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「横島忠夫の不思議な日常04(GS)」

白亜 (2008-06-21 20:34/2008-06-21 23:09)
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注意:本作品にはTS要素が含まれています、注意してください


第4話「新しい丁稚のトウテツパターン(その2)」


―――妖怪『饕餮』―――

中国神話の怪物。体は牛か羊で、曲がった角、虎の牙、人の爪、人の顔などを持つ。饕餮の「饕」は財産を貪る

「餮」は食物を貪るの意である。何でも食べる猛獣、というイメージから転じて、魔を喰らう、という考えが生まれ

後代には魔除けの意味を持つようになった。一説によると、蚩尤の頭だとされる。

殷代から周代にかけて青銅器や玉器の修飾に部分的に用いられる(饕餮文:とうてつもん)

この頃の王は神の意思を人間に伝える者として君臨していた。その地位を広く知らしめ、神を畏敬させることで民を従わせる為に

祭事の道具であるこのような器具に饕餮文を入れたものとされる。良渚文化の玉には

饕餮文のすぐ下に王の顔が彫られたものも出土している。そのため、饕餮の起源は良渚文化の栄えた長江流域で

崇拝された神だったといわれている。ただし、これらの装飾が当初から饕餮と呼ばれる存在の描写であったという証拠は何もなく

後世に饕餮文と呼ばれているだけである。そのため、中国考古学の専門家である林巳奈夫はこれを「獣面紋」と呼んでいる

渾沌(こんとん)、窮奇(きゅうき)、檮こつ(漢字表記不可)(とうこつ)とともに「四凶」ともされる。『神異経』をひけば

「饕餮、獣名、身如牛、人面、目在腋下、食人」という。

明代には、竜の子である「竜生九子」の一つで、その五番目に当たるとされた。飲食を好むという。故に鼎の模様とされる。

――ウィキペディアより引用――

追記としてさらに饕餮は食べれば食べるほど霊力を上昇させる事ができると言う。

――オカルトGメン会議室――


「で?中国の神族にも魔族にもなれなかった大妖怪がなんで日本に来てるワケ?」

「その辺の詳しい情報はまだ調査中なんだ」

「でも〜久しぶりに皆とお仕事できて〜冥子嬉しい〜〜」


 なんとも場違いな気の抜ける間延びした声で皆に笑顔を振りまく冥子、辺りを見回すと神父にピートが奥の席で真剣に話を

聞いている、エミは詳しい情報を聞く為に西条にかかりっきりだ恐らくピートに真面目なところを見せようと頑張っているのだろう

タイガーはタイガーで必死にメモを取っている、影が薄いと言われがちだが…やはり影が薄いのか気づかれていない

何故だろう、あんなに巨体なのに。

 ドクター・カオスは久しぶりの臨時収入とばかりに家賃や食費の計算をしているかなり貧困を極めているのだろう

他にも雪乃丞や魔鈴といつものメンバーが勢ぞろいしている。


「すでに饕餮は30以上の人間、妖怪、悪霊を捕食しています、捕食すればするほど強化されていくあの妖怪を

このまま野放しにしておくわけには行きません、そこで」

「私達が呼ばれたわけね、ママ」

「こういう時は隊長と呼びなさいといつも言ってるでしょう…」

「ば……ばかな…」


 ぷるぷると震える忠代、その表情はありえない…こんなことありえないといった様な絶望的ともいえる表情をみせる

そのかすかに震える忠代に忠夫は何があったのか聞いてみる事にした。


「お、おい忠代?何かあったのか?もしかして饕餮の事知ってたりするのか?」

「い、いやそれは知らないんだけどね…でも、まさか…」

「お、おい、大丈夫なのか?何ふらふらしてるんだ体調悪かったら休んでいていいんだぞ?」

「何で…?」


 そういいながら忠代は美智恵を震えた指で指差した。


「ん?隊長がどうしたんだ?」

「何で隊長はこっちでも女性なんだーー!?」

「そっちかー!!」


 スパーンとハリセンで叩かれる忠代、いい感じにもらったのかちょっと涙目になりつつ反論する。


