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▽レス始

「ある幻想の魔術師と黒の姫君 間の1 (まぶらほ+型月系)」

REKI (2005-11-04 12:26)
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今回の話は第十話から第十一話の間の話です。


屋敷の事件の二日後、融合してしまった寮の一室(寮名は名前をそのままくっつけて朝雲寮と呼ばれてます。)

「んっ〜〜〜。」

むくりと起き上がり伸びをする影が一つ。

腰まであるピンクの髪、そう夕菜である。
ここは朝雲寮の一室、和樹の部屋の前の部屋である。
今現在夕菜はここでアルトと相部屋で生活している。

「さてと、早く着替えて行かないと・・・。」

ひとしきり伸びをした後、そう一言呟き手洗い場へと向かう。
ジャバジャバといった音がした後大分すっきりした表情で出てくると着替え始める。もちろん葵学園の制服にである。
2分ほどで手早く着替え髪をいつもの髪型に整えると鞄を持って外に出て行く、向かった先はやはりと言うべきか目の前の和樹の部屋。

ピンポーン

チャイムを鳴らし数秒後、

「あ、おはよう。夕菜。」

「おはようございます!和樹さん。」

扉を開き出てきた和樹ににっこりと微笑み挨拶をする夕菜。

「どうぞ、タイミングいいね。ちょうど今朝御飯できた所だよ。」

「おじゃまします。あ、そうだったんですか?」

中に招き入れ居間に歩いていく和樹、夕菜はきちんと靴をそろえてから後を追う。

「あ、おはよう。」

「おはようございます。アルトさん。」

そこにはこちらも葵学園の制服に身を包んだアルトが居た。

さて、ここで説明をしよう。
前回、結局家を手に入れれなかった和樹とアルト。
和樹は運が良いのか悪いのか部屋が壊れず残ったままだったのでそのまま部屋に住み。
アルトは紅尉の言葉の通り和樹の前の部屋(原作でエリザベートの居た部屋)に住む事になった訳だが、何故ここに夕菜も住んでいるのかというと。融合の際に夕菜の入居予定の部屋を含め、男女共にかなりの部屋が無くなってしまった朝雲寮。
取りあえず全部屋が二人一組の相部屋構造だったので、部屋が無くなった者を一人で使っていた者の部屋に放り込んでいったのだが、その過程でこの二人が相部屋となった訳である。
二人は転校生でしかも同じ学年で同じクラス、これで相部屋にされない訳は無い。
これがこの二人が相部屋の理由である。

次に今のこの状況、なぜ三人で朝食をとっているかだが、
アルトが和樹に朝御飯を作るのは今までどおり当たり前の事である。
相部屋が決まり荷物を移した次の日、いつもどおりの時間に部屋を出、和樹の部屋に向かったアルトなのだが、廊下で和樹とバッタリ会った。
以下がその時の会話である、

「あら?和樹?」

「あ、アルト。おはよう。」

「おはよう。今日は早いのね、もしかして朝御飯自分で作って食べちゃった?」

「え?ああ、その、違うよ。その事でアルトを呼びに来たんだ。」

「私を呼びに?」

「うん、実はさ・・・。」

アルトの耳元でゴニョゴニョと話す和樹、

「な!?」

それを聞いたアルトがピシリと固まる。

「そ、そうなの・・・。」(や、やられた・・・。)

和樹がアルトの耳元で話した内容はというと、
「実はね今日30分くらい前に夕菜が来たんだけど、何の用なんだろうと思って扉開けたら『朝御飯作りにきました!』って言われてさ。
 えと、まあ、その、断れなくって作ってもらった訳なんだけどね。
 できたら三人分有って理由を聞こうとしたら『アルトさんも普段一緒に食べてたんですよね?ちゃんと三人分作りましたよ。』って、それで呼びに来たんだけど。」
といった内容である。

アルトより早く起きた夕菜が和樹の部屋に押しかけ朝御飯を作ってしまった訳である。
アルトの分も何故作ったかの理由は、この後食事前にアルトが夕菜に尋ねた時の夕菜の一言。
「食事って皆で食べた方が美味しいじゃないですか?」
が理由らしい。(確実にアルトが来るのを予測していたらしい)

