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「まぶらほ〜魔獣使いの少年〜閑話その一(まぶらほ+モンコレ)」

ラフェロウ (2005-11-06 21:19)
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第四話と見せかけて、閑話だったり説明だったり小ネタだったり・・・・・。


「思ったんですけど、和樹さんの召喚術と私の精霊召喚魔法って、どう違うんでしょうかね?」

「「「は?」」」

春じゃないけど麗らかな午後の陽光の中、夕菜が突然言い出した。

「ですから、私も和樹さんも魔法カテゴリーで言う【召喚】じゃないですか?」

「まぁそうね。」

ポッ〇ーを食べながら頷く和美。時折和樹にあ〜んしているのがとっても自然な動作でイヤン。

「でも、私の魔法と和樹さんの召喚術ってかなり違いがあるように感じたんですよ。」

「それはそうだよ。」

和樹が笑いながら頷く。その両肩にはブラウニーズが乗っかり、貰ったクッキーを仲良く半分こ。

「そもそも、魔法と魔術の違いとかを考えると、俺の術と夕菜の魔法はまったくの別物だしね。」

「そうなの?」

聞き返すのは隣に座る沙弓。

彼女達の位置を表すと、和樹を基準にして右に沙弓、正面に夕菜、左に和美。

「く〜・・・・・・す〜・・・・・。」

膝の上に眠り姫1名。肩の上にブラウニーズである。

現在普通なら授業中のはずなのだが、例の如くB組男子(三名除く)が馬鹿な行動を開始し、それを教師&女子勢が追撃中なのだ。

遠くの方で聞こえる爆音や悲鳴がその証拠である。

教室に居るとまき込まれるので、和樹達は特別校舎の奥のベランダでお茶会中なのであった。

「まず、魔法と魔術の違いって分かる?」

「はい、魔法は魔法回数と呼ばれる『人が生涯使える定められた回数』を行使しての奇跡で、魔術は『触媒・詠唱呪文・魔力』等を使用しての擬似奇跡ですよね?」

「まぁ大まかな感じではそうかな?特徴で挙げるなら、魔法の方が『簡単・便利・低コスト』だけど命を削る奇跡の行使方法、魔術は『面倒・危険・高コスト』な別の意味で命削る行使方法って言えるよね?」

「そうね、昔は魔術を使用する人が多かったらしいけど、現代じゃ手軽な魔法が主流。手間の掛かる魔術はほぼ廃れてるわよね。」

沙弓の言葉に少し苦笑する和樹。

「(本当は隠蔽されてるだけなんだけどね・・・)人間は楽をしたがる生き物だからね。俺みたいに選択肢の無い人間以外はそっちに走るのが普通だから。」

その言葉に少しだけ顔を顰める面々。

式森和樹の生涯魔法回数は『7回』と言うダントツの低さ。

その低さにも一応理由はあるのだが、そんな事周囲の人間には関係ない事。

お陰で和樹の幼少時代は悲惨であったが、彼には他の誰にも無い『召喚魔術』の才能が誰よりも存在していた。

「で、夕菜の精霊魔法だけど、これは魔法回数を使用してこの世界に【存在】する精霊を『集める』方法なんだよ。」

「存在する・・・精霊って別の世界に居るモノじゃないの?」

和美の疑問にコクリと頷く和樹。

「精霊・・・俺達の間じゃ【スピリット】って呼ぶんだけど、彼らは世界中に存在し、ただ目に見えないだけなんだよ。」

「そうですね、宮間の教えでも『精霊を身近に感じ、彼らを集め具現させる事こそ精霊召喚魔法の真髄』って言ってました。」

「要は、精霊魔法は目に見えない精霊達を集めて『具現化』させるのが目的なんだよ。そして攻撃や防御、その他に使ってはいお終い。一回使い切りタイプのモノだと思えば分かりやすいかな?」

