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「それからのラジアータday's第3話 (ラジアータ・ストーリーズ)」

でまえそば (2005-02-27 02:02)
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この「それからのラジアータday's」は最近ラジアータ・ストーリーズをクリアした、
でまえそばがエンディングが気に入らなくて書いたSSです。
あのエンディングがよかった!という方、もしくはクリアしていない方はネタバレになる
かもしれないので、読まない方がいいと思います。両方とも大丈夫!!という方は
下にスクロールどうぞー!!


            「それからのラジアータday's 第3話」


午前6時―――

ラジアータ王国 ジャック邸―――

やっと、これから街が動き出そうとしている静かな時間の中、ジャックは眠っていた。
幸せそうな顔をして、布団にくるまれている。

と、そんな中突然、ジャックの家の扉が激しく打ち鳴らされ始めた。
ジャックはいきなりの騒音に、無理矢理起こされてしまう。


「ん、うぅ〜、……………なんなんだよ〜、うるっさいなぁ〜…………」


ジャックは激しい騒音に対して、布団の中に潜り込んで抵抗しようとするが、
扉を叩く音は弱くなるどころか、むしろ強くなっている一方だ。


「……………はい、はぁ〜い、……………今出ますよ〜…………」


ジャックは諦めてノソノソとベットから降りると、
パジャマ姿のまま、いまだ打ち鳴らされている扉に向かう。


「…………は〜い、どなたですかぁ〜………」


ジャックは扉を開け、寝ぼけた顔のまま来訪者の顔を確かめようとした、
瞬間―――ジャックの頭を凄まじい衝撃が襲った。


「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!てぇッッッーーー!!!!!」


叩かれた、と理解するよりも早く、ジャックは頭を抱えてその場にしゃがみこんでしまう。
ジャックが理不尽な痛みに大声を上げていると、ジャックの頭の上から声が聞こえくる。


「はぁ……、全く。まだまだねぇ、隙だらけじゃない」


上から聞こえてきた声に反応して、ジャックの動きがピタリと止まる。
ジャックは、恐る恐るといった風に顔を上げながら、搾り出すように声を出した。


「……………そ、その声、……………もしかして………」

「あら、なに?少し会わないうちに私の声も忘れちゃたんだ?」

「やっぱり……、……………姉ちゃんッ!!?」


そう、そこに立っていたのは、ジャックの実の姉であり、
ジャックがこの世でもっとも苦手とする人物、エアデール・ラッセルその人であった。


一方、まだ朝の早い爽やかな空気の街を、一人の少女が歩いている。
金髪のツインテールを気持ちよさそうに揺らしている少女、彼女はリドリー・ティンバーレイク。
現在、リドリーはジャックの家に向かっている最中だった。


まったく、なぜ私がこんな朝早くから、ジャックの家に行かねばならないんだ……!
べ、別に、いやという訳ではないんだぞ……?
まぁ、朝からジャックと居られるし、寝顔を見るのも嫌いじゃないし。(寧ろ、好きだし)
これはこれで、か、通い妻っぽいし、ポッ。……………………じゃなくてぇッ!!


一人で歩きながら、怒ったり、ニヤニヤしたりと、百面相をする彼女はとても奇妙だったが、
彼女にとって幸運だったのは、まだ朝が早いおかげで周りに人が居なかったことであろう。


こ、これも、全部ジャックとフラウが悪いんだっ!!


リドリーはまた不機嫌な顔してあれから(ジャックとフラウがキスした)のことを思い出す。
あれからは、いろいろ、もう大変だった。
次の日から、二人で出かければ、どこからともなくフラウがでてくるし。
それに便乗して、他の女どもが調子に乗るし。
ジャックと二人きりで居たいリドリーとしては大問題だ。
今回の事だって、ジャックの寝起きが悪い事を、知ったフラウが、


「毎朝迎えに行ったげるー!!」


などと、ふざけたこと言い出し、そんなことを自称「妻」であるリドリーが許せるはずもなく、


「ならば、私が行くッ!!!」


と、いった風にこうして毎朝リドリーが、迎えに行く事になったのだ。

さて、今日はどうやって起こそうか、やはりここは目覚めのキ、キスだろうか……?

