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▽レス始

「ランスとひよこや05(鬼畜王ランス×ひよこや☆商店)」

TO (2005-12-17 22:16)
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アレから双葉とお仕事☆失敗ばかりだったけど………何故か澪は怒らなかった。

何だかずっと機嫌良さそうに尻尾を振って、お肌テカテカ…何か良いことでもあったのかな?

逆にランスさんは店が閉まるまで奥の間でぐーぐーぐーって気分良さそうに寝てるんだもん……わけわかんない。

……でも、何か気に食わないんだけど☆……って、椎は何処だろ。

「おーい、椎〜〜〜〜〜ッ!!」

今日は年に一度だけ開かれる美術品セリ市、色んなお店が掘り出し物を求めて来てるって言うんだけど。

とりあえず……さっさと進みながら大量に品物を買い込んでいる椎に追いつく……うわー、こんなに買っちゃうんだ。

「何、陸?……もしかして飽きちゃったかな?もう少し待ってね♪」

「こーゆうのはさ、壱也サンや番頭サン向きじゃないかなぁ、正直、全然どれを見ても……何が良いのか悪いのかわからないんだけど」

手に持ってみてみる……グルグルと回るおたまじゃくしのような宝石だったり、変な動物の模様をあしらった壷だったり。

どれもこれもとても価値のあるもには見えないんだけどなぁ。

「壱也兄は忙しいし……澪は……ランス兄さんと散歩するぐらいにしか外に出ないよ‥何をやってるかは‥‥わかんないけどね♪」

「むー、何だよ何かって‥‥椎って、そうやって言葉を濁すの……あんま良くないぞ」

「あはははははっ、それにね……君だからこそ良さのわかるものもあるかもよ、ランス兄さんだってたまに来るんだから」

「……へっ」

あの人が……美術品なんかに興味があるとは、失礼だけど、到底思えないんですけど…………うーん、ますますわからなくなる人。

「まあ、そんなに気張らないで、何かおもしろいと感じたものがあったら言ってくれると助かるね、買うかどうかは別だけどね」

「……それ以前に、ここにある品物の価値がわからないんだけど」

「…………嘆かわしいなぁ、うーん、例えばさ、あそこにある招き猫なんかは、この中でも特にずば抜けて…」

椎が指差した方向を見る、沢山の人がソレを囲んで騒いでいる………オレも何とか眼を擦ってみる…うわ、変な招き猫…むむっ。

『うらぁーー、うざいちゅーねん、ジロジロ見るなやーーー!』

「うわっ!?」

突然、招き猫を視界に入れた瞬間に大きな声が……ビクッと震えてしまう…周りを見ても誰も驚いてないし。

……左目がジンジンと痛い、微かに流れ出る涙を拭って………何だろう、たまにランスさんに反応するそれだ…あの招き猫?

「精霊石の招き猫……いやー、このような掘り出し物があるなんて……今日は来て本当に良かった、この招き猫は都一の大店!この越後屋が買い取ります、はははははははっ、今日は実に良い日だ」

何だか何処となく人の悪い感じを受ける……犬耳の人が大笑いしている…へー、あの人がこの招き猫買うんだ…センスわるーっ。

でもこっちの世界だったら、凄く良い物に見えるんだよなぁ、不思議な感覚かも☆

『腹立つわーーー、オレ様の大事なあれが欠けてることにも気づかんくせに……どうなんや、こいつ』

声が、やっぱり聞こえた……あの招き猫、喋ってる?……犬耳の越後屋の人が触るたびに”チッ”やら”阿呆”やら…喋ってるよな?

