さてさて前回、最後に現れたヴァンパイアらしき少女。
出てくるやいなや横島にロリコン疑惑を向けたこの少女、いったい何者のだろうか?
さてさて物語の始まり〜始まり。
「違うわぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!!!!」
心の底からひねり出すように絶叫する横島君、そんな彼に対して少女がとった行動はというと?
「う〜うるさいわね〜。行き成り大声上げないでよ!耳が痛くなったじゃない!」
両耳を押さえ顔をしかめ講義の声を挙げていた。
「あんたの所為だろうが〜〜〜〜!人をロリコンよばわりしよって!」
ガーっといった感じで抗議の声を挙げる。(まあ当然といえば当然だ。)
「何よ〜あたしの所為だって言うの?」
「当然じゃ〜!行き成りロリコン扱いされれば誰だって叫ぶわ〜!」
納得いかないといった顔で少女も抗議の声を挙げるが、横島に即座に反論されムウッといった顔をみせる。
「何よ〜。本当の事じゃないのさ。」
「何が本当の事じゃい!俺の何処がロリコンだ〜!」
「何処がってさっきまでの行動全部がよ!」
「う・・・。」
口論になりかけるが少女の二言目で固まる横島、多少自分でもそうかもしれないと思ったようだ。
「ほら、固まったじゃない!図星なんでしょうが!」
「ちちち、違わい!」
「な〜にが違うってのよ!今の反応の何処をどう見たら違うって言えるのかしら?『おもいっきり図星を突かれました〜』って態度じゃないのよ!」
「う・・・うぐ。」
図星だと言われ慌てて否定するが、また二言目で動きが止まる。
どうやら口論では勝てそうに無いようだ。
「う、うぬぬぬぬ。」
「反論出来ないみたいね。私の勝ち〜っと♪」
ケラケラと面白そうにそうに笑う。その表情からも本気で面白がっている様子が見て取れた。
(ち、ちくしょ〜。俺は女には口喧嘩じゃ勝てない運命なのか〜!)
いやいや君だけじゃない。だいたい男というものは女には口では勝てないものだ。
「あははは、まあいいわ。それはひとまず置いといて。」
「そっちから振ってきたくせに勝手なやっちゃな〜。」
一通り笑い終わるとそんな事を言い出す少女に、ぶつぶつと呟く。
「聞こえてるわよ。まあいいじゃないそんな事、その必死さに免じてロリコンじゃ無いって事にしといてあげるから。」
「いや、しといてあげるって。俺はロリコンじゃないんだけど。」
「ん〜じゃあ一様自己紹介でもしようかな?」
納得いかずにぶつぶつとまた呟くが完璧に無視されたようだ。
「あたしは、アシュレイ。夜羽子・アシュレイ。ダークロア所属の最強のヴァンパイアよ。」
「アシュレイ・・・ダークロア・・・。」
「そうよ、一度位聞いた事はあるでしょう?」
自分の名前を名乗り、その名と組織の名前を呟く横島に笑いかける少女改めアシュレイ。
その笑みは何処か獲物を前にした狩人の笑みの様にも見える。
「いんや・・・全然知らんのだけど。」
「へ?」
横島の返答に、これでもかというほど気の抜けた顔をし声を出すアシュレイ。
「ちょ、知らないって。ほんと〜に知らないの!?」
「あ〜ダークロアって名前だけなら1回聞いた事あるけどな。夜羽子・アシュレイなんと名前は初めて聞いたな。」
その言葉にガーーーン!といった感じでうなだれる。
「そ、そんな。私って案外無名?無名なの?てことは何?今の私の態度って自意識過剰のただのバカ?そんな、そんなのって。」
なんだか自分で言ってどんどん深みにはまっているらしい。地面に手をつきぶつぶつと呟きだしてしまった。
「あ〜俺はこの世界のもんじゃないから解らんぞ。俺がたまたま聞いてないだけかもしれんし、
それにほら!一般人には無名でもさ、E.G.Oに阿羅耶識、後はWIZ-DOMだったけ?そんな名前の組織が他にもあるんだろ?