「だって!ちょっと期待してたのに!!かっこいいオジ様を期待してたのにぃぃぃ!!」


 なんだか心が砕けちゃったらしい、波線の涙を流しながら忠夫になき付く忠代、突然泣きつかれて逆に混乱し始める横島

まぁ、一応自分とはいえ美女に抱きつかれるのはとても美味しい!!などと叫び始めるがおキヌがそれを引き離して注意する


「はいはい、話を続けるから騒ぎはその程度にしてちょうだい」

「「はいっすいませんでした!!」」


 美智恵の絶対零度の瞳に射すくめられ二人して直立不動で敬礼をする忠夫と忠代、平行世界の同一人物、同じタイミングなので

まるでコントを見ているように滑らかに同じ行動をとっている。

 やれやれといった表情で西条が話を続けた


「おほん、では続けるよ、こちらが調べ上げた情報によると襲われた場所はここから…ここまでの区域なんだ

同時に襲われた場所も少々特別な場所だったりする」

「ふむ、これは無作為に襲っていると考えるなら確かにおかしいね、饕餮は大妖怪だからね知恵も回るはずと、すれば…

只単にエネルギー補給をしているだけじゃないと言う事か」


 神父が何か思いついたのか×印のついた地図を興味深そうに見つめる、そして気づいたとばかりに声を少し荒げた


「まさかこれは!!美智恵君!」

「えぇ、恐らく神父の考えてらっしゃる通りだと思います」

「えーと、先生いったいどういう事なんでしょうか僕にはまださっぱり」


 二人で納得しあう神父と美智恵にピートが助言を請う。


「あ、あぁ、すまないね今気づいたところだから確信があるわけじゃなかったんだよ、でも大体この理由であってると思う」

「お、おいわかるかタイガー?」

「ワッシにわかるわけがないですジャー、横島サンと同じですノゥ」


 理解できていない横島ーズ+タイガー、ここで美智恵が地図の襲われている場所をペンで繋げていくと

其処には見事な☆マークが描かれていた。


「これを見てわかるように饕餮はある一定の場所でしか捕食を行っていません、そしてこの地図みてわかるとおり

襲われた場所には強い霊脈があることがわかります、ここまで見れば大体は判るわね」

「巨大な召喚陣ね…ママ」

「事件による死亡した人間とこの霊脈を基にした召喚方法は私も知っているワケ、これは黒魔術の召喚陣ね胸糞悪くなるワケ」

「その通り、これは黒魔術に主に用いられる生贄を基準として霊脈に働きかける召喚陣ね、それも1箇所だけではなく

5つの霊脈を基準とした超大規模なものよ、呼び出せるモノも尋常じゃないでしょうね、ここからわかるのは」


 美神がその答えを言う。


「残りの四凶の現世召喚ね、そんなもの呼び出されたらそれこそ日本は破壊されかねないわ、いえ下手すると世界のバランスが

崩壊するかも、とんでもないわね…饕餮を召喚したやつは何考えてるのかしら…」

「令子ちゃ〜〜ん、一体どういう事なの〜?」


 いまだによく理解できていない冥子が美神に問う。


「四凶って言うのは。古代中国の舜帝に、中原の四方に流された四柱の悪神よ、でも深くとりあえげて行けば厳密には妖怪で

神や魔じゃないの、つまり召喚されても小竜姫やワルキューレ達は手出しできにくいのよ、その上やっかいさでは

全員召喚されれば被害で行けばアシュタロス並、いえ破壊オンリーでいけばその上かもね」

「それってやばすぎってことじゃないっすかー!?美神さあああああん!!」


 涙を横に走らせ絶叫しながら美神に詰め寄る忠夫、とりあえずやかましいので叩き伏せた後暫く考えていくとある事に気づく。


「でもマ…隊長、そうだとしたらこんなわかりやすいような大雑把な事はやらないんじゃないの?」


 今回のような巨大な召喚を行うならあくまで秘密裏に行うはずだ、ここまで判りやすいのは少しおかしい

これではまるで見つけてくれと言っているような感じだった。


「えぇ、ここまで大規模な召喚陣を敷くならそれこそわからないように慎重にやるはずだわ…そこがわからないのよ」

「もしかして、私達を誘っているかもしれないワケ」


 そのエミの言葉に全員がハッとした様子で気づく(忠夫、忠代、おキヌ、シロ除く)


