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「生まれ得ざる者への鎮魂歌―第七話『物見遊山』―(天上天下+オリジナル)」

ホワイトウルフ (2005-03-01 01:11/2005-03-01 10:23)
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戦、戦と言うなれば、格も矮小な奴らが寄ってくる。奴らの動きは、各戦力の分断が目的だと推察できるが・・・この程度の人数で、俺たち、いや『俺』を止めるつもりはないだろう。ならば、奴らの頭が現れる時は近い。しかし・・・この感覚。どうも、別口の輩がいるようだ。ならば、俺は魂の惹かれるまま、その場に向かおう。


生まれ得ざる者への鎮魂歌
第七話『物見遊山』


・・・客が・・・客足が途絶えた。何やら、妙な空気だ。場がしらけるようなことが無ければいいのだがな。

『パッカーーーン!!!!』

ただいまボーリング場にて、気分転換という意味で柔剣部、揃って遊びに来ているのだが、何か俺が浮いている気がしてならないのは、気のせいだろうか?

「GWだってのに、やたら客少ねェなぁ」

俺の隣に、座る黒人が客足の減りに気付いたようだ。

「ん―――それより、私さぁ、なーんかニオうんだけどな。あのへんがプンプンと・・・」

黒人の恋人らしい女が、俺と黒人を跨いだ反対側に座りながら、そう黒人に話しかける。・・・そういえば、面と向かって話したことも無ければ、名前を聞いたことも無かったな、この女。合宿中は、亜夜と一緒に飯を作ってもらっていたらしいが、全く気がつかなかった。

俺があの女を初めて、見たのは・・・あの雨の日か。あの時、小僧達の怪我を治すのに二三、口を合わせた以外は話したこと無かったな。

まあ、別にどうでもいいことだ。

「あのへん?」
「そ♪ あのへん♪」

あのへん?・・・ああ、真夜と小僧のことか。真夜と小僧が俺たちとは反対側の椅子にいるのを指しているようだが・・・真夜は小僧の鍛錬のしすぎでついた小さな傷をヒーリングで治しているようだ。ちなみに、子供の姿ではない真夜の姿で・・・。

「ば、ばかっ! 何やってんだよ!?」
「む? “氣”を送り込んでヒーリングをだな」

・・・怪我の部分に口をあてて、氣を送り込んでいるから。傍から見たら、イチャイチャしているようにしか見えないが、小僧は小僧で照れているようだ。

「ね? ね? ほらほら♪」
「オメェはだまってろ。・・・つうか、宗一郎はどうか知らんが、もう片方はありえん」
「・・・・・・」

黒人が、いきなりこっちを見てくる。
・・・何だ? 何が言いたい?

「え? え? 何々? 真夜ちゃんは、何でありえないの?」
「・・・何が言いたい。黒人?」

じ〜と見られる視線に堪えてきた俺は、痺れを切らして、黒人を向いて問う。
・・・がいつの間にか視線が、一対増えていた。

「い〜や〜、思い当たりがあるんじゃないか〜? 先輩〜」
「む」
「え? 何? 真夜チャンのお兄さんが関係するの?」

いきなりニヤニヤしながら言う黒人に、其の横でランランとめを輝かせて見てくる女。
・・・勘弁してくれ。

「あんな〜、千秋」
「うんうん」
「何でかというと、あの女は其処の先輩にベタ惚れだからだ」
「え〜、マジマジ?」
「そこで俺に話を振るな」

急に、話していた相手を俺に変える女。

「えっとー、名前なんだっけ?」
「俺も、お前の名は聞いてない」
「あっ、そっか〜。そういえば、まともに話したのこれが初めてだったしね〜」

うんうんと頷く女。其の横で、未だニヤニヤとした顔をやめない黒人。

・・・神よ。貴様の存在など知らぬが、あえて聞こう。俺が何をした? 俺がこの手の会話が嫌いなのを知っての狼藉か?

俺が、想像の中の神といつか雌雄を決するべきだと思った瞬間だった。

「私、千秋ね、お兄さん。此間は、ボブたちの怪我のこと、あんがとね」
「気にするな。亜夜の眼がそう訴えていたからな」

本当のことだ。今目の前にいる女の被害以外は自業自得だったのだから、俺自体、関与しないつもりだったが・・・亜夜の眼が痛すぎた。

うるうると眼を潤ませながら、『お兄様、お願い』なんて言われて、10秒くらい無視していたが・・・途中で視線に耐え切れなくなった。別段、治療してやること自体に反対する必要もないし・・・バイクに搭乗中の言葉で治療してやるとも言ったのだから、かまわんと思った次第だったのだ。

「ふ〜ん。で? お兄さん名前は? 私、亜夜ちゃんからお兄さんだとしか聞いてないし」
「勇士、白観 勇士」
「あれ? 苗字が、亜夜ちゃん達とは違うの?」
「何でも、俺は養子らしい」
「らしいって?」
「あ〜、そう言えば、宗一郎が『銀髪は半年前からの記憶がねえ』とか言ってたな。あれって、マジ話か銀髪先輩?」
「その変な呼び方をやめろ。どこぞの学校ドラマの・・・教師を思い浮かべる」

黒人の呼ばれ方に、いやそうな顔を俺はしてしまう。
・・・確か、『3年・・組 金○先生』とか言う奴だったか?

