バァアアアン!
勢いよく扉を開ける令子とエミ。その様子からも感情が怒りに満ちていることがよくわかる。二人は一刻も早く、こんな仕事を終わらせて忠夫を捜索しに行きたい気持ちと監視カメラで高みの見物を決め込んでいる二人をシバき倒したい気持ちでいっぱいであった。
そんな二人の前に立ちはだかるのは大きな岩の巨人。
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオ!
「「ゴーレム!?」」
今まで人工英雄といっても人間サイズの敵と闘って来た令子達はこの予想以上の大きな敵に驚いて動きを止めてしまう。当然、先制攻撃をしたのはゴーレムのほうだ。二人に向かってその巨大な拳を振るう。
ゴーレムの動きに反応して二人は咄嗟に避けると、すぐに体勢を整えゴーレムを攻撃する。
「「たあああああ!」」
ガキィイイイン!
「硬~!!」
「腕が痺れるわ!」
攻撃した令子達のほうが怪我をしそうな頑丈さである。逆にゴーレムの拳を受けてしまったら一瞬で肉片に変わってしまうだろう。さて、どうやって攻撃したものだろう。
『ふははは。どうだ?我らが作った心霊兵器ゴーレムは!私達が作製した作品の中でもトップクラスの強さだぞ!』
ゴーレムに絶対の自信を持っているのか、高笑いをしている茂流田。それが余計に令子達の怒りを刺激するのだが、現状ではゴーレムを倒すのは困難なために我慢するしかない。
「むかつくわね」
「我慢なさい。今はこのやっかいなデカぶつを倒さないといけないでしょ?」
「わかってるわよ。こいつを倒すにはEMETHのEの字を消せばいいんだけど・・・」
二人は初見でゴーレムの正体を見破り弱点を知っていた。攻撃が効かないとわかった時点ですでに体を見回すことに切り替えていたくらいなのだ。どうして、体を見回していたのかというと、ゴーレムの体のどこかにEMETHという文字が書いてあり、その文字の内にあるEの字を消さなければゴーレムを倒すことが出来ないのである。しかし、ゆっくりと探している時間はない。ゴーレムが親切にも待ってくれるはずがないからだ。何より、下に落ちていった忠夫のことを一刻も早く探さなければならないのだから。
ゴオオオオオオオ!
ゴーレムはその岩石にも等しい拳を振り回し令子達を潰そうとする。令子達はそれを的を絞らせないように左右に別れ避け続ける。
「右腕にはない!」
「左もないわよ!」
ゴオオオオオオオオオオ!
「背中には・・・ないか」
「なら、頭はどう?」
ゴーレムの攻撃を上手く避けながら、弱点である文字を探している二人。しかし、一向に文字が見つからない。頭の上かとゴーレムの空ぶった腕を駆け上り、脳天に一撃を加えると同時に確認したのだが見つからなかった。
「上は全滅・・・・なら!下ね!」
パシ~~~ン!!
令子が鞭をしならせ上から振り下ろす。いくら効果が薄いといっても知能は低いゴーレムだ。その鞭に反応して軌道を目で追ってしまい下は無防備になる。すかさず、エミと令子は足に文字があるかを確認するが・・・。
「「ここにもないの!?」」
両足にも文字がなかった。腕、足、背中、胴体、頭と全て見たはずだ。それなのに文字が一文字も見つからない。それでも諦めずに探し続ける二人。対して、二人が弱点を探していることに気付かず、塵を積もればなんたらとダメージを蓄積する作戦を取っていると勝手に思い込んだ茂流田は令子達に向かって嘲笑を浮かべる。
『まだわからんのか?ゴーレムは貴様らには倒せんよ。大人しくミンチになれ!痛みは感じないかも知れんぞ』
その声を聞くために怒りによって戦意が衰えるどころか、どんどん沸いていることに茂流田は気付かない。本人は知らないところで令子達が全て突破した後に起こるであろう惨劇をひどくしていっていた。
ゴオオオオオオ!