「そうね、確かに夕菜ちゃんの魔法、使ったら精霊とか拡散して消えちゃうものね。」

ザラマンダーにしてもウンディーネにしても、目的を果すと消えてしまうのは同じ。

「それとは別に、精霊自体を召喚して使役するのが俺の召喚術なんだよ。この世界の精霊は存在が希薄だけど、俺が門を繋ぐ【元素六属世界】は精霊そのものが存在を持つ世界だからね。」

「だから和樹の召喚した精霊は最初から形を持ってるんだ。」

以前和樹が召喚したサラマンダーを思い浮かべる和美。

夕菜のザラマンダーは炎で構成された蜥蜴だが、和樹のサラマンダーは炎を纏った蜥蜴だ。

見た目からしてかなりの違いが見受けられる。名前が違うのは単純に読みの違いだが。

「そ。しかも送喚するか存在が死なない限り留まり続けるしね。夕菜の場合だと暫くすると霧散しちゃうでしょ?」

「はい、私でも最長で1時間が限界でした。」

「微妙にまどろっこしいけど、つまりは召喚する対象が別ってことよね?」

「そうだね、俺が召喚するのは向こうの世界の精霊だし、夕菜が集めるのはこの世界の精霊だからね。」

和樹の言葉に納得したと頷く沙弓。

ブラウニーズはクッキーを食べてご満悦。眠り姫こと春永は和樹の膝が心地よいのかいつも以上に寝顔が幸せそうである。

夕菜を始めとして沙弓も和美もその和樹の膝に熱い視線を送っているが、和樹が気付く筈も無く・・・。

「・・・・・・・食べる?」

自分の手前にあるプ〇ッツだと勘違い。

「頂きます・・・・うぅ。」

プ〇ッツ咥えてちょっと涙。だって恋する乙女だもん。

「あ、この前から気になってたんですけど、【元素六属世界】ってどんな世界なんですか?」

気を取り直して質問を続ける夕菜。涙を流す暇は無い、命短かし恋せよ乙女精神だ。

「どんな世界かぁ・・・俺の見たわけじゃないけど、召喚術士の認識で良いなら話すけど?」

それでも良いから聞きたいと頷く夕菜。好きな男が扱う術と世界に興味津々なご様子。

「【元素六属世界】って名前は、昔の召喚術士が名づけた名前なんだよ。この世界と【壁】を隔てて存在すると言われる、六つのエレメントを元素とする異世界。六つのエレメントはそれぞれ【火】・【水】・【土】・【風】・【聖】・【魔】で、これらが大元となって世界を構築しているんだって。」