「で・・・マジなのか?」
「―――まあな」
「ふ〜ん、まあ今は関係ないことか」
「そうだ。今は関係ない。それに、己の不遇くらい己で何とかする。気にする必要のないことだ。それよりお前らは、強くなることだ」
「う・・・アレはアンタの師事だって聞いたが本当か?

・・・少々、冷や汗を流しながら・・・顔色も少し悪くして黒人は、俺に問いかけてくる。

「最初は・・・あのような生易しいモノにするつもりはなかったのだが」
ダムッ!! あれで生易しいのか!?

驚愕の顔で黒人は、俺につっかかる。

「あの程度で不満に思うなら・・・・・・だな」
何がだよ!? 何が『・・・』なんだ!! スゲー気になるじゃねえか!?
「まあ、其の話は置いといて・・・何をしている女?」
「置いとくのかよ!?・・・って、おい千秋。銀髪の先輩のグラサンを手にかけて何するつもりだ?」

・・・この千秋という女、何を思ったか。いきなり人のつけている、グラサンをはずそうとしてきた。無論、俺はそんな行動を許すはずも無く、女の手と自分のグラサンを壊れない程度に己の両の手で抑えている。

「話に入れないって、暇でね。それでふと思ったの、ボブ。私この人の顔一度も見たこと無いの・・・何か気になってね。別に、眼が見えないからとかじゃないでしょ勇士ちゃん?」
「・・・未だ嘗て、俺の名を『ちゃん付け』で呼んだ女・・・もとい奴は・・・おそらくお前が初めてだ。記憶が無くとも、それだけは、分かる。分かる・・・ええい!! いい加減、離せ!! 確かに、盲目ではないが、俺は人にこの眼を見られるのは嫌いだ!!
「なおさら、見たくなった♪」

逆効果!?・・・この女、さらに、力を込め始めた。ええい、女の細腕ごとき、如何とでもなるが・・・なるのだが。

「黒人!! 貴様の女だろ!! 何とかしろ!!」
「ああ〜・・・無理

即答か!?

「そうなった千秋は、絶対止められん。つうわけで、あきらめな。銀髪の先輩」
「いい加減、其の長ったらしい呼び方はやめたらどうだ? 間に『の』を入れただけマシだが・・・・・・女、会話中になんだが、諦めるという言葉を知らないのか?」
「知らない♪」

・・・ええい、似た者カップルめ!!
即答しおってからに!!

「いいじゃない勇士ちゃん♪ そもそも、人の前でそういう顔隠すもの付けるのって、感じ悪いぞ♪」

・・・だめだ。
この状況で、救いになる奴は・・・。
ご同輩は・・・気付いていない。
小僧は・・・居るには居るのだが、気付いても役には立たない。
亜夜は・・・だめだ。トイレにでも行って、いない。
ならば、真夜は・・・同じくトイレでいない。

誰も居ないじゃないか!?

・・・・・・ん? 客足が完全に止まった。
それに、この気配。

「おい女。ふざけている場合ではなくなった。とっとと、この手を離せ」
「そんな見え透いた嘘「次の機会に見せてやるから、とっとと除け」・・キャ!

俺は、俺のグラサンをもっている女を黒人に強引に付き渡す。

「う〜、もうちょっとだったのに」

まだ言うか、この女。
・・・全く、くだらん戯言は言っていられなくなったと言うのに。

「同輩!」
「へ?・・・どうし・・!・・これって?」

俺の声に反応した瞬間、同輩は周りを見て気付いたようだ。

「気付いたか?」
「はい」
「何かが来る予兆だ。・・・いちいち待ちわびる前に行動に移すぞ」
「分かりました」
「おいおい? どうしたんだ銀髪?」

・・・鈍い小僧だ。

「囲まれている」
「は?」
「10や20じゃない。この建物全体を囲んでいる連中がいる。その証拠に、このフロアは俺たち以外居なくなっている。部外者は邪魔なのだろうな」
「・・・たぶん、執行部だ。そうだ、亜夜ちゃんと部長が!!

