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「まぶらほ そして伝説に・・・第9話(まぶらほ+オリジナル+ブラックマトリクス2)」

くまっち (2005-03-09 18:50/2005-03-10 00:22)
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まぶらほ  そして伝説に・・・


第9話


無事?戦いを終えたフォード。
沙弓、和美の二人を連れて部屋に戻ってきた。
もちろんフィリアを抱えたままだ。
(お姫様抱っこをしないと、フィリアが何故か周囲に強烈な魔力を撒き散らす)
魔族の姿のままなので玄関から入るわけにもいかず、和美達も一緒に窓から部屋に入った。

「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」

そしてフォード達を出迎える3人の少女。

「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「すぅ・・・すぅ・・・」

一難去ってまた一難と言うところだろうか。


ちゃぶ台(前の物よりも大きい)を囲んで座っている7人。
と言っても、フィリアは眠ったままなので、フォードが抱えたままである。
(ベットに降ろそうとすると、フィリアが何故かフォードの腕をへし折らんばかりの力で掴む)

「「「「「「・・・・・・・」」」」」」
「すぅ・・・すぅ・・・」

一名は無視するとして、重苦しい雰囲気が室内を包んでいる。
と、目を閉じたまま座っていたフォードが口を開いた。

「・・・何故残っていたんだ」

氷のような冷たい声。
和美達と話すときとは違い、感情が一切ない。
部屋を出る前と全く同じである。
しかし、夕菜たちの様子は違っていた。

「アンタに教えてほしいことがあるからよ」

代表して玖里子が答える。
その目からは強い意思が感じられる。
他の二人も同じだ。

「あなたたちね、これは・・・」
「よせ、和美」

3人に対して何か言おうとした和美を制するフォード。
目を開け、3人をまっすぐ見つめる。

「・・・今から全てを話してやる。
 何故魔族が生きているのか、俺が何のためにここにいるのか、全てをな。
 だが、知ってしまえば後戻りは出来んぞ。
 この2人のように、命を危険にさらすようなことになる。それでもいいか」
「「「・・・・・・」」」

その言葉に無言で頷く3人。
フォードが出て行っているうちに、どうやら覚悟を決めていたようだ。

「・・・・・・わかった。では話そう」

そして、フォードは語り始めた。


1000年前に起こった『聖魔大戦』
突如人間世界に姿を現し、侵略してきた魔族たちと人間たちによる戦争。
魔族と人間の双方が死力を尽くして戦った。
熾烈を極めた戦いは、魔族の王であるルシファーの封印によって決着がついた。
他の魔族たちは魔力を失って消滅し、人間たちの勝利に終わった。
これが現代に伝わっている聖魔大戦の大まかなあらすじである。
・・・ホントに大まかでごめんなさい。


「だがこれは真実じゃない。真実を隠すために作られた偽りの話なんだ」

「「「「「・・・・・・」」」」」
「すぅ・・・すぅ・・・」

相変わらず眠りこけている奴がいるが無視しよう。
全員がフォードの話に聞き入っている。

「本当の話はこうだ。
 1000年前、魔族たちの住む魔界に一人の人間がやってきた。
 その人間はルシファーに書状を持ってやってきた。
 内容は簡単、宣戦布告だ。
 そしてその人間は、その場でルシファーの側近だった魔族を斬りつけたあと自殺しやがった。
 もともとルシファーにはそんなに野心なんかないんだが、まあこんなことやられて黙っているわけにはいかない。
 そして、自身の魔力で大勢の戦闘用魔族を作り出し、人間界に侵攻した」
「ちょっと待って、それじゃあ・・・」

玖里子が慌てて口を挟む。
当然だろう。
今の話が本当ならば、戦争を仕掛けたのは人間と言うことになるのだ。

「話しは最後まで聞け。それと時を同じくして、人間界でも全く同じことが起こった。
 一人の魔族が宣戦布告をし、その場にいた人間を皆殺しにしてやはり自殺した。
 魔界で起きたこととそっくりそのまま同じだろ?」
「・・・誰かに仕組まれていたってことですか?」
「ああ。それから先もそいつらの暗躍は続いた。
 自身の存在を隠しつつ人間に味方して、戦争を長期化させた。
 双方の被害を増やすためにな。
 そして頃合を見図り、最後の仕上げとしてルシファーを封印した。
 それにより弱い力しか持たない魔族たちは消滅。消滅を免れた者も力の大半を失った。
 結果、双方に甚大な被害を与えた戦争は、一応人間側の勝利に終わった・・・と言うわけだ」

