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▽レス始

「ある幻想の魔術師と黒の姫君 間の2 (まぶらほ+型月系)」

REKI (2006-01-10 12:12/2006-01-10 16:27)
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「そうそう。それでね駅前に新しく綺麗な喫茶店ができたらしいんだけど一緒に行かない?」

「え?」

急な誘いにポカンとした表情をする和樹。

「僕と?」

「うん。あ、でも用事とか他に何か予定あるかな?」

「え?あ、いや、別に無いけど。」

少し俯き加減に聞いてくる千早。和樹が無いと答えると顔を上げて笑顔になって聞いてくる。

「それじゃあ一緒に行ってくれないかな?」

それに「いいよ。」と答えようとするが、何か忘れていないだろうか?

「ちょっと!私たちの事忘れてない?」

「そうですよ!無視しないでください!」

そう、ここに居るのは二人では無いのだ。
アルトと夕菜が横から割って入ってくる、当然だろうすぐ真横で自分達の思い人がデートに誘われていたら、
しかもそれにOKの返事を返そうとしていたら面白いわけが無い。

「あ!ご、ごめんなさい!」

「ごめん、アルト、夕菜。」

ムスッとして横から割って入ってきた二人に頭を下げる千早と和樹、

「そこまでしなくてもいいわよ。所でその喫茶店ってアーデルネンベっていう喫茶店の事?」

「え?あ、はい。そうです。」

「アルト知ってるの?」

喫茶店の名前を出したアルトに三人の視線が集まる。

「ええ、あそこら辺の喫茶店とか大体の店はチェックしてるもの。コーヒーとパフェが凄く美味しいって結構評判もいいみたいだし。
 学生とかカップルがよく来る人気のデートスポットなのよ。」

デートスポットの辺りで視線を千早と和樹の方に向けるアルト、向けられた千早は真っ赤になって下を向いてしまっている。

「そうなんですか。私も行ってみたいな〜。」

その様子を横目に見ながらそんな事を言う夕菜、

「そ、それじゃあ夕菜さんと、あとアルトルージュさんも一緒に行きませんか?」

「あら?いいの?なら一緒に行かせてもらおうかしら。」

「いいんですか?なら勿論行きますよ!」

千早の言葉にアルトと夕菜は言葉だけは「いいのか?」といった感じに答える。顔は全然違うが。
今の三人の心の声を聞くとしたら、

(うう・・・ほんとは式森君と二人でが良かったのに〜・・・。)

(ナイスよ夕菜!二人っきりでデートなんてさせてたまるもんですか!)

(思ったとおり誘ってくれましたね。和樹さんと二人っきりなんてそんな羨ましい事絶対阻止です!)

こんな感じだろうか?

いつの間にか纏まってしまったらしい話に、

「えっと、結局この4人で行くのでいいのかな?」

和樹が頬をかきながらそう聞いてくる。

「うん。それでいいと思う。じゃあ学校終わったら正門の前で待ち合わせでいいのかな?それとも着替えてから寮の前にする?」

「どっちでもいいんじゃないかしら?」

「なら着替えてからにしませんか?駅前まで行くんですし他にも色々買い物とかもしたいですし、私服の方が動きやすいですから。」

「じゃあ授業終わったら着替えて寮の前に集合でいいかな?」

「そうね、そうしましょ。」

「うん。じゃあ急いで学校行こう、大分話し込んじゃったし。」

「ですね、遅刻しないように少し急いでいきましょう。」

そう纏めて小走りで学校に向かう4人だった。

その後方、電信柱と塀の後ろに聞き耳を立てている二人に気づかずに。


〜放課後寮の前〜

一番初めに来た和樹が花壇の淵に腰をかけ三人を待っていた。

「う〜ん、遅いな〜どうしたのかな三人とも?特に夕菜とアルトは学校から一緒に帰ってきたはずなんだけどな〜?」

かれこれ20分はそこに座っている和樹、女は出かける準備に時間がかかるなどと言うが少し遅すぎる気がしないでもない。
首を捻り、呼びに行ってみようかと立ち上がった所に、

