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「幻想砕きの剣 7-10(DUEL SAVIOR)」

時守 暦 (2006-01-18 22:02/2006-01-19 20:30)
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 日が暮れた。
 ついさっきまで夕日が顔を出していた山を見つめて、リリィは溜息をついた。
 夜になる。
 複雑な気分で、リリィは布団を頭から被った。


 リリィと大河の戦いは、結局大河の勝利で幕を閉じた。
 もし審判が居れば、勝っていたのはリリィだっただろう。
 最初のらぶらぶビームの直撃を食らって、大河は暫く起き上がれなかった…負けと判定されるに充分な時間、地面に倒れていたのだ。

 しかし審判が居ない以上、勝敗の判定は本人達に委ねられる。
 相手を叩きのめし、「自分の勝ちだ」と言って認めさせない限り戦いは終わらないのだ。
 リリィは確かに大河を倒したが、その後がいけなかった。
 勝利宣言をしていなかったのである。
 動けなかったとはいえ、大河はまだ戦う力を残しているというのにだ。
 その結果、大河が起き上がるだけの時間を与えてしまい、結果的には逆転されてしまった。
 それはまぁ、いい。
 トドメを刺さなかったのは自分の甘さだし、その甘さも乙女心という戦闘には不要なモノから来る。
 戦いに余計な私情を持ち込んだから負けたのだ。
 大河も余計な私情を持ち込みまくっている気がするが、負けた事には変わりない。

 勿論、リリィの八つ当たり…正当な怒りと言えなくもないが、らぶらぶビーム連発…を気が済むまで…と言うより魔力が尽きるまで放った後、大河と勝者はどちらなのか盛大に議論した。
 耐え切って立ち上がったから俺の勝ちだ、いいや倒れた上に暫く動けなかったから私の勝ちだ、前言を翻す気か、審判がいればとっくに勝敗は決まっていた、審判なんかここにも実戦にもいない…と、延々と繰り返していたわけだ。

 結局、らぶらぶビームを耐え切った大河の勝ち、という事になった。
 リリィが負けを認めたというよりは、大河が「お前の心の全てを表す攻撃がらぶらぶビームって事は、そーゆー事だと解釈していいんだな?」と言い出したので、勝負も何も頭から吹き飛んでしまったというのが正しい。
 要は羞恥心に負けたのだ。

 にっちもさっちも行かなくなって、何が何だかよく解らないうちに負けを認めてしまった途端、今度は何者かの電波…もとい電磁波…改め念波が送られてきた。
 無論ミュリエルが送った念波である。
 あたふたしながらも、ミュリエルに応答するリリィ。

 結局、告白(?)の返事も貰えずに、リリィは大河をミュリエルの元に送り出してしまった。
 まぁ、ある意味答えているといえば答えているのだが、やはり言葉か確かな証が欲しい。

 何となく宙ぶらりんな気持ちになってしまったリリィだが、闘技場にボケっと突っ立っていても仕方がない。
 とにかく部屋に帰ることにしたのであった。


 月が昇り、そろそろ夕食の時間だ。
 リリィはまだ布団の中で寝転んでいる。
 食事に行こうか、とも思うのだが、気力が沸いてこない。

 このままゴロゴロしていようとしたリリィだが、唐突に扉から音がした。
 それがノックの音だと理解するのに数秒。


「リリィちゃん、居る?
 ちょっと聞きたい事があるんだけど」


「ルビナス…じゃなかった、先生? 開いてるわよ」


「あ、よかった…。
 でもリリィちゃん、先生は授業の時だけでいいわよ」


 扉を開けて、ルビナスが入って来た。
 リリィはその姿を見て、どうにも違和感が拭えない。
 ボディが変ってからたった一日しか経ってないので無理もないと言えば無理もないかもしれない。
 特に胸が。


(そんな技術があるんなら、私にも胸を大きくする秘術を教えてよ!)


「あら、豊胸手術の受付ならしてるわよ」


「あれ、声に出してた…?」


「いーえ、顔に書いてあるだけ。
 で、する? 豊胸手術」


「例えやるにしても、ルビナスみたいなマッドには頼まないわよ。
 おっぱいミサイルとか付けられそうだもん」


「あら、失礼ね。
 精々ミルクが出るようにするだけよ」


「そんなの出すのは妊娠してからで充分よ!」


 ルビナスに激しく突っ込んで、リリィはベッドに腰掛けた。
 ルビナスもその隣に座る。

 ちょっと近くないか、と思ったリリィだが、考えてみれば彼女はいつもこれくらいの距離に居たような気がする。


「それで、聞きたい事って?」


「うーん…ちょっとプライベートな事なんだけど」


「答えられる事と答えられない事があるわよ」


「別に構わないわ。
 ちょっとした好奇心みたいなモノだから」


 そう言われて、首を傾げつつも質問を待つ。
 ルビナスは少し躊躇っていたようだが、意を決して問いを発した。


「あのね…ダーリン、何て答えた?」


「…へ?」


「だから、告白したんでしょ?
 ダーリンは何て言ってくれたの?」


ゴチ


「どーしたのリリィちゃん?
 立ってもいないのに何故こけてるの」


 あまりといえばあまりの質問に、リリィは体をくの字に折って、顔面から床にダイビングしてしまった。
 床と激突したおでこがヒリヒリと痛い。


「なっ、なっ、なっ、なななな7ななにんのナナなななんで知ってるのよーー!?」


「あ、やっぱり告白したんだ?
 ダーリン、何て言ってくれた?
 ダーリンの事だから『君とは付き合えないんだ』なんて事は、未亜ちゃんがリリィちゃんを殺そうとしている時でも言わないと思うんだけど。
 でもダーリンの独占は不可よ。
 私達が全力で阻止するもの。
 で、何て言ってくれた?」


「こっ、答えられるかーーーー!」


 絶叫して誤魔化そうとしているのか、顔が赤いリリィ。
 しかしルビナスはその剣幕をサラっと受け流す。


「ま、ダーリンの事だから、OKしても絶対にオチをつけるわよね。
 多分告白を受けたすぐ後に、昨日の愚行のバツとして何かする、なんて言ったんじゃない?」


「の、覗いてたんじゃないでしょうね!?」


「あ、大当たりなんだ」


 墓穴を掘りまくっているリリィ。
 それにしても見事な推察である。

 真っ赤になってパニックに陥っているリリィを見て、ルビナスは楽しそうに笑う。
 からかわれているリリィとしてはいい迷惑だろうが…。


「ま、冗談はこれくらいにして」


「こんな冗談、最初ッからやるなっ!」


「これくらいにして、本題に入るわ。
 これ、飲んでおいて」


 リリィの抗議もスパッと無視して、ルビナスは懐からカプセルを取り出した。
 若干顔が赤いが、リリィはそれを手に取った。


「…何よこのあからさまに怪しいカプセルは」


「あからさまに怪しいとは酷いわね。
 それ、ちゃんとしたお薬よ。
 一言で言うと、疲労回復薬ね。
 ああ、別に私が作ったんじゃなくて、知り合いから貰った薬のお裾分けだから」


 怪しんでいるリリィに、適当な出任せを並べるルビナス。

 要らないと思ったリリィだが、付き返すのも失礼だ。
 仮にも好意でくれているのだし、まさかいきなり毒殺とかいうオチはないだろう。
 だが、単純に怖い。
 ルビナスと薬品という組み合わせは、研究科にいる人体実験志願の一部の生徒以外には鬼門である。
 そもそもルビナスに薬を渡す知り合いと言えば、まずゼンジー先生、次に研究科生徒の2択である。
 正直どちらも遠慮したい。


「ちゃんと飲んでくれなかったら、リリィちゃんが何て告白したのか聞き出しちゃうから。
 ダーリンって、酔っ払ったら意外と口が軽くなるのよ」


「いつ飲めばいいの?」


 リリィ、陥落。
 それはそうだろう。
 ネコりりぃに加えてらぶらぶビームなんぞ知られたら、冗談抜きで沽券に関わる。
 いや、むしろ人としての尊厳に関わる。
 恥を晒すくらいならルビナスの薬だって飲んでやる、とヤケクソになるリリィだった。


「ご飯の前に飲んでちょうだい。
 カプセルごと一気に飲み干してくれればいいわ。
 ああ、他の薬との併用とかアルコールと一緒に摂取しちゃダメだからね」


「解ってるわよ。
 ま、ありがたく貰っておくわ」


 まだ多少疑念を残しながらも、リリィは大人しく退いた。
 カプセルを紙袋に入れて、ポケットに入れておく。
 飲んだフリだけして捨ててやろうかとも思ったリリィだが、ルビナスを相手にそれが通じるかと言われると甚だ不安だ。
 どこから監視されているか解らないし、監視を潜り抜けられたとしても、何の変化もなければやはりばれる。

 諦めの溜息をつくリリィの隣で、ルビナスはリリィの顔を覗き込んでいた。


「…?
 何よ、そんなにジロジロ見なくてもちゃんと飲むわよ?
 不本意ですっごく不安だけど」


「うん…ちょっと、ミュリエルとね…」


「? お義母様?」


 唐突な話題の転換に、キョトンとするリリィ。
 ミュリエルがルビナスと仲がいいのは知っていたが、何事だろうか。

 時々お茶会を開いているらしいが、その途中にリリィの話題が出てもおかしくない。
 尊敬する義母に貶されていたらどうしよう、と不安になるリリィ。
 それが顔に出ていたのか、ルビナスは慌てて両手を振った。


「べ、別にミュリエルがリリィちゃんの事をどうこう言ってた訳じゃないわよ。
 あ、いや確かに言ってるんだけど……それは愚痴というか…」


「愚痴?」


 してみると、やはり自分に至らない所があったのだろうか。
 今でも救世主になる為に頑張っているが、まだ足らないのだろうか。
 ミュリエルの卓絶した魔法の技量を知るリリィとしては、自分の力量が義母の足元にも及ばない事を実感している。
 実際には足元にも及ばない、という事はないのだが、リリィにはそう見えるのだ。

 そのリリィの感覚からすると、レビテーション如きに苦手意識を持っているようでは、ミュリエルに認められるなど夢のまた夢…という事になる。
 レビテーションは何気に高等魔法なのだが…。