夕菜たち3人は言葉がない。
これまで事実として語られていたことが偽りのもの、、
しかも世界ををひっくり返しかねないほどのものだったのだ。
一度話を聞いているはずの沙弓、和美達も黙ったままだ。

「・・・おまえら、今日はもう帰れ」
「え!?」

唐突にそう告げるフォード。
全てを話すと言われていた3人は困惑する。

「今日は色々あった。一度に全部説明するのは厳しいだろ?・・・心配は要らない。
 ちゃんと全部説明してやる、それを仕組んだ奴らのこともな。だから今日のところは帰れ」
「・・・そうね、そうするわ」
「玖里子さん?」
「しょうがないでしょ?ハッキリ言って何が何だかわからないんだもの」
「・・・そうですね。今日は帰りましょう。一度頭を整理しないと」
「凜さんまで・・・わかりました」

玖里子に同意する凜。
夕菜もしぶしぶ頷く。

「・・・私たちも帰りましょうか」
「そうね、初めての戦いで疲れちゃったし」

沙弓、和美の2人もそう言って立ち上がる。
そして5人が玄関に向かっていく。

「それじゃあフォードさん、また明日」
「ちゃんと説明してよね」
「・・・いまさら隠し事はするなよ」
「フォードさん、またね」
「また明日会いましょう」

一人一言ずつ述べて部屋をあとにした。
そして、部屋はフォードとフィリアの2人だけになった。

「・・・いつまで寝たふりしているつもりだ?」
「すぅ・・・気が付いてたんですか?」
「まあな(あれだけやれば誰でも気が付くと思うが)」
「・・・・・せっかくガルフォード様の温もりを満喫していたのに」

フォードの膝から起き上がるフィリア。
しかし、戦いの終盤のときの危ない表情はなく、真面目な顔をしている。
そしてフォードも。

「・・・理由、聞かないのか?」
「ガルフォード様が復活した仲間たちを殺してることについて、ですか?」
「ああ、気付いてたんだろ」
「・・・ふふっ」

ふっと笑みを浮かべるフィリア。
そのまま窓に向かって歩いていく。

「聞いたって教えてはくれないでしょう?だから聞きません。
 いつか、ガルフォード様が話してくれるときまで待ってます」
「・・・すまんな」
「いえ・・・私も帰りますね?」
「ああ・・・えっ!?」

これまでのシリアスな雰囲気を吹き飛ばすくらいのオーバーリアクションをするフォード。
どうやら、フィリアと一晩中鬼ごっこを覚悟していたらしく、
あまりにもあっさりと引き上げる彼女がよほど意外だったらしい。

「私だって色々とあります・・・ホントはガルフォード様のそばに居たいんですけどね」
「ま、まあいい。気を付けてな」
「はい・・・そうだ、ガルフォード様。一つだけ教えてください」
「何だ?」
「あのですね。・・・・・・・」
「・・・・・・・」

こうして長かった一日は終わりを告げた。


翌日。
再び式森和樹の姿に戻ったガルフォード。
珍しく定刻どおりに登校していたが、机に突っ伏して眠っていた。 


彼が昨日もとの姿に戻ったのは、
魔力を封印しておいた水晶玉が夕菜達の乱戦によって割れたためであった。
皆が帰ったあと、再び水晶玉に力の半分を封印した。
そうしないと翼を消すことも金髪を黒髪にすることも出来ない


「おまえら〜、席につけ〜」

担任である伊庭かおりが入ってきた。
慌てて席に着くB組の生徒たち。
そして、騒乱の幕が上がる。

「え〜、転校生を紹介します」

ホームルームの最初にそう告げる伊庭。
だが誰も驚いていない。
何故なら事前の生徒たちにも情報が伝わっており、
転校生について策略を張り巡らせる者までいたくらいなのだから。

「それじゃあ入って来い」

伊庭の声の後、扉が開かれて少女が入ってきた。
途端に男子の間から歓声が上がる。

(まあ、宮間はなかなか美人だからな・・・・・・寝不足だ)

すでに転校生のことを知っている和樹は、夕菜の事を気にすることなくまどろみの中にいた。
しかし、

「宮間、もとい式森夕菜です。皆さん、よろしくお願いしますね」
「!?」

思わずイスから転げ落ちそうになる和樹。
彼女の性格ならある程度予測可能だったが、まさかここまで直球でくるとは。

「冗談じゃない!?僕は知ら・・・」

一気に眠気の覚めた和樹。
すでに精神異常者が3人もいるのだ。
これ以上増えてたまるか!と言った感じで夕菜に講義しようと立ち上がって前を向く。
そのとき、

「・・・・・え?」

初めて夕菜のとなりにもう一人いることに気がついた和樹。
しかし、葵学園の制服を着ているがどう見ても小学生くらいにしか見えない。

(・・・何で子供が?)

