしょうか。
 ええ、テレビではセリフもなく瞬殺、いえ、秒殺されてしまった彼らでしたが、だからこそ料理する余地があると思いこのようにしてしまいました。
 ちなみに私的には彼らの年齢は、18〜22位では?と思い、そのような感じで描かせていただきました。
 また、前大戦の経験者、と言う設定ですw
 いえ、パイロットにベテランの一人や二人普通は入れるよな、と思ったためですよ。
 さて、今回はもう徹頭徹尾、尻尾の先まであんこの詰まったタイヤキの如く、始めから終わりまで戦闘場面でした。
 どうだったでしょうか。
 いや〜、まあ、なんかあるキャラがかわいそうに見えるかもしれませんが、彼のこと大好きですよ?w
 さてさて、今回各々の戦闘はどのような形で終焉を迎えるのだか。
 次回も楽しみにしてください。

 では、恒例のレス返しを

>ATK51様
 感想ありがとうございます。
 今回のシンの新戦術はどうだったでしょうか。
 フリーダム戦の時に、チェストフライヤーが分離後加速しながら突っ込むことが出来ていたので可能なのでは、と言う考えの下生まれました。
 さて、前回のカガリとの会話ですが、確かに「完全に間違いだと言う考えはない」と言う「完全な答え(?)」に照らせばカガリが完全に間違っていると決め付けるのも複雑なのですが、ですがやはりあの場で言うのは間違いかな?と言うのが正直なところです。
 政治家ならばTPO【Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)】を考えなさい、と言いたくなりますから。
 さて、これから物語りはどのように加速していくのでしょうか。楽しみにしてくださいね。
 これからも応援お願いいたします。

>御神様
 感想ありがとうございます。
 今回の戦闘はどうだったでしょうか。
 また、前回のカガリとのやり取りですが、言葉をただ反射的に放っていた(あの場合は議長への反発心からでしょうか)カガリと、思いを込めながら噛み締めるように口にしていたシンとのその差が明暗を分けたのではないでしょうか。
 これからも応援お願いいたします。

>Kuriken様
 感想ありがとうございます。
 まともな大人ですが、いなかったら戦争まで発展しませんよ!!と、思っていたのですが、SPを見た後では自信を持っていえませんw
 いえ、未だに何あの人事は?という思いが昇華されずに胸に残っていますので。
 今回の毒はどのようにカガリに作用するのか、それが楽しみです。
 理不尽へは理不尽で対抗していくように頑張っていってもらいたいですねw
 これからも応援お願いいたします。

>輝翔様
 感想ありがとうございます。
 まあ、前回のカガリの発言を考える限り文句を言われてもしょうがないのでは?と思ってしまう私ですw
 TPO、本当に大事ですよw
 これからも応援お願いいたします。

>花鳥風月様
 感想ありがとうございます。
 カガリはその理想は美しいのですが、それしか見ようとしない傾向が強い、と思います。そのため、色々なものを見て考えているうちの子にはどうしても言い負かされてしまったのではないでしょうか。
 また、今までまいていた種がついに芽吹いてきました。
 さて、これからどのような花を咲かせるのやら。
 これからも応援お願いいたします。