 リリィの不安を他所に、ルビナスは首を振る。


「そう不安そうな顔をしないでよ…。
 リリィちゃんの実力がどうのこうのじゃなくて、何と言うか、手間がかからなくって母としては寂しいとか…。
 ま、最近では校舎の修理とかで手間をかけさせてるみたいだけど、ちょっと方向が違うわね」


「……へ?」


「だから、リリィちゃんとミュリエルは義理とはいえ母娘でしょ?
 でもリリィちゃんって、ミュリエルに拾われた頃から全然甘えてくれないって愚痴ってたのよ。
 何だか再婚した相手の連れ子に、義母と呼ばれても家族と認めてもらってないみたいだって。
 リリィちゃん、ミュリエルの事が苦手…なワケないか」


「そ、そりゃ考えてみればあんまり甘えたりしてなし、お義母様の前に出ると緊張しちゃうけど…」


 予想外の展開に、リリィは困惑していた。
 確かに、ミュリエルに拾われた頃には彼女に遠慮していたし、死んでしまった家族や村の友人達を思って甘えるような心境ではなかった。
 立ち直ってきた頃には、“破滅”を憎み、ミュリエルを尊敬し、そして忙しいミュリエルの邪魔をしてはいけないと思っていた。
 考えてみれば、子供らしい我侭とかを言った覚えが殆どないのである。
 手間のかからない出来のいい子であろうとしたが、それがミュリエルには寂しかったようである。

 とはいえ、この歳で義母に甘えるのも恥ずかしい。
 かといって、ミュリエルに寂しい思いをさせたままというのも気が引ける。
 ちょっとでいいから、甘えたりする素振りを見せるべきだろうか、とリリィは真剣に悩んだ。
 尻拭いとかそういう意味では甘えているのだろうが、この場合は意味が違う。


「そう言われても…」


「この歳じゃねぇ…。
 ダーリンに言わせると、リリィちゃんって『甘えん坊だけど意地っ張り』だから」


「なぁっ!? な、何を言い触らしてるのよアイツはぁ!」


 腕を組んで難しい顔をするルビナスと、思わず激昂するリリィ。
 確かに意地っ張りなのは自分でも認めている。
 甘えん坊なのは……ネコになるようになって、初めて認識した。
 事実ではあるだろうが…。


(それを他人に言うなってーの!)


 心中で大河に文句を言う。
 リリィの赤い顔を見て、ルビナスはまた笑う。
 本当に上機嫌である。


「…ルビナス、今日はよく笑うわね。
 何かいい事でもあったの?」


「んー、あったんじゃなくて、これからイイコトがあるのかな。
 あ、でもリリィちゃんにはワルイコトかな…」


「?
 ま、まさかこの薬!?」


 慌ててポケットの中の薬を取り出す。
 が、ルビナスは慌てずにその手を抑えた。


「だ・め。
 ちゃんと飲みなさい。
 それ、本当に疲労回復薬よ。
 (一応疲労は回復するからウソじゃないもんね)」


 今すぐ投げ捨てたい衝動に駆られたが、それをやると冗談抜きで人体実験の材料にされる可能性がある。
 しぶしぶ薬をポケットに戻すリリィだった。


「で、どうなの?
 恥ずかしいとか申し訳ないとか、そういう感情は抜きにして考えると…。
 ミュリエルに甘えてみたいって思わない?」


「そう言われても…」


 複雑なリリィ。
 確かに甘えん坊な自分としては、誰かに甘えるのは好き…なのだろう。
 だがこの歳になってまでそういう気持ちを持っているかというと、これも怪しい。

 リリィはずっと昔…自分が子供だった頃の事が、最近そう感じるようになってきた…母や父に甘えていた事を思い出す。
 胸の奥で締め付けられるような哀しみが頭を擡げたが、それを押し込める。
 この哀しみは、消えないようにずっと自分の奥にしまっておきたいから。
 懐かしい思い出が、確かに存在したという証だから。


(私は…あの頃みたいに、甘えたいの?)


 自問自答するリリィ。
 思い出の中の母をミュリエルに、ついでに父を大河に、でもって幼い頃の自分をネコモードに置き換えてみた。
 そしてその感想は。


(……和むわ…)


 これに尽きる。
 暖炉の前で本を読むミュリエル。
 その隣で酒なぞ飲んでいる大河。
 2人の関係が親子なのか夫婦なのかは別として、ネコりりぃはミュリエルお手製のネコマンマを大河の隣でモグモグ食べている。
 時々ミュリエルの手がリリィを撫で、満腹になったリリィは大河の膝の上で丸くなった。
 そして大河とミュリエルは床につく。
 リリィは日によって、どちらの布団に潜り込むか決めるのだ。
 ミュリエルの布団に入れば暖かく抱きしめられて、大河の布団に入れば大河が眠ってしまうまで撫でてもらえる。
 全員一緒に眠る日もある。

 …ふと我に返って、リリィはネコマンマをクッキーに置き換えた。


「……なんだか楽しそうな想像をしてるみたいね」


「………はっ!? な、何!?
 今の不自然にアットホームな白昼夢は!?」


「ふーん、アットホームって事は、甘えん坊な自分を想像してほのぼのしてたんだ」


 リリィの呆けた顔を観察していたルビナスはニヤニヤ笑いを向ける。
 すぐ傍に人が居たという事を思い出し、リリィは完全にフリーズしてしまった。


「でも、やっぱり甘えてみたいのね。
 ……うん、大丈夫よ。
 ちゃーんと叶えてあげられるから。
 …ちょっと方法に問題があるけど」


 ルビナスの言葉を理解するまで約5秒。
 さらにすっげーイヤな予感を感じ取るまで3秒きっかり。
 現実に復帰してルビナスを止めようとするまで約1秒。


「ちょっ、ルビナス!」


「じゃーねー」


 しかしルビナスはとっくに部屋の扉を開け、外に出ようとしていた。
 慌てて止めようとするが、もう遅い。
 バタンと無情に閉められる扉。


「ま、待てって言ってるでしょ!?」


 扉を開けて自分も外に出る。
 しかしルビナスの姿はどこにもなかった。
 途方に暮れるリリィ。


「どうしよう…。
 確実にお義母様にとばっちりが行くわ…。
 昨日の罰や大河の絶対命令権とかもまだ片付いてないのに…」


 青い顔で佇むリリィだった。
 とにもかくにも、ルビナスを捕まえない事には話しにならない。
 リリィは確実に捉えられそうな機会を考える。


(研究室に乱入するっていうのは?
 …あんな王宮も真っ青の警備とトラップが満載の部屋に飛び込むなんて、無謀を通り越して自殺だわ。
 …やっぱり食事時ね…。
 自分の食事は研究室でやるとしても、私が薬を飲むかどうか見に来るはず…)


 その時に捕まえるしかない。
 リリィは悲壮な覚悟を決めた。
 ルビナスを捕まえるためとはいえ、食堂で一騒ぎ起こせば食堂長が当分ご飯を作ってくれなくなるかもしれないからだ。


「ん…何だか頭がムズムズするわ…」


 夕食を食べながら、頭に手をやるリリィ。
 周囲は特に彼女に注意を払わず、思い思いに食事をしていた。
 先日は何やら大乱闘があったらしいが、リリィも詳しい事は知らない。
 テーブルが移動した痕跡が残っているくらいである。

 気は進まないまでも、仕方なくルビナスから渡された薬を飲んだリリィ。
 何が起きるかと戦々恐々しながら、周囲に注意を払ってルビナスを探していた。


(居ないわね…。
 ルビナスだって、忙しいお義母様の仕事を邪魔してまで何かするとは思えないけど…)


 まさか既にミュリエルにちょっかいを出しに行ったのかと思ったが、首を振ってその可能性を否定する。
 となると、研究室で食事を摂っている可能性が大きくなる。
 しかし研究室にキッチンなんぞという気の利いた機能は付けられておらず、結局食堂に食べに来るか注文をしに来なければならない。
 誰よりも早く来て、極力ゆっくり食事をしながら注意を払い続けているが、ルビナスはおろか、そのお遣いらしき人物すら見当たらない。


「まったく…何処に行ったのやら」


「誰がだ?」


「へっ!?」


 何の気なしに漏らした一言に、答えが返ってくる。
 リリィは間の抜けた声を上げ顔を上げた瞬間に真っ赤になった。


「たっ、大河!?」


「な、何だよそんなに驚いて」


 頬を紅潮させ、明らかに動揺しながらも平静を装うとするリリィ。
 しかしフォークを持つ手が震え、視線があっちこっちに彷徨い、挙句貧乏揺すりまでしてしまう。
 誰のから見ても、照れているか恥ずかしがっているのが見て取れる。



(こっ、これがあのリリィ・シアフィールド!?)


(いつからこんなに可愛くなったの!?
 ちょっと前まではビシっとして触れたら爆発するってカンジだったのに!)


(幻影石!
 幻影石はないか!
 あの表情を撮れ、高く売れるぞ!)


(ああっ、お姉様と大河お兄様の共演…し、幸せですぅ!
 あっ、幸せすぎて貧血が…)


(おい、なんか気絶してるやつがいるぞ)


(ソイツはリリィ・シアフィールドを長時間眺めてるとそうなるんだ。
 …萌えてない萌えてない萌えてない……リコちゃん一筋リコちゃん一筋…)


 急に周囲からの注目を集めてしまったようだが、これはある意味仕方ない。
 2人が揃うと、周囲の人は速攻で逃げる体勢を整える。
 いつ爆発するか見極めるため、同じフロアに居る時には自然と注目を集めてしまうのだ。

 なんだかザワザワしている周囲を他所に、リリィは飽和状態になりつつあった。
 自分の頭の中に、『らぶらぶビーム!』がエンドレスで流れ出す。
 悶絶したいほどに恥ずかしい。
 そろそろ限界を突破して、意味もなくファルブレイズノンとか撒き散らしそうである。

 それを察したのか、大河はリリィに何事か囁いて、さっさと出て行ってしまった。
 肩透かしを食らったような周囲の生徒達。

 しかしリリィはやっぱりそれ所ではなかった。


(た、大河の息が…大河の息が、私の耳に……)


 かろうじて大河が囁いた事は聞き取っていたが、リリィの心は散り散りに乱れまくっている。
 脳天から湯気さえ出ていた。
 力いっぱいフォークを握り締め、口を半開きにして目を大きく開いたまま、血の流れよりも紅き者ってくらいに紅くなっておられる。
 その表情は、思春期の初心な少女が何の脈絡もなく憧れの人のピーをどアップで直視してしまったが如し。
 完全にフリーズしている。

 で、周囲の反応はというと。

(ぐっはああああぁぁぁぁ!!!!!)


