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「クロノFate 9話(Fate+クロノクルセイド)」

柿の種 (2005-04-02 00:54/2005-04-02 22:39)
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「結界が張ってあるわね。人避けと侵入者を知らせる結界。特に妨害効果はないみたい。」

魔術師の屋敷なら何か備えがあるだろうと、門の前でまず、魔力解析を行なう。その結果、その結界のみが見つかった。

「他に、特に罠は無し・・・・か。結界は解除してもこっちの存在を教えるだけだから結局は同じね。行くわよ。」

凛の言葉に頷き、ロゼットとクロノが頷き、門を開け、屋敷の敷地内に踏み込む。何の反応も無かった。

「こっちの進入には気付いているでしょうに。嫌ってほど静かね。まだ、あっちの準備が整って無いのか・・・・。」

「それとも、奥で待ち構えているかね。」

凛の言葉にロゼットが次いで言う。“でしょうね”っとだけ答えて、凛は屋敷のドアを開けた。


凛が魔力の罠等をロゼットがサーヴァントの気配を、そしてクロノがその両方を警戒しながら進む。そして、奥の一室の前にたどり着いた。

「この部屋の中からサーヴァントの気配がする。多分部屋の真ん中に立ってる。」

「真っ向勝負って訳? いい度胸してるじゃない。凛、あなたは下がってて。パートナー、合図した瞬間、ドアを開けるからその瞬間に攻撃をしかけて。」

言いながら、十字架をドアの直ぐ前に立てる。これで、後、3箇所にさせれば捕縛結界がはることができた。

「わかったわ。任せたわよ。シスター、パートナー。」

相手は魔力を持たないので確認できないが、流石にこの部屋の中に慎二は居ないだろう。そこまで馬鹿では・・・・・無いと思う。そう考えて、凛は大人しく引く事にした。先程のように“ハンデ付き”でなければ、自分がサーヴァント相手に出来る事などたかが知れている事を凛は理解していた。

「それじゃあ、いくわよ。1、2の・・・・・」

コクリと頷いたロゼットはノブに手をかけ、力を込める。

「3!!」

そして合図と共にドアを押した。そして、そこにあったのは、ライダーの姿とそれ以外にもう一つ。一体の白い天馬、ペガサス。それを見た瞬間、半ば反射的にロゼットの手が銃を捨て、もう一つの銃を抜く。


「騎英の手綱(ベルレフォーン)」


だが、それよりも早く聞こえた叫びと共に彼女達の眼前に恐るべきスピードで光の弾丸が迫った。そして、その光の弾丸を遮る黒い影があった。

「パートナー!!」


 魔力弾をぶつけ、更にロゼットと凛を庇う為に、光の弾丸に向かって飛び込んだクロノがまるでボールのように大きく跳ね飛ばされる。


そして、その犠牲でできた僅かの時間の中でロゼットの口から“名”が発せられる。」


「最後の希望をこめし弾丸(テトラグラマトン)!!」


光の弾丸、1頭のペガサスに向かって本物の光の弾丸が放たれた。それも先程の戦いでのそれよりも強く。だが、それでも、なお力は足りなかった。ロゼットの放ったその一撃は荒れ狂う天馬の前に打ち消されようとする。


「Anfang!!」


だが、そこに一瞬、遅れて更なる力が加わった。クロノが吹き飛ばされて一瞬、冷静さを失っていた凛が、手持ちの最高のカード、形見の宝石を投げたのだ。Aランククラスの力が加わり、既に勢いを失いかけていた天馬はに対し、彼女達は今度こそ打ち勝った。


「クロノ!!」

ロゼットが跳ね飛ばされた、クロノのもとに走りよる。そして、その姿を見て、その酷さを見た。体の前半分は押し潰された状態になり、身体の中のものがはみ出た状態になっている。
 しかし、その状態でもクロノは生きていた。普通ならサーヴァントとはいえ、死んでいても可笑しくないダメージだったが、クロノは元が悪魔であった為、生命力がかなり強かった為である。

「はは、ロゼット、大丈夫だよ・・・うっ・・・。」

クロノはその状態で、何とか笑いを浮かべようとするが、すぐに痛みに顔を歪めてしまう。ロゼットはそんな彼を助ける為に凛に向かって叫んだ。

「凛、一瞬だけ、時計を解放して!!」

「わかったわ。」

凛は答え、数秒だけ時計を解放した。クロノの力が解放され、みるみる傷が癒えていく。

「ありがとう、助かったよ。」

全快と言うわけでは無論無いが何とか立ち上がれる位にまで回復したクロノが礼を言う。
そこで、時計を一旦止めた。

「いいわ。それより、ライダーはまだ、消えてない。貴重な魔力を費やした分、しっかり働いてもらうわよ。」

2度のテトラグラマトンの使用、そして短時間とはいえ時計の解放、凛は魔力の8割を使い果たしていた。最も、それだけ使ってなお2割の余力を残すと言うのは凄い事なのだが。そして、彼女はライダーの方に目をやった。

「くっ・・・・・・・。」

ロゼットの弾丸と凛の宝石、魔力の爆発に吹き飛ばされたライダーはそのまま地面にたたきつけられた。そしてその状態からよろよろと立ち上がろうとしている。互いの攻撃で威力が相殺されたおかげで、彼女もまた何とか致命傷を逃れたようだったが、それでもダメージは大きいらしく、立ち上がろうとしてもまた直ぐに倒れこんでしまう。

「哀れね。シスター、ひとおもいに止めをさしてあげて。」

その姿を見て凛は一瞬、魔術師としての冷たい視線を向けた後、ロゼットに指示する。ロゼットは銃を向けた。宝具では無い方の、弾丸もセイクリッドの普通のものだが、今の彼女には十分とどめになるだろう。そして、ロゼットは引き金に指をかけた。


(後書き)
更新に間が空いてしまってすいませんでした。

さて次回は
1.慎二が現れる。
2.桜が現れる。
3.臓硯が現れる。
4.ライダー撃たれる。
5.ギルガメッシュ現れる

さて、どれでしょう?

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