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15禁注意

「Revenge For The Destiny〜本編〜第1話前編(ナデシコ+オリジナル+色々)」

九龍 (2006-02-11 14:52)
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注)今回15禁指定なんて付いてますが、念のためですのでご期待はなさらないで下さい。それと、今回は思いっっっっっきり暗いです。そういうのがお嫌いな方は見るのを止めた方がよろしいかと。
注2)今回はネット喫茶からの投稿ですのでレス返しができません。何とぞご了承下さいますよう、お願いいたします。


   Revenge For The Destiny


               〜本編〜


     第1話後編「怨敵との再会〜後編〜」


 「あふぁ…うみゅうみゅ……」

のっけから可愛らしいあくびをしているのは楓ちゃん。どうやら今までの疲れと満腹になったせいでかなり眠たいようだ。

 「あらあら、もうおねむのようですね。それじゃ、寝室に案内しましょう」

 「すいません、お願いします。あ、辰一郎様はどうなさりますか?」

半分寝てしまっている楓ちゃんを抱っこしながら北辰の方をむいて話す椿さん。ちなみにその風景を見てルリちゃんとイネスさんが

 『『いつか私もアキトさん(お兄ちゃん)とあんな会話がしたいな〜』』

とか思ってたりする。

 「ふむ。すまぬがテンカワと少々話があるのでな、先に寝ていてくれぬか?」

 「わかりました」

 「それじゃ、ご案内しましょう」

そう言われてイネスに先導されて部屋へ向かう椿さん。その姿が見えなくなってから、アキトが口を開いた。

 「さて、まず聞きたいんだが…なぜお前がこの時代に来ている?と言うかどうやって来たんだ?」

 「まぁまずはそれからよの。なぜ来れたかは皆目わからぬ…火星でおぬしに負けた後、辛うじて息のあった我は何時の間にか脱出していたヤマサキに回収された。そしてそのシャトルが次元跳躍門に入ったと思った瞬間気が遠くなってな……これが死と言う物かと思っておったら、気が付いたときには今から数日前の我が家で、すでに死んだはずの妻と娘と一緒の寝床だったのだ。フッ……今思えば、これで運がよければ妻と子に会えるなどと未練がましく思うておったせいかも知れぬな……そんな事など万に一つもある訳が無いというのに…」

 「お二人はもう亡くなられてたんですか……一体なぜ?」

自嘲気味に言葉を終えた北辰に首をかしげながら聞くルリ。その最後の言葉を聞いた北辰の眼に暗い光が宿る。闇の皇子となっていた頃のアキトの眼にあった物と同じ光が……。

 「やはり気になるか…ならば話そう。我と我の家族に起きた悲劇を…そしてこれが…我が草壁の元を離れた理由にもなる……」

そう言って北辰が話したのは、ある意味アキトに起きた事すら凌ぐ悲劇であった……。


火星陥落から約半年後……木連のとあるコロニーにて……。

 「では、どうしても聞けない、と仰られるのですか?」

 「はい。自分の事をそこまで買ってくださるのは大変嬉しいのですが、娘はまだようやく10歳になったばかり。それに、祖父の代より受け継いだこの道場を自分のいない間任せられる者も居りませぬし……まことに申し訳ありませぬが、草壁閣下にはそのようにお伝え下され」

 「左様でございますか……わかりました。草壁閣下にはそうお伝えしておきます」

 「お願い致します。何度も無駄足を運ばせてしまって申し訳ありません」

北辰の自宅(兼道場)で、ここ数日同じような会話が交わされていた。相手は軍人、話の内容は軍…それも草壁の元で働いてくれないかと言うものである。しかし、北辰は娘が幼い事と道場を任せられる者がいない事を盾に断り続けていたのだ。そしてそれから1ヶ月ほどたったある日……。


ズグワァァァァァァァン!!!