(な、何があったんだあああぁぁぁ!?)


(と、当真大河…こんな表情をさせるとは…アンタは恐ろしい漢だ…)


(レアショット!レアショット!)


(リコ様一筋!リコ様一筋!でも乱れそう!)


(……お…おねぇさま…)

 約一名気絶したままナニかを幻視しているようだが、周囲の反応は概ねこんなモノだった。
 暫くして、周囲からナマ暖かく、かつ粘着質な視線が集中している事に気付くリリィ。


「ごっ、ごごごごちそーさま!」


 リリィはまるで情事の現場を全国ネットで生放送されたかの如き羞恥心を覚え、残っていた料理も片付けずに出口に特攻。
 どっかの音速ハリネズミの体当たりでも体得しているのか、障害物に激突しては飛ばす飛ばす。
 何名かが学食の窓ガラスをぶちやぶり、また何名かが他のテーブルの上に落下する。

「ぬあっ!
 俺のメシが!」


「ああ、折角デザートを取っておいたのに…」


「月に一度の贅沢品がああぁぁぁぁ!」


 今は夕食のピーク時であり、当然テーブルはほぼ全て埋まっている。
 そんな中に人が落下したからさぁ大変。
 一日の疲れを癒すべく、金を出して買った料理があっちこっちでひっくり返される。
 あまつさえ、テーブルダイビングかましたバカが何やら恍惚としているとくれば、それは腹も立とう。


「ああああ、私のアイスクリームを返せえええぇぇ!」


「あちちっちちちち! うわー、味噌汁被ったー!」


「こんの野郎! 俺のカレーに何しやがる!」


「カレーを粗末にするヤツは、次元を超えてこのカレーと愛と遠野君萌えの使者がお仕置きです!」


「会心の出来のハンバーグがぶちまけられた! どこのどいつだぁぁぁ!」

「目が! 目にタバスコがああぁぁぁぁぁ!」

 何だか次元の壁を突き破って誰かが乱入してきたような気がするが、きっと気のせいだ。
 「コードセブン!」とか声が響くたびに人が風に吹かれる枯葉みたいに宙に待っているのもただの幻覚だ。

 とにかく食堂は大乱闘に突入する。
 普段なら料理長の逆鱗を恐れて何とか収縮する騒ぎは、今日に限って拡大していく。
 何故なら、その料理長本人が乱闘に参加しているからだ
 どうやら人生で5本の指に入るほどの出来栄えの料理が、乱闘騒ぎの余波でお釈迦になってしまったらしい。
 敢えて包丁を使わず、すりこぎとか皮剥きとかを振り回す姿は結構な恐怖を与えたらしい。


 さて、こちらは火照る頬を隠しながら、自室まで突っ走ってきたリリィだが…大河の言葉を思い出して、赤くなったり青くなったりしていた。
 大河が何を言ったかというと。


『昨日のお仕置きをするから、今晩10時に部屋に来い』

 との事である。

 リリィとしては、昨日の罰を受けるのは吝かではない。
 自分の愚かさが身に染みたため、そのくらいされても文句は言えないと思っている。

 しかし、問題は時間と場所である。
 場所は大河の私室…無駄に厳重なセキュリティと、防音・防振機能を備えた屋根裏部屋だ。
 いくら騒いだとしても、まず人には聞こえない。
 聞こえたとしても、入ってこれない。

 時間は一般生徒が寝静まりだす頃。
 寝るのが早いと思うかもしれないが、なにせアヴァターにはテレビやゲーム機のような物はないので、自然と早寝早起きになる。

 さらに、リリィは多少疑問符付でも、大河に告白した直後なのだ。

 これだけ条件が揃えば、想像力と乙女心が旺盛なリリィとしては、あらぬ想像を繰り返して混乱しまくってしまう。
 そもそも相手はあの大河だ。
 大河の言った“お仕置き”という言葉の響もそれを煽った。


「ど、どどどどどーしよーどーしよ!
 と、とにかく体を洗って、下着も替えて、髪型も整えて、それから、それから…」


 もう完全に18禁方面に心が飛んでいる。
 もっとムードを重視してほしいと思わなくもないが、未知の行為に対する緊張のせいで、その辺の問題はどっかに飛んで行ってしまっているようだ。

 そのままパニックしまくる事30分。
 隣の部屋のベリオことブラックパピヨンが聞き耳立てているとも知らず、リリィは悶え続けた。
 そして時計を見ると、もう20時45分。


「こ、こうしちゃ居られないわ!
 とにかくお風呂に入って、身嗜みを整えないと!
 そのぐらい当然のようにやっておかなきゃ、未亜達に対抗し切れないわ!」


 慌てて風呂場に向かって走って行った。
 罰として何を言い渡されるにしろ、体を磨いておいて損はない。
 いざとなったら、リリィの側から誘惑する…ような度胸はないが。


「…乙女だねぇ。

 …なんかもー、私達にはちょっと遠い時代ですよね。

 ま、気持ちいいからいいんじゃない?

 そーですね、大河君と一緒にいられますし」


 壁の向こうで、ベリオとブラックパピヨンが失われた無垢な少女時代を懐かしんだりしていた。


 食堂から大河が自室に戻ってきて約20分。
 そこには3人の人影があった。
 しかしその一人は気を失っているらしく、床に倒れ臥している。

 小柄な人影の頭から生えた、ウサギの耳のようなリボンがピコピコ揺れた。


「そろそろリリィちゃんが来る頃ですの。
 準備はおーけい?」


「ああ、ルビナスは未亜達を呼びに行ってるし、道具の準備も万全。
 あとはクローゼットの中に全て押し込めれば完成だな」


 そう言いながら、人影…大河とナナシは倒れている人影をクローゼットの中に押し込もうとする。
 よほど眠りが深いのか、目を覚ます様子は一切見られない。
 人影をクローゼットの中に押し込んだ大河は、次いで道具を入れた袋も押し込んだ。

 いや、その袋の中から一つだけ小さな袋を取り出した。


「さて、これで準備完了。
 お仕置きっつーても、最初はちゃんとシてやりたいからな。
 ナナシ、ちゃんと隠れてろよ?」


「ハイですの…。
 でもダーリン、本番前には出番が欲しいですの。
 それにしてもダーリン……比喩も誇張も抜きでキチクですの」


 ストレートな物言いに苦笑しつつ、大河は袋を枕元に置く。
 自覚があるだけに反論できない。
 が、それを止めずに、むしろ協力しようとしているナナシに言えた台詞でもない。

 苦笑する大河に笑い返して、ナナシは隠れ場所に向かう。
 そこには結界が張ってあり、外からは感知できないようになっている。
 リリィが注意深く周囲を探れば発見されてしまうだろうが、緊張しまくっているリリィにそんな余裕なぞあるわけがない。
 ちなみにイムニティ作。

 そのイムニティは、現在クレアの方に付いている。
 残念そうだったが、これも仕事である。


 それから間もなくして、ルビナスが未亜達を連れて戻ってきた。
 未亜達の目が微妙に血走っていたり、各々懐に何やら怪しい道具を入れていたりするのだが…そっちはスルーの方向で。


「師匠、いよいよでござるな!?」


「ああ、もうすぐだ。
 カエデは実物を見るのは初めてだったな…。
 あ、そうそう。
 リリィのネコミミだけどな、ちょっと変更点があるから」


「変更点?」


 鼻息も荒く大河に詰め寄るカエデを宥めながら、大河はルビナスに目をやった。
 何事かと首を傾げている未亜達に向き直り、事の次第を説明する。


「えーっと、昨日の午後の事だけど…先日までリリィちゃんが使用していたと思われるネコスーツ一式が、焼却炉の中で発見されました」


「「「「 !? 」」」」


「当然燃やされていたのですが、紆余曲折を経て、私がネコミミその他を再現することに成功。
 ただし、これはアクセサリーのようにリリィちゃんに着させるのではなく、直に体から生えています。
 当然の事ながら、感度も急上昇!
 リリィちゃんの感情と興奮に合わせて、シッポもミミもピクピクと動いてくれます!」


「「「「 か、かみさまああぁぁぁぁ! 」」」」


「ホホホ、褒めよ称えよ我が科学!」


 ネコ一式が燃やされたと聞き、それこそ世界その物が心臓麻痺でも起こしそうなショックを受けたカエデ達。
 しかしその後のルビナスの言葉を聞き、それはもう素ン晴ラシイ勢いで狂喜乱舞。
 リコなど実際に踊っている始末だ。
 ただしどこの踊りなのかは解らない。
 …多分アラレちゃん音頭だ。

 悦びのあまり狂いかけている未亜達を生暖かい目で眺めて、大河は結界に目をやる。
 どう見ても小さすぎる。
 まぁ、大河の部屋自体が元々狭い上に、リリィが結界に接触しないように極力小さくしてあるのだ。
 一人ずつ専用の結界を張るという手もあったのだが、それをやるとリリィに気付かれる可能性が上がる。
 結果として、ギリギリまで詰まって漸く全員が隠れられる結界になったわけだ。


「む…そろそろ来るぞ!
 みんな早く結界に……って」


 もう誰も居ない。
 結界がある場所に目をやると、何もない空間からマドハンド…もといナナシのものらしき腕がニョキっと突き出て、ヒラヒラ振って引っ込んだ。
 …素早い。

 扉の外で、何かがやって来る音がした。
 あっちこっちに仕掛けられたセキュリティシステムで、それがリリィだと解る。

 大河が苦笑しながらドアに振り向いた。
 リリィの気配はあるし、足音もする。
 だが扉の前で行ったり来たりを繰り返し、部屋に入って来れそうにない。

 が、今回は中から開けてやる気はなかった。
 今日という今日は、徹底してやらねば。
 何せ企画が企画なので、一歩間違えれば問答無用で全てオジャンだ。
 例え呼び出したのが大河でも、最後の一線だけはあくまでも自発的に踏み出させねばならない。