「おまたせ、和樹。」

「すいません和樹さん、ちょっと時間かかっちゃいました。」

「ごめんね式森君。結構待ったよね?」

背中から三人の声がかかる。

後ろを振り向き三人に数瞬見惚れる和樹、

アルトは相変わらず黒一色、黒のTシャツだろうか?それに黒の長袖シャツを羽織、したはこれまた黒のロングスカートをはいている。それにシルバーのアクセサリーを数点見に着けている。

夕菜はピンクの上下一体型のワンピース(原作アージ・ウォー・ヴァルキリーの巻頭カラーのあの服装)胸元にはハート型のペンダントを着けている。

千早はブラウンの厚手のシャツにデニムのショートパンツである、健康的な足が眩しい。他に腕にリストバンドを着けている。

三人とも本人達の雰囲気に良く似合っている。和樹が見惚れるのも無理からぬ話だ。
(傍目からもかなり気合が入っているのが解る。)

「大丈夫、そんなに待ってないから。じゃあ行こうか。」


〜駅前喫茶店への道すがら〜

「ねえねえ君達暇?俺らと遊ばない?」

数人のナンパ男達が声を掛けてくる。まあこの三人なら当然だろう。

「他を当たりなさい。」

「ナンパはお断りです。そういう事する人って好きじゃ無いです。」

「今から行くところ有りますから。」

アルトと夕菜はスッパリと気って捨て、千早はやんわりと断る。

「そんな事いわないでさ〜。」

しつこく言ってくる奴もいるが、

「うるさいわね!他を当たれって言ってるでしょうが!」

「だからお断りです!他を当たってください!」

「用事があるんです!やめてください!」

今度は三人ともスッパリ気って捨てまったく相手にしない、心底迷惑そうである。(アルトは視線と声に殺気が混じり始めている。)

「す、すいませんでした〜!?」

方々の体で逃げ出すナンパ男だった。

他にも、

芸能事務所のスカウトマン

「そこに君達、アイドルになってみないかい?」

「興味ないわ。」

「そういうお仕事はする気無いです。」

「あはは、私なんかじゃ無理ですよ〜。」

モデル事務所のスカウトマン

「君達モデルの仕事してみないかい?特に黒髪の君、君ならトップモデルも夢じゃ無いと思うよ!」

「しないわ。興味ないし。まあ悪い気はしないけど。」

「う〜んあまりしたいとは思いません。」

「辞めておきます。無理ですよモデルなんて。」

などなどなんでこんなに居るんだと思うくらいに声を掛けられまくった。
ナンパ男はまだしも何故スカウトがこんなに居るのだろうか?

「ああ、もう嫌!さっさと行きましょう!」

「本当ですね。なんでこんなに居るんでしょうか?」

「多いよね。今までこんなに声かけられた事無かったし知らなかった。」

口々に文句を言う三人、アルトはこめかみがピクピクとしている。

(しょうがないとも思うけどね、三人とも綺麗だし可愛いし。ただナンパしてくる人達は僕が見えないのかな?)

などと後ろから三人の会話を聞きながら思う和樹だが、

(んな訳ないよな〜。まあ、あの男の言ってた通り僕は荷物持ちか何かにしか見えてないんだろうな。)

そう思い少し落ち込む、確かに自分では見た目的には釣り合いは取れないだろう。

(そういえばあの人大丈夫かな?)

ふとあの人可愛そうなナンパ男の一人を思い出す。

その男は何人かのグループで三人をナンパしてきたのだがアルトの断り文句に、

「そんな事言わないでさ〜遊ぼうぜ。ん?まさかそっちの貧弱そうな奴が彼氏とか?まさかね〜?」

あろう事かそう言って何が面白いのかゲラゲラ笑い出したのだ。アルトの雰囲気がどんどん冷たくなって行くのも解らずに、終いには、

「まあそんな訳ないよな〜ただの荷物持ちかなんか何だろ?そんな奴ほっといてさ俺達と遊ぼブゲッ!?」

などと言い出しアルトに死なない程度にぶっ飛ばされた。

「てめえ!何しや・・・が・・・。」

ピクピクと伸びて痙攣しているその男を見て仲間がアルトにどなろうとするが出来る訳が無い。
死徒や悪魔ですら尻尾巻いて逃げ出しそうな怒気を放っていたのだから。

「消えなさい、今すぐに。殺されたく無かったらね。」

下を向いて静かにそう言うアルト、周りの野次馬連中も静かになりかなり遠巻きに見ている。

「それとも・・・死にたい?」

顔を上げ壮絶ななんとも恐ろしい笑顔でそう言ったアルトに男達は倒れている男の足を持って引きずりながら逃げていったのだった。

(顔の形変わっちゃっただろうな。怒るより可愛そうになったよ。)

