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「まぶらほ そして伝説に・・・第7話(まぶらほ+オリジナル)」

くまっち (2005-03-07 22:29/2005-03-07 22:51)
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まぶらほ そして伝説に・・・


第7話


「ハァッ!!!」

高速で移動し相手の懐に入り込む沙弓。
そのまま相手の腹部に魔力を込めた正拳突きを叩き込む。

「ふ、甘いわね」

それをバックステップで回避し、沙弓の腕が伸びきった瞬間に再び接近。
右手に持っている赤い刃で切り落としにかかる。

「させないわ!!!」

そこに真横から和美が飛び込む。
右手で作っていた収束魔法弾を放ち、その刃を弾き飛ばす。
が、沙弓の腕を狙っていた刃が切り下しから横薙ぎに軌道変更。
和美の放った魔法弾を真っ二つに切り裂き、その勢いを利用して左手の青い剣で和美の首を狙う。

「ヤァ!!!」

女魔族が和美に仕掛けた瞬間、屈んだ体勢のまま足払いで軸足を払う。
さすがに体勢を崩す女魔族。

「貰ったわ!!!」

沙弓の足払いに合わせ、左手に作っておいた収束魔法弾を放つ和美。
この至近距離でさらに体勢も崩しているのだ。
何とか身を捻るがそれでも避け切れなかった女魔族。
魔法弾が左脇腹をかすった。

「クッ!」

そのまま大きく跳躍し、2人から距離をとる女魔族。
対する二人も体勢を立て直し、再び魔力を集中させる。

「・・・ふふっ、ホントにやるじゃない」

先ほどの攻防で一瞬笑顔を崩したものの、また笑顔を浮かべる女魔族。
しかも最初より嬉しそうな笑顔だ。

「2人とも私の半分よりちょっと下くらいしか魔力がないのに、ナイスなコンビネーションね」

戦い始めて10分。
初めて相手の体に攻撃が当たった。
だが全く効いた様子はない。
かすっただけとはいえ、和美の放った魔法弾の威力は相当あるはずなのに・・・。
それで確信したのか、和美と沙弓の2人の顔に焦りが浮かぶ。

「どうする、沙弓」
「かすっただけとはいえ、アレが全く効いてないんじゃ話しにならないわ」
「・・・だよね」

最初はどうにかなると思っていた2人。
だが、冷静に考えれば無理な話だ。。
純粋に魔力だけでも半分以下しかないのだ。
加えて身体能力では絶対に敵わない。
いくら和樹のおかげで強くなったと言っても、所詮は焼付け刃。
ましてや彼女たちにとって魔族との戦いはこれが初めてなのだから。

「もっと遊んでいたいんだけど、私しなくちゃいけないことがあるのよ。
 残念だけど終わりにするわね」

残念そうにそう言うと、女魔族はさらに魔力を高めた。
まだ全力を出していなかったようで、ぐんぐん上がっていく。

「和美・・・」
「120万。まだまだ上昇中よ」
「・・・・・そう、人間の姿の和樹君といい勝負じゃない」

聞かない方が良かったと少し後悔する沙弓。
そして言わないほうが良かったと後悔する和美。
すでに相手の魔力はSクラス級にまで高まっている。

「・・・覚悟、決めとく?」
「・・・そうね」

互いに深呼吸して、体を落ち着かせる。
そしてまっすぐに相手を見据える2人。

「・・・ふぅ」

女魔族も限界まで魔力を上げ終えたようだ。
和美は見ていないが、魔力測定装置のディスプレイに表示されている数字は1563000。

「さてと、覚悟はいいかしらね?」

双剣に魔力を込め、赤い刃を和美、青い刃を沙弓に向ける女魔族。
和美たちは動かない。
動いても無駄という事がわかっているからだ。
そして、溜めた魔力を一気に放出・・・

「さよな・・・っ!?」

・・・出来なかった。
攻撃を放とうとした瞬間何かを感じたかのようにハッとした顔になり、
ほとんど反射的な動作で後ろに飛びのく。
そして、

 ドゴンッ!

何かが衝突したような音。
直後に女魔族の立っていた場所を中心として・・・巨大な大穴が開いていた。

「・・・・・・」

体が瞬間的に反応しただけで、何が起こったのかを把握できていない女魔族。
先ほどまで立っていた場所に出来た大穴を呆然と見つめている。
しかし、

「な、この魔力は・・・!!!」

止まりかけていた思考を一気に覚醒させられる。
それほどの強烈な魔力。
先ほどまで一切感じていなかった。
慌ててその発生源に視線を向ける女魔族。
そして時が止まった。

