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「まぶらほ そして伝説に・・・第13話(まぶらほ+オリジナル+ブラックマトリクス2)」

くまっち (2005-03-13 03:11/2005-03-13 04:05)
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まぶらほ  そして伝説に・・・


第13話


食事。
それは人が生きていくために必要な栄養を摂取するためのもの。
人間の三大欲求とされている食欲を満たすためのもの。
その食事をめぐって、今3人の美女たちが雌雄を決しようとしていた。


第一次ガルフォード争奪戦  舞台:キッチン

「・・・そこをどいてくれませんか?料理が作れません」
「・・・アンタこそ、さっさとどいてくれない?」
「ガキの喧嘩は向こうでやってほしいわね」
「「ガキで悪かったわね(ですね)、この年増女」」
「・・・・・・(ピクッ)」

背後に修羅の如き炎を浮かべながら睨みあう3人。
精神異常者1号のフィリア。
同じく精神異常者4号の夕菜。
そして2人に比べれば常識人の松田和美。

「・・・夫に食事を作るのは妻の務めです」
「・・・妄想と現実の区別くらい付けなさいよ」
「・・・フォード様があんたたちなんかと釣り合う訳ないでしょ?」
「「・・・アンタ(アナタ)も(です)よ、この年増女」」
「・・・・・・(ピクピクッ)」

凄まじい緊張感がキッチンを取り巻いている。
原因はすでにお分かりだろう。
『誰がガルフォードに(ついでにみんなの分の)食事を作るか』
である。

「飽きないわねぇ・・・アンタ達は行かないの?」
「わ、私は・・・料理は苦手で」
「右に同じよ・・・チッ」

それを遠巻きに眺めている3人。
やれやれといった感じの常識人1号、風椿玖里子。
俯いて元気のない常識人2号、神城凜。
そして物凄く不機嫌そうな顔の常識人?、杜崎沙弓である。
普段なら3人の争いに加わっている沙弓だが、今自分で言ったとおり料理が苦手なのである。
それでもフォードのために作ってあげたいという気持ちはあるのだが、
美味しくないものを無理に食べさせたくないという思いのほうが強く、今回は身を引いているのだ。

「ふん、貴方たちガルフォード様の好き嫌い知らないでしょ?
 もしガルフォード様の嫌いなものを作ったりして、嫌な思いをさせたら大変よねぇ」
「「ぐっ・・・」」

得意げにそう話すフィリア。
さすがにこれは付き合いの長さがものを言う。
まともに付き合い始めて半年の和美や、昨日会ったばかりの夕菜ではフィリアには敵わない。

ちなみに、

フォードの嫌いなもの:フィリアが作った料理
フォードの好きなもの:フィリア以外の人が作った料理

である。

「さ、わかったらさっさとどきなさい」

夕菜たちをキッチンから出そうとするフィリア。
しかし、

「ふん、フォードさんの好みを知ってるからなんだって言うのよ」
「そうです。そんな事でいい気になられたら困ります」
「・・・なんですって?」

一瞬ひるんだ様子を見せた2人だが、何やら意味ありげな笑みを浮かべている。

「要するに、アンタはフォードさんの好みを知らないと満足なものを作れないって事よね?
 そんな程度の腕で威張らないでほしいわ」
「そうですね。たとえ嫌いなものでも工夫次第でおいしく調理できます。
 初めから好き嫌いに頼ろうなんて発想は間違ってます」
「クッ・・・言ってくれるじゃない」

負け犬の遠吠えのような2人のセリフだが、今のフィリアはそんな事に気がつかない。
自身の料理の腕をバカにされてひどくご立腹の模様。
・・・一応ですが、彼女の料理の腕は最悪です。(第8話参照)

「ともかく、私が作ります」
「いいえ、私よ」
「私以外ありえないって言ってるでしょ」

どこまでも平行線を辿る3人。
とそんなとき、

「あら?何かしら?」
「何だかいい匂いが・・・」
「向こうの部屋からね・・・」

突然物凄くいい匂いがキッチンに充満してくる。
香りだけで食欲をそそられる。

「・・・・・・」
「・・・・・・」

匂いの元に移動した3人が見たのは、小刻みに震えている沙弓とますます元気のなくなっている凜だった。

「凜さん、どうしたんですか?」
「どうしたのよ、沙弓」
「何かあった訳?」
「「・・・・・・」」

2人は答えずに、ある方向を指差した。
その先には・・・

「玖里子さん、料理上手なんですね」
「まぁ、ね」
「でもすみません、手伝わせちゃって」
「いいのよ、別に」
「・・・それにしても」
「・・・何?」
「エプロン似合ってますね。とっても可愛いですよ」
「・・・・・・(顔真っ赤)」

さきほど魔法で作り出されたキッチンで仲睦まじく料理するフォードと玖里子だった。
ガルフォード、アンタはジゴロか?

