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「二人三脚でやり直そう 〜第六十五話〜(GS)」

いしゅたる (2008-04-04 18:02)
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 事務所にほど近い場所にある喫茶店。
 その窓際の席で、ベビーカーを傍らに置いた百合子が、対面する美智恵に書類の束を見せていた。

「これ、本当に……?」

「ええ、残念ながら」

 その書類に一通り目を通した美智恵は、疲れたように眉間を揉み解しながら、「信じられない」とばかりに尋ねた。しかし百合子から返ってきた答えは、その淡い希望を否定するものだった。

 ちなみに美智恵がこの時代にまだ残っているのは、先日ハーピーと戦闘していた間に嵐が過ぎ去ってしまい、帰る機会を失ってしまったからである。それでも膨大な電気さえあれば霊力に変換して帰れるのだが、既に非常時ではなくなっているので、そんな電力を急いで調達しなければならない理由もない。
 そんなわけで、彼女は次の嵐が来るまで、娘やただお共々、この時代に残ることにしたのだ。そして今、百合子に相談があると誘われ、二人でここにいる。
 ちなみに横にベビーカーがあることからわかる通り、ただおも同伴である。

「でも、そう悪い話ばかりでもないんですよ」

「え?」

 書類に記してある絶望的な内容――それを読み進めて行くうち、どんどんテンションダウンしていく美智恵に、百合子がそう話しかけた。その言葉に、美智恵は書類から視線を外し、彼女を見上げる。

「ほら、2ページ目の……ほら、ここ。よく見てください」

 言いながら、百合子は書類をめくり、そのうちの一枚の一部分をトントンと指で叩く。

「ええっと、これ……ですか?」

「ええ。特にこの数字。これが指し示すこと、わかりますか?」

「うーん……あ、もしかして……?」

 少し考え込み、美智恵はすぐに百合子の言わんとすることに辿り着いた。

「でもそれじゃ……いえ、だとすると……?」

「わかったみたいね?」

「え、ええ。でもそうすると……あの子が、彼を……?」

「推測でしかないけど、私の『女の勘』がそう言ってるわ。……随分婉曲なやり方だとは思うけどね」

 察しの良さを見せ付ける美智恵に満足しつつも、百合子は苦笑して彼女の考えを肯定する。

「ただ、まあ……こんなやり方するぐらいだから、相当な意地っ張りね、あの子。もしかしたら、無意識に自分自身すら騙してる可能性もあるわ」

「そう……ですね。でも、それにしたって……こんなやり方じゃあ、逆効果になりかねないわ。まったく、どうしてあんな風に育ってしまったのかしら……」

 そう言って、百合子と美智恵は互いにため息をつく。
 だが二人とも、その理由には心当たりがないわけでもない。彼女は母親を早くに亡くし、父親はその体質のために娘の近くにはいられず、結果として人格形成に大きな影響を及ぼす多感な思春期を、孤独に過ごしていたのだ。どこかしら歪みが発生していたところで、不思議ではない。
 だが、今この場にいる美智恵こそがその『亡くなった母親』当人なのだ。わざわざそれを口にするほど百合子は無神経ではないし、美智恵自身もそんな自虐趣味はない。

「まあどんな理由があってのことにせよ、私としてはこんな状態は納得いかないわけなのよ。自分の息子が命懸けの仕事をしているってのに、これじゃあ……ねぇ?」

「すいません……母親としても、恥ずかしい限りですわ」

 同意を求める百合子の話の内容に、美智恵は恥ずかしそうに目を伏せた。

「最初は業界から身を引かせるつもりだったんですが、あの子の意志が思いのほか固くて……だから私、別の方法を採ることにしたんです」

 百合子は困ったようにそう言うと、直後にわずかに唇の端を吊り上げ、美智恵の方に身を乗り出した。

「というわけで――手伝ってくれませんか?」

「……ええ、もちろん」

 ぎらりと眼光を輝かせる彼女の申し出に、美智恵はその瞳に強い意志を宿し、力強く頷いた。

「うちの子が――忠夫が、美神令子除霊事務所の『ライト・スタッフ』だってことを、ちゃんと認識してもらわないとね?」

 言いながら、百合子は書類の一枚を摘み上げる。
 そこには、横島が美神の留守中に稼いだ事務所の黒字が、事細かく記載されていた。


   『二人三脚でやり直そう』
      〜第六十五話 ザ・ライト・スタッフ!【その5】〜


 午前八時――JL東日本東京駅、京葉地下八重洲改札口の内側。
 おキヌはそこで、一人壁にもたれかかって佇んでいた。
 レースやフリルが沢山ついた白いブラウス。その上にブラウンのチェック柄のストールを羽織り、下は赤いロングスカートを穿いている。唇には薄くルージュを引いており、少しだけ背伸びしたその姿は、普段よりちょっとだけ大人びた雰囲気を出していた。
 彼女はしきりに、腕時計に視線を落として時間を確認する。時間の経過が、ひどくゆっくりに思えていた。