>疑問家様
 感想ありがとうございます。
 さて、疑問に思われている点ですが、私の考えですが出来るだけ答えさせていただこうかと思います。
 まず、カガリに対する批判ですが、他国の有する戦艦の中でその存在を否定する発言をその国のトップの前で、しかも目を見ながら発言をしてしまう点が最大の要因なのではないでしょうか。いえ、単純に考えても国際問題や外交問題に簡単に発展してしまう危険性を持っていますので。
 また、『「武力」と「肩書き」という全く別物を同一視するのは理解不能』ということですが、これは決して別物とは言い切れないものです。
 まず、ここで武力ですが、これは自国を守るためのものをさしている場合としますが、その武力の存在を最終的に認めるのは一体誰でしょうか?
 国防大臣?それとも別の誰かでしょうか?いえ、決してそうではなく、代表のカガリの承認なくしてはその存在に正当性を有することは出来ないのです。
 承認する、と言うことは万単位の人を殺せる可能性を秘めたものを有すると言うことを意味するのではないでしょうか。
 権力と武力、それには決して切っては離すことが出来ない密接な関係が有ると考えます。
 権力があってこそ、初めて力は「武力」になり、権力無き力はただの「暴力」なのではないでしょうか。
 また、『ミネルバの乗員に対しての侮蔑になるのか』とのことですが、もし、自分の所属する部活動ないし、サークル、または会社での部署などの場合を考えてみてください。声高に自分たちの関係しているものを否定されてうれしいと感じるでしょうか。
 たしかに、カガリの考えは素晴らしいかもしれません。ですが、それを格納庫の中で声高に訴えるべきだったのでしょうか。それも、カガリが真っ向から否定している過ぎたる力に密接に接している彼らの前で。私は、カガリの発言はその場にいた整備員などの持つ誇りなどを著しく傷つけるものだったと考えました。
 また、カガリの理想に対しての批判ですが、これは、彼女が一途に守ろうとしている理念とは彼女自身の考えではないのではないだろうか、と考えてしまったからです。
 彼女の考えは、今は亡き彼女の養父、ウズミ・ナラ・アスハ氏が生前掲げていた考えでした。
 その考えをそのままただ掲げているように思えてしょうがないのです。
 もちろん、先駆者の思いを受け継ぎ、それを成就しようと思うことは尊いことです。
 ですが、彼の考えは大戦前からその中期までを通しての考えであり、その頃と比べて現在代表となったカガリの生きる世界とは情勢がまったく異なっているといっても過言ではない状況です。
 なのに、先代の考えをそのまま受け継ぐ。政治の世界では難しいことなのではないでしょうか。
 特に、オーブは過去一時的とはいえ大西洋連合の支配下におかれていた過去があるだけに、ウズミ氏の考えをそのまま生かそうとするのはどこかおかしいように思えてしょうがないのです。
 これは、彼女がウズミ氏との血縁関係が存在していなかった、と言う事を知ったことが原因ではないかと思っています。
 彼との親子と呼べる関係であり続けるために、ウズミ氏の理念を盲目的に主張しているのでは、と考えてしまいます。
 政治家は、確かに理想論と現実論の両方を摺り寄せつつ、現実を可能な限り理想に近づけるのが仕事だと思います。
 ですが、彼女の姿勢はそれをやっているようには見えず、政治家と言うよりも、政治屋と見える側面もあるのではないでしょうか。
 以上が現在の私の考えであります。
 また、シン自身の考えも確かに存在しており、その辺はこれからの物語の中で語っていきたいと思います。
 疑問に応えることができていたら幸いです。
 では、これからも応援お願いいたします。

>REKI様
 感想ありがとうございます。
 『武力』と『肩書き』については上記の通り私は考えています。
 さて、今回の話はどうだったでしょうか。
 REKI様のかわりに、今回彼が大変な目にあっていますので、どうか闇討ちのほうは断念してくださいw
 これからも応援お願いいたします。

>なまけもの様
 感想ありがとうございます。
 誤字のご指摘ありがとうございます。
 いえ、ちゃんと校正をしているのですが、どうも見過ごしているようでして、お恥ずかしい限りです。
 前回のシンの「あんたは一体、何なんだ!!」ですが、これはカガリの発言に対して、「そんなに家の組頭に意見しとるお宅は一体何様なんじゃ、ああ〜ん!!」というニュアンスのものでして、テレビのものとは意味合いが違うのですよ(汗)
 ですので、その後にちゃんと「正義の味方か!それとも、平和の使者のつもりか!!」と言う言葉につながった、と思ったのですが、私の力不足で変な誤解を与えてしまったようです。ここに反省いたします。
 また、『「オーブ代表」という「肩書き」の力を持つカガリが「兵器」という力を否定するのは矛盾している』、とのことですが、この時点でオーブにはM1系列とはまったく異なる「ムラサメ」という「兵器」が存在しています。なのに、プラントの新兵器を否定する。
 これは「中立のオーブ代表」だから許されることなのか、いや、そんなことはありえない。と考えた上の発言だったのですが。
 またまた私の表現力不足でした。
 さて、次回もお楽しみにしていてください。

>ヒロ様
 感想ありがとうございます。
 「力」云々と言うことに関しての考えは、上記の通りです。
 その存在を合法的に認めるのは、カガリの持つ『オーブ代表』という力なので。
 これからも応援お願いいたします。

>3×3EVIL様
 感想ありがとうございます。
 え〜、まあ、初体験ならぬ初対決、いや、面と向かって否定されたのは初めてだろうからやっぱり初体験?
 ま、まあ、それも無事に済ますことが出来ましたので、ほっとしています。
 さてさて、これからどのような事態になっていくのか、次回も楽しみにしていてください。
 では、これからも応援お願いいたします。

>蓮葉 零士様
 感想ありがとうございます。
 福利厚生が良いと、仕事の効率が上がると聞いたことがありますので、この女医さんがそれに一枚噛んでくれればな、と思いますw
 プラントの最大の弱点は、その絶対数の少なさですからね。それを少しでもカバーするために福利厚生関係に力を入れるのは当たり前だと思ったので彼女に登場して頂きました。
 また、彼女はこれからも活躍していくと思いますので、応援お願いいたします。
 では、これからも応援お願いいたします。

>へろ様
 感想ありがとうございます。
 まあ、終盤までは彼は有能でしたからねw
 冒頭の「過ち」、果たして誰に当てはまるのでしょうね。
 これからも応援お願いいたします。

>TNZK様
 感想ありがとうございます。
 さて、今回の話はどうだったでしょうか。
 ステラについてですが、まあ、色々と隠し技を駆使するつもりですのでお楽しみに。
 これからも応援お願いいたします。