「私たちはその世界の【土】のエレメントの土地で生まれたんですよ〜っ」

「森と山だらけの世界なんです〜っ」

和樹の両肩のブラウニーズが跳ねる。彼女達は【土】属性の妖精である。

「彼女達の話だと、その世界は北に【土】のエレメント、東に【風】、南に【火】、西に【水】、中央の天に【聖】、中央の地下に【魔】のエレメントが強い世界なんだって。」

「それぞれのエレメントが強い土地は、その影響がモロに出る・・・だったかしら?」

和美の言葉に頷く。和美と沙弓、それに千早はそれなりに召喚術に詳しい。

まぁ、理由は好きな男が・・・・なのだが。

「そう。【土】が強ければ広大な森と山脈。【水】なら氷海だって言われてるね。」

「ちょっと住みにくそうですね・・・。」

夕菜が苦笑する。

「確かに。でもだからこそ多種多様な種族が暮らしているんだよ。この世界の御伽噺の魔物や魔獣、神様はその世界の住人だからね。」

「へぇ〜、凄い世界なんですねぇ・・・。」

三人は感心したように頷く。

春永も寝惚けつつも頷いている。怖ろしい事に眠りながら和樹の説明を理解しているようだ。

「・・・・騒音が聞こえなくなったわね。」

「そうね、そろそろ戻りましょうか。」

どうやら騒ぎが収まったようなので、お茶会はこれにて終了。

お菓子のゴミを捨て、ブラウニーズを魔法陣へと入れる。

「そう言えば、それも召喚術なんですか?」

「ん?この檻のこと?いいや、これは俺だけの能力だよ。」

春永を起しつつ、夕菜の疑問の答える和樹。

「俺の体内・・・と言うより魔力かな?その中に彼らを収めておける【檻】みたいな世界が形成されてるんだ。【檻】の数は現在9個だけど、俺の努力次第で増えるみたい。」

「凄いじゃないですかそれっ。どれ位の数が入るんですか?」

「そうだね・・・大体一つの檻で20匹くらい平気だけど、あんまり大きな存在は内包できないんだ。」

「なんでですか?」

「【檻】の中は、入った子に聞いたらその中がまた小部屋状になってて、入った存在によって大きさや環境が変化するんだって。その空間は俺の魔力で構築されてるから、俺の魔力以上の存在は内包できないし、大きな存在になればなるほど魔力が消費されて他の【檻】を圧迫しちゃうんだよ。」

「そうなんですか・・・じゃぁ入れ過ぎると問題ですね。」

「そうだね。目安としては、S級って呼ばれるモンスターが大体一匹くらいかな?A級だと2匹くらいなら平気だと思うけど、それ以上は辛いだろうね。まぁ、目安でしかないから、正確な数は俺も判らないんだ。」

「それに和樹、S級なんて召喚した事ないしね。」

和美の言葉に苦笑する和樹。現在和樹が召喚可能なのはB級まで。頑張ればA級も可能だが、失敗する可能性も高い。

「あの、SとかAとかって何を基準に決められてるんですか?」

「ランクの事?一応、昔の召喚術士が戦ったり召喚したり、あと封じたりして計った強さや存在の大きさからランク付けされてるんだよ。強い存在ほど確定したランクが存在するけど、弱かったり数が少なかったりするモンスターのランクは曖昧だね。」