 と――

「おーい。おキヌちゃーん」

 そんなおキヌに、横島が声をかけながら、八重洲連絡通路の階段を下りてきた。

「あ、横島さん」

「待った?」

「いいえ」

 おキヌは笑って首を横に振るが、実は嘘である。浮かれていた彼女は今日この時を待ちきれなくなり、約束の時間よりもかなり早く来てしまっていた。対して横島は、若干早めとはいえ、ほぼ時間通りであった。

 二人が今ここにいるのは、一緒にデジャブーランドに遊びに行くためである。
 それは以前、竜神王と天龍童子、そして小竜姫を連れてデジャブーランドに行った時、帰り際におキヌと交わした約束であった。あれから結構な時間が経っていたが、横島はそれを覚えていて――もっとも、危うく忘れかけていたのをちょっとした拍子に思い出したのだが――おキヌに話を持ちかけたのである。
 彼女は二つ返事で了承し、そして今日、その約束を果たすことになった。デート……という名目ではないが、事実上のデートであることには間違いない。

「えっと……じゃ、行こうか?」

「は、はい」

 二人ともそれを自覚して若干緊張しているのか、その言動は少々ぎこちなく、頬もほんのわずかだが上気している。
 と――

「……あれ?」

 おキヌが何かに気付いたかのように、小首を傾げた。

「ん? どうしたの?」

「いえ……」

 横島の問いに、おキヌは言葉を濁す。何か違和感があるのだが、それが何だかわからない。
 その正体を探ろうと、おキヌは横島の格好を上から下まで眺め――

「あ」

 唐突に、気付いた。そして彼女は、顔を上げて横島の目を見る。

「心眼さん、どうしたんですか?」

 そう――違和感の正体は、横島の右腕だった。本来そこにあるはずの心眼が、今日に限ってなかった。

「ああ、それね。ちょっと事務所に寄ってきたんだ」

「事務所に……美神さんか誰かに預けて来たんですか?」

「そ。心眼がさ、今日はちょっと美神さんに話があるから、一日預けてやってほしいって」

「話……ですか?」

 横島のその言葉を聞き、おキヌは思わず問い返した。

(気を利かせてくれたのかな……?)

 知らず、そんなことを考えてしまう。
 なにせ、横島との事実上のデートである。彼とほぼ一心同体な心眼が邪魔者だとは思わないし、思いたくもないのだが――それでもおキヌにとって、第三者に来ないでもらえた事には、わずかなりとも胸を撫で下ろしたくなるのも仕方ない。

 と――ふと気付く。

(あれ? ってことはもしかして、事務所で待ってたら横島さんが迎えに来てくれてたってことなのかな?)

 そのことに思い至ったおキヌは、少し勿体無いことをしたかな、という気分になった。今更な話ではあるが。

「話って、なんでしょうね?」

「さあ?」

 そんな胸中を隠しながら口にした疑問に、横島は想像がつかないとばかりに首を傾げた。


 ――そんな二人を、天井から一匹のコウモリが見下ろしていた。


 一方、その頃。

「話って何なの?」

 愛用しているマホガニーの机に頬杖を付きながら、彼女はれーこの手に収まっている心眼に問いかける。
 れーこは手にした心眼を、物珍しげにじろじろと見ており、時折ぶんぶんと振り回したりしていた。

『うむ……まあ、一つ忠告というか……待て待てれーこ殿。そう振り回すな。目が回る、目が。……とりあえず美神殿には、今から覚悟しておいて欲しいというか……だから待てと言うに。私はオモチャではないぞ』

「……大変ね、あんたも」

『そう思うなら止めてもらいたいものだが』

 喋る腕輪の何が面白いのか、しきりに振り回してきゃっきゃっとはしゃぐれーこに、美神は苦笑する。

 今この事務所には、ここにいる二人+一つしかいない。百合子と美智恵は、ただおを連れてどこかに行ってしまった。
 美智恵の事情は、昨晩のうちに聞いている。今では目の前の幼児が自分自身であることも、次の嵐までは母親と一緒にいられることも、全部知っている。
 そして美神自身は、死んだ母親と思わぬ再会が果たせたことに、内心で嬉しさを噛み締めていた。無事霊能力を取り戻せたことも相まって、今の美神は気を抜けば鼻歌を歌ってしまいそうなほど、機嫌が良かった。
 ただ一つ、今朝方おキヌが浮かれた様子で外出していったことだけが気がかりだったが、機嫌の良い今はさほど気になっているわけではない。だいたい予想もついているし、念のためブラドーを尾行させてもいる。
 美神にとっては、今はそれよりも、母との時間を共有することの方が大事であった。

