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「これが私の生きる道!プラント編3 (ガンダムSEED)」

ヨシ (2006-01-19 17:26/2006-04-16 10:06)
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アカデミーに入学して、丁度三ヶ月が過ぎた。
講義と実習漬けの毎日はちょっとしんどいが、友
達は出来たし、俺を特別な目で見る奴もいない生
活がとても心地良かった。


軍の学校なので覚悟はしていたが、実習というか
訓練はメチャメチャ疲れる。
銃を撃ち、ナイフで格闘技をして、素手でも格闘
技をする。
何十キロもある重い荷物を背負って半日近く行軍
したり、爆弾を作ったり、処理したり、戦車・装
甲車・重機・戦闘機・輸送機・シャトル・軍艦の
操縦訓練行う。
そして、モビルスーツというロボットの操縦も経
験した。
名前をジンと言うらしいが、宇宙空間やコロニー
外壁での色々な作業に使うアームの一種らしい。
噂によると、コイツがザフト軍の主力になるらし
いのだが、それを聞いて俺は安心してしまった。
テレビのアニメじゃあるまいし、ボタン戦争のこ
の時代にこんなもので敵につっこんだら沢山のミ
サイルや砲撃でバラバラにされてしまう。
どうやら、ザフトは本気で戦争する気が無いらし
く、抑止力として期待しているようだ。
その後、実習がモビルスーツメインになった。
乗りこなせば、卒業時に作業用の免許がもらえる
らしく、免許はコロニーの補修作業や資源用小惑
星の採掘に使えるらしいので、特に文句は無かっ
た。


座学の方は全く心配が無かった。
特殊な子供時代を送っていた俺は、そこいらの学
者に負けない知識量がある。
すでに習っている事ばかりなので、試験対策にノ
ートだけ録って聞き流し、ちゃんと勉強したのは
モビルスーツ工学とOS理論だけだった。
ちなみに、ハイネとミゲルは座学が苦手だったの
で俺がよく教えていた。
その時の二人の「ありがとう」は、俺のおやつを
勝手に食った後に言う「スイマセン」の100倍
以上の誠意が感じられた。


もうひとつの私生活の変化は、車とバイクの免許
を取った事だ。
訓練で普通に戦車を乗りこなす俺を見て、俺が免
許を持っていないと考える人がいなかったらしい
が、持っていないと外出も面倒くさいので、即効
で取ったのだ。
車は生活が苦しいので買えなかったが、ミゲルと
ハイネが貸してくれたので不自由は無かった。
アカデミーは土曜日が午前中授業で日曜日は休み
なので、週末は三人でドライブや小旅行に出掛け
たが、目的の半分がナンパなのは最重要機密であ
り、勝率はもっと秘密である。


プラントの住民は最近、遺伝子の相性による婚姻
統制が行われているとかで、結婚と恋愛に明確な
区別をつける人が多いらしく、俺達のナンパの勝
率を上げる要因にもなっていた。
日本在住時の俺は女性にもてなかった。
顔は普通より上で、背も175cmあるし、
体重は65キロで太ってもいない、
勉強は出来るし運動も得意で楽器も弾けて絵もそ
こそこ描ける。
普通なら王子様なのだろう。
始めは話しかけてくれる女性は多いのだが、俺が
コーディネーターであることがバレるととたんに
避けられてしまう。
下手にコーディネーターである事を隠して女性と
付き合ってる事がバレると家族に迷惑が掛かるの
で、俺は真っ先にそれを言うことにしていた。
だから、そんな制限の無い自由なプラントが俺に
は最高だった。
家族にはたまにメールを送っていたが、正直もう
会う必要も無いかも知れないと感じ始めていたが
、その一方で、そんな事を考える自分の薄情さを
恐ろしく感じてもいた。


アカデミーでの俺は成績優秀だけど、少し困った
人物であると評されていた。
それは、ミゲルとハイネも同様であったが。
規律を第一に重んじ、真面目が一番という講師に
はものすごく嫌われていた。
アカデミーの寮に規則で持ち込み禁止のエロ本や
記録媒体や酒がひそかに持ち込まれて売買されて
いたが、その元締めが俺達三人だった。
状況的に俺らは疑われていたが、証拠が無いので
処罰されない。
そういう状況が真面目講師には気に入らないらし
く、俺達のアラ探しに必死だった。
他の話のわかる講師は特に何も言わないどころか