などと不穏当なことを考えてるうちに、ジャックの家の扉の前に立っている事に気付く。
リドリーが一応ノックをしようと、扉に近づくと中から話し声が聞こえる。
おや?と、思いリドリーは扉に耳を近づけた。


「……なさい!」「………てけってば!!」「…………あんたの裸なんか見慣れてるわよっ!!」


時が凍った。
リドリーの顔から血の気が引いた。
リドリーの目から、輝きが消えた。
リドリーの顔はまるで能面のような無表情になった。

リドリーは静かに扉のノブを握り、ゆっくりと扉を開く。

家の中には上半身裸のジャック………、そして見知らぬ女性が一人。
二人とも突然現れたリドリーを、驚いた顔で見ている。


「えぇっと………リドリー、おはようっ!ちょっと待っててく……」


とりあえず朝の挨拶をしようとしたジャックだが、尋常でないリドリーの様子と、
その手にいつの間にか、握られていた斧に言葉が止まる。


「………ねぇ、ジャック……?この娘、だれ?」


リドリーを始めてみるエアデールとしては、それは当然の疑問であろう。
が……、リドリーとしてはあまりに馴れなれしい、そのエアデールの様子に………切れた。

床を打ち抜きそうな勢いで踏み込むと、そのまま一直線にジャックに向かって斧を振り下ろす。
あわや、殺人事件かッ! というところだったが、どっこい、そこは龍殺し。
真剣白羽取りの要領で、リドリーの斧を、両手で挟みこみ、寸前のところで止める。


「りっ……、リドリィッッッーー!?なッ、なッ、なにを………」

「ジャック……、大丈夫だ……。また来世で一緒になろう……」


いっそ優しげな様子のリドリーにジャックは本気で恐怖した。

やばい………、なんか知んないけど、リドリーの奴、マジだッ…………!!

ジャックは背中に冷たい汗が流れるのを感じながら、必死に救援を求める。


「お、おぉいっ!姉ちゃんってば!なにぼんやりしてんだよッ!リドリー止めてくれッッ!!」


目の前で起きているリアル・サスペンスを呆然と眺めていたエアデールは、
はっと、我に返り、後ろからリドリーを羽交い絞めにする。


「ちょッ、ちょっと!!あなた落ち着きなさいってば!!」

「えぇい、うるさいっ!!はなせぇッ!!こうなったら、ジャックと一緒に私もッッ!!」

「リドリー!?落ち着けってばっ!!な、なんでいきなりッ………!!」

斧を振り下ろそうとするリドリー、その斧を必死に止めるジャック、
リドリーを羽交い絞めにしているエアデール。
………爽やかなはず朝は、見事に混沌の場と化していた。


「……ッ!!…………!!」

「ッ!!………!?」

「………!」


約20分後―――

何とか場は落ち着きを取り戻していた。
げっそりとした顔のジャック、真っ赤にになって小さくなっているリドリー、
何が面白いのか、にやにやしているエアデール。


「つ、つまり、エアデール殿はジャックの実の姉上であると………?」

「そう、そういうこと。なんか姉ちゃん、いきなり来てさぁ…………」

「あっ!そういうこと言う訳? あんたが最近まったく帰ってこないから、
 わざわざ様子見に来てあげたんでしょーが…………………で、ジャック?
 この娘………リドリーさんだっけ?ちゃんと紹介してくんない?」


リドリーは、その言葉を聞いて、すばやくエアデールの前に移動し、
姿勢を正し、自個紹介をはじめた。


「しっ、失礼しましたッ!!私はリドリー・ティンバーレイクと申します。
 その、ジャックとは……、じゃなくって、ジャックさんとは、
 親しくお付き合いをさせて頂いておりますっ!先ほどはジャックさんの姉上様とは露知らず、
 とんだご無礼をしてしまい、まことに申し訳ございませんでしたッ!!!」