 リリィはウロウロウロウロウロウロウロウロを繰り返し、一向に入ってくる気配を見せない。
 大河は焦れてきた。
 それ以上に結界の中から溢れ出してくるナニかが恐ろしい。
 どうやらカエデ達が本気で急かしているようだ。
 それほどにネコりりぃが見たいか。


(ふむ…仕方ない、こっちから呼び寄せてやるか)


 とは言っても、声に出して呼ぶ訳ではない。
 大河はクローゼットの中の袋から、何故か焼き魚を取り出した。
 どういう理屈で仕舞ってあったのか、焼き立ての香ばしい匂いが漂っている。


「ほれほれ、魚が欲しけりゃこっち来い」


 パタパタパタパタ


 大河は扉に向かって、手で匂いを送り始めた。
 と、リリィの足音が急に止まる。
 そして今まで以上の速さで行ったり来たりをしはじめた。


「ふっ…冗談抜きでネコ化してきておるのぅ」


 もっと匂いが強くなるように、大河は扉に近付いた。
 その途端。


バタムッ


「んがっ!?」


 扉が力強く開かれ、大河は扉に激突した。
 手に持っていた焼き魚は落下し、乾いた音を立てて砕け散った。
 どうやら作り物だったらしい。


「…!
 …あれ、大河?」


「…おせーぞ」


 やや平面になった顔で、ジト目でリリィを睨む。
 リリィはリリィで、匂いの出所が気になるらしい。
 夕食はちゃんと食べていたはずだが…単なる習性だろうか?


「あ、ゴ、ゴメン……それで…その…」


 素直に謝って、リリィは言い辛そうに口ごもった。
 オシオキの事を言いたいのだろう。
 今になって臆したか、と大河は察した。


「ああ、オシオキの事な。
 えーと、ちょっとベッドの上で待っててくれ」


「え、あぃ……うん


 大河は机の上に置いてあった袋を手に取り、重さを確かめる。
 問題なしと判断したのか、それを持ってリリィの隣に腰掛けた。

 ドギマギして赤くなるリリィ。
 しかし慌てて、これはお仕置きと懲罰なのだと自分に言い聞かせる。
 望んでいる甘ったるい展開になど、なるはずがないのだ。


「さて…これから罰を下すわけだが……当然の事ながら、俺一人が下すわけじゃない。
 未亜、ベリオ、カエデ、リコ。
 一人一人から処罰が下されるって事を覚えておくように」


「…解ってるわよ」


 不本意そうに返事をする。
 こんな状況なのに、どうしてこんな色気も何もない話をしなければならないのか。


「あー、それとだな…」


「何よ」


 大河はリリィから目を逸らす。
 不貞腐れ始めているリリィは、つっけんどんな返事を返した。
 そっぽを向いたが、大河は両手で頬を挟んで正面を向かせる。
 妙に真剣な大河の顔を直視して、リリィは不覚にも胸が高鳴った。


「な、何なのよ!?」


「あのな…これが昼間の返事だからな」


「えっ!?」


 思わず抵抗を止めるリリィ。
 次の瞬間、リリィの顎が固定され、唇に意外と柔らかい感触が触れる。


(…?
 ……!?
 〜〜〜〜〜〜〜!?)


 大河の顔が目の前にあり、リリィはキスをされているのだと理解するのに数秒を必要とした。
 そのまま十秒ほど経過する。
 抵抗しようとしたリリィだが、体から力が抜けてしまう。
 大河から離れようとしたのに、その腕は逆に大河の背中に回ってしまった。

 そのまま殆ど息もせずに抱き合う。
 ようやく離れると、リリィは目を見開いたまま震えていた。
 大河は今度は首筋に口付けて、そのまま喋る。
 リリィの首筋から尾てい骨にかけて、くすぐったい感覚が走り抜けた。


「あ…あ、あぅ…」


「まぁ、要するにこういう事…。
 先に誤解されないように言っておくが、これは肉欲抜きでそうしたいと思ったんだからな。
 …今から起きる事を考えると、誤解される云々以前に、俺って極悪人だから」


 妙な言い回しの大河の言葉も気にならず、リリィは硬直している。
 それを承知で続けているのか、大河は罪悪感を塗りつぶすかのように言葉を紡ぐ。


「え、えーとな…2人っきりで続き、っていうのはまた今度だ。
 今はちょっと事情がある」


「じ、じじょ?」


「侍女がどしたって?
 とにかく、あー、リリィ……スマン!」


「へ?」


 急に両手を合わせ、土下座せんばかりに謝る大河。
 何の脈絡も無い行動に、リリィは戸惑いを隠せなかった。
 だがそれも、すぐに理解する事になる。


「皆のお仕置きは今からなんだ」


「へ? あ、あ、へぇっ!? わぷっ!?」


 いきなり大河は、リリィの顔の前で小さな袋を開けた。
 何やら白い粉が立ち上る。
 リリィはそれを吸い込んでしまった。


「ちょっ、大河っ!
 これ何……っと?」


 リリィがぐらつく。
 この感覚には覚えがあった。
 昨日の馬車の中で、気絶させられた時の感覚だ。
 しかし昨日とは違って、軽く頭がボーっとなるだけだ。
 ついでに、夕食の時に感じた頭のムズムズが蘇えってきた。


「こ、これは…」


「…マのつくヤツだ。
 ……待て待て待て、麻薬じゃないって!
 毒でもなきゃ薬でもない!」


「じゃ、じゃあ何なのよ!?」


マタタビよ」


ガシッ×6


「ふわっ!?」


 リリィの体が、背後から6対の手に捕まれた。
 尋常でない握力で、しかし体に傷をつけないようにリリィを拘束する。
 必死に振り返ってみると、そこには。


「あ、アンタ達!?」


「ゴメン、みんな最初から隠れてたんだ。
 なんか作者が酔っ払った勢いで、完全にエロの方向に走ったらしくて」


「な、何ですって!?」

 救世主クラス全員集合。
 とゆー事は。
 見られた。
 見られた。


「み、見られた!?」


「「「「「「見ました〜」」」」」」


 モンの凄く楽しそうに嬉しそうに。
 ニヤニヤ笑いではなく、心から祝福しているっぽい笑み。
 むしろソッチの方が恥ずかしいかもしれない。


「た、大河ぁあああ!」


「い、いやホント悪いと思ってるんだけど!」


「いいじゃない、遅いか早いかの違いだよ。
 お兄ちゃんと付き合うって事は、よーするに私達とも寝るって事だもの」


「未亜さん、もう少しオブラートに包んで…。
 でもまぁ、そういう事ですし…この手の洗礼は早い方がいいかと思いましたので」


「拙者も初めては、未亜殿に手篭めにされつつでござったよ。
 ま、これも運命だと思って諦めるでござる」


「私なんか、ファーストキスはマスター…未亜さんに奪われたんですから」


「ちなみにナナシとルビナスちゃんのハヂメテも今からですの!
 初体験、みんなで挿れれば痛いけど怖くないですの」


「ダーリン、いいからさっさとヤっちゃいましょ。 ほいっとな」


 口々にリリィに話しかけ、その勢いを削ぐ。
 リリィが押されて動きを止めた瞬間、ルビナスが動いた。
 リリィの顔の周囲に、大河が持っていた袋に入っていたマタタビを振りまいたのである。
 吸い込んだリリィだが、人間であるなら問題ない。
 そう、人間であるなら。


「あっ、く…あ、足が……それに、何…なんだか頭から何かが生えてくるような…お、お尻からも!?」


「出るぞ出るぞ出るぞ出るぞ!」


 足を縺れさせてベッドに倒れたリリィに、期待に満ちた視線が集中する。
 その視線から逃れようと、リリィは何とか動こうとした。
 しかし実際には、まるで誘っているかのように身をくねらせただけだった。

 そして、頭と尾てい骨付近に体内のざわめきが集中する!


「くぅ…っ、あっ、ああああぁぁぁ!」

 ぽんっ


「「「「「「「デターーーーーーーーーーッ!!!!!!」」」」」」」


 遂に。
 遂に遂に遂に遂に遂に!
 生えてきた!
 リリィの頭から!
 スカートに隠されたお尻から!
 アクセサリーなどではなく、文字通り本物のネコミミが
生えてきたのDAーーーーーーーッ!

 ピンと立った可愛らしい黒いミミ。
 内側は初々しいピンク色。
 ユラユラと揺れる、長すぎず短すぎず、太くもなく細くもない、上品かつ触るのにジャストフィットなシッポ。

 そしてリリィ本人は、変身(?)で体力を使い果たしたのか、ベッドの上にトロンとした目で倒れていた。
 しかしミミとシッポが戻ってきた事が嬉しいのか、どことなく表情が緩んで見える。


「る…るびなす…これわあんたのしわざね…」


 上手く呂律が回らず、拙い舌使いでルビナスを見る。
 ルビナスは誇らしげに最近でっかくなった胸を張り、握り拳で解説する。


「その通り!
 お察しだとは思うけど、食事の前に飲んでもらったあのカプセルでこうなったのです!
 リリィちゃんは元々ネコの素質があったのか、ダーリンに甘えるようになってからというもの、急速に体質がネコっぽくなっていきました。
 だから昨日の馬車の中で、マタタビを嗅がされてアッサリと気を失ってしまったのです…聞いた話だけどね。
 そこで私は考えた!
 甘えるだけでネコになるなら、本格的にネコの因子を取り込んだらどうなるか。
 きっと体内のネコパワーが溢れ出し、もっとネコになるに違いない!
 これを利用しない手はないと私は考えた、いや誰だって考える!
 即ち、宝具“ネコミミスーツ”を燃やしてしまったどっかのおバカさんを、オシオキと慰安と趣味と実験を兼ねてネコにしてしまおうと!」


「ちょっとまてい!
 とちゅーになにかでんじゃらすなのがはいってたわよ!」


「上手く行ったんだから気にしない!
 そしてリリィちゃんにマタタビを嗅がせてネコの因子を誘発し、結果見事なこの姿!
 ちなみにリリィちゃんの生理とかバイオリズムの周期からして、今は正に発情期!
 あ、避妊薬はちゃんと仕込んであるから大丈夫よ」