「そうね、それに妖精とか人間に無害な子達にはランクが存在しないわね。」

和美も和樹に見せてもらった図鑑の魔獣達を思い浮かべる。

一応妖精や精霊の中にはランク付けされている存在も居るが、ここでは余談である。

「S級で有名だとしたら・・・ベヒーモスとか、クラーケンとかが有名だね。」

ベヒーモスは【土】属性のモンスターで街一つ破壊してみせる強大なモンスターである。

クラーケンはぶっちゃけ巨大なイカなのだが、これがまた強いこと強いこと。

世界大戦中に、ロシアの潜水艇をクラーケンが殲滅したなんて逸話が存在するのだ。

ベヒーモスは似た存在にアース・ベヒモスが居るが、似ているだけで全然違ったりする。

「それ以上の存在だとEX級って呼ばれるんだ。ランクすら意味を成さない存在だね。」

例を挙げるとするなら、冥界の魔王や天界の大天使、各竜種の王などが挙げられるが、その存在を確認した人間が皆無なため伝承でしか伝わっていないのだ。

「普通の人間が勝てるとしたらE級が限度よね。魔法旅団の戦士一人でもC級が限界って言われてるわ。」

沙弓が半分眠っている春永を連れながら呟く。

超エリートである魔法旅団の戦士でも良くてC級が倒せる程度だ。それ以上の相手では複数でないと勝ち目が無い。

現にベヒーモスを倒す際に、魔法旅団を1個大隊近く動員するのだから。多い時では1個師団を動員する時もある。

「やっぱり魔物とかって強いんですね・・・和樹さんはどれ位なら倒せます?」

私はグールとかが限界です・・・と苦笑する夕菜。

彼女の言葉にん〜・・・と腕を組んで考える和樹。

「そうだなぁ・・・・頑張ればBくらいなら・・・いやでも俺だけじゃ限界があるし・・・。道具とか魔術とか使っていいなら何とかBかな?」

「そうね、和樹ならそれ位行くわね。」

ことB組において格闘戦闘能力最強の沙弓の言葉。重みがある。

「和樹さんやっぱり強いんですね・・・。」

尊敬と感動交じりの夕菜。

それに苦笑する和樹。

「まぁ、自然とね・・・。」

和樹の能力は【召喚術】だが、彼の性格上、魔獣に任せて自分は安全な場所・・・なんてスタイルはまず却下である。

召喚した魔獣と協力しての戦闘こそ彼の真骨頂。自らを最前線に置くことで、戦いを有利に運ぶのが彼のスタイルだ。

何より自分の為に誰かが犠牲になる事を嫌う彼だ。そうなるのはある意味当然と言えるだろう。

そんな彼だからこそ、召喚獣たちも彼に従うモノが多いのだろう。

話を戻すが、和樹の【檻】はかなり曖昧な能力で、内包できる存在もランクによって左右するだけではない。

低ランクの存在でも数十匹を一つとして召喚する魔獣や魔物も多いし、低ランクでもデカイ魔物はデカイのだ。

それ故、彼の【檻】はかなり曖昧な数しか入らない。限度も本人が「この程度かな?」くらいしか認識していないのだ。

その為、信頼の置ける魔獣や、頻繁に頼りにする存在だけを【檻】に内包し、その他の魔獣達は送喚してしまう。

あれやこれやと内包しても、咄嗟の時に出せないのでは意味が無いのだから。

S級なら一匹とか言っているが、実際にS級を入れたことが無いので、あくまで彼の感覚からの想像なのだ。

現在彼が内包しているのは、ヘルハウンド達ハウンド種、ウルフ種、それに妖精を少しに、グリフォンなどの飛行モンスター達、後は特殊な能力持ちを幾ばくか内包している程度。

あまりあれこれと内包して【檻】の中を圧迫しても良くないので少量に止めているのが現状のようだ。

この前召喚したウジャド・バジリスクもちゃんと送喚してある。

「あら、どこ行ってたのよ和美。」

「あぁ、式森君居ないと思ったらここに居た〜。」

教室に戻ると、机を戻している女子と、被害に遭わないように逃げたのだろう駒野と數馬が居た。

男子の大多数が居なく、数名がボロボロの姿で教室の修理を魔法で行っていた。

恐らく居ない連中は保健室でお寝んねであろう。

「ずるいわよ和美、式森君独占禁止法違反よっ」

「杜崎さんや宮間さんも同罪よっ」

「春永は・・・・寝てるから良いわ。」

ちょっと騒がしくなる和美達の周囲。和樹との一時のティータイムが羨ましくて仕方が無いようだ。

だが寝ている春永だけは無害と思われているご様子。実は一番美味しい思いをしたのが彼女だと知れば、彼女達はB組女子裁判を開きかねないが。

「うふふふ、良いのかしらそんな事言って・・・?」

詰め寄る女子達に対して余裕の笑みの和美。

「な、何よ、いくら幼馴染だからって横暴は許されないわよっ!?」

「そうよそうよ、式森君だって公平を好むのよっ」

叫ぶ中田一子と鳴尾来花。他の女子達も口々に追求する。なお、これらの会話は全て小声なのが素晴らしい。

他の男子が居るのでセーブしているご様子。

「これ、何か分かるかしら?」

ピッ!と和美が取り出した一枚の紙。大きさは金権やチケットなどと同サイズ。

「何よそれ・・・?」

柴崎怜子が眼鏡を直しつつ凝視する。

「商店街の焼肉屋、『焼肉ララバイ〜愛のコリアン〜』の食べ放題プラチナチケット十名様限定よ!」

どど〜んと言い切る和美。「おぉっ!」と激しく反応する二名。

でも大多数は「で?」って顔だ。

「それが何なの?」

「何言ってるの、あれがあればどれだけ食べても1000円の限定チケットなんだよっ!?」

「しかも『焼肉ララバイ〜愛のコリアン〜』と言えばこの辺で一番美味しい焼肉屋さんっ!カルビもロースもミノもタン塩も食べ放題っ!サンチュにビビンバ、キムチも食べ放題っ!!」

