※掲載当初、誤ってキャラを間違えて話を書いておりました。
ホントにやってはならないことをやらかしてしまいました。
その辺はすでに訂正いたしました。
すでにこの話をお読みになった皆様、大変申し訳ありませんでした。
黒い種 キラ君奮闘?物語
第26話 初心忘れるべからず
「ねぇキラ、今私たちはどこに向かってるの?」
「ん? 今向かってるのはオーブだよ」
太平洋を飛ぶ一隻の小型シャトル。
乗っているのは勿論キラ・ヤマト一行である。
「オーブへ向かってるの?」
「ああ、砂漠での目的は達したからね」
そう言って一枚のディスクを取り出し、フレイに見せるキラ。
「でも、キラ君が元気になってよかったわ」
「ははは」
ルナマリアの言葉に苦笑いを浮かべるキラ。
バルトフェルドとのやり取りが思い出される。
そう、キラは元気を取り戻していた。
それどころか、彼女たちとのわだかまりも一切感じられない。
バラディーヤ行政府での出来事は、全てバルトフェルドの仕組んだことだった。
町での一件でキラ達が酷く傷ついたことを察したバルトフェルド。
そのため事前に部下に連絡し、あの大芝居をしたということなのだ。
「でも僕、かなり恥ずかしいこと口走ってたよね」
自分の言ったことを思い出し赤くなるキラ。
その様を見てうふふっと笑う女性陣。
「俺にとって一番大事な物なんだ〜♪」
「うぐっ」
「徹底的に可愛がってやるだけだ〜♪」
「うぐぐっ」
「手を出したら殺す〜♪」
「グハァ!」
「「「うふふふふ〜♪」」」
女性陣の言葉にグサグサッとダメージを受けるキラ。
しかし、その顔には笑みが浮かんでいる。
そして彼女たちの顔にも。
「・・・まぁ、あの人のおかげだよな。全部お見通しだったみたいだし」
そう言ってディスクと一緒に入手したメモを開くキラ。
その内容とは・・・
少年たちの復活記念だ。
僕の持つ砂漠の秘宝を贈呈しよう。
これはものすごい『衝撃』だぞ
砂漠の虎こと、アンドリュー・バルトフェルドより
PS.月の女神様によろしく!
つまり、そういうことなのだ。
結局全てバルトフェルドの手の平の上だったという訳だ。
デュランダルとは違った意味であっぱれな人物である。
「ともかく、心機一転、頑張ろう!」
「「「オォ〜〜〜♪」」」
そんなこんなで再び団結したキラ達。
第二の目的地であるオーブ目指して、4人は進んで行くのであった。
・・・・・・
・・・・
・・
え? 4人?
「そう言えばカガリ、ホントについて来ちゃって大丈夫なの?」
「あ、ああ、オーブに行くって言ったらOKを貰えたんだ(//////)」
キラの問いに頬を染めて答えるカガリ。
・・・じゃなくてキサカはどうした、キサカは。
「うおぉぉぉぉぉぉ!!! カガリィィィィィィ!!!」
どこぞの砂漠でそんな叫びが聞こえた気がした。
そんなこんなでやって来ましたオーブ近海。
これ以上先へ進むとオーブの防衛レーダーに引っかかってしまう。
勿論キラ達は許可なんか持っていないので、
当然撃墜対象になってしまう。
「そろそろオーブ近海だな・・・みんな、悪いけどちょっとここで待ってて」
真剣な表情でそう告げるキラ。
シャトルを海に着水させ、操縦席から立ち上がる。
「キラ、どうするの?」
「オーブと交渉してくるのさ」
「そんな!一人で行くなんて」
キラの答えに驚くルナマリア。
だが、キラは落ち着いたまま答える。
「一人で行くっていっても、中に入れるように交渉してくるだけだよ。
すぐに迎えに戻ってくるからさ」
「でも、キラ君・・・」
「平気だよ、僕を信じて」
「キラ! お前が行かなくても私が・・・あっ」
何かを言いかけるカガリの口を塞ぐキラ。
そして耳元でさっと呟く。
「カガリのことは知ってるよ。
でも、僕にちょっとした考えがあるんだ。だから任せて、ね?」
「キラ、あっ・・・//////」