「で、覚悟ってどういうこと?」

 そんな内心を隠し、美神は心眼に問いかける。

『うむ、実はな――』

 心眼が言いかけたその時――コンコンと、ドアをノックする音が聞こえた。

「……人工幽霊?」

『美智恵様と百合子様が戻られました』

「あらそう」

 美神が頷いたその時、ドアの向こうに「開いてるわよ」と声をかけるまでもなく、美智恵と百合子がドアを開けて入ってきた。

「ただいま、令子」

「ママ!」

 美智恵の姿を見たれーこが、心眼を放り出して美智恵に駆け寄る。それを見ながら、美神は苦笑した。

「……そっちの令子はあまり甘えてくれないのね?」

「今の私はもう子供じゃないんだけど」

「寂しいわねぇ」

 本心を言えば、甘えたい気持ちはある。なにせ、もう二度と会えないと思っていた母に会えたのだ。帰るまでにうんと甘えたいとは思うが、二十の身空でそれをやるのはさすがに恥ずかしく、美神はその気持ちをぐっとこらえていた。

 と――

「ところで……令子?」

「なに? ママ」

「ちょっと話があるんだけど、いいかしら?」

 言いながら、美智恵はその顔に笑顔を浮かべ、懐からA4サイズの一枚の紙を取り出した。

「……え?」

 その紙の上部に印字されているタイトルを見た美神は、虚を突かれたかのようにきょとんとする。
 紙に印字されたタイトル。それは――


 『横島忠夫の給料についての実態調査』


 とあった。

『……覚悟する時間もなかった、か』

 笑顔のままの美智恵の額に浮かんでいる井桁を見ながら、心眼は諦めたかのようにため息をついた。


「うわぁー。すごいいっぱーい」

「……本業からしたら、子供騙しだよなぁ」

 夜中の庭を模したのであろう、薄暗い空間。横島とおキヌが腰掛けた大きな椅子が、その中を通るレールの上を、ゆっくりと進んでいく。
 ここはデジャブーランド。そして二人がいるこの施設は、いわゆる『お化け屋敷』であった。
 ホログラムか何かで投影されたのであろう、大小さまざまの幽霊たちが、所狭しと飛び回っている。共に『本物』を見慣れているため、容易に偽者との違いが見分けられる二人は、怖がることなどしない。だが、それを見た際の反応は対照的であった。
 片やおキヌは純粋にその景色を楽しみ、片や横島は呆れるばかりだ。

「おキヌちゃん、楽しい?」

「はい! とっても!」

「そりゃよかった」

 満面の笑みで答えるおキヌに、横島も笑顔で返す。

「横島さんは楽しくありませんか?」

「うーん……偽者だって一目でわかるお化け屋敷ってのは、どうなんだろ? お化け屋敷ってのは……ほら、怖がって楽しむものじゃない?」

「もう、そんなこと言って……私はこれでいいと思いますよ? 変にこだわっちゃったら……ちょっと、困ったことになっちゃいますし」

「あー、確かに」

 おキヌが何を指してそれを言ってるのかを察し、横島は苦笑して頬を掻く。逆行前、それで痛い目に逢ったのを二人して思い出したからだ。

「あん時の美神さんにも困ったもんだったなぁ」

「美神さんも変なところで凝り性ですからね」

 そう言って二人で顔を見合わせ、くすりと笑う。そしておキヌは改めて周囲の景色に視線を向け、横島もそれに倣った。

「私、こうやって遊ぶためにここに来たのは初めてですね」

「そうだっけ?」

「ええ。横島さんと一緒に美神さんを助けに来た、あの時ぐらいなものです」

「でも、仕事が終わったら遊べたんじゃない?」

「そうなんですけど……」

 頷きながらも、彼女は申し訳なさそうに横島を盗み見る。

「……ごめんなさい、あの時、横島さんがロボットと入れ代わってたことに気付かなくって」

「あー……そーいやそーだった」

「あの時もっと早く気付いていれば、横島さんと一緒に遊べたんですけど」

「ま、過ぎたことはしゃーないって」

 申し訳なさそうにしているおキヌに、横島は手をパタパタと振って「なはは」と笑った。
 その時、椅子に備え付けてあるスピーカーからナレーションが入った。この館には9999人の幽霊がいて、あなたを一万人目の仲間にしようと狙っている――といった内容だ。

「ありきたりな脅し文句だなぁ。ってか、一万って多っ!」

「じゃあ、私がその一万人目になっちゃいましょうか?」

 言いながら、おキヌは自身の霊体を半分だけ体からずらし、悪戯っぽく舌を出す。そんなおキヌを見て、横島は微笑ましそうに笑った。

「おキヌちゃんらしい冗談だなぁ」

「ふふ。でも、本当に幽霊の時にここに来た時もあったんですよ。……あ、ほら。あのロボットのガイコツさん」

 霊体を元に戻すと、彼女は海賊のような服装をしたガイコツのロボットを指差す。

「私、あの時『あなたも地縛霊ですかあー?』なんて聞いちゃったんですよ、あれに」

「そんなこともあったんだ」

「ええ。横島さんがいない時でしたけど」

 そんな他愛無い会話をしながら、本業にとってはチープな仕掛けが満載された施設内を進んでいく。
 やがて、話のネタが途切れ、二人は口を閉ざしてアトラクションの内容に集中する。しかしその時既に、二人を乗せた椅子は、ゴールへと近付きつつあった。

