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「妖姫新妻(未定)奮戦記U(クラフトソード物語)」

ばななん王子 (2005-04-21 19:58)
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「♭〜〜〜♪〜♪ ♪♪〜〜〜〜〜♪」


自分でもサッパリ解からない歌を口ずさみながらクルクルと第二階層に登ってゆく私。

アマリエさまご公認でクリュウさまとヤれる・・・・・・もといっ寝台を共にできると思うと自然と足取りも軽くなります(飛んでおりますが・・・)。


私の手元には白い陶器の壷。

神様・・・・・・大いなるエルゴが私に与えてくださったミラクルパワー、

香♪があります。

うふふふふ・・・・・・・・・・・


勿論、詳しい使い方はアマリエさまがご教授してくださいました。

使用量を間違えると私の意識も飛ぶそうです。

サプレスの護衛獣である私の意識までふっ飛ばしてしまうなんて・・・・・・なんて恐ろしいお香なのでしょう。

でも、ティースプーンに擦り切れ一杯は解かり易い量ですから調子にのって山盛りとかにしない限り大丈夫です。


ああ・・・・・・(うっとり)私はついにクリュウさまに無理矢理犯されてしまうんでしょうか♪

明日の朝日がさす頃、寝台の上でグッタリとした私の体は、クリュウさまの歯形とガビガビになった粘液でベドベドになってたりして・・・・・・(うっとり)

他のオスどもに触れられるどころか見られるのも御免蒙りますが、クリュウさまという麗しい殿方は別です。

どうかいやらしい私のカラダの隅々まで汚しきって奪い去ってくださいませ♪


「き、今日のシュガレットさんは何時も以上にヘンなのです」


・・・・・・何かヘンなセリフが聞こえた気もしないでもありませんが、勿論シカトします。

以前はサクロさまが住んでおられ、現在は私と私のクリュウさまとが同棲♪しているお家のドアが見えてきました。

くふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ・・・・・・・・・お待たせして申し訳ございません。

さぁ、今夜は朝までパワフル凸#$凹※ですわ〜〜〜っ♪


いざっ桃色へ!!!


がちゃっ


クリュウさまぁ〜〜♪ ただいまもどりましたぁ〜〜〜〜♪


「あ、おかえりシュガレット」


私を迎えてくれたのは満面の笑顔のクリュウさま☆


と・・・・・・・・・・・・


「ち・・・・・・もう帰ってきやがった・・・・・・」


と、私の耳にしっかり聞こえた忌々しげな声で、


「あ、シュガレット。お邪魔させてもらってるわよ」


「あぁ、いらしてたんですか・・・・・・・・・サナレさま」


言葉どーり邪魔しに来やがりましたか。

準決勝で身の程知らずにもクリュウさまと戦ってボロマケした挙句パリスタパリスに乗っ取られてクリュウさまに迷惑をおかけなさった上、助け出してくださったクリュウさまをモノにする為、ショタ女コウレンさまと姉妹で不毛な奪い合いをなさってる恩知らずの男女サナレさま。


「・・・・・・・・・・・・何か言った?」

「いえ、別に〜〜♪」


私とクリュウさまの愛に満々た肉欲時間はこうして赤毛ザルの淫謀によって遠退いてしまうのでした・・・・・・・・・・・・


こ〜〜〜んチクショ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(涙)


────────────────────────────────────────

──妖姫新妻(未定)奮戦記──
     SUMMON NIGHT−CRAFT SWORD STORY−
                    AFTER

                  U(ちゅっ♪)

─────────────────────────────────


台所へとそそくさと移動し、とりあえずはお茶を入れるシュガレット。

恋の鞘当てと言うか、皆の想い人たるクリュウの奪い合いにおいてある意味一人勝ちであるシュガレットは敵に塩を送る事くらいはできる。


途轍もなく大切なミラクルアイテムの白い陶器の壷を取り植えず戸棚に隠し、嫌味の一つも喰らったらムカっ腹立つのでそこそこの茶の葉を選らんで、いつも炉によって沸いているお湯を入れて蒸らす。

