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「黒い種 キラ君奮闘?物語 第31話(ガンダムSEED)」

K沢 (2005-05-23 22:39)
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黒い種  キラ君奮闘?物語


第31話  集いし乙女達 (後編)


史上最強のレジスタンス『女神の使徒』
そのリーダーであるキラ・ヤマト。
彼は今、人生最大のピンチを迎えていた。


(どうしようどうしようどうしようどうしよう・・・)

思考の無限ループに突入中のキラ。
解撤策の無いこの状況を打破すべく全力で脳を回転させる。

「・・・うぅ・・・キラぁ」
「!」

キラの後ろから聞こえるか弱い声。
先程守ると誓ったばかりのステラ・ルーシェである。
その体は見て判るほどに震え、完全に怯えきっている。

(そうだ、僕はステラを守らなきゃいけないんだ)

ステラの手から伝わるぬくもりを感じ、強い意志を固めるキラ。
しかし、如何せん相手が悪すぎる。
いくらキラが優秀であろうとも絶対に敵わないだろう。
なぜならその相手とは・・・

「「「「「「・・・・・・」」」」」」

無言のまま仁王立ちし、
地獄の業火を背負っている6人の修羅なのだから。


こうなった原因を少しばかり説明しましょう。
この状況に陥ったのは5分前のこと。
無事ステラに対する処置を終えたキラは、彼女を連れてMSの研究所へとやってきたときだった。

「あれ?皆、なんで・・・」

キラは驚いた。
そこにいるはずのないラクス、ミリアリア、メイリンが居たからである。

「キラ様!」
「キラさん!」
「キラ君!」

キラの声を聞き、それまでフレイたちと話していた3人が一斉にキラのほうを振り向く。
と、そこでラクスがあることに気がついた。

「あら?」

それはステラの存在。
彼女のことは事前にフレイたちから聞いていた。
ゆえに彼女の置かれた状況も知っている。
キラの腕にしがみついているの納得できる。
勿論容認しているわけではないが・・・
だが、肝心なのはそこではない。

「あの、ステラさん?」
「・・・・・・誰?」
「あ、私はラクス・クラインと申します。ラクスとお呼び下さいな」
「・・・・・・ラクス」
「はい。それでステラさん、その指にはめている指輪は・・・」

ラクスが指差したのはステラが左手の薬指にはめている指輪だった。
宝石のように輝く緑色の石がはめ込まれおりとても綺麗である。

「・・・大事なもの・・・一番大事」

その指輪を愛しそうに撫でるステラ。
それを見てラクスたちの表情も穏やかな笑みに変わる。
フレイたちに聞いたよりもずいぶんとステラの様子が良くなっているように感じたからである。
しかし、

「キラがくれた・・・ずっと一緒だって言って・・・」

頬を染め、そう言ってしまったのだった。

「「「「「「・・・・・・」」」」」」

そして、時は止まった。


「・・・キラ」

背後の炎とは対照的に冷徹なフレイの声。
声だけで人が殺せるとしたらきっとこんな声だろう。

「一体どういう事なのかしら?」
「ど、どういう事って・・・どういう意味、かな?」

完全に気迫にのまれているキラ。
常人ならば当に失神しているほどの凄まじい圧力である。

「キラ君、正直に言ってよね」
「そうですよ、キラさん」

抜群のシンクロで圧迫をかけるホーク姉妹。

「別に私たちは怒っているわけではないぞ」
「そうよ、キラ。だから正直に教えてよ」

カガリ、ミリアリアも目がイッている。

「キラ様、往生際がよろしくないですわよ?」

6人の中で唯一の笑顔、もっとも目が笑っていないラクス。
まさしく絶体絶命。

「あ、あの、別に、その・・・深い意味は・・・」

その圧倒的なプレッシャーに耐えながら、何とか口を開くキラ。
だが所詮は無駄な足掻きである。
この状況で何を言っても聞き入れられるはずはない。
それほどまでに左手の薬指は威力が高いのである。

「「「「「「さぁ、ハッキリしてもらいましょうか」」」」」」
「うううっ・・・」

完全に追い詰められたキラ。
もはや打つ手は無く、極限の中で神経をすり減らしていくのみ・・・と思われた矢先。

「やめて!キラを虐めないで!」
「「「「「「「え!」」」」」」」

意外な所から救いの手が差し伸べられた。
キラを庇うようにして彼の前に立つ少女。
そこにいたのは、体を震えさせながら目に涙を浮かべているステラだった。


「お願い、虐めないで・・・・・・優しいキラ、虐めないで」
「「「「「「・・・・・・」」」」」」

言葉を失う6人の少女。
このとき、彼女達は己の間違いを悟った。

「う、うぅ・・・きらぁ」

自分たちにとってのキラと、ステラにとってのキラは違う。
依存などという言葉では到底及ばない。
それはきっと、空気のような存在。
それがあることが当たり前で、それが無いと生きていけない。

「・・・・・・」

それほどに辛い思いをしてきたのだろう。
誰も想像のできないような辛い目に・・・
そしてキラが救ったのだろう。
ステラの心を・・・

「・・・・・・」

直接ステラを責めた訳ではない。
だが、それはステラを責めるよりも辛い事。
そして決してやってはいけない事だった。

「きらぁ・・・・き、らぁ」
「ありがとう、ステラ・・・もう大丈夫だから、ね?」

その後、キラが言及されることは無く、ただステラの嗚咽だけが響いていた。


あとがき+レス返し

そういうわけでハーレムメンバー集結編(ステラの一人舞台とも言う)完結です。
そろそろキラ君たちにはアルテミスに戻ってもらおうかと思っています。
しかし、オーブの面々との絡みが無かった。
モルゲンレーテネタも、3人娘との絡みも・・・(汗)

ステラのキラに対する気持ちは他の6人とは違います。
本文でも挙げたとおり、空気のような存在と言えます。
ですんで、ステラの位置付けは他の6人と少し異なっています。
とは言ってもそれはあくまでも現時点でですので、この先どうなるかはわかりません。
まぁ、現時点での筆頭ヒロインですけどね(笑)

しかし、ステラは書き難い。
文章力の無い私にはかなりヘビーです。
簡単に見えて、こういうキャラが一番難しい・・・

今回、壊れキャラの注釈は要らなかったかな?


お知らせ

今回の3話は更新ペースが異常に速かったですが、
休み中にどうしても完結させておきたかったという作者の個人的理由によるものであります。
これからはまた元のペースに戻りますので、あしからず。


D,様・カイン様・ルスト様・イワッペ様・SUKIGT様・牙鳥様
レスありがとうございました。

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