「なるほど、邪魔されるよりは誘い出して俺達を殺ったあとに召喚しちまえばいいって訳か、けっ大した自信家だぜ

面白ぇじゃねぇか乗り込んでやろうぜ!」


 と雪乃丞、その瞳はこれから会う敵が強敵と知って嬉々としている相も変わらず戦闘狂である。


「誘っているにしても少し手の内見せすぎじゃないでしょうか、今回の場合どこか一つでも霊脈をこちらが抑えてしまえば

あちらの目論見も崩れてしまいますし、もしかして頭が悪いんでしょうか…?」


 あまりにもぞんざいな相手の作戦に逆に心配し始めるピート、確かにこれだけの召喚陣、一つでも霊脈を抑えてしまえば

それで相手の作戦は終了してしまうのだ、まぁその為にはその場所を浄化し霊脈を再び整え結界を張り続けなければいけないのだが。

そこでエミが一つ進言する。


「今回のような召喚の場合、すでに霊脈が整えられていると言ったほうが過言でもないワケ、この場合は一つの霊脈を狂わせても

他の連結している霊脈が強制的に元の状態に戻そうとするわ、だから最低でも2〜3の霊脈を同時に修復必要があるワケ」

「成る程…誘い出してはいるがそれは全員ではなく、召喚封じの為に霊脈の保持をさせる為、あえて分割させざるをえない

つまり相手は我々の戦力をある程度熟知していて戦力の分散を狙っていると」

「つまり相手は今回こちらの事を詳しく知っていると言う訳ね、確かに私達で止められないなら他に止める能力のあるやつは

いないわ、それに今回相手は妖怪だから神族も魔族も介入できない、そのうえで相手の実力は折り紙つきの大妖、まったく

面倒ったらありゃしないわ」

「で、でも其処までの被害が予想されるなら小竜姫様達に相談すればきっと!」


 美神につめよるおキヌ、確かに召喚されてしまえばこの上なく危険だがまだ存在しているのは饕餮だけなのだ

いくら大妖といえど復活したばかりの饕餮ではその力は恐らくフェンリル以下だろう、まだ人間がどうにかできる範疇なのだ。

 ここで無理やり神族などの協力を求めてしまう訳にはいかない、ようやくデタントの緊張が少し和らいだのに

再び厄介ごとを起こさせるわけには行かないのだ、但しこの事件に魔族が関わっていれば話は別なのだろうが。


「小竜姫様やヒャクメ様達がここに来てないない以上、今回のことは魔族ではなく私達人間だけで片付けなくてはいけない

と言うわけですね美神隊長さん」

「その通りよ魔鈴さん、今回の事件は私達だけで退治しなければいけませんそこで皆さんの力を貸して欲しいのです

最悪の場合横島クンと令子の同期合体もやむをえないわ」

「出来ればそれは避けたいんだけどね…」


 同期合体はシンクロ率が高ければ高いほど、霊力を爆発的に上昇させる事ができるが下手をすれば忠夫を完全に吸収

してしまう可能性があるのだ、そんなことになってしまえばもう二度と横島に会えなくなってしまう、そんな事は

是が非でも避けたいのだ、難色を示すのも当たり前だろう。


「そうね、私としても貴方達をそこまで危険な目には合わせたくないわ、でもこれは最終手段として覚えていて頂戴」

「わ、判ってるわよママ」

「ういっす」


 少し離れて気づかなかったが忠代の美智恵を見る眼がまるで汚物を見るような眼をしていた、普段の彼女を見るものが

その瞳に気づいていればその豹変さに身震いしてしまうかもしれないくらいに、今は運よく誰も気づいておらずそんな事はなかったが

忠代もそんな瞳をしていたのは数瞬でこれからの事で少し緊張している忠夫を鹹かったりしている。

 ちなみに今回忠代の事は事件が事件ということもあり、全員に余分な心配や混乱を避ける為、忠夫の親族で能力の高い霊能者として

説明している、本当の事や詳しい説明などはこの事件が終わってから説明する事にした、なので今回忠代は表向きとしては文珠を連結して

扱う事ができなくなっている、まぁよほど危険な眼にあえばためらわず使うつもりではいるらしいが。


「どちらにしても、戦力の分散は致し方ないことねここで4つの班を決めましょう、令子、横島クン、従兄弟の横島クンと

シロちゃんが1班、神父とピート君、伊達クン、魔鈴さんが2班、小笠原さん、タイガー君、西条クン、タマモちゃんが3班ね

