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「黄金の獅子を受け継ぐ者4(まぶらほ+セイント星矢)」

アーレス (2005-05-27 18:32)
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彼らは地上のあらゆる場所からやってきた真の勇気と力をもった少年たちだ。
武器をきらうアテナを守るため少年たちは己の体を武器として戦った。
その拳は空をひき裂き、その蹴りは大地をわったという。
今でもこの世に邪悪がはびこるとき、かならずやあらわれるという希望の闘士。
しかし、もはやギリシャ神話の中にもその名は存在しない。
幻の少年たち、アテナの聖闘士…


―――――――――――――


二年B組…葵学園始まって以来の問題クラスであり、彼らは学校で起こる出来事に金儲けの匂いを感じたら、ハイエナのように群れ、後には骨どころか塵一つ残さない。
それと同時に彼らは他人を蹴落とすことに金儲けと同じくらいの力を入れる。
彼らが文化祭の標語として『人の不幸は蜜の味、人の幸福砒素の味』を掲げたのはあまりにも有名な話である。
ではクラスの全員の仲が良いのかと言えばそうにあらず。同類嫌悪かどうかは解らないが、彼らは決して他人に心を許すということをしない。
何故ならクラス全員がいかに他人を出し抜けるかに力を入れており、B組の誰かを信じれば三日で丸裸にされるだろう。しかし、それだけですめばまだマシである。身ぐるみ剥がされても臓器の方には手を出されていないのだから。つまりはそういうクラスなのである。
そんなクラスメートの前で自分が城戸の御曹司だと堂々と名乗った和樹はいい度胸をしているといっていいだろう。

「兄さん、なんか疲れてない?」

「ああ、親父方の遺伝子目当てで寄ってきた馬鹿がいてな」

「ふ〜ん」

和樹が自分の席でだれていると腹違いの妹(クロードから見れば姉)、松田和美が話しかけてきた。彼女は星矢と星矢の幼馴染である美穂の間の子だ。星矢の子である三人は和樹がいれば仲がいいのだが、クロードと和美だけになるととたんに仲が悪くなる(単に二人ともブラコン)。

「…どんな女?二度と明るい道歩けないようにするけど」

「多分、大丈夫だ。辰巳に警告状を持って行かせたし」

「なにかあったら言ってよ。兄さんのためならなんでもするから」

「だったら、あれなんとかしてくれ」

「…ゴメン、無理」

和樹が指差す先には長身の女性がいた。

「式森君、今日こそは弟子入りさせて!」

そう言ってきたのは杜崎沙弓、和樹が指令を受けたときにその場にいた彼女は、和樹の実力を目の当たりにして弟子入りしたがっているのだ。

「…杜崎って十分強いじゃないか」

「私の力なんて式森君に比べたらまだまだよ!」

当たり前である。聖闘士の一撃は青銅聖闘士でマッハ1、白銀聖闘士でマッハ2〜5、黄金聖闘士は1秒間におよそ30万q地球7周半の速度(平たく言えば光速)だ。拳士の家の出とはいえ、杜崎沙弓がその域に達していた方が恐ろしい。

「…宗教でダメならかえるから!」

「いや、宗教なんて関係ないし…」

聖地にいる聖闘士は世界各地から集まった者ばかりなのだ一々宗教など気にしない。しいて言えばギリシャ語がしゃべれないといけない。聖地の公用語なのだから。

「じゃあ、なんでダメなの!」

「…女だってこと捨てれる?」

「え?」

女性が聖闘士になるとき、女であることを捨てるために仮面をつける。そして、その仮面の下を誰にも見せてはいけない。見せてしまったときはその相手を殺すか、愛さなければならない(シャイナはここを逆手にとった)。
チャイムが鳴り、二年B組担任の百の病を宿す男、中村先生が入ってくる。

「今日からこのクラスに転入生が来る。お前らとは違う種類の人間だから変なチョッカイ出すなよ。じゃあ、宮間。入ってきたまえ」

中村先生に呼ばれ、一人の少女が入ってきた。その少女の容姿、そして清純そうな印象にクラス全体が魅了される。少女はは教壇の前まで来るとにこりと笑って自己紹介をする。

「はじめまして。宮間…いえ、式森夕菜、式森和樹さんの妻です。これからよろしくお願いします」

教室の空気が凍った。和美が和樹の方を向いて「あの娘のこと?」と、目で訊いてくる。和樹は素直に頷いた。そのようすを見ていたらしい夕菜が怒鳴った。

「和樹さん!妻である私の前で他の女と見詰め合わないでください!!」

「妹の方を向くのになんで一々君の顔色を窺わなければならない?大体にして宮間、俺は君を妻にした覚えはない」
(彼女が本気で式森って名乗り出したら、普段から城戸って名乗ろうかな)

「宮間なんて他人行儀な言い方しないでください!夕菜と呼んでください!」

「式森、おまえ松田と兄弟だったのか?」

「ああ、あいつ普段から俺のこと「兄さん」って呼んでたのに気づかなかったのか?」

自称和樹の親友である仲丸が訊く。

「約束したじゃないですか!!」

「知らん」(即答)

クラスメートたちは話の展開についていけず黙っている。ついでに和樹に喧嘩を売ることはS級の危険をともなうため、まだ死にたくないB組のメンツは誰も騒がない(以前、正当防衛の名のもとに青銅以下の力でB組を殲滅した事がある)。

