黒い種 キラ君奮闘?物語
第10話 組織拡大計画 始動編
「・・・そろそろ・・・かな」
キラがアークエンジェルを乗っ取ってから3日目。
目的地に向けて順調な航海が続いていた。
・・・キラが少しやつれている事を除けば。
「しかし・・・危うく・・・死ぬところだった・・・」
キラにとっての最大の誤算。
それは食事(と言うか劇薬の人体実験)である。
全ての連合兵を追い出してしまったため、食事を作る者がいなくなってしまったのだ。
その結果食事を作ることになったのは4人の少女である。
「みんな・・・一生懸命なのは・・・いいんだけどね・・・」
そして、それを食べるキラは毎日が限界に挑戦状態になったのである。
・・・それはさておき、
「・・・お、見えてきた」
キラの言葉どおり、メインモニターにあるものが映し出されてきた。
徐々に大きくなっていくそれは、小惑星と呼ぶにはあまりにもサイズの大きい岩の塊だった。
その所々からパラボナアンテナのような突起が出ている。
そう、ユーラシア連合の宇宙要塞『アルテミス』であった。
「よし・・・」
お馴染みとなったキラのブラインドタッチ。
すかさずウィルスプログラムが呼び出される。
「第二段階、開始だ」
うっすらと笑みを浮かべ、エンターキーを押すキラ。
その5分後、キラはアルテミスに通信を繋げた。
と言うわけで、キラ君とユーラシアの軍人さんの間で交わされたやり取りをお楽しみください。
注: 「」=キラ 『』=ユーラシア軍人
「あ〜、聞こえますか?」
『・・・・・・』
「ん? 聞こえてないのかな?」
『・・・・・・聞こえている』
「あ、よかった〜。さっさと答えてくださいよ、海坊主みたいな頭しちゃって〜。
あ、僕の名前はキラ・ヤマトと言います」
『(怒)・・・・・・私の名はガルシア。アルテミスの司令官だ。
早速出悪いのだが・・・貴様、何をした』
「え?」
『・・・・・・何をしたのかと聞いているんだ(怒怒)』
「何って、何のことですか?」
『・・・・・・(怒怒怒)』
「ちょっと、黙らないでくださいよ〜」
『・・・数分前、何故かアルテミスのマザーコンピューターが制御不能に陥った。
施設内の装備はおろか、生命維持装置まで止まりかけている始末だ。
貴様はこの原因を知っているか』
「ああ、そのことですか。
勿論ですよ。僕の仕業ですからね♪」
『トリィ♪』
『・・・・・・何故こんな真似をする?(怒×4)』
「いやぁ〜、実はアルテミスを僕に渡していただきたいんですよね」
『・・・・・・貴様、正気か?』
「いやだな〜、冗談は貴方のハゲ頭だけにしてくださいよ〜」
『・・・・・・(怒×5)』
「まあ、あんまり無駄話している訳にもいかないんで・・・(カタカタ)」
『司令、大変です!生命維持装置が停止しました!!!』
『何ィ!?』
「あれ? 何か騒がしくなりましたね? どうかなさったんですか?(ニッコリ)」
『貴様ァ!!! いい加減にしろ!!!』
「(この腐れハゲめ)・・・あ、手が滑った♪(カタカタ)」
『ああ! 自爆プログラムが作動しました!!!』
『何だと!?』
「おやおや、騒がしいですねぇ〜(ニッコリ)」
『・・・・・・』
「で、どうします?(ニッコリ)」
『・・・・・・わかった。貴様に従う』
以上、キラ君と軍人さんの間に交わされた会話でした。
余談ですが、アルテミスを脱出した軍人さんたちがキラ君に戦いを挑もうとしたが、
戦闘開始直前で何故か全ての艦でエア漏れが発生し、
戦いは起こらぬまま軍人さんたちは去っていきましたとさ。
「さっ、ここが僕たちの本拠地になる場所、『アルテミス』だよ」
「アルテミス!?」
格納庫らしき場所に降り立った5人。