一息でそう言い切りビュンッと頭を下げるリドリーに、エアデールは少し驚いた顔をしたが、


「……リドリー・ティンバーレイク………、そっか、あなたが……………」


突然考え込みだしたエアデールにリドリーが声をかける。


「あの………、エアデール殿?」

「へっ?…………あ、あぁ、なんでもないの、ゴメンね。
 ………………それよりも私、久々に街に来たんだから、ちょっと、案内してほしいなぁ?」

「えぇ〜、めんどくさ「是非にっ!!私が案内いたしますッ!!」


嫌そうな顔をするジャックの言葉を遮り、リドリーが手を上げて賛同する。


「そっかー、悪いわね、リドリーさん。ほらっ!!ジャックも早く準備しなさいッ!!」

「はぁ………、わかったよ!おれも行きますってば………」


こうなってはしょうがない、とジャックは諦めて、渋々出かける準備を始めた。



・ ・


・ ・ ・


太陽が、そろそろ真上に上がろうとしている中、
三人はラジアータの街を散策していた。


「ふ〜ん、あれがテアトルね〜……、なかなか立派だったじゃない?
 あそこで二人は働いてるわけよね?」

「はいッ!!ジャックさんには何時もお世話になってます!!」


エアデールの質問にリドリーが張り切って答える。
この光景はさっきからずっと続いていた。
エアデールが何を質問しようが、リドリーがジャックのことを含めて勢い良く答える。


「ははは……………、はぁ………」


ジャックとしては溜息しか出て来い。
リドリーとしては初対面時の印象を打ち消そうと必死なのだろうが、
あれでは、どうも空回りしている気がする。
どうしたもんか、とジャックが考え始めると、ちょうどジャックに、声がかけられた。


「あっれ〜、ジャックどうしちゃったの?考え事ー?」

「ん、あぁ、まぁね………。ちょっとリドリーの事を…………って、フラウッ!!!」

「おはよっ、ジャックッ!!………んでリドリーがどうしちゃったわけ?」


そこには、いつからいたのか、フラウが立っていた。
ジャックの声に反応してリドリーがすばやく振り返る。


「むッ!!フラウ、貴様いつに間に!!」

「何時に間ってひどいなぁ、さっきからずっと居たんだけどなぁー」

「ふん、今はフラウと話している暇はないんだっ!エアデール殿の案内で忙しいからなッ!!」

「エアデール殿って……………、あれ?おねーさん?」

「ふふふ、エアデール殿は実はジャックの………………オネーサン?」


フラウはエアデールを見ると、動きを止める。
一方のエアデールもフラウを見て、驚いたように声を上げた。


「あ〜、朝の!!」

「あぁ!やっぱり!!あの時の!!」

「ちょ、ちょっと、フラウ、姉ちゃんの事知ってるのか?」


お互い知ってる風なリアクションをとる二人に、ジャックが声をかける。


「うん、朝にね。私がジャックの家がどこかわからなくって困ってるとこをね、
 助けてもらっちゃたの。………フラウさんっていうんだ。あの時はありがとねー」

「いえいえ、どういたしましてー! にしてもジャックのおねえさんかぁ。
 なんとなく顔似てたから、家族の人かなぁ、とは思ったんだけど………」

「ム?……………ムム…………………」


微笑みあいながら話す二人にリドリーの危機感が高まる。 
初対面の印象はどうにもフラウのほうが良さそうだった。


「さッ!!早く次に行きましょうエアデール殿!!」


このまま二人を話させるのはまずい、と判断したリドリーが強引に話を切って
次に進もうとする。


「えっ?…………、えっ?………」

「あっ!リドリー、横暴ー!!…………って怖いなぁ。もう、わかったわよ……。
 ………………それじゃ、ジャック、またね! また会いましょうね、おねーさん!!」


戸惑うエアデールをぐいぐい押していこうとするリドリーに、
フラウが文句を言うが、リドリーに ギンッ! と睨まれて仕方ないなぁ、といった感じに
肩をすくめ、ジャックとエアデールに挨拶をして、風のように消えていった。