当然、鍛冶の全てを握っているシュガレットの事、茶の葉の蒸らし加減は完璧だ。

アマリエに習っているのでクリュウ好みの味ではあるが、それこそそれで良い訳で、客の好みなんぞ知った事ではない。


程よく葉が広がり、香りが立ち出すとあたためてあるカップに注ぎ、お茶請けの焼き菓子(シュガレットの手製)と共に二人に持ってゆく。


「はい、クリュウさま♪」

「ありがとうシュガレット」

「そんな、お礼なんて・・・・・・・・・(ぽっ)」


一々コレである。

それに、客人より家主に出すのも如何なものかと思われる。

現に客人たる少女サナレも、「ケッ・・・」と不機嫌に足を組んでいるではないか。

尤も、クリュウの視線が向く直前には足は戻されているのではあるが・・・・・・


「ほら、サナレさまもどうぞ」

「なんか言葉にトゲあるけど・・・どうも」


言葉のアクセント的に言えば『ホレ、飲めや』に近いものがある。
クリュウに対するものと大違いだ。


「それで、サナレさまは何のご用でわざわざこんなトコに来やが・・・いえ、おいでになられたんですか?」

「あら? 大切なトモダチのクリュウにに来たって理由じゃいけないわけ?」


いけません。邪魔なのです。


とは流石にクリュウの前では言えない。


「そうですか。
 クリュウさまもお忙しい身ですので、御用がございましたら手早く終わらせて欲しいものでしたから」


だが、サナレのセリフに混じってるビミョ〜な言い回しがごっつ気になるのも事実。

よってシュガレットのセリフも『用を終わらせてとっとと去ねや コラ』という色があったりする。


ピキンっと額に井桁マークを浮かべるサナレ。
だが、顔はクリュウに向けている笑顔のままなのは流石は一番良い女を目指すサナレと言うべきか。


「うんうん。
 クリュウも特訓や材料集め、果ては鍛聖の仕事で大変でしょうからね。
 ストレスも溜まってるんじゃないかって思ってるのよ。
 常にお荷物抱えて走ってる訳だしね」