 「椿!!!楓!!!なぜだ、なぜお前たちが………うあああああああああああああああああああああ!!!」

北辰が用事で家をあけたその日、コロニーで謎の爆発が発生。北辰の妻、椿は死亡し、娘の楓も重傷を負って意識不明となった。それから3ヵ月後……

 「辰一郎さん、今月の医療費なんですが…」

 「うむ…すまぬが今しばらく待ってはくれまいか。近い内に必ず用立てしてくるゆえ…」

 「まぁ…私の弟や甥もあなたの道場で世話になってますから少しくらいはかまいませんが…ただ、世知辛いようですけど私達も食べていかなくてはいけませんし……」

 「まことにあいすまぬ……」

元々蓄えが十分ある訳でなく、また稼ぎもそれほどよい訳で無し。高い医療費を払う内にあっという間に貯蓄は底をついた。もはや心中するしかないかとまで考え出した時、草壁から一つの提案が来た。

 『娘さんの医療費を払い、さらに木連最高クラスの治療を施す代わりに私の元で働き、ついでにヤマサキの研究を手伝ってくれないか?』

と言うのである。北辰はまさに地獄に仏、とばかりにその話を承諾した。彼にとって今は娘の命だけが全てであり、それを思えば後ろ暗い任務も人体実験も苦にせず受けられた。それが悲劇の序章だとも知らずに……そして悲劇が起こったのは、それから2年ほど過ぎた後、地球と木連の和平がなったばかりの頃………。


 「やれやれ、今回は随分と早く終わったな。ヤマサキの所に行って娘の様子を見てくるか……」

予定より1日ほど早く仕事を終えた北辰が未だに目を覚まさない娘のいるヤマサキの研究所…といっても見た目は少々大きめの日本家屋なのだが…に向かった。そして娘のいる部屋へ足を進めていると…

 「嫌ぁぁぁぁ!!!父様ぁぁぁぁ!!!」

 「!!!この声は…楓!!?バカな!!一体何が…」

突如聞こえてきた娘の悲鳴。未だ昏睡状態のはずのそれを聞いて慌てて聞こえてきた方向に駆け出そうとした時、不意に別の方向から声がかけられ、それと同時に彼の足が止まった。

 「ダメですよぉ、邪魔しちゃ」

 「!!貴様…ヤマサキ!!一体自分に何をした!!?それになぜ楓の声がするのだ!!?」

物陰から出てきたのはタレ目の白衣を着た男…ヤマサキだった。憤怒の表情で問い詰める北辰に帰ってきた答えは、彼を怒り狂わせ、さらに絶望の淵へと落とすには十分な物だった…。

 「いえね、僕の言う事には逆らえなくなるようにちょこっと脳に細工をしただけですよ。ちなみにあなたの娘さん…彼女には僕の研究資金提供者のご機嫌取りをやって貰ってます。今頃はお楽しみの真っ最中でしょうねぇ。あ、そうそう。僕に手出しは厳禁ですよ♪」

 「!!!き…貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

お楽しみ…それが何を意味するのか瞬時に理解し、掌から血が流れるほど拳を握り締める北辰。しかしその体は言う事を聞かず、娘を救いに行く事も、ヤマサキにその握り締めた拳を振るう事も出来ずにただその場に木偶の様に立ったままだ。そしてそれを見たヤマサキはまるで我慢が出来ないと言わんばかりに高笑いを始める。

 「あははははははは!!!いいですね、その怒りと絶望で染まった顔♪最高ですよ!!!やっぱりこの仕事の一番の楽しみはそういう顔を見る事ですねぇ♪あっははははははははは!!!あ、そうだ。僕が読んだら後片付けをお願いしますから、それまでここで待機しててください♪」

そう嬉しそうに言ってその場を立ち去るヤマサキ。残された北辰の耳には、ただ愛娘の悲鳴と、助けを求める声だけが響き続けていた……そしてその声が途絶えてから大体1時間ほどたった後、ヤマサキが来た。

 「それじゃ、彼女の処理をお願いしますね……フフフ、何度見てもいいですね〜、その顔♪あははははははは♪」

笑いながらそう言うヤマサキを血涙を流しながら睨みつけつつ件の部屋に入る北辰。そこには娘が変わり果てた姿で布団の上に転がされていた。

 「楓…すまぬ…すまぬ……うぉああああああああああああ……!!!」

その体を抱きしめて号泣する北辰。すると、気を失っていた楓が苦しげながらも目を覚ました。

 「……父様…痛いよ…助けて…父様…痛いよぉ……」

 「…(このまま生きながらえてもどのみち再び慰み物にされるだけであろう…ならばいっそ……我が手で…)…大丈夫だ…すぐ…楽に…して…やるからな……!!」

ズシュッ!!