「「「・・・・・・」」」

第一次ガルフォード争奪戦  勝者:玖里子  敗者:・・・・・

「私というものがありながら!!!制裁です〜〜〜〜〜!!!」
「ガルフォードさんの浮気者〜〜〜〜!!!」
「フォードさんのバカ〜〜〜〜〜!!!」
「ウギャァァァァァ!!!」

じつは初めて和美と夕菜から(一方的理由による)制裁を受けたフォードだった。


入浴。
それは湯に入って疲れを癒し、体を清めるもの。
それは人間の三大欲求の1つである性・・・ごめんなさい、嘘です。
その入浴をめぐって、今4人の美女たちが雌雄を決しようとしていた。


第二次ガルフォード争奪戦  舞台:お風呂場(正確にはリビング)

「私が一緒に入るんです!!!」
「私に決まってるでしょ!!!」
「私以外はありえないわ!!!」
「お子様は引っ込んでてほしいわね」
「「「うるさいわよ(ですよ)、この年増女」」」
「・・・・・・(ピクピクピクッ)」

何だか聞いたことのあるようなやり取りが展開されているリビング。
だが先ほどとは違い、今度は沙弓が加わっている。
理由は簡単、
『誰がフォードと一緒にお風呂に入るか』
である。
揉めるくらいならば一緒に入ればいいと思うのだが・・・
(ここの風呂は非常に広く、温泉旅館の大浴場並です)

「あなた達が一緒だと、ガルフォードさんが余計疲れてしまいます」
「その言葉そっくり返すわ」
「アンタが一番厄介者でしょうが」
「ま、アンタ達2人も変わらないけどね」
「「「人の事言えないでしょうが、この年増女」」」
「・・・・・・(ピクピクッ、ピクピクッ)」

1人増えると緊張感も相乗的に高まってくる。
先ほど以上の強烈な威圧感を感じる。
ちなみにまた争いに加わっていない玖里子は、

「・・・・・ハァ・・・フォード」

夢の世界に旅立っていた。
よほど可愛いと言われたのが嬉しかったのだろう。

「とにかくこんなところで争っているわけにはいきません」
「そうね、同感だわ」
「さっさとケリをつけましょうか」
「ちょっと強くなったからって調子に乗らないでよね」

先ほどの料理のことでさらにイライラが募っていた4人。
いやおう無しに魔力が高まっていく。
とそのとき、

「あれ、凜さんがいませんね?」
「そう言えば・・・フォードさんも」
「・・・・・まさか」
「・・・・・・」

ただならぬ危機感を感じた4人はひとまず停戦。
風呂場へと急いだ。

「これ・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」

脱衣所に到着した4人は目を疑った。
衣服が入れられているかごは2つ。
うち1つはガルフォードの服。
そしてもう1つは・・・

「ごめんね、凜ちゃん。こんなことしてもらって」
「い、いいんだ。気にしないでくれ」
「ありがと・・・背中洗いにくいだろ?翼が邪魔で」
「そ、そんなことないぞ」
「そう?・・・でもさ、凜ちゃん」
「・・・なんだ?」
「すッごく可愛いよ、今の凜ちゃん。何だか新鮮って感じで。もちろん普段も可愛いけど」
「・・・・・・・(首筋まで真っ赤)」

ちょっと勇気を出して、フォードの背中を流している凜のものだった。
もしかして天然かよ、ガルフォード。
だとしても軽くなりすぎじゃないのか?