「な、なんで私の生理の事まで知っているぅーーーーーー!?」

「そんなの普段から注意深く観察していればすぐ解るわ!
 勿論ケモノ娘になっている以上、体力だって普段の3割り増し!
 発情期に加え、マタタビで理性とかモラルとか吹き飛びやすくなってるから、このまま一気に押し切れば一晩中でも楽しめるわよ!」


 サーッと顔が青くなるリリィ。
 見られた事とかいう以前に、これはもう洒落にならない危機を感じる。
 見れば、ルビナス以外の者達は物凄いオーラを放っている。
 その圧力たるや、文字通り天を突く勢い。
 今日は雲一つなかったが、もし曇天であれば寮の上だけ見事に晴れ渡ったことだろう。


「さぁ、お預けはもうお終いよ!
 お前たち、あーんど私!
 やぁっておしまい!」


「「「「「「あらほらさっさーーー!」」」」」」


「ちょ、ちょっとまきゃうっ!?」


 抗議の暇もなく、速攻で押し倒されてしまうリリィ。
 当然大河も参加している。

 叫ぼうとしたリリィだが、すぐにその口を塞がれた。
 大河である。
 今度は先ほどのような軽いキスとは違い、深く、ディープに、イヤらしく舌を絡めようとする。
 歯を食いしばろうとしたリリィだが、急速に体中の力と理性が抜けていっている事に気がついた。


「ふぁ、ふぁいふぁ…はひほ…(た、大河…何を…)」


 舌を絡められたまま、強引に喋ろうとする。
 リリィの舌の裏側をゆっくり舐めながら離れる大河。
 ペロリと口の周りを舐めとり、申し訳なさなどドコへやら、といった表情でネタばらし。


「なに、口の中にマタタビの粉を含んでただけだ。
 俺は平気だけど、ネコっぽいリリィならすぐに酔っ払っちまうだろ。
 まぁ、なんだ、羞恥心とかを抑えるための親切だと「おもえるかっ! ひうっ!」…あ、やっぱり?」


 ネコりりぃが喚く間も、未亜達の舌やら指やらがリリィの全身を這い回っている。
 ミミの根元をくすぐられ、内側に舌を這わされ、シッポの付け根を掴まれ、マッサージをするように扱かれ、服の下に手を突っ込まれて脇腹を弄られ、指をしゃぶられ、フトモモを指で撫でらる。
 もはやリリィの全身は、ネコりりぃを鳴かせるだけのキーボード同然と化していた。
 そのくせ焦らしているのか、理性と抵抗が消えるまで待っているのか、肝心な部分だけは触れようとしない。

 ネコりりぃはもう泣き出しそうな顔になっている。
 理性は剥ぎ取られつつあるのに羞恥は残っているし、何もかもを放り出して快楽に駆られるのも出来ない。
 自分から欲しいと強請るなど論外だ。
 引く事もできず、進む事もできず、そうしている間に見る見る追い詰められていく。
 無意識に舌を突き出している事に気がついて、慌てて口元を引き締める。
 必死に抵抗しているのだが、もうそれも形だけになりつつあった。
 しかし本人の理性だけが認めようとしない。

 それがまた未亜達の嗜虐心に火をつけている。
 ここぞとばかりに群がって、揃って舌を伸ばしてネコりりぃの全身を嘗め回しはじめた。
 毛繕いだとでも言うのだろうか。



「ニャ゛ッ!? ウニャッ、にゃあああぁぁ!」


「ピチャ…ほ、ホントにネコになってるでござる…これは未亜殿でなくても目覚めるでござるなぁ…レロレロ」


「ニャアゥ!」


「あ、リリィの弱い所見ーつけた。
 ふっふっふ…苦節数週間、ずーっと総受けだった屈辱を晴らす日がやっときました!
 リリィ、アナタはこれから私の変わりにネコになるのです。
 では手始めに、耳たぶを…」


「ひぅっ!」


「あ、ちょっと人間に戻りましたね。
 どうやらミミとシッポを責めるとネコっぽく鳴いて、人間部分を攻めると人語で喘ぐようです」


「んぷっ?! んっ、んんぅ!」


「じゃあ、両方一度に責めるとどうなるですの?」


「実験あるのみ、よ」


 好き勝手絶頂にネコりりぃを弄りまくる。
 大河はその中に割って入り、ネコリリィの唇を塞いで舌を侵入させた。
 喘ぎ声は封じられたが、その分声を出して快楽を発散させる事ができない。
 結果として、体の乱れ具合がさらに大きくなった。
 大河に胸を弄られると、ネコりりぃの体がビクビクと跳ねる。


「んっ…ねぇダーリン、私達の事も忘れてないわよね?」


「ホントはルビナスちゃんと三人だけで、がよかったんですの…。
 でもネコりりぃちゃんと一緒なら、これはこれでオッケー! みたいな?」


「解ってるって。
 ほらほら、乳首はどこだ〜?」


「「やぁん☆」」


 リリィを弄りながらも、これからロストバージンを控えた二人を責める。
 大河は最初、リリィをオシオキを兼ねて堕とした後、時を置いてルビナスとナナシを抱くつもりだった。
 しかし、事も在ろうにナナシは、リリィも一緒がいいと言い出したのだ。
 流石に驚いた大河だが、ルビナスまでもがそれに賛同。
 何を考えているのかと思ったが、理由は簡単かつ不条理だった。
 曰く、『赤信号、みんなで渡れば怖くない』。
 どう考えたって怖いどころか集団自殺だが、要するに上手くやれるように手本と、それから道連れが欲しいのだ。

 ネコりりぃのネコミミに指を差込みながらも、三人の会話を聞いていたリコ。
 他の連中は、ネコりりぃを責めるのに夢中である。


「…ご主人様、まさかトリプルで初物ゲットですか…?」


「うん。
 ちなみに順番は、ルビナス・ナナシ・リリィだ。
 ルビナスとナナシの順番はジャンケンで決めた」


「リリィさんが最後なのは?」


「進化のためよ」


「?」


 横から会話に割り込むルビナス。
 首を傾げるリコにちょっと笑って見せて、ルビナスはネコりりぃから少し離れる。
 離脱のチャンスだったが、ネコりりぃにはそんな事を考える余裕はない。
 送り込まれる刺激で、精神が跳ばないようにするのが精一杯だ。

 ルビナスは机の上に置いてあった袋を手に取る。
 マタタビが入っていた袋とは別の袋だ。
 その中から何かを取り出して、ルビナスはナナシに渡した。


「これは…イイモノですの!」


「ふふふふ…この際だから、徹底的にオアズケしちゃうからね。
 リリィちゃーん、そろそろ大事な所を責めてあげるからね〜」


 息も絶え絶えになりながら、ネコりりぃはルビナスに意識を向ける。

 合図もないのに、未亜達がネコりりぃを弄る手を安め、腕と足を確保した。
 大の字になって抑えられている状態である。
 もう抵抗する気力もないのか、トロンとした目でモゾモゾ身をくねらせるだけだ。
 しかし欲望だけは燃え盛っているらしく、意識してないだろうが強請るような視線をしていた。


「うふふふ…えいっ」


「ひゃわっ!?」


「えいえいっ」


「きゃっ、あふっ、く、くすぐった…」

「えいえいえいえいえいえいえいえイエーイ」


「あ、あああぁぁぁ!?」


 ネコりりぃの服の上から、ナナシがリリィを愛撫する。
 ジンジンと熱が集まっていた胸の突起に触れられて、リリィは身を仰け反らせる。
 しかし、それも望んでいた刺激とは違った。


「さぁさぁ、皆さんもご一緒に。
 ホレ、ネコジャラシ


 大河がネコジャラシをそれぞれの手に渡す。
 邪悪な笑みを浮かべて受け取る一同。
 ネコりりぃは働かない頭で、人生で遭遇した事のない種類の危機が訪れている事を察した。
 が、もう遅い。


「くすぐれー!」

「ちょ、ちょっとまニャア!ニャウっ、あ、ソコはダメ!
 あんっ、ああっ、そんな…あひっ!よ、弱すぎるのぉ!」


 ミミと耳の内側をワサワサとくすぐられ、シッポの付け根を弄られ、服の上から乳首を擦られ、大きく開かされた脇を擽られ、フトモモをフワフワしたネコジャラシで愛撫され、もう虚勢を張る事も頭から消える。
 既にリリィの腰の下は洪水と化している。

 大河がスカートの中を覗きこんだ。


「おおぅ、これはまた…グッショリを通り越してスケスケになってるぞ。
 うむ、エッチでいい感じだ。
 どれ、そろそろ剥きにかかるかな」


「た、たいがぁ…」


 頃合と見て、大河はネコりりぃのボタンに手をかける。
 ネコりりぃはそれを見ている余裕などなく、刺激と呼ぶには弱すぎる刺激に翻弄されっぱなしである。
 イクにイケない、我慢するには体が敏感になりすぎている、暴れようにも力が出ない、体の熱が醒めるほどには弱くない。
 完全に生殺し。
 どこでこんなコンビネーションを身につけたのか。

 身悶えるネコりりぃの服は、既に半分ほど肌蹴ている。
 スカートの裾が捲れて眩しい白い布が少しだけ顔を出し、上半身は上半身で右側だけ服が脱げ掛けている。
 さらに、身をくねらせる度におヘソがチラチラと覗く。
 ちなみにカエデがヘソを擽ろうと狙っていた。

 大河は素直に脱がせずに、わざわざ肌蹴られた服の隙間から手を突っ込む。
 一気に入れるのではなくて、五本の指先で、肌に触れるか触れないかの愛撫を加えながら。
 大河の指がほんの少し移動するたびに、ネコりりぃの背筋に電流が走り、微妙に鳥肌が立つ。

 暴れるネコりりぃに戸惑わず、大河は金属製のナニかを探り当てた。
 ニヤリと笑い、そのまま指先でカチャカチャ。
 小さな音がした瞬間、大河は腕を引き抜いた。


「ブラジャーゲット!
 今のネコりりぃはノーブラです!」


「乳首に集中攻撃ですの!」


 天に向かって高々とブラを掲げる大河。
 それに合わせて、ナナシが号令をかける。
 一斉にネコジャラシが集中した。
 流石に乳首だけを愛撫するには定員オーバーなので、周囲の乳輪やらにも愛撫が行く。
 ただでさえ汗で濡れた服が敏感な場所に擦れるというのに、こんな事をされたのだから堪らない。

