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「司貴聖伝史(まぶらほ+ネギま+他作品)」

イグレッグ (2005-01-21 23:12)
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司貴聖伝史


第二話 高校生式森和樹


式森和樹は今、学園長室にいた。
そしてこの真帆良学園の学園長『近衛近右衛門』とある話を終えようとしていた。

「・・・・・という訳で。しばらく二、三日、実家に帰らせて欲しいのです・・・・・」

「うむ。よかろう・・・・・君や君の一族には色々と助けてもらってるしのう。わかった許可する」

「ありがとうございます」

和樹は頭を下げて、学園長に礼を言った。

「それじゃ失礼します」

「ちょっとまて」

学園長が退室しようとした、和樹を呼び止めた。

「はっ、はい? なんですか?」

「うむ。ところで和樹君。君には彼女はおるかのう?
もしいなかったら、うちの孫娘はどうじゃ?」

「えっ!? 遠慮しときます!! それじゃあ。授業がありますので!!」

学園長のこの言葉を聞いた、和樹は顔を真っ赤にし、慌てて学園長室を出た。
その時。廊下で小学生くらいの外国人の子供と中等部の女生徒二人とすれ違いになった。

この一瞬の出会いは、宿命の序章のひとつに過ぎなかった・・・・・


その頃、真帆良学園葵高等学校1年B組で、魔法史の授業が行われていた。

そして、その中で一人の生徒が退屈そうな顔をしていた。

「毎回、毎回同じ事ばっかり。よく飽きないわよねえ・・・・・」

B組生徒の一人『松田和美』がそう言いながら、後ろの席にいる同じB組生徒の一人『仲丸由紀彦』に話し掛けたが、何の反応も無かった。

「・・・・・ん?」

そんな彼を見て、松田は手に持っていたシャーペンで、彼に触れてみた。すると彼が、人型の紙になった。彼は身代わり魔法で授業をエスケープしていたのだ。

「!?・・・・・仲丸・・・・・逃げたか!!」

松田は怒りの表情になり、光学魔法を使って、姿を消し、教室を出た。
授業中にもかかわらず。そんな二人の行動を見て、誰も指摘するはいなかった。
このクラスにとってはいつもの事だったのだ。


葵高校の保健室。
ここでは2年E組の魔力診断が行われていた。

「はい。息吸って」

この保健室で、魔力診断を担当しているのは、高等部の養護教諭「紅尉晴明」彼はメガネに、特殊なレンズを付けて、生徒の魔法回数の残量を診ていた。

「朝から脱ぐのって。面倒なのよねえ・・・・・」

高級なローズレッドの下着を身に付けている、一人の女生徒が退屈そうにぼやいていた。
紅尉はその彼女を見ると、紅尉の魔力測定レンズは14万5千の数値を示していた。
彼女の名は『風椿玖里子』
新興の名門『風椿財閥』の令嬢で、グラマラスな肢体とトップクラスの魔力を持ち、そしてこの葵高校を陰から支配するほどの頭脳を持つ、優秀な女生徒である。

「健康診断とは・・・・・こういうものだよ・・・・・風椿君・・・・・」

紅尉が彼女にそう言うと、玖里子は突然、霊符を保健室の扉に向けて放った。

保健室の廊下側の扉に一人の男子生徒がいた。B組の仲丸由紀彦が透視魔法で覗いていたのを気付かれたのだ。

「しまった!? 結界か!?」

仲丸が悔しそうな顔になり。そして学園長との話を終えた和樹が通りかかった。

「仲丸? こんなところで何やってんだ?」

「おおっ、わが親友!! 式森和樹ではないか、どうした!」

「どうしたって、お前こそ何やってんだ? 今は授業中だぞ」

「そんな事はどうでもいい! それより式森。お前も手伝え!」

仲丸が和樹の首根っこを捕らえ、保健室の扉の前に引きずり込んだ。

「見ろ!」

そう言うと仲丸が両手の親指と人差し指で四角形を作り、内部の様子を映し出すが、そこには白いバッテンマークが見えるだけだった。

「結界が張ってある? それがどうかしたの?」

「この中には葵高校を陰で操る実力者風椿玖里子がいる。この結界を破って、あられもない姿を掴んで脅せば・・・・・どうなる?」

「それって・・・・・思いっきり犯罪じゃないか・・・・・」

「ちがーう!! 友好的な取引だ!! 弱みを見せた奴が悪い!!」

「弱みって・・・・・」

友好的だの、弱みだの、言っていることが矛盾している仲丸は拳を握りながら立ち上がった。それを見た和樹は呆れ顔になった。

「この世の地位と名声と権力を作ってくれるのは学力や成績じゃない! 魔法が使える回数だ!! 一般庶民で平均二桁。この真帆良学園全体の平均が1万以上!! で、式森、お前は・・・・・てっ!? おい!!」

和樹は力説する仲丸を無視して、スタスタ歩いていた。

「式森!! 何で無視するんだ!!」

「なんでって? お前と一緒にいるとろくな事が無いから・・・・・」 

「なんだと!!」

「それに早く離れないと、巻き添えを食らうから、余計にね・・・・・」

「巻き添え?」

「なーかーまーるー!!」

なんと仲丸の後ろに、松田が空中に浮きながら、鬼のような形相で仲丸を睨んでいた。

「身代わり魔法を使っての授業のエスケープ行為と覗き行為は、B組協定第三条第七項に違反だって、何度言ったら分かるの!?」

松田が手で印を結び、攻撃魔法を発動させ、仲丸を攻撃しようとしていた。

「黙れ、松田!! 何時から権力側についた!!」

「決めたのは、あんたでしょー!!」

反論する仲丸をよそに、松田は問答無用な態度で攻撃魔法を放った。
仲丸は慌てて逃げ出すが、攻撃を直に喰らった。
ボロボロの姿になった仲丸は、それでも逃げ出すが、松田は追い討ちを掛けるように、仲丸を追撃する。