多少男に同情する和樹、アルトが自分の事で怒ってくれたのはかなり嬉しいのだが。
(アルトに言わせれば本当に最初の一撃で殺さなかっただけありがたく思えよ言うのだろうが。)

(あの後暫くは歩く先の人達全員が道を開けてたっけ。)

さながらモーゼの十戒のようであった。

そんな事を考えていたらいつの間にか例の喫茶店に着いたようだ。

「ここ?」

「ええ、そうみたいね。」

「へ〜お洒落な喫茶店ですね〜。人気のデートスポットになるのも解る気がします。」

「さ、入ろうよ。なんか来る前に疲れちゃったし、ゆっくりしたい。」

「「「そう(ね)だね(ですね)」」」

チリリン・・・

ドアを開けて入るとそこには、

「な、仲丸?」

「それに松田さんも。」

「あれ?沙弓?」

「というよりB組全員居るわね。」

そうB組のメンバーで喫茶店内が埋まっていたのだ。

「おお、アルトルージュさんに夕菜さんも奇遇ですね。」

「なんか来たら皆居てね私達も驚いてるのよ〜。」

「千早ごめん・・・止められなかった。」

しばいがかったセリフで話しかける仲丸、和樹は完全無視である。
和美もかなり白々しい誰が聞いても嘘だとわかる調子で話しかけている。
沙弓嬢は心底すまなそうに千早に謝っている。

「ごめんね千早、どっかからこの二人がかぎつけたらしくて・・・。」

「沙弓のせいじゃ無いって気にしないで。」

確かに彼女のせいでは断じてない。
あの今朝の影あれはこの二人だったようだ。

((式森貴様だけにいい思いをさせてたまるか!))

と珍しい事にこの二人の意見が一致、B組全員に授業中や放課に連絡を廻し全員で邪魔をしにきたのだった。


ちなみにこの後B組生徒の間で第二回式森和樹に天誅を下そう大会がこの場で開催される事が決定されていたらしく、
和樹VSB組の乱闘が開始、結果B組男子が一部を除いて重症(もっとも1分足らずで全員完治したが)女子が一部除いて気絶、
葵学園2年B組全員がアーデルネンベへの入店を今後一切禁止されたのだった。


〜間話終わり〜


〜後書き〜
どうもごぶさたしておりましたREKIです。
あけましておめでとうございます。
間話が終わりまして次回より人狼編が始まります。
人狼は原作どおりかっこいいままなのか!それともシスコン兄バカなのか!
和樹VS兄狼の戦いはシリアスなのかギャグなのか!
やっぱりREKIにも解りません^^;
ではまた次回お会いしましょう!

〜レス返し〜

ケルベロス様
策士に見えますか〜よかった〜。
ただアルトがへっぽこすぎるからそう見えるのかもとちょっとビクビクしておりますw

ワラキアの夜ですか・・・どうなのかな〜?アルト自体忘れてそうだしな・・・話作るのもきつそうだし^^;
まあ無い頭しぼって考えてみますw

ディディー様
今回はこんな感じですね。
千早は自分の容姿に自信が無いのと押しが弱いのがあれなんですよね〜健気で可愛いのですが。
原作でもうちょっと大胆だったら2年の初めにはくっついていたと思いますからしょうがない気もしますが。
ん〜母登場か・・・どうなるかな〜?名前だけだして登場するかはまだ決めてなかったり^^;

プラ吉様
泥沼の三角関係・・・面白そうだ(マテマテ
まあ千早の性格上それはないでしょうが^^;そこまで持ってく度胸があの子のは無いので^^;
ふむ・・・進路相談とか授業参観・・・は高校では無いか・
でもそれも面白そうだな・・・外伝ででも考えてみますね。

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