「…………」

「…………」

 ゆっくりとゴールが近付いてくる。最後の仕掛けが客を驚かせようと待ち構えているが、横島とおキヌは特に身構えたりはしない。

「……私たち、過去に来ちゃってるんですよね」

 そんな中、おキヌが唐突にぽつりとこぼす。

「……そうだね」

 横島がそのつぶやきに頷いた。

「今日ここまで、私たちの知ってる通りに事件が起こったり、でも知らないことだって何度も起きて……未然に防げたこともあったけど、余計に悪化しちゃったこともありましたよね……」

 おキヌはその膝の上で、両手をぎゅっと握る。

「私たち……このままで、大丈夫なんでしょうか? きっとこれからも、予想のつかないことが起こったりするんだと思います。だって……『前』と違うことが、もう沢山できちゃいましたから……」

「怖い?」

「…………」

 横島の問いに、おキヌは押し黙った。
 そう問われて、怖くないと言えば嘘になる。おキヌが今しがた口にした言葉は、未来を知ることのアドバンテージがほとんど役に立っていないと言ってるも同然だった。二人が知っている未来は、あくまでも二人が経験した『過去』であり、この先の『未来』と一致するとは限らない。

 ……それで不安にならない方がどうかしている。

 膝の上で握った手が――否、体全体が、小さく震える。
 そんなおキヌを、横島は――

「大丈夫だよ」

 そう言って、震えるその手に自らの手を重ねた。
 おキヌははっとなって、横島の方に視線を向ける。横島は、口元に微笑を浮かべ、おキヌの方を見ていた。

「天龍は死んでないし、白龍会の連中は助かったし、おキヌちゃんはパワーアップしてる。美神さんの霊能力は一度なくなったけど、結局パワーアップして戻ってきてくれた。確かに知ってる通りにいったことはあまりないけど、俺たちは何一つ失敗してない。それどころか、結果的にはいい方に転がってることばっかりだ……そうだろ?」

「横島さん……」

「だから……これからも失敗しない」

 力強く断言し、横島はニカッといつもの屈託のない笑みを浮かべた。
 いつの間にか、おキヌの体の震えも収まっている。その身を蝕んでいた不安も、彼の言葉――そしておキヌの手の上に乗せられた大きな手が、まるで最初からなかったかのように吹き飛ばしてくれた。
 自然、彼女の顔にも、横島に釣られたかのように笑顔になる。
 その時ちょうど、二人の座っていた椅子がゴールへと到着した。話している間に、いつの間にやら最後のドッキリはやり過ごしてしまっていたらしい。
 横島はおキヌの手の上に乗せてた手で、そのまま彼女の手を握って立ち上がる。

「行こっか。今日はめいっぱい遊び倒そう。ここは一日じゃ回りきれないほどアトラクションが多いから、遊ぶ場所には不自由しないよ」

「はいっ」

 おキヌは横島に手を引かれるままに立ち上がり、満面の笑みで頷いた。


 ―― 一方その頃、入場ゲートでは――

「……暇だ……」

 黒い帽子にサングラス、そしていつもの黒マントという怪しさ全開の姿のブラドーが、立ち尽くしたままぽつりとこぼした。
 そこそこに力も戻り、日光に耐えられるようにはなったものの、日差しが苦手なのは変わりない。しかし元々それほど多くない所持金では入場チケットさえ購入することもできず、彼は遮蔽物に乏しいこの場所で立ち往生するしかなかった。――日陰がないわけではないので、別段苦労するものでもなかったが。
 チケットを買うでもなく、ただ日陰で佇む怪しい黒マント。警備員の奇異の目が突き刺さるが、ブラドーは意にも介さない。
 とりあえず、美神から言い付かったおキヌの監視は、使い魔のコウモリに任せてある。コウモリと情報を共有しているブラドーは、おキヌが横島と交わしている会話に耳を傾けていた。

「それにしても、あの二人は一体何を話しているのだか。思い出話に花を咲かせてもらっても、余に理解できるわけもない……というか、そもそもこれは、この現代日本では『とーちょー』だったか『すとーきんぐ』だったか、そんな名前の犯罪行為だったと聞いたが……?」

 そこまでつぶやき、そういえば、と思い出す。ブラドーは美神からおキヌの尾行を命じられたが、だから何をしろとは一切聞いてなかった。
 こんなことをして一体どうするのか――それを聞き忘れていたことに思い至り、彼は首を捻った。