そういうのに所属してる連中には有名かもしれんし。な、だからそんなに落ちこまなくても。」
見た目が美少女というのもあるのだろうが基本的にはお人好しな横島君、
何故かアシュレイをなんとか励まそうとしたりしている。
「そうよね、一般人や異世界人じゃ知らないのもしかたないわよね。大丈夫、他の組織の奴らには有名なはずよあたしは。」
なんとか立ち直ったらしい、空を見上げ気合を入れている。
そこでようやく横島の言ったある言葉に疑問を持ったらしい。
「ちょっと待ってよ。異世界人ってどういう意味?」
「どういう意味って、そういう意味だけど?」
質問の意味が解らなかったのかそのまんまの答えを返す横島、
「そういう意味って、マジで異世界人だって言うの?あなた。」
「いや、まあ自分で言ってて信じてもらえんだろうとは思うけど、全部本当の事だしな〜。」
う〜んと今度は横島が考え込む。
「あ〜もういいわ、信じてあげるわよ。まあそれなら阿羅耶識ポイくせに、なんでその娘を助けてくれたのかも何となく解るし。」
「ん?その娘を助けてくれたって、君はフェンリルの知り合いか何かなのか?」
そのアシュレイの言葉に頭の上に?を浮かべ聞き返す。
「あ〜別に知り合いじゃあないわよ、今が初顔合わせだし。ただ私はその子を迎えに来ただけ」
「迎えに?フェンリルを?何で?」
「何でって、あ〜それも知らないのか〜。
あたし達ダークロアは亜人種や悪魔、鬼なんていう人間から見て妖怪と言われる者達の集まりなのよ、もしくはその血を引く者のね。
でもってその子はフェンリル、ようは人狼ね。他の組織に排除される前に保護に来たって訳。」
「保護って何故?」
「別に仲間がやられそうだから助けに来たってだけじゃ不満?まあ他にも色々理由があるにはあるんだけど、ね。
でもそれはあなたに言う事じゃないわ。あなたは部外者、しかもいつ何時敵に回るかも解らないんだから。
まあもっともさっきまでの様子じゃ、その娘に危害を加えるつもりは皆無みたいだけどね。」
そこまで一気に喋り一息つくアシュレイ、横島は納得いかないような顔をして彼女を見ている。
そして少しの間が空き横島がたずねた。
「部外者ってそれはないんじゃねえのか?フェンリルとは、この世界に来てからたとえ今日一日とはいえずっと一緒にいたんだし、
それにフェンリルを追ってた女の子から逃がす手伝いもしたって事になる。
君の話が全部本当ならあの娘はダークロア以外のどれかの所属って事になるはずだ、てことは俺も狙われる事になってるかもしれない。
こんだけ関わって部外者ってのは無いんじゃないのか?」
今度は横島がそこまで一息に言う。
「まあ、俺が勝手に関わっただけだけどさ・・・。」
それを聞き少し考え込むアシュレイだったがすぐに口を開いた。
「まあね、部外者ってのは酷かったかもしれないわね。その娘を逃がしてくれたのも感謝はしてるのよこれでも。」
そうフェンリルの方を見ねがら話す。
が、横島に目線を戻しこう続ける。
「でも、これ以上は話す訳にはいかないのも確かなのよ、それに話したとしてもあたしのする事は変わらない。
その娘をフェンリルをダークロアに連れて行く、それが今回のあたしの仕事。たとえ無理やりにでもね。」
そう言いきり横島を正面から見据える。
その瞳には強い意志が宿っていた。
━邪魔するなら容赦しない━
その瞳はそう語っていた。
だが横島もここで引く訳にはいかない。
彼は約束したのだから、フェンリルに護ってやる・・・と。
「悪いけど無理やり連れてくってんなら邪魔させてもらう。
俺はフェンリルと護ってやるって約束したんだから。」
「あたしと戦うつもり?死んでも知らないわよ?」
邪魔すると言った横島に、全力であろう殺気をぶつけてくるアシュレイ。
その殺気の強さからも彼女の意思が本気だという事が伝わってくる。
「ああ、それでもだ。無理やり連れていかせる訳には行かない。」
そうハッキリと言う。
「ただ、フェ「ならいいわ。悪いけど、あなたを殺すなり気絶させるなりして連れて行かしてもらう!」ちょ・・・待っ!」
何か続けようとした横島の言葉をさえぎり向かってくるアシュレイ。