「「ああ、なんて素敵な夢のチケットぉぉぉぉっ!!」」

冷めてる周囲を尻目に超暴走中のお二人。ご存知B組食欲旺盛コンビ、西脇裕子・飯尾未空ペアである。

裕子は食欲旺盛娘、いくら食べても太らない体質だそうで、ダイエットを気にしている女子に羨ましがられる少女。

未空は万年金欠。和樹の黄金率の恩恵で最近は裕福なくせに何故か都会のサバイバー。食える時に食うのが最近のスタンス。

どちらもB組内での食いしん坊キャラとして定着中。本人達も黙認しているご様子。

「どんなチケットかは分かったわ。それが何だと言うのかしら和美?」

「あら分からないかしら一子?私がこのチケットを持つ意味が。」

一子に対してふふんっと余裕の笑みの和美。

和美も一子も知力派の人間。政治力と策略によるライバルと言える。

本編になんら関係無いが。

「・・・・・そうか、分かったわっ」

「本当なの柴崎!?」

思案していた怜子がポンっと手を叩いて声を上げた。

それに問いかけるのは高嵜涼。ボーイッシュでレズレズな子だったのに和樹が欲しい欲望に忠実な子。

「ただのチケットなら和美の性格を考えれば売りに出すわ、でもあのチケットは『食べ放題』チケット!彼女は当然幼馴染の特権を生かして式森君を誘うわ、今日の夕食としてっ!」

「っ!、そう、そう言う事なのね和美っ!」

理解した一子が叫ぶ。そして和美を忌々しげに睨みつける。

「ご名答よ令子。そう、このチケットは言わば、『和樹と夕飯が一緒できる』チケットなのよっ!」

『な、なんですってーーーーーーーーーっ!!!?』

某人達の如く驚く女子勢。

「ムにゃ・・・にゃんらって〜・・・・・すぴ〜・・・・。」

あと寝惚け一名。

それほど驚くことか?と思うなかれ、彼女達にしてみれば愛しの君との夕食は生唾物のイベントなのだ。

焼肉食い放題がイベントとしてどうなのかとちと疑問だがそれは置いといて。

「そんな、そんな物を出されたら追求なんて出来ないわ・・・っ」

「うん・・・と言うか何でもするからお願い私も連れてって〜〜っ」

「私も〜〜〜っ」

和美に縋り付く食欲コンビ。お前ら焼肉が目当てなのか和樹が目当てなのかどっちだ?

涎の分泌状況からして前者か?それとも両方だから涎たらしてるのか?だとしたら和樹も食べる気かと問い詰めたい気持ちを押さえて。

勝ち誇った笑みの和美。これで先ほどの和樹独占の罪は消え、さらに絶対的優位に立った事になる。

「ま、待って皆、良く考えたら自腹切れば同席する事くらい可能じゃないのっ!?」

酒井麻理子が周囲を落ち着かせようと声を張り上げる。いつの間にやら男子勢は全員退出済み。

時間割を見ると次の時間は体育となっている。どうやら着替えに行った様だ。

彼女達は行かなくて良いのか?と思うが、授業なんかより今夜の食事権利の方が大事なのだろう。

で、麻理子の言葉に「それもそうか・・・」と思う面々。

だが甘い、B組最強の策士がそれを見越していないとお思いか!?