売り言葉に買い言葉とは良く言ったもので、シュガレットはサナレに眼に見えない白い手袋を叩きつけられて気がした。


「あらあら。クリュウさまには私が常にくっ付いてサポートしてさしあげてますからお気遣いは全く持って無用ですわ♪」


と明るく返すシュガレット。

だが、その左手はクリュウに見えないように中指を立てていた。


「(くぬやろぉ・・・・・・)」


ぎちぎちと殺気にも似た怒気が湧き上がり、サナレの背後にオーラパワーが出現しそうになる。


それでも家主たるクリュウは無言で剣を見つめていた。


その剣は所謂長剣で、デザイン的にはコウレンが腰に下げているものに近いが、それでいて全く違っている。

まず炎の属性がある。

そして軽い。

柄の部分もやや細めで、女性用の剣である事がうかがい知れた。


クリュウはその剣を握ると、腰を上げて二人からやや距離をとって振ってみた。


ヒュ・・・・・


赤い色の軌跡が後を追い、炎の属性である事を誇示している。


ヒュッ、ヒュッ、ヒュッ


例に三連繋いでみるも、やはり赤い軌跡は追ってくる。

その軌跡はやや三角形に近い形で眼に残り、今のクリュウが並外れた剣の使い手である事を二人の少女に物語っていた。


「(ホント・・・・・・強くなっちゃって・・・・・・)」
「(クリュウさま・・・・・・)」


多少の言葉の違いあれど、意識は同じである。

見惚れているのだ。

この少年に。


「うんっ、さすがサナレ。凄いよ!!」


カシ・・・っと鯉口までちゃんと押し込んでから剣を返す。


「そ、そぉ?」


そう真っ直ぐに誉められると次の句が出ない。

何せ想い人からの誉め言葉なのだ。
嬉しくって仕方が無い。


「だって、前に見せてもらったサナレの剣を“自分だけの力”で再現したんでしょ?
 あれよかずっと凄いもん」

「そ、そう? ありがとう・・・・・・


以前の・・・・・・鍛聖を決める試合の時のサナレの剣はパリスタパリスの力を借りて・・・・・・というか押し付けられて作ったものだった。

ずっと劣っていたクリュウが自分を置いて行ってしまう。

努力を続け、いつの間にか自分に並んでいるクリュウに対して焦りと憤りを感じていたサナレはその心をパリスタパリスにつけ込まれ、半ば操られていたのである。

だから、厳密に言えばあの時のサナレの剣はサナレの物ではないのだ。

そして今、
あの時の大恩人にして、自分ら姉妹の仲すら取り持ってくれた感謝と言う言葉の塊、クリュウに自分の“成果”を見せに来たと言う訳だ。


ぎしり・・・


ヤな軋み音がドコからかするがクリュウとサナレは気付いていない。
誰かが奥歯を噛み締める音であったりする。


「あの時さ・・・・・・
 ボクはサナレの剣の凄さに自分の自信を無くしちゃってたから、ちゃんと感想を言えなかったんだよね。
 だから、サナレを危険な目にあわせちゃったんだ」

「? どういう事?」


ポリポリと恥ずかしそうに頬をかくクリュウ。

その行為その物がシュガレットに“しっと”のマスクを被りそーにしてしまう。


「うん・・・・・・あの剣を見た時にさ、確かに凄いものだって感じたけど、あの剣からはいつものサナレの感じがしなかったんだ。
 なんていうか・・・・・・サナレの優しさが感じられなかったんだ」

ア、アタシのぉっ?!


思ってもいなかった言葉にサナレは真っ赤になる。


そりゃそうだろう。


あの試合の時に初対面時からツンツンしててクリュウに意地悪していた記憶しかない。

だと言うのに、自分を優しい女の子だと見ていてくれていたというのである。

アレから一年もして初めて聞いた事。

ある意味、告白に近い。


というか、彼女にとっては殆ど“それ”だったりする。


「うん。サナレは優しいよ。
 優しくて、強くて・・・・・・・・・流石に一番イイ女を目指してる事はあるよ」


と、ニッコリ笑顔付きでそうのたまった。


ぼしゅううっ!!!


真っ赤の茹蛸になるサナレ。

口には全く出していないが、サナレにとってクリュウは邪龍から救い出してくれた王子様と言ってもよい存在である。

確かにパリスタパリスは龍型の精霊であったし、自分は攫われて取り込まれていたのだ。

この街、ワイスタァンが守り神とまで言っていた大精霊から剣を片手に救い出してくれたクリュウをそう思うなと言う方が無茶である。


サナレとて女の子。

そんなロマンティック回路だってちゃんとある。


実際、この街でサナレが男として相対しているのはクリュウだけだった。

他の男共はOUT of 眼中で、告白されても自覚が無いのだ。

例外的に大切なライバルである帝王がいるが、彼はライバルであって恋愛対象ではない。


だからクリュウは間違いなくサナレの憧れの男であり、恋愛対象であった。


フォオオオオオオオオオオオ・・・・・・・・


そんなストロベリィな空気の横で、水の妖姫の少女が額に“しっと”と書かれているマスクを被らんとしていた。


しっとマスクレディの誕生も近いか?!


だがそれより前に、


あ、あのっ!! じゃ、確かに伝えたから!!!
 そ、そ、そそ、それと、そ、その・・・・・・剣の事・・・・・・・・・ありがとうね・・・・・・
 じ、じゃあ、またっ!!!!


捲くし立てるだけ捲くし立ててサナレは顔を赤熱化させたまま部屋を飛び出して行った。


「え? あ、あの・・・・・・」


クリュウが何かを言う前に玄関のドアを蹴破って、艀の方を使わず、一気にウクータに乗って水の上を走り去ってしまった。


「え、ええ〜〜と・・・・・・?」


後に残ったのは、


「一体何なの・・・・・・?」


相変わらずの朴念仁で訳の解かっていないクリュウと、


「さぁ、何なんでしょうね〜〜」


理解してはいるが言うつもりが全く無い、しっとのマスクを懐にしまいこんだシュガレットだけであった・・・・・・


もぅっ!! クリュウさまったらっ!!


