インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始▼レス末

「Career of mistake-05-(ネギま!)」

金 (2005-02-10 23:47)
BACK< >NEXT


ネギと明日菜はお互いの顔を見たまま硬直していた。
まるでそこだけ時間が止まったように、ビデオの一時停止を押された様に、動きを止めていた。
そんな時、ネギの腕の中の少女が身動ぎした。
それが、ネギと明日菜の時間を再び動かす合図となった。

「ん・・・。せ、先生?」

その声を合図に、ネギの首元を掴み上げ、近くにある茂みの中へと走り去る明日菜。
そんな元気な明日菜と対照的に、ネギは再び呼吸困難に陥りそうであった。


魔 法 先 生
ネギま!
Career of mistake
第05話


「アンナ何!? アンタ何!? アンタ何者〜〜〜〜!!?」

「し、しま、絞まってます、息がぁ〜〜〜!!」

「そんな事どうでもいいのよ!!」

「良くないですぅぅぅ〜〜!!」

ネギの胸倉を掴みなおし、木へ押し付け詰寄る明日菜。
ネギは明日菜の怪力で持ち上げられ、足と地面が離れてしまっている。
少しずつネギの顔色も青くなっている。
そのネギの様子を見て驚いたのか、ネギを放す明日菜。
しかし、ネギの胸倉は放しても、ネギの両肩を掴み、身動きできないようにしてしまっている。

「で? アンタ何?
 本当に人間なわけ?
 素直に白状しないと、縛り上げて引き回すわよ?」

明日菜の凄まじい迫力に、ついつい涙目になってしまうネギ。
掴まれた肩も、凄い握力で握られている為、きっと服の下には青痣が出来てしまっている事だろう。

「あ、あの、黙っててくれませんか?
 その、ばれると大変な事になってしまいますので・・・。」

「話の内容によるわね。
 どんな目的でこの学校に着たの? まさか学園長をアンタが操ってる、なんて事ないでしょうね!?」

「ち、違います!!
 学園長は、その、僕と同じって言うか、恩師の知り合いって言うか・・・。」

「・・・で、結局なに? 超能力者なわけ?
 それとも、宇宙人? まあ、学園長の頭の形は宇宙人でも通じると思うけど・・・。」

「いえ、あの・・・。」

ネギは明日菜の迫力に少し口を滑らせた事を、後悔していた。
しかし、正直に自分のことを喋っていいのか、その判断が出来ないのだ。

『うう、どうしよう・・・。
 記憶を消すのがセオリーだけど、僕は精神を操る魔法は苦手だし、失敗したら大変な事になっちゃう・・・。
 でも、このまま皆にばれたりしたら、オ、オコジョにされちゃうかもしれない!!
 でも、人を傷つけるなんて事は、スプリングフィールドの名に反する事だろうし・・・。
 あああああああ、ど、どうしたらいいんだぁあああああ!!』

「ちょっと、聞いてるの!!」

「はうぅぅぅ、ぼ、僕は、魔法使いなんですぅぅぅ!!!!」

『は、言っちゃった!!?』

考え耽ってしまっていたネギは、明日菜に再び胸倉を掴まれ、急な事に混乱してしまい、つい正直に喋ってしまったのである。
しかし、そんなネギの答えに納得のいかない明日菜は、ネギの胸倉を掴んだままである。

「はぁ!? 魔法使いぃ〜?
 あんた、気は確かなの? もしかして、妄想の癖とかないでしょうね・・・。」

「本当ですぅ!!」

「信じられるか!! 大体、そんな非科学的なもの、どう信じろって――」

「じゃあ、超能力者でいいです!!」

「いいですって何よ!! 正直にいいなさいよ!!」

「どういえば信じるんですかぁ!」

「・・・・・・。
 う〜ん。だったら、魔法でも超能力でもいいから、それ使って高畑先生の・・・、いや・・・、う〜ん・・・。」

『手の力が緩んだ!?
 うう、この人どうも怖い性格みたいだし、でも無理やり記憶を消すなんてしたくなし・・・。
 仕方ない、学園長先生の所へ行って指示を仰ぐしか・・・。』

明日菜が考え事をはじめ、腕の力が緩んだ時、ネギは脱出する事にした。
自分だけでは処理しきれないかもしれないと思い、近右衛門に指示を受けるため、学園長室へ行こうとしたのだ。
しかし、明日菜もネギが急に走り、自分の側から離れたのを見て『逃げた!!』と思い、ネギの後を追いかけた。

『急に逃げるなんて、アイツは絶対犯罪者よ!!
 絶対とっ捕まえて、何たくらんでるか吐かせてやる!!』

『お、追いかけてくる!?
 しかも、離せない!! そんな、魔法で足の速さを上げてるのに、付いて来れるなんて!!』

そのまま二人は階段を駆け上がり、麻帆良学園中等部校舎へ行こうとしたが、ネギはその時今朝、学園長室での近右衛門の言葉を思い出した。


『ネギ君、この修行は恐らく大変じゃぞ? 駄目だったら故郷に帰らねばならん。
 二度とチャンスはないが、その覚悟はあるのじゃな?』


「魔法使いという事が初日でばれる」
 ↓
「初日でばれるなんて、とんでもないミス」
 ↓
「修行失敗」
 ↓
「強制送還」
 ↓
「スプリングフィールドの名に泥を塗る」
 ↓
「ネカネお姉ちゃん、落ち込む」
 ↓
「姉不孝者の僕、立派な魔法使い―『マギステル・マギ』になる資格無し」