「女心……というやつか? よくわからん……」

 彼の疑問に答える者は、残念ながらどこにもいなかった。
 そんな彼が、霧になれば容易に施設内に侵入できることに気付いたのは、日がだいぶ傾いてからのことであった。


 ――楽しかった時はあっという間に過ぎ去り、夜の帳が落ちる。
 日の沈んだデジャブーランドでは、恒例のパレードが開かれていた。パレードコースの周囲には大勢の人だかりができていて、横島とおキヌの姿もその中にあった。

「綺麗ですね」

「ああ」

 花火の上がる空の下、きらびやかなデコレーションで飾られたパレードから視線を逸らさず、微笑を浮かべてそれぞれ頷いた。
 マッキー・キャット、マニー・キャット、ロナルド・ドッグ――デジャブーの大勢のマスコットキャラたちが、二人の前を楽しげに踊りながら行進していく。

「横島さん?」

 ちらりと横目で横島を伺いつつ、おキヌが問いかける。

「何?」

 同じく横目でおキヌに視線を向け、横島が聞く姿勢を取った。

「私たち、逆行なんて普通じゃない状況に放り込まれちゃったんですよね」

「……そうだね」

「戻ること……できませんよね?」

「多分、ね」

 逆行したのは事故である。状況が再現できれば戻ることも可能かもしれないが、それは果てしなく不可能に近いことであった。
 何より――今更な話である。ここまで関わり、そのせいで歴史の動きに変化が生じてしまった今、それを放り出して帰るなど無責任としか言えまい。

「……わかってます。ちょっと気になっただけで」

「俺だって……気にならないわけじゃないよ。元の時代がどうなってるか、とかさ」

「でも、確かめられない……ですよね」

「ああ」

 確認するかのようなおキヌの言葉に、横島は頷いた。

「…………」

「…………」

 会話が途切れる。無言の二人の前を、楽しげなパレードが通り過ぎていく。

「私……横島さんと一緒で、良かった」

 ぽつりとこぼしたその言葉に、横島はおキヌの方に顔を向ける。
 するとおキヌは、既に横島の方に顔を向けているところだった。

「おキヌちゃん……?」

「私、逆行した時に横島さんが一緒にいてくれて、良かったと思ってます」

 おキヌは、同じことをもう一度繰り返した。

「逆行した先は、ちょうど横島さんたちと出会った時――この時代に、私のことを知っている人が誰もいない時でしたから。もし……もし、横島さんがいなかったら……私は誰にも頼れなくて、きっと不安で押し潰されてました」

「それは……俺も同じだよ」

 そんなおキヌに、横島は微笑を浮かべる。

「俺たちにとってよく知ってる人でも、その人からすれば俺たちのことは初対面……そんな出会いが沢山あったし、これからもあると思う。そんな状況の中で、俺もおキヌちゃんも、お互いだけは前から知ってるお互いのままなんだ。俺もおキヌちゃんと一緒だよ。俺一人だけだったら、きっと悩みすぎて頭がパンクしてた」

 二人の視線が交錯する。
 横島は、おキヌの瞳を真正面から受け止めながら思う――自分は彼女を守るべき存在として見ていたが、実は守られていたのは自分の方なのではないか――と。

(いや……そうじゃない)

 しかし横島は、その考えを即座に否定した。

 ――比翼の鳥――

 どちらかがどちらかを守るのではない。横島とおキヌは、まさしく比翼の鳥という表現がぴったりの関係なのだろう。たった二人きりの逆行者――だからこそ、互いの存在が互いを繋ぎ止める。

「……横島さん……」

「おキヌちゃん」

 パレードの喧騒さえもBGMにし、横島はただ、おキヌと見詰め合う。こちらを見上げる瞳。唇は薄くルージュでも塗っているのか、パレードのネオンライトを反射して艶かしく光っていた。
 その唇を見ていると、GS試験の時を思い出す。あの時に感じた彼女の唇の柔らかな感触は、いまだに記憶に鮮明に残っている。


 ――思い出すうち、なんだか吸い込まれそうな気分になってきた。

 気のせいか、おキヌとの顔の距離が縮まっているような――


(……って、ちょっと待て!)

 そこで横島は、胸中で自身にツッコミを入れた。
 気のせいなどではない。横島とおキヌは実際に、互いの顔の距離をゆっくりと縮めていた。『吸い込まれそうな』どころではなく、本当に吸い込まれているかのように、横島は自分の顔がおキヌに近付いていくのを止められない。

(待て待て待て待て! 雰囲気に流されてどーする!)