「たく!しつこいわね・・・・!?」
「エミ!!」
何度目になるかのゴーレムの拳を避けたエミに突如、予期せぬ事態が起こる。
これまでに何度もゴーレムの拳が地面を叩き床を変形させてきていた。その地面の歪みに攻撃を避けることに集中していたエミは気付かずに足をとられて転んでしまったのだ。
さすがのゴーレムもこの隙を逃すはずがない。エミを見下ろす格好になり拳を振り上げる。
『ふはははは、ようやく捕まえたぞ!殺れ!ゴーレム!』
「エミィイイイイイ!!」
次の瞬間にエミはゴーレムの拳で潰されて床が真っ赤に染まる。そんなイメージが脳裏をよぎった令子。そのピンチに陥っている当の本人はというと余裕の笑みを浮かべていた。
ゴオオオオオオ・・・オ?
「あら?どうしたのかしら?」
エミの余裕の表情の理由、それはいつまでたっても降りてこない拳を見ればわかることである。何故かゴーレムは拳を振り上げた格好のまま動かないのだ。それはまるで『さきほど倒された宮本武蔵のように・・・』。
『ど、どうしたというのだ!?おい、ゴーレム!動け、動くのだぁあああ!』
ゴオオオ・・・オ・・・オオオオ!!
何度動こうとしてもピクリとも動く気配がない。その間にエミは悠悠と立ち上がり令子の元へと歩み寄る。
「影縫いか・・・ったく、寿命が縮まるかと思ったわよ」
「こんなとこで死んでたまるもんですかっての。それよりも見つけたわよ。文字」
「それ本当!!ど、どこにあったの!?」
「やつの・・・・股間よ」
エミはさきほど真上にゴーレムが立ったときに影にナイフを突き立て影縫いをしたことでゴーレムの動きを封じ、ちょうど見上げる形となったことで下腹部に書いてあった文字が見えたのである。弱点を見つけた令子達、さらにゴーレムは今動けない状態である。形勢逆転チャンス到来だ。
「「極楽に逝かせてあげるわ!!」」
ドギャアアアアアアアアアアアアアアアア!
令子とエミの攻撃はゴーレムの股間(に書かれた文字)を容赦なく貫いたのであった。
『ま、まさかゴーレムまで倒されるなんて・・・』
茂流田が茫然自失といった表情で呟いた。猫背になって股間を両手で押さえているといった情けないポーズをしていて、令子達が容赦なく股間を攻撃したことでやっとのことで声を絞り出したわけではない。・・・たぶん。
『くっ、神父は慈悲深い男だと聞いていたからあそこに書けば情けをかけると思っていたのに、ましてや今回は女が相手だ。恥ずかしがって攻撃しないと思っていたのに・・・この冷血女達が!!』
ゴーレムが倒されたショックか、茂流田は無茶苦茶なことを言っている。いくら神父でも戦いに容赦などしないし、女だからといっても戦闘中なのだ。そんなこと考える余裕なんてあるはずもないだろう。さすがの令子達も怒りを通り越して呆れてしまうのも無理ないことであった。だからといって後で茂流田達が受ける制裁が軽くなるわけでもないのだが。
「ああ、もう早くあいつらをぶっ飛ばしたいわ!さっさと進みましょう」
「賛成・・・」
「「まってなさいよ!変態エロバカ夫婦ども・・・」」
令子達の戦意は衰えることなく、次の部屋へと進むのであった。
そこから先の部屋は先のゴーレムのように苦戦することもなく、悉く蹴散らしていく令子達。その様子をモニターで監視していた須狩はいよいよ焦りを覚える。が、それとは反対に茂流田には秘策があるために幾分かの余裕があるようだ。
「ど、どうするの?あいつら、あと少しでここにきちゃうわよ?それにアンタのせいで私まで変態でエロいと思われたでしょ!」
