「傷がふさがってきたな」
自分の部屋で療養していた和樹が包帯をとりながら一人ごちる。
あの襲撃の後、メイドの大半は傷つきながらも、屋敷内の見回りや水銀旅団との子競り合いをしているが、メイドの大半が怪我をし完全な人手不足だ。
和樹もリーラに無理やり寝かされて療養に専念している。
「痛みもなし。体力も六割は回復したか・・・・相変わらず化け物じみた回復力だな俺・・・」
自分の傷を確認しながら苦笑する。
まあ昔から生傷の耐えない和樹。主に女性関係、そのせいで死に掛けたことも一度や二度ではない。
そんな鬼畜外道な性活のためセルやピッコロまでには及ばないが、普通の人間の数倍の回復力を身につけている。
コンコン
扉からノックの音がする。
「誰ですか」
とりあえず、扉を開ける和樹。
「貴様が、式森和樹か?」
そこには貧弱そうな身体をした、白いマスクをつけた変態、嫉妬マスク二号がいた。
「そうだが、貴様は?」
にらみながらも尋ねる和樹君。
どうやら、昼間からの騒動でイライラが溜まってきているようだ。
「我が名は嫉妬マスク二号。式森和樹、数々の女に手を出す鬼畜王!!例え神や作者が許そうと読者や持てない男達が許さん。彼らに変わりこの俺が貴様に人誅を下しに来た。もてる男よ!!!死ねえええええ!!!!!!!」
最後は血の涙まで流しながら和樹に襲いかかろうとする嫉妬マスク二号。
そんな変態に和樹は、
「死ね」
回し蹴りで頭蓋骨を粉砕してみました。
まぶらほ〜神殺者〜 第十二話 和樹の決断
「失礼します、食器を下げにきました」
リーラが食器の後片付けに入ってくる。
入り口にある脳髄やらモザイクがかかった何かをぶちまけている、『何か』を見事にシカトしているけど気にしろよ。
「式森様明日は誓約日ですよ」
テーブルの汚れを拭きながら、彼女は言う。
「わたしたちはこれで、正式に式森様のメイドになることが出来ます。警戒中ゆえ簡素な式になってしまいますが、お許しください」
「そうか」
和樹は返事をしながらもこれからのことを考えていた。
最初は平穏で普通の生活になるかな?と思い、結構本気でメイドの主になろうか考えていたが、いきなり厄介な騒動に巻き込まれ、なる気が半分薄れていた。
固有スキル『トラブルメーカーEX』
この技能を持つ限り、本人にとっての厄介ごとが次から次へとやってくる。
このレベルになるともはや呪い。
トラブルが日常と化す。
(どうすっかね・・・)
「不安ですか?式森様?」
考えにふけっていた和樹にリーラが話しかける。
「まあね」
主になるのやめようかな。と考えていたとは流石に口には出せない。
「今のご主人様も最初は不安だったそうです」
リーラが突然話しかける。
「リーラ?」
ですが、いざ式に臨むとそれはもう堂々とした態度をとられ、一同感服したそうです」
「ということは俺も明日は・・・」
「はい。立派なご主人になられることでしょう」
リーラにそう言われ和樹は、自分がメイドの主になったときをシュミレーションしてみる。
(悪くはないが・・・)
将来あんなだめ人間エロ爺なるのはやだなと考える。
「どうやら、式森様には主人としての心構えがいささか足りないように思えます」
(何でだよ)
そう思いながらも口には出さない。
「リーラ?」
リーラが和樹に迫る。
「大丈夫です。此処なら声は外には聞こえません」
「あの・・・」
「なんでしたら、私が上になりましょうか?」
不味い。
何がまずいかと言うと、リーラの潤んだ瞳つやっぽい唇を見て和樹の理性がとびそうになる。
(耐えろ和樹。諦めたらそこで試合終了だ!!)
とにかく何とかしないと不味いらしい。
主に性欲。
何しろ旅行中は禁欲生活。絶倫魔人には拷問に近い。さすがはアンリ・マユ?(この世の全ての鬼畜)もはや常人のレベルを超える男だ。
数日の旅行ぐらい耐えろ!!
「私が嫌いですか?」
上目ずかいで和樹を見るリーラ。
(ぐはっ何と言う威力!!ゲイボルグに匹敵するぞ!!)