「ふふふふ、甘いわね。このチケットが有効なのは10名。これがどういう事か理解できるかしら?」

「・・・・・・・・・そう、そういう事ですねっ。」

今度が片野坂雪江が一番に理解した。

「あのお店で一番人数が入るのは奥の座敷。そこの定数は10人!その奥座敷はお店の最も奥で、他の席から完全に隔離されている場所!」

「・・・・・・・・・定数漏れは同席できない・・・・・・っ」

秋葉紗苗が言葉の後を紡ぐ。

なんで雪江がそのお店に詳しいのかと思うが。

「あ、この前の勝ち金で食べに行きました。」

だそうです。因みにメンバーは雪江・令子・一子・涼だそうです。

態々自腹切っても様子を見る事すら叶わないと知り、戦慄する面々。

いや、別に見るくらいできると思うけどね。

「さてどうするのかしら?既に定数は4人確定済みよ。残り六名・・・誰が栄光を勝ち取るのか、見物ね。」

ニヤリとB組スマイルを浮かべる和美。

因みに確定メンバーは和美・和樹・沙弓・千早である。

和美の言葉に闘志を燃え上がらせる女子達。

勝負はちょうど良いとばかりに体育での勝負と相成った。

珍しく真剣に競技に取り組む姿に、体育教師が感動したとか、何か裏があるんじゃないかと直に恐怖したとかあったが、とりあえず正々堂々と勝負して決着した様子。

一部、対戦相手に呪いをかけようとしたりした子が居たのはご愛嬌。


「夕食に焼肉なんてリッチだよね〜。」

「そうだね、和美に感謝しなきゃ。」

ほのぼのと焼肉を食べる和樹と千早。何気に千早さん久々の登場だったり。

「式森君、カルビ焼けてるわよ。」

「式森、ほらタン塩美味しいわよ。」

向い側の席の特権で肉を勧める一子と諏訪園ケイ。相方の矢夜は残念ながら脱落した様子。

結局勝利した6名は、先の二人と眠りながらも着々と肉を食す春永那穂。食い溜めとばかりに猛然とおかわりする未空。

カルビをサンチュに巻いて食べる雪江、スープを注文する令子。彼女達が勝利者であった。

それプラス沙弓と和美、そして千早が、和樹を中心に座っていた。

お陰で和樹は何もしないでも四方からの肉やサラダのあ〜ん攻撃に晒されていたが。

で、その光景を恨めしそうに見るのが負け組み。奥座敷が隣にももう一つあると思い出した涼の提案で彼女達は自腹で来たのだが、和樹が中央付近に座ってる為にあ〜んどころか話しかけることすら至難。

仕方ないので商店街で一番と有名な焼肉の味に舌鼓を打つことに。

大変美味しかったそうです。特に上カルビが。

因みに代金は転入生はドッチ!?の賭けの賞金で払われました。

「うぅ、和樹さ〜ん・・・・。」

距離にしてたかだか数メートルが遠い準決勝脱落者夕菜。

彼女が食す石焼ビビンバは、ちょっとしょっぱかったと後に語る・・・。


閑話終了。


小ネタ


滑舌

「汝≪見すえる眼≫もちてたまちヴぃっ!?―――――――いひゃい・・・・・・っ」

「舌噛んだわね・・・。」

「和樹、あとで早口の練習よ。」

「ひゃい・・・。」


天罰

「全ての犯人はお前なんだ式森っ!死ねっ!!」

空を飛んできた六車 迅が意味不明なことを叫びながら魔法を放とうとする

聖なる加護よ、悪しき者に正義の鉄槌を―――ジャスティスッ!!」

矢夜を背中に移動させ、空いた右手でロッドを構える。

そして呪文を唱えると、ロッドが輝き、何かが放たれる。

―――グチャッ!!――――

「「「あ」」」

トマトが潰れたような音を立てて落下していく六車。

一瞬見えた翼の生えた人が、血塗れのハンマー片手に「てへっ☆(汗)」て顔をしていたのを和樹は見ていた。


手加減


「理由も知らない俺の部屋に勝手に入って、やれ妻だのしましょうだの死ねだの・・・身勝手すぎるよ。だから・・・やれ。」

和樹が短くそう呟くと、彼の影から何かが彼女達の影へと移動し・・・三人の身体がビクッと痙攣して倒れる。

「暫く動けないですよ、この子達の攻撃は―――――あれ?」

反応が無い事に首を傾げる和樹。

ピクピクして動かない三人。顔を覗き見れば白目向いて口から泡・・・。

「・・・・・やり過ぎだぞ、こいつぅ☆」

『ギギっ♪』

まぶらほ 完!