 上り詰める寸前に、大河が唇を塞いだ。
 そして同時に、左の乳房と、下着の奥にある最も敏感な小粒を捻り上げる。


「−−−−−−−−−−−−−−−−!!!!!!!!!!!!!!!」


 声も出せずに、全身を硬直させて目を見開く。
 未亜達も愛撫の手を休め、その表情を堪能している。

 快楽の大きさを物語るかのように、リリィの下半身からナニかが飛んだ。
 一拍置いて、リリィの全身から力が抜ける。


「うわぁ…見た見た?
 潮を吹いたよ」


「凄いですねー。
 これ、クスリの効果でしょうか?
 それとも元から?」


 唇の端から垂れる涎を舐めとりながら、ベリオと未亜は間近からネコりりぃの顔を観察している。
 カエデとリコは、ナニがどうなって潮が飛んだのか理解出来ずに、興味深げに下半身を覗き込んでいる。
 下着をものともせずに飛んだらしく、スカートもグッショリになっている。

 ネコりりぃをイかせて一段落ついたので、ナナシは大河に振り返る。


「さて、それじゃあダーリン、そろそろルビナスちゃんを愛してあげてほしいですの」


「ナニ言ってるのよ。
 ナナシちゃん、アナタも一緒に奪ってもらうんだから一緒でしょ?」


「ほへ?」


 てっきり一人ずつ初体験を経験するものだと思っていたナナシ。
 意表を突かれてキョトンとした顔をする。

 が、大河はそんな事にはオカマなし…もといお構いなし。
 あっという間にルビナスとナナシを押し倒す。


「キャン♪」


「だ、だーりん!?
 出来ればナナシは、初体験は一人一人の方が…」


「んー、それもいいけど…多分、それだと厄介な事になるぞ。
 あ、そっちではネコりりぃを休ませずに追い詰めておくよーに。
 でもイかせるなよー」


「「「「了解ー!」」」」


 大河の言葉が終わる前に、未亜達はネコりりぃに群がって行った。
 その様は殺到する雪崩が遭難者を巻き込むが如し。
 しかし雪崩と違い、ご丁寧にも悶える姿が大河に見えるようにネコりりぃの体を起こして開かせる。


「ちょ、ちょっと!?」


「あはは〜」


 どっかの北国の女の子のよーな笑い方でカエデはネコりりぃを拘束する。
 例によって袋から取り出した縄で、胸を隠せないように両腕を縛り、さらに足を閉じられないようにベッドに括りつけてしまった。
 ちなみに、腕を縛る際には胸がイヤらしく飛び出るような縛り方である。


「カエデさん、こんな縛り方をどこで覚えてきたんですか?」


「拙者がまだ里に居る頃、その手の雑誌をクノイチで回し読みしていたのでござる。
 名目上は縄抜けの参考に、という事でござったな」


 リリィの形のいい胸が、少し圧迫されて歪んでいる。
 しかしその分大きく見え、張りが出ているので揉み甲斐がでているようだ。
 リコがその頂点に吸い付いていた。


「ひああぁぁ!?」


「ほらほら、今からリリィさんがあんな風な事されるんだから。
 見ていて損はないでしょ。
 ちゃーんと見るの」


 Sモードの未亜が、ソレ所ではないネコりりぃの顔を強引に正面に向けさせた。
 涙やらヨダレやらでビショビショになりながらも、リリィの目は大河に愛撫されている二人を捕らえた。
 ルビナスの上にナナシが乗せられているためか、妙に激しく乱れて見える。
 お互いの体が擦れあっているからだろうか。
 いや、それだけではない。


「2人とも、テレパシーの調子はどうだ? ほれほれ」


「ひあぅ! だ、大丈夫すぎるですの〜ひゃっ!」


「ああんっ、同じ所を一緒に責められるなんて…」


 ルビナスが胸を愛撫されればナナシも反応し、ナナシが愛撫されればルビナスも反応する。
 どうやら2人は感覚が繋がっているらしい。

 別々の場所を責められているときも凄い乱れようだったが、同時に同じ場所を責められている時はもっと凄い。
 大河がルビナスの最も敏感な突起を指で擦り、同時にナナシの突起を舌で舐め上げた。


「「☆?*’#?¥−!!!!!」」


 もう言葉も出せずに、ルビナスとナナシは体を震わせた。
 初心者には敏感すぎる場所だが、どうやら2人の体は全身がまるで性器のように調節されているらしい。

 ネコりりぃを責めに責めまくって、元々ビッショリに濡れていた2人。
 既に受け入れ態勢は整っている。


「さて…2人とも、覚悟はいいよな?
 破瓜の痛みが二度襲ってくるけど…」


「はぁ…はぁ…はぁ………いいわよ…でも、私を破ったら、間髪入れずにナナシちゃんも破ってね。
 痛みも数倍になるけど、一度で済むから…」


「…あ、そっか………はふぅ…。
 ナナシが痛いとルビナスちゃんも痛いから、別々に破ったら2回痛いんですの…。
 じゃ、じゃあダーリン……出来るだけ痛くしないでほしいですの…」


 荒い息で、覚悟完了する2人。
 ルビナスはナナシを後ろから抱きしめる。
 その指が胸を覆い、揉んでいるのは自分たちの痛みを紛らわせるためだろうか。

 大河はまずルビナスの秘裂に照準を合わせる。
 当のルビナスは、ナナシを経由して送られてくる胸を責められる感覚に耐えながら、じっと大河を見つめている。
 大河が少し腰を進めると、ルビナスの全身が緊張した。


「んっ…る、ルビナスちゃん…大丈夫ですの、すぐ気持ちよくなるように…」


「ひゃん!?」


 ルビナスの緊張を察したナナシは、その恐怖を和らげるために自分も快楽を送り込む。
 しかしナナシはルビナスに背を預けているため、上手く愛撫が出来ない。
 そこで、ナナシは自分の秘所を自分の手で弄り始めた。


「あっ、あうっ!
 な、ナナシちゃん、ナナシちゃん!」


「ひあっ!?
 ルビナスちゃんも…上手ですの…。
 ああっ、背中におっぱいがふにょふにょして気持ちいいですのぉ〜」


 お互いの感覚がフィードバックされ続け、2人は理性が飛びそうになっている。
 大河は忘れられないうちにと、ゆっくりと腰を進め始めた。
 ルビナスが以前宣言した通り、彼女は極上の性器を作り出そうとしたらしい。
 先端が入っただけで、大河は体が燃えるような心地になった。
 そのまま一気に吸い込まれそうになる。
 暴走しそうになる腰を引き止めて、ゆっくりと進み、抵抗に突き当たる。


「ルビナス…いくぞっ!」


「うっ…く、んんっ!
 か、カラダがビリビリって…」


「あ、あぅう……い、イタ気持ちいいですの…」


 大河がルビナスに完全に挿入された。
 シーツに赤い染みが出来る。
 ルビナスとナナシは、破瓜の苦痛と供に快楽を感じているらしい。
 大河が何の気兼ねもなく動けるように、最初からそこそこ感じられるように調整してあったのだ。

 強く柔らかい抵抗の中を突き進む大河。
 ルビナスは一瞬の間断なく、口を大きく開けて息を吐き出していた。
 ナナシの胸を掴んでいる指に力が入る。
 ナナシは擬似破瓜の感覚に耐えながら、胸に食い込む指の感触に陶然とする。


「くっ…うおっ、ミミズ千匹…!?」


 大河はルビナスの中を堪能しようとしたが、そんな余裕は殆どなかった。
 ルビナスの締め付けだけを見ると、キツすぎず緩すぎず、じっとしているだけでは大した特徴があるようには思えない。
 しかし、その真価は動いた時にこそ発揮される。

 ミミズ千匹は気持ちいいが、その分あっという間に果ててしまいかねない。
 長く愉しむために、あえて締め付けを緩くしたのである。
 ルビナスの中に侵入した大河は、それこそミミズ千匹どころか100万匹のような感覚に果てそうになった。
 無数の小さな舌が、内部に入った大河をあらゆる方向から嘗め回しているような感覚。
 それでも射精してしまわないのは、その緩さ…いわゆるアソビ故である。
 じわじわと、焦らされているように快感が強くなっていく。

 ここまで計算していたとは、ルビナス・フローリアス恐るべし。


「だ、ダーリン…ナナシも欲しいですの…」


「お、おうっ!」


「んっ、そんなに一気に動いたら……ああ、あああぁぁ!」


 危うく衝動のままに射精しそうなのを我慢して、大河はルビナスから剛直を引き抜こうとした。
 その腰を引く動作で、ルビナスは頂上まで上り詰めた。
 抜こうとした瞬間、大河を放すまいとルビナスの膣が急激に締め付ける。
 その抵抗の中から強引に引きずり出し…これがまた凄まじく気持ちがいい…今度はナナシの秘裂に剛直を添える。

 情緒もヘッタクレもないが、大河はナナシが惚けている間に一気に刺し貫いた。


「「っ……く〜〜〜〜ーーー……」」


 絶頂直後の敏感な体を串刺しにされ、ナナシとルビナスは痛みに顔をしかめる。
 しかしルビナスの快楽の名残が残っているのか、大河に愛撫されると苦痛を上回る快楽がナナシの全身を駆け巡った。


「っは、きゅぅ…あうぅ……キ、キッツイですのぉ〜」


「ん…ナナシ……もう少しじっとしていようか?」


 大河はそう聞いたものの、実際にはあまり余裕が無い。
 ルビナスの膣で追い詰められていた事もあるが、それ以上にナナシの膣は凄まじく締め付けがキツイ。
 見かけ通りの青い果実のような感触ではなく、まるで熟しきった果実に柔らかい。
 だから大河は、本来なら身動きが取れないような…それこそ膣痙攣でも起こしているのではないかと思うほどの締め付けの中を、縦横無尽に蹂躪する事が出来る。
 あまつさえ、まるで掃除機にでも吸われているかのように奥へ奥へと引きずり込もうとする。