なにやら苦悩する和樹。
いっそ心臓を槍で貫かれて死ね!と思うのは作者だけではないだろう。
ピーピーピー
突然彼女の腕時計がなる。
どうやら何かの呼び出しのようだ。
(助かった)
少し残念のような気もするが(オイ
と安堵もつかの間、リーラはその音を、
プチッ!
消しちゃいました。
そりゃあ見事にあっさりと、
「さあ式森様覚悟を・・」
和樹に迫るリーラ。
「あのリーラさん・・何か鳴ってませんでしたか?」
「いえ、空耳でしょう」
和樹の疑問に真顔で答えるリーラ。それでいいのか?
「さあ、はじめましょう式森様、性魔術を」
「性魔術って何だよ!!?リーラ?何で服を脱ぐんですか?ちょっとリーラさん・・何故に私の息子を触るのですか?」
普段は女に優しい?和樹。
しかし彼は鬼畜王。
普段は封印してあるもう一人の和樹?『七夜』ではなく『鬼畜王』が姿を現す。
アグレシック・ビーストモード、スイッチON。
和樹は無言でリーラを押し倒しリーラにキスをする。
くちゅ、ぴちゃ、
淫猥な音が部屋に響く。
舌をいれリーラの口腔を汚す。
「か・・・和樹様・・・」
呼び方が和樹様に変わるリーラ。
「ようこそ。すばらしき快楽空間へ」
鬼畜王の宴が始まる。
<メイドの島戦場で>
和樹がリーラに十七快楽を与えているとは露知らず。
ギャグキャラ以外に使い道のない我らがデビルキシャー宮間夕菜嬢は井戸の奪還をするべく、水銀旅団とメカ翡翠アストレイ十体を引き連れていた。
「目的は井戸を奪取し、後続が到着するまで確保、十分な飲料水を確保するのが目的です」
出撃前夕菜は全員に告げた。
「ただし、メイドとの遭遇も十分に考えられます。その場合奴らへの攻撃を最優先し壊滅させるのです。いやむしろ一人残らず殺しなさい。どこかのエセ中立国のように壊滅させるのです。」
もはやサイコどころか殺人奇。
このときそばにいた玖里子と凛は、
「いい加減帰りの船頼みませんか?」
「五人分は無理らしいのよ、四人なら何とかなりそうだけど」
「だったらそれでいいじゃないですか?」
「一人に此処に残るようでしょ」
「式森に私、玖里子さんに水輝さんちょうどですが?」
「・・・・・そうね。後で聞いて見るわ」
宮間夕菜、とうとう捨てられたようだ。
<和樹の部屋>
ギシ、ギシギシ
ベットが軋む。
ベットの下には脱ぎ捨てられた二人分の服がある。
まあつまり今二人は、
「あっ・・・あああ・・・和樹様・・あ・・ああ」
和樹のモノに貫かれ喘ぐリーラ。
今現在二人は情事に真っ最中。
しかも騎乗位、三ラウンドめ。
最初は和樹がリーラを押し倒したまま正常位、その後すぐさまリーラの手を壁につけさせての後背位そして今に繋がる。
「あっ・・和樹様のがまた・・大きくきゃっ・・」
ぐちゅ、ぐちゅ
二人の繋がっている部分から淫猥な音がする。
和樹は腰を動かしながらリーラの胸をもむ。
「ああ・・・和樹様・・そこは・・だめです・・うっあああ」
ビクン!
リーラの身体が反応する。
和樹はさらに、わき腹、尻など瞬時に愛撫する。その手の動きはまさに蜘蛛ようにうごめく。
これが和樹の性技その名も『凶蜘蛛』(オイ
心眼で瞬時に相手の感じるポイントを見抜き、感じる場所から場所へと動かす夜の支配者である『七夜』絶倫魔人のみが使える、独特の愛撫だ。
現在確認されている使い手は和樹ともう一人だけらしいが・・・・
「和樹様・・そろそろ私・・・」
「ああリーラ俺もイクぞ」
和樹はリーラの腰をつかみラストスパートをかける。
パン、パン、ぐじゅ、ぐじゅ
「あ・・和樹様私・・イク・・・イッチャアアアアああああああああああああああ」
ひときわ絶叫を上げ身体を弓のようにしならせながらイク、リーラ。
ぎゅううううう
リーラが和樹のモノをひときわ強く締め付ける。
「くっ・・出すぞ・・リーラ」
どくん!!
