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「扉の向こう 幕間 壱 「裏」(幽白inGS+月姫)」

桜始開 (2005-02-07 23:30/2005-02-08 22:01)
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 蟲寄市のとある一角。
 高度経済成長期の際に乱立したビルとビルの隙間。
 誰も立ち寄ることが無い路地裏の隅っこ。

 そこに誰かが人目を避けるかのように、小さくうずくまっていた。


 扉の向こう

    幕間 壱 裏  作:桜始開


 仙水が刃霧と別れた後、街を歩いていた。
 別に滅びに向かっている街を最後に見ようとか、散歩するために歩いていたのではない。
 それは戸愚呂に呼ばれていたときと似ていたからだ。
 だが、あの時は格段に違うものがある。
 今、仙水が引かれている力の持ち主は戸愚呂よりも遥かに強い存在。
 ただ、惜しむべきはその才覚を自覚していないことか。
 それでも、溢れる力は仙水を魅了して止まない。


 たどり着いた先はビルとビルの隙間。所謂、路地裏の入り口。
 そこには、町中に溢れている蟲は一匹もいない。
 だが、仙水はその状況に対して何の違和感も感じない。
 野生の動物は戦わずして、相手の力が分かるというらしい。
 下等の妖怪とはいえ、そこに潜むものの強さは分かる。


 水はけが悪く、小さな瓦礫がちらほらとばら撒かれている。
 だが、それはあくまで一般の人の認識。
 仙水には靴をぬらす下水や、隅に置かれたゴミなどは眼に入らない。
 ただ、匂いがする。
 自分が欲した場所。
 魔界に良く似た匂い。
 強力な魔気。
 超常的なものには鈍い人間でも、その路地裏には決して足を踏み入れることはないだろう。


 入り組んだ路地、風に乗って流れてくる匂いを頼りに仙水は先を進む。
 いくらほど進んだだろうか。
 距離的にはさほどのものではないだろう。
 だが、仙水にはとても永い時間に感じられた。
 それは、強い瘴気を放つ魔界のものに合える喜びのためだけではない。
 恐怖だ。
 恐怖と歓喜が入り混じった感覚が仙水を満たしていた。
 一歩一歩近づくにつれ、仙水の体に鳥肌が立つ。
 鳥肌が立つのは何年ぶりだろか。
 だが、その鳥肌も路地裏の開けた一角。
 そこに入ると自然の収まっていった。


 そこには一人の○○がいた。


「……………あなたは?」

「仙水 忍といいます」

「あっ…………○○○……○○○○○です」

「ところで……アナタは何故ここに?」

「………………分からない。あの時、○○君に○されたはずなのに」

「○されたはず………? あぁ、今、○きている事が不思議なのですね。
 それはさほど不思議なことではありませんよ。
 ○○は常に表裏一体。○ぬということは○まれるということ」

「違うの!! ワタシはあの時確かに一度、○んだ。
 でも、その後、ちゃんと○○君に○されたんだよ。
 だけど…………気づいたら、ワタシ……ワタシ……」

「…………アナタ、人間ではありませんね。

       「!!」

 恐らく………………死徒」

「………アナタ……何者なんですか」

「あぁ、落ち着いてください。敵ではありませんよ。しいて言えば……味方ですね」

「…………どっちでもいいや。ワタシ疲れちゃった。もう人の血なんて吸いたくないし」

「……………………死にたくないですか?」

「……えっ?」

「もし、死にたくないのならば、あたしについてきてください。人の血を吸わずに生きていける場所にご案内しましょう」

「…………何が……したいんですか?」

「ふふっ……魔界……そう、私は魔界に行きたいのです」

「魔……界?」

「えぇ、そこならば、アナタも人の血など吸わなくても生きていけるでしょう。
 まぁ、吸おうにも人は住んではいないでしょうが」

「…………………」

「しかし、魔界に行ってしまったら、そう簡単にこちらには戻ってこれません。それでもいいのでしたら……」

「……………もう一度…………会いたい人がいるの。その人に別れを……告げたい」

「わかりました。ひとまず、私達の住居に向かいましょうか。
 他にも、魔界に行きたいという人たちはいますから、紹介しないといけませんね」

「…………えぇ」

「では、最後に聞きます。
 アナタは人が生きる世界から離れ、人ではないものが住む世界に行きたいのですね」

「……………………はい」

「はい。では、いきましょうか」


後書き


モロバレ!!!!!
バレてるのは分かっちゃいるが、一応、まだまだ伏字で行こうと思います。

言っておきますが、この作品の○○さん家の○○○さんは原作……いや、俺が知っているSSの中でも最強設定です。
最終的には、型月最強のORTともタイマンはれる強さになってたりします。
いやいや、アシュとドンパチできるかもですよ。アシュとORTってどっちが強いのか分かりませんけど。
まぁ現段階であの仙水をびびらすとは、自分で設定しといて恐れ入った。これで成長途中なのか!?
無論、必殺技「○○庭園」を使いますよ。

今回の仙水さんのおかしな口調と性格。
ネタバレ……というか、まぁ、幽白原作を知っている人ならなんのこっちゃない。

しかし、この「幕間 壱」は自分で読み直しても、「???」という場所が多いですね。
駄目だなぁ。もっと精進せねば。次からは頑張ります。


蛇足

使いたかったけど、もし使ってしまったらこの話の雰囲気を木っ端微塵にする台詞
「ワタシは人間をやめるぞ!!! 仙水ーーーーーーー!!!!」

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