 思わず獣欲のままに暴走しそうになった。
 しかしいくら最初から感じやすいように調整されているとはいえ、処女膜を破れば血も出るし傷も塞がらない。
 今ナナシを蹂躙すると、傷跡を何度も抉る事になる。
 余裕がないのを推して、もう暫くじっとしていようと思う大河。
 だがルビナスがそれを認めない。


「ダーリン、私が作ったボディにそんな心配は無用よ。
 何せ体の頑丈さに加えて、再生機能や修復能力も普通よりずっと凄いんだから。
 破瓜の傷程度なら、ものの10秒そこらで塞がっちゃうわ」


「そ、そうですの……だからダーリン、ナナシで気持ちよくなってほしいんですの」


 ナナシはそういうと、大河の腰に足を絡める。
 蟹バサミされた大河は、強くナナシに引き寄せられた。
 当然大河自身がより深く沈みこむ事になり、マグマのように熱いナナシの内壁に先端が擦り付けられる。

 その柔らかく強い感触に、ついに大河がキレた。



「う…うおおおおおオオオオHHHH!」


 雄叫びを上げる大河。
 それと同時に、物凄い締め付けをものともせずに、大河はトップスピードでピストン運動を始めた。
 ナナシだけでなく、その下に居るルビナスも暴力的なまでの快感に頭がスパークする。

 外野も目を丸くしている。


「わお……お兄ちゃん大暴走」


「う〜ん、私の時でもあんなに求めてくれなかったのにねぇ…。
 ちょっと悔しいわ」


 何時の間にかベリオに代わり、ブラックパピヨンが表に出ていた。
 どうやらリリィを一頻り可愛がり、一応の満足を見て彼女にバトンタッチしたらしい。
 ベリオとは違い、責める事に慣れた手際でリリィを追い詰めている。
 元々上手かったが、ダリアに本格的な手法を伝授されたせいか、よりエゲツなさがアップしている。

 カエデは時々縄を引いて締め付けを強くしている。
 その度にネコりりぃは仰け反って体を震わせた。

 リコはというと、相変わらず胸の頂点に吸い付いてナニやら色々やっている。
 しかしどうも様子がおかしい。
 妙に内腿を擦り合わせ、何かを我慢しているようなのだ。


 それはそれとして、大河は理性も何もなくナナシの内壁を蹂躙している。
 しかしその動きは強引なだけではなく、ナナシのツボを探り当て、確実に追い詰めていく。
 先ほどもルビナスから伝わってくる感覚に悶えていたが、直に自分の体で感じるのとは矢張り違うらしい。
 より鮮明に感じる大河の剛直を、ナナシは必死に受け止めた。



「あっ、ああっ、あうっ、ひんっ!
 だ、ダーリンっ、激しいですのぉ!」


「うくっ、か、はぁう、ひゃっ、あ、っく…ウあっ!
 さ、さっきイッたばっかりなのにぃ…」


 ナナシとルビナスの言葉も聞こえないのか、大河はひたすら腰を打ち付ける。
 ナナシは急激に昂ぶらされ、とうとう限界が訪れた。


「あ、ああぁぁ!
 イ、イっちゃうですの〜〜〜〜〜!」


「わっ、私もっ……!
 ん、んんん〜〜〜!」


 キツイ締め付けを更にキツくして、ナナシは全身を硬直させる。
 だが大河はまだ動いていた。
 火事場のバカ力か理性が吹き飛んでいる故か、大河は持久力がやたらとアップしているらしい。
 キツい締め付けと柔らかい感触の中を強引に動き、ナナシを再び犯していく。



「あ、あああっ、もっ、もうダメッ、こ、壊れちゃう、
死んじゃうですのーーーーーー!!!!!」


 随分前になるが、大河に向かって『自分はゾンビだから死んじゃうとか言わない』とか言ったナナシだったが、この時は何の疑問もなくそう思った。
 二度目の絶頂に、さらに具合がよくなるナナシの内部。
 大河も流石に限界を迎え、脱力したナナシの足を退けて剛直を引き抜いた。

 そのまま大河は腰を持ち上げ、二人揃って崩れ落ちているナナシとルビナスに剛直を向けた。
 ナナシは虚ろな瞳で虚空を見つめているが、ルビナスは直接イかされたのではなかったから少し余裕があった。
 大河が何をしたいのか察して、ナナシの顔の横に自分の顔を並べる。
 そして口を開いて舌を突き出した。


「でっ、出るっ…!」


 ルビナスとナナシの淫蕩な表情が決め手となったのか、大河はようやく射精した。
 やたらと多い白い液体が、ルビナスとナナシに降り注ぐ。
 2人の顔は白くデコレートされてしまった。

 ルビナスは舌に乗った精液を、顔を顰めながらも飲み干し、ナナシにかかった精液を刷り込むようにして塗り広げた。


「ふぅ……す、凄かったぞ、2人とも…」


「ん…ダーリンも、ね…♪」


「はあ…はぁ…はぁ………」


 ルビナスと、まだ意識がまともに戻らないナナシに布団を掛けて、大河はネコりりぃに向き直る。
 初心者とは思えぬ乱れっぷりを直に見続けたせいか、瞳が完全に欲情の色に染まっていた。
 突き出された舌に、未亜がしゃぶりついている。
 未亜が離れた後に、粘つく唾液が糸を引いた。


「た、たいが……」


 無意識に大河の名を呼ぶネコりりぃ。
 受け入れの準備は整っているらしく、僅かながら股を広げている。

 それを見て大河は邪悪に笑った。


「まぁ待て…。
 実はちょっとしたゲストが来てるんだ」


「……」


 大河の言葉を理解しているのかいないのか。
 ボーっとしているネコりりぃの周りで、ベリオ達が首を傾げた。
 彼女達も、ゲストとやらの来場は聞いていない。


「なんちゅーか、さすがに倫理上問題アリだと思うんだが、元々はあっちが仕掛けてきたんだし。
 放っておくわけにも行かないんで、この際だから…と」


「「「「「?????」」」」」


 首を傾げる一同(ルビナスとナナシ除く)。
 大河は懐から幻影石を取り出し、もったいぶってスイッチを入れた。
 再生まで少し時間がかかる。


「さぁ、今日のゲストは…」


 大河が右手でドアを指した。
 当然彼女達の目はそちらに向く。
 ギィ、とゆっくりと開いた先には……。


「はぁい♪
 不順異性交遊も不順同性交友の乱交も教師と生徒の禁断の愛も、ラブがあれば全部オッケー!
 ある時はフローリア学園の昼行灯にして乳の母、ある時は苗字不詳のテクニシャン、またある時はその筋では有名な博打ウチ。
 ギャンブラーダリアZとは私の事よん♪(幻想砕きの剣2−2参照)」


「…ダリア先生?」


 多分大方の読者の予想を裏切って、ヒミツな諜報員・ダリアの登場だった。



えー、散々引き伸ばしまくって丼は結局来週にしてしまった時守です。
ホントーにすいません!

ストーリーが進まない病が本格的に重症になってきています。
思いついたネタやら描写やらを書いていると、何時の間にか一話…。
結局中身が薄くなる事夥しいです。
どうにかせねば…。


それではレス返しです!


1.ネコ科様
とりあえずネコりりぃ復活です。
彼女のらぶらぶビームで、一体どれだけのヒトが堕とされたことか…。
物凄い威力でしたしねぇ…。


2.くろこげ様
こうでもしないと、らぶらぶビームは出せそうにありませんでしたw
しかし、これで必殺の威力を出したとしても……大河とかが割り込んでくるだけのよーな気がします。

そーいえばしっとマスクは、クリスマスの日に爆弾で散って黒い雪になって災害を振りまいた事がありましたね。
深海なんかに放り込んだら、しっと分が溶け出して世界中の海の魚達がしっと味風味になる可能性が…(汗)


3.沙耶様
そんなの俺だって喰らいたいですわー!
Mの快感とかそーいうのとは別の次元で、誰だって喰らいたいですよー!

……ハイヒール履いてらぶらぶスタンピングとかやられたら、大河も即座にソッチ方面に目覚めそうでw


4.くろがね様
お久しぶりです。
時守としては、姉はリアルロボット系、妹をスーパーロボット系にしてみようと思っています。
ルビナス、月が出ていてもサテ○イトキャノンを使うと味方も消し飛ぶぞ〜w

ネットワークに関しては…そーですね、今のところポンと浮かぶのは5、6人でしょうか。
中には地で鬼畜を直進する連中も居ます。
しかし、女性関係の改善…代価がメチャクチャ高くなりそうですねw

破滅の将達は、とりあえず一人とんでもないのを出す予定です。
都合よく設定とかを変える予定なので、オフィシャルと全然違う所があってもお目こぼしをお願いします(-人-)


5.ガンスベィン様
初めまして!
確かにDSのSSは余り多くありませんね…。
一応俺ゲーのトップに立ったはずなんですけど。

楽しんでいただけたようで何よりです!
精魂とか天啓を込めて打ち込んでますから、褒めていただけると素直に嬉しいです…。
最近色々と手詰まりになってますけど…。

これからも頑張ります!


6.鈴音様
前話が空気を読めなら、今回の大河はどうでしょうか?
当社比5倍くらいは酷い事をしてると思うんですが…(汗)

ツンのないリリィなんて、エンディング時か2人きりの時だけでいいってモンですよね!
やはりリリィは捻くれてないとw

うわっ、らぶらぶビームを忘れるとは…かなりの剛の者ですな。
で…穏やかに読めましたか?
初体験をメチャクチャにしてしまった…。


7&8.黄色の13様
いやいやいや、むしろらぶらぶビームは威力は低いと思うのですがどうでしょう。
または威力に比例して連射回数が下がるか。
攻撃力が低いと、連発しなければならないのです。
勿論全弾命中w
ただし、喰らった相手は問答無用で『祝福』がかかります、相手が敵でも。
というか、らぶらぶビームだけにシンプルに『愛』がかかるのでは。

あー、次も丸々18禁です。
しかも今回は前振りがそこそこありましたが、次は初っ端から…。


9.砂糖様
時守は最近泡盛にハマッてます。
う〜、冷えた体が温まるぜ…喉に来るけど。

あれを受け止めずして、大河は大河と名乗れないでしょうw
原作でも全部喰らってたみたいですしね。


10.謎様
むぅ、相変わらず凄い…。
えー、まずはお詫び申し上げます。
ミュリエルの出番が一話分先に伸びました<m(__)m>
このまま書くと、どーしてもルビナスとナナシの初体験が完全に飲まれてしまいそうな気がしたので…。
が、ルビナス&ナナシは決して露払いとかではありませんので!