 自制するも、体が言うことを聞かない。


 自然、二人の手が繋がれる。


 どんな音も耳に入らなくなり、互いの姿しか見えなくなる。


 近付く顔。距離が縮むに比例し、互いのまぶたがゆっくりと閉じていく。


 ――そして――


「悪いが、そこまでだ」

 ぶちゅ。


 突如として横から声をかけられ、同時に唇にナニか生暖かいモノが押し付けられた。
 閉じかけていた目を見開く。すると横島の目の前には、視界一杯に広がる真っ黒いコウモリのご尊顔。

「……………………」

 一秒、二秒――横島はそのまま固まり、そしてたっぷり十秒ほどが経過した時――

「どわああああっ!?」

 絶叫を上げ、思いっきり後ろに跳び退った。
 距離が開いたことで、おキヌしか見えていなかった視界が、一気に広がる。そして改めて見てみれば、おキヌは顔を真っ赤にして戸惑っていて、その横でブラドーが一匹のコウモリを従えて立っていた。

「ぶ、ぶぶぶぶぶぶブラドーさん!?」

「な、なんでテメーがここに!?」

「それは後で話す――それよりも」

 二人揃って指を差し、どもりながら尋ねる。しかしブラドーはその質問に答えることなく、懐から自分用に用意されていた携帯電話を取り出した。
 そのディスプレイには、隠し撮りと思われるピートの写真が待ち受け画面として表示されていただけで、他に何もない。

「今しがた、美智恵から連絡が入った。美神が少々困ったことになったらしく、お前たちの助けを必要としているらしい」

「「美神さんが?」」

 電話が来たことを示しただけだったのだろう。取り出した携帯電話をすぐに懐に戻したブラドーの言葉に、二人は顔を見合わせた。

「野暮なのはわかっていたが、あのタイミングを逃がすと止めるに止められなくなりそうだったのでな……許せ」

「い、いえ……」

「す、すまなかったな……」

 ブラドーの申し訳なさそうな言葉に、二人は揃って真っ赤になり、視線を逸らしながら謝る。
 ――実際、横島は内心で安堵のため息を漏らしていた。

(助かった……! ほんっとーに助かった……!)

 美神やルシオラなど、それぞれ魅力を感じて本気で付き合いたいと思う女性が複数いる、気の多い横島である。あのまま流れに任せてキスなどしようものなら、おキヌとの関係がかなり微妙なことになるのは明白であった。
 おキヌのことだって、横島としては嫌いではないどころかむしろ好き――それも異性として――なだけに、中途半端な気持ちで付き合って傷付けるようなことだけは、なんとしても避けたかった。

 そして、ブラドーの介入によってキスが未遂で終わったことに安堵していたのは、おキヌも同じであった。

(あ……危なかったぁ……!)

 こちらもこちらで、ルシオラに対してフェアな立場を維持するため、『告白せず』の誓いを立てたおキヌである。この時点でなし崩し的に恋人関係になるのは、嬉しいが本意ではなかった。……残念だったと思わないでもないが。

 そして、そうやって真っ赤になって悶々としている二人を見て、ブラドーは――

「ふむ……色々思うところがあるようだが、向こうの様子からすれば急いで欲しいようだったからな。悪いが、少々強引に行かせてもらおうか」

 そう言うなり、二人の襟首をむんずと掴み上げた。

「「…………え?」」

「飛ばすぞ」

 きょとんとする二人に、ブラドーは短くそう言い――ふわり、と宙に浮く。
 ――直後――


 ドゥンッ!


「のああああああーっ!?」

「きゃあああーっ!」

 一気に加速して飛んで行くブラドー。襟首を掴まれて空の旅へと強制的に参加させられた二人は、めいめいに絶叫を上げていた。

「……昨日投げられた仕返しではないからな?」

「顔がニヤけてるぞテメーッ!」

「ふえええええーっ!」

 ……おキヌからすれば、とばっちりとしか言いようがない。


 ――見る見るうちに、デジャブーランドが遠ざかる。
 ブラドーはトップスピードに乗り、スピードが安定した。彼に吊り下げられている二人は、暴れても危険なだけで意味がないことを悟り、脱力して大人しくしている。
 せっかくのデートも最後まで綺麗に収まらないことに不満を覚えるが、その反面、こんな感じが自分たちらしいとも思えた。おキヌは苦笑し、隣の横島に視線を向ける。