その後も、三人は太陽が傾きかけるまで散策していたが、突然エアデールが


「私、これからリドリーさんと少し二人で話しがしたいから、ジャック。
 あんた一人で先に帰りなさい」


と言い出した。当然、なんでだ と反論するジャックだったが、
エアデールに睨まれ、リドリーには大丈夫だと言われ、仕方なく一人で家に帰っていった。

そして現在、二人はルプス門に居る。気持ちよく風が吹く中、二人は立っていた。
そして、エアデールが静かに、口を開いた。


「ねぇ、リドリーさんはジャックの事…………好き?」

「…………………はっ?」


あまりに唐突な質問にリドリーは思わず間抜けな返事を返してしまう。
エアデールはまったく気にすることなく言葉を続ける。


「ふふ……、なんてね。当たり前か………」

「あ、その、えっと…………な、なんで………」


なんて答えていいのか分からずただ、真っ赤になるリドリー。
そんなリドリーを見てエアデールは少し微笑み、


「なんでって……、バレバレよ?後、ジャックもあなたの事が好きってすぐ分かるわね、
 まぁ、あの子は昔から分かりやすかったんだけど…………」


そんな事を言われて、顔から湯気が出そうなくらい真っ赤になるリドリー。
すると、エアデールは急に真面目な顔をする。


「…………………リドリーさんは、確か元騎士だったわよね?」

「えっ?……はい、そうですが………」


またも唐突に質問され、リドリーは、やや困惑した表情で答える。


「じゃ、やっぱりこれが一番かな………、まぁ、私にとっても、だけど………」

「あの、さっきからいったい何を………?」

「…………リドリーさん、抜きなさい」


エアデールは有無を言わさぬ様子でそう言うと、驚いた顔のリドリーを無視し、
腰に差していた、片手剣を構える。


「なッ!?どういう………」


戸惑うリドリーに、エアデールは聞く耳もたず、
素早く一歩踏み込み、リドリーに向けて剣を振るう。
横なぎの一撃はかろうじて、リドリーが取り出した斧に受け止められる。
高い金属音が辺りに響いた。


「どっ、どうしてこんな事をッ!!私たちが戦わないといけない理由なんてありませんッ!!」

「理由……か。まっ、そのうち分かるわ。………行くわよッ!!」


エアデールは剣を軽く後ろに引き、そのまま今度は、袈裟切りを仕掛ける。
それをリドリーはバックステップでかわす。が、エアデールは攻撃の手を緩めない。
エアデールはさらに一歩踏み込み、袈裟切りから逆袈裟に切り返し、リドリーを襲う。
リドリーはそれを斧で打ち払うが、エアデールは打ち払われた反動すら利用し、
そのまま回転をしながら、剣を横に薙ぎ払う。


「くぅッ!!」


リドリーはそれを不恰好な姿勢で何とかかわすが、かわしきれず、頬に赤い線が走る。
エアデールは剣をリドリーに突きつけたまま、心底失望した様に、口を開く。


「その程度なの?リドリー・ティンバーレイク………。
 北方大鷹も地に堕ちた………ってとこかしら?
 そんなんじゃ、………あなたにジャックはまかせられない」


冷たく言い放つ、しかし、目だけは別の何かを言っているエアデールに、
ようやくリドリーは気付いた。

これは試験なのだ。今までジャックを護ってきたエアデールが私を試しているのだ。
自分にジャックが護れるのか、自分がその役目に値するのか―――と。

リドリーは姿勢を正し、改めて斧を構えて口を開いた。


「………今までの非礼を詫びます。エアデール・ラッセル。
 しかし、まずこれだけは言わせていただきたい。
 私はもはや騎士ではなく、ティンバーレイクですらない。そんな誇りは、もうありません。
 ですが、……………一人の人間として、ただのリドリーとして、
 ジャックの為だけには、負けられないっ!!
 この誇りに賭けてッ!ここからは、全力でいかせていただきますッッ!!!」