へー。

「”セイレイ”石の招き猫かー、ふわー……喋る置物なんて珍しいなー♪でも、ちょっと口悪いかも☆」

素直に感心する、こんなにおもしろいのなら、少しでも無理してひよこやが買い取っても良いんじゃないかなぁ。

でも、こっちのお金の単位がわからない…うーん、無駄に張られた紙に書かれている文字が多いような…やっぱ高いんだなぁ。

「って陸、ちょ、ちょっとこっちにおいで!」

椎が慌てたようにオレの腕を引っ張る、ち、ちょっと……ん?そういえば辺りの人が訝しげにオレのほうをみてる。

少し人の流れから外れて、椎が疲れたような声を出しながら、人差し指をたてる。

「あのねぇ陸……置物が喋るわけないでしょ?……周りの皆も変な目で見てたんだから☆」

「えっ?……喋ってたじゃん……あっ」

ふっと、目の前を見知った影が過ぎる……緑色の服と、寝ぼけたままで来たのか寝癖をボリボリ、ふぁーと大きな口をあけている。

そのまま、こちらに気づかずに去ろうとする、その人の手を…つい。

「ランスさん、何で来てるの?」

「おっと……うむ、適当に歩くだけで目標を達成するとは流石俺様……なぁに、俺様のお眼鏡にかなうようなグレートな物が無いか見に来ただけだ、まあ、こんなボロッちいバザーにそんなものがあるわけないだろうがな、がはははははははははははは」

周囲に睨まれてることなんて完全無視、ただ大声を上げて笑う、笑う………この人、やっぱ色んな意味で凄いかも…椎はやれやれと頭を振っている。

椎が素直に敵わないって、ランスさんだけかも。

「ランス兄さん……そーゆう事は思ってても口に出さないの☆」

「ふむふむ、何だあの人だかりはッ!俺様のセンサーがびんびんと反応してる、きっとおもしろいものに違いない!」

椎の言葉なんか完全に無視して、辺りの人を蹴散らしながら一直線に招き猫のある方へと…そういえば、オレは声が聞こえたけど。

ランスさんはどーなんだろ☆ちょっと気になる……付いて行って見よう♪



あー、もう、堪忍して欲しいわ………大精霊であるオレ様が……あかん、ムカムカしてきおった。

昔のオレ様だったら皆殺しやで、ほんま…………ゾクッ……背筋が震える…なんや、コレ。

「……ほーう、精霊石か……そこそこの力を持ってるみたいだな、オイ、貴様」

直接、頭に聞こえる声……同属……とは違う、幾ら性格の悪い精霊でもこんな……こんな邪悪な感じはせーへん。

なんや、周囲を見回す………こいつや、褪せた茶色の髪に、何処か人を小ばかにしたような表情……金色の瞳…笑っとる。

精霊や……ない、でも、この気配は……なにもんや?

『………誰や?』

「ほほう、女か………ふむ、貴様、美人か?」

脈絡のない質問、何考えとんねんこいつ……変な奴、しかも精霊でもツナギでも無いのにオレ様に話しかけてくるって…ありえへん。

しかも、無駄に偉そうやし。

『……美人や、そらもう………って兄さん、何者や?』

「俺様か……………俺様はランス様だ、貴様の名前は何だ?」

自分より圧倒的に違う次元の力の奔流を感じるんやけど、不思議と怖くないのは何でやろ?………変なやっちゃなー。

「オレ様………って、あんたと一人称一緒かい、オレ様は大精霊のサイカ様や……でも、兄さん何者や?人間やないやろ?』

「ほほーう、中々良い眼をしてるじゃないか…しかも美人そうだ、気に入った……でも、本当に美人だろうな?」

嘘をついたらぶっ壊す…そんなことを呟くランス……あかん、ちょー、おもろいわ、こいつ。

ガキそのままや。

「よしっ、お前は今日から俺様のもんだ、その中から出してやったらたっぷりと犯らせてもらうぞ」

『っなぁあー!?……や、犯るって、あ、あかん……ここから出たいのはそうやけど…ん?……出る?』

「おう、犯らせてくれるなら出してやるぞ?」

………嘘を言っているようには見えへん……けど、けどやで!?………ど、どないしょう…あかん、どんな2択やねん。

べ、別に抱かれるのが怖いわけやないけど……それとこれとは話が別なわけで。

「…………返事がないなら俺様は行くぞ?」

『ああっ〜〜〜〜〜、ちょ、ちょっと待ってくれへんか?』

「嫌だ、何が悲しくてこんなに無駄に騒がしいとこにおらんとならんのだ、貴様と違って俺様は大変にいそがしーのだからな、手短にしろ」

胸を張ってそれだけを答える、ああ、もう、こいつ……ほんま勝手なやつやで!!