「横島さん……今日はありがとうございました」

「楽しめた?」

「はい、とっても」

「そう言ってもらえると、誘った甲斐があったってもんだよ」

 言って二人、嬉しそうに笑い合う。

「これからも、よろしくな」

「はい、こちらこそ」

 横島の言葉に、おキヌは満面の笑みで頷いた。
 そして、その上では――

「……そんな状態で雰囲気を作られても困るのだがな……」

 二人を吊り下げているブラドーが、不満げにぽつりとこぼした。


 ――そしてその頃、事務所では――

「大きな星が点いたり消えたりしているわ……アハハ、大きい……彗星かな?」

「ちがう、ちがうよおねーちゃん。すいせーはもっと、バーってうごくんやかや」

「そうねー。それにしても暑っ苦しいわねここ。ん……出られないのかな? おーい、出してくれないの? ねぇ……」

 窓際に陣取り、美神とれーこがそんなやり取りをしている。
 二人は死んだ魚のような虚ろな目で、夜空を見上げていた。

「うーん……ちょっと絞りすぎちゃったかしら……」

「横で見てただけのれーこちゃんでさえ、あんなになっちゃったぐらいだからね……」

 その後ろでは、美智恵と百合子がただおを抱きながら、後頭部にでっかい汗を垂らしていた。

『灸を据えるにしても、もう少し手加減しても良かったのではないか?』

「「…………」」

 心眼の疑問の声に、二人は即答する言葉を持ち合わせていなかった。


 ――その後。
 帰ってきた横島とおキヌの必死の介護によって彼女たちが正気を取り戻すまで、丸一晩かかったという――


 ――そして、後日――

「……ま、こんなところね」

 成田空港の一角――百合子はATMに通した通帳に記載された9桁に及ぶ額を見て、満足げに頷いた。
 その通帳の名義は、横島忠夫となっている。息子の給与形態の実態を知った百合子が、美神相手に不満を訴えて交渉した結果である。

 新たになった横島の給与形態は、時給五千円である。しかもそれとは別に、歩合制で給料を上乗せするという形を取っているので、結果として相当な額になるだろうことは容易に予測できよう。そして、今百合子の手元の通帳に記載された入金額は、今までの不払い分であった。
 また、それらは全て横島当人には秘密であり、今後彼に手渡す給料は時給千円で換算した分だけである。残りは百合子が用意した口座に入金され、横島が高校を卒業するまで百合子が厳重に管理することになっていた。これは、学生のうちから大金を手にするとロクなことにならないという、百合子の教育方針によるものだった。

 そもそも百合子が来日した本当の目的は、息子の環境を改善するためであった。

 事前の調査によりそれらの実態を知った百合子は、息子が薄給で危険な業界にいることに不快感を覚え、当初は業界から離す方針で行動していた。しかし彼の決意が揺らがないことを知った百合子は方針を転換し、給与形態を能力相応のものとさせるよう動いていたのである。

 そして目的が達成された今――百合子はナルニアに帰るため、ここで飛行機を待っているところである。

「それにしても……時給を低めにしときながら、月々で支払われる給料の額は、一般のコンビニのバイト学生以上。あの時給であれだけの額になるんだったら、相当な拘束時間になってるわよね……好きな人と長く一緒にいたいっていう心理かしらね、やっぱ」

 通帳を鞄に仕舞い、そう言ってため息をつく。

「可愛い乙女心とは思うけど……褒められたやり方じゃないわよねぇ。おキヌちゃんに夏子ちゃん……ライバルは多いんだから、もっとやり方考えないとダメね。……といってもあの子の場合、自分の気持ちを自覚するところから、かしら?
 ま、今のところ最有力候補はおキヌちゃんだけど、最終的に誰が私の義理の娘になってくれるか……ふふっ、今から楽しみね」

 そんなことをつぶやきながら、搭乗ロビーへと歩いていく。

「ま、それはそれとして――人の息子を長いこと薄給でコキ使ってくれた意趣返しぐらいは、してもバチは当たらないわよね? 私たちの説教で溜まったストレスを吐き出す口実にもなるだろーし、悪く思わないでよね♪」

 言って百合子は、懐に手を入れ、中から携帯電話を取り出した。


 それから一時間後――美神令子除霊事務所にて。

「まいどありー! ラーメン100人前お待ちー!」

「特上寿司100人前ですー!」

「ピザです!」

「うな重ですっ!」

 そこでは大量の出前が殺到し、事務所を埋め尽くす勢いで料理が詰め込まれていた。

「なんなのよっ、これは!? 留守中の黒字を全部つぎこむ気!?」

「俺じゃない! 俺じゃないっスよー!」

 美神と横島の悲鳴じみたやり取りが、事務所の外まで響く。そんな状況を後ろから見ていたおキヌはかける言葉も見つからず、既視感を覚えつつも、ただ苦笑するのみだった。

 ――結局のところ、こんなドタバタが、この事務所のあるべき姿なのかもしれない。

「責任取って全部食えーっ!」

 ……どっとはらい。


 ――おまけ――


 成田空港を離陸した旅客機内にて、百合子は一枚の写真に視線を落としていた。

「さて……帰ったらどんなおしおきしてあげましょうかね……うふふふふふふふふふふふふふふふ」

 ドス黒いオーラを出して怪しく笑う百合子。その瘴気に当てられた周囲の乗客は、皆揃って泡を噴いて気絶していた。
 彼女はそんな周囲の様子に気付いた様子もなく、グシャリと写真を握りつぶした。

 ――その写真に何が写っていたかは、もはや語るまでもないだろう――


 ――あとがき――


 横キヌはもうほとんどカップル成立寸前ですが、下手に成立させるよりこのままの方がネタを膨らませやすいと思ってますので、しばらくはこのままですw 『友達以上恋人未満』って、いい言葉ですよね!(ぉ
 これにて事務所は完全復活、横島の給料問題も解決し、百合子もナルニアに戻ってようやく一区切りです。今後のイベントは多少順番が変わるものもありますが、とりあえずその前に、次回からは除霊委員の話になります。