「え・・・・・」

そこにいたのは漆黒の翼を持った男。
右手には背丈よりも少し短いくらいの大剣。
左手には何やら風のようなものが纏わりついている。
おそらく先ほどの大穴を開けた時のものだろう。
だが何よりも印象的なのはその髪の毛。
魔族では珍しい見事なまでの金髪。
端正なその顔立ちによく似合っていて、一目見たものを虜にしてしまうほどの魅力がある。
人間にとっては恐怖の対象。
だが魔族にとって、彼は憧れと羨望の的なのだから。
そして彼女にとっては・・・

「大丈夫だったか、2人とも」

地上に降りて、和美と沙弓に話しかける男、ガルフォード。
2人は驚きながらも、安心しきった表情をしている。

「来てくれたのね、和樹君・・・ううん、フォードさん」
「もうだめかと思っちゃった」
「2人を見捨てたりするわけないだろ?
 でも、遅れてごめんな」

そう言って、2人の頭の上に手を置くガルフォード。
と、ガルフォードの手から光が発せられ、それが2人を包み込んでいく。

「・・・・・・」
「・・・暖かい」

光に包まれた2人。
見る見るうちに2人の傷が消えていく。
それどころか服の破れも直り、消耗した魔力まで回復した。

「・・・よし、これでいいかな」
「ありがとう、フォードさん」
「やっぱりすごいですよね」
「ふふっ、そんなことないよ」

戦闘中とはとても思えない雰囲気の3人。
夕菜たちと話していたときからは考えられないほどの優しい笑みのガルフォード。
そしてすっかり恋する乙女のようになっている2人。
顔を真っ赤にして、今にも抱きつかんばかりの和美。
普段のきつい感じのつり目が、なんとなくたれ目になっている沙弓。
もちろん顔は真っ赤である。

「・・・話は後にしよう。まずはアイツを・・・何とかしてからだ」

最初かろそうしろよ!と突っ込みたくなるところだが、まあよしとしよう。
女魔族のほうに向き直るガルフォード。
すでに笑顔は消えている。

「・・・・・・」

今度は女魔族の様子がおかしい。
驚愕した表情を浮かべ、体を震わせている。
両手の持っている剣も、今にも落としてしまいそうだ。

「・・・何故?何故貴方が?」

震えた声でそう問いかける女魔族。
だがガルフォードは答えない。

「・・・どうして貴方が人間の味方をするんですか!!」
「・・・・・・」
「答えてください!!ガルフォード様!!!」

叫ぶ魔族。
目の前にいる人物を正気に戻そうとしているかの如く、叫ぶ。
それでもガルフォードは、氷のような冷たい言葉を投げつける。

「俺は魔王軍の総大将でもなければ、ジェネラルテンペストでもない。
 俺は・・・魔を狩る者だ」
「!!!!」

ガルフォードの言葉に絶句する女魔族。
その目には涙が浮かんでいる。

「・・・・・・」
「・・・・・・」

沈黙が辺りを包む。
沙弓と和美の2人もただ黙って事の成り行きを見守っている。
自分たちは和樹の・・・ガルフォードの全てを知っているわけではない。
だから口を挟むなんて出来ない。
たとえ、この2人の間に何かがあることがわかっていても、
自分たちはそれを知らないのだから。

「・・・・・わかりました」

やがて、女魔族が口を開いた。
その目にはすでに涙はなく、また怒りが浮かんでいるわけでもない。
ガルフォードと同じ無表情、戦う者の表情になっている。

「貴方に何があったのかは知りません。
 でも、貴方が人間の味方をするというのであるならば・・・」

先ほどまでと違う構えを取る。
本当の本気になったのであろう。
対するフォールも大剣を構える。
一部の隙もない完璧な構えだ。

「たとえ貴方がジェネラルテンペストであろうとも、私は・・・」
「・・・・・・」

一瞬の静寂。そして、

「私は貴方を殺します!!!」
「来い!フィリア!!」

Sクラス同士の魔族の、本気の決闘が始まった。


あとがき

と言う訳で(どういう訳?)で本日のもともとの更新分です。
なんだかド○ゴ○ボ○ルみたいな感じになっとりますが気にしないでください。
次回でとりあえず一区切りつきます。

書いてて気が付きましたが、まだ一日目が終わってないってどうでしょう?


追伸

第6.5話は個人的な判断により削除いたしました。


レス返しです


mon様

 申し訳ありません。
 まぶらほと世界観がかなり(全く?)違っていますので。
 第1話辺りの説明で当面はご容赦ください。
 ちょいちょい説明入れていきますので。


KEIAN様

 私自身も色々考えているのですが、BM2に影響されてますので
 夕菜はキシャーにならず、純情路線でいこうかと思ってます。
 それ以外に壊れてるキャラがいますので。
 ジェネラルの部下(幼馴染)とかが・・・


D,様

 戦闘はあまり得意ではないんですけど・・・
 もともと得意なものありませんけどね。


鬼神様

 ありがとうございます。
 あの作品はお気に入りなので、駄文しか書けない自分が同名を使ってどうこうって言うのはやりたくないんですよ。

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