ご同輩が言ったとおり、あの2人はトイレだ。おそらく、各個分断で戦力を削るのだろう。もし、これが戦いになるのなら・・・いや、疑う余地はなさそうだ。殺気まではいかないにしろ、こっちに危害を加えるであろう空気が所かしこから感じる。

まだ、このフロアには、それらしい奴は入ってきていないが、それもおそらく時間の問題だ。

「おい、小僧。・・・いや、『宗一郎』
「は? 何だよ、銀髪? いきなり改まって。気持ちわりいな」

俺の態度を不思議に思い、宗一郎は俺を見て本当に嫌そうな顔をしている。

「おまえは、亜夜達の所に行って合流しろ。ついでに、守れるなら守ってやれ」
「な、なんでだよ!?」

この期に及んで、そんなことを抜かすか。救いがたい奴め。

「・・・って、来ちまったな」
「全く、とっとと頷いて行けばよかったものを。気付かれた以上、もう簡単に通させてくれはしないだろうな。・・・手間がかかることをしたな」

フロアに、ごろつきのような連中がぞろぞろと大勢入ってきて、俺たちの周りを囲む。

「なんともすげぇ数、連れて来たな。・・・ざっと70・・・80人って、とこか。・・・たった6人相手に御苦労なこった」
「・・・だが、所詮、数だけの話だがな」

俺と宗一郎が、この人数に挑発する。

「あんたら・・・この女は統道の生徒じゃねえ。手はださねェって約束してくれねェか?」
「俺らが・・・」

黒人の女を指しながらの問いに、ごろつきの一人が代表して話してくる。

「副会長から受けた命令は、そこの『銀髪の奴』を除いた柔剣部を徹底的に潰せだ」

俺を除く? 副会長ということは・・・絵美か。
よもや、こうも早く巡り合うとはな。おそらく、ここに居ない亜夜か真夜のところに行ったのだな。

「へぇ〜よかったじゃん、銀髪。対象外だってよ」
「馬鹿を抜かせ。俺だけ呆けて、暴れられんのは気に喰わん」

宗一郎の茶化しを俺は流す。

「でも、まあかかってくるなら仕方ねえか? 手段を選ぶなとも言われているしな」

・・・三下が、いい度胸だ。
ここは、俺と同輩でやるとするか。

『ヒュン!』『ガッ!!』
「おっと!」

「!」

相手代表の言葉が終わった瞬間、黒人がすばやく右のハイキックを、其の代表に食らわそうとするが防がれる。

「ミエミエなんだよォ、タァコ!!『バキャ!!!!』・・ぶっ!!
『ドサ!!』

油断しすぎだ、阿呆が・・・小僧のこと忘れていたな。

黒人の攻撃をガードしたまでは良かったが・・・小僧、いや宗一郎のことを忘れていたようでもろに顔面に宗一郎の裏拳を食らって、代表の男は倒れることとなった。

『『『『『『ウオォーーー!!!!』』』』』』

それを見ていた他のチンピラ共が、吼え始める。

「うるさい輩だ」
「こいやぁ、皆殺しだ!! コラァ!!」
「オォ!!」

「・・・こちらも、そう変わらんか」

奴らの咆哮に反応する小僧・・・いや、宗一郎と黒人を見ていると・・・こちらもあまり変わらんことに嘆きを感じる。

「同輩・・・いや、『雅孝』
「はい、分かってます。勇士さん。でも、初めてですね、俺の名前を呼んでくれたの」

宗一郎と黒人より雅孝は、先頭をかってでる。

!!・・お、おい
「ここは、俺と雅孝でやる。ここは貴様ら2人の舞台ではない。早急に己の舞台に上がれ」
「何、言ってんだ銀髪!?」

後ろに居る俺に、首だけを向けて宗一郎は話す。

「ボブ、お前は千秋ちゃんを死ぬ気で守れ。頃合を見計らって2人で逃げろ」

追記するように、雅孝が黒人に言う。

「見計らう必要は無い。俺が道を作ってやるから安心しろ黒人・・・いや『ボブ』
「あ・・お、おう。わ、わかった先輩達」

急に名前を呼ばれて、ボブは戸惑っているようだ。

「オ、オイ。それだと、あんたらが・・・」
「雅孝・・・いつも俺が、相手をしてやる『組み手』とこいつらを相手をするのはどちらが、疲れる?」
「言うまでも無く、勇士さんとの組み手ですね。そもそも、俺一人でもこいつらは十分だ」
「そうだろうな。・・・ウォーミングアップにもなりはしないな」
「全くですよ」

俺と雅孝が、あっさりとした様子で話す。

・・・そろそろ、頃合だな。ここを片付け、ボブを見届けて、其の後、亜夜たちのところへと言ったところだろう。

「さて・・・先程、言ったように、お前は亜夜のところに行け。せっかく名を呼んだんだ。俺の『見込み』に泥を塗るような真似をするんじゃない」
「!」
「・・・宗一郎・・・俺の知ってるテメェは、『バカで単純(シンプル)』で、『バカで単純』で、『バカでいい男(ナイスガイ)』だ。ここんとこ・・・らしくねェんじゃねェか? ダセェぜ」

