続きをちょっと書いてみたり。
いや、『まぶらほ……?』の次の話がスーパーヘビー級バトルになっちゃって、書くのに物凄いエネルギーが必要になって中々手が付かないんですよ。(ネロ+ロア+四季(ロアの体が志貴なので一緒に戦える)+アルクェイドが敵で、味方も大所帯って、死ぬつもりか自分……)
「はじめまして。宮間夕菜です。
両親が仕事で各地を転々としていたので、あまり一つの学校に長く通えませんでしたので、今回は両親に無理を言って全寮制の葵学園に編入させてもらいました。
皆さん、これから卒業までよろしくお願いします。」
転校生だという、特徴的な髪型のピンク色の髪の少女は、そういってペコリとおじぎをした。
おおおぉっ、と和樹を除いた男子生徒達は、先ほどのダメージがまるで嘘のように色めきたった。
理由は極めて単純。転校生・宮間夕菜が美少女だったからだ。
一方、和樹の反応は彼等とは少々違った。
「式森君? 首なんて傾げてどうかしたのかしら?」
「杜崎さん、昔あんな髪型のアイドルかなんかって流行ってたっけ?
なんか、どっかで見覚えがあるんだけど……」
と、しきりに首を傾げていた。
彼女の第一印象は、女子生徒相手にも悪くは無かった。
ただ、和樹は何故か本能的な警戒心を夕菜に抱いてしまう。
「さて、んじゃ宮間の席だが……」
と、かおりが言った途端、夕菜の席を自分の近くにするべく男子生徒達が殴り合いを始める。
「あ、あの、皆さん……」
「おいおい……」
と、女子一同(かおり・夕菜含む)は男共の醜態に苦笑いを浮かべる。
それも、
「いいかげんにせんと、宮間の席を式森の隣にするぞ。」
の一言でぴたりと止む。
と、騒動が一段落した所で、和樹が思い出したように声を上げた。
「そうだっ!! 子供の頃、手品みせてあげたら、僕の事ウソツキ呼ばわりして攻撃魔法を沢山ぶつけてきた女の子!!
あれのせいで、丸一ヶ月生死の境を彷徨ったんだった!!」
その声に、夕菜の方も反応する。
「えっと、貴方は……雪だ、とか言ってバラバラにした発泡スチロールで誤魔化したウソツキさん!!
生きてたんですねっ、殺すつもりだったのに!!」
「殺すつもりって。あの時、僕達小学一年だよ?
小1の女の子がそんな怖い事考えちゃ駄目だって!!」
「おーい、話が見えないんだが?」
言い争う和樹と夕菜に、かおりが割って入る。
「式森っ!! お前夕菜さんとどういう関係なんだっ!!」
男子を代表して、仲丸が吼える。
「何でもないよ。
会ったのは一度きりだし、大体その時にウソツキ呼ばわりされて殺されかけたし。」
「その辺りを詳しく話してくれないかしら?」
沙弓の質問に、和樹は幼い日の記憶を辿りながら話し始めた。
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その日、幼い和樹は、道端で泣いているピンクの髪の少女を見つけた。
言うまでも無く、幼い夕菜である。
「ねえ? なんで泣いてるの?」
和樹は、止せば良いのに、夕菜に声をかけた。
「またお引越しで、友達できない内に転校しちゃうの……」
「そうなんだ……」
「あなたは?」
「僕?」
魔力0、回数0。
勿論、『世界一の魔術師』などとは口が裂けても言えない。
「世界最年少手品師……かな?」
「手品? 手品ってどんなの?」
この世界において、手品は遺失技術一歩手前のレアスキルである。
よって、夕菜がその存在を知らなくても無理は無い。
「ん〜〜とね、こんなの。」
和樹がそう言って、何処からともなく小さな小さな旗を取り出す。
少女には、まるで魔法を使ったようにしか見えない。
「え? こんなのの為に魔法使ったの?」
「違うよ、魔法じゃないもん。
僕、魔法全然使えないし。
魔法ほど何でも出来る訳じゃないけど、結構色々出来るよ? リクエストない?」
「え? それじゃあね、雪を見せて。」
「雪……雪ね。じゃあこれでどう?」
和樹が手を天に掲げると、袖から白い物が大量に噴出され、雪のように舞い落ちる。
「わあ……」
と、夕菜が感激したのもつかの間。
彼女が、降ってくる白い物を手に乗せてよくよく観察すると、彼女の態度は一変した。
「これ、発泡スチロールだ……」
彼女の怒りが精霊を呼び集める。
「ウソツキ……
ウソツキ!!」
夕菜は怒りに任せて、和樹に攻撃魔法を浴びせる。