「心配いらん。最後にアレを出すからな。それからゴーレムを作った時点で注意しなかったお前も同罪だと思うのだが?」
「なんですってぇえええええええ!って、それよりも、アレってまさか!!待ちなさい!アレはまだ完全には調整が出来て・・・・「それでもいいからやるぞ」・・・勝算はあるの?」
「ああ、アレには簡単な命令しか出さない」
「確かに、それなら制御できるけど・・・そんなんで奴らに勝てるの?」
「ふふ、それは奴らが完全な状態だったらの話だろう?」
「そうか!」
彼らには秘密兵器が残っていた。しかし、完全に調整が終わっておらず先の人工英雄のようにはいかないようだ。それでも、連戦で疲労が溜まっている令子達には充分過ぎると考えた茂流田。彼の顔には余裕が戻り、ふてぶてしい笑みを浮かべてモニターで監視を続けるのだった。
「「極楽にいきなさい!」」
バシィイイイイイ
「ハァハァ・・・あと、どれくらいあるのかしら?」
「もうそろそろ・・・ハァハァ、最奥部まできてもいいころよね」
ここまでの連戦につぐ連戦により、さすがに疲労を隠し切れない二人。今までは気持ちでカバーされてきた疲労だが、それも限界に近づき膝に手をついてしまうこともしばしば見られるようになっている。
「エミ、あんたまだ平気?」
「正直・・・不安ね。霊力は普段の4分の一ってとこ。正直、後1,2戦が限界ね。そっちは?」
「全然平気って言いたいけど、アンタと似たようなもんよ。霊力は5分の2ってとこ。札も残り5枚、神通棍もこれと予備のしかないからね。後は最終兵器で爆弾とこのピアスの精霊石よ」
「爆弾って物騒ね・・・まぁ、お互いにあと1,2戦で限界ってとこかしら?」
「そうね。この次が最後なのを祈るしかないわね」
二人は呼吸を整えると意を決して次の部屋へと入るために扉を開けた。
その部屋に入ったと同時にスピーカーからこれまで聞いてきて不快な気持ちにされられてきた声が聞こえる。
『よくぞ、ここまでたどり着いたな。美神令子、小笠原エミ。ここが最後の部屋であり、お前達の墓場になるところだ』
「ざっけんじゃないわよ!訂正しなさい!ここはあたしらの墓場じゃなくて、アンタ達への制裁場よ!」
茂流田の言葉に激しく言い返す令子。最後の部屋と聞いて内心ではホッ安堵していることはおくびにも出さない。見事なポーカーフェイスである。が、そのポーカーフェイスも次の言葉で脆くも崩されてしまった。
『まぁ、足手まといのガキがいなくなったおかげで充分な実力を発揮できたおかげかな?』
「「・・・なんですって?」」
茂流田の言葉は二人の逆鱗に触れてしまったのだ。エミには特にである。
忠夫は自分を犠牲にしてまでも助けてくれたのだ。その恩人に向かって足手まといとは絶対に言ってはならない言葉であった。
「アンタはさっきから言いたい放題言ってくれるわね・・・」
「覚悟しなさいよ。ここを抜けたら次はアンタ達だからね」
二人は怒りにより、冷静さを失いつつある。今までは冷静になり、策略などを使い的確に相手の弱点を突き戦闘を効率的に行って来たのだが、さきほどの茂流田の言葉でその最も大切な冷静になるということを封じられてしまったのだ。
この先に待ち受けるのは茂流田が自信を持って送り出すモンスター。その名も・・・。
『いけ!ガルーダよ!!』
キェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!
鳥類独特の甲高い鳴き声が響くと同時に閃光が奔る。
「何!?きゃあああああああああ!」
「ちょ・・・きゃああああああああああ!!」
ドムン!!