11.アレス=アンバー様
いえいえ、やっぱりらぶらぶビームは外せませんよ。
ある意味リリィの代名詞ですからw
イムの出番は当分先になりそうです。
原作に居なかったので、正直扱いかねてます…。


12.蓮葉 零士様
はじめまして、レスありがとうございます!
煩悩に共感するのは、思春期以降の人間のサガでしょうねぇ…。

え〜、ものの本によると、『量子力学の世界では、エネルギーさえあれば理論上は何でも生成可能』との事です。
真剣勝負な高校の11巻でちょこっと言ってました。
その辺で納得しておきましょう…。

ナナシがタヌキ…性格的にはマッチしますが、細い腰&腹のタヌキ…。
腹を叩いて太鼓が鳴らせませんねw

大河と合体かぁ………そういう合体だと、戦闘中でもナニな所に密着して悦ってそうですな。


13.悠真様
誘導兵器どころか、むしろ召喚用になってますね。
虚空に向かって放つと、どこからともなく飛び出してくるとかw
…イヌを飼いならすネコ?
シュールと言えばシュールだ…。

ネコの使い魔をつけるなら、マスコット型ネコりりぃorねこりりぃ等をどうでしょう。
性格は…リリィに似ているけど、本人より素直。
何故ならケモノだから。

ナナシの羽は、蝶よりもトンボが似合うと思います。
もしくは某勇者王のあのキャラみたいな。

スーパーロボットは幾らなんでも無理でしょう。
複雑すぎます………ボン太君もきついかな…。


14.3×3EVIL様
ゾ○ド…何故に?
それはともかく、親子丼が出ませんでした…裏切ってしまったでしょうか?

最初は原作をプレイしながら書いていたのに、最近ではもう勢いだけで走っています…。
ここまで来たら、もう成るように成れとしか(汗)
辛うじて原作の影を保っているのが、昼行灯なダリア先生というのがまた…。

このままだと本格的に大河君が逝きそうですし、そろそろパワーアップが必要ですね。


15.真様
ご指摘ありがとうございます<m(__)m>
むぅ、小学校時代から国語は得意だったのに、こんなミスを…後で直しておきます。


16.流星様
申し訳ありません!
名前を間違えるなど、冗談抜きで不覚…なまけもの様の名前を書き忘れて以来、細心の注意を払おうと決めたのに…。
ちなみにウチでリュウセイと打つと、何故か最初に劉生と出ます。
誰?

いつかはやってくれるでしょう…しかし、当分は難しいと言わざるを得ません。
時期が時期ですから、先にやる事が色々あります。
2人のケモノ化のためなら“破滅”対策なんぞ何ぼのモンじゃい、と思わなくもありませんが…。


17.なまけもの様
むぅ、ルビナスが分身してしまったよーです…。
後で直しておきます。

リリィ流魔法術奥義に関しては、迷う云々以前に体が勝手に向かうでしょう、例え拒否したとしても。

ミュリエルが大河に負けた理由は、次の話あたりで判明します。
大した理由ではありませんが……今度は頭から尻まで18禁です。
それにしても話が進まない…今回でミュリエルを出すつもりだったのに。


18.竜神帝様
ここで、というより他に出せるタイミングが見当たりませんw
実はロベリア以外にも、あと2名ほど…一人は別の作品のキャラなのですが…反対されるかなぁ…?


19.ケケモコソカメニハ様
ビッグバンインパクトの上位技、ジェラシックビッグバンインパクト?
威力はありますけど…おーいコスモレンジャー、そっちはどう見ても悪役だぞ〜。
一部の男性にしてみればある意味正義の使者ですがw


20.試作弐号機様
確かに同人少女にも効くでしょうけど…ふと、大河と同人少女が「俺が受ける」「いえ私が」などと言いつつ、どちらが的になるか揉めている光景が浮かびましたw
あのシャーペンは凄かったですね…あの姉の斬撃を堪えるとは、ヘタな刀より頑丈です。

ネコリリィ復活完了しました!
さて、次は丼か…そーいえば昨日の晩飯は親子丼だったなぁ…何かの暗示?


21.EDGE様
リクエストありがとうございます!
う〜ん、ウサギはDSDでやってますから…当面はイヌが優先ですね。
カエデに似合うイヌミミと言ったら…やはりこう、小さくて微妙にタレてる…。


22.神曲様
ええ、もし萌えを理解していれば世界を滅ぼすよーなマネはしません!
…でも書の精霊2人を暫定的な姿とは言え、双子のロリっ子にしている辺り、実は何気に…?

ド、ドモンにツンデレをやられても微妙に嬉しくないなぁ…燃えはするけど萌えはしない…。

補正がかかってますから、どんな方向に放ったとしても標的(限定)に当たるんですw
物理法則を無視して、光線を曲げるなんて朝飯前とか。


23.カシス・ユウ・シンクレア様
説明好きはマッドと科学者の必須条件でしょw
知識の共有化は、本当に基本のデータしか取り出せないので、使いこなすにはまた別の技能が要ります。
…とはいえ、これ本当に出来たら便利なのに……それはそれでイヤかもしれないけど。

どちらかと言うと、ネコりりぃは手解き以前に速攻で甘えに行きそうですw

しっと団には入信方法などありません。
一人一人が「羨ましいぞぉぉぉぉ」とか叫べば、それだけで一人一人がしっとマスクなのです、きっと。
そしてそのしっとマスク(量産タイプ)が磁石のように惹かれあって生まれたのがしっと団、と。


24.ATK51様
むしろ大河は、「まっすぐな戦いを望む者達」をある意味羨望を込めて見るタイプです。
無闇に正々堂々を主張する事もしませんが、奇策は常に成功するとは限りませんし、何よりも一昔前のドラマのような、「殴り合って芽生える友情」みたいなのに憧れていたりします。
確実を期し、その為には最後の一線を守りつつも手段を選ばないと決めた大河には、まず出来ない戦い方ですから。
何より、正面から戦う事しか頭に無いというのは、硬直して脆い一面はありますが正面から受ければ凄まじい力を搾り出してくる、という事でしょう。

ナナシを中々暴走させられないんですよ…。
幻想砕きの中では、数少ない癒し系に属してますから。
彼女まで暴走した日には、書いている方も中々気が休まらず…w

色気系もよかったですが、それだとお色気に耐性がついている大河にはそう簡単には通用しません。
それこそリリィが羞恥で心臓を止めるくらいの事をやらせないとw


25.舞ーエンジェル様
猫親娘は次ですね。
本当は今回の予定だったのですが…。

ブルマーの下は…当然何も無しですな?
包帯を巻いたのは、確かナナシと未亜がファンブックか何かでやってましたね…。
ここは一つ鎖でも…。

勿論私もギリギリです。
半脱ぎ万歳!


26.K・K様
オギャンオス!

あのらぶらぶビームで、どれだけのヒトが転んだでしょう…。
かく言う時守もその一人です。

ネコりりぃ復活完了!
そして次のターゲットは、言わずもがな!

それでは、オギャンナラ!


27.ナイトメア様
個人的には技でもネタでも大歓迎です!
見ているだけでもとても面白かったですし、お蔭様で思いついた事も幾つかあるんですよ。
それを実現させるのは、ちょっと苦労しそうですが…。

それはともかく、大河に手篭めにされるリリィ…既に手篭めにされていますが、そのシチュエーションで行くと専用コスチュームが必要になりますね。
ネコスーツとは、少し違った方向がいいですねぇ…。


28.アルカンシェル様
らぶらぶビームは、ある意味ツンとデレを同時に発露してますからね。
そりゃ強烈でしょう…。

次回も18禁です。
らぶらぶビームを放たれたら、無条件で受けなければいけませんよ。
結構苦労しそうです…。


29.神〔SIN〕様
ロベリアの恋人…ですか。
確かにロベリアがあそこまで捻くれた要因には考えられますが…。
そうなると、千年間のブランクをどうやって埋めるかが問題ですね
封印から解かれたロベリアが、そんな低次元な男に騙されるマヌケとも思えませんし…何せ苦渋を舐めていますから。
次元断層を活用しようにも、普通の人間には次元跳躍は無理だし。
それと最近気付いたのですが、小悪党というのは案外書きにくいのです。
人間のイヤな一面を正面から見据えるのが必要ですから、ともすれば適当にお茶を濁してしまいそうになるようで。

未亜編の大河とセルに関しては、責任がどうこうという問題ではない気がします。
確かに未亜が奈落に落ちていったのは、大河を待って先に行かなかったからかもしれません。
しかし、誰かを守る事を任され、または誓っている以上、どんな不条理が降りかかろうとも失敗する事は許されないのではないでしょうか。
多分その人と任せた人にとっては、「守れなかった」事が尤も重要な結果なのです。
それに、大河とセルが決定的に割れたのは、未亜を失った直後にリリィへ逃げ込んでいたのが切欠では?

セルが未亜を“破滅”から連れ出さなかったのは、ある意味では一つの道だったと思います。
連れて逃げても追いつかれるでしょうし、そうなれば無事ではすみません。
しかし救世主として“破滅”の軍に居れば、次の世界まで生き残る事が出来るでしょう。
セルはアヴァターの全人類よりも未亜を優先させた結果、“破滅”の将となったのだと思います。


30.なな月様
ま、またえらくネタが満載の技ですね…。
ところによりHPダメージとは、きっと攻撃じゃなくて告白されてビックリして心臓が止まりかけた、とかその辺でしょうか?
というか、告白返し以外にも返す技がありますよ。
それは『了承』です。
告白に対してOKを出して、相手を至福の状態に持って行き、戦闘意欲を大幅に削ぐのです。
しかしこれを戦略に利用しようものなら、世界の半分以上を敵に回す事になります(状況により例外あり)。
漢女コスモを燃やす…彼女もですか、某心戦組の…。

同じくTH2Xには手付かずの時守です。

サポートマシン…その手があった…。
となるとアレですね超巨大ハンマー(実弾ではない)で光に変えることにします。

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