あっという間に間合いを詰めると、いつの間にか伸びた爪で切りかかってくる。
その速度に言いなおそうとした言葉を止め慌てて防ぐ横島。
ここにこの世界で始めての、そしてこの世界で起こるかずかずの戦いの中の第一戦が・・・開始された。
━おまけ━
そしてこの口論の間フェンリルはというと、
「むにゃむにゃ・・・お兄ちゃん・・・。」
などと寝言を言いながら熟睡していた。
よく寝ていられるものだ。
「う〜ん、お兄ちゃん。そんな所触ったらくすぐったいよ〜・・・むにゃむにゃ。」
・・・なにか、物凄く気になるセリフが聞こえた気がするが気のせいだろう、そうに違いない。
「ふあ・・・ん、そんな所舐めちゃダメー・・・んにゃ。」
いや気のせいだ・・・気のせいだったら気のせいだ。
あ〜まあそんな感じで戦いが始まった今も眠り続けるフェンリルだった。
━後書き━
はい、REKIです。
第六話をお送りしました〜。
さて前回出てきた少女は何名かの予想通りアシュレイちゃんでした〜。
この娘はレギュラーキャラの1人になる予定です。
次回は初の本格バトル・・・書けるか正直不安です(大汗
出来るかぎりがんばりますので見捨てないでくれると嬉しいです。
ではレス返しをば(今回はネタバレになるため後書き語のレス返しにさせていただきました)
森型様
そうなんですよサーが2の方だったりします。
ですが、安心してください!いつかは言えませんがフェンリルサーガ1バージョンも登場予定です!
最後に誤字報告ありがとうございました〜。
D,様
そうでしょうね〜フェンリルにとってはすでに大好きなお兄ちゃんですからね〜。
まあ、横島君が認める日はそうそう簡単には来ないでしょうがw
サーガ3でイレイザー復活しました、イレイザー好きなら集めるだけでも価値があるかもw
渋様
固有スキル人外落としですかw確かに持ってそうですねw
この横島君は人外以外にも結構持てたりしますがねw
なにか目標を持ってそれに向かって進んでいる人間は周囲にはかっこよく見えたりしますからね^^
はい!これからもがんばります!
遊鬼様
初めまして〜REKIです。よろしくお願いします^^
ん〜ピート達がどれ位かですか〜。
ん〜作者さん次第の気もしますがこのSSでは、
アシュレイの今現在の全力を10とするとピートが6のブラドーが4.5って所でしょうか。
ブラドーは魔力はかなり高いのですがボケの所為でかなり弱くなってたりします。
まあそれでも原作のアシュタロス戦のピートの状態で6ですのでアシュレイはかなり強いって事ですね。
詳しい能力は教えれませんが、身体能力なら横島君より上ですね間違いなく。あとかなり頑丈です。
がんばりますのでこれからもよろしくお願いします^^
ななし様
その通り!アシュレイです^^
僕のダークロアで1・2を争う大好きなキャラです!
時間軸としてはイレイザー襲来の少し前って感じです。
イレイザー襲来は・・・いつかは秘密ですw
桜葉 愛様
お〜ほめていただいてありがとうございます。よかった〜。
そうですね〜結構マルチな才能がありますね〜。
てか文珠だけで反則なんですがね実際(大汗
体術は次の話である程度見せるはずですよ^^
バトル書けるか不安なので心配なのすが、がんばるので応援してください(汗
ガルガンチュア様
ん〜最強ですか・・・今はそう見えるかもですね〜。
はい、バランス崩さないようにがんばって書きますです。
ガルガンチュアさんの想像の通りにアシュレイでした^^おめでとうございます。
各務さんですか・・・ん〜だせるかな?^^;
triger様
前回は長々とレス返しすいませんでした^^;
あれで納得していただけると助かります。
ロリコンで、いいじゃない。
横島君に聞かせてやりたいですね〜。
あんだけ実年齢一桁か10代前半になつかれてロリコンじゃないっていってもね〜?(笑
以上でレス返し終了です。
次は幻想の〜の方を投稿する事になると思います。
こちらも今までのペースで出し続けれるようにがんばるので、幻想の〜の方共々よろしくお願いします。
では次回までさよ〜なら〜。