ボブが、まだ踏ん切りのつかない宗一郎に後押しするように言う。

「うだうだ、何を迷う? お前は、まだ俺に小僧呼ばわりされたいのか? このような雑魚舞台を俺らが引き受けると言っている。ボブと雅孝は、お前と違い、心は決まっている。お前だけだぞ。・・・それとも、やはりお前は、おまえだけ小僧のままでいるつもりなのか?」
「・・・ち、言ってくれるぜ銀髪!! 俺の名前は凪 宗一郎だ!! 小僧じゃねえ!!」

・・・さて、これで意気込みは良くなったな。

「おまえは、俺から何を学んだ? お前が強くなる理由は何だ? それだけ考えていろ。他の考えは邪魔だ。そもそも、おまえは知略がどうのといったタイプではないだろう。それだけ考えて行って来い」

「はっ!!」
『ドゴン!!!!』

雅孝が、宗一郎のために床を殴って穴を開け、下の階への通路を作る。

「行け、凪!!」
「悪りい、先輩達!!」

宗一郎が、穴の飛び込んでいくが・・・雅孝が何か言う為、それを止める。

凪!! いくら強くても、アヤちゃんも部長も、体力的にはやはり女の子だ。人海戦術には、ちょっとツライだろう。お前は死んでもあの二人を守れ。もし2人に何かあったら・・・俺がお前を潰す。覚えておけ」
「・・・ああ、忘れねーよセンパイ」

宗一郎は、それだけ言い残すと穴の奥へと消えていった。

「・・・なあ、銀髪の先輩・・・いや、ハクミ。俺は千秋のために・・・タカヤナギもアヤやチビ女、いや・・・恐らく・・・アヤのために、今盾になろうとしている。なら、あんたは何でここで戦おうとするんだ?」
「・・・ふん、俺に戦う理由など不要だ。そもそも、俺に闘いを求めるということが間違いだ。本来、俺はこのような輩と戦うべきではない。俺に闘いに誘(いざな)うということは、それは絶対的な敗北と絶望を知ることとなる。相手が、このような程度の知れた連中ならばな」
「?・・・何、言ってんだ?」

俺の言っている『意味が分からない』という顔でボブは、戸惑いながら聞き返す。

『闘』は俺を闇に染める。記憶が無き今も、俺の中の魂が邪念に満ちていることは否応なしに分かっている・・・故に、俺は本来戦うべきではない」

俺は、スタスタと前に出て、サングラスを外し、ジャケットの胸ポケットに入れる。

「だから、勘違いするな。これは盾になる戦いでも。相手を退けるための闘いでもない」

俺の中の、何かが黒く染まり、連中を威圧し始める。

「これは・・・俺にとって、降りかかる火の粉をただ払うだけの行動に過ぎない。闘いにすらならぬものだ」
「・・・・・・ま、アンタだから言える台詞だろうな。もういい、俺なんかが頭使っても、アンタの行動の理由なんて分かりゃしないようだから、もう聞きはしない」

ボブはそう言うと、女を脇に抱えて逃げ出す準備をする。

「さて、話も終わったところだ。・・・にしても、運が悪いなアンタら・・・」

雅孝が、構え始め言う。

「・・・足りねェよ。俺を倒したきゃ、あと100人は連れて来い!! それに」
『ドガッ!!』『バキ!!』『ドス!!』『ゴキャ!!』
『『『『ドサッ!!!!』』』』

「道はできた。早く行けボブ」
「・・・・・ああ」

『『『『『!!』』』』』

「よりによって、あんたらの頭が一目置いてる『伝説』がいるんだ。今日は何人来ようが・・・負ける気がしない」

雅孝の台詞の後に、通路とフロア俺たちを結ぶ直線状に居た4人を俺が瞬倒させ、俺自体はいつの間にか奴らの真っ只中に居る。無論、傍に居たチンピラたちは驚きのあまり、固まっている。

しかし・・・いらぬ奴まで固まっているな。

「呆けてないで、さっさと行け!! 己の女を守るのだろう!?」
 すまねえ、分かった。行くぞ千秋」
「うん、わかった。二人とも気をつけてね」

そういい残すとボブと女の二人は、通路へと逃げていった。

「さて、半々で獲物を分けるか雅孝?」
「・・・いえ、競争しましょう」
「了解した」



「はぁはぁはぁ」
「お主、中々しぶといの」

女子トイレの中、2人の女が闘っている。一人は『棗 真夜』、もう一人は『五十鈴 絵美』の2人だ。しかし、絵美のほうはかなり劣勢の様で、疲弊している。

「運が無かったの。わしの兄様は通常、戦いにおいて3つのスタイルを保有しておる。一つは、相手を試し合いながら己を興じる『武』を象徴する無手の武闘。もう一つは、相手を完全に滅し、己を戒めて裁く修羅の『殺』・・・または『滅』とも言うらしいが、これを兄様は長刀を持って完全なる刹那の剣闘を用いる」

