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「ある暗部の物語(NARUTO)」

桜始開 (2005-01-21 02:30)
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「(さて…………困ったことになった)」

 声には出さず口の中だけで呟く。
 いやいや、変化している今、口の中で呟くことなんてできない。
 まぁ、感覚的なものか

「次なら……写輪眼を見切れる」

 今、オレのすぐ近くを桃地再不斬と白が話し合っている。
 もう一度言おう。

「(困ったことになった)」


ある暗部の物語

 第二話    作:桜始開


 事の始まりはオレの好奇心からだ。
 好奇心は猫をも殺すといったがまさにその通りと思う。

 ふと桃地再不斬と白が何をしているのかと不思議に思い、
 ガトーの見張りを別のヤツ(※1)に任せてこっちに来たのが始まりだった。
 とりあえず急ぎの用事でもなかったので、オレは普通に森の中を歩いていた。
 すると、森の向こうから戦いの音が聞こえてきた。
 この音からすると…………戦っているのは忍び。それも上忍クラスの戦いだ。
 片方は水……いや、両方とも水遁。
 同じ系統ではない……まるで同じ二人が戦っているような音だ。

 しばらくすると、戦いの音が止む。
 別にどうでもいい。
 変なことに首を突っ込むと痛い目を見るからな。
 オレが気にしているのは桃地再不斬と白が何をしているかということだ。
 ふと、思い出した。
 そういえば、桃地再不斬は水遁を多用していたはず……
 そう考えたときに俺の感覚が何者かの接近を告げる。
 瞬間、オレは印を組み鶉隠れの術(※2)を行使する。
 そして、オレの近くにいたのは桃地再不斬を担いだ白だった。


 それからこんな状況だ。
 二人して、甘い雰囲気をかもし出している。
 恋人かどうかは知らないが、俺の前でいちゃつかないで欲しい。
 だが、気になるのは先ほどの言葉。
 「写輪眼」
 写輪眼と言えば「うちは一族」だ。
 しかし、現在「うちは一族」はイタチ・サスケ兄弟を残して滅んでいる。
 再不斬と戦って再不斬が「次は見切れる」ということは、イタチではない。
 イタチの相手ではさすがの霧隠れの鬼人でもきついだろう。
 かといって、サスケでもない。
 サスケはまだ下忍だ。
 それなりに出来はいいらしいが、いくらなんでも再不斬相手では格が違いすぎる。
 となると残るのは…………はたけカカシ上忍か。
 カカシ上忍ならば、再不斬とも互角以上に戦えるだろう。

 となると、カカシ上忍率いる下忍七班も一緒に来ているって事か……
 うちはサスケ・春野サクラ、そしてあのうずまきナルトの三人。
 特にうずまきナルトに関してはいろいろと知っている。
 オレの個人的な事情ではなく、とある人からの依頼で無理やり集めさせられた。
 別に興味はなかったんだが…………逆らえないしなぁ。
 死んだりなんかされたらこっちにどんな被害が来るか分からないから、ちょっとぐらいの情報を渡しとくか。
 浅いレベルの情報なら、特に問題もないだろう…………

 しかし、早くどっかに行ってくれないかな、この二人。


 それからしばらくして、世間一般で言う夜中。
 オレは一軒の小屋の屋根の上に潜んでいる。
 オレの調べでは、この小屋にカカシ上忍と下忍七班の三人、それとこの家の持ち主の三人が住んでいるはずだ。
 まぁ、調べるまでもなく、さっきからずっと見張っていたのだから分かりきったことだ。
 全員が寝たのを見計らって、ほんのちょっとだけ気配を辺りにさらす。
 それも、ある一定のレベル以上の忍者にだけ分かるように。
 簡単に言えば、カカシ上忍だけに気づかせるようにしたという事だ。
 おっと、さすが上忍。すぐに気づいたか。

「カカシ上忍ですね」

「君は誰だい」

「はっ、木の葉の暗部、柊と申します」

「ふーん、で、なんだって暗部がこんなとこにいるんだい」

 お気楽そうな雰囲気を出しているが、俺のことを疑っていることはすぐに分かる。
 いや、別にいいんだ。疑われようとなかろうと。
 オレはただ情報をほんのちょっとだけ漏らすだけ。

「はっ、実は私は火影さまの命でガトーカンパニーを探っていたのですが、
 そちらの任務と関連する情報を得たのでご報告をと……」

「どんな情報かな?」

 まだ疑っているようだが別にいい。
 とりあえずオレは桃地再不斬が無事であること、その近くに白という忍びがいること、ガトーがこちらに向かってることを告げる。
 本当は白が血継限界の持ち主であることも知ってはいるのだが、これは教えられるものじゃない。
 これはネットワークを通じて手に入れたものだから、上忍レベルに教えるわけにはいかないのだ。

「ん、わかったよ。ありがとう」

「いえ……それでは私は任務がありますので」

 そういうと、とっととその場を去る。
 伝えた情報が既にカカシ上忍が知っていることであろうのは既に分かっている。
 今回、カカシ上忍の前に現れたのはオレという存在がいることを伝えるためだ。
 この一手が今後にどう影響するかは分からないが、まぁ、せいぜい活用して欲しい。
 こっちが動きやすくなるのだから…………


※1
柊のような一点特化の情報収集の暗部はは基本的には一人で行動してますが、仲間・協力者がいないというわけではありません。
今回は柊が三代目から任務を受けるずっと前からガトーカンパニーに潜入操作をしていた別の忍者がいます。
彼(彼女?)と柊の間に面識はありませんが、双方が木の葉の忍びで似たような任務を受けていることは知ってます。


※2
鶉隠れの術とは現実に存在した忍者が使った忍術らしいです。(詳しくは知りませんが……汗)
簡単に説明すると岩陰に身を潜めて敵をやり過ごす術ですが、NARUTOの世界には変化の術という便利なものがあります。
柊の使う鶉隠れの術は、まず周囲のありふれた何か一つに変化して、身を潜める術です。(今回は小石)
それだけならただの変化の術ですが、隠密能力に特化している柊の場合は他の忍びが使う忍術とは一線を画します。
その変化の術の練度は白眼をも欺くことが出来る。(写輪眼は試したことがないので見破られるかは不明)
五影レベルですら見破ることは難しいであろう。(試したことはない)


後書き

俺の実験はまだまだ続く。
そう、某アメリカンなアニメーションのように三人のスーパーガールズを生み出すまで続くのだ。
上の※1・※2は書かれてある理由。
作中に説明するのがめんどくさい……というか、説明を自然に入れる技能を持っていないから。
しかし、今回も短い。いや、今後も短いであろう。
なんとか普通の長さにしてみたいのだが……わけ分からんとこで区切る癖がついている。
うむ、これも一つの試みとしとこう。


レス返し

>SP 80様
いやいや、こんな実験作品に感想をいただけるとはありがたいです。

>そういうのをうまく書けることが出来たならばいい作品になると思います。
ぐはっ!! ハードルが!! ハードルがぁ!?!?

>現実にいた忍びッぽくて良し
これはありがたいです。その通り、オリキャラ柊はNARUTO原作のようなドンパチは絶対しません。
出来っこありません。
如何に敵を欺くか、如何に誰にも見つからずに済むか、如何にして任務をこなすか、と頭脳戦勝負の忍者です。


NARUTOっぽくないといわれれば、それはオレにとって褒め言葉。
ちょっとした現実忍者物とのクロス作品だと思ってもいいかなとは思ってたり(笑)

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