耳にかかるキラの吐息に体を震わせ、今にも崩れ落ちそうなカガリ。
そんなカガリの腰を支え、優しくシートに座らせるキラ。
そのまま振り返る事無く、シャトル後部の格納庫に走っていった。
その数分後、一機のモビルスーツが飛び去っていく。
「「「キラ・・・」」」
彼を信じていつつも、それでも不安を隠せない。
そんな声を洩らす3人だった。
海上を疾走する一機のモビルスーツ。
勿論キラの愛機ストライクである。
一直線にオノロゴ島目指して突き進んでいく。
「もうレーダーの範囲内には入ってるよな。
だとするとそろそろ警告が・・・お、来た」
コックピットに強制的に開くウィンドウ。
おそらく管制室だろう。
「ちっ、男か」
久々に本領発揮のキラ。
だがあまりに久しぶりだったためか、心で思わず口に出してしまっている。
「・・・・・・貴様、所属と領海侵入の目的を述べろ。
返答によらず撃墜する」
かなり怒っている様子の管制官。
と言うよりもキレてしまっているらしい。
警告が死刑宣告になっている。
「・・・我々はレジスタンス『女神の使徒』だ。オーブ団表であるウズミ・ナラ・アスハとの面会を要求する。
受け入れられない場合は武力をもって行動させてもらう」
「了解した・・・迎撃部隊発進。
正体不明のモビルスーツを全力で撃墜せよ」
本当に攻撃の指示を出した管制官。
どうやらかなりプライドの高い人間だったらしい。
侮辱されたのが気に食わなかったようだ。
すぐさまオノロゴ島から数十機の戦闘機が発進してくる。
「やれやれ・・・まぁ、こっちの目論見通りになったか」
さらりと物騒なセリフを洩らすキラ。
目論見通り?
それは一体どのような・・・
「さぁ、ストレス解消の時間だぜ!!!」
・・・納得。
この後、戦闘はわずか5分で終了した。
勿論キラが一機残らず戦闘機を撃墜したのである。
ただ、撃墜する直前に相手の機体に強制介入しパイロットを確認。
その結果、全58機中55機が全壊。
残り3機が翼に超軽微な破損を受けて戦闘放棄。
その3機に共通したこと、それはパイロットが女性だったとか・・・
「ただいまぁ〜」
満面の笑みを浮かべてシャトルに戻ったキラ。
「「「キラ(君)!」」」
キラの姿を見るや否や、我先にと飛び掛る3人。
その3人を抱きとめ、不安そうな表情を慰めるかのように微笑む。
「みんな、オーブに入れるようになったからね」
「ホントなの?」
「ああ、それとフレイにはオマケがある。なんと、両親と面会が出来るんだよ」
「ええ!?」
驚くフレイ。
「フレイさ、もうずっとご両親と会ってないだろ?
僕と一緒にいてくれるのは嬉しいけどさ、やっぱりご両親を安心させてあげないとね」
「キラ・・・」
潤んだ瞳でキラを見上げるフレイ。
そして優しく微笑みを返すキラ。
「そういうわけで・・・いざ、オーブへ向けて発進だ!」
「「「お〜〜〜!」」」
そんな訳で、オーブへと向かう4人だった。
「彼が来たのか・・・・・・・・どうしよう(涙)」
どこかに涙を流しながら頭を抱えている首相がいたそうな・・・
あとがき+レス返し
と言う訳で初心に帰るべく書いてみた26話です。
かなり強引に終わらせてしまった砂漠編。
そして次はオーブ編です。
トラさんに貰った手紙とか、軽微な損傷の3機とか、頭を抱える首相とか、色々ある予定です。
てか、いきなりカガリ堕ちてるし。
虎さんは今後かなり出てくると思います。
と言うか、無駄に出番多いかも。
久しぶりにこの作品の元来の姿に沿ったものになったと思います。
色々と厳しいご意見も頂きました。
今後は覚悟を一新して臨もうかと思います。
とりあえず一夜の覚悟にならないように・・・
それでは次回で。
D,様・にゃんこそば!!様・ホーク様・イワッペ様・ななし様・鋼鉄の騎士様
レスありがとうございました。