鈍い音が響き、令子達は入ってきたドアを越えて通路まで蹴り飛ばされたのだ。
咄嗟に令子は神通棍で、エミはブーメランでガードをしたもののそれごと力ずくで突き破られてしまう。
「令子・・・大丈夫?」
「つぅ・・・なんとかね」
ガルーダの一撃で大ダメージを負う二人。共に盾として使った武器は先の一撃で粉砕されていた。もし、盾にしなかったら自分達がああなっていたことだろう。その威力の高さに思わず身震いしてしまう二人。それでも、戦意はまだまだ残っている。
「これが最後の神通棍ね」
「こうなったら、私がまたあいつの動きをとめて見るワケ!」
「頼んだわよ!」
「行くわよ!」
令子はガルーダに向かって真っ向から立ち向かう。エミはそんな令子の信頼に応えるためにガルーダの横に回りこみ、影縫いのためのナイフを投擲する。
ドスドス!
クァ?
そのナイフは見事にガルーダの影に突き刺さり、ガルーダの動きをとめた。突然動けなくなったガルーダは動けないことにとても不思議そうな顔をしていた。そのとき、令子は神通棍を振りかぶり、攻撃態勢に入っていた。
「でかしたわ!エミ!さあ、極楽に逝かせてあげるわ!」
令子の念を受けて神通棍が鞭状に伸びる。
「たあああああ!」
ク・・・クェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!
ピキピキピキ、カシャアアアアアアアン!
そして、その鞭がガルーダに当たる直前のことだ。動きを封じられていたはずのガルーダが動き出し、令子を迎撃したのだ。影縫いが破られた衝撃でナイフも砕け散る。ガルーダは鞭を避けながら高速の蹴りを令子に向かって放つ。
キェエエエエエエエエエエエ!
「そ、そんな!きゃああああああああああ!」
バキィイイイ!
「令子!!」
咄嗟に構えた神通棍に運よく蹴りがあたり、蹴りのダメージを軽減できた令子だが、体が吹き飛ばされることはとめられなかった。エミはガルーダに蹴り飛ばされた令子を咄嗟に受け止める。二人とも内心驚きでいっぱいであった。影縫いで動きを封じ込めていたはずのガルーダが動いたのだから。しかし、エミは原因がわかったために悔しそうな顔をしている。
「なんで、動けるのよ。あいつ」
「影縫いを強引に解いたのよ」
「はぁ?」
「つまり、力技で無理やりに影縫いの呪いを破ったの!」
「嘘でしょ?あんたの霊力を込めた呪いを?」
『ふはははは、驚いているな?驚いただろう?ガルーダをそんじょそこらの雑魚妖怪と一緒にしてもらってはこまる。こいつは中級魔族、いや上級魔族にも匹敵するほどの強さを持っているのだよ』
ガルーダの強さに驚愕している令子達の様子に気分を良くした茂流田の声がスピーカーから聞こえる。令子達の耳には入っていなかったが、そんなことよりガルーダとどうやって
闘うかを考えることが大切だから。
「まずいわね・・・」
「ええ、影縫いが破られるなんて」
「それにさっきの攻撃で神通棍がもう駄目になったわ」
「完全にこっちの不利ってことね」
さきほどの蹴りで最後の神通棍が折れ、令子の手持ちの武器が残りはお札5枚と爆弾だけとなる。正直、ガルーダ相手にお札なんて効果がないし、爆弾など当たるようなのろまでもない。考えれば考えるほど厳しい現実が見えて勝機が見えなくなっていく。それでも死なないためには闘うしかないのだ。令子とエミは残っている霊気を高め、ガルーダと闘う姿勢を見せる。
キェエエエエエエエエエエエエ!!