「「「「・・・・・・」」」」

第二次ガルフォード争奪戦  勝者:凜  敗者:・・・・・

「一度ならず二度までも!!!制裁です〜〜〜〜!!!」
「玖里子さんの次は凜さんですか!!!ガルフォードさんの浮気者〜〜〜〜!!!」
「フォードさんの大バカ〜〜〜」
「最低!!!女の敵〜〜〜〜!!!」
「ウァギャァァァァァァ!!!!!!」

無事に沙弓からも(一方的理由の)初制裁を喰らったフォードだった。


睡眠。
それはその日の活動を終えるもの。
それは人間の三大欲求の1つ、である睡眠欲を満たすもの。
その睡眠をめぐって、今6人の美女たちが雌雄を決しようとして・・・いなかった。

第三次ガルフォード争奪戦  舞台:???

「・・・・・・すぅ、すぅ」
「・・・・・・くー、くー」
「・・・・・むにゃむにゃ」
「・・・・えへへ・・・・」
「フォード・・・・・・・」
「ガルフォード・・・・・」

先ほどまで、
『誰がフォードと一緒に寝るか』
でバトルロワイヤル一歩手前までいっていた6人の美女たち。
それが何故か、静かな寝息を立てて眠っている。
フォードはすでに部屋に行って眠っているため、この家にいる者全員が眠ってしまっている。

「・・・うふふ」

それにもかかわらず響く笑い声。
誰かの寝言ではない。
はっきりと起きている者の声だ。

「・・・うふふ」

やがて声はリビングから聞こえなくなった。
あとに残るのは6人だけ。
実によく眠っている。
毛布をかけられたのにも気がつかないほどに・・・


「ハァ、ハァ、ハァ・・・」

フォードは夢を見ていた。
それは昔の夢。
ルシファーが封印されてから300年がたったある日の夢。

「ハァ、ハァ、ハァ・・・」

フォードは走っていた。
周りで驚いている人間たちに構うことなく。
ただ力の限りは走っていた。

「ハァ、ハァ、ハァ・・・」

そのフォードの後ろにぴったりつくようにして誰かが走っている。
どうやら女性のようだ。
しかし、とても人間とは思えないほどの足の速さである。
魔族の姿で全力疾走のフォードについていけるほどなのだから。

「・・・・・・・・・」

その女性はフォードに向かって何かを話している。
しかしはっきりと聞こえない。
それでもフォードは全力で走り続ける。

「・・・・・・・・・」

やがてその女性の姿が消えていく。
下半身から始まって、徐々に上半身までも。
それでも何かを喋っている女性。
そして女性の姿が完全に消える。
その瞬間、女性の声が聞こえてきた。

「必ずまたお会いしましょう、ご主人様・・・」


「・・・・・・」

フォードは目を開けた。
全身にびっしょりと汗をかいている。

「・・・・・・」

はっきりと頭に残っている夢。
そこに出てきた女性。

「・・・まさかな」

そうかぶりを振って、再び布団にもぐるフォード。
ありえない。
だって彼女は人間だから。
また会う事など、あるはずがないのだ。

「・・・・・・」

考えるのを止めて、無理矢理眠りに入るフォード。
そして再び眠りに落ちる瞬間、その名前を呟いた。
その悪魔の名前を。

「勘弁してくれよ、・・・・」

長い一日は終わった。

「もうすぐ会えますわ、ご主人様」

ここにいるはずのない女性の声を残して・・・


あとがき

最後だけちょっとシリアス、な展開の13話です。
明日所用があるためにがんばって早く終わらせましたこの話。
また新たな謎が出てきました。
一体あの女性は誰なのか?
フォードとの関係は?
ヒント、オリキャラではありません。

次回、そんな謎が明らかになる・・・かもしれない14話です。


追伸

ガルフォードがどんどんおかしくなっていく。
昔はクールな男だったのに。
今では天然ジゴロか・・・


レス返しです。


abc様

 私自身も十分感じております。
 全ては私の文章力の無さから生まれたことです。


スロバ様

 申し訳ありません。
 と言っておきながら今回の話も・・・
 重ねまして、申し訳ありません。


D,様

 あとがきのとおり、早速萌えていただくことになりそうです。
 フォードの運命、どうなってしまうのか?


mon様

 助言ありがとうございました。
 内容はかなり外れてしまいましたけど、まぶらほキャラで押していきたいと思いますので、このままいく事に決定しました。
 主人公はもろにオリ+BM2ですけど・・・
 頑張って、この駄文を進化させていきたいと思います。

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