「雪を降らせてくれたじゃないですか!!」

「ああ!!!!」

和美が立ち上がって夕菜を指差した。何か思い出したらしい。

「兄さんに魔法使わせた、女の子!!!」


―――――――――――――――――


和樹は聖闘士の修行とグラード財閥次期総帥になるため多忙な幼年期をおくっていた。そんな彼にとって最も楽しいことは日本にいる妹や星の子学園の友達と会うことだった。

「アレ?あんな女の子いたっケ?」(少しなまりのある日本語)

「え?だれだろう…」

日本に来ると、かならず学園による和樹は見慣れない女の子を指差した。訊かれた和美もその子は見覚えがなかった。

「ナンカ泣いてるみたいダシ。ちょっと行ってミヨ」

聖闘士になるため修行している和樹はここだと英雄扱いされ、和樹の側には常に多くの子供がいた。その子たちを連れて泣いている女の子のところに行く。

「ドウシタノ?」

「わたしがおひっこししたくない」

堰を切ったように、少女は話し出した。家が大きくて、パパとママはとても忙しいこと。この町に来たばかりなのに、また引っ越さなければならないこと。
話している途中から聞いていた子供たちの様子が変わってきた。ここは孤児院である。親の話をされて快く思うものがいるだろうか?
和樹と和美は両親ともに健在だが、和樹の場合はアテナである母と教皇である父にあまり甘えることなどできない(しようともしない)。和美は外国にいる父に甘える事などできるわけがないし、孤児の友達の前で母に甘えるわけにもいかない(その結果、和美はブラコンになってしまった)。

「親がイテ甘えられるダケ君の方がここにいる誰よりも幸せなんダヨ」

集まっていた子供たちが頷く。

「できないんだ。おんなのこがたのんでるのにおとこのこだったらやってよ!」

…ドコの暴君ダヨ。君ハ……ごめんできナイ。デモ、他のことならできるかも知れナイ」

財閥の力を使えばできないことはないが使う気はない。

「じゃあ、ゆきみせて!」

和樹は正直な話、ここから出ていってもらいたかった。これ以上、学園の仲間に悲しい思いなどさせたくない。そのためなら、自分の少ない魔法だっておしまない。

「…わかっタ。それならデキル」

夏にもかかわらずしんしんと雪が降り出した。

「わぁ…」

雪を見上げて少女は笑顔になった。

「おおきくなったらおよめさんになってあげる!」

「ならなくてイイヨ」

笑顔でそう言うと少女は走ってどこかにいってしまった。


――――――――――――――――――――


「思い出してくれましたか!?」

「ああ、思い出したよ。孤児院の子供の前で親の話をしまくったやつだって」

(俺(私)だってそこまで酷いことはしないぞ)(B組一同)

「何の事ですか?和樹さんと私が将来を誓い合っただけじゃないですか」

なんのことだと不思議そうに言う夕菜に、和美がキレた。

「いい加減にしなさい!!あなたは自分の都合のいい事ばかり言って!あのあと、親に会いたいって泣き出す子が出て大変だったのよ!!」

「そんなこと知った事ではありません!あなたは和樹さんの妹なら、私のことは義姉さんと呼びなさい!!」

「だれが呼ぶか!兄さんは私のものよ!!」

怒鳴り会う二人の手が輝きだした。お互いに蹴落とし合っているだけに危険に敏感なB組の連中はさっさと教室から逃げ出した(中村は途中からすでにいなかった)。

この日、誰かが呼んだ警察にまた夕菜がつかまった。


―――――――――――――――――――


「カズキー!」

帰り道、突然声をかけられ振り向くと10いくかいかないかくらいの少女がいた。

「エリザじゃないか。どうしたんだ?」

「最近、星の子学園に来ないから心配してきてしまったぞ」

エリザと呼ばれた少女はそっぽを向いて顔が赤くなっているこの隠しながら言う。

「そっか、ならこれから行こうか?」

「うむ!」


あとがき
アーレスです。
今回は夕菜と和樹が過去に会っていたということだけ伝えたかっただけです。
さて、松田和美さんを和樹の妹にしてしまいましたが、これは偶然です。
B組の女子(杜崎沙弓さんは和樹の弟子志望者にするため除外)と同い年、年下の女の子(このときまだ従者にする予定がなかったので千早と神代もいた)の絵を机の上におき、目隠しをして十回転してから指差した女性を和樹の妹とする方法をとったところ偶然にも、和美さんになりました。
聖闘士星矢をやっていて何か物足りないと思って考えてみてこれをやるべきだときづきました。
それではまた………君は小宇宙を感じたことがあるか!


補足
エリザベートは和樹のはからいで、星の子学園に住んでいる。学園の子供たちに結構懐かれている。本人曰く「子供たちを家門の再興のための兵にしてみせる」らしい。


レス返し

>teteさん
星矢のやつ、まだ子供がいましたよ…

>D,さん
辰巳のおっさんは出す予定ですが、いつ出すかはまだ未定です。

>TlLTlLさん
怖い思いしながら仕事してたんですよ…きっと

>くりんさん
一応過去にあったことがあるようにしたんですけど、会う場所としていいところがあそこしかなかったので今回までやりませんでした。

>あーくさん
光正公はわかっていたので母方の苗字です。

>文・ジュウさん
漫画&アニメ内で苗字が出た人は数人だけなんですよね〜。

>ジェミナスさん
私も同じイメージを抱いております。…同志よ!!!!

>tttさん
まったくそのとおりです!

>御気さん
最後の質問以外は読んでのとおりです。
最後の質問の答えは
和樹自身はばれることにまったく気にしておりませんので何人にばれているかわかりません。

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