「戻ればいいんだろ! 戻れば!!」

「問答無用!!」

廊下は激しい爆風と煙に包まれ、その中、仲丸と松田の二人は魔法で交戦しながら、走り去った。

「あの二人・・・・・毎日よくやるね・・・・・」

和樹は呆れ顔で二人の様子を見て、そしてどこからか、メモ用紙とペンを出して、お詫びの言葉を書き、そのメモを保健室の扉にはさみ、その場を走り去った。

「ぼくも早く。教室に行かないと・・・・・」

和樹がその場から離れてまもなく、保健室の扉が開いた。風椿玖里子が大胆にも、スカートをはいたまま、上半身下着姿で、出てきたのだ。

「全く、またB組の馬鹿共? あら?」

玖里子が足元の落ちているメモに気付き、それを拾うと、メモにはこう書かれていた。

ウチのクラスの馬鹿ゴリラが大変失礼いたしました! Kより

こう書かれていたメモを見て、玖里子は、クスっと、口元に笑みを浮かばせた。


学園長室

「葵高校1年B組。今日もかのう・・・・・」

学園長が窓から、仲丸と松田が騒ぎを起こしている校舎を見ていた。

「ネギ君といい・・・・・わざわざB組に転入したい優等生といい・・・・・この先、波乱が起きそうな予感じゃ・・・・・」

学園長が、机の上に置かれている転入届を見た。その転入届の名前の欄には『宮間夕菜』と書かれていた。


時間が進んで、今は学生の唯一の楽しい時間である、昼休み。B組の教室で和樹が自分の作った手作りサンドイッチを食べていた。
楽しいランチタイムの中、ただ一人、仲丸が不機嫌そうな顔をしていた。

「ったく、何で俺まで校舎の修理をしなきゃいけないんだ!! 俺の貴重な魔法回数を!!」

「自業自得だよ」

仲丸の愚痴を聞いて、和樹はあっさりとした言葉を出す。

「なんだと!? 俺のせいだといいうのか!?」

「そうだと思うけど、違うの?」

「ちがーう!! 断じて俺のせいじゃない!! それにあのまま松田が邪魔さえしなければ、風椿玖里子は俺のものに!!」

「一生無理だね」

拳を握りながら怒りをあらわにする仲丸に対し、またもや、和樹はあっさりとした言葉を出す。

「お前、淡白だな〜。俺みたいな目標ってモンが無いのか?」

「ほほ〜、アンタの目標ってあの痴漢行為?」

「げっ、松田!?」

いきなり背後から現れた松田に仲丸は驚いた。

「俺の目標は向こうかな」

B組生徒の一人『浮氣光洋』が窓の外から一人の女生徒を見た。その女生徒は出来損ないの巫女服を着ていて、刀を持っていた。

「中等部に転入して来た、神城凛。なかなかの美形だと思うけど」

和樹も窓からその少女を見た。

「あの娘、確かに可愛いけど、刀を竹刀袋に納めないなんて。少し危ない感じがする」

和樹から見た、神城凛の第一印象は、刀を竹刀袋に納めていないところだった。実は和樹も刀を所持している。その刀の長さは五尺ある大太刀で、普段は縦長のバッグに納めて、いつも持ち歩いている。
和樹は、そんな彼女の刀を見て、危ない感じがしたのだ。
どの位前か、同じ五尺位ある大太刀を持っている、中等部の女生徒を見た事が会った。その女生徒は、刀を竹刀袋に納めていた為、神城凛より、その少女の方がまだまともに思えたのだ。

「たしかにそうかも。まっ、式森には関係ないけどな」

浮氣が嫌味ったらしく言う。

「そうかもね・・・・・」

昼食を食べ終えた和樹は帰りの支度えをし始めた。

「どこ行くんだ?」

「帰る。それから実家の都合で二、三日休む」

そう言いながら、教科書やノートを鞄に詰め、刀を納めているバッグを左肩に背負い、教室を出て行く。

「式森。午後から魔力診断があるんだぞ。受けたほうがいいと思うぞ」

和樹のクラスは午後から魔力診断があった。和樹が早退すると聞いて、仲丸が嫌味を含んだ忠告を言うが、和樹はあえて無視した。

「それじゃあ。あっ、それから仲丸。僕にだって目標ぐらいある・・・・・」

「ほう、何だ。お前の目標は?」

和樹に目標があると聞いた仲丸は、どんなのか聞きたがっていた。

「父さんを超える・・・・・ただそれだけだ・・・・・」

そう言いながら和樹は、教室を出て、廊下を歩きながら去った。
こうして和樹と後に出会う者達の物語の序章が始まるのであった・・・・・


後書き

イグレッグです。司貴聖伝史の第二話がやっと書けました。ネギ君の登場に合わせて、凛は中等部から転入という設定にしました。和樹とネギ君が会うのはもう少し先です。感想が会ったらお願いします。

レスの返事です

Dさんへ

和樹の実家は後、一,二話で明らかにします。
神城流と神鳴流の関係は修学旅行編で明らかにします。

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