真夜は、片膝をついて息を切らしている五十鈴に説明している。だが、完全に優勢な様ではなく、真夜自身も右肩を捻られて痛めているようだ。

「最後に、相手を退けるために、効率的な戦況を送るためと冷静な行動を知りえるためのの『闘』・・・『殺』に近しいものはあるが、これは『殺』ほどの冷徹さは、有しておらぬ。しかし、之もまた意味なく、人を駆逐する術でもある。闘いに用いるスタイルは・・・お主と同じ暗器使いじゃ。もっとも兄様は、様々な武器を使いこなせる様、訓練しておった・・・どのような物でも、戦いに生かせるようにとな」
「・・・知っています。あの方が、剣客であり、格闘家であり・・・暗器使いであることは。―――あの方の暗器使いとしてのあり方は私と違えど、基本的に使うのは私と同じ、一種類・・・投げナイフだけの一種類でしたから、よく覚えています」

息を整えて、ゆっくり立つ五十鈴。

「わしは、兄様にいろいろと暗器使いについての対策も学ばせてもらった。故に、お主とわしとでは、いささか相性が悪い。それが、運が悪かったと言った意味じゃ・・・もう諦めぬか?」

真夜は、それでも油断は無く、五十鈴に敗北を促そうとするが・・・。

「引けません。特に、『あなた相手』などに負けるわけには、いかない。そもそも、あなたがあの方の『傍に居る』のも、あの方を『語る』のもおこがましいというのに」

たんたんとした口調で、五十鈴は告げる。

「!・・・わしのどこに、兄様の傍に居てならぬ理由が、あるというのじゃ!?」

その五十鈴の言葉に、真夜は顔を歪めて怒りを表す。

「あの方の苦悩も、孤独も、悲しみさえ2年前の時に何一つ気付きも、しなかったあなたが・・・そんなことを言うのですね」
・・・お主」
「あの頃、あの人はあなたのお兄さんである慎さんの凶行を、己一人止めようとしていた。でも、理由は知らないけれど、あの時のあの人にそんな余裕など無かった。それなのに、あなたは何一つ気付かないまま、時を過ごし、そしてあの日を迎えた。あなた、何様ですの? 兄妹で有りながら、何一つ気付かず、悲劇のヒロインを気取って、あなた以上に苦しんでいたあの人と慎さんが居る中、あなたは光臣さんと・・・あの人の間をふらふら行ったり来たりして」
「・・・確かに、あの時のわしは揺れていた。わしの感情が光臣に向いているのか、兄様に向いているのか。・・・正直、あの時のわしには分からなかった」

顔をうつむかせて真夜は言う。

「・・・そのことは、大した問題じゃないですけど、少なくともあなたは勇士様を・・・苦しめる」
「お主には、関係ないことじゃ」
「そうやって、兄と妹という絆を主張して他者に不満を言わせずに、正当化する。あなた、昔から変わっていませんわ。光臣さんも私も流れていく中、あなたはあの時に止まったままでいる。そもそも、あなた、未だに肝心な部分について、勇士様に何も教えてないようですね」
「・・・・・・」
「・・・少し前、勇士様は私の所に来て、言いました。『昔の日常のことは教えてもらえるのだが、いっこうに核心について話すことを避けられている気がする』と・・・そして、こうも言っていましたわ。『この日常はぬるま湯につかりながら、くだらぬ夢を見続けているようなそんな気がする』ともね」
「兄様が・・・そんなことを」
「ええ・・・あなた、又同じ過ちを繰り返す気ですか?」

五十鈴が、少し不機嫌そうに言う。

「わしは・・・繰り返さぬ。もう、光臣への気持ちにも区切りはつけている。だから、もう兄様を二度と見失うことも無い」
「あなたに、任せる気はありません。光臣さんが、勇士様をほしがって居ますからこの戦いは必然ですが・・・個人的に私は、あなたと戦う理由があります。だから、負けない。あなただけには負けない。あの方のために動くことが、わたしの喜び。あの方をこれ以上苦しむのを見過ごすわけにもいきません」

五十鈴が、クナイを両手に持って構え始める。

「・・・お主の戦う理由は、わかったが、一つ聞いてよいか?」
「なんです?」
「何故、お主は光臣の元に居る? 兄様が、わしと同じく大事なら、執行部になどいずに兄様と共に居ればいいのに、形式上のこととは言え、何故、おぬしは其の立場におるのだ?」
「・・・簡単です。2年前、勇士様が、唯一私に頼んでいたこと」
「それが、執行部いることなのか?」

