「それでですねえ。我々ネルガルとしては火星の難民を救助する為に・・・・。」
「火星に難民なんてもういないじゃないっすか。」
眼鏡をかけたちょびヒゲのおっさん――――俺がキックをかましたスカウトの人――――の言葉を俺はあっさり切り捨てる。そう、火星の難民なんてものはとっくの昔に俺と親父がボソンジャンプで往復して全員地球に非難させているのだ。勿論、一般には秘密のことだが。ところが、何故かこのおっさんはいない難民をわざわざ戦艦を火星にまで飛ばして救助に行くと行ってきたのだ。
「で、では、火星の研究室に残された資料を・・・・・。」
「それもついでに持ってきたげたじゃないっすか。」
慌てたように言い換えるおっさん。しかし、それも火星の難民の当座の生活費と引き換えに既にもって来てある。
「ようするに遺跡が欲しいんでしょ?」
「・・・・・・・・はい。」
俺は確信をついた。火星には古代文明の遺跡がある。ジャンプはその遺跡の力を行なって行なわれ、それ以外にも超オーバーテクノロジーの塊だ。それを手に入れられればその利益は膨大である。
けど、あれってとっくの昔に親父が掌握しちゃってんだよな。
遺跡の周りには大層なバリアーがあって詳しく調べる事は誰にもできなかったんだが、親父の知り合いで、某大型掲示板サイトで星のアルティメット・ワンより強いとまで評価された、俺達と同じように変身できるバッタ男さんがあっさりそれを切り裂いちゃったのだ。若い頃は生身で大気圏に突入したり、ピンチになると何時も都合よく奇跡を起こしちゃったりしたのは伊達ではないらしい。・・・・・・何か今、一部変な思考が混じったような。改造されて以来、時々こういう事が起こるのだが変な電波でも受信してるのだろうか?
「でも、何で俺なんか連れてくんすか?」
「それはテンカワさんは優秀ですし、色々な部署で人材が不足していまして。」
ようするに雑用ってことか?まあ、俺は改造人間なので確かに色々な事ができる。生身では20世紀から21世紀にかけて地上最強の生物と言われた鬼の人にも勝てる自信はあるし、演算処理能力が高いから機動兵器のパイロットなんか人の3倍こなせる。後、簡単な医療やオペレーターなんかもできる。それから、もちろん本業のコックも。
「んー、やってもいいっすけど、給料はどれくらいですか?」
「ええ、こんなもんで。」
発射された弾丸に書かれたシリアルナンバーでも読み取れる俺の動体視力でも見切れないスピードでどこからか電卓をだすおっさん。それを覗き込む俺。・・・・あれ、どっか壊れたかな?
「これって年収ですか?それとも3年契約とか?」
「いえ、月収です。」
・・・・マジ?
「やります。」
と、言う訳で俺はナデシコとかいう戦艦に乗る事になった。
「んー、ここがナデシコか。」
俺の役職はコック兼サブオペレーター兼パイロット兼何でも屋。通常はコックをして、人手が足りない時は他の場所にまわされるらしい。
「とりあえず、職場に挨拶しに行こうかな。かわいい娘いるといいなあ。そして、何としても、何としても・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
彼女をつくらねば!!」
改造人間には悲劇的なジンクスがある。それはヒロインとくっつかないという事だ。ビデオシリーズは除いて歴代の如何なるライダーすら覆させなかったこのジンクス。俺はそれを何としても覆してみせる!!!俺は確固たる決意を固めた。
「ありゃ?」
しかし、考え事をしながら歩いていた所為だろうか。すっかり道に迷ってしまったらしい。
「んっ?」
すると、そこに戦艦には似つかわしくない少女の姿を見つける。不思議に思うがちょうど言いと思って道を聞く事にした。
「おーい、きみ。」
「・・・・・・・・・・。」
しかし、呼びかけても少女の反応は無い。聞こえなかったのかと思い改めて呼びかける。
「ねえ、きみってば。」
「・・・・私の事ですか?」
俺の呼びかけに対し、少女は自分が呼びかけられているのだと初めて気付いたようで抑揚の無い返事をかえしてきた。
「そう、きみ。」
「・・・・・きみじゃないです。ルリです。それでなんの用ですか?」
俺が頷くと、少女、ルリちゃんはそう訂正してきた。
「あ、御免ルリちゃん。実は道に迷っちゃってね。食堂ってどっちかわかる?」
「コミュニケを使えば艦内の地図が見れますよ。」
言われて思い出す。そういえばそんな説明受けた気がする。
「あ、そういえばそうだった。ありがとね、ルリちゃん。あれ、ルリちゃんの目の色って変わってるねえ。金色?」
「ああ、そうですね。変でしょう。」
「え、なんで?いいじゃん、だって綺麗だよ。俺なんか・・・・・・。」
例えピンク色でも戦隊もののようなコスチュームだったらまだいいかもしれない。いや、それはそれでちょっと嫌だけど。しかし、俺の変身した姿は生態ベースのカブト虫型である。機械型ならまだいい。ブレイドがピンクならまだ許せるだろう。しかし、俺は生態ベースなのだ。想像して欲しい。全身ピンクのストロンガーを・・・・・・・。はっきり言って我ながらキモイ。
「・・・・・・いや、なんでもないさ。とにかく君は綺麗なんだから、もっと自信を持つべきだよ。」
俺の目からポロリと涙が零れ落ちる。そして俺はルリちゃんにもう一度お礼を言って、その場を立ち去った。
そしたら、何か十数分後、敵襲があった。
(後書き)
読みきりにするつもりだったのですが、応援いただけたので続けてしまいました。とりあえず、後2話くらい続けて見ます。
>柳野雫さん
何か始まってしまいました(笑)
>葵さん
あれは女子高じゃありませんよ(笑)メインキャラ以外には男がいます。
>無謀の仮面さん
いいんでしょう。きっと(笑)
>ATK51さん
龍騎はみてないからやるとしたらカイザですかね。アカツキだったら。