「「かかってきなさい!」」
鳴き声とともにガルーダが令子達に向かって飛ぶ。そのスピードは目で辛うじて追えるレベルだ。令子はそんなガルーダに対し、霊波砲を放とうと腕を上げたとき。
「痛っ・・・」
腕に激痛が走り、上げることができなかった。さきほど受けた蹴りで腕を痛めてしまったようだ。それが隙になりガルーダには絶好のチャンスとなってしまう。
「令子!!」
「しまっ・・・」
轟!!
怪我をした令子を狙い、ガルーダの鋭い蹴りが唸る。迫りくる蹴撃に自分の敗北を悟った令子は目を瞑って来る衝撃に耐えようと力むが。
ガキィイイイイ!!
その令子の前に光り輝く六角形の盾が現れた。
「令子姉さん!」
「た、忠夫!?」
姉のピンチを救ったのは落とし穴に落とされ行方がわからなくなっていたはずの忠夫であった。しかし、世の中そんなに甘くはない。ガルーダの蹴りの威力が凄まじく霊気の盾で防げたのは一瞬だけですぐに破壊されてしまう。
パキャアアアン!
「くそっ!」
「目を瞑りなさい!」
ボカァアアアアアアン!
なんとか一撃は防げたが、わずかな時間を稼いだだけである。ガルーダは第二撃を繰り出そうと動き出していたからだ。令子は咄嗟に僅かに残っていたお札を全て投げつけ爆発させる。
それを目くらまし代わりに令子と忠夫は一旦後方へと下がった。そこにはエミもいて、令子と二人で忠夫に問いかける。
「アンタ無事だったの?」
「なんとかね」
「一人でよくここまでこれたわね。罠とかあったでしょ?」
「それが不思議なことに全く何もなかったんだよ」
「「え?」」
「俺も罠やモンスターがいると思ってたんだけど、何も出てこなくて・・・」
驚いたことに忠夫は今までなんの妨害もなくここまで到達したらしい。なにより、一番驚いたのは茂流田と須狩だろう。
『どうしてあのガキがそこにいるんだ!?』
『知らないわよ!確かに私兵を配置したし、魔族もいたのよ?』
『じゃ、どうしているんだ!?』
『だから、知らないわよ!監視カメラにも映ってなかったもの!!』
忠夫が出現したことに驚き、口論となる二人。令子とエミも忠夫がここに無事にこれたことを不思議に思いながらもあまり深くは考えなかった。というか、考えられなかった。それは今、戦闘中でガルーダがこちらをじっと睨んでいるからだ。一瞬の油断が死に繋がる今、余計なことを考えていられる余裕などないのである。
「忠夫、あんたは下がってなさい」
「そんな令子姉さんは怪我してるんでしょ?」
「ここは遊び場じゃないの。素人は黙ってなさい」
「そうね。だから、あんたも下がってなさいって」
「エミ!」
「今のあんたがいても足手まといよ」
「なんですって!あんた一人じゃあいつに勝てないでしょうが!」
「だから、時間は稼いであげるから二人は逃げなさいって言ってるの!」
「なんでよ!」
「怪我してるあんたより、私のほうが時間を多く稼げるからよ!」
二人はもうわかっていた。今の自分達の状態ではガルーダには勝てないと。だから、せめて忠夫と令子(エミ)だけは逃がそうと考えたのだ。令子もエミも全く同じ結論に達していた。本当に似たもの同士である。だが、それに賛成できないのは忠夫も同じであった。せめて姉だけでもと考えていたのだ。
「姉さん、ここは俺が・・・」
「「あんたは黙ってなさい!」」
「嫌だ!姉さんたちは俺が!!」
口論がヒートアップする直前だ。痺れを切らした茂流田の声がその口論に終わりを告げた。
『ええい!うるさいやつらめ!!そんなに死にたいなら全員まとめて始末してやるわ!ガルーダ!!』
キェエエエエエエエエエエエエエエエエ!!
