<横島忠夫side>
「だーーッ、俺のバカーーーッ! 確かにさっきの女の子は可愛かったけど、今はそれどころやないっちゅうねん!」
疾風のように去っていった少女を見送った横島は先程の行動を大いに悔やんでいた
ダンダン、と激しく地団駄を踏んでみたがアスファルトで舗装された道路に押し負けて自分の足の方が痛くなるだけなので、ストレス解消にも八つ当たりにもならない
嗚呼、どうしてあんなことを口走ってしまったんだ。今更ながらに後悔の念が押し寄せてくる
どうせならスリーサイズも訊いておくべきだった・・・ということではない、まあそれも多少はあるかもしれないが・・・・・・
横島が後悔しているのは、まだ自分のおかれている状況をハッキリさせることができなかったことなのだ
いや、むしろ謎が増えたともいっていい
一つ、電撃を放ち御坂美琴と名乗った少女は何者なのか?
冷静になって考えてみるとかなり怪しい。放電能力を持つGSかGS見習いとでも考えれば話は早いが、あの少女は霊力や魔力のたぐいは一切何も使っていないように見えた。
もっとも、横島はそれほど霊視が上手くないので自信はないが・・・・・・
二つ目に、ここの場所だ
学園都市というところらしいが、何度も言うようにそんなところは見たことも聞いたこともない
もしもテレビなんかで出てきたのなら絶対に覚えているはずだ。近未来的な建物や風力発電用の馬鹿でかいプロペラ、電撃の余波をくらったらしい白い煙を吹き出しながらモップを振り回しているドラム缶型清掃ロボなど、非常に特徴的なモノがそろっているのだ
ここまでくると平行世界に来てしまった可能性も捨てきれなくなる
「ん?」
横島はピタリと思考を中断した
何か嫌な予感がする。平行世界に来た可能性についてではない、もっと即効性のある嫌な予感だ。
何となく手のひらを見てみるとジットリと汗が浮かんでいるではないか
キュィィィィイン、というモーター音
そこで横島は自分の目の前にドラム缶ロボがいることに気づいた
すなわち、回路がショートして白煙を吹き出している暴走寸前のドラム缶型清掃ロボに
とある文珠と霊能少年 第三話
序章の三 魔神殺しの少年のお話 The_Mazinn−Breaker
<横島忠夫side>
「い゛っ!・・・・・・」
横島はビクッと顔を引きつらせた
筋肉が硬直し、まるで金縛りにあったかのようにその場から動けなくなる
ブアァッと音が聞こえるくらいに全身の毛穴が一気に開く、頭はアラームを最大音量にして危険を告げているのに身体が動いてくれない
まずい、このままではひじょーにまずい
横島が固まっている間にもヴヴヴヴヴッ、と不気味な振動を続けるドラム缶型清掃ロボは、獲物を狩る肉食獣の目のようにカメラの標準を裏路地のホコリと走ったときの汗で汚れた横島にあわせていく
「うそだ! 絶対うそだ! 俺は認めんぞこんな展開。つーか普通機械ってブッ壊れたら止まるもんだろ!!」
「ピィィィ――――――――――――――ッ」
横島の叫びと同時、清掃ロボから白い煙が甲高い音と一緒に一気に吐き出される
それは、鉄道の汽笛によく似ていて
戦闘開始の合図のようだった
どうもこんにちは
なんとか長いSSを作ろうとしてみるものの、やっぱり短いSSになってしまう牛丼好きのピエロです
横島VS清掃ロボに突入しました、これを予想できた人はまずいないでしょう。私もできませんでした
素人ながらに伏線を張ってみようとコチャコチャしているうちにこんな展開になってしまって・・・・・・
ど素人の駄文ですが一生懸命書いてみたのでお暇な方は見てやって下さい
牛丼好きのピエロより
法師陰陽師様
的確なアドバイスをありがとうございます
やっぱり短すぎるのはよくないですね、反省します
更新が遅くなると思いますがこれからは書き溜めをして書くようにします
黒夢様
速攻で読ませていただきました
滅茶苦茶面白かったです
私もあんなSSを書けるようになりたいです
・・・・・・その前にもっと長くしないといけないですね
感想ありがとうございます
谷境のララバイ様
返事が遅れてすいません
>よくある『横島が他作品の世界に行って女性を落としまくるSS』にはならない事を祈っております
ご安心を、現時点ではそんな話にするつもりはありません
ちなみに自分は谷境のララバイ様のファンです、ついでにSSを書こうと思い立った切っ掛けも谷境のララバイ様が某投稿掲示板に掲載されているSSを拝見したからです
心温まる感想をありがとうございます