真夜が眉をひそめて言う。

「違います。正確には、光臣さんの傍に居ることです。私は、勇士様に『彼を見捨てずに傍に居てやってくれ。そして、彼を見定めていてくれ』と頼まれていました。もっとも、見捨てる必要の無い人と見極められましたが・・・。私は、その言葉に従い、彼の傍についています」
「馬鹿な・・・今の光臣は、『悪』そのものじゃぞ!!」

五十鈴の言葉に、『信じられない』といった顔で真夜は言う。

「いえ、それもあなたの眼力が足りないだけですわ。勇士様が、彼を見ていてくれと頼んだ理由。・・・今ではよくわかります」
「・・・わし達にした仕打ちを見てもか?」
「ええ、いささか乱暴でしたが、必要なことでした」
「いささか? もう二度と闘えぬ体にされた者すら、おったのじゃぞ!!
「それは、あなたが無意味に私達の前に立ちはだかったからです」

五十鈴は、事務的な口調で言い返す。

「・・・わしは少なくとも、今はあの小僧達の頭じゃ。そして、小僧はわしの切り札。もう二度と兄様の力を借りずとも、やれるように。そして、兄様を苦しめるモノから救うために立つ。じゃから、おぬしとは、闘わねばならぬ様じゃ」

そう言って、真夜も闘う姿勢に入る。

「・・・一つ、言っておきます」
「何じゃ?」
「私、あなたが嫌いです」
「奇遇じゃな。わしもお主が嫌いじゃ」
「・・・教えてあげます。あなただけが、あの方から教えを受けていただけではないということを・・・そして、これがあなたの兄から貰った。私の切り札」

そう言って、五十鈴は構えたまま、右手を腰に当てる。

「行きます!!」
『シュ!!』
「な! それは!?」



『ドス!!』『ゴス!!』『ガン!!』『バキッ!!』
『『『『ドサ!!!!』』』』

・・・これで半分だ。

「ふっ!!」
『バキャ!!』
「がは!!」

雅孝が、又一人殴り飛ばして倒した。
・・・向こうも、がんばっているようだな。

「雅孝、俺は半分終わったぞ」
「はっ!」『ドス!!』
「ぎゃ!!」

「・・・早すぎです。これじゃ、競争にならないです」

残ったのは、最初の4分の一くらいか。
俺は、倒した奴らを山積みした上で、腰を下ろしている。

『ば、バケモノだ。はぁはぁはぁ』
『だ、だれだよ。こんな奴に喧嘩、売ったのは・・・うぅ』
『無理すぎです。五十鈴さん、う!』
『もう駄目』

下から何やら、うめき声のようなものが聞こえるが気にはしない。

『■■■■■■■』
「!」

なんだ、この感覚?

この感じ、呼んでいるのか俺を?

「・・・雅孝」

俺はそう呼びかけ、山から飛び降りる。

『ゴス!』
「うげ!!」
「・・・・・・ふぅ、なんですか勇士さん?」
「後は、任せる」
「は? どこに行く気ですか? ボブの様子でも見に行く気で?」

話をしながら、雅孝は敵を倒していく。

『ゴス!!』『バキ!!』『ドゴ!!』
『『『ドサ!!!!』』』
「いや、誰かが俺を呼んでいる」

俺は、うっとおしく懲りずにかかって来る雑魚を倒して、言う。

「誰か?・・・どうしたんですか勇士さん、どこぞの毒電波でも受信『ヒュン!』・・・なんでもないです

雅孝が、くだらぬことを言うから、つい雅孝に向けてナイフを投げてしまった。
・・・ちょっと、頬を掠めたが問題は無いだろう。

「くだらぬことはいい、とりあえずここは任せたぞ。半分は俺が倒したのだ。残りはお前の分だ」
「ふっ!!」「しま『ドゴッ!!』
「わかりました。途中で、ボブとか見たら助けてやってください」
「悪いが、用があるのは屋上のようだ。そこの壁から、隣の建物を使って上に行く故に、ボブとは会えないだろう。ではな」

俺は、そう言うとフロアの端の壁まで瞬速で行き、同時に・・・。

『ボゴッ!!!!』

右の掌手で、壁を破壊した。

「では、行って来る」

そう言い残し、俺は壁の穴の向こうの夜の闇へとその身を投げ入れた。



ここ・・・か。しかし、小僧と真夜とボブは良いとして気がかりは亜夜だな。
どうも、ここのところ精神的に不安定だったからな。・・・そのままの上体で戦ってなければ良いが・・・。