いや冗談ですごめんなさい(汗)


まぶらほキャラをモンコレユニットにしてみる。
なんて企画を考えていたり。
主にB組のキャラを。ネタがございましたらレスまで。

例に和樹(この話の)ユニットデータ風


属性:聖・魔   名前(渾名でも可):式森和樹or魔獣の召喚術士

種族:人間    レベル:4  攻撃/防御:4/3

進軍タイプ:歩行    スペル:無し  アイテム:3

特殊能力:○魔獣の檻
このユニットのプレイヤーが対象。
対象プレイヤーは手札から種族「ハウンド・ウルフ・モンスター」のユニット・カードをこのユニットの存在する地形に「普通召喚/即時召喚」できる。


な感じです(現時点)。
特殊能力表記は、常時発動能力が○
タイミング発動能力(普通・対抗など)が□
代償能力(手札を捨てる)などが◎
で表記してあります。
よって和樹君の能力は常時発動ですね。
なおこれは試験的なモノですので、作中の和樹君がこのステータスと言う訳ではありませんので(何)

モンコレをご存知の方も知らない方も、暇つぶし程度にご参加くだされば幸いです。
ネタにもなりますので(何)


あとがき

ラフェロウです。
スランプ脱出の為に、まず数をこなそうと思い、整理も兼ねて書きました閑話。
和樹君の召喚術と夕菜さんの魔法の違いと、和樹君の【檻】が意外に曖昧で発展途上であると言う説明を踏まえた小話でした。
エロが少ない話なので日常風景を入れないとB組キャラ達が名前だけのキャラになっちゃいそうなので(汗)
あと魔術に関してのちょっとした伏線も入れたり(何)
これからもチマチマと閑話を入れてB組キャラを活躍させたいな〜と考えております。
最後の小ネタは・・・戯言ですので御気になさらずに(マテ)


レス返しでござります。


ジェミナス様
感想ありがとうございます。
ご心配なく、ちゃんと碧鱗の方々は登場しますので(笑)
名前のノリはむしろ伊〇勢先生の漫画のノリだったり(何)
今回は閑話でしたがどうでしょうか?


A・Hあらためサイサリス様
感想ありがとうございます。
おやHN変更ですな?覚えましたぞ(何)
今回は残念ながらブラウニーズ達がちょっと登場しただけでした。
次回は色々出てくるかも・・・?(何)
人外ハーレムも構築・・・そして人間ハーレムとの壮絶なバト(ry

ツンデレはいいものだぁぁ!!>仲間発見!MY同士よっ!(マテ)
素直クールなキャラも良いなぁと思いつつ、次回も頑張ります。


ダイ様
感想ありがとうございます。

ダンボールに直撃していたら・・・ゲート・オブ・バビロンならぬ、ケージ・オブ・モンスターが発動ですな(何)
獣博士のごとくワラワラ出てくる魔獣達・・・うわ怖っ(汗)
でも【魔獣の檻】をFate風に訳すとどうなるんでしょうね?(何)
流石に【カタストロフィ】は単体では打てませんが、【ファイア・ジャベリン】とか【ヘル・ブレイズ】なら普通に使いそうで怖いですなぁ(汗)