 「たかが、エロ本と酒じゃないか」

と擁護してくれた。
モビルスーツ操縦の講師のラウ・ル・クルーゼ教
官などは逆に俺に。

 「日本酒の良い銘柄は手に入るのか?」

と聞いてきたので、サ−ビス価格で「越の寒梅」
と「八海山」を売ってあげたりもした。
初めて見た時は仮面をしていて怪しさ120%だ
ったが、意外と話の分かる人でほっとした。


ちなみにうるさい講師達には女文字でラブレター
を書いて、下剤大量混入の手作りクッキーと一緒
にロッカーに入れてあげた。
手紙を読みながらうれしそうにクッキーを食べて
下剤で悶絶するところを盗撮しながら、俺達は大
爆笑していた。


それでも、俺達三人はちゃんと勉強を続け、卒業
までトップ10を維持して赤服を着て卒業するこ
とになった。
卒業式に赤服着て終了証書を貰った時には特に感
慨は無かったが、三人は着任先が違うので会う機
会が減ってしまう事だけが悲しかった。
家族にはコロニーの補修作業の仕事に就くと嘘の
メールを送っておいた。
返事のメールに入っていた妹達の写真はとても綺
麗でミゲルとハイネがまた。

 「「お兄さんと呼ばせて!」」  

とほざいていたので、張り倒しておいた。
何でも、オーブのヘリオポリスコロニーの工業カ
レッジに飛び級で入学するらしい。
理由は親父のようなエンジニアになりたいだから
だそうな。
俺は「頑張れよ!」と返事を送っておいた。

 

卒業後、俺は本国の親衛隊に配属になった。
ミゲルとハイネは別のコロニーの防衛隊の所属に
なりなかなか会えなくなったが、俺自身も仕事が
メチャメチャ忙しく休みも無いので、あまり関係
が無いかもしれない。
俺はモビルスーツ「ジン」のパイロットになり、
三機小隊の隊長を拝命した。
まあ、赤服とはいえ新人なのだから、こんなもの
だろう。
部下は緑服の戦闘機パイロットあがりの30歳の
おっさんと同期卒業の緑服の兄ちゃんだった。
彼とはあんまり話した事が無く、名前と顔を
知っている程度だったけど、すぐに打ち解ける事
ができた。
おっさんは大人で人間が出来ている上に、俺のパ
イロットとしてのを技量認めてくれたので、こち
らの関係も良好だった。


人事部の配慮で部下は二人とも日本人だった。
おっさんはタロウ・スズキという名で既婚で子供
がいた。
そして、兄ちゃんはジロウ・スズキという名前だ
ったので大爆笑してしまった。
別に兄弟や親子では無いらしい。
結局、俺は「おっさん」「ジロウ」と呼び、向こ
うは任務中は「隊長」その他は「ヨシヒロ」「カ
ザマ」と呼ばれることになった。


俺達のここでの仕事はモビルスーツでの対艦船・
MAその他兵器の戦闘マニュアル作成作業と首都
近辺の哨戒任務だった。
俺はモビルスーツで戦争をする事に、アカデミー
在学中から疑問を感じていたが、ザフト上層部は
本気のようであった。
ニュートロンジャマー発生装置なる物の実験を護
衛するようになり、モビルスーツ戦術マニュアル
が完成するに至って、俺自身にもこれはありえる
かもしれないと確信を抱くようになっていた。


それでも、人口差・国力差からみてプラントが戦
争を吹っかける事は無いと思っていたのだが、年
が明けてバレンタインに起こったあの事件が全て
の状況を戦争へと押し出しつつあった。

 

         
       
         あとがき 

プラント編はこれにて終了です。次はベタですが
開戦編になります。(ああ!石を投げないで)な
んかだんだん書くのに時間がかかってるような気
がする。
開戦編は主人公の戦場での動きや心理状況、そし
て、本編キャラとの出会いが主な内容です。


 

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