 ではレス返しー。


○1. 山の影さん
 ブラドーはきっと、ピートが生まれて有頂天になって、奥さんが止めるのも聞かずにスキップで世界征服に出かけていったんでしょうw 私にはそんな様子がありありと脳内で展開されてしまってますw

○2. giruさん
 美神は悪霊シバくのを楽しんでいた様子がありましたからねー。やはり楽しみがなくなったのは、結構なストレスになってたんでしょう(^^; その矛先に選ばれてしまったハーピーは、「テラカワイソス(´・ω・`)」とでも言ってあげてくださいw

○3. 鹿苑寺さん
 今回のハーピーは、お持ち帰りしたがってる人が結構いるみたいなので、競争率高いですよーw 美智恵さんは横×令とまでは考えてません。おキヌちゃんも含め「心強い仲間がいるのね」ぐらいには思ってますが。

○4. Tシローさん
 ええw ピートは真相を知ればきっと冷めた目で見てくれるでしょうw ハーピーはきっと、魔界の自宅の縁側でお茶でもすすって、余生を過ごすことになるんじゃないでしょーか(ぇー

○5. シンさん
 初めましてー。初レスありがとうございます♪
 ハーピーをお持ち帰りできたら、優しく慰めてあげてくださいw

○6. 良介さん
 そういえば、魔族が魔界と人間界を行き来する方法って、作中で語られてないんですよね。自由に行き来できるのか、そうでないのか……うーん、気になるところ。もし自由に行き来できなかったら、退魔護符は確かに手っ取り早い方法でしょうねw 美神は……あれですよ。『危険ですので餌を与えないでください』という(マテ

○7. あらすじキミヒコさん
 ネタを他所から引用する時は、「わからなくても楽しめる」という形でやるのが一番上手な方法だと思います。その点、椎名先生は上手いと思いますよ。私も常々、そうできるようになりたいと思ってますが、今回はどうやら成功したみたいで何よりですw 今後は原作のトリオ+ブラドー+心眼で行こうとは思ってますが、うまく全員を動かせるように努力したいです。

○8. 凪風さん
 そう言ってもらえて、きっとハーピーの心もいくらか安らぐでしょうw

○9. 甲本昌利さん
 美神と正義は絶対にイコールで繋がらない関係ですねw ロ○兄さんの真似をしても、結局最後は八○庵になってましたしw

○10. 内海一弘さん
 やっぱりこういうキャラがへたれるのは可愛いものですよね♪ ブラドーのアレをピートが知っていたら、確かにまた別の展開が……おもに親子の溝が更に(ry
 魔理の霊能力復活は、タイガーと絡めて近いうちにやろうかと思ってます。

○11. Februaryさん
 へたれている美人さんは国宝です!(マテ
 ブラドーの世界征服は、きっと後者ですw ピートが生まれて有頂天になって、何も考えずにスキップで世界征服に出かける姿が、ありありと思い浮かびます……

○12. ワールド ワールド ワールドさん
 私は原作キャラは、悪役も含めて全員愛してますからw デミアンやベルゼブルでさえ、その気になればコンビ組ませてドタバタギャグを展開させることも可能な美味しいキャラだと思ってますしw ハーピーを可愛く見せることだって、難しくないですよー♪
 さて、総括としてはこんな話になりましたが、いかがでしたでしょうか? ルシオラは死なせずに終わらせるつもりですが、さてどうなるやら。ちなみにアニメ銀魂みたいなメタで危険な反省会は、私にはできません(^^;

○13. 秋桜さん
 美神がイッちゃいそうなほど気持ちいいと感じてたのは、折檻じゃなくて霊力を振るう感覚ですよー。……たぶん。きっと。めいびー。
 現時点で横島に一番近いのは、やっぱりメインヒロインのおキヌちゃんでしょう。でもそのすぐ後ろに、何人ものキャラが追随してますから……油断ならないでしょうね、やっぱり(^^;

○14. エのさん
 美神が正義っぽい技でスッキリ終わるなんてこと、あるはずがないじゃないですかー(断言
 美智恵は隊長就任前どころか、成人前に娘を産んだんだから、まだ二十歳過ぎたばっかなはずなんですよね。……もしかして、かなり老けt(ry
 …………へんじがない。ただのしかばねのようだ。

○15. のび鼎気
 やっぱり美神は正義の拳法家よりもオロチの方が似合ってると思いますっ!(マテ

○16. ながおさん
 ブラドーは最近事務所内での立ち位置が確定しつつありますねー。ハーピーは、可哀想だからこそ可愛く映えるというか何というかw まあ彼女の未来に幸あれとでも(^^;

 レス返し終了ー。では次回、心機一転学園ストーリー始まります!(ぉ

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