サナレさまがお帰りになりやがってからクリュウさまはキッチンに行かれ、シーフードカレーをお作りになられています。

別に押し付けている訳ではありません。

何時もは当然ながらお食事の用意は私がします。

ですけど、カレーとなるとクリュウさまがお一人でお作りになられます。

あのサクロさまのカレー試練からずっと、カレーはクリュウさまの得意料理なのです。

・・・・・・まさかサクロさまのようにカレー鍛聖になられないかと心配していない訳でもありませんが、何だか私から逃げていらっしゃるようで不満だったりしますが・・・・・・


何故に赤毛ザル・・・もといっ、サナレさまが突然いらしたのか・・・・・・

私にはそれが気になって仕方が無いのです。

あの女狐の事です。きっと大人しいクリュウさまをレイプしに来たに違いありません。


『げっへっへっ・・・・・・クリュウ・・・・・アンタはもう、わたいのもんぢゃぁ〜〜』

『ぐすんぐすん・・・・・・汚されちゃったよぉ・・・・・・もう、シュガレットのお婿さんになれないよぉ・・・・・・』

『ぐひぃぐひぃぐひぃっ、可愛がってやるど、ク゛リ゛ュ゛ウ゛〜〜〜』

『いやぁああああ〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』


なんてヒドイ!!

ああっ!! 私のクリュウさまをドロドロに汚すなんて!!

クリュウさまの頭のてっぺんから足のつま先まで私のものなのです!!

当然、私の頭のてっぺんから足のつま先までもクリュウさまのモノです☆

ですから、私達はお互いがお互いで相互補完しているのがフツーなのですっ!! そこに他者が立ち入るなんて許されない事なのですっ!!

あ゛あ゛・・・・・・私のクリュウさま・・・・・・あんな女狐姉妹の妄想ワールドでドロドロにされているなのて・・・・・・

見えますっ!!

私には見えますっ!!

アイツらの妄想の中で、クリュウさまは男娼をやらされているか、肉奴隷に違いありませんっ!!

なんてお下品なっ!!


ああ・・・・・・私のクリュウさまが半ズボンとサスペンダーだけの姿にされて、ド下品なビスチェとストッキングだけの姿のあの女狐姉妹に陵辱されるなんてぇ〜〜〜〜〜〜〜(⊃д;)

許すま〜〜〜〜じ・・・・・・


「どうしたの? シュガレット」

「ひゃんっ!!」


いきなり超至近距離で麗しいお顔を見てしまい、飛び上がってしまう私。

ああ、いけないいけない。

気がついたらまた妄想に沈んでました。

これと言うのもクリュウさまがかまってくださらないからですわ。ぷんぷん


「後は一煮立ちさせてスパイスを加えるだけだよ」

「そ、そうですの・・・・・・」

「うん。魚介類はすぐに硬くなるからね。
 味を染み込ませた野菜と別けて、野菜だけを煮て、それからもう一度鍋に加えた方がいいかと思うんだ」


流石ですわクリュウさま。

あらゆる面で日々精進。

私のクリュウさまですから当然だといえるでしょ・・・・・・・・・あ、いけないいけない。
私は怒ってるんでしたわ。

では、気を取り直してもう一度・・・・・・


ぷんぷん


「今日さ、サナレが言ってくれたんだよ。
 コウレンさんがそろそろ本気で修業してくれるって。
 解かる? 次からコウレンさん、斧を使ってくれるんだってさ」


え・・・・・・・・・?