場所の説明を始めようとしたキラの第一声に、大声を上げて驚くルナマリア。
「あ、ルナマリアさんは軍人だから知ってるよね」
「・・・キラ君、アルテミスって、ユーラシアの軍事拠点だよね?」
「そうだよ♪」
「・・・・・・」
キラの明るい口調に一瞬眩暈を覚えるルナマリア。
いくらキラ至上主義の彼女でも、この事実には驚いてしまう。
ユーラシア連合宇宙拠点『アルテミス』
独自のバリアシステムによって圧倒的な防御力を誇る難攻不落の要塞。
戦略的にそれほど重要な場所でないこともあり、
戦場で最も生存率の高い場所と言われている。
「まあ、そんなにすごいところなんですか?」
「へぇ〜、そうなんだ」
「さすがはキラね」
基本的に戦争とは無縁な3人。
素直に感心する。
「そうでもないよ、ここの人たちが快く譲ってくれたんだ」
謙遜した様子のキラ。
・・・よくもまあ抜け抜けと。
「ともかく、これからはここが本拠地になるからね」
「「「「わかったわ(わかりましたわ)、キラ(君)(様)」」」」
・・・なんだかんだでルナマリアも馴染んでいる。
最後は愛が勝つようだ。
「さてと、それじゃあ次だ」
「何をなさるんですか、キラ様?」
ラクスがキラに問いかける。
戦艦、拠点と目的のものを次々にゲットしたキラ。
彼が次に必要としているもの、それは・・・
「人材集めだよ」
「人材集め?」
キラの答えにキョトンとするラクス。
そんなラクスに笑顔を向けて言うキラ。
「そう、仲間を集めるんだ。
悔しいけど、僕達だけの力じゃあ戦争を止めるなんて事出来ない。
でも、世界にはきっと僕達と同じ考えの人がいるはずだ。
この馬鹿げた戦争に疑問を抱いている人。
この馬鹿げた戦争を止めようと思っている人。
そんな人たちと協力して、この戦争に立ち向かおうと思っているんだよ」
「「「「キラ(様)(君)・・・(//////)」」」」
その凛々しくも頼もしい姿に4人は見惚れてしまう。
しかしキラ、君は一人でも十分に戦えるだろう?
1日もあれば戦争を止めれる。
いや、それどころか宇宙の頂点に立つことだって出来る。
『ペンは剣より強し』や『情報を制する者は世界を制す』の如く、
君のハッキング能力をフルで使えば簡単だろうに・・・
(ふふふ、せっかくの機会だからな。せいぜい遊ばせて貰わないとね)
・・・納得。
「すぐに仲間集めをするのですか?」
「いや。とりあえずは基地の改造からだよ。
(人材のほうは向こうから来てくれるしね)
それじゃあみんな、行くよ」
キラの言葉を合図にして、5人は格納庫を後にした。
同時刻プラント、ザフト最高評議会にて
「・・・どう思う、パトリック」
「・・・どうもこうも、我々には選択の余地はない」
「・・・『アーモリーワン』に連絡を入れてくれ。例の戦艦を発進させると」
キラの作戦第三段階。
最初のターゲットは、ザフト・・・
あとがき+レス返し
未だに勢力の名前が決まらない(泣)
そんなわけで(どんなわけ?)拠点を手に入れたキラ君。
基地の改造に励みつつ、鴨がネギ背負ってくるのを待つことに。
・・・話の展開が強引過ぎたかな?
次回の内容ですが先に謝っておきます。
ご都合主義でごめんなさい。
今回話短いな・・・
キラ君のハーレムはまだまだ終わりません。
時折キレるかも知れませんが、そこは程よくガス抜いて。
しかしナデ○コか? の突込みには驚きました。
私自身まったく意識していませんでした。
しかし考えてみると共通点多し。
1人で運用可能にヒロインが料理ベタなど・・・
ヒロヒロ様・果物様・MTK様・D,様・suimin 様・田辺 様
レスありがとうございました。
BACK< >NEXT