俺は、ボーリングの屋上にたどり着き、亜夜のことを思案していた。

・・くっ!『ズキューン!!』

「へぇ・・・今のを避けるんだ。さすが兄さんだ」

・・・少し、危なかった。
殺気のようなものを感じた故に、その場からすぐに離脱したら間髪入れずに、俺の居た場所が狙撃された。

「銃器か?」
「そうさ。これが、僕の得物」

俺は、階段のある建物の上にある。貯水タンクの上の男に問いかける。

そこには、2丁のスライド式の拳銃を持った青年が居る。生憎、傍にあるネオンの看板の逆光で、顔は見えないが、俺と同じ銀色の髪にオールバックの髪型で短い髪を持ち、黒いライダースーツを着ている男だというのは分かる。

「・・・何故、俺を兄さんと呼ぶ? お前は『棗 慎』なのか?」
「本当に記憶をなくしたんだね? ふぅ、でも僕達には兄さんが必要なんだ。『帝王の魂』を持つ兄さんがね。そうそう、僕はそんな名前じゃないよ」
「貴様、執行部の連中とは違うな」
「あぁ、今この建物を占拠した連中ね。あんな雑魚共と一緒にされたら困るな。僕は栄えある兄さんの魂を共有する『運命の兄弟達』の一人なんだから」
「ならば、この戦場に物見遊山でここに来たとぬかすか?」

・・・この男、歳は亜夜くらいだろう。
この男の纏う空気、確かに俺に近いものがある。

しかし、また奴の行動が癪に障るのも自分は感じる。

「僕は、兄さんを見に来たんだ。他に、興味は無いよ。そもそも、兄さんこそ、何故そちら側に居るんだい?」
「何?」
「兄さんは、そもそも僕らと同じ裏世界の住人だ。表社会の学校に通うなんて、おかしすぎる。第一、なぜ兄さんは・・・『定められた宿敵』を宿す者たちの傍に居るんだい?」
「定められた宿敵?」

・・・何を言っているこいつは?

「そう、それまで忘れたんだ。・・・まあ、僕達、個人が恨みを持っているわけではないけど、否応なしに『生まれ得ざる者』がそれを拒むことになる。・・・兄さんが今傍に居る人たちが好きなら、離れて僕らの傍に居るべきだ」
「お前は、俺を知っているようだな」
「兄さんは、僕達を統率しなければならない。そして、復讐するんだ。僕達にこんなモノを押し付けたモノに・・・みんなで・・・兄弟で反乱・・・いや、決起するんだ!!

青年は、貯水タンクの上から飛び降りて、俺の前に立つ。
・・・金色の瞳?

逆光は変わらないが、奴が金の瞳を持っているのがちらりと見えた。

「其の眼・・・」
「・・・まあ、いいよ。覚えてないなら、それで・・・でも、兄さんにはいずれ僕らの元に『戻って』もらうから。・・・だから」

奴は、そういうと俺に右の手で持った銃で、其の銃口を俺に向けて口を開く。

「兄さんには、記憶を戻してもらうために、少し僕と戦ってもらうよ」

・・・ち! 得物の刀は相棒の中だ。ナイフは全部で・・・50くらいか、少しやり難いがこれだけでやるとするか。

『『ズガガガガ!!!!』』『カキキキッ!!!!』

奴は、そのまま2丁の拳銃を俺向け、火を吹かす。
対する俺は、最低限の動きで避けていくが・・・無理なモノはナイフで防ぎ、辺りには銃弾の吹く音と弾を防ぐ金属音が幾多にも木霊する。

くそ、マシンガンか、あの二丁拳銃は!?
ナイフだけで、銃弾をさばくのは骨が折れるぞ!!