食事後に女同士の話し合いの結果、
1.食事を作るのは一日交代。
2.食べる時は原則的に三人一緒に。
3.買い物は一人でするか三人一緒にする事、和樹と二人で行くのは禁止。
という規則ができた。
(和樹の性格上作りに来てくれた相手を追い返すのはまず不可能、したがって起床時間の勝負になってしまうので和樹に迷惑。
 迷惑かけて嫌われる、もしくは両方断り和樹が自分で作るようになるくらいなら、交代で作ったほうがまだまし。)
という事で意見が纏まった結果らしい。アルトは本当にしぶしぶといった感じだったが。

アルトが引いたのは二人が以外に仲良くなっていたからだろう。
(相部屋初日に色々話した結果、食べ物、インテリア、服装などの好みが以外に一致。話が弾んでさらに仲良くなった。)

そんな訳で今日はアルトの当番な訳である。

三人がそれぞれ席に着き食べ始めた。

「そういえばアルトさんってお姫様なんですよね?何で家事万能なんですか?」

ごくりと口の中の物を飲み込んでからアルトの方を見て尋ねる夕菜。

「ああ、和樹のお母さんに習ったのよ。最初はお菓子作りだけのつもりだったんだけど結局一通りね。」

ちなみにお菓子作りを習ったきっかけはフィナ、白騎士である。
何故白騎士がきっかけなのかは過去編で話そう。

「へ〜そうなんですか〜。和樹さんのお母さんってどんな方何ですか?」

今度は二人を交互に見ながら尋ねる夕菜。

「母さんか〜、ん〜なんて言えばいいのかな?」

「そうね・・・。」

その質問にそろって考え込む二人。

「見た目は優しい感じの美人ね。中身もだけど。」

「怒ると物凄く怖いんだけどね。」

「確かに・・・。優しさと厳しさ、両方持ってる人ね。あとは・・・天然?」

「天然って・・・まあそう見える行動をたまにするけどさ。」

「へ〜会ってみたいな〜。」

そんな事を話している間に食事は終了したようだ。

「あ、洗い物は手伝いますね。」

「ええ、お願い。」

食器を台所に持って行く二人、そんな二人の背中を見ながら和樹は、

(なんか物っ凄く恵まれてる環境だよねこれって。最初に夕菜が作りに来た時はもっとドタバタすると思ったんだけどさ。)

なんて事を考えていたりする。

そして登校、勿論三人一緒にである。

「あのさ・・・。」

「なに?」

「何ですか?」

「離れてくれないかな〜って。」

三人で腕を組んで歩いているのである。右にアルト、左に夕菜でまさに両手に花なのだが、

周りからの視線が痛すぎる。
男からは嫉妬、憎悪の視線が、女子からは何か汚れた物を見るような視線が向けられている。

「いや。」

「いやです。」

耐えかねた和樹が二人に発した言葉を即効一言で拒否される。
腕を組んでいる二人は周りの視線なんてなんのそのニコニコ笑顔で幸せそのものといった感じである。

(い・・・胃が・・・。嬉しいんだけど嬉しくない〜〜〜〜!?)

心の中で滝のような涙を、表面では脂汗を欠いている和樹である。

そこに、

「おはよ〜式森君!・・・って、何してるの?」

後ろから元気良く、後半はかなり冷たい言葉を掛けたのは山瀬千早嬢。

「あ、山瀬さん。おはよう。えっと・・・これは・・・。」

「知り合い?和樹。」(今の声の感じこの娘もなのね・・・結構可愛いじゃない。結構危険かも。)

「和樹さんの知り合いですか?」(う〜この人もですか?可愛い人だし。)

前半部分で振り返り挨拶を返した後、後半でうっと詰まる和樹。
アルトは声の感じで和樹に好意を寄せていると判断、一瞬で相手を観察し危険だと感じる。
夕菜も気づいたようで心の中で頭を抱えたくなっている。
もっとも表情は笑顔のまま欠片も表に出さないのはさすがである。