 「ありが…とう…父…さ…ま……」

 「……ぅあああああああああああああああ!!!!」

泣いている父親を心配させまいとしてなのか、最後の力を振り絞り笑顔を作ってそう答え、息絶える楓。そしてその日を境に……北辰から涙と感情が消えた……。


 「………その時からよ。我が己を外道と呼び出したのは…後はおぬしらが知っている通りだ……」

北辰が話を終えた時、アキトはヤマサキへの怒りを露にし、ルリと戻って来ていたイネスは顔を両手で覆って泣いていた。

 「酷い…酷すぎます……」

 「……それが…同じ人間のやる事なの…!!」

 「…そう言えば…俺も味覚が無くなった時同じような事を言われたな…しかしお前もあいつの犠牲者だったとは…」

そして、その後は沈黙が続き、だれが言うでも無しに解散してその日の夜(艦内時間)はふけていった……そして次の日の早朝、ブリッジにて……。

 「…随分早いな……」

 「同じくらいに起きているお主に言われたくないぞ」

他の皆がまだ白河夜船な時間に、アキトと北辰が2人で話し込んでいた。

 「そうだ、昨日は聞き損ねたがお主達はどうやってこの世界に来たのだ?」

 「ああ、そういえば言ってなかったな。実はカクカクシカジカと言う訳でな……」

ああ、日本語って便利だなぁ…

 「ほう、そのような者達が居るとはな……それで船の形が少々変わっておったのか…」

 「ま、そういう事だ…今度はこっちだな。お前があんな目にあっていた時、草壁はどうしていたんだ?奴は少々曲がっているとは言え根は熱血付きの正義漢だ。そういう事を黙って見ているとは思えんのだが…」

 「草壁閣下か…あのお方は何も知らぬ…『餅は餅屋、門外漢が口を挟むべきではない』と言うて任せっきりでな…閣下は人心を集めるための、いわば神輿にすぎぬのだ…」

 「そうか……」

ヴィーッヴィーッヴィーッ!!

2人がそこまで話した時、不意に艦内に警報が鳴り響いた。

 「どうしたサルタヒコ。何があった?」

 『ボソン粒子反応あり!!何かがジャンプアウトしてきます!!』

 「跳躍?跳躍門もなしにか!?バカな、ありえぬ!!」

 「この時代…単体ジャンプしたのは俺とアイちゃんぐらいのはずだぞ!!?サルタヒコ、そこの様子をモニターに出せ!!」

そして数瞬後、そのモニターに映ったものは……。

 「ぬ、あれは……!!」

 「なぜだ、なぜあの艦がここに来る!!!?」

満身創痍の純白の船……ナデシコCであった……。


To Be Continued……


後書きと言う名のトークプレイス

(九龍、以下(九)ども、九龍です……(超暗)

(ルリ、以下(星)星野ルリです…って何かやたら暗いですね。何かあったんですか?(汗)

(九)家で飼ってた犬が死んじまってなぁ……俺が物心付くか付かないかのころから20年近く一緒に暮らしてた……ここしばらく元気が無かったから…覚悟はしてたつもりだったんだけどよぉ…いざこうなっちまうと、なぁ…。

(星)それでですか?今回こんなに暗いのは。

(九)ああ、あれから今んとこ(1月23日現在)こういうネタしか出てこなくてよぉ…まぁ、言い方が悪ぃけどそのおかげってのもあるんだけどな、この話が書けたの。

(星)思いっきり悩んでましたもんね、北辰がアキトさんにつく理由。

(九)そいじゃ、悪ぃけど最後の閉め頼むわ。今回ちょっとテンションがな…。

(星)それでは皆様、また次回お会いしましょう(ペコリ)

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