「ふぅん、いい目するわね……。でも、私だって負ける気はないわよ?
 竜殺しケイン・ラッセルの剣を直に受け継ぐ者として、ジャックの剣の師匠として、
 なにより、………ジャックの姉としてもねっ!!」


二人は改めて対峙する。………二人を風が一撫でした――――――瞬間、
リドリーの必殺の一撃が、エアデールの最速の一撃が、
再び高い金属音を打ち鳴らした―――



・ ・


・ ・ ・


「はぁ、はぁッ、はっ……」

「ふぅ、ふぅッ……」


もう何十合、剣と斧を打ち合わせたのだろうか………、
二人は既に満身創痍といっても不思議が無い姿になっていた。


「はぁッ……、あ、案外、しぶといわね………、リドリーさん…、ふぅッ……」

「はッ…、はッ…、わ、私は、他の何に、負けても構いません………、
 だけど、ジャックの為だけには、負けられないのです………はッ…、はぁ…」

「ふふ、それは私も、同じってね………ふぅ、でも、次で最後よ………」

「の、望むところ、です………」


二人は再び武器を構える。そしてほぼ同時に踏み込んだ。


「はぁぁぁぁぁッッー!!」

「たぁぁぁぁぁッッー!!」


もう二人の一撃には最初のような威力も無ければ、スピードも無い。
ただ―――その中に、お互い譲れぬ物が確かにあった。
…………そして、最後の剣戟が響いた後、決着はついた。


「私の、負け、かぁ………。強いなぁ、リドリーさんは……」

「いえ………、今回は私の運がよかった、それだけです」


そこには地面に大の字で寝ているエアデールと、その鼻先に斧を突きつけているリドリーが居た。
リドリーはその姿勢にも疲れたのか、斧を投げ出し、地面に座り込む。
エアデールは寝転がったまま、声を出した。


「リドリーさんッ!!ジャックの事…………お願いねッ!
 あの子はまだまだ子供だし、迷惑かけるかもしれないけど……、傍に居てあげてねッ!!」

「はい……、私の誇りに賭けて、ジャックと共に居て、護り続けてみせますッ!!」

「ふふ……、あ〜、疲れたけど、安心した……。わざわざ街に来てよかったな………」

「? あのどう「よっしゃ!!、帰ろうか、リドリーちゃんッ!!」


エアデールがリドリーの声を遮り、大声で言って立ち上がる。


「あっ、あの!リドリーちゃんとは………?」

「ん〜、いつか私の義妹になるんでしょ?いつまでもリドリーさんじゃ他人行儀だからね〜」

「い、義妹……って。そ、その………う、うれしいのですが、ちゃんって………。
 あっ、そういえば、この格好…………ジャックになんて言いましょう……?」

「あぁ、簡単よ。階段で転んだって言っときゃいーの。あいつ鈍いからわかんないわよ」

「ふふ、確かにそうかもしれません」

「おっ!!リドリーちゃんも言うわね〜、あははッ!!」


二人は笑いあいながら、ラジアータの街に消えていった――――――


*蛇足はやっぱり今までのイメージを崩す恐れがあります、ご注意ください。


やっぱり蛇足

ジャックは疲れていた。
現在、机に突っ伏してしまっているくらい疲れていた。
理由は当然、目の前にいるこの二人だ。


「さぁっ!!リドリーちゃん、やってみなさい!!」

「はいッ!!お義姉さま!………ジャック、お帰りなさい。ご飯にする?、お風呂にする?
 …………それとも…、わたしか……?」

「きゃーーッ!!リドリーちゃんナイスよぉっ!!それならジャックもいちころだわッ!!」


なんなんだこれは………。

ジャックはこの痛い光景から目をそらし、頭を抱えた。

二人が遅いので迎えに行こうかとかジャックが考えていた頃、
二人は帰ってきた。…………………なぜか全身ぼろぼろで。
なんでそうなったか聞いても階段から落ちた、としか言わない二人を、
なんとか、着替えさせて、手当てをすると、突然エアデールが