私の不機嫌さを無視する形でにこやかに話されるクリュウさま。

本当に嬉しそうです。


・・・・・・わりと知られておりませんが、コウレンさまは斧をお使いになります。

私も以前に拝見しましたが、宝石が鏤められた手斧をお使いになってらっしゃいました。


剣はサクロさま、槍はルマリさまとウレクサさま、復帰なされたテュマリさまはナックルです。

ただ、ご存知のようにテュマリさまがナックルをつけるのは手加減をする為ですし、ルマリさまは存外の天才ですので槍以外でも戦えます。

サクロさまは実力を隠しまくる癖がおありになりますし、頂点たるリンドウさまはよりにもよって素手でもOKという方ですし・・・・・・

そのせいで知られていないのですけど・・・・・・・・・


でも、あの方が斧を手にしてクリュウさまに技をご教授してくださるという事は、クリュウさまの実力が他の鍛聖様たちに認められるレベルに上がったという事で、シンテツさまのレベルに達する道をクリュウさまに見せてくださるという事でもあります。

それは確かに嬉しいでしょう。

実際、私も嬉しいです!!

よかったですね!! クリュウさま♪


「うん。今日と言う日にそう言われたんだ。
 とても嬉しいよ」


・・・・・・?

今日ですか・・・・・・?


はて? と私は首を傾げます。

そんな私を見、クリュウさまは苦笑なさいました。

ああ、失礼ですわクリュウさま!

また機嫌を悪くしゃちゃいます。


ぷんぷん


「覚えてない? 今日さ・・・・・・・・・シュガレットと初めて会った日なんだけど・・・・・・」


ぷんぷ・・・・・・


「え・・・・・・?」


私が呆然としていると、クリュウさまは白い小さな木の箱を持っていらして、私の前に差し出されました。


「前の大会の開会式の当日、ボクの護衛獣として呼び出されたんだよ? 忘れた?」


え・・・・・・? 

いえ、だって・・・・・・

確かに、今年、ルベーテさまのいらした“琥珀の鍛聖”の跡を決める大会が行われます。
ですけど、まだ開会式まで日が・・・・・・・・・


「ああ、やっぱりボクの仕事手伝ってくれてるのに忘れてるんだ。
 忘れたの? “あの事件”の記念に、開会式を“あの日”にズラしたってコト・・・・・・」


え・・・・・・・・・?

あ、ああ、そうでした!!

パリスタパリスをクリュウさまは見事に霊界へ送り返しになられました。

過去から続くこの街の柵から偉大なる精霊を解放した記念に、その日に変えたんでした!!

私としたコトが・・・・・・・・・・・・・・・


「シュガレット・・・・・・あれから一年、どうもありがとう。
 これからも宜しくね」


クリュウさま・・・・・・・・・・・・

あ、ああ・・・・・・いけないっ

涙が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そんな私の涙をクリュウさまが拭いてくださって、私の手にさっきの小箱を持たせてくださいました。


「これ、お礼なんだけど・・・・・・・・・気に入ってくれたらいいな」


ギョッとしてその小箱を見ます。

何となく震える手でその蓋を開けてみると・・・・・・・・・・・・


波のようにウェーブを持たせた銀細工。
真ん中にある蒼い石を抱きかかえるように、水飛沫を模した見事な細工のブローチがそこにありました。


深海の鉱石を磨き上げた美しい石は、宝石をも凌駕する輝きがあります。

ううん・・・・・・違いますね・・・・・・・・・輝きは輝きでも、眼に直接入る光じゃありません。

私達サプレスの妖精にとって感じる大切なモノは魂の輝き。

このブローチからは、溢れんばかりの想いが・・・・・・私への感謝の気持ちがギュウギュウに詰まってます。


「ク、クリュウさま・・・・・・・・・これは・・・・・・?」


恥ずかしい話ですが、涙でほとんど言葉になりませんでしたが、それでもクリュウさまはお答えになってくださいました。


「リンドウさんに習ってたんだよ。
 ホラ、ボクってこういう物のセンスって無いじゃないか」


リンドウさま・・・・・・?