手玉に取れたりする人はいるのでしょうか?>実は一人だけ存在しますが、誰かは内緒です(何)
【サンシャイン】は素で忘れてました(汗)
ただ、和樹君は装備品に魔力付加効果のある物を装備しないと魔術が使えませんので、この時は無理でしたね。

寮が合体後の騒動は後々書きますが、行動起してるキャラも存在していることでしょう(何)
彼を射止めるには、それこそ【クリティカル】でも使わないと(マテ)


なまけもの様
感想ありがとうございます。
タイトルは・・・ぶっちゃけ忘れてました(何)

今回の閑話で【檻】について書かせて頂きましたが、早い話まだまだ【檻】も発展途上の能力なので確定した事が書けないため、曖昧な部分が多いのです(汗)
マイペースでボケボケな和樹君の感覚なので信憑性も僅かに低し(何)

ランクは人が決めた物ですが、一応統計などから決められたものです。
ただ、ランク自体が古かったり、書物によっても違うためにかなり曖昧になっています。
なのでランクよりも召喚術士が召喚してみての感覚の方が信憑性高かったりします(何)

私も色々考えて頭が混乱しそうになりましたが、こんな感じです(汗)
曖昧な部分が多くて申し訳ないです。

Fateの方ですか・・・一応書いてはいるのですが、TS主体(女性化キャラ多数)なので、正直ここで掲載して良い物かどうか悩んでおります(汗)
TS系の投稿掲示板とかがあったら嬉しいんですけどねぇ・・・(悩)


どなたかご存知の方ご一報お願いします(マテ)


D,様
感想ありがとうございます。
玖里子姉さん一人勝ち(ある意味夕菜も勝ち?)でございます。
B組女子が団結したら玖里子には勝てるでしょうけど・・・風椿にはまだ三人強敵が残ってますからねぇ・・・(汗)
無自覚ハーレム形成してますね(汗)
目指せ葵学園フルコンプ(マテや)


SLY様
感想ありがとうございます。
ギル様良いですよギル様!
ホロウでのギル様美味し過ぎですよあの活躍は(笑)
和樹の黒人格は、度々登場することに・・・?(何)

何故なら同士がここにもいるからじゃあああああああああ!!!>
おぉ同士よっ!!!
嬉しいですねぇ賛同者が居てくださると・・・。

黄金樹の勇者>実は一時期、和樹の戦闘能力をこの人をモデルにしようと考えていた時がありまして。
ただこの人の能力だと黄金系した装備できないので、結局無しになりましたが、微妙に名残が・・・(苦笑)


幻覚キャベツ様
感想ありがとうございます。
魔属性とかアンデッド系は大量発生がデフォですから(何)
黄金の剣・・・見られたらお終いですな(苦笑)

羽虫の群・・・・あれ何匹居るんでしょうね(汗)

今回は閑話ですがどうだったでしょうか?


偽・無法召還士様
感想ありがとうございます。
ワル和樹。
所謂、普段起こらない奴ほどの類似で、普段マイペースな奴ほど・・・な感じです(何)
問答無用で攻撃的なので、魔獣達より厄介だったり(汗)

戦闘描写が苦手なので、なるべく判り易いようにを心掛けております。
面白いと感じて頂いて喜ばしい限りです。

割れ目云々は本当に妄想的な設定でしたが、納得して頂いて安心しました(汗)

ラミアが居るとこれらのユニットって難敵に変貌するんですよねぇ・・・。

ダークエルフたんのハーレム・・・うん、良いかも(何)


千葉憂一様
感想ありがとうございます。
金ぴか和樹君・・・黄金の鎧着せましょうか(笑)
本当に怒ったら・・・物凄いの召喚して火の七日間のように・・・(何)
和樹君の逆鱗は・・・あるでしょうねぇ・・・色々(マテ)

ワルキュリアはかなり後の出番になりますが、ちゃんと登場しますので。
敵かどうかはまだ未定ですが(何)

待て、しかして絶望せよ!>絶望でつかっ!?(汗

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