「リドリーちゃん!私のことをおねえさんと呼びなさいッ!!」

とか意味不明なことを言い出し、リドリーもリドリーで

「はいっ!!お義姉さまッ!!」

とか言い出す始末。その後も、エアデールの暴走発言は続き、
結婚はいつか、だの、男なら責任を果たせ、だの喚き続ける。
その結果、現在二人はなぜか、新婚生活の練習の真っ最中だ。

つーか、この二人いつの間にこんなに仲良くなったんだ?

ジャックは鈍くなった頭で考える。と、ジャックは自分を呼ぶ声に気がついた。
ジャックが首だけ動かしてそちらを見ると、


「ジャック、今夜は帰りたくないんだ…………」


頬を赤く染めたリドリーが居た。
ごんっと机に頭をぶつけるジャック。エアデールは向こうで大爆笑している。

一つだけ確かなのは、これからもジャックの頭痛は続きそうだという事――――――


                            落ちて下さい(神頼みかよ


    あとがき

というわけで、お姉ちゃん来るッ!もしくはリドリーが外堀を固めた。という話。
いかがでしたでしょうか、バ、バトルも少し入ってたでしょう?……………だめ?
戦闘は難しいですよねぇ、うまく伝わるといいんですが……。
さて、こうしてリドリーは着々と妻への道を登っていくのです。
今回戦闘いれたことについての反応が少し怖いところですが、
感想など、もしありましたら、よろしくお願いしますッッ!!


                         でわっ!!でまえそばでしたッ!!!


レスレス返し

>しゅんさん
はじめまして、です!!お、おもしろいですかッ!いやぁ、うれしいですっ!!
やっぱ、やり切れませんよね〜。そういう気持ちが少しでも無くなれば私もよかったです!

>ユピテルさん
はじめまして!こちらこそよろしくお願いします!!やった事が無い方でも
楽しんでいただけるとは、とても嬉しいですッ!これからも読んでやってください〜。

>佐々木重信さん
わたしも、読んでもらってとてもうれしいですッ!!
まだまだと言われると頑張りたくなりますねッ!!次もがんばりますので、どうぞよろしく!

>サイモンさん
おぉ!待っていただいていたとは!!ありがとうございますッ!!
面白く読んでいただけるのが一番です!次のも、がんばらせていただきますッ!!

>PYMさん
楽しんでいただけてうれしいですっ!!ふふふ、リドリーにはこれからも……。
まぁ、フラウは、なんかこう私の中でそういうキャラ?(エルウェン強いですよッ!)

>ジンさん
私もこんなに喜んでもらえるとは……、うぅ、感動ですー。
リドリー最高ですかッ!うれしいですッ!!やっぱこうでないと!ですよねッ!!

>ブローくんさん
そんなに待って頂けましたか!うれしいですよぉッ!!可愛いですか!私の脳内では…略
フラウはやるときゃやる女、ですからッ!ご心配いただき、ありがとうございますッ!!

>クロスさん
OKですかっ!!ありがとうございますッ!!やっぱり、二人にはこれからも、
世界がどーの、よりも内輪の問題で頑張ってもらいたいと思いますッッ!!

>墜犬さん
読んでいただきありがとうございますッ!リドリーはどちらかといえば地の方向でッ!!
ガンガン薙ぎ払いますよぉ!(ふふふ、「それまで」については日々構想中ですッ!!)

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