それに、こいつ。

・・・できる。

仕方ない、少々本気を出すか・・・。

『シュン!!』

「消えた!?・・・いや、其処だ!!」
『ズガン!!』

奴が、瞬速で姿をくらました俺の居場所を察知して、俺の居場所『だった』所に向かって発砲する。・・・しかし。

外した!?・・・やはり、兄さんだ。一筋縄では・・・いかない!!
『『『『ヒュン!!』』』』
「ふ!」
『ドガガガ!!!!』『『『『カキン!!』』』』

・・・くそ、やるな。
ナイフを4本、別々の場所から投げつけてやったが、一息で全部打ち落とされた。

・・・だが、この感覚。
こいつと戦う、この感覚。何かが、俺の中から湧き出すこの感覚。

・・・面白い。奴は敵だ。この俺に立ちはだかる敵だ。ならば、この感覚に任せて、殲滅するのも、一興だ。

「何も、暗器を投げるだけが『闘』じゃない」

俺は、一息に奴の懐に飛び込み、右の掌手を奴に向かって低姿勢で放つ。

「分かっているさ、そんなこと!!」
『ガッ!!』

ち、左腕で防いだか? だが、威力はまだ止まったままだぞ。

『ドン!!』

俺は、そのまま防いだ体ごと衝撃を伝えて、奴をふっ飛ばした。

「・・・・・・ち、浅かったか?」
「く! 浅いだと―――冗談? はぁ、はぁ、はぁ・・・確かに避けたつもりだったのに、これだ。」

5Mくらい吹っ飛んだ奴は、綺麗に受身を取るものだから効いてないと思ったが、それなりに喰らったようだ。其の証拠に少々息が切れている。

しかし、決め手にはならない。

「・・・遊びは、終いにするよ、兄さん。少し、真面目にやる」

奴の周りの空気が変わった。
・・・やる気だ。

・・・遊びで、あの瞬間に俺に攻撃を入れているとはな。少々、油断したか」

気付けば、俺の右のコメカミから一筋、血が流れている。
何かをかすったか? もしくは、切られたか?

俺は、傷の部分に手をあて治療する。

「俺も、真面目に・・・『闘』を興ずるか」

俺と奴の空気が変わる。

『ヒュ!』『ズキューン!!』

奴の、銃口が火を噴くが、其処にはもう俺はいない。

『『ズガガガガ!!!!』』
「姿が視認できなくても・・・場所くらい分かるんだよ!!」
「!」

片手で、リロードしてやがる。かなりの使い手だな。装弾数が多いから、隙も付きづらい。
それに、あいつ、銃口の照準が徐々に俺を捕らえ始めている。

だが、それが俺の中の何かを引き立たせる。
この感覚、この威圧感、この境地。

・・・・・・懐かしきは過去の『闘武』か?

『『『『ヒュン!!』』』』
「ムダだよ!!」
『ズガガガガ!!』『『『『カキン!!』』』』

奴の後方から投げたナイフが、四本打ち落とされた。
だが・・・俺の狙いは別にある。

『ヒュ!』『ガッ!』
「な! 遠当てだと!?」

真横から奴の右の銃に向け、人差し指と中指を突きたてた拳で、直径2cmくらいの弾丸のような『通背拳』を放つ。

俺の攻撃が、得物に当たるが、銃は手放さない。しかし、変わりに奴のバランスを崩れた。

狙いは、決まった。

「今度は、避けられるか?」
『ゾク!』
「!」
『『『『『『『『『ヒュン!!!!』』』』』』』』』

今度は、九本。
しかも『真上』『前後左右』『左右斜め前の斜上』と同じく『左右斜め後ろの斜上』の四方八方をわずかな時間差はあるものの同時に投げてやった。

『『『『『『『『『カキャン!!』』』』』』』』』

だが・・・この戦い、まだまだ続くようだ。


もっと、この感覚を呼び覚まさせろ。俺の戦いの記憶が戻るほどの・・・戦いを俺にさせろ。そうすれば、俺はまた強くなれる。己を・・・闇などに飲まれるような脆弱な魂などならぬ様、俺の記憶を呼び覚ませ。

―後書き―
最近、泣きたくなるほど、更新が遅れています。すいません、忙しさと文章の構成の手間取りに四苦八苦、している今日この頃w というわけで・・・第七話、如何でしたでしょうか? 戦闘の描写が今一難しいなと思いながら、最初に思っていた描写じゃなくなって愕然としています。・・・何でこんなことにw

というわけで、恒例のレスの返答に入りたいと思いますw

D,さんへ
本人は、誑すつもりはないですが、取りように取るとタラシになりますw 己が道を行く人でもありと正直に思ったことを吐いてしまう口の持ち主ですからw というわけでレスありがとうですw 次回もよろしくですw


ユピテルさんへ
>これって意味深い言葉ですかねww
いろんな意味を込めて言ってますから意味深いですねw というわけで、レスに感謝を。そして、次回もよろしくですw


ロックさんへ
>宗一郎と真夜のキスイベントは有るのでしょうか。
これについては、過去の話になりますが、あったかどうかは今後の展開にかかれますのでお確かめを・・・。というわけでレスありがとうです。次回もよろしくです。


カイさんへ
確かに、其の通りです。分ってくれてうれしいなw
というわけで、今回もレスありがとうです。又、次回もよろしくです。


春風さんへ
というわけで、千秋は登場しました。ボーリング編は長いので、何話構成になるか分りませんが、慎も其のうち出てきますんでよろしくw 毎回のレスに感謝、そして次回もよろしくですw


Gさんへ
光臣との再会はありますが、ボーリング編は長いので、もっと後になると思いますんでよろしくですw というわけで、レスありがとうです。次回も、また楽しみにしてください。


秋雅さんへ
慎と光臣との関係は、其のうちおいおい分ってきますので、お待ちを。毎回のレスに感謝を。というわけで、次回もよろしくです。


さて、今回はここら辺で失礼します。
以上、ホワイトウルフでした。それでは皆さん、又次回でお会いしましょうw

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