ああ、それで最近、リンドウさまは私をみてニヤニヤしてらっしゃったんですね。

私はてっきり何時ものセクハラかと・・・・・・・・・


でも・・・・・・・・・私の為にわざわざお仕事の合間をぬってコツコツと造り続けてくださったのですね・・・・・・・・・・・・・・・

も、もう、その気持ちだけで胸いっぱいです。


「あ、あはは・・・・・・そ、その・・・・・・・・・・・・
 カ、カレーの続きやってくるね!!!」


解かりやすいですわクリュウさま。

今、お顔は真っ赤なのでしょうね。

ですからその顔を見られたくないのでしょう。

でも、私なんか涙でぐしょぐしょです。


ああ、あんなにお優しくて素敵なクリュウさまに対してアヤシイお香を使おうとするなんて・・・・・・・・・何てバカな事を考えてしまったのでしょう。

確かにクリュウさまにはやきもきさせられます。でも、クリュウさまは私を必要としてくださってますし、私にとってもクリュウさまは宝物です。

そんなクリュウさまのお心を自分にだけ向けようとするなんて・・・・・・・・・


私って何てバカなのでしょう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・超反省です。


「ねぇ、シュガレット」


どれくらいそうしていたでしょう。

時間的には短かったかもしれませんが、反省空間に閉じ篭もっていた私を呼び返してくださったのはやはりクリュウさまでした。

涙も既に止まってます。


「ハイ、何ですか? クリュウさま」


涙が止まってますから笑顔でクリュウさまの元に向います。


「どうかなさいましたか?」

「うん・・・・・・これ、どうしたんだろう?」

「え? あら?」


クリュウさまが示されたズンドウを覗いてみますと、何だか異様に色が薄い黄土色の色水がありました。


「これは?」

「う、うん・・・・・・スパイス入れたんだけど、何時もの色にならないんだ。
 どうしてだろう?」


そう言えば香りも変です。

妙に甘ったるいというか、香ばしいというか・・・・・・・・・

あの異国の方がスパイスを間違えたのでしょうか?


「味もヘンなんだよ? ホラ・・・」

「あ、どうも」


小皿に入れてくださったカレーを啜ってみます。

本当にヘンな味でした。

辛くは無く、何時もの苦味が強調されているようでいて、突然甘ったるく感じて・・・・・・・・・何なんでしょう?

でも、口当たりもよろしくありません。

はっきり申しまして、いくらクリュウさまのお料理とはいえ、お口直ししたいくらいなのです。


そう・・・・・・・・・クリュウさまの汗とか・・・・・・・・・・・・うん。
そっちの方がずっと美味しそうですし・・・・・・・・・・・・・・・


いえ、別のものでも・・・・・・・・・クリュウさまのお身体でしたら・・・・・・・・・・・・


はっ!?


私とした事がどういう事でしょう?

何だか動悸も凄いです。

胸がどっきんどっきんです。


「大丈夫? シュガレット」


ああ、お優しいクリュウさまがご心配してくださってる・・・・・・!!

でも、私はダメかもしれません・・・・・・だって、こんなに胸がどきどきと・・・・・・


「胸が・・・・・・? あ、ホントだ・・・・・・・・・ドキドキしてるね・・・・・・」


はい・・・・・・凄いでしょ・・・・・・・・・?

あン・・・っ 摘まないでください・・・・・・・・・何だか凄く敏感なんですから・・・・・・


「あ、ゴメンね・・・・・・ボク、初めてだから良く解からないんだ」


あ、いえ、その・・・・・・・・・お好きになさって結構ですわ・・・・・・私はクリュウさまのものなのですから・・・・・・


「ホント・・・・・・? でも、ボク、何故か解かんないけど・・・・・・歯止めが聞かないみたいなんだ・・・・・・なんでだろう?」


いいんです・・・・・・二人きりの夜はそんなもの無くても・・・・・・クリュウさまはクリュウさまのしたい事を私にしてくだされればいいんです。


「そっか・・・・・・・・・二人っきりの夜は何やってもいいんだ・・・・・・」


そうですわクリュウさま・・・・・・・・・


「・・・・・・でも、他の女の子と二人っきりになったらどうするの・・・・・・・・・? やっぱり何やってもいいの・・・・・・・・・?」


それは・・・・・・・・・ダメですっ!!!

私が認めない限り絶対にやっちゃダメです!!