和樹はすんでの所で避け、本気で自分を殺しにかかる少女の姿に、ただ脱兎の如く逃げ出すしかなかった。
が、やがて直撃を受け、動けなくなった和樹にここぞとばかりに連続して魔法を浴びせる夕菜。
ウソツキ、ウソツキと泣き喚きながら……
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「嘘ついたあなたが悪いんです。」
「手品の事をちゃんと説明しなかった僕にも問題はあったかもしれないけど、いきなり殺しにかかるなんて普通じゃないよ。」
回想が終わって、和樹と夕菜はなお言い争う。
「小1の頃の殺し合いを、ここで再開されちゃたまらん。
宮間、お前、前のほうに来い。」
ちなみに、和樹の席は後ろの方である。
二人とも隣同士になるのは避けたかったので、夕菜はこの指示に素直に従った。
昼休み。
沙弓は教員トイレで『昼食』を取っていた。
淫魔となった時に排泄器官である事を止め、和樹と彼女自身に甘美な快楽を供給する為の快楽器官となった菊門に、和樹のモノを受け入れ、後ろから抱きかかえられるようにして交わっている。
和樹の手品の修練で磨き上げた指先が、乳房を、膣を、更には体中をくまなく蹂躙し尽し、沙弓自身思いもよらない性感帯を発掘され、開発される。
沙弓は、和樹は、性の快楽と望む相手と睦み合う喜びと幸せに酔い痴れていた。
「「んんっ、んんんんっ!!」」
二人はディープキスを交わしながら同時に達する。
和樹の暖かい精液が直腸内に染み渡るのを、目を細めて嬉しがる沙弓。
快楽それ自体が淫魔の食料であり、その為淫魔はより大きな快楽を得る事が出来る女性の姿をしている。
だから、和樹は、素晴らしい快楽を生み出す沙弓の肉体に溺れつつも、少しでも沙弓を気持ち良くしてあげようと努める。
「杜崎さん……名残惜しい?」
「ええ……でも、式森君の昼食や、午後の授業もあるもの。」
「そう。じゃあ、夜は沢山……」
と、沙弓はキスで和樹が続きを言うのを阻む。
「そうね。今夜も、二人とも失神するまでしましょう。」
と、不意にチクリ、と沙弓の胸が痛む。
転校していった、彼女の友人、山瀬千早の事を不意に思い出したからだ。
千早は和樹に想いを寄せていた。
だが、今こうやって和樹と愛し合っているのは自分。
そして、もう沙弓は和樹なしでは生きていけない。
今度千早に会った時、自分は彼女の顔を直視できるだろうか?
沙弓は愛しい温もりに包まれながら、そんな不安を感じていた……
まー、書いちゃいましたよ。エロ書きたいという欲望に任せて。
正直、和樹が魔法使えない理由はあんま考えてません。
「落ちこぼれ度アーーーップ!!」のつもりで作った設定なんで。
レスいきます。
>Dさん
親に売られたとかは無いですよ。
紅尉に預ける=エリート校葵学園入学確定ですから、結構嬉々として預けたんじゃないかと思います。
流石に、紅尉も少しは猫を被るでしょうし、マッドと悟らせなければ普通に預ける気になるでしょう。
ちなみに、和樹君がマッドに預けられたのは小学校高学年。小中はマッドの家から都内の学校に通ってました。
>皇 翠輝さん
手品師って本編のまぶらほじゃ、絶対に出て来ない人種ですからね。
ともすれば登場するかもしれない最強キャラよりは、よほど意表を付けたかな? と。
>幻覚キャベツさん
武道系列ではないにしろ血の滲むような努力をしていたここの和樹が、何にもしてなかった原作和樹より強いのは当然かと。
>かのんさん
千早かぁ……いっその事彼女も淫魔にして和樹が二人纏めて面倒みるのが、一番ですかねぇ?
>ミクヴェリさん
仮面は早々に剥がれてしまいましたw
>HAPPYEND至上主義者さん
ま、和樹には『魔法の使いすぎ』という死に方はありませんからね。
その点では、彼は結構気楽に生きています。
>タカちゃんさん
実際に、何処からともなく無数のコインを出したり、巨大なコインを出す事の出来るマジシャンっていますよ?
今回の和樹の立ち回りは、その人を参考にしてます。
>ナマケモノさん
すみません、出しちゃいました。
>KOUさん チンパンジーのパン君さん
そこは手品でカバーです。
……キシャー様のお怒りに触れてしまいましたけど。
それでは、失礼しました。
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