夕菜への講義も忘れ、その少女を見つめて思案する。と、

 ニコッ♪ ゾクッ!!!

少女に微笑まれ、凄まじい悪寒を感じる和樹。
そして昨日のことが頭に浮かんだ。


「ガルフォード様。姉と妹ってどっちが欲しいですか?」
「は?」

首をかしげるフォード。
が、フィリアは真剣そのものだ。

「お前の聞きたいことって、これ?」
「はい♪早く答えてください」
「早くって言われても・・・」

フィリアの意図はよくわからないが、一応考えるフォード。

(どっちかって言ったら姉かな?
 可愛い妹ってのよりも綺麗な姉さんってのほうがいいよな。
 ・・・姉さんか、俺には兄弟いないからな。もしいたらきっと・・・)

「・・・へへへ」
「?」

おそらく誰も見たことのないであろうニヤけ顔になるフォード。
フィリアが見ていることも忘れ、絶賛爆裂妄想中のようだ。

「ガルフォード様、ガルフォード様ってば」
「へへへ・・・え?あ、フィ、フィリア!!!」

危うく堕ちかけていたフォードだが、フィリアの呼びかけに反応。
自分のやっていたことに動揺して慌てだす。

「・・・ガルフォード様、もしかして変なことを考えてたんじゃ」
「ソ、ソンナコトアルワケナイダロ。ナ、ナニイッテルンダオマエハ」

軽い軽蔑の入った視線を向けてくるフィリアにうろたえるフォード。
怪しい外国人のような片言の日本語で弁解する。

「・・・まあいいです。それで、どっちですか?」
「どっちかって言うなら・・・・・へへへ」
「フォード様!!」
「あ、すまん。その・・・妹だ」

再び妄想にいきかけたフォード。
これ以上考えていたら何をしでかすかわからないと判断したのか。
妹だと答える。

「本当ですか?」
「・・・も、もちろんだ」
「本当の本当?」
「・・・・・・も、もちろん」
「本当に本当ですか?」
「・・・・・・・・・・・・」

いつになく弱腰のフォード。
が、ボロが出る前にフィリアが折れた。

「わかりました。それじゃあまた明日会いましょうね」

そして窓から出て行くフィリア。
残されたフォードは自身の隠れた一面を知って愕然としている。

「・・・俺って、そういう趣味があったのかな。姉さんだなんて・・・」
「・・・」
「・・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・・へへへ」

今夜は眠れないフォードであった。


「・・・まさか」

冷や汗をかきながらその少女に釘付けになる和樹。
その視線を感じながら少女が一言。

「栗丘舞穂ですー。よろしくお願いしますー」

少し舌足らずな口調でそう告げた。
・・・騒乱の幕は上がった。


余談

某最強魔族、心の叫び。

『姉って言わなくてよかった〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!
 もし姉って言ってたら・・・お姉さんキャラが出てきてたら・・・
 たとえフィリアだと解っていても、俺は、俺は〜〜〜〜〜〜!!!』


あとがき

今までで一番長くなってしまった第9話です。
とりあえずひと段落着きました。
これからは、しばらく穏やか?な日常が展開していきます。
どうしても初めから舞穂ちゃんを使いたかったので、
またもや強引なことになってしまいました。

・・・やっと一日目が終わった。


追伸

設定とか主人公とかの事を考慮に入れて、元ネタにBM2を追加しました。


レス返しです

ていん様

 もう無理です。
 だってすでに3人もいるんですから。


ライ様

 確かに終わりですね。
 周囲にとっては楽しい喜劇。
 本人にとっては悲しい悲劇・・・て感じでしょうか?


皇 翠輝様

 トリップした状態のフィリアには和樹君の本来の姿(ガルフォード)でも敵いませんから。
 そこに夕菜まで加われば・・・恐ろしい


mon様

 本当に申し訳ありません。
 今回の失態はSS書きとして最低のものです。
 以前書いていたものとキャラの名前が似ているもので。
 今後一切こんなことのないように、心に深く刻み付けておきます。


nacky様

 やっぱり運命ですよね。
 でも和樹君は魔族です。
 人間の法律には適応されません。
 たとえば婚姻に関しても・・・ふっふっふっ


D,様

 現時点ではフィリアのほうが圧倒的に強いですからね。
 今は・・・ですけど。
 和美と沙弓のことがありますから、近いうちには・・・


アイギス様

 それもいいっすね。
 でもそうなると、あまりにも和樹君がかわいそうで(笑)

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