>カシス・ユウ・シンクレア様
 感想ありがとうございます。
 今回の話はどうだったでしょうか。
 色々なことがおきていますが、家のシン君ならそれらを乗り越えていくと思います。
 パッパラ隊のノリですが、まあ、その、実際に目にすると微妙にひきますよw
 これからも応援お願いいたします。

>鮭缶様
 感想ありがとうございます。
 え〜、以前作品中で触れたこともあるのですが、フリーダム撃墜の第34話「悪夢」まで視聴していますので、ある程度その辺を考えての発言はあるのですが。
 これからも応援お願いいたします。

>にのうちひっす様
 感想ありがとうございます。
 そうですね、変にヘイト化しないようにがんばっていきますw
 まあ、これからの展開でもオリジナルの色を混ぜていくので、楽しみにしていてください。
 これからも応援お願いいたします。

>ユキカズ様
 感想ありがとうございます。
 まあ、変にカガリは『力』と言うものを嫌う傾向がありますからね。
 ですが、力を有するからこそ未然に防げることもあるのもまた真理なのですが。
 その辺を彼女の周りの政治家や軍人は教えないのでしょうかね。特に、キサカさんあたりは。
 また、過去の経験を活かそうとしていないのも問題点ではと思えて仕方がありません。
 そのための前回の発言だったのです。
 これからも応援お願いいたします。

>弐様
 感想ありがとうございます。
 今回のことでパイプが出来たと考えてもよいのか、微妙だと思いますが、それでも出来る限り接点を作れるようにしていきたいと思います。
 また、「それは、その存在そのものも偽りという事になるのかな?シン……いや、シンヤ・オオタカ君?」とのことですが、多分、こう応えるのではないでしょうか。
「たしかに、俺はかつてはシンヤ・オオタカでした。ですが、俺は今の俺であるシン・アスカと言う俺と言う存在に、誇りと自信を持っています。決して偽り何ていうものではない。俺は、俺なんですから」
 すこし、くさいでしょうかw
 これからも応援お願いいたします。

>Zain様
 感想ありがとうございます。
 ええ、政治家としては前述の通り最大の失態を犯しているんですよね。
 どうも、理想と現実をちゃんと認識していないように思えますよね。
 まあ、ろくに帝王学を学んでいなさそうですから仕方がないのかもしれませんが。学んでたら前作でゲリラに参加していませんしね。
 これからも応援願いいたします。

>T城様
 感想ありがとうございます。
 カガリの理想は決して間違っているわけではないのです。ただ、それを掲げるに足るだけの行動を彼女は行っていないのが最大のネックなのかもしれませんね。
 また、シンの発言に、同意は出来ないが納得は出来る、とのことですが、それが正しいのではないでしょうか。
 人の考えは千差万別が当たり前なのです。十人いれば十人の考え方があってあたりまえ。そのなかから、如何にそれぞれが納得できる形に持っていくかが話し合いの重要性なのではないでしょうか。相手の言い分に納得してから反対意見を言うのが正しい姿だと思います。いきなり武力は、ね〜w
 これからも応援お願いいたします。

>JIN様
 感想ありがとうございます。
 え〜、そのようなことはありませんのでご安心をw
 これからも応援お願いいたします。

>桑ジュン様
 感想ありがとうございます。
 まあ、これぐらいの黒さは政治家としては必須スキルかとw
 まあ、カガリは自分が持つ力の大きさを自覚していないですからね〜。自覚していればAAに滞在し続けるなんてできませんよ。
 これからも応援お願いいたします。

>東西南北様
 初めまして。感想ありがとうございます。
 某弓使いのセリフをここで言ったら最高だろうな、と思ったのですが、あえて自主規制いたしましたw
 いえ、そのセリフを言えるほどまだ経験を積んでいませんからw
 ディアッカについてですが、彼は途中までは好きなキャラだったんですよ。
 あの、最終回まではw
 そのため、彼と銀髪のオカッパは頑張ってもらおうかな〜と思っているのですがね。
 まあ、その辺はお楽しみにと言うことでw
 これからも応援お願いいたします。

 今回も多くの感想ありがとうございます。
 そういえば、ついにムラサメの一般兵用のプラモが発売されましたが、皆さん、もうご存知でしょうか。
 ムラサメに内蔵されているデカールのナンバー(機体番号ですね。この場合)が一体何番なのか。
 801です。
 801なんですよ!!
 番台さんがついにやっちまいましたよ!!!
 それを確認した瞬間、ああ、ついに爆発したのか〜、と感慨にふけってしまいました。
 まだ確認されていない方は近くの模型店へGOです。
 箱の横に写真でちゃんと表示されていますので。
 ああ、それにしてもそろそろウィンダムのHGかアウトフレームのHGが欲しいです。
 そういえば、今月でアストレイシリーズが終了してしまうらしく、大変残念ですね。
 今月のGAを首を長くしながら待ちましょうw
 では、また次回もお楽しみに。

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