『だ、駄目だぁああ!!
 学園長には相談できないよぉおお!!
 た、タカミチなら・・・駄目だぁあああ!! タカミチも魔法使いだし、きっと学園長の味方だぁああ!!』

『!? 走るスピードが落ちた!!
 追いつける!!』

ネギが自分の想像に落ち込み、その一瞬の緩みを突いてネギに追いつく明日菜。
ネギの肩を掴み、自分の方へ引き寄せようとしたが、勢い余って階段を踏み外し、下へと倒れそうになる。

『げぇ!?
 こ、こんな高さから落ちたら、絶対怪我する!!
 こ、このガキを掴んだままだったら・・・駄目!! コイツも怪我しちゃう!!』

明日菜はついネギの体を掴んだまま、二人一緒に落ちた時の想像をしてしまい、ネギの体を放しそのままの勢いで階段の下に落下していく。
そんな明日菜の姿を見たネギは、すぐさま先ほどの女生徒を助けた時のように魔法を行使するために、明日菜へと飛び掛る。

「ちょ!? 何してんのよ、アンタは!!
 人が折角気を遣ってアンタを放したのに、一緒に落ちてきたら意味無いでしょうが!!」

「あなたが怪我をしないようにするためです!!」

「はぁ!? 無理に決まってるでしょ!!」

「僕は、魔法使いです!! 無理じゃありません!!」

明日菜へと飛び掛り、一緒に落下するネギ。
ネギの杖を持つ力が増し、きつく杖を握り締めるネギ。

「『風よ!!』」

ネギが言葉を発すると、急に風が発生する。
しかも、ネギ達が落下しそうな地面から。
その風の勢いにより、ネギと明日菜の落下の速度も落ち、二人とも無事地面に降り立った。
自分の身に起こった事に呆然としている明日菜と、『またやっちゃった・・・。』と落ち込んでいるネギ。
冒頭と同じように、二人の時間は止まってしまうのであった。


〜あとがき〜
二日連続・・・いや、一日に連続投稿ですな。
これで6個目の投稿ですか?
ちょっと、自分の行動に疑問・・・他にも色々やらなきゃいけない事あるはずなのに・・・。
今回はだいぶ展開を変えました。
そもそも初対面の時に明日菜の服脱がされてませんし、こんな展開のほうがビターな感じでいいかな〜と。
この作品のネギは、色々裏設定があります。
まだ殆ど明るみに出てませんが、原作のネギ以上に魔法に対して真剣です。
使いどころなんかも、非常に考えてしまうのです。
原作ネギと、この作品のネギの違いが少しでも出ていれば嬉しいです。
まあ、少し抜けてる所は一緒かもしれませんが・・・(^^;;;

>D,さん
原作の筋(?)という物を変えすぎると、作者が混乱、後に暴走してしまいそうなので、筋は同じです。(今の所)
初めはあまり変えたくないんですね。
設定上、変えるのが難しいともいえます。
でも原作の1話が終了した辺りから、徐々に原作とは違う行動を起こす人が出てきます。誰かはまだ内緒w

明日菜はネギと親しくなってからが、可愛いですよね〜。

>ぽんさん
ありがとうございます!
今後の展開は、ちょっとバトルがメインの予定です。
意外と早くネギ君が戦闘を開始します。
惚れ薬騒動は、カットするかもしれません・・・(いや、別の形でやるべきか?)
とにかく、さっさと原作との相違点を前面に出せるように頑張ります。

>米田鷹雄さん
まず最初に、ごめんなさい。
既に一話一話区切って作っていたので、連続投稿となってしまいました。
確かに私だけが使う場所ではないですし、この掲示板の性質上、私のやった事はだいぶ不味い事だと、管理人さんの言葉を読んでヒシヒシと感じました。
申し訳ありませんでした。

BACK< >NEXT

△記事頭

▲記事頭


名 前
メール
レ ス
※3KBまで
感想を記入される際には、この注意事項をよく読んでから記入して下さい
疑似タグが使えます、詳しくはこちらの一覧へ
画像投稿する(チェックを入れて送信を押すと画像投稿用のフォーム付きで記事が呼び出されます、投稿にはなりませんので注意)
文字色が選べます   パスワード必須!
     
  cookieを許可(名前、メール、パスワード:30日有効)

記事機能メニュー

記事の修正・削除および続編の投稿ができます
対象記事番号(記事番号0で親記事対象になります、続編投稿の場合不要)
 パスワード
    

PC用眼鏡【管理人も使ってますがマジで疲れません】 解約手数料0円【あしたでんき】 Yahoo 楽天 NTT-X Store

無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 ふるさと納税 海外旅行保険が無料! 海外ホテル