「ああ、山瀬千早さん。一年の時クラスが一緒だったんだ。」

「ふ〜ん、そうなの。始めましてアルトルージュ・ブリュンスタッドよ。留学生として2-Bに転校して来たの。よろしくね。ちなみに和樹の恋人です。」

「そうなんですか〜。あ、私は宮間夕菜です。アルトさんと同じで2-Bに転校してきました。よろしくお願いします。」

和樹の言葉に返事をし、腕を放しきちんと向き合った後、自己紹介と挨拶をする二人、

「あ、こちらこそ山瀬千早です。クラスは2-Fです。あなた達が噂の転校生だったんだ。」(沙弓に聞いた通りだ・・・夕菜さんは物凄く可愛いし、アルトさんはとんでもなく綺麗・・・。)

こちらも改めて自己紹介をする千早、心の中ではかなり落ち込みかけているようだ。

「あの、さ、式森君。アルトさんの言った恋人って本当?式森君恋人なんて居たの?」(今までに会った事って無いよね?一緒に居る所も見た事無いし。)

「え、うん。僕も葵学園に入る前ドイツに住んでてさ。アルトはその時からの、えっと・・・恋人なんだ。」

おそらくこれも聞いていただろうが信じたく無かったのだろう、和樹におずおずといった感じで問いかけるが、
和樹はうっすらと顔を赤くして肯定する。

「そう・・・なんだ。」(本当なんだ・・・こんなに綺麗な人じゃ勝ち目無い・・・かな?)

その返事にがっくりと何処か泣き出しそうな雰囲気になってしまうが、

(ダメダメ!諦めたら終わりなんだから!絶対絶対こっちを振り向いて貰えるまで諦めないって決めてたじゃない!)

頭をブンブンと振って沈みかけた気持ちと後ろ向きの考えを追い出す。

(今話しかけたのだって積極的になろうと思ってだし!ファイトよファイト!)「あ!あのね式森君!」

「え?何?」

いきなり下を向き頭を左右に振った千早にどうしたんだろうと首を傾げていた和樹だが、急に自分の方に向き直り話しかけてきた千早に少し驚く。

「あ、あのね。今日お昼で学校終わりでしょ?」

「う、うん。確か寮の事の緊急職員会議だっけ?」

寮の融合で問題が出ない訳は無く緊急の会議になったようで午後は無しになったらしい。

「そうそう。それでね駅前に新しく綺麗な喫茶店ができたらしいんだけど一緒に行かない?」

「え?」


━つづく━


━後書き━
どうもREKIです。
遅れてすいませんでしたT-T
ちょっと入院していまして^^;もう完治しましたが^^;
次はもう少し早く次話を書けると思います。
え〜もう数話間の話が続くかと思われます。
人狼編はもう少しお待ちください。
ではレス返しを

ケルベロス様
ん〜量が膨大すぎて浄化しすぎるきがしますね〜。GS原作の魔鈴さんの様な事が町規模で起こるかも^^;
以外や以外仲良くやってたりしますw

ディディー様
和樹はかなり強いですよ〜^^死徒のお姫様守ろうってんだからこれ位は軽くやって貰わないとw
さあ解りませんwまあこの話も平穏と言えば平穏なんですがw

プラ吉様
まあこういう理不尽にな事もまぶらほですからw
以外に仲良くやっているようですwまあこの夕菜はキシャーではないですしね^^;キシャーとでは絶対無理w
聖杯戦争とアルクェイド達との話は入れる予定ではいますが何時になるやら^^;
聖杯戦争編試しに書いてみたけど難しい^^;

草薙様
>一連のタタリ事件の元凶とは思えん乙女ちっくぶり
あ、あはははははは^^;
確かに^^;まあ昔過ぎて本人自分が原因なの完全に忘れてるかと^^;
乙女チックなのはまあwこのアルトは恋する乙女全開でいこうかとw

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