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!警告!ダーク、バイオレンス、壊れキャラ有り

「黒い種 キラ君奮闘?物語 第24話(ガンダムSEED)」

K沢 (2005-05-04 17:05/2005-05-04 17:25)
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黒い種  キラ君奮闘?物語


第24話  第一次スーパーケバブ大戦 (後編)


「ううう・・・」

未だかつてないほどの窮地に追い込まれているキラ。
その人類最高の頭脳をフル回転させ、必死に打開策を検討している。
幸いなことに、今のところ皆の矛先は彼に向いていない。
そのために考える余裕が生まれている。

(ヤバイ、ヤバ過ぎる。あのクソ野郎(デュランダル)と対峙したとき以上にヤバイ)

とは言え、もう限界が近いらしい。
生まれて初めての敗北を味合わされた黒の先輩以上と言っているのだ。
この時点でどれほど追い詰められているかお判りだろう。

(どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう・・・・・・・・・・)

おや、もはや考えるといった状況ではなくなったらしい。
完全にドツボへとはまってしまったようだ
そんな彼をほったらかしにし、周囲の熱はどんどん上がっていった。

「何よ! 二代目カテ公なんて言われてたくせに!!」
「そっちこそ! MSで出てもにしかなってない役立たずじゃない!!
 赤い彗星の真似なんかして、思いっきり見掛け倒しじゃないのよ!!!」
「アンタこそ何も出来ない役立たずじゃない!! 
 オマケにキラ君を散々傷つけてたじゃないの!!」
「それは本編の話よ! このSSでは関係ないわ!!大体、それを言ったらアナタなんかキラとの接点なんて何もないじゃない!!!」
「それこそ関係ないわ!! 文句なら作者に言いなさいよ!!!」

もはやただの罵りあいとなっている2人。
冷静さなどという言葉はとうに意味を成さなくなり、
ただただ本能のままに言葉をぶつけ合っている。
・・・しかし、さすがに限度があるだろう。

「チリソースだと言ってるだろうが!!! このコーヒーマニア!!!」
「何を言うか、ヨーグルトソース以外ありえないと言っているだろう」

こちらの口論も熱を帯びている。
もっとも、カガリが熱くなっているだけでバルトフェルドは冷静なままだ。
構図的には駄々をこねる子供とそれをなだめる保護者といった感じだろうか。
しかしカガリ、なんでバルトフェルドがコーヒーマニアだと言うことを知っている?
て言うか正体気付いてる?

「・・・・・・」

そんな中、先程まで唸っていたはずのキラの様子が変化していた。
机に突っ伏しているのは変わらないが、
不気味なまでの落ち着きを取り戻していた。

(綺麗なお花畑が見える〜、あ、綺麗な天使のお姉さんが川の向こうで手を振ってる〜)

・・・のではなく、ただ単に現実逃避しているだけだった。
と言うよりもある意味一歩手前?
そんな状態のキラが、周囲に潜む気配に気がつけるわけがなかった。


「青き正常なる世界のために!」

そんな叫び声と共に、銃で武装した数人の男たちがテラスに向かって走り寄ってきた。
正面の建物から3人。
左右それぞれの脇道から2人ずつ。
合計7人。
その全員が、一斉に引き金に手をかけた。

「!!!」

キラは咄嗟にテーブルを倒してバリケードを作ると、
フレイ、ルナマリア、カガリの3人を抱き寄せてテーブルの影に身をかがめた。
その動作は銃声とほぼ同時だった。

「ダコスタ!!!」

バルトフェルドが叫ぶ。
彼の反応もキラとほとんど同時だった。
近くのテーブルをバリケードにし、身を隠しながら応戦していた。
その叫びに呼応したかのように銃撃を始めるダコスタ。
彼もまた銃で応戦していた。
勿論すでに同士とも呼べる間柄になったアフメドも一緒である。

「ちっ、ブルーコスモスか。みんな、大丈・・・・・・」

忌々しげに舌打ちをするキラ。
自身の迂闊さに後悔を憶えながら、少女たちの無事を確認するキラ。
だが、少女たちを案じる言葉は最後まで紡がれることがなかった。

「・・・・・・」

彼の視線の先には1人の少女。
真っ赤に染まった右腕を押さえているルナマリアだった。

「キラ君、私は大丈夫・・・痛ッ!」

キラの視線を感じ、笑みを浮かべて自身の無事を知らせようとするルナマリア。
だが、それは逆効果であった。
痛みに耐えかね、かすかな悲鳴を漏らしてしまった。
たった一言。
しかし、それは死神を呼び起こすには十分だった。


「・・・・・・」

彼女たちに背を向け、携帯していたナイフを取り出す。

「・・・・・・」

彼女たちに振り返る事無く、無言のまま立ちあがる。
そしてブルーコスモスどもを一瞥する。

「「「キラ(君)(オマエッ)?!」」」

3人の驚いた声が聞こえてくる。
無理もない。
依然として銃撃は続いている。
それに対して何ら防御策を講じる事無く、無防備のまま立ち上がったのだ。
それがどれだけ危険な行為かは誰でもわかる事だ。
だが、そんな事は今の俺には関係ない。

「・・・・・・」

銃弾が頬を掠めた。
チリッとした痛みが走る。
そして、スーッと血が流れ出してくる。
      
それを自覚してまた得体の知れない何かがこみ上げてくる。

「・・・・・・」

誰かが息を呑んだ気がした。
いつの間にか銃撃が治まっていた。
ブルーコスモスはおろか、砂漠の虎やその副官も動きを止めている。

「・・・・・・」

心情の音が聞こえる。
いまだかつてないほど早い鼓動。
だがそれに反比例するかのように冷静な思考。
今まで憶えている中で、おそらく最も落ち着いている。

「・・・・・・」

テラスを降り、通りに立つ。
その俺にブルーコスモスどもが視線を向けてくる。
そこから様々な感情が読み取れる。
だが、全員に共通している感情があった。
それは『恐怖』

「・・・・・・」

ナイフを逆手に持ちかえる。
一瞬動きを止めて正面にいる奴に対して構えを取る。
そして地を蹴り、そいつの首を刎ね飛ばす一撃を繰り出した。

「・・・・・・」

 ゴロッ・・・

そんな音を立てて転がる頭。
何が起こったのかわからない。
そんな表情のまま固まっていた。
直後に大量の血が噴き出した。
頭部を失い倒れる身体。
飛び散った血が俺の全身に降りかかる。

「・・・・・・」

それから先は一方的な虐殺

微動だにしないブルーコスモス

その一人一人を

一切の手加減などなく

渾身の力を込め

切り捨てていった


「・・・・・・」

全てが終わった後、俺は通りに立ち尽くしていた。
酷く記憶が曖昧で、自分が何をしたのか憶えていない。
周りを見れば一目瞭然なのだが、それでもハッキリとした自覚がない。
だが、たった一つだけ確かなことがあった。
なぜそう思ったのかは判らない。
だが、それは紛れもない事実だっただろう。

オレハズット、ワラッテイタ・・・・・・

それが、初めての殺しの感触だった。


あとがき+レス返し

愛する者を傷つけられたキラが暴走。
心の底から愛しているがゆえの行動だったのです。
しかし、結果をうやむやにするだけのはずがまさかこんなになってしまうとは・・・

同じ話に基地の3人のことを入れるわけにはいかなかったので、次回に持越しです。
とりあえず次回は虎の屋敷へ行きます。
何とかこの話の収拾をつけないと。

D,様・イワッペ様・スロバ様・SUKIGT様・覇王様・牙様・こうの様
レスありがとうございました。

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