「あ・・ああああ」
どく、どく
リーラの中に出す和樹。
どさ、
和樹の上に倒れこむリーラ。
「はあ、はあ、はあ、・・・あっ」
倒れこんだリーラの尻を揉む和樹。
そのまま少し時間が経つ。
「くーくー」
「リーラ?」
どうやら眠ってしまったようだ。
とりあえず後始末をし月でも見ようかと外にでようとするが、
ガシ!
「えっ?」
メカ翡翠フリーダムに捕獲される和樹。
「相変わらず和樹さんは激しいですね、志貴さんクラスですよ」
リーラに何かの注射を射ちながら琥珀さんが現れた。
「あの琥珀さん?」
「何ですか鬼畜王さん?」
「いや何しているのかと・・・」
「え〜と、とりあえず井戸にいた部隊が行方不明になった報告をしようかとおもったんですがお楽しみの最中でしたので待っていたしだいです」
「・・さいですか・・」
どこか諦めたようにうなずく和樹。
別に今更誰かに見られたことが恥ずかしいといった感情はない。
なにしろ、アルトとしている最中にブルーの魔法をもろに食らったり、いきなり問答無用で魔法を食らい寝込みをブルーに襲われたりしたのでそんなことに慣れきってしまった、式森和樹十七歳。
称号『鬼畜王』だ。
「で、琥珀さん。何故に俺の息子を舐めているのでしょうか?」
ぴちゃ、くちゃ。
「いや〜見ていたら私もしたいなと思ったり、ああリーラさんに打った注射は五時間は確実に起きないので十分楽しめますよ」
笑いながら言い再び和樹のものを舐める琥珀。
「いや、ですが俺も流石に四回戦はちょっと・・・」
「もう、こんなになってますけど」
琥珀の言うとおり和樹のものは立派にたっていた。
「・・・・・・」
「さすが唯一志貴さんに対抗できる人ですね。夜は長いですから楽しみましょう」
琥珀にしゃぶられながら和樹は決意した。
(こんな性活。嫌ッス。俺かえるッス)
どうやら帰る決意をしたらしい。この鬼畜王は・・・
<水銀旅団テント>
そこにはメイドと夕菜がいた。
あの井戸の戦いのとき、夕菜はアストレイを投入し奇襲電撃作戦を展開した。
井戸こそメイドの手に爆破されたが見事メイドの一人を捕虜にしていま拷問をおこなっていた。
「くす、いつまで耐えられるでしょかな」
がしゃあん
メイド、ユーファの前で食器を割り誓約日を聞きだそうとする夕菜。
「嫌、やめてください・・」
食器を割ったりするユーファにとって見ればそれは地獄のような光景。
しかし夕菜は少し不満。
本当は耳に水銀を流し苦しみ死に絶える様を見たかったらしいが、
散歩から戻ってきた水輝に
「これ以上サイコになったら、二度とこのSSに出られませんよ。私は一向に構いません。むしろ消えてほしいですが・・」
との言葉を聞いたので断念。
仕方がなく今の方法にしているのである。
「さあ誓約日を言いなさい」
<和樹の部屋>
朝日が窓から入る。
「凄いな俺、一晩中がんばったのに太陽が黄色くないなんて・・・・タフって事さ・・・」
わけのわからないことを呟いて、手紙をテーブルに置く和樹。
あの後琥珀さんと一晩中がんばった和樹はリーラを起こし身支度を整えていた。
(体力は性儀式のおかげで八割といったところか・・・)
和樹は窓を開ける。
「じゃあな。メイドさんたち」
そう言いながら和樹は窓から逃げ出した・・・・・
<『レイジングハート』の集合場所>
「隊長みんな来ませんね」
「そうだな・・・・」
二人は一晩中突っ立っていた。
あとがき
やってしまいました十八禁。
正直あまり得意ではないのでこれで勘弁してください。
レス返し>
33様>水輝はブラコンです。風椿のお人全然目だっていない・・・まあ原作もこれくらいだしまあいいか(オイ
nacky様>和樹は鬼畜です。でもしっと団で勝てるかな?
紫苑様>お兄ちゃんですか・・・・いいかも・・
D様>もちろん仕込み箒ですよ。
アイギス様>本当だ。そのうち『凄まじい突っ込み』にランクアップするかも・・(主に魔術で突っ込むスキル)・・無理か?
らいず様>隊長は別格ですよ。おそらく相殺されるでしょう。
ゆーき様>残念ながら無理です。もてる和樹は全人類の半数の敵ですから。
翁香様>このSSに高貴さを求めないでください。