クリュウさまは私の旦那様ですから・・・・・・・・・あぁ・・・っ ちょっと強いです・・・・・・


「そっか・・・・・・シュガレットの許可が出たらいいんだ・・・・・・・・・」


そ、そうで・・・・・・す・・・・・・痛っ
強すぎ・・・・・・あ、

        深・・・・っ

                      ん・・・・・・

わ、私が・・・・・・許可すれば・・・・・・の話で・・・・・・そこじゃないです・・・・・・


「うん・・・・・・ボクはシュガレットが・・・・・・いいって言わない限り・・・・・・他の女の子にこんな事、しない・・・・・・あ、ここ・・・熱い・・・・・・・・・」


嬉しいです、解かってくださ・・・・・っ!!

ダ、ダメです・・・・・・っ!!!

まだ、早・・・・・・っ か・・・・・・はぁ・・・・・・・・・・・・・んくっ


「シュガレット・・・・・・・・・しゅがれ・・・・・・っ」


そ、そんな・・・・・・まだ・・・ダメ・・・・・・・・っ

あっ

   大き・・・・・・・・・


                          硬い・・・・・・・・・・


             熱・・・・・・・・・・っ


ああああああああああああああああああああああああああああああああああああん♪


ぽんっ


誰も見ていないのに、部屋の中でアマリエは手を打った。


「そう言えば、あのお香・・・・・・確か正体は捕虜尋問用の魔法薬で、水に溶かして飲んだら強力な暗示もかけられるモノだったわね。
 素人が使ったらアブナイから火で焙って催淫成分の香りだけ使用しなさいって説明書に書いてあったっけ・・・・・・」


指を口元に当てて、首を傾げる仕種はまだ十代の娘の様である。

もっとも、その思考の中は娘という範疇は元より、母親と言う枠組みからもはみ出すきらいがあり、余人には窺い知れない。


「うちの人に使って既成事実を作るつもりだったけど、なんかアブナそーな感じがしたからやめたんだったわね・・・・・・
 いけないいけない。スッカリ忘れてたわ」


テヘ☆と頭をコツンと叩くアマリエ。

そんな重大すぎる事を忘れている事は元より、そんなモノを息子の護衛獣に渡した挙句、思い出したのにも拘らず気にしていないのには頭が下がる。

つーか、親として・・・・・・人としてアカンやろ?


「や〜ねぇ。
 どちらにしても孫が出来るじゃない♪
 それに、万一なんかの手違いで他のオンナノコに“お手つき”するようになったら義娘も増えるし♪
 サナレちゃんにしても、ラジィちゃんにしても将来有望株の美少女だし・・・・・・・・・それと、ブロンさんの言ってたハリオちゃんやヘリオちゃんとかも美少女だっていうしね♪
 ああ、でもコウレンさんにお義母さま♪とか言われたらシャクよねぇ・・・・・・」


それだけが問題なのだろうか?


「だって、クリュウはこの街を救った英雄じゃない。

 よく言うでしょ? 『英雄色好む』って。

 つまり、英雄って一流のスケベじゃないといけないじゃない」


なんか・・・・・・・・・違うような・・・・・・・・・・・・


「いーのいーの♪
 私の野望その一、『三十代で孫を抱く』は叶うし、野望そのニ、

 『家族をいっぱい増やす♪(クリュウが)』もスタートしてくれるかも☆」


ヤホ―――イ♪ と夜だというのに箒で楽しそーに掃除を始めるアマリエ。


ぶっとびママのスカタンな行動のお陰で、


                  今、ワイスタァンに嵐が吹こうとしていた・・・・・・・・・・・・


 〜POSTSCRIPT〜

どもです(^^
ワリとマシなコト言われてますから、調子こいて続きです。

えろえろなシーンが無いのは、それを入れたらクラフトソードという世界観を破壊すると感じたからです。

当然、濃厚なシーンは書けますけど、クリュウとシュガレットにそれをさせると、何かそのへんのエロ同人みたいですから削りました。

それでも二人はする事はしてますからねw

ちよっとアマリエ壊しすぎてる・・・・・・・・・

ま、まぁ、実際に私の話ではクリュウ以外はコワレですんで眼をつぶってください。

ではまたお会いしましょう。しーゆー♪

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