いつの間に復活した茂流田の命令に鳴き声で答えるとガルーダは三人に向かって飛ぶ。もはや逃げることも出来なくなった三人は互いに抱き合って身を固くした。茂流田は勝利を確信する。
『ふはははは。実験は成功だな。これを機にこの兵器を使って大儲けしてやるわ!!』
もはや目前の野望を夢見て高笑いをする茂流田だったが、そうは問屋が卸さない。
シュッ!!
タン!
クェエエエエエエエエエエエエエエエエ!?!?!?!
ガルーダの額に何かが刺さった。
その当然の飛来物にガルーダは勢いを殺され、頭を抱えて蹲る。
『な、何が起こったんだ?』
いきなり蹲ったガルーダに何が起こったのかわからない茂流田は戸惑った。しばらくして立ち上がったガルーダを見てそこにいる全員が驚いた。ガルーダの額にはウインクしている黒ネコのマーク入り名刺が突き刺さっていたのだから。
そして裏にはこう書かれていた。
『私達の大切な人をとりに行きます。ついでに、あなた達の財産も・・・』
と・・・。
あとがき
お久しぶりです。ラッフィンです。
途中でちょっと詰まったり、他の話を投稿しちゃったりで大分空きましたが、なんとか完成しました。
最後のネタわかる人いるかな?わかりやすいと思うんですけど・・・。
さて、次回は忠夫サイドのことを書いた後、いよいよガルーダとの最終決戦!
果たしてどうなるのか?展開は読みきってると思いますが!?よろしくお願いします。
レス返しです。
俊様
フミが暴れ、冥子が黒くなり、令子とエミは怒り、GMは・・・・。
今回は令子とエミがほとんどでしたが、次回は忠夫サイドですのでw
Tシロー様
>六道に雇われたりしないよね?ね?
あの、某葉っぱのゲームの主人公のようなメイドですかwしませんよ?なにせこっちにはフミさんがいますからw
最後に現れた人も加わってガルーダ戦に突入しますわ!!
にょふ様
>――フミさん>>>(超越困難な壁)金髪>>年上>冥奈様…となりますので
ってことは
フミさん>>>(超越困難な壁)魔鈴さん>>金髪>>年上>冥奈様ですか?
声マネ・・・私には出来ません・・・。
ちょっと思い出してレスを様
フミは忠夫に助けられ、その勇気に惚れ彼を思うがあまり、妄想の権化と化したw
フミの誕生秘話(笑)
DOM様
最後は原作どおりでした(爆)さて、次回は少し忠夫サイドのことをやって・・・ガルーダ戦でございますw
なんと、グーラー出てきませんでした。その話も次回にwww
何故出てこないんだ?出れないからさw
これがキーワードwww
内海一弘様
今回はシリアスでした(最後以外)
次回はギャグやりたいな~・・・。
何気に忠夫にキスされてないのって令子だけだったりwあれ?フミさんもだっけ?
私は風になるぅううううう!!HAHAHAHAHAHA追いつけるとおも・・・ぎゃああああああああああああああああああ。(相手は光だったようだ・・・ガクッ)
星の影様
教育されたはずなのに、治っていないみたいですね・・・
仕方ありません!これで、人格矯正をするのです!
『フミの写真集』!!さぁ、とくとごら・・・ゴスン!!バタッ・・・(フミに後ろから殴られた)
ダイイングメッセージ
け・・・ケイのネタなら・・・・考えてあるぜ・・・ガクッ
HEY2様
令子とエミ、大暴れ!今回はシリアス風味に仕上げてみましたw
さて、グーラーが出てこなかったようですが、それは何故なのか?
全ては次回で明かされるwww
カシス・ユウ・シンクレア様
冥子出番なしw
ああ、物を投げないで~!怒らないで~!石ぶつけないで~!!
ふ、フミさん・・・そ、それはやば。やばいって・・・ぎゃああああああああああああ!!
グーラーも出ませんでした。
ゴーレムとガルーダも出たのに・・・全ては次回に明かされる!!