最後は私とおキヌちゃん、六道さん、ドクター・カオスとマリアね、貴方達3班は霊脈の制圧と浄化を頼むわ

私達は霊脈の制圧ではなく相手の情報を調べるほうに回ります、饕餮を召喚した対象を捕縛すればそれで終わりですから

通信鬼を渡しておくから連絡は逐一頂戴もし危険ならすぐ連絡して撤退する事、わかったわね。」


 各自もろもろに返事をして出て行く(タマモは面倒くさそうにしていたが)、時間的にはまだ昼の14時を回った所だ

美神達も用意を整え出る用意をし始めていた。


「しっかし…漸く落ち着いてきたのに今度は饕餮っスか…本当に厄介毎にはことかかないっスよね俺達」

「まぁね、そんなことよりも移動しましょうか、さっさと終わらせて次の仕事を終わらせたいわ!!」

「流石ですねこっちの美神さんも、じゃあ行きましょうか私達の向かう場所はここですよね、あ、一応用意も整えないとですから

事務所に戻るんですか?」


 地図を一部を指差し再度場所を確認する忠代、シロは地図を見ながらこれからの事について考えている。

忠代の言った通り一度事務所に戻り荷物を整え目的に向かって車を走らせて行った、これから起こる危険な仕事は

始まったばかりだ。


――おまけ――

その頃のピート


「どうしたのかね、ピート君」

「あ、いえ、何でもありません」


 用意を整えながら考え事をしているピートを見て心配そうにしていた神父が話しかけた

ちなみに魔鈴は一足先に店に戻り用意をしてから戻ってくるそうだ。


「おい、さっさと行こうぜ俺はうずうずして仕方ねぇんだよ」

「まったく君ってやつは…魔鈴さんが戻ってきてから移動だって何度もいってるだろうに…

まぁそこが雪乃丞らしいといえばらしいか、そっちは用意は良いのかい?」

「俺は用意なんかいらねぇよ、武器は俺の拳一つで十分だからな、寧ろ美神の旦那みたいにごてごて持っていくほうが

危なっかしく感じるぜ、まぁ持ってるのは横島なんだが…よくあれだけ持ってあのスピードで移動できるな、流石俺のライバルだぜ」

「ははは…」


 空笑いをして雪乃丞を見るピート、だがすぐまた考え始める。

(あの横島さんの所にいた彼女、名前はなんと言うのだろう、後で話しかけてみようかな)

 何の事はない単純に忠代が気になっていただけだった、これからこの二人がどう出会うのかとても楽しみである


―――続く
 今回あまり忠代も忠夫も動きませんでした、やはり人が多いと動かしにくいですね、カオス達にいたっては

其処にいました表記しかないです…のぉぉぉ

やはり数時間で書き上げるより頑張ってゆっくり書くのがいいのでしょうねむむむ…難しいですね、頑張りますっ

 相も変わらず拙い文章で申し訳なく…もっと色んな小説を読んで頑張らないと!!といきまいてみたものの

読んでると眠くなってしまいあえなく撃沈してしまいました、この悲しさをうちにいる可愛い子猫に慰めてもらっています

うぅ、可愛いなぁ…名前を私が考えたら家族の人に怒られました…やはり「から揚げ」はだめだったのか…

昔いた猫には「刺身」とか「剥き身」とかつけてました私だけなんですけどね…でも可愛いわーーー!!

次回も猫パワーでエネルギーを充填しつつ頑張ります、宜しくお願いしますね


■レス返し
■J様
有難う御座います、これからも頑張りますね

■雲海様
確かにそのとおりですね、一応単純な設定はできているのですが
うまく操るのは難しいです、皆さんが満足できるような
楽しい二人を書けるように頑張りますね

■Tシロー様
あちらの美神さんの折檻は…ガクガクブルブル…え、えぇ泣いてないです
泣いてないですよ!!
忠代は進んで行く度に忠夫君とは少し変わっていけるように頑張りたいです


■隊長のザク様
きっと渋い美神さんなのです!!、書くかどうかはまだわかりませんが
一応ネタはあるので、そのうち余裕ができたらかけるかもしれません


■ぶち猫様
申し訳ありません、引用の文字を入れるのを失念しておりました
深く謝罪させていただきます

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