でも、おもろい……おもろいやつ……こいつになら、貰われてもええかもしれへん。

『わ、わかった、お、OKや…そ、その条件、呑んだでーーーーッ!!』

「よし、おい、こいつは俺様が貰うぞ」

念波での会話をやめて、唾を撒き散らしながら怒鳴り……にやりと笑うランス…えっ、買い取るんやないの?

「ちょ、そ、それは私が先に!へぶっ!?」

オレ様を買い取ろうとした越後屋をゲシッとけり倒す……お、おいおい……流石に焦るでオレ様も。

「うっさい!こいつは最初から俺様がいいなーって思ってたんだ!口にしなかっただけでな…おい、幾らだ?」

「へ……え、えっと、こ、これで」

値段の書かれた紙を見て唸るランス、にやっと…意地の悪そうな笑みが深くなる…ちなみに周囲の奴等は眼を合わせんようにしとるわ。

お、オレ様なんか間違えたんやないやろか?

「高い、これでどうだ?」

「え、ええーーー!?い、いくらなんもこれは」

「あー、くそっ、めんどい!ひよこやに請求しとけ、いくぞっ!」

オレ様を脇に抱えてドカドカと………なんやろ、こいつ……ほんまに変な奴やで。

……………おもろい。



「あっ、ランスさーん、何してたの?」

駆け寄ってくる陸の野郎……うむ、そうやってちょくちょく俺様の後ろを歩くのがお前の正しい姿だぞ。

何だか昔を思い出してしまったな、俺様は過去を振り返らん男なのだが…。

「こいつを買った、おい、陸、この間抜けそうな招き猫の顔を触れ」

「駄目です……ランス兄さん……陸に何をやらそうっていうの☆……澪に浮気の事言っちゃうよ?」

……別に澪の事が怖いわけではないが…前にばれた時に顔を爪で無茶苦茶にされたからな…いや、怖いわけではないぞ?

ふぬぬぬ、椎の奴も扱いにくくなっちまったぜ。

「ふんっ………まあ、いい、チャンスは幾らでもあるしな、暫く待て」

『……別にええけど、おおー、そこの兄ちゃん持ってる子猫!!』

『にゃー』

陸の抱いている子猫を見て急に騒がしくなるサイカ………何処かで拾ったかはわからんような小汚い猫だぜ、ふん。

「ああ、ランスさん探してるときに、会場の隅で丸くなってたから……可愛いでしょ?」

そいつが、ピョンと陸の腕から跳ねて、サイカの野郎の……尻尾のあるべき部分…そういえば無かったそこに、溶ける様に吸い込まれる。

『オレ様を…条件はアレやけど助けてくれたランスに、尻尾を探してくれた兄ちゃん、気に入ったで!』

「………え、っと、もしかしてランスさん……これ?」

「ああ、買い取った、払っとけよ」

ピシ、椎の奴がおもしろいように固まった、俺様の日頃の”素晴らしい”働きから少し金を出せば足りるではないか!


書けないあとがき。
特に語ることもないです(苦笑)とりあえず3×3EVILさん、感想本当にありがとうございます、びみょーなラブコメしてますが、ドロドロはあまりない話なので、嫉妬やらそーゆうのはあるかも……あっ、それがドロドロかwゆっくりと女性陣も増えてゆくので期待しないで待っていただけると幸いです、でわ…まあ、なが〜く、のんびりしてゆこうかと。

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